お知らせ

  • データの移行について
    2005年10月26日のブログ開始当初から、2025年5月31日までの記事は、「猫の欠伸研究室(アーカイブ)」に移行しました(http://blog.livedoor.jp/taichimaru151/)。 このココログの「猫の欠伸研究室」には、2020年1月以降の記事を残し、2019年12月以前の記事は削除しました(2020年1月1日から2025年5月31日までの記事は、両方にあります)。

レンズを通した自然観察

  • この「レンズを通した自然観察」ということばは、恩師のお一人が、私の趣味を形容しておっしゃったものです。2023年2月7日のブログに書きましたが、実はときどき思い出していることばです。お世話になった先生方はたくさんいらっしゃいますが、この恩師は、就職のことから学位論文の執筆、審査に至るまで本当にお世話になった先生です。「写真の撮り方を指南してもらいたい」ともおっしゃったのですが、これはお世辞と理解しています。私はほぼ隠居状態となって10年以上になりますが、今、改めてこのことばをかみしめています。この先生には結婚式の際に「理論と臨床をつなぐ仕事をするように」ということばをいただきました。体調を崩してそれには十分に応えられませんでしたので、せめてこの「レンズを通した自然観察」については、極めるとまでは行かないにしても、もう少し精進したいと考えています。

ブログ名の由来

  • ブログ名の「猫の欠伸研究室」は、中日新聞の夕刊に連載されている「紙つぶて」というコラム(平成22(2010)年1月13日)に、元新党さきがけ代表の武村正義さんが書いていらっしゃった「人生は猫の欠伸である」というコラムによります。武村さんは、“チベットで鳥葬を取り仕切る僧侶が、「人の生涯は猫の欠伸のようなもの」と語った”と書いていらっしゃいます。「猫の欠伸のようなもの研究室」としたかったのですが、ちょっと間延びしますので、「猫の欠伸研究室」とした次第です。「研究室」とつけたのは、過去、大学に勤めていたことがあるということやら、知らないこと、分からないことがあると何でも調べずにはいられない性分であること、屁理屈、講釈が大好きであることからであります。しかし、「人生の研究をしている」のではありません。「大所高所」からのご高説を開陳できるほどの力量はないが故、「小所低所」からの戯れ言をつぶやくのが精一杯(苦笑)。身の程に合わせ、勝手なことを書き綴っていますので、御用とお急ぎでない皆様には、今後ともご交誼のほど、お願いいたします。是非ともコメントを頂戴し、少しでも世間を広げたいと熱望しております。

モットー

  • 座右の銘というほど立派なものはありませんが、過去に体調を崩し、療養生活を送った経験から、私なりのモットーをつくっています。その一つは、「淡々と飽きもせず……」です。自分では、「……」と余韻を残しているところが気に入っています。こだわりすぎや、やり過ぎはよくありません。若い頃はムキになってやったこともありますが、今はこのように「淡々と飽きもせず……」が自分に合っていると思っています。もう一つは「晴耕雨読」ならぬ「晴歩雨読」です。マンション暮らし故、耕すところはありません。代わりに歩いています。そして、最近(令和3(2021)年に入った頃から)追加したのが、「散歩生活、ときどき仕事」。NHKのテレビ番組に「晴れ、ときどきファーム!」というものがあります。これのもじり。浅学非才の身ですので、ご交誼の上、いろいろとご教示をお願いします。

花・植物

2025年6月21日 (土)

カイツブリのヒナは2羽…………なばなの里へも行ってきました

Dsc04088c_20250621153001  夏至の今日は、薄雲が広がることもありましたが、おおむね晴れ。最高気温は、31.2℃。風はありますが、南風。JRさわやかウォーキングに行こうかと思ったのですが、東海道線三ヶ根駅がスタート&ゴールで、いささか遠い。深溝松平家の菩提寺であるあじさい寺(本光寺)がコースに入っていたので迷ったのですが、6月30日が期限のなばなの里の招待券がありましたので、そちらを優先しました。7時に出て、弥富の三ツ又池公園、長島町内、長良川河口堰と回ったあと、10時から1時間、なばなの里へ行ってきました。冒頭の写真は、三ツ又池公園にて。歩いたのは、合計で7.3㎞。

Dsc03730c_20250621153001 Dsc03975c_20250621153001  三ツ又池公園といえば、カイツブリなのですが、前回訪ねたとき、その前に2つあった巣が(2025年5月25日:カイツブリを見てきました……河口堰に、今日はコアジサシは登場せず)、1つになっていました(2025年6月1日:三ツ又池公園でオオヨシキリ……残念ながらカイツブリの巣は1つだけになっていました)。こちらは、その巣。ヒナが2羽、孵っていました。岸からは50mほどのところにありますので、私のカメラではこの程度の写真。

Dsc04107c_20250621153101  前回、いったん消えた巣が復活していました。ほぼ同じ場所に、です。こちらは、親が巣に就いていますので、卵を抱いていると思われます。このほかに見たカイツブリは、2羽でしたので、成鳥が5羽、ヒナが2羽。以前はもっとたくさんのカイツブリがいましたので、現状はちょっと寂しい。

Dsc04199c_20250621153101  ほかの水鳥もほとんどいません。こちらのカルガモ1羽くらい。

Dsc04002c_20250621153001  オオヨシキリは、蓮田から2~3羽の鳴き声が聞こえましたが、姿は2羽が追いかけ合って飛ぶのを見たのみ。元花菖蒲園の西にある木からもオオヨシキリの鳴き声が聞こえたのですが、すでに花菖蒲園の反対側まで来ており、戻る元気はありませんでした。ちなみに、蓮田のハスは、これから咲いてきます。

Dsc04365c_20250621153201  長島町内某所を3ヶDsc04218c 所、チェックしてきました。まず、東の某所。ここも道路から遠いので、はっきりした写真にはなりませんでしたが、コチドリのヒナが2羽、いるようでした(右の写真)。

Dsc04594c_20250621153201  コチドリを見ていたら、コアジサシが1羽やって来ました。ほかにコアジサシはいないようですし、巣があるようには見えませんでした。このあと、南の某所に行ったものの、ヒバリ1羽がいただけで、コチドリ、コアジサシ、ケリなどはいませんでした。

Dsc04644c_20250621153301 Dsc04668c_20250621153301  北の某所でも、コチドリが2羽。某所の中へは入れないところがほとんどですので、証拠写真ばかり。

Dsc04805c_20250621153301  長良川河口堰。Dsc04749c_20250621153301夏のような日ですから、あまり期待しなかったのですが、期待は裏切られませんでした(笑)。サギは、1羽もおらず。親水広場でハクセキレイが1羽のみ。中州からはオオヨシキリの鳴き声がよく聞こえますが、ここでも姿は見えず。管理橋を往復して、歩数をかせいだだけ。

Dsc04873c_20250621153301 Dsc04941c_20250621153401  最後に、なばなの里。娘が、職場で招待券をもらってきてくれたのです。10時開園にあわせて入村。30人ほどの方が待っていました。

Dsc04985c_20250621153401 Dsc05415c  まずは、ベゴニア館。なばなの里の入場料、今の時期は¥1,700(イルミなし)で、ベゴニア館に入るには別途¥1,000が必要ですが、その価値は十分にあります。写真の整理が追いついていませんので、とりあえずということで。なばなの里については、改めて別の記事を書くつもりです。

Dsc05570c_20250621153401  ベゴニア館の最後に「見返りの花」があり、そこから振り返った写真。

Dsc05637c_20250621153401  あじさい・花しょうぶロードが、6月下旬頃まで開催されています。光のトンネルのところにて。

Dsc05789c_20250621153401 Dsc05833c  約200mの間に、合計で300鉢くらいのアジサイと花しょうぶが並んでいます。という次第で、村内を一回りしてきました。

 250621105835960c Dsc05942c_20250621153401 暑かったので、帰る前に、LeTAO(ルタオ)のジャージーミルクソフトクリームで休憩。北海道産ジャージー牛乳が濃厚なミルク味で、おいしい。¥500。LeTAOは、小樽の洋菓子舗。

250621152219215c 250621150818936c  さらに、ここに来たときの定番土産。安永餅の伊勢茶バージョン。8本入りで、¥1,000。確か令和3(2021)年から販売されていると思います。

Dsc05599c_20250621153401  という次第で、家内から「しっかり遊んできたね」といわれたくらい。朝7時に家を出て、なばなの里のあとに本屋に寄って、帰宅は11時半すぎでしたから。上にも書きましたが、なばなの里については、写真を整理し、改めて別の記事を書くつもりです。

 

2025年6月20日 (金)

九華公園でアオバト……初見初撮影の鳥です

Dsc03265c_20250620145101  今日は今のところ(14時30分現在)、最高気温は32.0℃止まり。これでも十分に暑いのですが、昨日までの3日間に比べれば、マシです。今朝も、暑さを避けるため、7時から散歩をスタート。住吉神社、九華公園、貝塚公園、内堀南公園、内堀公園、京町、寺町と5.6㎞。空は、ご覧のように、夏の空。これは、九華公園にて。神戸櫓跡と辰巳櫓跡から見た吉之丸堀など。

Dsc02882c_20250620145201  今日は何をさておき、こちらから。九華公園の相撲場の近くの樹上にいました。アオバト。初見初撮影の鳥です。揖斐川沿いの、私も散歩コースにしているあたりで、以前、目撃情報があったのですが、私が見たのは、今日初めて。最初は、普通のドバトにしては、変わっているなと思ったくらい、想定していませんでした。これで私的鳥図鑑は、プラス1で118。アオバトは、全長33cm。ハト類は木の実・草の種を主食にしているため、ミネラル類が不足します。そのため、アオバトでは海岸へいって海水を飲むことが知られています。九華公園は、揖斐川にほど近く、揖斐川の河口部は汽水域になっていますから、海の水を飲みに来たのでしょうか。ちなみに、この個体、翼の雨覆羽に赤褐色がありますから、オス。

Dsc02812c_20250620145201 Dsc02830c_20250620145201  さて、話を戻してと思ったのですが、九華公園に着くまでに見たのは、スズメ、ムクドリくらい。九華公園に着いてすぐ見たのもスズメ。北門を入ってすぐのところにて。奥平屋敷跡は、冬なら野鳥スポットですが、夏はサッパリ。今日もサッパリ。

Dsc03074c_20250620145201  本丸跡にてDsc02924c_20250620145201ハシボソガラス。口の中が赤いので、ヒナというか、幼鳥なのかもしれません(こちら)。同じく本丸跡で、ハクセキレイの幼鳥。日陰でしたので、写真はイマイチ。

Dsc03222c_20250620145201  カワウのヒナ。神戸櫓跡の高い松の木のてっぺんに巣がありますので、様子を観察するのは、けっこう難しいのです。手前にいるのが、ヒナ。

Dsc03177c_20250620145201  ついでに、トンボ。コシアキトンボ。これは、腹部に白いところがありますから、オスの成虫。

Dsc03331c_20250620145101 Dsc03422c_20250620145101  貝塚公園で、スズメとハクセキレイ。スズメは、ちょうど、ちょっとだけジャンプしたところ。

Dsc03566c_20250620145101 Dsc03577c_20250620145101  京町にツバメの巣のチェックに行ったら、路上にイソヒヨドリのオスが降りてきました。エサになる虫を見つけたようで、クルマが通る合間を狙って降りてきて、虫をゲットしていきました。


