お知らせ

  • データの移行について
    2005年10月26日のブログ開始当初から、2026年5月31日までの記事は、「猫の欠伸研究室(アーカイブ)」に移行しました(http://blog.livedoor.jp/taichimaru151/)。 このココログの「猫の欠伸研究室」には、2021年1月以降の記事を残し、2020年12月以前の記事は削除しました。2021年1月1日以降の記事は、両方にあります。

レンズを通した自然観察

  • この「レンズを通した自然観察」ということばは、恩師のお一人が、私の趣味を形容しておっしゃったものです。2023年2月7日のブログに書きましたが、実はときどき思い出していることばです。お世話になった先生方はたくさんいらっしゃいますが、この恩師は、就職のことから学位論文の執筆、審査に至るまで本当にお世話になった先生です。「写真の撮り方を指南してもらいたい」ともおっしゃったのですが、これはお世辞と理解しています。私はほぼ隠居状態となって10年以上になりますが、今、改めてこのことばをかみしめています。この先生には結婚式の際に「理論と臨床をつなぐ仕事をするように」ということばをいただきました。体調を崩してそれには十分に応えられませんでしたので、せめてこの「レンズを通した自然観察」については、極めるとまでは行かないにしても、もう少し精進したいと考えています。

ブログ名の由来

  • ブログ名の「猫の欠伸研究室」は、中日新聞の夕刊に連載されている「紙つぶて」というコラム(平成22(2010)年1月13日)に、元新党さきがけ代表の武村正義さんが書いていらっしゃった「人生は猫の欠伸である」というコラムによります。武村さんは、“チベットで鳥葬を取り仕切る僧侶が、「人の生涯は猫の欠伸のようなもの」と語った”と書いていらっしゃいます。「猫の欠伸のようなもの研究室」としたかったのですが、ちょっと間延びしますので、「猫の欠伸研究室」とした次第です。「研究室」とつけたのは、過去、大学に勤めていたことがあるということやら、知らないこと、分からないことがあると何でも調べずにはいられない性分であること、屁理屈、講釈が大好きであることからであります。しかし、「人生の研究をしている」のではありません。「大所高所」からのご高説を開陳できるほどの力量はないが故、「小所低所」からの戯れ言をつぶやくのが精一杯(苦笑)。身の程に合わせ、勝手なことを書き綴っていますので、御用とお急ぎでない皆様には、今後ともご交誼のほど、お願いいたします。是非ともコメントを頂戴し、少しでも世間を広げたいと熱望しております。

モットー

  • 座右の銘というほど立派なものはありませんが、過去に体調を崩し、療養生活を送った経験から、私なりのモットーをつくっています。その一つは、「淡々と飽きもせず……」です。自分では、「……」と余韻を残しているところが気に入っています。こだわりすぎや、やり過ぎはよくありません。若い頃はムキになってやったこともありますが、今はこのように「淡々と飽きもせず……」が自分に合っていると思っています。もう一つは「晴耕雨読」ならぬ「晴歩雨読」です。マンション暮らし故、耕すところはありません。代わりに歩いています。そして、最近(令和3(2021)年に入った頃から)追加したのが、「散歩生活、ときどき仕事」。NHKのテレビ番組に「晴れ、ときどきファーム!」というものがあります。これのもじり。浅学非才の身ですので、ご交誼の上、いろいろとご教示をお願いします。

季節

2026年1月27日 (火)

鎮国守国神社で紅梅がほころぶ……ハシビロガモの「バッサバサ」もスゴい!

Dsc02080c_20260127143101 曇りのち晴れで、最高気温は10℃という予報でしたが、ほぼ曇り。最高気温は、7.4℃で寒く感じます。朝は、-0.5℃まで冷えました。「あまり寒い内から散歩に行かないように」という指示が出ていることもあり、今日も8時15分から散歩へ。住吉神社、九華公園、内堀公園、京町、寺町と5.4㎞。

Dsc03412c_20260127143301 Dsc03460c_20260127143301  今日は、この話題から。鎮国守国神社で紅梅が咲き始めました。といっても、いつもチェックしていた九華招魂社のところではなく、拝殿の南西にある木。ドウダンツツジの並びにあります。見た限りでは、2輪がほころんできています。いよいよ春近しという思いを抱きました。

 さて、話を戻して。Dsc02099c_20260127143101桑名七里の渡し公園を覗いたら、ちょっと遠い電線に何かいるのが見えました。双眼鏡で見たら、モズのオス。散歩開始早々、ラッキーです。

Dsc02164c_20260127143101 Dsc02171c_20260127143101  住吉水門の内側には、ヒドリガモが1ペア。休憩中。この時間帯、住吉入江沿いから撮るよりも、水門の上から撮った方が水もきれいで、模様も美しくなります。左のオスの写真は、まぁまぁか(笑)。

Dsc02204c_20260127143101  Dsc02245c_20260127143101 神社の前の揖斐川には、カンムリカイツブリが1羽。割と近くにいましたので、よく撮れました。オオバンも1羽。

Dsc02217c_20260127143101 Dsc02293c  水門の外側では、コガモのオスが2羽にメスが1羽。写真を撮る直前には、水門の護岸についた藻を食べていました。

Dsc02303c_20260127143101 Dsc02361c_20260127143101  七里の渡し跡。堀には、ヒドリガモが19羽。堤防の上には、コガモが2羽上がっていて、お休み中。最近、ここにヒドリガモ、コガモがよく来ています。今日は、オオバンはいませんでしたが、オオバンがいることもあります。

Dsc02414c_20260127143101  三の丸水門近くの揖斐川でも、カンムリカイツブリ。これは、ちょっと遠いところにいました。

Dsc02436c_20260127143101 Dsc02422c_20260127143101  柿安コミュニティパークの堀には、オオバンが1羽。コガモのメス3羽が上陸して休んでいました。昨日と同じ光景で笑えます。

Dsc02497c_20260127143201 Dsc02564c  コミュニティパークで、ムクドリ。目の前にいましたので、思わずパチリ(苦笑)。ハクセキレイも2羽がいて、右の写真はそのうちの1羽。

Dsc02617c_20260127143201Dsc02594c_20260127143201  九華公園には、8時40分に到着。アイガモは、元気です。左の写真、ちょっと構図が変ですが、アイガモの背後にある白い点々。散歩友達の男性が与えた菜っ葉を刻んだもの。

Dsc02641c_20260127143201 Dsc02805c_20260127143201  鎮国守国神社の社務所裏の木には、この時点でゴイサギが3羽と、ホシゴイが1羽。ただし、昨日と同じく、木の奥にいて、枝かぶりの位置。右の写真は、鎮国稲荷社の参道に回って撮ったもの。ホシゴイは、隠れていましたので、このときの写真はありません。

Dsc03674c_20260127143301  話は後先になりますが、公園内を半周して、再びゴイサギ、ホシゴイを見に来たら、ちょうどもう1羽、ゴイサギが飛来して、とても見やすいところに止まってくれました。

Dsc03656c_20260127143301 Dsc03719c_20260127143301  さらにホシゴイ2羽が、よく見えるところにいました。左の写真のホシゴイ、体はホシゴイ模様ですが、頭のてっぺんは、青くなってきています。これは幼鳥から成鳥へと変わっていく途中。

Dsc02773c_20260127143201 Dsc03351c_20260127143301  本丸跡には、今日もシメのオスがいました。いつものように、エサを拾ってはムシャムシャやっています。2回も見に行って、同じような写真を撮ってしまいます。シメは、私の好みの野鳥の1つなのです。

Dsc02695c_20260127143201 Dsc02890c_20260127143201  九華橋では、あの右の翼を傷めているハクセキレイがいました。このあたりによくいます。管理事務所の南では、ジョウビタキのオスが登場。ちょっと撮りにくいところに来たのですが、うまくピントが合いました。実は、この直前、散歩&鳥見友だちのYさんから「ジョウビタキもいましたので、出てきますよ」といわれたばかり。予言的中でビックリ。

Dsc03375c_20260127143301 Dsc03039c_20260127150501  しかし、その後、奥平屋敷跡ほかでは、これという鳥には出会わず。ヒヨドリ、ドバト、カワラヒワくらい。幸先はよかったのですが……。カワラヒワは、本丸跡にて。ヒヨドリは二の丸跡にて。

Dsc03613c_20260127143301  Dsc03282cムクドリの正面顔。これは、朝日丸跡にて。さらに、ツグミは、相撲場のところで。

Dsc02673c_20260127143201 Dsc02610c_20260127143201  水鳥たち。今日もホシハジロはいませんでした。ホシハジロがいないと、物足りません。キンクロハジロは、50羽。ハシビロガモは、13羽。そういえば、今気づきましたが、今日はヒドリも見ませんでした。

Dsc03566c_20260127143301 Dsc03564c_20260127143301  とちょっと寂しかったのですが、ハシビロガモのこんなシーンを撮ることができました。私がいう「バッサバサ」です。水の上で伸び上がって、羽ばたくのを勝手にそう命名しているのです。

Dsc03564c_20260127143301 Dsc03580c_20260127143301  「バッサバサ」の続きです。撮っているときには気づかなかったのですが、水の上に足もかなり出るほど伸び上がっていました。いやぁ、自分で書くのも何ですが、なかなかのシーンです(笑)。

Dsc02958c Dsc02921c_20260127143201  ユリカモメは少なく、15羽ほどしかいません。雪が降って以来、減った気がします。もう1つは、カワウさん。旧アヒル小屋のところで身繕い中でしたが、羽毛が立っていて、これもまた面白いシーン。近くではなかなか見られません。

Dsc03750c_20260127143301 Dsc03731c_20260127143301  カイツブリは、今日もまた、二の丸堀の東側エリアにいました。かなりこだわりがあるのでしょうか? 居心地がよいのか、このあたりでエサがよく取れるのか? このあと、内堀公園ではキジバト、カワラヒワくらい。寺町商店街で、散歩友達のOさんに会って、今日は散歩の吉日でした(微笑)。このOさんは、私よりも一回り年長ですが、お元気です。今日も、わが家近くのスーパーに買い物に行く途中だそうでした。話題豊富で、80歳過ぎにもかかわらず、好奇心も衰えずという方。

Dsc03501c_20260127143301 Dsc02086c_20260127143101  という次第で、今日のバードウォッチングは、まぁまぁでした。紅梅も咲いてきて、散歩の楽しみも増えました。左の写真は、いつもチェックしていた九華招魂社のところの紅梅の様子。藤原岳は、今日も雪景色で、寒そうです。

2025年11月28日 (金)

20251127ご近所イチョウ巡りツアー

251127070540219c  1つ前の記事とも重複しますが、11月27日に「2025ご近所イチョウ巡りツアー」に行ってきました。ちょっと大げさですが、毎年この時期、徒歩圏内にある大イチョウを見に行っています。この日、7時前にクルマで江場にある円通寺まで送ってもらって、そこを7時5分にスタート。顕本寺、仏願寺、法盛寺、楊柳寺、九華公園、六華苑とイチョウを見て回ってきました。冒頭の写真は、円通寺。道路を挟んだところから撮ったもの。

251127071244772c 251127071008653c  法城山円通寺は、真宗本願寺派のお寺。元亀3(1572)年、江場城主の子・佐藤秀道が出家して教円と名乗り、開基したと伝わります。ここのイチョウの木の高さは30m、幹囲は5.7m、樹齢は400年以上だといいます(9年前に訪ねたとき、お寺の方にそのように伺いました)。

Entsuji  ただし、享和2(1802)年8月に完稿した『久波奈名所図会』の「円通寺」の図には(左の画像)、本堂の前に2本の木は描かれているものの、イチョウとは違うように思えます。円通寺の場所は変わっていませんから、この大イチョウ、いったいいつからここにあるのでしょう?

