お知らせ

  • データの移行について
    2005年10月26日のブログ開始当初から、2024年11月30日までの記事は、「猫の欠伸研究室(アーカイブ)」に移行しました(http://blog.livedoor.jp/taichimaru151/)。 このココログの「猫の欠伸研究室」には、2019年1月以降の記事を残し、2018年12月以前の記事は削除しました(2019年1月1日から2024年11月30日までの記事は、両方にあります)。

レンズを通した自然観察

  • この「レンズを通した自然観察」ということばは、恩師のお一人が、私の趣味を形容しておっしゃったものです。2023年2月7日のブログに書きましたが、実はときどき思い出していることばです。お世話になった先生方はたくさんいらっしゃいますが、この恩師は、就職のことから学位論文の執筆、審査に至るまで本当にお世話になった先生です。「写真の撮り方を指南してもらいたい」ともおっしゃったのですが、これはお世辞と理解しています。私はほぼ隠居状態となって10年以上になりますが、今、改めてこのことばをかみしめています。この先生には結婚式の際に「理論と臨床をつなぐ仕事をするように」ということばをいただきました。体調を崩してそれには十分に応えられませんでしたので、せめてこの「レンズを通した自然観察」については、極めるとまでは行かないにしても、もう少し精進したいと考えています。

ブログ名の由来

  • ブログ名の「猫の欠伸研究室」は、中日新聞の夕刊に連載されている「紙つぶて」というコラム(平成22(2010)年1月13日)に、元新党さきがけ代表の武村正義さんが書いていらっしゃった「人生は猫の欠伸である」というコラムによります。武村さんは、“チベットで鳥葬を取り仕切る僧侶が、「人の生涯は猫の欠伸のようなもの」と語った”と書いていらっしゃいます。「猫の欠伸のようなもの研究室」としたかったのですが、ちょっと間延びしますので、「猫の欠伸研究室」とした次第です。「研究室」とつけたのは、過去、大学に勤めていたことがあるということやら、知らないこと、分からないことがあると何でも調べずにはいられない性分であること、屁理屈、講釈が大好きであることからであります。しかし、「人生の研究をしている」のではありません。「大所高所」からのご高説を開陳できるほどの力量はないが故、「小所低所」からの戯れ言をつぶやくのが精一杯(苦笑)。身の程に合わせ、勝手なことを書き綴っていますので、御用とお急ぎでない皆様には、今後ともご交誼のほど、お願いいたします。是非ともコメントを頂戴し、少しでも世間を広げたいと熱望しております。

モットー

  • 座右の銘というほど立派なものはありませんが、過去に体調を崩し、療養生活を送った経験から、私なりのモットーをつくっています。その一つは、「淡々と飽きもせず……」です。自分では、「……」と余韻を残しているところが気に入っています。こだわりすぎや、やり過ぎはよくありません。若い頃はムキになってやったこともありますが、今はこのように「淡々と飽きもせず……」が自分に合っていると思っています。もう一つは「晴耕雨読」ならぬ「晴歩雨読」です。マンション暮らし故、耕すところはありません。代わりに歩いています。そして、最近(令和3(2021)年に入った頃から)追加したのが、「散歩生活、ときどき仕事」。NHKのテレビ番組に「晴れ、ときどきファーム!」というものがあります。これのもじり。浅学非才の身ですので、ご交誼の上、いろいろとご教示をお願いします。

散歩

2024年12月 7日 (土)

オオバンの弁足と、ユニークなデザインのドバト

Dsc01722c_20241207142301  天気は良いのですが、散歩の途中から季節風が強くなり、最大風速は6.5m/sになっていて寒く感じます。気温は14.1℃まで上がりました。リビングにいると、陽が奥まで入ってきて暖かいのですがねぇ。今朝は7時15分から、住吉神社、九華公園、貝塚公園、内堀南公園、外堀、内堀公園、京町、寺町と6.7㎞。

Dsc00840c  七里の渡跡にいろいろといました。まずは、オオバンが2羽。弁足が見えるショットを載せました。弁足は、指の各関節の横から膜が広がっています。カモのような水かきに比べると、泳ぎの速度は少し遅い印象があります。

Dsc00866c_20241207142501 Dsc00896c  同じく七里の渡跡にコガモ。オス2羽(右の写真)、メス1羽(左の写真)。ここにコガモのオスが姿を見せたのは、今シーズン初めて。

 Dsc00917c_20241207142501 Dsc00927c_20241207142501 さらにヒドリガモも6ペア。左の写真がメス、右がオス。ヒドリガモは、このあと皆、堤防の法面に上がっていきました。

Dsc00981c_20241207144001 Dsc01015c_20241207142401  柿安コミュニティパークの堀には、キンクロハジロのオスが1羽だけ。電柱&電線には、ユリカモメが12羽。下から見上げて写真を撮ったら、ユリカモメの視線もこちらを向いていました。

Dsc01069c_20241207142401 Dsc01094c_20241207142501  九華公園では、奥平屋敷跡でジョウビタキのオス。吉之丸堀の橋の途中にある東屋の屋根に、ユニークなデザインのドバトがいて、思わず写真を撮ってしまいました。これ、目立ってしまってよくないのではないかという気がします。

Dsc01290c  鎮国守国神社を通って、再び北門の方から社務所裏の堀に出たら、カワセミが飛んできました。ちょっと遠くて、日陰だったのですが、一応カメラには収められました。ちょうど知り合いの女性バーダーさんも来られ、いっしょに見ていました。

Dsc01665c_20241207142301  貝塚公園に向かう途中、九華公園の外周遊歩道の南でカワラヒワが3羽。カワラヒワは、九華公園内のほかのところでも見ましたが、遠くて写真は撮れないでいました。

Dsc01612c_20241207142301 Dsc01105c  カモ、今日は、ホシハジロのオスが1羽、久しぶりにやってきました(左の写真)。キンクロハジロが29羽、ハシビロガモが20羽(右の写真はメス)、ヒドリガモは1ペア+メス1羽。

Dsc01628c_20241207142301 Dsc01637c_20241207142301  カルガモが今日も2羽来ていました。ここに居着いてくれるといいのですが、どうでしょう。ずっと以前は、近所の方がここに放したカルガモが何羽かいたのですが……。

Dsc01521c Dsc01643c_20241207142301  ユリカモメは、45羽。エサをやる人があると、急行してくるのは、相変わらず。カモとエサの奪い合いになるのですが、ユリカモメの方が運動能力がはるかに高いので、勝負になりません。カモは蹴散らされてしまいます。

Dsc01707c  貝塚公園近くのお宅の庭木で、メジロ。貝塚公園でもヒヨドリ、メジロ、カワラヒワがいたのですが、遠くて写真になりませんでした。

Dsc00962c_20241207142501 Dsc00969c_20241207142501  余談。12月2日から揖斐川右岸の堤防(桑名市民プールの東のところから、赤須賀方面にかけて)でかさ上げ工事が始まりました。アスファルトをめくっています。

Dsc00976c_20241207142501  ここは散歩する人がかなりありますが、高水敷に降りる階段があり、そちらは通行できるようになっています。

Dsc01113c_20241207142401  散歩コースでは紅葉はピークを過ぎつつありますが、場所を選べば、まだ見られます。こちらは、鎮国守国神社の「なんちゃって紅葉」のあたり。

Dsc01119c_20241207142401  明日は、昨日の記事にも書きましたが(2024年12月 6日:まだまだ紅葉も)、地元桑名で近鉄ハイキング(JRさわやかウォーキングと共催)がありますから(ぶらり東海道桑名宿 歴史と和菓子めぐり)、そちらに行こうかと思っています。いつもの散歩コースとかなり重なっているコースですが、たまには近鉄ハイキングにもということと、アプリ連動ハイキングですから、チェックポイントでデジタルスタンプがもらえるのです。

2024年12月 6日 (金)

まだまだ紅葉も

Dsc00760c_20241206154601  天気予報の通り、少しずつ寒くなってきました。最低気温は6.0℃、最高気温は15.2℃でしたが、季節風が最大6.5m/sとかなり強く吹いています。空を見ても、冬の空です。冒頭の写真は、散歩から帰った9時半頃の北の空。その散歩は、7時半から住吉神社、九華公園、貝塚公園、内堀南公園、外堀、入江葭町、吉津屋町、京町、寺町と5.8㎞。今日は、10時からエレベーター点検が予定されていましたので、少々急ぎ足の散歩でした。