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Dsc03628c_20250620145101  そのツバメの巣の様子。左の写真は、民家にある巣。4羽とも、相変わらずに元気です。ただし、元気なのは、親ツバメがエサを運んできたときだけ。親が来ないと、顔を巣の縁に乗せてシュンとしています(笑)。右は、昨日、巣の修復しているのを見つけた、商店の巣。今日、私がいったときには、ツバメは来ていませんでしたが、巣を直した痕がわかります。

Dsc02785c_20250620145201  柿安コミュニティパークのクチナシ。咲き始めが遅かったのですが、少しずつ咲いてきています。ただ、花がついているのは、木の低いところがほとんど。前にも書きましたが、確か冬に剪定をしていましたので、上の方にあった花芽がかなりカットされてしまったのでしょう。

Dsc03116c_20250620145201  Dsc03448c_20250620145101 アガパンサス、あちこちで花が咲いてきました。うっとうしい時期に、この薄いブルーの花は、さわやかです。

Dsc03643c_20250620145101 Dsc03669c_20250620145101  去年の7月頃、吉津屋町あたりで「ヒマワリ銀座」と名づけたところがありました(2024年7月26日:アブラゼミが登場し始めました)。この近くの方が、ヒマワリを育てておられ、頻繁に立ち寄って見ていました。今年はどうかと思って、見てきました。すでに、左の写真のように、かなり大きくなっていました。今年も、これで楽しみが増えました。

2025年6月19日 (木)

3日連続の猛暑日……京町でツバメが巣の修復を始めています

Dsc01817c  3日連続で猛暑日となっています。今日は、35.7℃。暑さを避けるため、今日も7時にスタート。といっても、7時にはすでに、27.3℃。住吉神社、九華公園、貝塚公園、内堀南公園、外堀、内堀公園、京町、寺町と5.2㎞。暑いので、九華公園であまりウロウロしませんでした。帰宅した9時は、31.3℃。それ以降は、エアコン生活(微笑)。冒頭の写真は、九華公園の野球場の前から撮った朝日丸跡方面。

Dsc02637c_20250619135701  Dsc02500c_20250619135701 まずは、速報からではなく、今日の最大のニュースから。先日、京町の商店の巣から、ツバメのヒナが、あいさつもなく勝手に巣立ったと書きましたが(2025年6月9日:梅雨入り宣言)、この商店で、ツバメのペアが、巣を修復しているのを見つけました。ただし、先日巣立っていった巣ではなく、奥にもう1つある、別の巣(ここには3つのツバメの巣があります)。左の写真では、泥をくわえています。この巣の前の電線では、もう1羽のツバメが休んでいました。

Dsc01514c_20250619135601  さて、Dsc01611c 揖斐長良川の中州からは、今日もオオヨシキリの鳴き声が聞こえてきます。今シーズンはまだ1回しか見ていません。九華公園までで見たのは、今日もスズメ、ムクドリくらい。このスズメは、九華公園に着いて、相撲場の近くにて。奥平屋敷跡でも、スズメと、ハシボソガラスが来たのみ。いつも思いますが、カラスは黒くて、暑そうです。このカラスも口を開けていました。

Dsc01709c_20250619135601  キジバトについては、あまり触れませんが、九華公園のあちこちにいます。こちらは、鎮国守国神社の境内にいたもの。アオサギや、カワセミを探しているのですが、今日もいませんでした。

Dsc01770c_20250619135601  それ故に、今日もトンボその他。まずは、ウスバキトンボと思います。毎年5月ころには、沖縄やさらにその南方から飛んできた成虫が内地にも姿を現します。ウスバキトンボは1年に何回も発生し、夏ならばわずか1か月余りで卵から成虫まで育つそうです。産卵場所も、溜め池や水田、市街地の貯水槽や学校のプールなど、どこでもよく、増えた子どもたちがここで増殖した子供たちがさらに北上を続け、最後は北海道からカムチャッカ半島にまで至るそうですが、もちろんそこでは寒くて繁殖できません。なぜ北に向かうのでしょう。

Dsc02012c_20250619135601  こちらは、最近、九華公園で最も良く見るコシアキトンボ。なかなか止まってくれませんでしたので、飛んでいるところを撮影するのにチャレンジ。ファインダーを覗いていると、追いつけませんので、テキトーに向けて、テキトーにシャッターを切ったら、写っていたという代物。コシアキトンボは、全身は黒色で、腹部の白い部分が空いているように見えるために、こう名づけられました。成熟したオスは腹部の付け根が白色、メスと未成熟のオスは黄色ですから、これはメスか、未成熟のオスかのどちらか。

Dsc01661c_20250619135601  さらに、これも最近、九華公園で飛んでいるのをよく見ます。ウメエダシャクでしょう。漢字で書くと、「梅枝尺蛾」で、特に梅の木に多く寄生することからこの名前がついています。ヒラヒラと飛び回り、ときどきこのように葉っぱなどに止まります。

Dsc01750c_20250619135601  相撲場の近くの堀を覗くと、今日も子ガメが2匹、甲羅干しをしていました。カメの個体識別はできませんが、同じ2匹がいつも一緒にいるような気がします(2025年6月13日:春日さんの裏参道と村正の顕彰碑を見てくる……ネムノキの花も咲き始めました、2025年6月18日:野鳥がいませんから、昆虫を撮ってきました(笑)…………余談はパソコン&サブスク)。

Dsc02114c_20250619135701 Dsc02173c_20250619135701  貝塚公園に行く途中、立教小学校の近くで電線にカワラヒワ。貝塚公園では、スズメ。シジュウカラの鳴き声もしたものの、はっきりと姿は見えませんでした。

Dsc02229c_20250619135701 Dsc02307c_20250619135701  京町のお宅のツバメの巣。ヒナは4羽とも元気でした。これらの2枚の写真では、向かって右端にいるヒナにエサを与えています。ただ、かなり時間がかかっていました。右の写真をよく見ますと、コシアキトンボがヒナの口に入っているのが見えます。このヒナの大きさで、トンボを丸ごと飲み込ませるのは、ちょっと大変なのでしょう。

 Dsc02358c_20250619135701トンボの黒い胴体が、まだ口に収まっておらず、飛び出ているのが分かります。

Dsc01720c  猛暑日が3日続いていると書きましたが、明日は、31℃という予報。とあるところの招待券をいただいていますので、出かけたいと思っています。6月末までが有効期限なのです。また、JRさわやかウォーキングも、近鉄ハイキングも、7・8月はお休み。猛暑のためさわやかではないのです。これも休みになるまでにもう1回くらいは出かけたいなと思っています。アガパンサスは、鎮国守国神社の境内にて。

2025年6月18日 (水)

野鳥がいませんから、昆虫を撮ってきました(笑)…………余談はパソコン&サブスク

Dsc01081c_20250618133901 0618weather  熱帯夜にはなっていませんが、それでも最低気温は24.4℃。最高気温は、36.1℃。昨日に続いて、猛暑日となっています。天気図を見ますと、梅雨前線が、一時的になのでしょうが、消滅しています。太平洋高気圧が張り出してきていて、真夏のような気圧配置になっています。これが猛暑の原因だそうです。散歩中も、日差しは強く、日陰が恋しい。冒頭の写真は、九華公園の本丸跡。

Dsc01406c_20250618134001  さて、その散歩は、7時スタートとしました。といっても7時にはすでに、27.7℃。9時には30℃を超えそうでしたから、その頃には帰宅しようという算段。いつものように、住吉神社、九華公園、貝塚公園、内堀南公園、外堀、内堀公園、京町、寺町と6.0㎞。かなり汗をかいて帰宅しました。帰宅は見込み通り、9時でしたが、30.3℃。この写真は、帰宅したときのもの。

 Dsc00656c_20250618133901 Dsc00669c_20250618133901 朝から暑いこともあって、今日も、野鳥の姿はあまりありません。柿安コミュニティパークでムクドリたち。右の写真は、ムクドリの幼鳥です。普段は、ムクドリなど撮りませんが、あまりにも野鳥がいませんから。

 九華公園も同様に、野鳥はあまりいません。Dsc00776c_20250618133901Dsc01032c_20250618133901こちらは、神戸櫓跡にあるカワウの巣。左の写真は、最も南にあるもの。向かって右を向いた親カワウの背後に小さく写っているのが、ヒナ。右の写真は、もっとも北にある巣。巣に座っているのが、成長したヒナではないかと思います。ほかの野鳥は、スズメ、ムクドリ、カワラヒワ、ドバトくらい。写真はうまく撮れず。カワセミは見つかりませんでした。

Dsc00759c_20250618133901  野鳥がいませんから、昆虫。左の写真は、シオカラトンボ。右の写真は、ウチワヤンマDsc00810c_20250618133901「ヤンマ」とついていますが、サナエトンボの仲間です。腹部の先端に、うちわ型の突起を持っています。九華公園では、堀端をパトロールするように飛んでいます。ほかには、コシアキトンボもたくさんいます。

Dsc00999c_20250618133901  アメンボ。カメムシの仲間だそうです。体に飴のような、甘いにおいがあるので、この名前になったそうですが、さすがににおいを嗅ぐことはほぼ不可能。

Dsc00695c_20250618133901 Dsc00902c_20250618133901  先日も見たカメの子どもたち、今日も甲羅干しをしていました。鎮国守国神社の境内には、アカミミガメが上陸。産卵のためと思われますが、最近は、産卵するところは見ていません。

Dsc01128c_20250618133901 Dsc01163c_20250618133901  貝塚公園に行く途中で、電線にカワラヒワ。貝塚公園では、スズメ。今日は、ほかの鳥は見ませんでした。

Dsc01220c_20250618134001  京町のお宅のツバメの巣にももちろん立ち寄ってきました。親ツバメがやってこないと、この写真のように巣の端っこに顔を乗せて、じっとしています。これもまたかわいい感じがします。

Dsc01328c  向かって右から2羽目のヒナが、エサをもらいました。口からはみ出ているのは、トンボの翅のように見えます。

Dsc01357c_20250618134001  帰り道、寺町交差点の近くのお宅でノウゼンカズラが咲き始めているのを見つけました。昨日通ったときには、まだでした。ノウゼンカズラは、私にとっては、梅雨や夏を象徴する花です。

3a7c30e9  ノートパソコンについての余談。これまで、6年ほど前に中古で買ったLet's note CF-SZ5(2019年8月30日:散歩に行くも降られ2.4㎞……ハイキング用品ゲットと、パソコン入れ替えの話)をサブマシン兼持ち運び用として使って来ました。Windows10で動いていますが、Windows10は、今年10月でサポート終了。Windows11へのアップグレード要件も満たしていません。制限を回避して、アップグレードする方法もありますが(たとえば、こちら)、少々面倒。

200115letsnotesv901_2048  どうしようかと迷っていたのですが、このCF-SZ5は、息子が「いらなかったら、自分が欲しい」といっていたこともあり、新たに、中古のLet's noteを探すことにしました。あるところで、Let's note CF-SV9DLVSが、¥40,000あまりで売られていました。第10世代のCore i5-1.7GHz、メモリ8GB、SSD256GB、12.1インチという性能で、1㎏を切っています。光学ドライブは搭載されていませんが、Windows11 Pro 64bitがインストールされています。オフィスソフトは、WPS2。発売されたのは、2020年のはず。サブマシン兼持ち運び用としては、十分。もはや講義や研修会をする機会は、内輪の勉強会くらいで、まずありません(依頼をいただいても、引き受けないつもりもあります)。昨日発注しましたので、3日以内に発送されることになっています。