Dsc01868c_20251127173601 Dsc01875c  このイチョウには、この写真のように、「乳根」(乳頭、乳柱、気根ともよばれます)がいくつかあります。老木になりますと、幹や大枝から円錐形の気根状突起が生じることがあるのです。イチョウの乳と呼ぶこともあるそうです。ここでは、例によって、大イチョウからパワーをいただいてきました。

Dsc02048c_20251127183301 6d33f85c  円通寺から県道613号線を250mほど北に行くと、自栄山顕本寺があります。日蓮宗のお寺。檀家には桑名藩士が多く、関連する墓が多数現存します。中でも、吉村又右衛門宣充の墓と、水谷九左衛門光勝の墓は桑名市指定文化財に指定されています。また、服部半蔵の墓もあります。ここにも割と大きなイチョウの木があったのですが、先日、車で通ったとき、かなり剪定されてしまっているのを見つけました。左の写真は、この日撮ったもの。右は、去年のもの(2024年11月30日:20241130ご近所イチョウ巡りツアー)。

Dsc02067c_20251127183801  顕本寺から萱町交差点を越えて法盛寺に行く途中、仏願寺があります。真宗本願寺派。去年は気づかなかったのですが、ここにもやや小ぶりのイチョウの木がありました。

Dsc02115c_20251127184001 Dsc02130c_20251127184001  その先に般若山法盛寺。桑名坊舎柳堂と号し、浄土真宗本願寺派。東御坊の本統寺に対し、西御坊とも呼ばれます。元は三河国矢矧(やはぎ)(現岡崎市)にあり、応仁2(1468)年、桑名郡益田庄に移ったのち、現在地に移っています。明治初年まで尾張、美濃、伊勢に末寺200余ヵ寺を数え、境内には寺内寺が7ヵ寺あったといいます。ここにもイチョウはありますが、大イチョウではありません(右の写真)。しかも、去年より枝が小降りになった気がします(2024年11月30日:20241130ご近所イチョウ巡りツアー

 Dsc02141c_20251127184001 本堂の前にあるのは、柳堂という名にちなんでか、柳の大木です。

Dsc02238c_20251127184201 Dsc02222c_20251127184201  法盛寺の裏手(東側)に楊柳寺があります。去年は見に行っていないのですが、ここにも確かイチョウがあったなと思って見にいたら、ありました。安国山と号し、曹洞宗の寺。開基は不明、戦国時代に薩摩国福昌寺の高山和尚によっって再興されたといいます。江戸初期に現地に移転。6世住職・万機和尚は、真田幸村の三男といわれているそうです。この寺は、天武天皇にゆかりがあるとされます。壬申の乱(672年)の時に、後の持統天皇が当寺に滞在されたとも伝えられますが、寺の所在地は度々移動しています。天平12(740)年、藤原広嗣の乱の時に、聖武天皇が難を避けるため、大和から桑名郡の「石占頓宮(いしうらとんぐう)」に至り、美濃、近江を経て山城(京都)に入ったといいます。この石占頓宮の場所はハッキリしないものの、この楊柳寺付近とも考えられているようです。しかしながら、天武・持統・聖武の三天皇の御代、新屋敷付近は、まだ海だったといいますから、これらの説も確実なものではないと思われます。

Dsc02884c_20251127184801 Dsc03857c_20251127184901  九華公園。イチョウの木は何本もありますが、もっとも大きいのはたぶんこれ。管理事務所の南にあります。この写真の左手に行くと、奥平屋敷跡に至るところ。左右の写真は、同じイチョウを別角度から撮ったもの。

Dsc04501c_20251127184701 251122105448628c  続いて、諸戸氏庭園の大イチョウ。先日、紅葉を見に行ったときも、庭園内から撮影を試みましたが、うまく行きませんでした(2025年11月23日 :20251122諸戸氏庭園の紅葉)。去年、いろいろと歩き回って確かめましたが、揖斐川右岸の堤防道路の住吉水門近くから見るのが(東側から見ています)、もっともよく見えました。右の写真は、拙宅玄関前から撮ったもの。この大イチョウも見えています。

251127093542037c Dsc04566c_20251127184801  そして、六華苑の大イチョウ。六華苑の入口、長屋門の脇にあります。六華苑(旧諸戸清六邸) は、山林王として知られた実業家・二代諸戸清六の新居として明治44 (1911)年に着工、大正2(1913) 年に竣工。揖斐・長良川を望む約18,000㎡の敷地に、洋館と和館、蔵などの建造物群と「池泉回遊式」庭園で構成されています。中でも、洋館は、鹿鳴館やニコライ堂などを手がけたイギリス人建築家 ジョサイア・コンドルが設計したもの。この六華苑の大イチョウも大きいのですが、円通寺の大イチョウの方が、大きいように思われます。六華苑の大イチョウのサイズは、ネットで検索しても情報はヒットしません。

251121083254598c251129091533285c_20251129145101  このとき(11/27)に見ていない大イチョウ。まずは、鎮国守国神社のイチョウ。拝殿の背後に大イチョウが確か4本あります。これらのイチョウの木も、立派なのですが、南側から全体像を撮るのも難しいのです。拝殿の北側は、市民プール、柿安本社と接しており、間には細い道が1本あるだけで、こちらからも写真を撮るのがとても難しいところ。左の写真は、11月21日に撮影。右の写真は、11月29日に九華招魂社の前から撮影したものに入れ替えました。

251120092422968c 御坊さん(真宗大谷派桑名別院本統寺)の大イチョウ。同朋会館の南側にあります。これは11月20日の撮影。

Dsc01925c_20251127173601  これで我が家から徒歩で片道30分圏内にある大イチョウは、一通り見たことになります。左の写真は、円通寺にて撮ったもの。

2025年11月23日 (日)

20251122諸戸氏庭園の紅葉

251122105448628c 251122105106959c  これまでの記事でさんざんいつ行くかなどと書いて、気を持たせてきましたが、11月22日に諸戸氏庭園の紅葉を見てきました。その前日、桑名市観光協会のX(旧Twitter)に「モミジがきれいに色づいてきています」とあったからです。散歩して、くわなメディアライブで「桑名市民芸術文化祭」の「美術部門展」を見て、いったん帰宅してから、出かけました。10時から小1時間。たぶん3年ぶり(2022年11月27日:20221127諸戸氏庭園の紅葉)。秋の特別公開は、12月7日(日)まで。大人はひとり¥500。

 251122101020202c Dsc05320c_20251122185601こちらは御殿玄関・車回し(重文)。右の写真は、この御殿玄関とその東にあるモミジを、大門を入ったあたりから撮ったもの。御殿玄関の寄木張りの床は当時の外務省を模したといわれています。

Dsc05326c_20251122185601 Dsc05335c_20251122185601  御殿玄関に向かって左手を入ると、玉突場があります。社交場として設けられたもの。

Dsc05354c_20251122185601 Dsc05346c_20251122185601  その北には、洋館。御殿に併設されています。玉突場と、洋館の西には溝渠があり、そのあたりは現在、修復作業が行われています。

251122104318002c  Dsc05411c_20251122185601御殿玄関から東には、茶室。茶室の脇を行くと、推敲亭(右の写真)。推敲亭は、覚々斎原叟の作と伝わる草庵で、江戸時代からあります。覚々斎原叟(かくかくさいげんそう:延宝6(1678)~享保15(1730)年)は、表千家6代目の家元。

251122103712425c 251122101737298c  推敲亭には入れません。一度で良いので、ここに座って景色を眺めたいと願っています。座ったつもりで撮ったのが、この写真。春の特別公開の時には、花菖蒲が咲く様子が見られますが、紅葉の今も、なかなかよい景色が見えます。茶室と推敲亭との間には、ドウダンツツジがあります。ドウダンツツジも、かなり紅葉してきていました。

251122101923091c 251122102003942c  ここから主屋の裏手当たりに進むと、モミジの紅葉が見事です。個人的には、諸戸氏庭園の紅葉で私がもっとも好きな景色が見られるところです。

251122102113201c Dsc05699c_20251122184101  2枚目の写真にイチョウの木が写っています。今日は、これをもっと近くで、きれいに撮りたいと思ったのですが、それがなかなか難しい。諸戸さんの私邸部分が、庭園に隣接してあるのですが、イチョウはそのエリアにあります。庭園からは、全体像を撮るのは、ほぼ不可能。右の写真は、藤茶屋のところで撮ったもの。これが精一杯で、ちょっと残念。

251122103908352c  残念に思いつつ、もう1枚(微苦笑)。諦めきれず、一周した後で、もう一度、見に行って撮ってきました。

251122102436227c 251122102518461c  その藤茶屋は、こちら。これに面して、西側にはフジの木があります。江戸時代には、藩主の御成もあったといいます。藤茶屋から西に向かい、露地の入り口を振り返って撮ったものが、右の写真。ここにもドウダンツツジ。

Yamadarinsenzu  251122102655073cその先、さらに西には、蘇鉄山があります。諸戸氏庭園は、江戸時代には、豪商山田彦左衛門の隠居所でした。蘇鉄山は、その頃からあります。『久波奈名所図会』には、ここは「山田氏林泉図」として載っています(右の画像)。