Dsc08786c_20241206154101  Dsc08769c_20241206154101 揖斐川にはカンムリカイツブリに、キンクロハジロらしきカモが、それぞれ1羽。七里の渡跡には、オオバンが8羽。左の写真は、そのうちの1羽。 さらに、コガモのメスだけが3羽。

 Dsc08931c_20241206154201 七里の渡跡を歩いていたら、ヒドリガモの鳴き声が聞こえてきました。最初はどこにいるのか分からなかったのですが、探したところ、蟠龍櫓近くの堤防の法面に上がって草を食べていました。その数、21羽。この光景は、春先によく見ますが、今の時期には珍しい。

Dsc08860c  ヒドリガモを撮影していたら、揖斐川の上空を猛禽類が通過。トビと思われます。高水敷の上を飛んでいました。

Dsc08978c_20241206154201  柿安コミュニティパークの堀端には、今日もコガモが上がっていました。ここでもメスだけ、2羽。

Dsc09013c_20241206154201 Dsc09049c_20241206154201  同じく、コミュニティパークに珍しくダイサギ。さらに、電柱&電線には、ユリカモメが10羽。

Dsc09174c_20241206154201 Dsc09359c_20241206154201  九華公園では、相撲場の近くでコゲラが2羽。その後、奥平屋敷跡でもコゲラが2羽。同じ個体たちかも知れません。

Dsc09647c_20241206154301  Dsc00342c_20241206154401 朝日丸跡では、シジュウカラが2羽。よく動いてなかなか撮れませんし、ちょうど日が陰ってしまい、こんな写真。本丸跡から、九華橋に行ったところで、相撲場の方の木にツグミが1羽。遠くて、証拠写真。

Dsc00427c_20241206154401  今日は、カワセミは見られないかと思って、本丸跡の花菖蒲園の脇を歩いていたら、菖蒲園の杭にいました。が、カメラを構えたら飛び去ってしまいます。飛んだのは、野球場の南方面。追いかけたら、ソメイヨシノの木に止まっているのを発見。さらに、近くをもう1羽が飛んでいるのも見えました。今日も、カワセミは2羽。

Dsc00452c_20241206154501  九華公園の外周遊歩道の東で、ジョウビタキのオス。これまた、日陰で、証拠写真(苦笑)。

Dsc09254c_20241206154201 Dsc00326c_20241206154401  カモ、今日は、キンクロハジロが32羽(左の写真はオス)、ハシビロガモが19羽(右の写真はオス)、ヒドリガモは2ペアで、合計55羽。ほかにカルガモが2羽やってきていました。

Dsc00233c_20241206154401 Dsc00223c_20241206154401  ユリカモメは、55羽。ほとんどは、野球場のフェンスで待機していますが、エサをやり始めると、そこに急行。大変な騒ぎになります。カモが先に集まり始めて、気づくようで、すぐにやってきます。

Dsc00005c_20241206154401 Dsc09939c_20241206154401  エサを求めてのユリカモメの乱舞シーンも撮ったのですが、これがなかなか難しい。日が陰っていましたので、暗い写真で余計によくありません。

Dsc00239c_20241206154401  ワンパターンから抜けようと思うのですが、アタマが固いので、なかなかうまくは行かず(苦笑)。ドアップを撮ってみました。

Dsc00480c  寒くなりますと、九華公園にはカワウが集まってきます。集団で堀に降りて、漁をしているところもよく見ます。時折、このようなシーンも見られます。集団の中の1羽がエサとなる魚を捕って上がってきますと、ほかのカワウが必ずといってよいほど、横取りしようとするのです。今日も2回ほど、そうした場面に遭遇しています。この写真の争奪戦、結局は、魚を捕ってきた、向かって左のカワウが逃げ切り、魚を丸呑みしていました。

Dsc00674c Dsc00723c_20241206154601  貝塚公園では、ヒヨドリ、メジロ、カワラヒワを見たくらい。住吉入江まで戻ってきましたら、メジロ。入り江沿いによくいます。ジョウビタキを見ることもあります。さらに、昨日、カンムリカイツブリがいたあたりには、オオバンが1羽。ちょうど保育園の子どもたちが先生と散歩に来ていて、これを見つけ、「カモだ」「アヒルだよ」といいあっていました。

Dsc00611c_20241206154601 Dsc00644c_20241206154601  帰り道、寺町では常信寺に立ち寄ってきました。先日の歴史講座で話題になりましたので、お寺の写真を撮ろうと思ったのです。まだまだ紅葉がきれいでした。右の写真で、向かって右はヤマボウシ。逆光の位置から撮ってみました。

Dsc08660c_20241206154101  諸戸氏庭園の紅葉も、散歩に出る頃はかなりきれいに見えます。陽の当たり方が重要と思われます。

Dsc08687c_20241206154101  オマケ。ブロ友の方がやっておられるた写真のモノマネ。住吉神社の前で多度山の方を撮った写真ですが、「足長ジジイ」が写り込んでいます(微苦笑)。

Dsc00646c  明日から近鉄ハイキングで「酒蔵みてある記」シリーズが始まります(酒蔵みてある記 青木酒造「米宗」)。酒蔵みてある記は、人気の企画で、私も気に入っています。青木酒造さんへは2回訪ねていますから(2022年12月10日:20221210近鉄ハイキング「青木酒造の銘酒『米宗』を訪ねて(酒蔵みてある記)」(1回完結)、2018年12月9日:20181209近鉄ハイキング「酒蔵みてある記 青木酒造の銘酒「米宗」をたずねて」へ(予告編)……いよいよ「酒蔵みてある記」の季節到来)、明日はまぁいいかと思っています。12月8日(日)には、桑名で近鉄ハイキング(JRさわやかウォーキングと共催)があり(ぶらり東海道桑名宿 歴史と和菓子めぐり)、これに参加しようかと思っています。近鉄名古屋線益生駅から、天武天皇社、寺町通り商店街、佛眼院、石取会館、桑名宗社(春日神社)、九華公園、本多忠勝像、七里の渡跡、六華苑、浄土寺と回って、桑名駅までと、ほとんど私の普段の散歩コース。地図なしでも歩けます(笑)。この紅葉の写真も常信寺にて。

2024年12月 5日 (木)

住吉入江にカンムリカイツブリ

Dsc08652c_20241205151901  最低気温は6.5℃と冷えましたが、最高気温は16.4℃まで上がりました。真冬並みの傍観をして散歩に行きましたら、汗をかいてしまいました(苦笑)。季節風はさほどでもなかったのです。7時半から、住吉神社、九華公園、貝塚公園、内堀公園、京町、寺町と63㎞。九華公園をウロウロしましたので、距離が伸びています。

Dsc07324c_20241205151901  住吉神社の前の揖斐川でオカヨシガモ。これはオスですが、メスもいました。最近、赤須賀漁港あたりから、ここ住吉神社前のところで見られます。3ペアくらいが滞在しているようです。ほかに揖斐川には、ヒドリガモが数羽と、あちこちに分散していますが、キンクロハジロが合計で60羽ほどいました。

Dsc07447c  七里の渡跡には、今日は何もいませんでした。柿安コミュニティパークの堀端には、コガモが5羽上陸して休んでいました。堀には、オオバンもいたのですが、曇っていて上手く撮れず。

Dsc07794c_20241205152001  九華公園では、若い男性のバーダーサンに遭遇。昨日も来ておられたようです。 鎮国守国神社の社務所裏の堀で、カワセミが飛ぶのが見えたのですが、行方不明に。その後、管理事務所南にある花菖蒲園のところにいるのを発見。このあと、今日は、カワセミが2羽、飛ぶのも見られました。2羽同時に出てきたのは、久しぶり。

Dsc07894c  続いて、カワセミの近くには、ジョウビタキのオスが登場。今日はいいぞと思ったのですが、小型野鳥はこれくらいでオシマイ(苦笑)。ほかには、シジュウカラを見たのみ。ヒヨドリ、ドバト、ムクドリなどは、数に入りませんから。

Dsc07620c Dsc08064c_20241205151901  カモは、今日は、キンクロハジロが33羽、ハシビロガモが24羽、ヒドリガモはペア+オス1羽。ホシハジロはその後やってこなくなりました。