Package3d  もう1つ。上記のように、このLet's note CF-SV9DLVSには、光学ドライブがありません。私は日本語入力は、ATOKをずっと使っています。それこそ、パソコンを使い始めて以来、何10年もずっとです。これまでは、CDで購入したATOK2016を使っていたのですが、光学ドライブがありませんから、インストールできません。外付けの光学ドライブも、手放してしまいました。さらに、先日、不要と思ったCD、DVDをかなり処分したのですが、そのときに、このATOK2016も捨ててしまったようで、見つかりません(苦笑)。そこで、これを機に、やむなくATOKもサブスクを導入することにしました。サブスクは、どうも好きではないのですが、やむを得ません。ATOK Passportには、ベーシックとプレミアムの2種類があります。月額では、前者は¥330、後者は¥660。プレミアムは、年払いもあります(¥7,200)。いずれも10台にインストール可能ですが、ベーシックでは、iOSには使えない、クラウドでの翻訳や辞書が使えないなどの制限があります。手軽に使うことができればよいので、ベーシックを選びました。画像は、ATOKのサイトからお借りしました。

【付記(6/19)】 pnさんのご教示で、トンボ名を訂正しました。オオシオカラトンボではなく、シオカラトンボでした。

2025年6月17日 (火)

コゲラとハクセキレイのヒナ……九華公園でカワセミの目撃情報あり

Dsc00496c_20250617140001  猛暑日になりました。10時40分に35.3℃を記録しています。一時は、全国の最高気温ランキングのトップ10に入っていたくらい。その後、ランク外に脱落したものの、暑いことに変わりはありません。朝は、いつも通り、7時20分から散歩へ。住吉神社、九華公園、貝塚公園、内堀公園、京町、常盤町、アピタ桑名店、常盤町、老松公園、寺町と6.3㎞。帰宅したのは、10時頃でしたが、すでに9時の時点で30℃を越えており、汗だく。

Dsc09572c Dsc09582c_20250617140201  今日もまた、見たのはスズメばかりでした。これら2枚の写真に写っているスズメは、九華公園の土俵場あたりにいたもの。

Dsc09647c_20250617140201 Dsc09752c_20250617140101  左の写真は、奥平屋敷跡にやって来たスズメ。右の写真は、二の丸跡で見たドバト。今日も、九華公園ではカラス、ムクドリはほとんどいませんでした。暑くて、散歩する人も、毎日来ている方たちのみ。

4833e980  朝日丸跡で、散歩&鳥見友達のYさんから耳寄りな情報が得られました。公園の外周遊歩道を歩いているとき、カワセミが飛ぶのをご覧になったそうです。九華公園では、カワセミは3月21日以来見ていません(2025年3月21日:柿安コミュニティパークでキセキレイ……シティ・ホールの薄墨桜が咲き始めました)。写真は、そのときのもので、これはメス。今日もそのあと、目を皿のようにして堀沿いを見てきたのですが、カワセミは見つけられませんでした。明日こそ!と思いますが、明日も猛暑日予報。いつもよりさらに早めに出かけることにします。

Dsc09817c_20250617140101  話を戻して、鎮国守国神社を回って、再び相撲場近くに来たら、木をつつく音が聞こえてきました。ソメイヨシノの木の低いところにコゲラがいました。近くでもう1羽、鳴き声が聞こえていました。このコゲラ、私がすぐそばに行っても逃げません。警戒心がまだ弱く、若者のように見えます。

Dsc00055c Dsc00183c_20250617140101 このあと、カワセミを探して堀端を歩いていたのですが、公園西の堀の上に張られたワイヤにハクセキレイ。露出補正をしすぎ、明るくなりすぎました(苦笑)。ハクセキレイの巣立ってきたヒナのように見えます。このハクセキレイは、近くに止まったツバメのヒナ(こちらも巣立ってきたもの)を追い回していました。右の写真は、1,200mmにしたところ、葉っぱが被りました。

Dsc00197c_20250617140001  貝塚公園の近くの電線では、シジュウカラ。

Dsc00370c_20250617140001 Dsc00439c_20250617140001  京町でツバメの巣のチェック。いつもの観察場所に、今日はクルマが止められていて、道を挟んだ反対側からしか見られませんでした。ヒナは4羽とも元気そうで、すべて目が開いているようでした。以上が今日のバードウォッチング。スズメばかりかと思っていたら、ハクセキレイのヒナや、コゲラ、シジュウカラも見られて、今の時期としては、まあまあ。明日は、カワセミ探し。

Dsc09542c_20250617140201 Dsc00019c_20250617140101  柿安コミュニティパークでは、ようやくクチナシの花が数輪、咲いてきました。散歩コースのあちこちにアガパンサスがありますが、まだ十分には咲いていません。

Dsc00252c_20250617142801 Dsc00484c_20250617140001  内堀公園の近くのお宅でアルストロメリア。右は、ミニヒマワリ。花屋さんの店頭にあったのですが、思わず見入ってしまいました。

Dsc09775c_20250617140101 Dsc09785c_20250617140101  オマケは、3日連続のジャンボニンニク。花はピンク色になって来ました。きれいです。

2025年6月16日 (月)

アオサギがいたのに、逃げられました……余談は備蓄米を買った話

Dsc09220c_20250616132301  昼過ぎに30℃を越え、最高気温は、33.0℃でした。明日から木曜あたりは、35℃前後の暑さという予報ですから、参ります。今日の散歩中も暑く、また、空は夏のような感じでした。いつものように、7時15分から散歩へ。住吉神社、九華公園、貝塚公園、内堀南公園、外堀、内堀公園、歴史を語る公園、京町、寺町と6.0㎞。汗をかきますので、この頃は歩いてきたら、シャワーへ直行です。

Dsc08763c_20250616132401 Dsc08790c  相変わらず野鳥はいません。今日もほぼスズメばかりでした。これらの写真は、住吉神社の近くで見たスズメ。左の写真は、ヒナです。

Dsc08796c_20250616132401 Dsc08824c_20250616132401  三之丸公園でムクドリ。ムクドリもあまりいません。右は、三の丸水門近くで見たスズメのヒナ。

Dsc08879c_20250616132401  九華公園に着いて、北門を入ってすぐのところの堀にアオサギがいたのですが、気づかず、逃げられました。悔しいので、証拠写真以下ですが、写真を載せておきます。自戒のため(笑)。

Dsc09118c_20250616132301  九華公園で見たのも、スズメばかり。ほかに見たのは、ムクドリと、このドバト。そういえば、今日はカラスもほとんどいませんでした。このドバト、木の枝のようなものをくわえていたのですが、落としました。今から巣をつくる??

 Dsc09369c_20250616132301 Dsc09409c_20250616132301 京町のお宅のツバメのヒナは、今日も元気そうでした。親は来ていないのに、エサくれ行動を何度もしていました。勢い余って、天井に嘴が刺さるほどの勢いです。よほどお腹が空いているのでしょう。実際に親が来たら、右の写真のように、大騒ぎ。目が開いたヒナもいますが、まだ開いていないヒナもいます。

 Dsc08863c_20250616132401柿安コミュニティパークのクチナシが咲かないとぼやいていましたが、今朝、ようやくつぼみがこのようになっていました。そろそろ咲きそうです。

 Dsc09061c_20250616132301 昨日のジャンボニンニク、もう一度見てきて、全体像の写真を撮ってきました。やはり葱坊主ではなく、ジャンボニンニクで間違いないと思うのですが、なぜこのようなところに生えているのか、疑問です。場所は、昨日も書きましたが、神社の裏手の土手。誰かが植えたか、捨てたところから生えてきたのか?

Dsc09230c_20250616132301 Dsc09241c_20250616132301  散歩中、9時には25℃を越えていました。湿度も高いので、けっこう蒸し暑く、毎年書くように、「散歩が修行に変わる季節」も近い気がします。左の写真の花は、Googleレンズではウスベニアオイと出てきます。ゼニアオイも仲間だそうです。右は、同じく、Googleレンズではロシアンセージだそうです。しかし、私には今ひとつよく分かりません。はあぶ工房Togetherの作業所にありました。ウスベニアオイは、ハーブティーに使われるようです。

Dsc09263c_20250616132301  散歩コースのお宅にある柿の実。ずいぶん大きくなってきました。

1750038910873c 250616112317366c  ところで、昼前に買い物に出かけた家内が、ドラッグストアコスモス備蓄米を売っていたので、買ってきました。家内の実家は兼業農家でしたので、今でも田んぼがあります。私たちはもちろん米をつくれませんので、実家の近所でお願いして、代わりにつくってもらっています。米は、そこから玄米で買って、実家にある米保存用の大型冷蔵庫に保管してあり、必要な量だけ精米して持ち帰って、食べています。現在食べているものは、令和4(2022)年産のものですが、さすがに残りが30㎏入り1袋となり、「米を買わないといけないな」と話していたところ。このドラッグストアで売っていた備蓄米も、令和4年産のもので、5㎏で税込み¥1,980。実家にある米は、玄米で冷蔵保存していますし、精米したてのものを食べています。精米機は古いもので、時間をかけてゆっくり精米しますが、むしろそれがよいようです(最近の精米機は、短時間で精米ができるようですが、かえってあまりおいしくないそうです)。こうやって米は、おいしく食べているのですが、買ってきた備蓄米は、どうでしょう? 備蓄米も早速小分けして、冷蔵庫の野菜室に入れました。味わうのはもう少し先。食レポは、また。

2025年6月15日 (日)

ほとんどスズメしかいません(苦笑)

Dsc08123c_20250615133101  昨日の夕方がもっともよく降りました。雨は、今朝までにはほとんど上がったものの、散歩に出る時刻に雨雲レーダーを見ますと、まだ西の方には点々と、小さな雨雲の列。プチ遠征に行きたいと思ったものの、これでは降られるかも知れないと考え直し、いつもの散歩コースへ。7時15分から住吉神社、九華公園、貝塚公園、内堀公園、京町、常盤町、寺町と6.1㎞、ほぼ2時間。途中、スマホで雨雲レーダーを見ますと、「○分後から雨が降る」と表示されていたのですが、結局は降られずに済みました。しかし、蒸し暑いこと。汗だくにはなりませんでしたが、けっこう汗をかきました。最高気温は、28.6℃になっています。

Dsc08150c_20250615133101 Dsc08171c_20250615133101  拙宅マンション内のプレイロットにスズメたち。芝生になっていますが、そこでエサを探していました。ヒナもいました。

Dsc08295c_20250615133101  蟠龍櫓のところでも、スズメ。こちらはヒナ。今日も野鳥はあまりおらず、スズメをたくさん見ました。九華公園で見たのも、スズメ、ドバト、ハシボソガラス、カワラヒワ、ムクドリくらい。写真はこれといって撮れず(苦笑)。カワウのヒナ、今日はもっとも北にある巣で1羽を見たのみ。

Dsc08496c_20250615133201  貝塚公園ではハクセキレイ。このところ、ここでハクセキレイをよく見ます。

Dsc08655c_20250615133201  京町のお宅のツバメの巣。昨日、ヒナが4羽孵っているのを見つけましたが、今日も元気でした。親は、やはり5~10分に1回くらい戻ってきて、エサを与えていました。