Dsc05821c_20251122184101  Dsc05801c_20251122184101蘇鉄山から稲荷社のところを通って西に行くと、御殿が見えてきます。御殿の前には、池。揖斐川から水を引いてあり、潮入池となっていて、潮の満ち引きにともなって、水量が増減します。池は出羽の本間邸や、琵琶湖を模したといわれます。

251122103152137c  御殿の近くから六華苑との間の溝渠を見ると、紅葉がきれいで、水鏡に写っています。ここの景色も、今の時期、諸戸氏庭園・六華苑では、一二を争うものと思います。向かって右が諸戸氏庭園、左が六華苑

251122104746635c 251122104646862c  大門を入ったあたりの紅葉。右の写真は、大門を出たところから撮ったもの。大門は、薬医門形式の門。

251122104501257c  いささか余談。大門を入って、御殿玄関の近くから撮った写真。向こうに移っているのは、拙宅マンション。2枚目の写真でいうと、主屋に向かって左手あたりに見える紅葉がこれです。

251122104937893c  ということで、諸戸氏庭園の紅葉を楽しんできました。

Dsc06109c Dsc06123c_20251122184201  こちらは主屋の鬼瓦。向かって右側のみ、このように斜めになっています。一説によれば、伊勢神宮に向かって頭を垂れているとか。鬼瓦には、「モロト」とカタカナが入れられています。ほかにも、あちこちの瓦に「モロト」とあります。

 Dsc06131c_20251122193801この写真をご覧いただくと、主屋の鬼瓦の様子がよりお分かりいただけるかもしれません。諸戸氏庭園の紅葉を見てきましたので、これで一安心(何が?)。照源寺、津の円光寺にもできれば出かけたいと思っています。

Dsc05936c  オマケ。クチナシの実。よく見たのは、たぶん初めて。クチナシは、散歩コースの柿安コミュニティパークの駐車場にもあるのですが、今年は、花が終わってすぐに剪定されたようで、実が1つもありません。

 

2025年11月12日 (水)

ハジロカイツブリの潜水シーンの連続写真

251112081511160c  今朝は、今シーズンもっとも冷えました。6.1℃です。さすがに寒い! 日中は、15.2℃まで上がりましたが、午後からは曇ってきて、寒く感じます。今日は、午前中に定例の内科受診が予約してありましたので、散歩には行かず。予約が10時でしたから、7時半に出かけて、早めに帰って来るというのは、ちょっとせわしないからです。定例の診察のほか、前回受けた特定健診の結果の説明を聞き、インフルとコロナのワクチンを接種してもらいました。桑名市では、65歳以上は、インフルが¥1,600、コロナが¥4,700でした。

Dsc01501c_20251112132001Dsc01502c_20251112132001  散歩に行っておりませんので、在庫写真からです。九華公園にハジロカイツブリが滞在していることは、何度か書きました(たとえば、2025年11月11日:七里の渡し跡でカワセミ、ハジロカイツブリは九華公園に滞在中)。昨日(11/11)撮ってきた写真の中におもしろいものがありましたので、今日はそれを載せましょう。


Dsc01503c_20251112132001 Dsc01504c_20251112132001  左上の写真から順番にご覧ください。連続写真です。狙って撮ったわけではなく、ハジロカイツブリを撮影していたら、結果的にこのシーンが撮れたということ(微笑)。

 Dsc01505c_20251112132001 Dsc01506cもうお分かりとは思いますが、ハジロカイツブリが、水に潜っていくところが撮れたのです。

Dsc01508c-2  Dsc01507c初めは、背伸びするようにして、次に頭というか、嘴というか、そこから水に入り始めます。ジャンプしているといってもいいかもしれません。次の瞬間には、頭は水に入っているものの、腹部は水からは浮いており、足はまだ水の中です(すぐ上左の写真)。続いて、胸から腹のあたりも水に入っていきます。

Dsc01509c_20251112132001 Dsc01510c-2  いよいよラストのシーンへ。10枚載せていますが、最後の写真(右の写真)では、足もほとんど水に入っています。ほかのカイツブリの仲間も同じようにして水に潜りますし、潜水するカモも、似たスタイルで潜っていきます。ちなみに、「潜水するカモ」と書きましたが、カモには潜水するカモ(キンクロハジロ、ホシハジロなど)と、しない(できない?)カモ(カルガモ、マガモ、オナガガモなど)とがいます。潜水しないカモは、「水面採餌性カモ」や「陸ガモ」ともいわれます。

251111093817402c ところで明日は、少し暖かくなるという予報です。最低気温は11℃、最高気温は18℃で、曇りのち晴れという予報。しかし、来週水曜以降には、最低気温が4~6℃になるとか。恐ろしい(苦笑)。まぁ冬の渡り鳥も増えるでしょうし、紅葉もきれいになってくるでしょうから、それを楽しみにしなくては。写真は、昨日撮ってきた、御坊さん(真宗大谷派桑名別院本統寺)の本堂など。

251112133615859c 散歩&鳥見友だちのOさんから、来年の干支の正月飾りをいただきました。「早くも」と思ったのですが、もう11月も中旬ですから、そういう季節なのでしょう。Oさんからは、毎年、正月飾りをいただいています。OさんはDIYの達人で、大きなものをつくることから、こういう細かい細工まで器用にこなされるのです。私のような不器用な者にはとてもマネはできません。

2025年3月12日 (水)

腰痛はまだ治ったとはいえないかも……九華公園でカワセミ、イソシギにガングロになりかけたユリカモメ

Dsc02836c_20250312153001  昼過ぎからは霧雨が降り続いていますが、午前中はほぼ曇り。しかし、気温は14.9℃まで上がり、もうダウンジャケットは不要。腰痛もかなり軽くなってきましたので、お試しでほぼいつものコースで散歩してきました。7時半から住吉神社、九華公園、貝塚公園、内堀南公園、外堀、入江葭町、吉津屋町、京町、寺町と5.9㎞。腰の痛みがひどくなるということはありませんが、何となくドーンとした感じは強くなりました。まだ、無理は禁物のようです。しかし、久しぶりに歩いて、気分はスッキリ。

Dsc00439c_20250312153401 Dsc00586c_20250312153401  住吉入江には、住吉キンクロウズが戻ってきていました。1ペアと、オスが2羽。1ペアは、玉重橋のところ。オス2羽は、住吉ポンプ場の東。

Dsc00483c_20250312153401 Dsc00550c_20250312153401  ほかには、オオバンが1羽と、カンムリカイツブリが1羽。住吉神社の上空でヒバリがさえずっていたのですが、姿は見つけられず。いわゆる「揚げ雲雀」でしょう。このあたりで繁殖するのかも知れません。

Dsc00636c_20250312153401 Dsc00736c_20250312154101  七里の渡跡には、オオバンが1羽と、ヒドリガモが6羽。ヒドリガモは、上陸して草を食べています。

Dsc00706c_20250312154101 Dsc00759c_20250312154101  蟠龍櫓のところには、イソヒヨドリのメス。たぶんこのあたりによくいるイソヒヨドリのメス。蟠龍櫓の東の揖斐川の高水敷には、ヒドリガモが20~30羽くらい集まっていました。春によく見る光景で、帰っていく前にここに集合しているのではないかと思っています。

Dsc00788c_20250312153401 Dsc02542c_20250312153001  九華公園の堀は、散歩&鳥見友達のYさんに聞いていたとおり、水が抜かれていました。バキュームカーが来て、堀の一部で泥を吸い上げる作業が行われていました。

Dsc00864c_20250312153401  鎮国守国神社の社務所裏の堀では、Dsc01038cカルガモが2羽。雌雄のようで、求愛行動のように、両方がシンクロしながら首を伸縮させていました。九華橋のところでは、カワセミ。以前よく見たオスではなく、メス。メスのカワセミは久しぶりに見ました。

Dsc00819c_20250312153401  公園西の堀には、コサギが1羽。以前も、堀の水を抜いたときには、コサギやダイサギがエサを求めてやって来ていました。

Dsc01335c_20250312154901 Dsc01091c  奥平屋敷跡では、ビンズイ1羽と、ジョウビタキのオスが1羽。ほかには、ドバトやカワラヒワ、ハシボソガラス。

Dsc01686c_20250312153301  二の丸跡の北側のところでもコサギ。コサギは、今日は合計2羽が来ていました。

Dsc02002c_20250312153201 Dsc02085c_20250312153201  鎮国守国神社の境内で、ウメジロウ。今日も天守台跡のところで見られました。何枚も撮ったのですが、なかなかこれはというものはありませんし、キリがありません。

Dsc02273c Dsc02291c_20250312153101  鎮国守国神社を通って、再び社務所裏の堀に来たら、カルガモが2ペア。どちらかが上に載せたペアと思いますが、判別はできません。しかし、右の写真のペアは、互いにそっぽを向いているようで、おもしろい。

Dsc02402c_20250312153101  何か動くものを見つけ、よく見たらイソシギ。羽毛が1本立っていますので、以前にも九華公園や、住吉入江で見た個体。

Dsc01180c Dsc01651c_20250312153301  堀の水が抜かれていますので、カモたちは多くはありません。数えられた範囲で、キンクロハジロが9羽、ハシビロガモが9羽、ヒドリガモが1ペア、ホシハジロのオスが1羽(左の写真)、コガモが1ペア(右の写真)。ほかにオオバンが2羽。

 ユリカモメは57羽。Dsc01451c Dsc01488c_20250312153301あのUYユリカモメは見当たりませんでした。ユリカモメの中に、ガングロになりかけている個体が1羽。夏羽にかなりモデルチェンジしてきています。

Dsc02581c_20250312153001 Dsc02754c_20250312153001  その後は、内堀南公園でジョウビタキのメス。寺町交差点の北でイソヒヨドリのメス。

Dsc02776c_20250312153001 Dsc02799c_20250312153001  住吉入江に戻ってきたら、キンクロハジロのペア。朝、出がけに見たペアであろうと思います。カンムリカイツブリも、同様に、朝、見た個体でしょう。オオバンも1羽いました。

Dsc02500c_20250312153001  鎮国守国神社では、豊後梅が満開近くになって来ています。豊後梅は、大分県が原産の梅とアンズの交雑種です。

Dsc02594c Dsc02637c_20250312153001  寺町商店街にある河津桜。並木の南北の端にある木でよく咲いてきています。今週末が河津桜まつりですが、その頃には見頃を迎えるものと思います。