Dsc07978c  さらに、カルガモも2羽。

Dsc08415c_20241205151901 Dsc08090c_20241205151901  ユリカモメは、合計59羽。今日は、あちこちでエサをやる人があって、大騒ぎで、飛び回っていました。飛翔シーンにもチャレンジしたのですが、敢えなく惨敗。

Dsc08516c  このあとの公園ではこれという鳥はおらず。拙宅前の住吉入江まで戻ってきたら、カンムリカイツブリが1羽。冬の渡り鳥で、このあたりでは揖斐川や、長良川河口堰によくいますが、ここにもときどきやって来ます。

Dsc07921c_20241205152001 Dsc08043c  紅葉がまだまだ見られます。というか、今の方がきれいになった気がします。冒頭の写真にある諸戸氏庭園の紅葉も、今の方が鮮やか。この2枚は、九華公園の二の丸跡(左の写真)と、鎮国守国神社のシダレモミジ(右の写真)。

Dsc08025c_20241205152001  昨日の授業のQ&Aは、朝早く起きて、仕上げました。散歩から帰ってチェック&修正を行い、完成。あとは助手の先生にメールで送って、印刷などをお願いします。昨日の授業は、ネット社会の人間関係で、学生たちの質問、感想も難しいものはとくにありませんでした。写真は、鎮国守国神社の境内にある「なんちゃって紅葉」。これほどきれいになったのは、珍しい気がします。ただ、紅葉は、朝のうち、たぶん10時くらいまでがきれいに見えると思います。陽の当たり方によるのでしょう。

 

2024年12月 3日 (火)

ジョウビタキにモズ、コゲラ

Dsc07257c  今日も好天で、最高気温は、何と17.3℃。風も弱く、散歩に行って帰ってきたら、汗をかいていたくらい。とても師走とは思えません。その散歩は、7時半から住吉神社、九華公園、貝塚公園、内堀南公園、外堀、入江葭町、吉津屋町、寺町で常信寺と回って、6.8㎞。

Dsc06039c_20241203151501  住吉神社前の揖斐川でカンムリカイツブリ。揖斐長良川の中州近くには、キンクロハジロが20羽以上見えました。ユリカモメも何羽か、揖斐川の上を飛んでいます。

Dsc06140c_20241203151401 Dsc06190c  七里の渡跡では、オオバンが3羽。堤防の上には、ヒドリガモのペアが上がって休んでいました。このあと、柿安コミュニティパークの堀には、オオバンが1羽。

Dsc06230c Dsc06335c_20241203151401  九華公園では、相撲場の近くでジョウビタキのオス。高いところにいましたし、ふっくらしていますので、こんな写真で、本当はあまりよくありません。奥平屋敷跡には、今日もハクセキレイが2羽。

Dsc06414c_20241203151401 Dsc06710c  さらに今日は、奥平屋敷跡にモズが来ました。ただし、イチョウの木のてっぺんで、これまたイマイチ。奥平屋敷跡ではさらにラッキーが続きました。コゲラも2羽、登場。

Dsc06984c_20241203151401  公園内を半周して、九華橋のところに来たら、相撲場の近くにアオサギがいるのが見えました。九華公園では、久しぶりです。急いで行って、カメラを構えた途端に逃げられてしまい、こんな写真。

Dsc06930c_20241203151401  アオサギを見つける直前、双眼鏡で鳥を探していたら、見つけました。こんな明るい、木の高いところに出てくるのかという気がしますが、ビンズイのようです。

Dsc06876c_20241203151401 Dsc06370c_20241203151401  カモ、今日は、キンクロハジロが30羽(左の写真)、ハシビロガモが24羽、ヒドリガモが3ペア(右の写真)。

Dsc06863c_20241203151401  ユリカモメは、39羽。今日は、これというシーンは撮れませんでした。カワセミが飛ぶのを3回見たものの、これまた写真は撮れず。

Dsc06905c_20241203151401  傷ついたユリカモメは、今日もまた、奥平屋敷跡に姿を現しました。あまり活発には動きません。ネコに狙われないか、心配になります。

Dsc07128c_20241203151401  貝塚公園で、柿にメジロがたかっていたのですが、逆光の位置からしか撮れず、「柿ジロウ」とは行かず、残念。「柿ジロウ」を、先日から狙っていたのですがねぇ。

Dsc07235c_20241203151401  貝塚公園では、この木も紅葉。何の木なのか、私にはよく分かりません。ハナノキ(ハナカエデ)なのかと思うのですが、自信がありません。以前から、この木の紅葉もきれいだなと思っていたのです。

Dsc07247c_20241203151401  常信寺に行ったのは、ヤマボウシが紅葉しているかを思ったからです。木全体が一様に紅葉しているのではなく、紅葉が進んだところと、まだのところが入り混じっている感じでした。

Dsc06317c_20241203151401  明日は、江戸橋での非常勤の授業。10回目。このところ欠席者が多いので、気になっています。

2024年12月 2日 (月)

カワセミに大接近、ユリカモメのお尻5連発写真も……午後は、市民大学郷土史学科の最終回へ

Dsc06023c_20241202115901  今日も好天でよく晴れ、風も弱く、12月とは思えない陽気。最高気温は、16.6℃でした。7時半から散歩へ。住吉神社、九華公園、内堀公園、京町、寺町と4.3㎞。午後は、くわな市民大学郷土史学科の講座がありましたので、短時間&短距離。

Dsc04708c_20241202120101 Dsc04757c_20241202120101  拙宅マンションから出てすぐ、住吉入江の桜の木にメジロたち。続いて、桑名七里の渡し公園では、イソヒヨドリのメス。どちらも、写真はちょっと今ひとつ。

Dsc04832c_20241202120101  住吉神社の前から、揖斐川を眺めたら、長良川との中州のあたりにカモが見えました。肉眼や、双眼鏡では分からなかったのですが、マガモとオカヨシガモらしき姿が写っていました。超証拠写真ですが、観察記録として。

Dsc04900c_20241202120101 Dsc04950c_20241202120101  七里の渡跡から揖斐川には、カンムリカイツブリが2羽。その七里の渡跡には、ヒドリガモが8羽。これらの写真も今ひとつですが……

Dsc05007c Dsc05031c_20241202120001  三之丸公園からツグミの鳴き声が聞こえてきました。探してみたら、桜の木に4羽。ツグミは、まだ地上に降りているところは見ていません。蟠龍櫓には、イソヒヨドリのメス。

Dsc05286c_20241202120001 Dsc05411c_20241202120001  九華公園では、まず奥平屋敷跡でハクセキレイ。奥平屋敷跡は、以前は、ジョウビタキ、モズなどの小型の野鳥がよく来たのですが、最近は、ヒヨドリ、ドバト、カラスくらいしか来ません。ハクセキレイも一時は珍しかったくらい。奥平屋敷跡から二の丸跡へ行こうとしたら、橋の近くにジョウビタキのオス。

Dsc05724c_20241202120001 Dsc05923c  グラウンドの南の堀端では、カワセミに遭遇。5m以内まで接近して撮れました(微笑)。九華公園の外周遊歩道の南でも、ジョウビタキのオス。今日は、なかなかの成果です。

Dsc05942c Dsc05939c_20241202120001  カモ、今日はキンクロハジロが31羽、ハシビロガモが26羽。今年はハシビロガモがたくさん来ています。ヒドリガモは2ペア。写真は、左がヒドリガモのオス、右がそのメス。

Dsc05183c_20241202120001  今日は、ハシビロガモで珍しい光景が見られました。1羽だけでしたが、二の丸跡に上陸していたのです。上陸して、羽繕いをしていたり、多少歩いたりしていました。キンクロハジロが上陸するのは、過去に何度か見ましたが、ハシビロガモが戸のように上陸するのは、見たことがありません。石の上に乗っているのは見たことがありますが。

Dsc05605c_20241202120001 Dsc05545c_20241202120001  吉之丸堀には、カルガモ2羽と、オオバンが1羽。カルガモは、通年でたまに姿を見せます。以前は、常駐しているカルガモもいました。オオバンは、散歩コースの七里の渡跡、住吉入江、歴史を語る公園の堀などに来ますが、九華公園にもまれにやってきます。