Dsc08247c_20250615133101  船津屋さんの裏手にあるネムノキの花にアオスジアゲハ。

 Dsc08395c 鎮国守国神社の裏で、これを見つけました。葱坊主かと思ったのですが、Googleレンズの検索では、ジャンボニンニクと出てきます。調べると、ジャンボニンニクの花に似ています。なぜか、茎がクルッと回っています。

Dsc08385c_20250615133101  その鎮国守国神社の境内では、斑入りの葉のヤマアジサイ(と思います)。

Dsc08574c_20250615133201 Dsc08560c_20250615133201  アガパンサス。咲きかけです。散歩コースでは、まだ咲いているのは見ていません。梅雨時、サッパリした色合いで気分が和むのですがねぇ。右の写真は、Googleレンズの検索では、ソケイノウゼン(パンドレア)。いずれも内堀公園近くのお宅にて。

Dsc08479c_20250615133201  今週は、アポイントはとくにありません。週間予報を見ますと、晴れマークが並び、火曜から木曜あたりは35℃前後の暑さになるとなっています。いやはや、梅雨もいやですが、この時期からこんなに暑いと参りそうです。よそへウォーキングに行きたい気持ちもあるのですが、あまりに暑いのでしたが、淡々と飽きもせず……散歩生活の方がよさそうです。

Dsc08675c_20250615133201  余談。散歩途中、立ち寄った某ファミマで見つけた掲示。ニュースで見る限り、これまでのところ、三重県内で備蓄米が販売されたのは、松阪にあるスーパー1店舗だけ(こちら)。5㎏入りが¥2,138だったようですから、これは随契で出たもの。朝9時から1,000袋を売り出したところ、16時頃に完売したそうです。

2025年6月14日 (土)

九華公園に3ヶ月ぶりにアオサギが登場……京町のお宅でツバメのヒナ4羽が孵りました

Dsc08117c_20250614102001  雨が降るかもしれないと思い、いつもより少し早い7時10分から散歩へ。住吉神社、九華公園、貝塚公園、内堀南公園、外堀、内堀公園、京町、寺町と4.5㎞。九華公園であまりウロウロしませんでしたから、距離も時間も短め。8時50分に帰宅した途端に雨が降り始め、セーフ(笑)。

Dsc07266c_20250614101801  九華公園までの間には、野鳥はほとんどいません。揖斐長良川の中州からオオヨシキリの鳴き声が聞こえるくらい。九華公園に着いて、鎮国守国神社の社務所裏を眺めていたら、何やらいました。アオサギです。九華公園でアオサギを見たのは、3月17日以来(2025年3月17日:光徳寺へヒカンザクラを見に行く)。アオサギは、さらによいポジションで撮ろうと、私が動いたら、逃げてしまいました。

Dsc07284c_20250614101801  アオサギを撮っていたら、スズメがごく近くにやって来ました。ノートリミングの写真。このあと、奥平屋敷跡、二の丸跡、朝日丸跡と回ったものの、いたのは、ドバトとカラスのみ。

 Dsc07413c_20250614101901 Dsc07453c_20250614101901 吉之丸堀の上を通る電線にツバメのヒナが3羽並んでいました。

Dsc07577c_20250614101901  10分ほど、親が来るのかと待っていたのですが、親は来ず。3羽は次々と飛び立って、グラウンドの方に去って行きました。親に連れられて飛行訓練にでも来たのかと思ったのですが、すでに自立しているのでしょうか。

Dsc07653c_20250614101901  神戸櫓跡の松の木のカワウの巣。これは、最も北にあるもので、早くからヒナがいたところ。中央にいて、首を伸ばしているのが、ヒナ。ずいぶん大きくなりました。もう1羽いたはずですが、その姿は見えません。

Dsc07742c_20250614102001  内堀公園の近くでも、ツバメのヒナ1羽を見ました。今日は、ツバメのヒナ・デーかも知れません。

Dsc08004c_20250614102001 Dsc07927c_20250614103101  京町のお宅にある巣。親ツバメはいなかったのですが、何かかすかに動いたような気がして、しばらく待っていたら、ご覧のようなシーンに遭遇。ヒナは4羽。まだ目が開いていませんので、孵ったばかりと思われます。親は、ヒナにエサをやったあと、巣の前にある電線で一休み。4羽のヒナの食欲を満たすのは大変だろうと思います。

Dsc07226c_20250614101801 Dsc07232c_20250614101801  柿安コミュニティパークには、クチナシが生け垣として植えられていますが、まだ咲きません。つぼみはあるものの、何となくその数は少ない気がします。思い出すに、ヘンな時期に剪定をしていた気がします。

Dsc08100c_20250614102001 Dsc07718c_20250614101901  こちらは、寺町交差点近くのクチナシ。しばらく前から咲いています。右は、アガパンサス。もうすぐ咲きそうです。九華公園の外周遊歩道の東あたりにて。

Dsc07325c_20250614101801  午後からは、予定通り、菰野町にある社会福祉法人の評議員会に出席してきました。雨がよく降りましたが、菰野は桑名よりも鈴鹿の山に近いだけに、より一層よく降った感じです。今日で現在の任期は終わるのですが、来期も再任していただきました。さらに4年間、ご迷惑をおかけすることのないよう、微力を尽くすことにします。

2025年6月13日 (金)

春日さんの裏参道と村正の顕彰碑を見てくる……ネムノキの花も咲き始めました

Dsc07162c_20250613145301  ほぼ晴れて、暑くなりました。最高気温は、28.5℃。散歩している間も、少し蒸し暑い感じでした。今朝は、7時25分から、住吉神社、九華公園、貝塚公園、内堀南公園、外堀、内堀公園、京町、春日さん、田町、三崎通、桑名七里の渡し公園と6.4㎞。いつものコースを歩いたのは、月曜(6/9)以来でしたが、相変わらず、野鳥はいません。

Dsc06344c Dsc06358c_20250613145101  九華公園では、スズメ、シジュウカラ、カワラヒワ、ムクドリ、ハシボソガラス、ハシブトガラスなど。今日は、ドバトや、ヒヨドリもほとんどいません。

Dsc06453c_20250613145101  神戸櫓跡の松の木にあるカワウの巣では、これまでとは別の巣で、ヒナが1羽いるのが見えました。これで、2つの巣で合計3羽のヒナがいます。

Dsc06428c  九華公園では、今日、2ヶ所で、カメが産卵したところをカラスが掘り返して、卵を食べてしまったあとを見つけました。これは、カメが増えない要因の1つであろうと思います。

Dsc06562c_20250613145201 Dsc06565c_20250613145201  しかし、その一方で、子ガメが甲羅干しをしているのも見ます。アカミミガメは、今が産卵シーズンですが、孵化するには60~80日かかります。今シーズン孵った子ガメではないと思われます。カメの卵は、カラスに食べ尽くされてしまっているわけではなさそうです。

Dsc06965c_20250613145201  貝塚公園では、ウグイスが鳴いていたのですが、姿はチラッと見ただけ。スズメのヒナは、桑名七里の渡し公園にて。

Dsc06910c_20250613145201 Dsc06694c_20250613145201  さて、春日さん(桑名宗社)にこの頃よく出かけますが、今日は、裏参道と、村正の顕彰碑を見に行ったのです。いずれも、春日さんのインスタに載っていました。

Dsc06722c_20250613145201 Dsc06702c_20250613145201  まずは、裏参道。「令和の大改修」にともない、裏参道が新たにつくられたのです。桑名神社、中臣神社の裏手には、今まで入ることはできなかったのですが、これらの写真のように、道が整えられ、参拝場も設けられていました。

Dsc06810c_20250613145201 Dsc06800c_20250613145201  南側は、母山神社の南(向かって左手)から裏参道に入っていけます。

Dsc06847c_20250613145201 Dsc06862c  北側は、春日稲荷神社のところから行けます。稲荷社からは、稲荷社のどちらを回っても裏参道につながっています。「裏」とは思えない、よい感じのところで、ちょっとした林の中の散歩道という感じです。

Dsc06881c_20250613145201  もう1つ。村正の顕彰碑です。社務所の南側に建てられています。「桑名宗社千子村正顕彰会」の名前で、以下のような説明がつけられています。

村正は、戦国時代三、四代にわたり桑名の地で活躍した刀工。その斬れ味は殊に優れ、伊勢国のみならず尾張・三河の武士たちにも広く愛用された。

それが後世あらぬ妖刀の汚名を着せられた一因とも考えられ、ために最も著名な刀工として今に知られている。

天文十二年に制作、地元三崎と春日の両社に奉納された二口の太刀は、先の大戦下に漆が塗布されて伝来したが、令和の御代に有志結集して研ぎ澄まされ、今その汚名を払拭するが如き清浄明潔な輝きを放つに至った。

この太刀を伝世する桑名宗社境内の一隅に碑を建て、その存在と経緯とを刻し、併せてその命脈を伝えた千子一派全ての刀工の活躍を顕彰するものである。

令和七年六月吉日建之

Dsc06269c_20250613145001 Dsc06284c_20250613145101  一昨日の記事で、そろそろネムノキの花が咲いているだろうと書きました(2025年6月11日:アサガオの手入れ)。今日は、2ヶ所を見てきました。まずは、船津屋さんの裏手のところ。揖斐川の堤防から住吉入江に降りる階段の脇にネムノキがあります。

Dsc06927c_20250613145201 Dsc07026c  こちらは、桑名七里の渡し公園六華苑に近い方にネムノキがあります。どちらも、月曜(6/9)にはまだ咲いていませんでした。

Dsc06397c_20250613145101  明日は、また梅雨空が戻ってくるという予報です。明日午後は、菰野にある社会福祉法人の評議員会があります。

2025年6月12日 (木)

20250612勝手にハイキング「津・円光寺で沙羅双樹の花を見る」(一回完結)

250612094934657c  昨日(6月11日)の中日新聞朝刊に「沙羅双樹、はかなき美しさ 津・円光寺で見頃」という記事が載っていました。沙羅双樹の花については、あの平家物語の冒頭にも出てきますし、お釈迦様のご入滅された場所にはこの木が四方を囲んで植えられていたという話もあります。この記事を読んだら、沙羅双樹の花を見たいと思ってしまい、今日、早速出かけてきました。円光寺は、津市河芸町上野にありますが、このあたりは伊勢街道が通っています。ついでに伊勢街道も久しぶりに少し歩くかとも思ったのです。

 250612kawage 昨日のうちに、このコースをつくりました。近鉄名古屋線千里駅から伊勢街道に入り、田中地蔵堂、田中川河川改修竣功記念碑・常夜灯跡、上野公民館(明治天皇御休所址)、最勝寺、上野神社から円光寺へ。さらに、伊勢上野城跡(本城山青少年公園)、枡形・道路改修記念碑、弘法井戸、道路元標跡、満流寺から近鉄名古屋線豊津上野駅まで、3.6㎞のコースです。さらに、今朝、Googleマップを見ていましたら、豊津上野駅の近くに小伝塚という旧跡があるのを見つけ、そこにも立ち寄ってきたという次第。