Dsc02665c_20250312153001  という次第で、先週金曜以来(2025年3月 7日:ミモザが咲き始めました)、ほぼフルコースの散歩でした。初めに書きましたように、帰宅後、腰のあたりが何となくドーンと重い感じがいていますので、まだ治癒とはいえなさそうです。

2025年1月 1日 (水)

明けましておめでとうございます

Img_7510c_20241231144901  皆様、明けましておめでとうございます。旧年中は大変お世話になりまして、ありがとうございました。本年もどうぞよろしくお願いいたします。昨年は、能登の震災で年が明け、9月には奥能登で豪雨がありました。一方で、ドジャースの大谷選手の大活躍もあり、激動の1年だったかと思います。それはさておき、私自身は、今年3月で満70歳となります。若い頃には想像もしませんでしたが、今年も「淡々と飽きもせず……」「晴歩雨読」「散歩生活ごくたまに仕事」のモットーでコツコツとやっていこうと思っております。モットーの3つめは、「散歩生活ときどき仕事」から、改めました。江戸橋での非常勤講師が定年を迎えるためです。ちなみに、市役所関係の仕事は、来年度も続けさせていただくことにしました。

Img_7559c_20241231144901 Img_7540c_20241231145001  写真は、津市にある辰水神社のジャンボ干支「巳」です。高さ3.2m、幅3mの白いヘビが、黄金に輝く小判を抱えた姿となっています。地元有志の方々の「ふるさと愛好会」が、地域興しのため毎年制作し、今年で40回目のジャンボ干支です。ヘビは、神の使いで、金運が上がるとか。このジャンボ干支は、「開運潜門」となっており、3月末まで飾られているそうです。ちなみに、裏側へ回ると、ハートマークのワンポイントが入っています。

2024年12月25日 (水)

久しぶりにイソヒヨドリのオスに遭遇

Dsc07286c_20241225142001  昨晩の放射冷却で今朝は、0.8℃と冷えましたが、日中は風もなく、気温も10.6℃まで上がり、穏やかな日になっています。今日は、2ヶ月に1度の定例散髪日。8時からいつものS理容院さんで散髪をしてもらい、そのまま9時から散歩へ。春日さん(桑名宗社)、九華公園、貝塚公園、内堀南公園、外堀、内堀公園、京町、寺町と5.8㎞。春日さんから中橋に行こうとしたのですが、工事中で近づけず。

Dsc07605c_20241225142001  今日のハイライトは、こちら。イソヒヨドリのオス。寺町交差点近くのお宅の庭にいるのを見つけました。最近ずっと、イソヒヨドリのメスは見ていたのですが、オスはずいぶん久しぶり。

Dsc07325c_20241225142001 Dsc07414c_20241225142601  さて、9時過ぎから歩いても、野鳥たちはお休みタイムに入っているようで、あまりいません。ただでさえ、このところ、小型の野鳥は少ないので、今日、九華公園で見たのは、ハクセキレイと、ジョウビタキのオス、それぞれ1羽。ヒヨドリやムクドリ以外には、何もいないかと思っていましたから、まあよし。

Dsc07512c_20241225142001  そうそう、九華公園の外周遊歩道の南では、メジロの混群に出会いました。ちょっとふっくらしているように見えます。

Dsc07296c_20241225142001 Dsc07357c_20241225142001  カモは少なく、しかもお休み中の個体が多数派。キンクロハジロは18羽、ハシビロガモが7羽、ヒドリガモは1ペア+オスが1羽。左の写真のキンクロハジロは、休んでいるのですが、この体勢は、保温のためだそうです。

Dsc07474c  ユリカモメも8羽とかなり少なめ。ほかの公園でもヒヨドリくらいしかおらず、散歩はいつもより短い時間で終了。

Dsc07291c_20241225142001 Dsc07294c_20241225142001  春日さんに行ったのは、そろそろ門松が登場しているだろうと思ったからです。毎年、桑名建築組合の方が奉納されます。さすがにプロの手によるもの。見事、立派。

Dsc07277c_20241225142001  ところで、今朝は西の空も晴れて、鈴鹿山脈もよく見えていました。写真は、その中心である御在所岳(標高1,212m)。頂上部分だけの写真にしましたが、桑名駅前に建ったマンションの間から、かろうじて見えているのです。頂上に見える丸いものは、雨雲レーダー。御在所ロープウェイ日本一の「白い鉄塔」も写っているのですが、周りが白いので、目立ちません。

Dsc07280c_20241225142001  藤原岳も、白くなっています。今日は水曜ですが、江戸橋の非常勤の授業は、休み。金曜日の授業が振り替え実施されています。昨日、非常勤先からリマインダー・メールが届き、今日は安心して休みました(微苦笑)。

2024年12月15日 (日)

20241215コールドムーン

Dsc07998x Dsc07998c_20241215193101  今日12月15日は、満月です。12月の満月は、アメリカの農事暦では「コールドムーン(cold moom)」と呼ばれるそうです(こちら)。いかにもcoldという感じに見えますから、不思議。写真は、19時過ぎに非常階段の踊り場から撮ってきました。雲がかかったり、はずれたりという状況。ソニーDSCーRX10M4を使い、f/8、SS1/125秒、ISO感度250、オートホワイトバランス、600mmズームで撮影しています。三脚は使わず、手持ち撮影。左の写真はトリミングをしましたが、右は同じ写真で、ノートリミング。

Dsc08010c 241215045903131c  広角にして夜景モードで撮ったのがこちら。歪んで写っていますが、歪みの修整はしていません。右の写真は、今朝5時頃、新聞を取りに降りたとき、スマホで撮影。西の空です。肉眼ではまん丸のように見えました。

2024年12月 1日 (日)

ユリカモメの乱舞シーン……「ご近所イチョウ巡りツアー」は御坊さんの大イチョウで「完」

Dsc04676c_20241201140601  12月に入りました。いよいよ、本当に今年も残すところ、あと1ヶ月となりました。今日も好天に恵まれ、朝は寒かったものの、日中の最高気温は15.2℃。風は弱く、暖かい日になっています。今朝は、7時20分から散歩へ。いつもの散歩にプラスして、昨日の「ご近所イチョウ巡りツアー」の残り、御坊さんの大イチョウを見てきました。さらに、柿安シティホールで開催されている「桑名市民芸術文化祭」の「社会文化部門展」にも行って来ました。ということで、コースは、住吉神社、九華公園、内堀公園、職人町、新築公園、シティホール、常盤町、寺町、御坊さん(真宗大谷派桑名別院本統寺)と6.2㎞。

Dsc03421c Dsc03486c_20241201140301  揖斐川の住吉水門近くには、ヒドリガモが7羽ほど浮いているのが見えました。七里の渡跡には、今日は何もいませんでしたが、蟠龍櫓の近くでイソヒヨドリのメス。向こうも、私もすぐ近くに行くまで気づかず。柿安コミュニティパークの西にある堀には、コガモのオスが2羽。コガモのオスは、今シーズン初見。オオバンもいたのですが、コガモを撮っているうちに姿が見えなくなりました。

Dsc03797c_20241201140401 Dsc03821c  九華公園では今日も小型の野鳥は少なかったのですが、奥平屋敷跡ではいつものように、ハクセキレイが2羽。秋の初めにはほとんど来なかったのですが、最近は、毎日のように見られます。

Dsc03713c_20241201140301 Dsc04434c  本丸跡では、モズのオス。九華公園では、久しぶりにモズを見ました。さらに、九華公園の外周遊歩道の東で、ジョウビタキのメス。ただ、こんなスタイルで、ジョウビタキのイメージからはちょっとはずれるかも知れません。

Dsc03622c_20241201140301 Dsc03775c  カモは、キンクロハジロが30羽、ハシビロガモが24羽、ヒドリガモは2ペア。ホシハジロは、このところまったく来なくなりました。

Dsc03742c_20241201140301  カワウは相変わらずたくさん集まっています。神戸櫓跡の松の木に13羽、野球場の照明灯にも数羽。こちらは、旧アヒル小屋近くの杭の上にいたカワウ。

Dsc03855c_20241201140401  Dsc04094c_20241201140401 ユリカモメは、数えた限りでは、52羽。散歩&鳥見友達のOさんが、持ってこられたパン屑を巻いたら、ご覧のように大騒ぎになりました。

Dsc04118c_20241201140501 Dsc04122c_20241201140501  例の「下手な鉄砲も数打ちゃ当たる」方式で、連写しました。歩留まりはかなり低い数字ですが、それなりに見られる写真も写っていました(微笑)。

Dsc03672c_20241201140301  昨日見つけた、ケガをしたユリカモメ、今日は、吉之丸堀にかかる端にある東屋の上で安静中。昨日は、グラウンドにいましたし、今日も、このあと移動していましたので、飛べない状態ではありません。

Dsc04561c_20241201140501 Dsc04622c_20241201140501  内堀公園では、モズもいたのですが、写真を撮るのには失敗。代わりにジョウビタキのオスが出て来ましたし、ちょっと離れた電線には、カワラヒワ。11月中旬、ここにはジョウビタキのオスが2羽いたのですが、その後しらばくは姿を見ていませんでした。新築公園は、去年まではジョウビタキのオスをときどき見たのですが、今シーズンはまだ。

Dsc04639c_20241201140501 241201092405112c  柿安シティホール。冒頭に書きましたように、ここの展示室で桑名市民芸術文化祭社会文化部門展が、昨日、今日と開かれているのです。「日本文化探訪」「平成16年新桑名市誕生から20年」「彫刻師木澤忠兵衛と石取祭車」などの展示があり、また、今日は、「桑名の千羽鶴」と「創作連鶴」の体験ができるワークショップも行われていました。私は、展示を見たくて行って来たという次第。毎回、展示についてまとめた資料もいただけますので、それも楽しみでした。

Dsc04663c_20241201140601  昨日の「ご近所イチョウ巡りツアー」のやり残しが、こちら、御坊さん(真宗大谷派桑名別院本統寺)の大イチョウ。境内の同朋会館の南、墓地への入口にあります。これも、我が家のベランダから上の方がよく見えています。これにて、今年の「ご近所イチョウ巡りツアー」もめでたくコンプリート。

Dsc03648c_20241201140301  12月の最初の週である今週は、明日・月曜の午後、桑名市民大学郷土史学科の第7回の講座があります。最終回です。前回まで全て参加していますから、今年も修了証をいただけるのは確定しています。水曜は、江戸橋での非常勤の授業。こちらは、10回目となり、講義はこれで2/3に達します。