Dsc05668c Dsc05675c_20241202120001  ユリカモメは、42羽。今日になってやっと、お尻5連発の写真が撮れました(微笑)。

Dsc05053c_20241202120001  ユリカモメがときどきエノキの実をついばんでいるところを見ていましたが、今日は、決定的瞬間をキャッチできました。ユリカモメがエノキに降りて、まさにその実をくわえようとしています。

Dsc05213c_20241202120001  あの傷ついたユリカモメは、今日は、奥平屋敷跡にいました。飛ぶことはできますが、水には入らないようです。水に浸かると、傷が痛むのか、しみるのか、どちらかかと思います。

Dsc05992c_20241202115901  住吉入江に戻ってきたら、ここでもメジロ。ジョウビタキのオスも見かけたのですが、撮影はできず。

241202125201573c Shuryosho  午後からは、くわな市民大学郷土史学科の講座へ。今日が第7回で、今年度の最終回でした。今年度も皆出席でしたので、修了証をいただいてきました。今日も、講師の先生はたくさんの資料を用意してくださいました。また、例によって、自分で調べて、勝手にまとめを作る予定です。

 

2024年12月 1日 (日)

ユリカモメの乱舞シーン……「ご近所イチョウ巡りツアー」は御坊さんの大イチョウで「完」

Dsc04676c_20241201140601  12月に入りました。いよいよ、本当に今年も残すところ、あと1ヶ月となりました。今日も好天に恵まれ、朝は寒かったものの、日中の最高気温は15.2℃。風は弱く、暖かい日になっています。今朝は、7時20分から散歩へ。いつもの散歩にプラスして、昨日の「ご近所イチョウ巡りツアー」の残り、御坊さんの大イチョウを見てきました。さらに、柿安シティホールで開催されている「桑名市民芸術文化祭」の「社会文化部門展」にも行って来ました。ということで、コースは、住吉神社、九華公園、内堀公園、職人町、新築公園、シティホール、常盤町、寺町、御坊さん(真宗大谷派桑名別院本統寺)と6.2㎞。

Dsc03421c Dsc03486c_20241201140301  揖斐川の住吉水門近くには、ヒドリガモが7羽ほど浮いているのが見えました。七里の渡跡には、今日は何もいませんでしたが、蟠龍櫓の近くでイソヒヨドリのメス。向こうも、私もすぐ近くに行くまで気づかず。柿安コミュニティパークの西にある堀には、コガモのオスが2羽。コガモのオスは、今シーズン初見。オオバンもいたのですが、コガモを撮っているうちに姿が見えなくなりました。

Dsc03797c_20241201140401 Dsc03821c  九華公園では今日も小型の野鳥は少なかったのですが、奥平屋敷跡ではいつものように、ハクセキレイが2羽。秋の初めにはほとんど来なかったのですが、最近は、毎日のように見られます。

Dsc03713c_20241201140301 Dsc04434c  本丸跡では、モズのオス。九華公園では、久しぶりにモズを見ました。さらに、九華公園の外周遊歩道の東で、ジョウビタキのメス。ただ、こんなスタイルで、ジョウビタキのイメージからはちょっとはずれるかも知れません。

Dsc03622c_20241201140301 Dsc03775c  カモは、キンクロハジロが30羽、ハシビロガモが24羽、ヒドリガモは2ペア。ホシハジロは、このところまったく来なくなりました。

Dsc03742c_20241201140301  カワウは相変わらずたくさん集まっています。神戸櫓跡の松の木に13羽、野球場の照明灯にも数羽。こちらは、旧アヒル小屋近くの杭の上にいたカワウ。

Dsc03855c_20241201140401  Dsc04094c_20241201140401 ユリカモメは、数えた限りでは、52羽。散歩&鳥見友達のOさんが、持ってこられたパン屑を巻いたら、ご覧のように大騒ぎになりました。

Dsc04118c_20241201140501 Dsc04122c_20241201140501  例の「下手な鉄砲も数打ちゃ当たる」方式で、連写しました。歩留まりはかなり低い数字ですが、それなりに見られる写真も写っていました(微笑)。

Dsc03672c_20241201140301  昨日見つけた、ケガをしたユリカモメ、今日は、吉之丸堀にかかる端にある東屋の上で安静中。昨日は、グラウンドにいましたし、今日も、このあと移動していましたので、飛べない状態ではありません。

Dsc04561c_20241201140501 Dsc04622c_20241201140501  内堀公園では、モズもいたのですが、写真を撮るのには失敗。代わりにジョウビタキのオスが出て来ましたし、ちょっと離れた電線には、カワラヒワ。11月中旬、ここにはジョウビタキのオスが2羽いたのですが、その後しらばくは姿を見ていませんでした。新築公園は、去年まではジョウビタキのオスをときどき見たのですが、今シーズンはまだ。

Dsc04639c_20241201140501 241201092405112c  柿安シティホール。冒頭に書きましたように、ここの展示室で桑名市民芸術文化祭社会文化部門展が、昨日、今日と開かれているのです。「日本文化探訪」「平成16年新桑名市誕生から20年」「彫刻師木澤忠兵衛と石取祭車」などの展示があり、また、今日は、「桑名の千羽鶴」と「創作連鶴」の体験ができるワークショップも行われていました。私は、展示を見たくて行って来たという次第。毎回、展示についてまとめた資料もいただけますので、それも楽しみでした。

Dsc04663c_20241201140601  昨日の「ご近所イチョウ巡りツアー」のやり残しが、こちら、御坊さん(真宗大谷派桑名別院本統寺)の大イチョウ。境内の同朋会館の南、墓地への入口にあります。これも、我が家のベランダから上の方がよく見えています。これにて、今年の「ご近所イチョウ巡りツアー」もめでたくコンプリート。

Dsc03648c_20241201140301  12月の最初の週である今週は、明日・月曜の午後、桑名市民大学郷土史学科の第7回の講座があります。最終回です。前回まで全て参加していますから、今年も修了証をいただけるのは確定しています。水曜は、江戸橋での非常勤の授業。こちらは、10回目となり、講義はこれで2/3に達します。

2024年11月30日 (土)

20241130ご近所イチョウ巡りツアー

241130071606596c  1つ前の記事にも書きましたが、今日は、「ご近所イチョウ巡りツアー」に行ってきました。前の記事と内容が重複しますが、7時過ぎにクルマで送ってもらって、7時10分に市内江場にある円通寺へ。大イチョウを見てきました。その後、萱町にある顕本寺と、法盛寺へ。九華公園や、鎮国守国神社でもイチョウを撮影。六華苑、諸戸氏庭園の大イチョウも見てきました。御坊さん(桑名別院本統寺)にも大きなイチョウがありますが、それはまた明日にでも。スマホ写真も使っています。冒頭の写真は、円通寺の大イチョウ。

Dsc02311c_20241130154201 Dsc02285c_20241130154101  法城山円通寺は、真宗本願寺派のお寺。元亀3(1572)年、江場城主の子・佐藤秀道が出家して教円と名乗り、開基したと伝わります。ここのイチョウの木の高さは30m、幹囲は5.7m、樹齢は400年以上だといいます(8年前に訪ねたとき、お寺の方にそのように伺いました)。ただし、享和2年(1802年)8月に完稿した『久波奈名所図会』の「円通寺」の図には、本堂の前に2本の木は描かれているものの、イチョウとは違うように思えます。

Dsc02301c_20241130154101  このイチョウには、この写真のように、「乳根」(乳頭、乳柱ともよばれます)がいくつかあります。老木になりますと、幹や大枝から円錐形の気根状突起が生じることがあるのです。イチョウの乳と呼ぶこともあるそうです。

Dsc02288c_20241130154101  ここでは、例によって、大イチョウからパワーをいただいてきました。

Dsc02331c Dsc02325c  円通寺から県道613号線を250mほど北に行くと、自栄山顕本寺があります。日蓮宗のお寺。檀家には桑名藩士が多く、関連する墓が多数現存します。中でも、吉村又右衛門宣充の墓と、水谷九左衛門光勝の墓は桑名市指定文化財に指定されています。また、服部半蔵の墓もあります。