Img_3165c  桑名駅を8時1分に出る近鉄四日市行きの準急に乗車。この電車、近鉄四日市駅に8時24分に着くのですが、この車両がそのまま8時31分発の白塚行き普通になるのです。通勤時間帯ですから、急行は混んでいますので、多少時間はかかっても、この方が楽チン。千里駅には9時10分に到着。¥680。9時15分にスタート。なお、千里駅から伊勢上野城跡までは、6年前の近鉄ハイキングで歩いています(2019年2月2日:20190202近鉄ハイキング「名所・旧跡めぐり お江の里と海の幸」へ(予告編))。詳しい記事は、その時のものをご覧ください(2019年2月8日:20190202近鉄ハイキング「名所・旧跡めぐり お江の里と海の幸」へ(その1)……千里駅をスタートし、上野神社、円光寺へ、2019年2月11日:20190202近鉄ハイキング「名所・旧跡めぐり お江の里と海の幸」へ(その2)……伊勢上野城跡、光勝寺から八雲神社でお祓いを受ける)。

Img_3174c Img_3186c_20250612143401  国道23号線を越えてじきに田中地蔵堂。民家の間に立っていますが、由緒などは不明。近くを流れる川が田中川であるための名前かという気がします。その先、大蔵橋で田中川を渡ります。渡ったところが、上野宿の北の入り口。橋を渡ったところに「田中川河川改修竣功記念碑(昭和59(1984)年の建立)」。昭和49(1974)年7月25日に豪雨があり、その水害からの復旧工事が終わったことを記念するものです。この脇に小さな説明板には、「常夜燈があり、向かい側には接待所・光明院もあった」と書かれていました。常夜燈は今はありません。

Img_3190c Img_3205c  初めにも書きましたが、今日歩いたところのほとんどは、伊勢街道で、上野宿に当たります。右は、上野公民館ですが、ここは元秋田家住居址であり、明治天皇御休所址です。2回ここでお休みになったそうです。

Img_3234c_20250612143401 Img_3240c  伊勢街道からいったん離れて、真宗高田派の金光山最勝寺。明応4(1493)年の創建とされます。20mほどの高台にあり、お寺からの眺めは良好で、伊勢湾までよく見えます。

Img_3258c Img_3271c_20250612143401  続いて、上野神社。創始年代は不詳ですが、伊勢の国司・北畠氏の祈願社として奉祀されたと伝えられています(建徳2(1371)年という説があります)。主祭神は、誉田別尊。境内社に八幡稲荷神社、さらに神宮・皇居遙拝所もあります。

Img_3439c Img_3305c  9時45分、本日の主たる目的地、萬松山円光寺に到着。臨済宗東福寺派のお寺です。ご本尊は、釈迦牟尼。延文3(1358)年、栗真庄中山(現在の津市栗真中山町)に後光厳天皇の勅願寺として開創されたと伝えられています。徳川秀忠の正室となったお江にゆかりのある寺として有名。竹林などに囲まれた、大変雰囲気のよいお寺です。沙羅双樹と、紅葉で知られています。

Img_3340c Img_3337c_20250612143501  沙羅双樹の木は、現在10本あるそうですが、咲いていたのは、まだ1本だけ。山門を入った、左手にある木でした。沙羅双樹は、フタバガキ科サラノキ属の常緑高木ですが、日本の寺院に聖樹として植わっている木のほとんどは、ナツツバキ(夏椿)だそうです。沙羅双樹は、耐寒性が弱く、育たないので、ナツツバキを沙羅双樹として扱うことが多いそうです(こちら)。

Img_3319c Img_3453c_20250612143501  沙羅双樹は、仏教の三大聖樹の1つで、お釈迦様が入滅された場所には、この木が四方を囲んで植えられていたのですが、入滅された際にこの木が枯れて、鶴の羽根のように白くなったとの伝説から、仏教では聖木とされています。また、朝に咲き、夕方には散ってしまう一日花で、はかなさを象徴しています。「平家物語」の冒頭にも取り上げられ、世の中の無常を表現していることでも有名です。以下に引用しておきますが、高校時代に習って、暗記している方も多いのではないでしょうか。右の写真は、山門を入って少し進んでから振り返ったもの。右手の山門より高い木が沙羅双樹です。

祗園精舎の鐘の声
諸行無常の響きあり
沙羅双樹の花の色
盛者必滅の理をあらはす

おごれる人も久しからず
ただ春の夜の夢のごとし

Img_3377cImg_3348c_20250612143501 私が行ったとき、ちょうどご住職がいらっしゃり、お寺のことや、沙羅双樹の木のことなど、いろいろと話してくださいました。「桑名から来た」というと、たいそう驚かれ、「新聞に載ると、すごい影響力がありますな」とおっしゃっていました。さらに、ヒメシャラもあると教えていただいたのが、こちら。ヒメシャラ(姫沙羅)はツバキ科ナツツバキ属の落葉高木。ナツツバキに似ていますが、花も葉も小ぶりです。

Img_3355c  和名のヒメシャラは、誤って娑羅樹と伝えられたナツツバキ(別名:シャラノキ)よりも小さいことによるものだそうです。たしかにかわいらしい花でした。今日、私がいる間にも、新聞で見たという方など、数名が沙羅双樹の花を見にいらっしゃいました。毎年来ているという男性もあります。帰り際には、地元の三重テレビが取材に来ていました。

Img_3480c  円光寺から、伊勢上野城跡へ。織田信長の弟、織田信包が津城の仮城として元亀元(1570)年に築城しました。「賤ヶ岳の戦い」の後、お市の方の遺児である茶々・初・江の三姉妹はこの城で過ごしたといわれています。現在は、本城山青少年公園として整備されています。写真は、本丸跡。奥に見える展望台は、天守台跡に建っています。標高30mほどのところにあり、展望台に上るとかなりの眺望が利きます。

Img_3509c Img_3517c_20250612153101  伊勢上野城跡から降りて、再び伊勢街道に入ります。少し北に戻ったところに弘法井戸。弘法井戸は、長さ2mほどで、貯水槽のような形をしています。水面は、手を少し伸ばせば届きそうなところにあり、水深も1mほどの浅い井戸です。昔、上野村を通りかかった旅の高僧(弘法大師)が一軒の農家に立ち寄り、水を所望しました。その家の人が、このあたりは赤水しか出ないので、きれいな水を遠くまで汲みに行き、差し上げたところ、大師は大変喜ばれ、「さぞ日々の飲み水に困っている事でしょう。ここを掘ってみなさい」と錫杖でお指しになったところを掘ると、清水があふれ出たというのです。それを村人が「弘法井戸」と称して大切に使ってきました。弘法大師のお告げにより井戸を掘ったという伝説は全国各地にありますが、弘法大師の時代にはまだ伊勢街道はありませんでした。大師伝説とこの清水を結び付けて弘法井戸と名付けたと思われます。

Img_3505c 弘法井戸の南に枡形・道路改修記念碑があります。上野宿には戦国時代、戦術上3ヶ所の枡形がありました。道幅が狭く、直角に曲がっているため、時々人馬が衝突したので、有志が北角の家を購入し、道路を拡幅したときの記念碑だそうです。確かにここはクランクではなく、カーブが緩やかになっていました。記念碑は風化してしまい、読めません。

Img_3531c  Img_3540cさらに南に行くと、道路元標跡があります。上野村の道路元標があったところ。ここの道路元標は木製で、頂上部は銅板製。現物は損傷が激しいので、津市河芸公民館に保管されています。この道路元標跡があるあたりが、上野宿の中心で、本陣や問屋場があったところだそうです。

Img_3551c_20250612143601  その先に、真宗高田派の満流寺。ネット検索でも、伊勢街道のガイドブックにもこれという情報は載っていません。満流寺を過ぎて、左折し、国道23号線を再び越え、ゴールの豊津上野駅に向かいます。

Img_3577c_20250612143601 Img_3591c  豊津上野駅の北、駐輪場などの一角に小伝塚があります。現地の説明板によれば、伊勢上野城主の分部左京亮の家臣であった中条小伝の墓。禄は150石。慶長5(1600)年、津城の籠城に義父とともに、主君分部光嘉にしたがい、奮戦。その豪胆さに敵もその勇を賞したといわれます。慶長8(1603)年に没し、ここに心月宗光居士として葬られたといいます。

Img_3600c  ゴールの豊津上野駅には、10時45分過ぎに到着。普通しか停車しませんが、四日市行き普通は、10時40分に出たばかり。次は、11時13分の名古屋行き普通。これに乗って、白子駅に11時22分着。11時29分発の名古屋行き急行に乗り換え、桑名には12時3分着。¥760。

Screenshot_20250612122530c  Screenshot_20250612110614c 今日のGoogle Fitのデータ。6.9㎞で、10,519歩でしたから、普段の散歩より少しだけ長く歩いただけ。ただし、標高30mの伊勢上野城跡まで上り下りしましたから、運動量はいつもより多いでしょう。往きに降りた千里駅で、エキタグのデジタルスタンプをゲットしてきました。

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  • 本郷 和人: 東大生に教える日本史 (文春新書)

    本郷 和人: 東大生に教える日本史 (文春新書)
    別に「東大生に教える」でなくてもよいのですが、この本の元になったのが、東京大学教養学部の学生たちに「暗記不要、歴史を考えるおもしろさを伝えたい」ということで行った連続講義ですから、そういうタイトルになっています。歴史、とくに高校時代に学んだ歴史は、やはり暗記科目でした。あれから50年以上経った今でも、そこから抜けきっていない気がします。そういう意味では暗記ではなく、時代を動かす原動力は何か、誰が時代を変えていくのかという視点から歴史を見て、考えるのは、新鮮です。史実は変わりませんが、それを材料に、自分の視点から、自分の見方で論理を組み立て、自分なりの歴史像を造ってみることを愉しめばよいという著者の考え方をしっかりと身につけられたらよいなというのが、読後感です。 (★★★★★)

  • 木村幹: 国立大学教授のお仕事 ――とある部局長のホンネ (ちくま新書)

    木村幹: 国立大学教授のお仕事 ――とある部局長のホンネ (ちくま新書)
    未だにこういう本を手にするということは、過去の仕事に未練があるのか、と思われそうです。確かに、健康問題がためとはいえ、定年のはるか前にリタイアせざるを得ませんでしたので、未練がまったくないとはいえません。部局長になったことはありませんでしたが、副学部長に相当する立場や、大学の評議員、セクハラマニュアル作成や、セクハラ実態調査を実施する責任者にはなりました。故に、1つの部局内だけではなく、全学的な立場での仕事も経験しました。ごく小さな研究会の会長をしたこともありますし、いくつかの学会で査読委員も依頼されたこともあります。自慢を書いているのではなく、この本の著者の経験と似たような経験もしてきたということです。世間でもたれている大学の教員のイメージは、著者が書いておられるように、実態に即したものというより、先入観がかなり先行したものと思います。現実には、多岐にわたり、大量の仕事、それも本来の業務である教育研究以外の仕事が占める比率が、年々高まっています。われわれが学生だった頃は、まさに古き良き時代でした。独法化されて以降は、教員受難時代といえるかも知れません。日本人は、大学に限らず、小中校ともに、教員に過剰に期待し、酷使していると私は考えています。専門性を尊重し、それが発揮できるような環境条件を整えてこそ、国も民も栄えるような気がします。大学の教員がどのような人達で、どのように働いているかを理解するには、好著と思います。 (★★★★)

  • デジタルカメラマガジン編集部: デジタルカメラマガジン 2025年5月号[雑誌]