2024年11月29日 (金)

ユリカモメの飛翔シーン……ツグミを捉えました

Dsc00236c_20241129143301  ときどき、強い北西の季節風が吹いていますが、最高気温は、15.8℃まで上がっています。今朝も7時半から散歩へ。住吉神社、九華公園、貝塚公園、内堀公園、京町、寺町と6.3㎞。今日は、九華公園を2周しています。冒頭の写真は、散歩に出かけるときの北の空。日の出が、6時41分ですから、太陽はまださほど高く上っていません。

Dsc00268c  住吉水門の内側の住吉入江にもカモたちがやってくるようになりました。ヒドリガモのオスが6羽にメスが3羽。オオバンや、カンムリカイツブリ、キンクロハジロなどが来ることもよくありますので、これからの楽しみです。

Dsc00383c_20241129143001 Dsc00339c_20241129143001  揖斐川の上をユリカモメが飛ぶ様子も見られました。七里の渡跡にくると、ヒドリガモ、オオバン、コガモのメスとけっこうたくさんいました。ヒドリガモは5ペア。いずれも休んでいて、左のような写真しか撮れません。オオバンは、3羽。

Dsc00397c_20241129143001  コガモのメスは1羽。しばらく前にも、ここにはコガモのメスが1羽、来ていました。オスはまだ見ていません。

Dsc00673c_20241129142901  九華公園の旧アヒル小屋近くではカワウが2羽。動きがけっこうシンクロしていて、楽しめます。カワウは、冬になるとたくさん集まってきます。神戸櫓跡の松の木や、野球場の照明灯の上が集合場所。多いと20~30羽くらいが来ています。神戸櫓跡の松の木は、カワウの糞で真っ白になっていきます。

Dsc01125c_20241129142901 Dsc01216c_20241129142901  奥平屋敷跡では、しばらくカワセミ・ショーが見られました。逆光の位置だったのはちょっと残念ですが、10数分も同じあたりにとどまっていてくれました。どちらの写真も、同じカワセミのものです。

Dsc01508c  奥平屋敷跡には、このほか、ハクセキレイも1羽。例の足の悪いハクセキレイです。

Dsc02037c_20241129142801  今日は、九華公園内のあちこちでカワラヒワをよく見ました。朝日丸跡では、20羽以上が集まっていました。カワラヒワは、秋に集団を作って、見合いをしてペアを見つけ、来春の繁殖をするそうです。

Dsc02084c Dsc02140c_20241129142801  朝日丸跡でモズを見たのですが、枝が多いところで、どうにも上手く撮れず、証拠写真。証拠写真といえば、九華橋近くの樹上にツグミが2羽ほど見えました。鳴き声は10日以上前から聞いていたのですが、写真が撮れたのは、今日が初めて。もう少し経つと、地上に降りてくると思います。

Dsc01941c_20241129142801 Dsc00510c_20241129144801  カモは今日は、キンクロハジロが35羽、ハシビロガモが18羽、ヒドリガモが2ペアでした。ホシハジロは今日も来ていません。昨日飛来したミコアイサも見られず。やはり九華公園には来てくれないのでしょう。

Dsc00655c_20241129145001  ユリカモメは60羽以上。そろそろ数取器を持って行かないと、数えられなくなってきています。

Dsc01838c_20241129142801 Dsc01025c_20241129142901  今日は、ユリカモメの飛翔シーンに挑戦。歩留まりはよくありません(苦笑)。

Dsc01911c_20241129142801  ユリカモメは、渡ってきて、11月中くらいは、九華公園ではエノキの実をついばんでいることがあります。この写真には、黒っぽい、小さな実をくわえているのが見えます。

Dsc00242c_20241129143301 Dsc00240c_20241129143301  散歩コースでの紅葉写真。左の写真は、玄関先から見下ろした諸戸氏庭園。かなり色づいています。イチョウの黄葉が気になって、毎日様子を見ています。朝早い時間の方がきれいです。

 Dsc00244c_20241129143301 こちらも諸戸氏庭園。大門よりも西側、水路に沿ったあたりの様子です。ここも朝早い時間がきれいです。

Dsc00254c_20241129143001 Dsc00636c_20241129142901  こちらは、桑名七里の渡し公園越しに見た六華苑の大イチョウ。右の写真は、鎮国守国神社の大イチョウ。何本かイチョウの木があります。木によって個体差がありますが、そろそろ見頃かという気がします。去年も、「ご近所イチョウ巡りツアー」に行っていますが(2023年11月30日:ご近所イチョウ巡りツアー)、ボチボチよいかも知れません。

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  • 高橋陽介: シン・関ヶ原 (講談社現代新書)

    高橋陽介: シン・関ヶ原 (講談社現代新書)
    関ヶ原で起こった戦闘の経緯について、新しい説を提起しています。私たちが知っている関ヶ原の戦いとは、まったく違う見方で、驚きました。この本では、「徳川家康はすでに天下人であった」という大前提のもとに当時の一次資料を読み(ここがポイント)、そこから「石田三成は西軍決起の『首謀者』ではない」「小早川秀秋は開戦前に東軍であった」「東西両軍の和談は決戦前日に成立していた」など新たな見方が示されています。すべて当時の書状などの一次資料の内容に基づいています。これらがすべて歴史学界で認められた説ではないものの、新鮮で、大変おもしろい内容でした。ちなみに通説は、帝国陸軍参謀総本部が、一次資料のほか、江戸時代の『関ヶ原軍記大成』『徳川実記」などさまざまな編纂史料をもとに再構築したものと、それをもとに司馬遼太郎さんが書いた小説『関ヶ原』に基づいているといいいます。 (★★★★★)

  • 銅冶英雄: 悩み・不安・困った!を専門医がスッキリ解決 腰部脊柱管狭窄症

    銅冶英雄: 悩み・不安・困った!を専門医がスッキリ解決 腰部脊柱管狭窄症
    体操で改善を目指すことを謳い文句とした本です。脊柱管狭窄症については、これで4冊の本を読みました。それぞれに一般向けに分かりやすく書かれており、これら4冊の本で決定的な差はありません。むしろ、何冊か読むことで、脊柱管狭窄症についての理解が深まりました。多くの本で脊柱管狭窄症を改善する運動療法が紹介されています。この本では、「痛みナビ体操」が紹介されています。私自身は、近いうちにかかりつけの整形外科医院で理学療法士さんに運動療法を教えていただくことになっていますので、それを優先しますが、そういう機会のない方には、この「痛みナビ体操」を試してもよいように思います。 (★★★★)

  • 菊地 臣一 ほか: 脊柱管狭窄症 腰の名医20人が教える最高の治し方大全 ~聞きたくても聞けなかった150問に専門医が本音で回答! ~ (健康実用)

    菊地 臣一 ほか: 脊柱管狭窄症 腰の名医20人が教える最高の治し方大全 ~聞きたくても聞けなかった150問に専門医が本音で回答! ~ (健康実用)
    脊柱管狭窄症について、病気そのもの、症状、診察・診断、薬物療法、運動療法、そのほかの保存療法、セルフケア、食事、症状別対策、手術などの全貌についてのガイドブックです。タイトルにあるように、専門医が150の質問についてわかりやすく解説しています。図、写真も使われていて、よくわかります。 (★★★★★)

  • 文藝春秋: 文藝春秋 2026年6月号[雑誌]

    文藝春秋: 文藝春秋 2026年6月号[雑誌]
    特集記事の「総理の夫 初告白20時間」という、高市首相の夫である高市拓さんのインタビュー記事が載っていて、それを読んでみたいと思って、20年ぶり以上に文藝春秋を買いました。余談ですが、この6月号は、特別定価¥1,250で、ビックリ。定価がそもそも¥1,200だそうです。それはともかく、高市首相は公邸で夫のワンオペ介護をしているという話がしばらく前に話題になりましたが、実態はどうもかなり違ったようです。最近の高市拓さんは、シャワーも一人で浴びられ、トイレも大丈夫、食事も一人で準備し、食べられるそうです。週末は拓さんが簡単なご飯を作って、平日夜は官邸の食堂からお弁当を運んでいるといいます。そのほか、夫婦関係、再婚と改姓、介護問題などについて語っていますが、結局、「へぇ~、そうなんだ」と思われる内容で、私としてはちょっと期待はずれ。それに、あまりおおっぴらに書くのは憚られますが、私のセンスではちと変わったご夫婦のように思えました。 (★★★★)

  • 林 将之, 株式会社アマナ: 新版 葉っぱで見わけ五感で楽しむ樹木図鑑

    林 将之, 株式会社アマナ: 新版 葉っぱで見わけ五感で楽しむ樹木図鑑
    樹木の図鑑でわかりやすい、よいものがないか探していて見つけました。図鑑ですから、通読はしていませんが、「葉っぱの写真を手がかりに探せる」ことと、「五感を使った観察の楽しみ方を紹介」というのがポイントで、使いやすそうです。前者については、葉の形、ふち、生え方などを確認し、リアルな質感を再現した葉っぱスキャン画像と実際の葉を見比べることで、樹木の種類を検索できます。葉っぱをスキャンした画像が、実にリアルです。後者については、各樹木の解説ページでは、「見る・聴く・かぐ・触る・味わう」の五感を使った観察の楽しみ方、鳥や動物などの樹木とつながっている生き物も紹介されています。近所の公園の木の種類を調べていますが、今まで見当をつけた種類が間違いないか、これを持っていって照らし合わせてみようと思っています。 (★★★★)

  • 若山滋: 漢字文化圏の興亡―中国の限界、日本の前途―(新潮新書)

    若山滋: 漢字文化圏の興亡―中国の限界、日本の前途―(新潮新書)
    建築家である著者が、「漢字文化圏の興亡」というタイトルの本を書いたということに気持ちが動きました。サブタイトルには、「中国の限界、日本の前途」とあります。日本は古来、「漢字文化圏」の中心である中国から大きな影響を受け、漢字に「かな」を補うという独自の形でその文化を受容してきました。戦国時代から近現代には、アルファベット文化圏の西洋からの洗礼を受けますが、こちらも柔軟に受け入れます。建築と文字の関係に以前から着目してきた著者は、その受容の仕方を「和能」と呼びます。東西の力学が激変する中、日本の進むべき道はどこなのか。漢字文化圏の影響力には限界があり、中国が永続的に支配的な地位を占めることはない、しかし日本には可能性があるといいます。壮大な文明論が展開されています。今の政治家の人たちも、こういう本を読む必要があると思います。 (★★★★★)