Dsc02346c Dsc02341c_20241130154201  顕本寺から萱町交差点を越えて県道613号線を200mあまり行ったところに般若山法盛寺。桑名坊舎柳堂と号し、浄土真宗本願寺派のお寺。東御坊の本統寺に対し、西御坊とも呼ばれます。元は三河国矢矧(やはぎ)(現岡崎市)にあり、応仁2(1468)年、桑名郡益田庄に移ったのち現在地に移っています。明治初年まで尾張、美濃、伊勢に末寺200余ヵ寺を数え、境内には寺内寺が7ヵ寺あったといいます。ここにもイチョウはありますが、大イチョウではありません(右の写真)。本堂の前にあるのは柳の大木です(左の写真)。

Dsc02574c_20241130154201 Dsc02578c_20241130154301  鎮国守国神社の拝殿の裏にも大イチョウがあります。ただ、ここは残念ながら、その全貌をきれいに撮影できるポイントがありません。イチョウがある裏側は、市民プールになっているのです。左の写真は、鎮国守国神社の拝殿の西にある九華招魂社のところからとったもの。右の写真は、鎮国守国神社と市民プールの間を通る、細い道から西を向いて撮りました。

Dsc02431c_20241130154201 Dsc02628c_20241130154301  九華公園内にも、大イチョウといえるほどではありませんが、イチョウの木は何本もあります。左の写真は、いつも鳥待ちをしている奥平屋敷跡。立教小学校のところから堀越しに撮っています。この写真で正面に見えるイチョウの木をそばに行って見上げたものが、右の写真。

Dsc02588c_20241130154301 Dsc02993c_20241130161201  鎮国守国神社の社務所裏、九華公園でいうと、相撲場があるところにもイチョウがあります(左の写真)。右の写真は、管理事務所の近く、旧アヒル小屋のところにあるイチョウ。奥平屋敷跡から二の丸跡に渡る橋からの撮影。

Dsc03241c  続いて、六華苑の入口、長屋門の脇にある大イチョウ。六華苑(旧諸戸清六邸) は、山林王として知られた実業家・二代諸戸清六の新居として明治44 (1911)年に着工、大正2(1913) 年に竣工。揖斐・長良川を望む約18,000㎡の敷地に、洋館と和館、蔵などの建造物群と「池泉回遊式」庭園で構成されています。中でも、洋館は、鹿鳴館やニコライ堂などを手がけたイギリス人建築家 ジョサイア・コンドルが設計したもの。

241130092357576c 241130092605167c  この六華苑の大イチョウも大きいのですが、円通寺の大イチョウの方が、大きいように思われます。六華苑の大イチョウのサイズについては、ネットで検索しても情報は得られませんでした。

Dsc03205c Dsc03333c_20241130154401  こちらは諸戸氏庭園にある大イチョウ。あちこち歩き回って確認しましたが、結局、揖斐川右岸の堤防道路の住吉水門近くから見るのが(東側から見ています)、もっともよく見えると思われました。右の写真は、我が家の玄関先から見下ろしたもの。

Dsc02318c_20241130155801  64acd43c これで我が家から徒歩で30分圏内にある大イチョウは、御坊さん(桑名別院本統寺)のものを除いて、すべて見てきました。御坊さんの大イチョウは、また明日にでも見てこようと思います。この写真は、円通寺の大イチョウ。この大イチョウ、我が家のベランダからも肉眼で見えます(右の写真、2023年11月30日に撮影)。

強風のせいか、野鳥は少なし

Dsc03196c_20241130151801  天気予報では、北風が強く、晴れても寒いということでした。今日は7時過ぎにクルマで送ってもらって、市内江場にある円通寺へ。「ご近所イチョウ巡りツアー」です。その後、顕本寺、法盛寺と回り、外堀、内堀、九華公園、柿安コミュニティパーク、住吉神社、六華苑、桑名七里の渡し公園と回って来ました。7.6㎞。「ご近所イチョウ巡りツアー」は、別の記事にします。ここでは、バードウォッチングを中心にいつものような記事を。冒頭の写真は、帰り道、船津屋さんの裏手あたりから見た、揖斐川上流方向の空。

Dsc02358c_20241130151801  法盛寺でイチョウの写真を撮っていたら、近くにカワラヒワが数羽いました。このあと、萱町の空き地にハクセキレイがいたものの、上手く撮れず。

Dsc02435c_20241130151801  九華公園には、7時40分頃到着。奥平屋敷跡から堀を挟んだ対岸、立教小学校側の遊歩道にハクセキレイが2羽。写真はそのうちの1羽。いつも奥平屋敷跡にやってくるハクセキレイと思われます。

Dsc02453c_20241130151801 Dsc02591c_20241130152801  カモは、今日は、キンクロハジロが49羽、ハシビロガモが20羽、ヒドリガモは1ペア+オス1羽といつものメンバー。

Dsc02475c_20241130151801 Dsc02529c  ユリカモメは、36羽。野球場のフェンスで休んでいますが、今日は、エサをやる人があって、そういうときは現場に急行し、大騒ぎになります。季節風が強かったので、フェンスでは西を向いて泊まっていました(左の写真)。

Dsc02512c  ユリカモメが1羽だけ、野球場のグラウンドに降りていました。珍しいことです。よく見ると、首のあたりにケガをしているようにも見えました。

 Dsc02864c_20241130151901 Dsc02943c_20241130151901 神戸櫓跡のエノキがあり、ユリカモメがその実をついばみに行きます。その様子が、奥平屋敷跡から二の丸跡に渡る橋からよく見えます。ここで、今日も飛翔シーンの撮影練習。満足できるものはなかなか撮れませんが、まぁマシなものを2枚。

Dsc02638c_20241130151801  奥平屋敷跡では、鳴き声を手がかりに、カワセミがいるのを見つけたのですが、カメラを構えた途端に逃げられました。その後、鎮国守国神社の社務所裏でも見たのですが、その時も撮影には失敗。奥平屋敷跡では、結局、さきほども見たハクセキレイしか撮れませんでした。そもそも最近、奥平屋敷跡にはヒヨドリか、カラスしか来ません。ジョウビタキもほとんど見なくなっています。

Dsc03151c_20241130151801 Dsc03174c  七里の渡跡では、今日もオオバンが2羽。護岸の下に石が並んでいるところに上がってきましたので、あの弁足(足指の両側が平たくなっている水かき)が撮れないかと思ったのですが、上手く行かず。

Dsc02555c_20241130165701 Dsc02557c_20241130165701  イチョウの黄葉以外の紅葉写真を載せておきます。左の写真は、鎮国守国神社の拝殿前。「なんちゃって紅葉」と狛犬を絡ませてみました。右は、同じく、「なんちゃって紅葉」。

Dsc02565c_20241130165701 Dsc02571c_20241130165701  左の写真は、鎮国守国神社の境内にあるシダレモミジ。これ、なぜか気に入っています。右も鎮国守国神社の御車祓戸のところのモミジ。時刻によって陽の当たり方が異なりますが、朝8時前後がもっともきれいに見えます。

Dsc03328c  諸戸氏庭園の前まで戻ってきたら、丸ポストのペンキが塗り直されているのに気づきました。この丸ポストは、拙宅マンションができた30年以上前から(ということは、それよりはるか以前から)ここにあります。郵便を出すことは減りましたが、すぐ近くにポストがあるのは、便利です。

2024年11月29日 (金)

ユリカモメの飛翔シーン……ツグミを捉えました

Dsc00236c_20241129143301  ときどき、強い北西の季節風が吹いていますが、最高気温は、15.8℃まで上がっています。今朝も7時半から散歩へ。住吉神社、九華公園、貝塚公園、内堀公園、京町、寺町と6.3㎞。今日は、九華公園を2周しています。冒頭の写真は、散歩に出かけるときの北の空。日の出が、6時41分ですから、太陽はまださほど高く上っていません。

Dsc00268c  住吉水門の内側の住吉入江にもカモたちがやってくるようになりました。ヒドリガモのオスが6羽にメスが3羽。オオバンや、カンムリカイツブリ、キンクロハジロなどが来ることもよくありますので、これからの楽しみです。

Dsc00383c_20241129143001 Dsc00339c_20241129143001  揖斐川の上をユリカモメが飛ぶ様子も見られました。七里の渡跡にくると、ヒドリガモ、オオバン、コガモのメスとけっこうたくさんいました。ヒドリガモは5ペア。いずれも休んでいて、左のような写真しか撮れません。オオバンは、3羽。