    デジタルカメラマガジン編集部: デジタルカメラマガジン 2025年5月号[雑誌]
    ブロ友さんから教えていただきました。昔は、書店でよく立ち読みしていた雑誌です。2025年5月号の特集は、「野鳥撮影超入門ガイド」。内容はもちろん参考になることがたくさんありますが、載っている野鳥の写真がどれもきれいで、驚くくらい。これを眺めているだけでも楽しめるかも知れません。これで¥1,200なら、安い買い物といえるでしょう。 (★★★★★)

  • 日本放送協会,NHK出版: NHK 3か月でマスターする 江戸時代 2025年 1月~3月 [雑誌] (NHKテキスト)

    日本放送協会,NHK出版: NHK 3か月でマスターする 江戸時代 2025年 1月~3月 [雑誌] (NHKテキスト)
    NHKのEテレで放送された、同名の番組のテキストです。今年の大河ドラマ「べらぼう」の関連番組ともいえます。放送を見なくとも、このテキストを通読することによって、江戸時代の概要をおさらいし、さらに、学生時代に学んだ知識をアップデートすることができます。とくに私のように、学生時代から50年近く過ぎたものにとって、昔、教科書で学んだことが、今やまったく書き替えられていることもよくあります。図表、写真も多用されていて、とても分かりやすいものです。 (★★★★)

  • 田中 優子: 蔦屋重三郎 江戸を編集した男 (文春新書)

    田中 優子: 蔦屋重三郎 江戸を編集した男 (文春新書)
    今年の大河ドラマの主人公である蔦屋重三郎について書かれた本ですが、読み終えるのに難儀しました(苦笑)。蔦屋重三郎は、数多くの洒落本、黄表紙、狂歌を世に出し、歌麿、写楽を売り出した人物です。江戸最大のプロデューサーというか、編集者というか。大河ドラマの主人公になるくらいなら読んでみるかと思って、気楽に手に取ったものの、専門書ではないかと思えるような内容、記述で読むのに苦労しました。著者の田中優子さんは、法政大学総長も務めた日本近世文学、江戸文化の大家。 (★★★)

  • 岩波 明: 高学歴発達障害 エリートたちの転落と再生 (文春新書)

    岩波 明: 高学歴発達障害 エリートたちの転落と再生 (文春新書)
    高学歴、高機能の発達障害の方たちの人生は、かなり激しいアップダウンを示すことがよくあります。ダウンした、長いつらい時期を過ごさざるを得ない人達であっても、そこから這い上がり、復活して、成功をつかむことが可能な人達も多くいます。その一方で、長きにわたって低迷した状態から抜け出せない人や、失敗、挫折を何度もくり返してしまう人もいます。高学歴、高機能の人達は、理解がよく、必要な情報に容易にアクセスする能力を持っているのですが、この点がマイナスに作用することもあります。知識量が多くて混乱したり、自分の考えに固執して医師と対立関係になったりすることがあるからです。私自身は、発達障害のある人には、自覚と工夫が必要と考えていますが、この本を読み終えた現在も、その考えに大きな間違いはないと思っています。さらに、発達障害の特性があったとしても、広い意味での環境要因を整えることはとても重要です。専門家による専門的な援助はもちろん、学校、職場の環境調整、家族の適切なサポートなどがそれです。「工夫」をする際には、とくに力量のある専門家からの援助は不可欠です。ASDについては、中核的症状に対する、有効な薬剤がない現状では、心理教育や、認知行動療法、SSTが有用です。ADHDの諸症状には、有効な薬剤が複数ありますし、心理教育や、認知行動療法のアプローチも有用でしょう。苦手なことについてがんばろうとしないことや、自分の得意な事が上手く発揮できたり、活かせたりすることを考えることもとても大切です。この本は、当事者の方やご家族、関わりを持つ教師などの皆さんにとても参考になるでしょう。 (★★★★)

  • 外山滋比古: 人生の整理学 読まれる自分史を書く (イースト新書Q)

    外山滋比古: 人生の整理学 読まれる自分史を書く (イースト新書Q)
    著者は、私の出身高校が旧制中学であった時代の大先輩。『思考の整理学』ほか、多数のベストセラーを書いておられます。この本は、ほかの本を探しに書店に行ったときに見つけて、即買い。自分史を書こうとは思っていませんが、これまでの人生を振り返るのに、何か参考になるかも知れないと思って、買ってきました。「サクセスストーリーのほとんどが退屈」「言いたくてむずむずするところは抑える」「『私』をおさえて『間接話法」で書いてみる」「お手本の文章をみつけて、軟度も読む」「内田百閒『戦後日記』のようにさらっと書いてみる」などなど、首肯するところ多々ありました。 (★★★★)

  • 小松 正: なぜヒトは心を病むようになったのか? (文春新書)

    小松 正: なぜヒトは心を病むようになったのか? (文春新書)
    進化心理学とは、ヒトの心のはたらきを「自然淘汰による進化」という考え方によって統一的に説明しようとする分野です。私が現役の頃から発展してきた、新しい心理学の分野です。この本は、ヒトが陥る自己否定的な状態、他人に対する攻撃性、人間同士の対立や分断など、ネガティブな性質がなぜ進化の過程で残ったのかを考察しています。一言でいうと、それは生存や繁殖と深い関係があるというのです。進化心理学から捉えることで、これら、心のダークサイドがよりよく見えてきます。 (★★★★)

  • 林 望: 節約を楽しむ あえて今、現金主義の理由 (朝日新書)

    林 望: 節約を楽しむ あえて今、現金主義の理由 (朝日新書)
    林望こと、リンボウ先生の本は、昔々、よく読みました。「イギリスはおいしい」などのエッセイは楽しみました。この本のタイトルをネットで見たとき、まさかあのリンボウ先生だとは思ってもみませんでした。リンボウ先生と節約というのが結びつかなかったのです。しかし、読んでみると、まがいもなくあのリンボウ先生の文章でした。ただの節約術の本ではなく、高齢になったときのライフスタイル、生き方について、リンボウ先生の考え方が展開されていました。筋金入りのへそ曲がりにして、頑固者のリンボウ先生らしい生き方です。キーワードを拾っただけでも、その一端が分かります。「銀行は信用してはいけません」「(お金を)知らない人に預ける危険性を考える」「高齢者は見栄を張らない」「冠婚葬祭は義理を欠く」「自然の調整機能に任せる」などなど。私はリンボウ先生ほど変人でも頑固でもないと思っていますが(多少は変人で、融通が利かないという自覚はあります)、なるほどと思ったことは参考にして行きます。 (★★★★)

  • 関裕二: アマテラスの正体(新潮新書)

    関裕二: アマテラスの正体(新潮新書)
    著者の前著『スサノヲの正体』も、興味深く読みました。斬新な着眼点と発想で、思いもかけない結論に至っています。読み物としてはとてもおもしろいという点で、☆を5つとしました。ネタバレになりますから、詳しいことを書くのは控えておきますが、著者は、伊勢神宮に祀られているのは、いわゆる「天照大神」ではなく、別の霊威の強い(祟る)、二柱の神だとしています。祟るが故に、伊勢に放逐されたのだと主張するのです。ただ、著者の肩書きは、歴史作家にして、武蔵野学院大学日本総合研究所スペシャルアカデミックフェローであり、仏教美術に関心をもち、奈良に通ううち、独学で日本古代史を研究したということですから、現在の歴史学や考古学が明らかにした内容と整合性がとれている主張なのかどうかは、私には判断はできかねます。それ故、「読み物としてはおもしろい」と評価しています。 (★★★★★)

  • 小塩真司: 「性格が悪い」とはどういうことか ――ダークサイドの心理学 (ちくま新書)

    小塩真司: 「性格が悪い」とはどういうことか ――ダークサイドの心理学 (ちくま新書)
    タイトルに惹かれて読みました。ただし、初めにお断りしておきますが、図表こそないものの、心理学の専門書といっても良いくらいの、分厚い記述になっていますので、馴染みのない方にとっては読みやすいものではありません。「性格が悪い」ことについて、最近研究が進んできた「ダークな性格」を中心にまとめられています。ダークな性格とは、マキャベリアニズム、サイコパシー、ナルシシズム、サディズムの4つの特性です。これらの特性とリーダーシップ、社会的成功との関連、身近な人間関係中でのダークな性格、ダークな人物の内面、ダークな性格の遺伝、ダークさとは何かについて、文献を引用しつつ論じられています。その上で、性格の良し悪しは、その内容ではなく、どのような結果に結びつくかで判断されるというのが、著者の結論でした。 (★★★★)

  • 和田 秀樹: 老いるが勝ち! (文春新書)

    和田 秀樹: 老いるが勝ち! (文春新書)
    和田秀樹さんは、もともと高齢者専門の精神科医です。浴風会病院というところで35年間勤務され、6,000人以上の高齢者の方を診てこられました。その臨床経験から、高齢者については、理屈通りに行かないと思うことがたくさんあるといっておられます。タバコをたくさん吸っていても100歳まで生きる人もいれば、検査データはすべて正常なのにガンで亡くなる人もいるのだそうです。医者にいわれて血圧その他に注意していたのに、脳卒中を起こす人もいます。和田さんはこの本で80歳を過ぎたら我慢せず、好きな物を食べ、行きたいように生きることを勧めています。また、医療に関わらない方が長生きできる共書いています。不摂生を勧めておられるわけではありませんが、常識にとらわれず、自由に生きた方が楽しみも見つかってよいのではないかと思います。養老孟司先生流にいえば「なるようになる」のですから。 (★★★★★)

  • 彬子女王: 赤と青のガウン オックスフォード留学記 (PHP文庫)

    彬子女王: 赤と青のガウン オックスフォード留学記 (PHP文庫)
    彬子女王殿下の英国留学記です。彬子女王は、ヒゲの寛仁親王のご長女。殿下は、女性皇族として初めての博士号をオックスフォード大学で取得されました。この留学記は、ネットで話題になっていましたので、ぜひとも読んでみたいと思っていました。今上天皇の「テムズとともに」も読んだことがありますが、皇族の皆様は、どなたも誠実で朗らかで、それでいてユーモア溢れるお人柄をお持ちのようですが、殿下も同様でいらっしゃり、それがよく感じられる文章で楽しく拝読し、爽やかな読後感を持ちました。 (★★★★★)

  • 石井光太: ルポ スマホ育児が子どもを壊す

    石井光太: ルポ スマホ育児が子どもを壊す
    タイトルに惹かれて買ったのですが、帯にあるように「衝撃の現場報告」でした。この本に書かれているエピソードのうち、いくつかはこれまでにもマスコミ報道などで接していましたが、これだけのことがらが一度に示されると圧倒されます。現代の子どもたちは、まさに私たちが知っている(知っていた)子どもではなくなっているといえるようです。たとえば、「2歳児のネット利用率は58.8%」「子守歌はアプリで聞く赤ちゃん」「ヘッドガードの制服化」「教室の『アツ』に怯える小学生」「褒められ中毒はエスカレートする」などなど。スマホが登場して16年でその影響は大ですが、子どもたちの特徴に影響しているのはスマホだけではなく、現代社会や、大人達のありようも大きく影響しているといえます。「『将来の夢は交通整理のバイト』と言う女子高生」などはその例でしょう。私が教えている学生も、「『アツ』がすごい」ということがあり、いったい何だ?と思っていましたが、よく分かりました。すでに若い先生方は、デジタル・ネイティブ世代になっていますし、この本に登場する若者達が社会に出て、その中核を担うのも遠い将来のことではありません。これらの若者は、高い情報処理能力を持ち、周囲に適応する力もあり、コンプライアンス能力も高いのですが、それらを認めた上で、彼らが自立した大人になるために何が必要か見極め、それを提供することが必要とされるのでしょう。その意味では、大人の世代にも彼らを適切に理解し、必要な支援を提供する責任があります。 (★★★★)