  • 今泉忠明, 高橋秀男, 武田正倫, 小宮輝之, 岡島秀治: 自然観察 (学研の図鑑 新・ポケット版 16)

    今泉忠明, 高橋秀男, 武田正倫, 小宮輝之, 岡島秀治: 自然観察 (学研の図鑑 新・ポケット版 16)
    最近、近所の桑名七里の渡し公園でで野鳥、樹木、雑草、昆虫の観察に勤しんでいます。「自然観察」としているというと格好がつくかもしれません(笑)。自然観察入門によい本はないかとネットで探して、見つけたのがこの本です。学研出版のサイトでは「こどもの本」に分類されていおり、対象は小学生となっていますが、まぁこれくらいがちょうどよいと思います。内容は、かなり高度ですが、テーマごとにまとめられていて、分かりやすいので、しっかり勉強しようと思います。 (★★★★)

  • 松田圭太: 腰痛は医者には治せない ~2人に1人が「筋肉」「関節」が原因!理学療法士の神ワザ治療~

    松田圭太: 腰痛は医者には治せない ~2人に1人が「筋肉」「関節」が原因!理学療法士の神ワザ治療~
    1つ前に紹介した「大学病院「背骨外来」の名医が教える 脊柱管狭窄症 自力で克服! 一生役立つ痛みほぐし地図大全」と一緒に入手しました。この本の著者は、腰痛治療に特化した施術院を経営する理学療法士。これは、たぶん好みの問題も関わるのでしょうが、私個人としては、1つ前に紹介した本の方が、読みやすく、実際にも役立つと思いました。この本も運動療法を重視しています。ただ、その説明や、説明に至るプロセスで呈示される根拠の説明が弱い気がします。また、具体的な運動療法の仕方については、必ずしも体系的には説明されていません。著者の書いている「痛みは悪いものではなく、体を守るための相棒」「自分の体は自分で治すという気概を持つと、治りが早い」「とにかく食べて とにかく動く」「痛みに負けない根気を持つ」「やりたいことがみつかれば、体が動く」「日常で笑顔になることをたくさん見つける」など、本書のあちこちにちりばめられた著者の言葉は、大切だと思います。 (★★★★)

  • 猪瀬弘之: 大学病院「背骨外来」の名医が教える 脊柱管狭窄症 自力で克服! 一生役立つ痛みほぐし地図大全

    猪瀬弘之: 大学病院「背骨外来」の名医が教える 脊柱管狭窄症 自力で克服! 一生役立つ痛みほぐし地図大全
    2月末に脊柱管狭窄症と診断され、服薬とリハビリを続けていますが、ここで一度、きちんとした知識を得て、これら以外の治療法はないか調べた方がよいと思っていたところにこの本を見つけました。著者は脊椎脊髄外科が専門の整形外科医。タイトルのように大学病院で「背骨外来」を開いています。脊柱管狭窄症についての総合的なガイドブックであり、狭窄した脊柱管、椎間孔を広げる、各種の運動療法を体系的に紹介しています。「体系的に」というところが味噌で、症状に応じてどのような運動療法を行うと、脊柱管や、椎間孔を広げられるか、分かりやすく(写真、図示を用いて)説明されています。私は一通り熟読し、まずは脊柱管を広げる運動療法を試し始めました。まだその評価をする段階ではありませんが、もうしばらく続けてみて、また追記したいと思っています。医学用語や、背骨、神経の図など専門的な内容も出て来ますが、めげずに読むと、その運動療法をする意味が分かってきます。意味を分かった上で取り組むことが大切だと、私は思います。ちなみに、運動療法は、いわゆる筋トレではありません。正しい体の動かし方を習得することです。 (★★★★★)

  • 古荘純一: 境界知能の人たち (講談社現代新書)

    古荘純一: 境界知能の人たち (講談社現代新書)
    「境界知能」という言葉は、専門家以外の人たちにはほとんど馴染みがないものでしょう。専門家であってもその支援については、見落とされてきており、支援が必要であるのに、その谷間に陥ってしまった人たちということもができます。境界知能というのは、IQ(知能指数)でいえば、70以上80未満(誤差を考慮して、85未満とする考え方もあります)の人たちとなります。ただし、知的水準だけでなく、適応行動が取れているかも、考慮する必要があります。たとえば、言語化が苦手、段取りを覚えられない、行動がワンテンポ遅い、対人関係の距離感が極端、金銭管理ができない、ダマされやすいといった特徴があると著者は指摘します(もちろん、これらは境界知能の人たちに限るということではありません。ほかの障害でも見られる可能性があります)。本書は、定義など学問的な内容から、事例、支援についての提案、さらには用語解説、境界知能の所見リストなど、多方面から境界知能の人たちの困難と、その支援について述べています。医療、心理、教育、福祉に関わる方たちには、ぜひ手に取っていただきたい本です。 (★★★★★)

  • 保阪 正康: 真の保守とは何か 近代日本の地下水脈 (文春新書)

    保阪 正康: 真の保守とは何か 近代日本の地下水脈 (文春新書)
    著者は昭和史研究家。約5,000人もの方に取材してきました。この本は、高市政権圧勝、参政党躍進を受けて書かれたもので、「日本人の選択をいま問う」と帯にあります。著者は、高市政権を「国家主義的右派」と位置づけており、「保守」ではないとします。著者のいう「真の保守」である10ヵ条とは、①常に歴史を読め、歴史の中の声を聞け、②師たる政治家を持て、③甘言、巧言は敵とせよ、④誤りから学べ、⑤良きブレーンを持て、⑥精錬の徳を持て、⑦討論、対話を厭うな、⑧典故、先例に通じよ、⑨読書に勝る良薬はない、⑩氷山のごとき人格たれです。これらは、著者の歴史の教訓を政治の現場に伝えなければならないという危機感から来ています。これに照らすと、今の高市政権の中枢をなす政治家は、極めてアヤシいと思われてなりません。私には、とくに、勉強していない(=本を読んで、考えていない)と思えるのです。ほかにこの本で気になったのは、鶴見俊輔さんがいったという「民主主義の後をファシズムが影絵のようについてくる」ということばです。石橋湛山、池田勇人や、後藤田正晴といった政治家たちの足跡をもう一度ふり返り、良識派の保守の姿を取り戻すことが大切と思います。また、石橋湛山が掲げた①小日本主義(帝国主義否定)、②非軍事志向(軍事で物事を解決しようとしない)、③論理的基盤(共同体的な情緒を克服し、個の意志を明確に示す)といったこともとても重要で、意味があると思います。今の時代に違和感を覚える方には是非ともお勧めします。 (★★★★★)

  • 日浦 勇: 自然観察入門: 草木虫魚とのつきあい (中公新書 389)

    日浦 勇: 自然観察入門: 草木虫魚とのつきあい (中公新書 389)
    1975年出版という古い本です。若い頃持っていたのですが、その後は所在不明。最近になって、もう一度読みたいと思って、古本で入手しました。この本に載っているレベルをきちんとおさえれば自然観察の基礎は身につくと思ったからです。著者は大阪市立自然史博物館の学芸員などを務めています。子どもたちを対象として、自然観察教室を開いたり、授業でエコロジー/生態学を教えたりするときの手引きとして書かれたものです。 春の草花を調べる、川の生物を観察する、トンボを捕まえて分類するなど、いくつかのテーマを立て、種の見分け方、水辺の危険への注意、採集法、学習のポイントなどが示されています。著者の経験に基づいて書かれていて、かなり実用的ですが、読んでおもしろいとはいいがたいところが難点。 (★★★★)

  • 伊藤氏貴: 読む技法 詩から法律まで、論理的に正しく理解する (中公新書)

    伊藤氏貴: 読む技法 詩から法律まで、論理的に正しく理解する (中公新書)
    評判の本のようでしたので、読んでみました。本の帯に「『読めたつもり』が危ない!」とありますが、それはまさにその通り。30歳代半ばから教職にありましたので、それは実感しています。とくに60歳を過ぎてから短大の非常勤講師になってから、学生たちの読解力がアヤシいと思うようになっていました。読解力そのものも低下しているとともに、集中力が続かないことも影響しているように思っていました。きちんと読めて、書き手の意図することを正しく理解できないと、議論も思索も成り立ちません。この本は、解釈学、構造主義、ナラトロジーなどさまざまな読む技法を具体例に則して紹介しています。世の中、コスパ、タイパが重視される時代ですが、敢えて深く、論理的にじっくりと読み、考えることも大切と思います。 (★★★★)

  • 滝口 正哉: 江戸町奉行所 与力・同心の世界 (岩波新書)

    滝口 正哉: 江戸町奉行所 与力・同心の世界 (岩波新書)
    時代小説が好きでよく読みますので、町奉行所の与力や同心がどのように仕事し、いかに暮らしていたかには、とても興味があります。この本の帯には、「時代劇でおなじみ 江戸の町を守る『八丁堀の旦那』、その本当の姿 くらし、仕事、文化活動」とありますので、割と気楽に読めるかと思ったら、学術的に書かれていました。与力・同心の仕事は、治安維持が主なものではなく、もっと幅広い仕事をしていました。さらに、深い教養を身につけ、豊かな人脈に裏打ちされた文化活動を行う人たちもいたということには驚きました。さらに、明治維新以降の新しい時代と格闘しつつ、江戸を語り継いだ彼らの実像が明らかにされています。寝転がって読むのは、ちょっと難しいかなと思います。 (★★★★)

  • 森 章司: 仏教的ものの見方: 仏教の原点を探る

    森 章司: 仏教的ものの見方: 仏教の原点を探る
    仏教のものの見方の基本は「あるがまま」を「あるがまま」に見ることにあるとして、仏教の人間観、仏・菩薩観、世界観、人生観、見方、生き方を体系的に説いています。著者は、仏教学者で、東洋大学名誉教授。専門はインド仏教。元浄土真宗本願寺派僧侶です。大学時代の同級生に真宗本願寺派のお寺の住職を務めていた友人がいます。私が体調を崩していたとき、「仏教の勉強をするとよい」といわれ、それがずっと記憶に残っていました。いろいろ本を読んだり、テレビ番組を見たりしましたが、どうも今ひとつピンときませんでした.そういう中でこの本を知り、ようやく入手して、やっと読み終えました。初めに書きましたように、「あるがまま」を「あるがまま」に見ることは、簡単そうで難しい。 「あるがまま」を「あるがまま」に見ることが知ることだといいます。哲学も見ることだそうです。「小欲知足」が、仏教のもっとも基本的な生活態度であり、これが「戒」を導くといいますし、自己中心的な思いも減り、慈悲につながるそうです。これらが、つまらないことにこだわることもなくなり、行動の根源となる意思も、考えも、言葉も、行為も生活も正しいものとなり、偏見や固定観念、先入観が消え去って、「あるがまま」を「あるがまま」に見ることができるようになると説かれていました。読みやすい本とはいえませんが、ここに書いたエッセンスを頭に置いて読むと、いくらか分かりやすい気がします。私自身、今は分かったような気がしていますが、たびたび思い出して、振り返る必要があります。 (★★★★)