Dsc00397c_20241129143001  コガモのメスは1羽。しばらく前にも、ここにはコガモのメスが1羽、来ていました。オスはまだ見ていません。

Dsc00673c_20241129142901  九華公園の旧アヒル小屋近くではカワウが2羽。動きがけっこうシンクロしていて、楽しめます。カワウは、冬になるとたくさん集まってきます。神戸櫓跡の松の木や、野球場の照明灯の上が集合場所。多いと20~30羽くらいが来ています。神戸櫓跡の松の木は、カワウの糞で真っ白になっていきます。

Dsc01125c_20241129142901 Dsc01216c_20241129142901  奥平屋敷跡では、しばらくカワセミ・ショーが見られました。逆光の位置だったのはちょっと残念ですが、10数分も同じあたりにとどまっていてくれました。どちらの写真も、同じカワセミのものです。

Dsc01508c  奥平屋敷跡には、このほか、ハクセキレイも1羽。例の足の悪いハクセキレイです。

Dsc02037c_20241129142801  今日は、九華公園内のあちこちでカワラヒワをよく見ました。朝日丸跡では、20羽以上が集まっていました。カワラヒワは、秋に集団を作って、見合いをしてペアを見つけ、来春の繁殖をするそうです。

Dsc02084c Dsc02140c_20241129142801  朝日丸跡でモズを見たのですが、枝が多いところで、どうにも上手く撮れず、証拠写真。証拠写真といえば、九華橋近くの樹上にツグミが2羽ほど見えました。鳴き声は10日以上前から聞いていたのですが、写真が撮れたのは、今日が初めて。もう少し経つと、地上に降りてくると思います。

Dsc01941c_20241129142801 Dsc00510c_20241129144801  カモは今日は、キンクロハジロが35羽、ハシビロガモが18羽、ヒドリガモが2ペアでした。ホシハジロは今日も来ていません。昨日飛来したミコアイサも見られず。やはり九華公園には来てくれないのでしょう。

Dsc00655c_20241129145001  ユリカモメは60羽以上。そろそろ数取器を持って行かないと、数えられなくなってきています。

Dsc01838c_20241129142801 Dsc01025c_20241129142901  今日は、ユリカモメの飛翔シーンに挑戦。歩留まりはよくありません(苦笑)。

Dsc01911c_20241129142801  ユリカモメは、渡ってきて、11月中くらいは、九華公園ではエノキの実をついばんでいることがあります。この写真には、黒っぽい、小さな実をくわえているのが見えます。

Dsc00242c_20241129143301 Dsc00240c_20241129143301  散歩コースでの紅葉写真。左の写真は、玄関先から見下ろした諸戸氏庭園。かなり色づいています。イチョウの黄葉が気になって、毎日様子を見ています。朝早い時間の方がきれいです。

 Dsc00244c_20241129143301 こちらも諸戸氏庭園。大門よりも西側、水路に沿ったあたりの様子です。ここも朝早い時間がきれいです。

Dsc00254c_20241129143001 Dsc00636c_20241129142901  こちらは、桑名七里の渡し公園越しに見た六華苑の大イチョウ。右の写真は、鎮国守国神社の大イチョウ。何本かイチョウの木があります。木によって個体差がありますが、そろそろ見頃かという気がします。去年も、「ご近所イチョウ巡りツアー」に行っていますが(2023年11月30日:ご近所イチョウ巡りツアー)、ボチボチよいかも知れません。

2024年11月28日 (木)

九華公園にミコアイサのオスが飛来

Dsc00234c_20241128161101  よく晴れています。風は朝のうちは弱かったのですが、次第に強くなり、最大風速は5.9m/s。最高気温は15.6℃。室内にいますと、日がよく入ってきて暖かく過ごせます。7時半から、いつものように、住吉神社、九華公園、貝塚公園、内堀南公園、外堀、入江葭町、吉津屋町、京町、寺町と歩いて、5.4㎞。

Dsc08842c_20241128161101 Dsc08916c_20241128161201  七里の渡跡にオオバンが4羽。今シーズン、4羽もいるところを見たのは初めて。揖斐川には、カンムリカイツブリ。

Dsc09008c_20241128161201 Dsc08979c_20241128161201  柿安コミュニティパークの電線には、ユリカモメが2羽。右の写真に写っているユリカモメ、釣り糸その他が足に絡んだのかと心配しましたが、よく見れば、釣り糸は電線に絡んでいました。

Dsc09015c  遠く、三之丸公園に見えたのは、イソヒヨドリのメスでした。

Dsc09311c_20241128161201  九華公園では、珍しいカモを目撃しました。パッと見では、カンムリカイツブリかと思ったのですが、違いました。ミコアイサのオスで、エクリプスから換羽の途中であろうと思います。そうです、あのパンダガモです(2024年1月7日:ミコアイサを見に)。九華公園でミコアイサを見たのは、初めて。残念ながら、2シーンほど写真を撮ったところで飛び去ってしまいました。

Dsc09185c  ほかには奥平屋敷跡でハクセキレイ2羽。以前は、ここにジョウビタキやモズなどがよくやって来たのですが、最近はサッパリご無沙汰。このところ、ヒヨドリも少なく、ムクドリ、ドバトはほとんど来ません。

 Dsc09667c_20241128161301 Dsc09819c_20241128161401 公園内を半周し、鎮国守国神社を通って再び社務所裏の堀に行ったら、カワセミを見つけました。20分ほど、このあたりを移動し、2回ダイビングシーンを見られました。2回とも小魚をゲットしています。Dsc00050c_20241128161401  本丸跡で、モズのオス。ちょっと遠くて、今ひとつの写真。

Dsc00124c_20241128161101 Dsc00097c  カモ、今日は、キンクロハジロが37羽、ハシビロガモが21羽(左の写真は、オス)、ヒドリガモが5ペア+オス1羽(右の写真)。ホシハジロは、最近来ていません。

Dsc09144c_20241128161201 Dsc09367c_20241128161201  ユリカモメは、52羽。野球場のフェンスによく集まっています(右の写真)。

Dsc09431c_20241128161301 Dsc09612c_20241128161301  今日も、九華公園、鎮国守国神社で「紅葉狩り」というか、「なんちゃって紅葉探し」をしてきました。左の写真は、元祖なんちゃって紅葉のところ。鎮国守国神社の拝殿前のモミジを、イチョウをバックに撮ったもの。右は、鎮国守国神社の御車祓戸のところのもの。諸戸氏庭園の紅葉がどうなっているか、気になります。秋の公開は、12月1日まで。さらにそろそろ「ご近所イチョウ黄葉ツアー」にも行かないといけません。

Dsc09208c_20241128161201  昨日の授業のQ&Aは、今朝、早くに目が覚めましたので、朝食までに仕上げられました。11月20日の記事(2024年11月20日:学生たちも風邪を引いたか?)に書きました回答エンジンを使うと、作業効率がかなり上がります。それは、Gensparkと、Feloというサイトです。詳細は、11月20日の記事をご覧ください。Q&Aは、昼前にチェックして、すでに助手の先生にお送りし、印刷をお願いしています。

より以前の記事一覧

2024年12月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        
無料ブログはココログ

マイブックス

  • 関裕二: アマテラスの正体(新潮新書)

    関裕二: アマテラスの正体(新潮新書)
    著者の前著『スサノヲの正体』も、興味深く読みました。斬新な着眼点と発想で、思いもかけない結論に至っています。読み物としてはとてもおもしろいという点で、☆を5つとしました。ネタバレになりますから、詳しいことを書くのは控えておきますが、著者は、伊勢神宮に祀られているのは、いわゆる「天照大神」ではなく、別の霊威の強い(祟る)、二柱の神だとしています。祟るが故に、伊勢に放逐されたのだと主張するのです。ただ、著者の肩書きは、歴史作家にして、武蔵野学院大学日本総合研究所スペシャルアカデミックフェローであり、仏教美術に関心をもち、奈良に通ううち、独学で日本古代史を研究したということですから、現在の歴史学や考古学が明らかにした内容と整合性がとれている主張なのかどうかは、私には判断はできかねます。それ故、「読み物としてはおもしろい」と評価しています。 (★★★★★)

  • 小塩真司: 「性格が悪い」とはどういうことか ――ダークサイドの心理学 (ちくま新書)