  • 養老 孟司, 中川 恵一: 養老先生、再び病院へ行く

    養老 孟司, 中川 恵一: 養老先生、再び病院へ行く
    『養老先生、病院へ行く』の続編です。医療とは距離をとっておられる養老先生が、再診のため1年3ヶ月ぶりに東大病院に行かれました。大病から復活された今だからこそ語ることができる老い、医療、健康、死との付き合い方について、養老先生ご自身と、教え子にして主治医の中川恵一先生がお書きになっています。養老先生のスタイルをそのまままねすることは、凡人には不可能であり、よろしくはありません。しかし、健康についての考え方や、死についてのとらえ方などはとても参考になります。私が啓蒙されたことがらは、「健康法は人の数だけ存在する」「養老先生は抜け道の天才」「不連続な体調の変化に気をつける」「具合が悪いときは一週間様子を見ると医者に行くべきかどうか分かる」「お酒はもはや百薬の長ではないが飲む飲まないは自分で決めてよい」などでした。 (★★★★★)

  • 宮口幸治: 歪んだ幸せを求める人たち―ケーキの切れない非行少年たち3―(新潮新書)

    宮口幸治: 歪んだ幸せを求める人たち―ケーキの切れない非行少年たち3―(新潮新書)
    「ケーキの切れない非行少年たち」シリーズの3冊目です。本の帯には「『幸せを求めて不幸を招く人』の戦慄ロジック」とあります。「みんな幸せになりたい」という動機は万人がもつものでしょう。しかし、幸せの形は人それぞれですし、幸せになりたいと強く願うものの、かえって生きづらさや苦悩を抱える人たちもたくさんいます。著者は、人は幸せになりたいが故に、結果的に他人が不幸になることでもやってしまうといいます。さらに、幸せになりたいのだけれど、そのやり方がよくない」と考える、結果的に他人を不幸にする人たちを理解できるともいいます。著者が長年関わってきた非行少年達にもそれは共通するそうです。歪んだ幸せを求める人たちの背景にある要因として、著者は、怒りの歪み、嫉妬の歪み、自己愛の歪み、所有欲の歪み、判断の歪みの5つの歪みを取り上げ、事例も含めて考察しています。これを読むと、こうした5つの歪みは、ごく普通の人びとも多少とももっているものといえます。最終章では、自分と他者の「ストーリー」という概念を用いて、歪んだ幸せを求める事についてどう向き合えばよいか、提案されています。 (★★★★)

  • 森永 卓郎: 書いてはいけない

    森永 卓郎: 書いてはいけない
    他の本を買いに行った時、書店で平積みになっていましたので、思わず買ってしまいました。メディアのタブーに触れつつ、現在の日本が凋落している要因を3つ指摘しています。サブタイトルは、「日本経済墜落の真相」となっています。3つは、ジャニーズの性加害、財務省のカルト的財政緊縮主義、日本航空123便の墜落事件。この3つについては、関係者は皆知っているものの、触れてはいけない、本当のことをいってはいけないタブーになっているといいます。メディアで触れたら、瞬時にメディアには2度と出られなくなるそうです。ジャニーズ問題は、BBCの報道のためにオープンになってしまいましたが、著者の森永さんは、ご自身が病を得られたこともあって、現状を打破するためにこの本を書かれました。財務省による必要以上の財政緊縮政策と、日航123便の事故のお陰で日本がアメリカに対してどんどん主権を失っていったことが、日本経済の衰退の主たる要因と主張しています。たぶんそれは本当だろうなというのが、私の読後感。 (★★★★)

  • 立木 康介: フロイト『夢判断』 2024年4月 (NHKテキスト)

    立木 康介: フロイト『夢判断』 2024年4月 (NHKテキスト)
    何を今さら勉強しているのか? と思われるかも知れませんが、ちょっと前に流行った言葉でいえば、リスキリングに相当するかも知れません。学生時代に読みましたが、しっかり理解したかといえば、アヤシいのです。学生時代からは50年近い月日が経っていますので、その後の研究成果も含め、新しいことがあるだろうと思ったのです。100分de名著というNHK Eテレの番組のテキストです。講師の立木先生は、パリ第8大学で精神分析の博士号を取得され、京大人文科学研究所の教授。精神分析は「昨日までとは違う自分を手に入れるために行う」とおっしゃっていました。この番組でもっとも印象に残ったのは、あの有名な「エディプス・コンプレックス」よりも、今日、重要なフロイトが提案した概念は、「両性性」であるということでした。これは、いかなる個人も与えられた解剖学的性にしばられないセクシュアリティの自由を持つことをうたうものです。この視点に立てば、同性愛も、トランスジェンダーもいわば当たり前の存在であるということになります。これらを踏まえると120年間に書かれた「夢判断」の内容は、きわめて今日的な意義を持ってくると再認識する必要があります。 (★★★★★)

  • 諸富 祥彦: NHK「100分de名著」ブックス フランクル 夜と霧

    諸富 祥彦: NHK「100分de名著」ブックス フランクル 夜と霧
    フランクルのこの本は、改めて紹介するまでもないほど、有名な本です。私も学生時代、霜山徳爾先生の翻訳で読みましたが、ことばでは書き尽くせないほどの衝撃を受けたことを、いまでもよく覚えています。第二次世界大戦中にナチスの強制収容所に収監された経験をもとに、精神医学者・フランクルが、人生の目的を明確にし、その実現に向けて没頭する心理療法を紹介する本です。原題を直訳すると「それでも人生に然りと言う:ある心理学者、強制収容所を体験する」となります。実存心理学の名著であり、極限の環境におかれたとしても、何かが、あるいは、誰かがあなたを待っているということを主張しています。絶望して終わるのではなく、人生が何をわれわれに期待しているのかが問題であり、私たちはそれを学ぶことが重要だとしています。何度か読み直すことによって、人生への理解が深まる気がします。 (★★★★★)

  • 松田 忠徳, 増田 晋作: 枕草子の日本三名泉 榊原温泉

    松田 忠徳, 増田 晋作: 枕草子の日本三名泉 榊原温泉
    榊原温泉は、全国的に有名とはいえないかも知れませんが、名湯です。それは、枕草子に「湯は七栗の湯 有馬の湯 玉造の湯」にある、七栗の湯が榊原温泉と考えられるからです。最近、日本三名泉といえば、有馬温泉/兵庫県、草津温泉/群馬県、下呂温泉/岐阜県とされますが、枕草子に取り上げられたのはそれよりも古く、「元祖日本三名泉」といえます。榊原温泉の湯は、肌がきれいになる「美人の湯」というだけでなく、抗酸化作用もある健康の湯でもあります。この本は、日本一の温泉教授・松田先生と、地元を知り尽くした増田さんの共著で、「何もない」といわれていた榊原温泉の魅力を語り尽くしています。ちなみに、私にとっては家内の実家を知る上で格好のガイドブックです。 (★★★★)

  • 文藝春秋: 定年後に読む不滅の名著200選 (文春新書)

    文藝春秋: 定年後に読む不滅の名著200選 (文春新書)
    この本の帯には「これが定年後の知の道しるべ!」とありますが、私自身はさほど大上段に構えたつもりで読んではいません。どのような本が選ばれているかにももちろん興味はあったのですが、それらがどのように紹介されているかといった方面に興味があって読みました。本を紹介している方々はいろいろな分野で功なり、名を挙げた方ばかり。それらの方がどんな本を読み、どのように唱歌していらっしゃるかが知りたかったのです。ちょっと邪道な読み方ではありましたが、しっかりと楽しめました。 (★★★★)

  • 石田泰弘(編著): 街道今昔 佐屋路をゆく (東海の街道2) (爽BOOKS 東海の街道 2)

    石田泰弘(編著): 街道今昔 佐屋路をゆく (東海の街道2) (爽BOOKS 東海の街道 2)
    さほど本格的に取り組んでいるわけではありませんが、昔の街道を歩くのは好きです。この本のテーマである佐屋路(佐屋街道)も歩きたいと思って調べています。佐屋路は、東海道佐屋廻りとも呼ばれたように、東海道の迂回路でした。江戸時代に東海道宮宿と桑名宿の間を、陸路万場宿、佐屋宿の陸路を経て、佐屋から桑名宿への水路三里の渡しによって結んでいた街道です。実際に歩いて書かれたと考えられますが、旅人目線で書かれたウォーキングガイドです。津島街道、高須道も取り上げられています。部分的には歩いたところがありますが、佐屋路はいずれ、歩いてみたいと思い、計画中ですので、とても参考になりました。実際に歩かなくとも、歴史読み物としても楽しめます。 (★★★★★)

  • 柳瀬博一: カワセミ都市トーキョー 【電子限定カラー版】 (平凡社新書1049)

    柳瀬博一: カワセミ都市トーキョー 【電子限定カラー版】 (平凡社新書1049)
    東京都心にたくさんのカワセミが棲んでいるというのは、最近割とよく知られるようになっています。清流の鳥というイメージがあるかも知れませんが、東京の「野生」環境をうまく利用して繁殖もしています。そのカワセミが暮らす街は東京屈指の高級住宅街ばかりだそうです。すなわちカワセミも、人間も好む環境は同じというのです。カワセミが暮らす街は、人間にとってもよい街ということです。カワセミの存在に気付いたことから、「小流域源流」をキーワードに「新しい野生」と「古い野生」の繋がりを論じています。カワセミの生態も詳しく観察されていますので、私も今までよく知らなかったことが多々書かれていて、興味深く読みました。 (★★★★)

  • 内田 樹: コモンの再生 (文春文庫)

    内田 樹: コモンの再生 (文春文庫)
    私は、内田樹先生の評論が好きで割とよく読みます。「コモン(common)」とは、形容詞としては「共通の、共同の、公共の、ふつうの、ありふれた」という意味ですし、名詞としては「町や村の共有地、公有地、囲いのない草地や荒れ地」を意味します。昔は、ヨーロッパでも日本でも村落共同体はそういう「共有地」を持っていました。コモンを管理するには「みんなが、いつでも、いつまでも使えるように」という気配りが必要になるのですが、近代になって怒った「囲い込み」によって「コモンの私有化」が起こり、村落共同体が消え、集団的に維持されていた儀礼、祭祀、伝統芸能、生活文化が消えてしまったのです。著者は、このコモンを再生することが市民の原子化、砂粒化、血縁、地域共同体の瓦解、相互扶助システムの不在という索漠たる現状を何とかするために必要と考えています。ちなみに、マルクスとエンゲルスによるコミュニズムは、著者によれば「共同体主義」と訳した方がよく、彼らは「コモンの再生」が必要と提言したといいます。「共産主義」と訳されてしまったがため、なんだかよく分からないことになっているのです。「共有主義」あるいは「共同体主義」と意訳してくれていたら、もろもろが変わっていたかも知れないという話には、膝を打ちました。 (★★★★★)

  • 本田 秀夫: 知的障害と発達障害の子どもたち (SB新書)