  • 林望: リンボウ先生 老いてのたのしみ (祥伝社新書)

    林望: リンボウ先生 老いてのたのしみ (祥伝社新書)
    リンボウ先生こと林望さんが実践する「令和老人生活要領」を説いた本です。リンボウ先生は、ちょっと変人で、群れない、威張らない、信念は曲げないという人。初めての老い(誰でも、自分にとってはそうですが)に対して、先手先手でいろいろと考え、対策、対応を考え、実行しています。その第一は危機管理。たとえばどこに行くのにも「誤嚥防止ボード」を持って行き、外食の際でもそれを目の前に立てながら食事をするそうです。他人がどう思おうが構わないとか。見ならいたいことはたくさん書かれていますが、ごく普通の老人には「それはちょっとなぁ」と思うことも多いでしょう。「流行には迎合しない」というのが、リンボウ先生のモットーの1つでもあります。老後の趣味の心得などについても触れられていて、参考になることもあるかと思います。 (★★★★)

  • 平凡社: 街道アトラス

    平凡社: 街道アトラス
    旧街道に興味があります。ただし、あまりあちこちの街道を歩いたわけではありません。この本では、東海道と中山道は各宿場も紹介されるなど、詳しく載っていますが、その他の街道はダイジェスト。いわば、旧街道のカタログ本といったところ。現代の道と比べたり、旧街道がどのようにつながっていたかを知るにはよい本です。ただし、この本だけを頼りに旧街道を歩くことは、ほぼ不可能でしょう。 (★★★)

  • 保阪正康: なぜ日本人は間違えたのか―真説・昭和100年と戦後80年―(新潮新書)

    保阪正康: なぜ日本人は間違えたのか―真説・昭和100年と戦後80年―(新潮新書)
    今年は、昭和100年であり、戦後80年でもあるということで、新聞などでも特集記事が掲載されています。太平洋戦争は、日本という国を滅亡の一歩手前まで追い込みました。昭和という時代もそれが終わってから35年以上経ちますから、これからは歴史として語られるようになっていくはずです。この本は、二・二六事件、東京裁判、高度成長、田中角栄、昭和天皇など、時代を大きく変えた8つの事象を取り上げ、当事者たちの感情や思惑排して見つめ直すことを通して、これまでの通説、定説とは異なるそれらの真相を浮かび上がらせようとしています。読後感としては、私なども、何となくそうなのかと思っていたことがひっくり返されたような感じを抱いています。目的と手段を取り違えている、事実や科学的知見から目をそらしている、希望的観測を事実と思い込む、妙な精神論に陥るなど、今も続く認知、思考は、太平洋戦争のときの軍指導者から始まっているのかも知れません。いろいろな意味で「戦後」という概念については、根本的に再検討が必要ですし、日清戦争から太平洋戦争に至る数十年の戦争の時代は、何に由来し、そこから何を学ぶか、よくよく考えてみる必要があると思いました。 (★★★★★)

  • 保阪 正康: 保阪正康と昭和史を学ぼう (文春新書)

    保阪 正康: 保阪正康と昭和史を学ぼう (文春新書)
    保阪正康さんは、一貫して近現代史を検証し続け、5,000人もの歴史の証人を取材してきています。この本は、月刊『文藝春秋』に掲載されたものから15編を選んでまとめられています。読み応えがあるのに、分かりやすい内容で、昭和史の証人として瀬島龍三、後藤田正晴などインタビューが、また、昭和の戦争7つの謎として無謀な開戦を決意した理由などが載せられています。その後、あの戦争と昭和史を語ろうということで、半藤一利さんなどとの対談が載っています。最後に、歴史をどう引き継ぐかということで、講演録があります。この講演では、江戸時代まで遡らなければ日本人は理解できない、江戸時代の260年を通じて、戦争をしなかったという事実から教訓、知恵を学ぶ必要があるなど、江戸時代に築かれた財産をもう一度取り戻すことの重要性が語られています。明治維新という、薩長の下級武士の暴力革命を経て、帝国主義国家が作られていく過程で、江戸自在の財産は放棄されたと著者はいいます。知識、技術は学び、取り入れたのに、哲学までには思いが至らなかったため、そうなっています。また、もう一つ、著者が強調するのは、天皇制の捉え方、論じ方です。天皇制は、本質的に戦争を嫌う制度だと著者はとらえています。これは、私には目から鱗の見方でした。さらに、天皇は何らかの形で京都にお住まいになって、政治の中心は東京にあってという江戸時代の知恵をもう一度取り戻すのもよいという提案は、真摯に検討する価値があると思います。 (★★★★★)

  • 芝村 裕吏: 関数電卓がすごい (ハヤカワ新書)

    芝村 裕吏: 関数電卓がすごい (ハヤカワ新書)
    関数電卓は持っていますし、その昔は、プログラム電卓で平均値、標準偏差などの計算をする簡単なプログラムを組んで使っていたこともあります。タイトルに惹かれて買ったのですが、ウ~ン、期待はずれでした。計算例が平方根以外にはほとんどありませんでした。関数電卓を片手に、その使い方や、どのような応用ができるかを知りたいと思ったのですが、そういう内容はあまりなくて残念でした。ただこの本を読んでよかったのは、数学の力と計算力とは別物であることが分かったこと。また、計算については、関数電卓などを駆使すればよいということでした。私自身、数学には自信がないのですが、「エェ!?、そうだったっけ?」と思う内容もありました(つまり、間違っているんじゃないの、と思える内容)。 (★)

  • 今尾 恵介: 地名散歩 地図に隠された歴史をたどる (角川新書)

    今尾 恵介: 地名散歩 地図に隠された歴史をたどる (角川新書)
    地名の由来については興味がありますから、この本を手に取ったのですが、読み始めたものの、すぐに「放置」していました。テーマごとに、それに関連する地名が列挙され、その由来について多少の説明(蘊蓄?)が書かれているのですが、列挙されている(例示されている)地名が煩雑で、読むのが面倒になってしまったのです。「地名マニア」の方であれば、これくらい何のそので読み進めたのでしょうが、私にはちょっと難行でした。2年くらい経って、気を取り直して、少々無理矢理に読み進めました。が、「不思議な名称には物語がある」という、帯の謳い文句には、いささか無理があるかなという気がします。物語というのであれば、個々の地名についてもうすこし物語って欲しい気がするのです。ただし、以上は、極めて個人的な感想です。 (★★)

  • piro piro piccolo: 意外と知らない鳥の生活 (コミックエッセイ)

    piro piro piccolo: 意外と知らない鳥の生活 (コミックエッセイ)
    本の帯に「あなたが毎日スルーしている鳥たちの素顔」「カラスも本当は人が怖い」とあります。ほとんど知っている内容でしたが、このように改めて、まとめてあると、いっそうよく分かりました。野鳥観察を始めたばかりの方、野鳥に興味を持ち始めた方には、最適な参考書の1つと思います。身近にいる鳥ばかりが取り上げられていますが、それだけに身近な鳥の行動や、特徴がよく分かって、野鳥がもっと好きになること請け合いです。タイトル通り、まさに「意外と知らない」です。自分では知っているつもりでも、意外と知らないことは多々ありそうです。 (★★★★★)

  • 五味 洋治: 高容姫 「金正恩の母」になった在日コリアン (文春新書)

    五味 洋治: 高容姫 「金正恩の母」になった在日コリアン (文春新書)
    高容姫という女性を知る人は多くはないかも知れませんが、本のサブタイトルにあるように、金正恩の母となった在日コリアンの女性です。北朝鮮では、日本から帰国した人間の社会的地位は低いため、その存在は公的には明らかにされていませんし、「国母」として崇拝されることもありません。これは、金正恩の弱点でもあり、コンプレックスにもなっているかも知れません。大阪の鶴橋で生まれ育った少女の数奇な運命をたどった、力作です。よくぞここまで取材したものだと思います。高容姫の人生をたどることで、北朝鮮の体制、社会、歴史にまで理解が及びます。ほとんど一気読みをしてしまいました。ちなみに、現在も大阪には、金正恩の伯父を始め、親戚が50名以上も暮らしているといいます。このことは、日朝関係の改善や、拉致問題の解決の手がかりになるのではないかという気がします。 (★★★★★)

  • 本郷 和人: 東大生に教える日本史 (文春新書)

    本郷 和人: 東大生に教える日本史 (文春新書)
    別に「東大生に教える」でなくてもよいのですが、この本の元になったのが、東京大学教養学部の学生たちに「暗記不要、歴史を考えるおもしろさを伝えたい」ということで行った連続講義ですから、そういうタイトルになっています。歴史、とくに高校時代に学んだ歴史は、やはり暗記科目でした。あれから50年以上経った今でも、そこから抜けきっていない気がします。そういう意味では暗記ではなく、時代を動かす原動力は何か、誰が時代を変えていくのかという視点から歴史を見て、考えるのは、新鮮です。史実は変わりませんが、それを材料に、自分の視点から、自分の見方で論理を組み立て、自分なりの歴史像を造ってみることを愉しめばよいという著者の考え方をしっかりと身につけられたらよいなというのが、読後感です。 (★★★★★)

  • 木村幹: 国立大学教授のお仕事 ――とある部局長のホンネ (ちくま新書)