    小塩真司: 「性格が悪い」とはどういうことか ――ダークサイドの心理学 (ちくま新書)
    タイトルに惹かれて読みました。ただし、初めにお断りしておきますが、図表こそないものの、心理学の専門書といっても良いくらいの、分厚い記述になっていますので、馴染みのない方にとっては読みやすいものではありません。「性格が悪い」ことについて、最近研究が進んできた「ダークな性格」を中心にまとめられています。ダークな性格とは、マキャベリアニズム、サイコパシー、ナルシシズム、サディズムの4つの特性です。これらの特性とリーダーシップ、社会的成功との関連、身近な人間関係中でのダークな性格、ダークな人物の内面、ダークな性格の遺伝、ダークさとは何かについて、文献を引用しつつ論じられています。その上で、性格の良し悪しは、その内容ではなく、どのような結果に結びつくかで判断されるというのが、著者の結論でした。 (★★★★)

  • 和田 秀樹: 老いるが勝ち! (文春新書)

    和田 秀樹: 老いるが勝ち! (文春新書)
    和田秀樹さんは、もともと高齢者専門の精神科医です。浴風会病院というところで35年間勤務され、6,000人以上の高齢者の方を診てこられました。その臨床経験から、高齢者については、理屈通りに行かないと思うことがたくさんあるといっておられます。タバコをたくさん吸っていても100歳まで生きる人もいれば、検査データはすべて正常なのにガンで亡くなる人もいるのだそうです。医者にいわれて血圧その他に注意していたのに、脳卒中を起こす人もいます。和田さんはこの本で80歳を過ぎたら我慢せず、好きな物を食べ、行きたいように生きることを勧めています。また、医療に関わらない方が長生きできる共書いています。不摂生を勧めておられるわけではありませんが、常識にとらわれず、自由に生きた方が楽しみも見つかってよいのではないかと思います。養老孟司先生流にいえば「なるようになる」のですから。 (★★★★★)

  • 彬子女王: 赤と青のガウン オックスフォード留学記 (PHP文庫)

    彬子女王: 赤と青のガウン オックスフォード留学記 (PHP文庫)
    彬子女王殿下の英国留学記です。彬子女王は、ヒゲの寛仁親王のご長女。殿下は、女性皇族として初めての博士号をオックスフォード大学で取得されました。この留学記は、ネットで話題になっていましたので、ぜひとも読んでみたいと思っていました。今上天皇の「テムズとともに」も読んだことがありますが、皇族の皆様は、どなたも誠実で朗らかで、それでいてユーモア溢れるお人柄をお持ちのようですが、殿下も同様でいらっしゃり、それがよく感じられる文章で楽しく拝読し、爽やかな読後感を持ちました。 (★★★★★)

  • 石井光太: ルポ スマホ育児が子どもを壊す

    石井光太: ルポ スマホ育児が子どもを壊す
    タイトルに惹かれて買ったのですが、帯にあるように「衝撃の現場報告」でした。この本に書かれているエピソードのうち、いくつかはこれまでにもマスコミ報道などで接していましたが、これだけのことがらが一度に示されると圧倒されます。現代の子どもたちは、まさに私たちが知っている(知っていた)子どもではなくなっているといえるようです。たとえば、「2歳児のネット利用率は58.8%」「子守歌はアプリで聞く赤ちゃん」「ヘッドガードの制服化」「教室の『アツ』に怯える小学生」「褒められ中毒はエスカレートする」などなど。スマホが登場して16年でその影響は大ですが、子どもたちの特徴に影響しているのはスマホだけではなく、現代社会や、大人達のありようも大きく影響しているといえます。「『将来の夢は交通整理のバイト』と言う女子高生」などはその例でしょう。私が教えている学生も、「『アツ』がすごい」ということがあり、いったい何だ?と思っていましたが、よく分かりました。すでに若い先生方は、デジタル・ネイティブ世代になっていますし、この本に登場する若者達が社会に出て、その中核を担うのも遠い将来のことではありません。これらの若者は、高い情報処理能力を持ち、周囲に適応する力もあり、コンプライアンス能力も高いのですが、それらを認めた上で、彼らが自立した大人になるために何が必要か見極め、それを提供することが必要とされるのでしょう。その意味では、大人の世代にも彼らを適切に理解し、必要な支援を提供する責任があります。 (★★★★)

  • 養老 孟司, 中川 恵一: 養老先生、再び病院へ行く

    養老 孟司, 中川 恵一: 養老先生、再び病院へ行く
    『養老先生、病院へ行く』の続編です。医療とは距離をとっておられる養老先生が、再診のため1年3ヶ月ぶりに東大病院に行かれました。大病から復活された今だからこそ語ることができる老い、医療、健康、死との付き合い方について、養老先生ご自身と、教え子にして主治医の中川恵一先生がお書きになっています。養老先生のスタイルをそのまままねすることは、凡人には不可能であり、よろしくはありません。しかし、健康についての考え方や、死についてのとらえ方などはとても参考になります。私が啓蒙されたことがらは、「健康法は人の数だけ存在する」「養老先生は抜け道の天才」「不連続な体調の変化に気をつける」「具合が悪いときは一週間様子を見ると医者に行くべきかどうか分かる」「お酒はもはや百薬の長ではないが飲む飲まないは自分で決めてよい」などでした。 (★★★★★)

  • 宮口幸治: 歪んだ幸せを求める人たち―ケーキの切れない非行少年たち3―(新潮新書)

    宮口幸治: 歪んだ幸せを求める人たち―ケーキの切れない非行少年たち3―(新潮新書)
    「ケーキの切れない非行少年たち」シリーズの3冊目です。本の帯には「『幸せを求めて不幸を招く人』の戦慄ロジック」とあります。「みんな幸せになりたい」という動機は万人がもつものでしょう。しかし、幸せの形は人それぞれですし、幸せになりたいと強く願うものの、かえって生きづらさや苦悩を抱える人たちもたくさんいます。著者は、人は幸せになりたいが故に、結果的に他人が不幸になることでもやってしまうといいます。さらに、幸せになりたいのだけれど、そのやり方がよくない」と考える、結果的に他人を不幸にする人たちを理解できるともいいます。著者が長年関わってきた非行少年達にもそれは共通するそうです。歪んだ幸せを求める人たちの背景にある要因として、著者は、怒りの歪み、嫉妬の歪み、自己愛の歪み、所有欲の歪み、判断の歪みの5つの歪みを取り上げ、事例も含めて考察しています。これを読むと、こうした5つの歪みは、ごく普通の人びとも多少とももっているものといえます。最終章では、自分と他者の「ストーリー」という概念を用いて、歪んだ幸せを求める事についてどう向き合えばよいか、提案されています。 (★★★★)

  • 森永 卓郎: 書いてはいけない

    森永 卓郎: 書いてはいけない
    他の本を買いに行った時、書店で平積みになっていましたので、思わず買ってしまいました。メディアのタブーに触れつつ、現在の日本が凋落している要因を3つ指摘しています。サブタイトルは、「日本経済墜落の真相」となっています。3つは、ジャニーズの性加害、財務省のカルト的財政緊縮主義、日本航空123便の墜落事件。この3つについては、関係者は皆知っているものの、触れてはいけない、本当のことをいってはいけないタブーになっているといいます。メディアで触れたら、瞬時にメディアには2度と出られなくなるそうです。ジャニーズ問題は、BBCの報道のためにオープンになってしまいましたが、著者の森永さんは、ご自身が病を得られたこともあって、現状を打破するためにこの本を書かれました。財務省による必要以上の財政緊縮政策と、日航123便の事故のお陰で日本がアメリカに対してどんどん主権を失っていったことが、日本経済の衰退の主たる要因と主張しています。たぶんそれは本当だろうなというのが、私の読後感。 (★★★★)

  • 立木 康介: フロイト『夢判断』 2024年4月 (NHKテキスト)