    本田 秀夫: 知的障害と発達障害の子どもたち (SB新書)
    児童精神科医の本田先生の最新刊です。今回は知的障害が取り上げられています。これまでの本田先生の御著書では、発達障害が主に取り上げられてきたのですが、実は知的障害を持つ子どもたちも一定数存在していますし、発達障害と知的障害を合わせ持つ子どもたちもいます。その意味で、発達に困難のある子どもたちのことをきちんと理解して、適切な支援をする上では、両者を視野に入れることが重要です。著者は、知的障害の支援では、「早く」と「ゆっくり」がキーワードになると書いておられます。これは私もそうだと思います。可能な限り早期から支援を受けた方がよく、一方で、発達のスピードに合わせて「ゆっくり」としたペースで支援をすることが大切になります。発達障害の子どもたちにも「本児のペースに遭わせた支援が必要」とおっしゃる方がありますが、発達障害の子どもたちの理解/支援の上でのキーワードは「アンバランス」です。この本は、発達が気になるお子さんをお持ちの保護者の方、特別支援教育に携わる教員の方々にとって、基本的なテキストといえます。 (★★★★★)

  • BIRDER編集部: お手本でわかる!野鳥撮影術 (BIRDER SPECIAL)

    BIRDER編集部: お手本でわかる!野鳥撮影術 (BIRDER SPECIAL)
    バードウォッチングや野鳥撮影を趣味にしています。とはいえ珍鳥を追うのではなく、主に自宅近くを散歩しながら、いわば「定点観測」のように野鳥を見ています。自分の写真の撮り方を振り返ると、図鑑的に撮ることがほとんどです。なぜそうなのかを考えてみると、研究者の端くれであったことが関わっている気がします。つまり、写真を撮ることを、観察した記録やデータと見ているからではないかということに思い当たりました。野鳥撮影の「幅を広げたい」と思っていたら、この本が出版されました。ざっと目を通したところ、「色とりどりの花と鳥」「木の実レストラン」「やわらかい表情を追う」などさまざまなテーマで鳥とその周辺を撮る方法が載っています。これを参考に、自分の野鳥写真の世界を広げられたらいいなと思える本です。 (★★★★★)

  • 磯田 道史: 磯田道史と日本史を語ろう (文春新書)

    磯田 道史: 磯田道史と日本史を語ろう (文春新書)
    磯田道史さんが、さまざまな分野の達人と歴史についての論賛をしたのをまとめた本です。論纂とは、①人の徳行や業績などを論じたたえること、②史伝の終わりに著者が書き記した史実に対する論評のこと。異分野の専門家同士が議論をすることによって生まれるものは、別次元となり、大変興味深いものとなります。この本がその論より証拠。養老孟司さんとの論賛からは「脳化社会は江戸時代から始まった」という話が出て来ています。忠、孝、身分などは、シンボリズムであり、それらは見たり、触れたりできません。また、関東大震災に遭遇したことは、被害に対する鈍感さをもたらし、それが太平洋戦争につながったという指摘には、なるほどそういう面も確かにありそうだと思わされました。その他、歴史や人間について、実にさまざまな、新しい見方が示され、大変おもしろく読み終えました。 (★★★★★)

  • 保阪 正康: 近代日本の地下水脈 I 哲学なき軍事国家の悲劇 (文春新書 1440)

    保阪 正康: 近代日本の地下水脈 I 哲学なき軍事国家の悲劇 (文春新書 1440)
    本の帯に「『水脈史観』で日本の失敗を読み解く」とあります。「水脈史観」という概念には初めて接しましたが、「攘夷のエネルギーは、いまも日本社会の根底に流れている」という見方です。明治維新後、日本がとりえた国家像は、欧米型帝国主義国家、道義的帝国主義国家、自由民権国家、米国型連邦制国家、攘夷を貫く小日本国家の5つであったが、哲学なきまま欧米型帝国主義国家の道を突き進み、軍事中心の国家作りを推し進めたことが、戦前の日本の失敗の原因であったというのが著者の主張です。それは確かにそうだと思いますが、私には、ほんのサブタイトルにある「哲学なき国家」ということが、現代日本の様々な問題の背景にあるような気がしてなりません。 (★★★★)

  • 佐伯 泰英: 陰流苗木(かげりゅうなえき)~芋洗河岸(1)~ (光文社文庫)

    佐伯 泰英: 陰流苗木(かげりゅうなえき)~芋洗河岸(1)~ (光文社文庫)
    今回も特別に時代小説を取り上げます。この2つ前の本に佐伯泰英さんの「恋か隠居か 新・酔いどれ小籐次(二十六)」を取り上げ、これは佐伯さんの300冊目の「文庫書き下ろし小説」だと書きました。今回のこの本は、301冊目です。しかも、80歳を越えて、さらに新しいシリーズを始められたのです。美濃を食い詰めた浪人・小此木善治郎が、職なし、金なし、住むあてなしながら、剣の達人にしてとぼけた侍であるものの、なんとも頼りになる存在で、親切な住人や大家によって受け入れられた長屋の秘密と謎の渦に巻き込まれるという設定。これまたおもしろそうなシリーズです。毎月刊行で、全3巻の予定とか。第2巻が待ち遠しい内容です。 (★★★★★)

  • 養老孟司, 鵜飼哲夫: なるようになる。 僕はこんなふうに生きてきた(中央公論新社)

    養老孟司, 鵜飼哲夫: なるようになる。 僕はこんなふうに生きてきた(中央公論新社)
    養老先生の新刊が出たというので早速入手し、ほぼ一気に読み終えました。「はじめての自伝!」といううたい文句で、帯には「虫と猫と、バカの壁。考え続けた86年」ともあります。養老先生は、かなりしつこい性格でいらっしゃるようで、疑問に思ったことは「まぁいいか」などと思わず、考え続けてこられたそうです。その結果が、これまでのユニークな著作に結実しています。それはさておき、考え続けた結果、「なるようになる。」というのが、養老先生の現時点での結論だそうです。「なるようにしかならない」ではなく、「なるようになる。」のです。物事は、はっきりとした目的意識があって進むのではないので、「なるようになる。」なのです。忘れてしまったような些事がその後の人生を動かしてきたかもしれないともあります。なるほどと、この本を読み、養老先生の来し方をいささか知ると、納得できます。というか、納得した気になっているだけかも知れませんが…… (★★★★★)

  • 佐伯 泰英: 恋か隠居か 新・酔いどれ小籐次(二十六) (文春文庫)

    佐伯 泰英: 恋か隠居か 新・酔いどれ小籐次(二十六) (文春文庫)
    佐伯泰英さんは、この本で「文庫書き下ろし小説」というジャンルで300冊刊行を達成されました。佐伯さんの時代小説はすべて読んでいます。まさにストーリー・テラーといえる作家で、実に読み応えのある時代小説をたくさん書いておられます。このシリーズは、いったん完結となったかと思ったのですが、この「恋か隠居か」で復活しました(と理解しています)。隠居を考える小籐次ですが、小籐次親子に挑戦状が届くところから始まる物語。今回も楽しめました。 (★★★★★)

  • 安藤優一郎: 15の街道からよむ日本史 (日経ビジネス人文庫)

    安藤優一郎: 15の街道からよむ日本史 (日経ビジネス人文庫)
    街道歩きを少ししています。三重県内では、東海道のほとんど、伊勢参宮街道、美濃街道・養老街道などを歩きました。もっとあちこちの街道を歩きたいと思っていますが、そのときにこの本が出版されましたので、早速入手して読みました。芭蕉の奥州街道、伊勢参宮街道のお伊勢参り、武士の旅日記などの章をとくに興味深く読みました。主要な街道を取り上げることで読みやすい歴史物語となっています。 (★★★★)

  • 大芦治: 心理学をつくった実験30 (ちくま新書)

    大芦治: 心理学をつくった実験30 (ちくま新書)
    「誰もが一度は耳にしたことがある有名実験の背景・内容・影響を紹介、新たな心理学像を呈示する」と帯にあります。心理学全般に関心を持つ社会人を読者に想定しているといいますが、私には心理学史のテキストとして、あるいは、入門段階の心理学を学んだ方がさらに学習を深める際に読む本としてもよいかも知れません。 私自身も、心理学の教科書を執筆したことが何度かありますが、そこに引用する理論や実験については、いわゆる「孫引き」をしてしまったこともよくありました。この本の著者は、可能な限り原典にあたって執筆していらっしゃり、その意味では参考になったところが多々あります。 ところで、著者は心理学の未来にあまり明るい展望を持てないようです。臨床心理士、公認心理師の資格が人気を集め、心理学部などもたくさん設けられました。私自身の勝手な個人的意見を書けば、資格ができると、レベルは下がると思っています。根拠はありません。個人的な印象によるものです。私は実験心理学でトレーニングを受け、臨床心理の分野に進みました。心理学の基本は実験心理学と個人差測定心理学にあると思っています。学部段階からいきなり臨床心理学プロパーに進むのは、相当よろしくないと思います。臨床実践にあたってはその基礎となる確かな、科学的な学問(知見、理論なども含む)が必要です。また、仮説演繹法などのものの見方もきちんと身に付ける必要があります。これらは実験心理学と個人差測定心理学から養われると思っています。 この本は、基礎的知識がない方がいきなり読むのは難しいでしょうが、科学的心理学を学びたいと思う方にはよい参考書となります。 (★★★★)

  • 磯田 道史: 家康の誤算 「神君の仕組み」の創造と崩壊 (PHP新書)

    磯田 道史: 家康の誤算 「神君の仕組み」の創造と崩壊 (PHP新書)
    磯田先生の書く本はどれもとても面白く読めます。といっても、私が読むのは研究書ではなく、新書だからなのかも知れません。この本は、家康がなぜ幕藩体制を創ることができたのか、江戸時代、誰が神君の仕組みを崩わしたのか、幕末、かくして神君の仕組みは崩壊した、神君の仕組みを破壊した人々が創った近代日本とは、家康から考える日本人というものという5つの章からなっています。家康は天下を取ったあとこの国を支配するのに巧妙な仕掛けをつくり、平和な時代が続いたのですが、誤算が生じて、徳川政権が変質し、崩壊に至ったと著者は考え、そのプロセスを俯瞰しています。いろいろな時点で「神君の仕組み」を骨抜きにする人物や政策が表れたといいます。組織が弱体化する姿を見ておくと、自分たちの劣化を防ぐ力が養われると磯田先生は述べています。徳川時代が現在にあたえている影響も多く、その分析も興味深く読めます。 (★★★★★)

  • 多井 学: 大学教授こそこそ日記

    多井 学: 大学教授こそこそ日記
    文庫本を買いに本屋に行ったら、平積みしてあるのを見つけて思わず買ってしまいました。私もその昔、ご同業だったことがあったからです。帯に「いくらでも手抜きのできる仕事」とありますが、私の経験でもそういう人もそれなりにいました。ちなみに私自身は、こき使われたと思っています。さらに「現役教授が打ち明けるちっとも優雅じゃない生活」とも書かれていますが、これはまさに私の体験と同じ。本に書かれていることがらも、ことごとく納得できます。私は、「そうそう!」といいながら読み終えました。大学教授で儲けている人はごく一部などなど。まぁ大学教授の仕事や生活に興味をお持ちの方は、さほど多くはいらっしゃらないとは思いますが、お暇な方にはどうぞ。 (★★★★)