    木村幹: 国立大学教授のお仕事 ――とある部局長のホンネ (ちくま新書)
    未だにこういう本を手にするということは、過去の仕事に未練があるのか、と思われそうです。確かに、健康問題がためとはいえ、定年のはるか前にリタイアせざるを得ませんでしたので、未練がまったくないとはいえません。部局長になったことはありませんでしたが、副学部長に相当する立場や、大学の評議員、セクハラマニュアル作成や、セクハラ実態調査を実施する責任者にはなりました。故に、1つの部局内だけではなく、全学的な立場での仕事も経験しました。ごく小さな研究会の会長をしたこともありますし、いくつかの学会で査読委員も依頼されたこともあります。自慢を書いているのではなく、この本の著者の経験と似たような経験もしてきたということです。世間でもたれている大学の教員のイメージは、著者が書いておられるように、実態に即したものというより、先入観がかなり先行したものと思います。現実には、多岐にわたり、大量の仕事、それも本来の業務である教育研究以外の仕事が占める比率が、年々高まっています。われわれが学生だった頃は、まさに古き良き時代でした。独法化されて以降は、教員受難時代といえるかも知れません。日本人は、大学に限らず、小中校ともに、教員に過剰に期待し、酷使していると私は考えています。専門性を尊重し、それが発揮できるような環境条件を整えてこそ、国も民も栄えるような気がします。大学の教員がどのような人達で、どのように働いているかを理解するには、好著と思います。 (★★★★)

  • デジタルカメラマガジン編集部: デジタルカメラマガジン 2025年5月号[雑誌]

    デジタルカメラマガジン編集部: デジタルカメラマガジン 2025年5月号[雑誌]
    ブロ友さんから教えていただきました。昔は、書店でよく立ち読みしていた雑誌です。2025年5月号の特集は、「野鳥撮影超入門ガイド」。内容はもちろん参考になることがたくさんありますが、載っている野鳥の写真がどれもきれいで、驚くくらい。これを眺めているだけでも楽しめるかも知れません。これで¥1,200なら、安い買い物といえるでしょう。 (★★★★★)

  • 日本放送協会,NHK出版: NHK 3か月でマスターする 江戸時代 2025年 1月~3月 [雑誌] (NHKテキスト)

    日本放送協会,NHK出版: NHK 3か月でマスターする 江戸時代 2025年 1月~3月 [雑誌] (NHKテキスト)
    NHKのEテレで放送された、同名の番組のテキストです。今年の大河ドラマ「べらぼう」の関連番組ともいえます。放送を見なくとも、このテキストを通読することによって、江戸時代の概要をおさらいし、さらに、学生時代に学んだ知識をアップデートすることができます。とくに私のように、学生時代から50年近く過ぎたものにとって、昔、教科書で学んだことが、今やまったく書き替えられていることもよくあります。図表、写真も多用されていて、とても分かりやすいものです。 (★★★★)

  • 田中 優子: 蔦屋重三郎 江戸を編集した男 (文春新書)

    田中 優子: 蔦屋重三郎 江戸を編集した男 (文春新書)
    今年の大河ドラマの主人公である蔦屋重三郎について書かれた本ですが、読み終えるのに難儀しました(苦笑)。蔦屋重三郎は、数多くの洒落本、黄表紙、狂歌を世に出し、歌麿、写楽を売り出した人物です。江戸最大のプロデューサーというか、編集者というか。大河ドラマの主人公になるくらいなら読んでみるかと思って、気楽に手に取ったものの、専門書ではないかと思えるような内容、記述で読むのに苦労しました。著者の田中優子さんは、法政大学総長も務めた日本近世文学、江戸文化の大家。 (★★★)

  • 岩波 明: 高学歴発達障害 エリートたちの転落と再生 (文春新書)

    岩波 明: 高学歴発達障害 エリートたちの転落と再生 (文春新書)
    高学歴、高機能の発達障害の方たちの人生は、かなり激しいアップダウンを示すことがよくあります。ダウンした、長いつらい時期を過ごさざるを得ない人達であっても、そこから這い上がり、復活して、成功をつかむことが可能な人達も多くいます。その一方で、長きにわたって低迷した状態から抜け出せない人や、失敗、挫折を何度もくり返してしまう人もいます。高学歴、高機能の人達は、理解がよく、必要な情報に容易にアクセスする能力を持っているのですが、この点がマイナスに作用することもあります。知識量が多くて混乱したり、自分の考えに固執して医師と対立関係になったりすることがあるからです。私自身は、発達障害のある人には、自覚と工夫が必要と考えていますが、この本を読み終えた現在も、その考えに大きな間違いはないと思っています。さらに、発達障害の特性があったとしても、広い意味での環境要因を整えることはとても重要です。専門家による専門的な援助はもちろん、学校、職場の環境調整、家族の適切なサポートなどがそれです。「工夫」をする際には、とくに力量のある専門家からの援助は不可欠です。ASDについては、中核的症状に対する、有効な薬剤がない現状では、心理教育や、認知行動療法、SSTが有用です。ADHDの諸症状には、有効な薬剤が複数ありますし、心理教育や、認知行動療法のアプローチも有用でしょう。苦手なことについてがんばろうとしないことや、自分の得意な事が上手く発揮できたり、活かせたりすることを考えることもとても大切です。この本は、当事者の方やご家族、関わりを持つ教師などの皆さんにとても参考になるでしょう。 (★★★★)

  • 外山滋比古: 人生の整理学 読まれる自分史を書く (イースト新書Q)

    外山滋比古: 人生の整理学 読まれる自分史を書く (イースト新書Q)
    著者は、私の出身高校が旧制中学であった時代の大先輩。『思考の整理学』ほか、多数のベストセラーを書いておられます。この本は、ほかの本を探しに書店に行ったときに見つけて、即買い。自分史を書こうとは思っていませんが、これまでの人生を振り返るのに、何か参考になるかも知れないと思って、買ってきました。「サクセスストーリーのほとんどが退屈」「言いたくてむずむずするところは抑える」「『私』をおさえて『間接話法」で書いてみる」「お手本の文章をみつけて、軟度も読む」「内田百閒『戦後日記』のようにさらっと書いてみる」などなど、首肯するところ多々ありました。 (★★★★)

  • 小松 正: なぜヒトは心を病むようになったのか? (文春新書)

    小松 正: なぜヒトは心を病むようになったのか? (文春新書)
    進化心理学とは、ヒトの心のはたらきを「自然淘汰による進化」という考え方によって統一的に説明しようとする分野です。私が現役の頃から発展してきた、新しい心理学の分野です。この本は、ヒトが陥る自己否定的な状態、他人に対する攻撃性、人間同士の対立や分断など、ネガティブな性質がなぜ進化の過程で残ったのかを考察しています。一言でいうと、それは生存や繁殖と深い関係があるというのです。進化心理学から捉えることで、これら、心のダークサイドがよりよく見えてきます。 (★★★★)

  • 林 望: 節約を楽しむ あえて今、現金主義の理由 (朝日新書)

    林 望: 節約を楽しむ あえて今、現金主義の理由 (朝日新書)
    林望こと、リンボウ先生の本は、昔々、よく読みました。「イギリスはおいしい」などのエッセイは楽しみました。この本のタイトルをネットで見たとき、まさかあのリンボウ先生だとは思ってもみませんでした。リンボウ先生と節約というのが結びつかなかったのです。しかし、読んでみると、まがいもなくあのリンボウ先生の文章でした。ただの節約術の本ではなく、高齢になったときのライフスタイル、生き方について、リンボウ先生の考え方が展開されていました。筋金入りのへそ曲がりにして、頑固者のリンボウ先生らしい生き方です。キーワードを拾っただけでも、その一端が分かります。「銀行は信用してはいけません」「(お金を)知らない人に預ける危険性を考える」「高齢者は見栄を張らない」「冠婚葬祭は義理を欠く」「自然の調整機能に任せる」などなど。私はリンボウ先生ほど変人でも頑固でもないと思っていますが(多少は変人で、融通が利かないという自覚はあります)、なるほどと思ったことは参考にして行きます。 (★★★★)

  • 関裕二: アマテラスの正体(新潮新書)

    関裕二: アマテラスの正体(新潮新書)
    著者の前著『スサノヲの正体』も、興味深く読みました。斬新な着眼点と発想で、思いもかけない結論に至っています。読み物としてはとてもおもしろいという点で、☆を5つとしました。ネタバレになりますから、詳しいことを書くのは控えておきますが、著者は、伊勢神宮に祀られているのは、いわゆる「天照大神」ではなく、別の霊威の強い(祟る)、二柱の神だとしています。祟るが故に、伊勢に放逐されたのだと主張するのです。ただ、著者の肩書きは、歴史作家にして、武蔵野学院大学日本総合研究所スペシャルアカデミックフェローであり、仏教美術に関心をもち、奈良に通ううち、独学で日本古代史を研究したということですから、現在の歴史学や考古学が明らかにした内容と整合性がとれている主張なのかどうかは、私には判断はできかねます。それ故、「読み物としてはおもしろい」と評価しています。 (★★★★★)

  • 小塩真司: 「性格が悪い」とはどういうことか ――ダークサイドの心理学 (ちくま新書)

    小塩真司: 「性格が悪い」とはどういうことか ――ダークサイドの心理学 (ちくま新書)
    タイトルに惹かれて読みました。ただし、初めにお断りしておきますが、図表こそないものの、心理学の専門書といっても良いくらいの、分厚い記述になっていますので、馴染みのない方にとっては読みやすいものではありません。「性格が悪い」ことについて、最近研究が進んできた「ダークな性格」を中心にまとめられています。ダークな性格とは、マキャベリアニズム、サイコパシー、ナルシシズム、サディズムの4つの特性です。これらの特性とリーダーシップ、社会的成功との関連、身近な人間関係中でのダークな性格、ダークな人物の内面、ダークな性格の遺伝、ダークさとは何かについて、文献を引用しつつ論じられています。その上で、性格の良し悪しは、その内容ではなく、どのような結果に結びつくかで判断されるというのが、著者の結論でした。 (★★★★)

  • 和田 秀樹: 老いるが勝ち! (文春新書)

    和田 秀樹: 老いるが勝ち! (文春新書)
    和田秀樹さんは、もともと高齢者専門の精神科医です。浴風会病院というところで35年間勤務され、6,000人以上の高齢者の方を診てこられました。その臨床経験から、高齢者については、理屈通りに行かないと思うことがたくさんあるといっておられます。タバコをたくさん吸っていても100歳まで生きる人もいれば、検査データはすべて正常なのにガンで亡くなる人もいるのだそうです。医者にいわれて血圧その他に注意していたのに、脳卒中を起こす人もいます。和田さんはこの本で80歳を過ぎたら我慢せず、好きな物を食べ、行きたいように生きることを勧めています。また、医療に関わらない方が長生きできる共書いています。不摂生を勧めておられるわけではありませんが、常識にとらわれず、自由に生きた方が楽しみも見つかってよいのではないかと思います。養老孟司先生流にいえば「なるようになる」のですから。 (★★★★★)