    立木 康介: フロイト『夢判断』 2024年4月 (NHKテキスト)
    何を今さら勉強しているのか? と思われるかも知れませんが、ちょっと前に流行った言葉でいえば、リスキリングに相当するかも知れません。学生時代に読みましたが、しっかり理解したかといえば、アヤシいのです。学生時代からは50年近い月日が経っていますので、その後の研究成果も含め、新しいことがあるだろうと思ったのです。100分de名著というNHK Eテレの番組のテキストです。講師の立木先生は、パリ第8大学で精神分析の博士号を取得され、京大人文科学研究所の教授。精神分析は「昨日までとは違う自分を手に入れるために行う」とおっしゃっていました。この番組でもっとも印象に残ったのは、あの有名な「エディプス・コンプレックス」よりも、今日、重要なフロイトが提案した概念は、「両性性」であるということでした。これは、いかなる個人も与えられた解剖学的性にしばられないセクシュアリティの自由を持つことをうたうものです。この視点に立てば、同性愛も、トランスジェンダーもいわば当たり前の存在であるということになります。これらを踏まえると120年間に書かれた「夢判断」の内容は、きわめて今日的な意義を持ってくると再認識する必要があります。 (★★★★★)

  • 諸富 祥彦: NHK「100分de名著」ブックス フランクル 夜と霧

    諸富 祥彦: NHK「100分de名著」ブックス フランクル 夜と霧
    フランクルのこの本は、改めて紹介するまでもないほど、有名な本です。私も学生時代、霜山徳爾先生の翻訳で読みましたが、ことばでは書き尽くせないほどの衝撃を受けたことを、いまでもよく覚えています。第二次世界大戦中にナチスの強制収容所に収監された経験をもとに、精神医学者・フランクルが、人生の目的を明確にし、その実現に向けて没頭する心理療法を紹介する本です。原題を直訳すると「それでも人生に然りと言う:ある心理学者、強制収容所を体験する」となります。実存心理学の名著であり、極限の環境におかれたとしても、何かが、あるいは、誰かがあなたを待っているということを主張しています。絶望して終わるのではなく、人生が何をわれわれに期待しているのかが問題であり、私たちはそれを学ぶことが重要だとしています。何度か読み直すことによって、人生への理解が深まる気がします。 (★★★★★)

  • 松田 忠徳, 増田 晋作: 枕草子の日本三名泉 榊原温泉

    松田 忠徳, 増田 晋作: 枕草子の日本三名泉 榊原温泉
    榊原温泉は、全国的に有名とはいえないかも知れませんが、名湯です。それは、枕草子に「湯は七栗の湯 有馬の湯 玉造の湯」にある、七栗の湯が榊原温泉と考えられるからです。最近、日本三名泉といえば、有馬温泉/兵庫県、草津温泉/群馬県、下呂温泉/岐阜県とされますが、枕草子に取り上げられたのはそれよりも古く、「元祖日本三名泉」といえます。榊原温泉の湯は、肌がきれいになる「美人の湯」というだけでなく、抗酸化作用もある健康の湯でもあります。この本は、日本一の温泉教授・松田先生と、地元を知り尽くした増田さんの共著で、「何もない」といわれていた榊原温泉の魅力を語り尽くしています。ちなみに、私にとっては家内の実家を知る上で格好のガイドブックです。 (★★★★)

  • 文藝春秋: 定年後に読む不滅の名著200選 (文春新書)

    文藝春秋: 定年後に読む不滅の名著200選 (文春新書)
    この本の帯には「これが定年後の知の道しるべ!」とありますが、私自身はさほど大上段に構えたつもりで読んではいません。どのような本が選ばれているかにももちろん興味はあったのですが、それらがどのように紹介されているかといった方面に興味があって読みました。本を紹介している方々はいろいろな分野で功なり、名を挙げた方ばかり。それらの方がどんな本を読み、どのように唱歌していらっしゃるかが知りたかったのです。ちょっと邪道な読み方ではありましたが、しっかりと楽しめました。 (★★★★)

  • 石田泰弘(編著): 街道今昔 佐屋路をゆく (東海の街道2) (爽BOOKS 東海の街道 2)

    石田泰弘(編著): 街道今昔 佐屋路をゆく (東海の街道2) (爽BOOKS 東海の街道 2)
    さほど本格的に取り組んでいるわけではありませんが、昔の街道を歩くのは好きです。この本のテーマである佐屋路(佐屋街道)も歩きたいと思って調べています。佐屋路は、東海道佐屋廻りとも呼ばれたように、東海道の迂回路でした。江戸時代に東海道宮宿と桑名宿の間を、陸路万場宿、佐屋宿の陸路を経て、佐屋から桑名宿への水路三里の渡しによって結んでいた街道です。実際に歩いて書かれたと考えられますが、旅人目線で書かれたウォーキングガイドです。津島街道、高須道も取り上げられています。部分的には歩いたところがありますが、佐屋路はいずれ、歩いてみたいと思い、計画中ですので、とても参考になりました。実際に歩かなくとも、歴史読み物としても楽しめます。 (★★★★★)

  • 柳瀬博一: カワセミ都市トーキョー 【電子限定カラー版】 (平凡社新書1049)

    柳瀬博一: カワセミ都市トーキョー 【電子限定カラー版】 (平凡社新書1049)
    東京都心にたくさんのカワセミが棲んでいるというのは、最近割とよく知られるようになっています。清流の鳥というイメージがあるかも知れませんが、東京の「野生」環境をうまく利用して繁殖もしています。そのカワセミが暮らす街は東京屈指の高級住宅街ばかりだそうです。すなわちカワセミも、人間も好む環境は同じというのです。カワセミが暮らす街は、人間にとってもよい街ということです。カワセミの存在に気付いたことから、「小流域源流」をキーワードに「新しい野生」と「古い野生」の繋がりを論じています。カワセミの生態も詳しく観察されていますので、私も今までよく知らなかったことが多々書かれていて、興味深く読みました。 (★★★★)

  • 内田 樹: コモンの再生 (文春文庫)

    内田 樹: コモンの再生 (文春文庫)
    私は、内田樹先生の評論が好きで割とよく読みます。「コモン(common)」とは、形容詞としては「共通の、共同の、公共の、ふつうの、ありふれた」という意味ですし、名詞としては「町や村の共有地、公有地、囲いのない草地や荒れ地」を意味します。昔は、ヨーロッパでも日本でも村落共同体はそういう「共有地」を持っていました。コモンを管理するには「みんなが、いつでも、いつまでも使えるように」という気配りが必要になるのですが、近代になって怒った「囲い込み」によって「コモンの私有化」が起こり、村落共同体が消え、集団的に維持されていた儀礼、祭祀、伝統芸能、生活文化が消えてしまったのです。著者は、このコモンを再生することが市民の原子化、砂粒化、血縁、地域共同体の瓦解、相互扶助システムの不在という索漠たる現状を何とかするために必要と考えています。ちなみに、マルクスとエンゲルスによるコミュニズムは、著者によれば「共同体主義」と訳した方がよく、彼らは「コモンの再生」が必要と提言したといいます。「共産主義」と訳されてしまったがため、なんだかよく分からないことになっているのです。「共有主義」あるいは「共同体主義」と意訳してくれていたら、もろもろが変わっていたかも知れないという話には、膝を打ちました。 (★★★★★)

  • 本田 秀夫: 知的障害と発達障害の子どもたち (SB新書)

    本田 秀夫: 知的障害と発達障害の子どもたち (SB新書)
    児童精神科医の本田先生の最新刊です。今回は知的障害が取り上げられています。これまでの本田先生の御著書では、発達障害が主に取り上げられてきたのですが、実は知的障害を持つ子どもたちも一定数存在していますし、発達障害と知的障害を合わせ持つ子どもたちもいます。その意味で、発達に困難のある子どもたちのことをきちんと理解して、適切な支援をする上では、両者を視野に入れることが重要です。著者は、知的障害の支援では、「早く」と「ゆっくり」がキーワードになると書いておられます。これは私もそうだと思います。可能な限り早期から支援を受けた方がよく、一方で、発達のスピードに合わせて「ゆっくり」としたペースで支援をすることが大切になります。発達障害の子どもたちにも「本児のペースに遭わせた支援が必要」とおっしゃる方がありますが、発達障害の子どもたちの理解/支援の上でのキーワードは「アンバランス」です。この本は、発達が気になるお子さんをお持ちの保護者の方、特別支援教育に携わる教員の方々にとって、基本的なテキストといえます。 (★★★★★)

  • BIRDER編集部: お手本でわかる!野鳥撮影術 (BIRDER SPECIAL)

    BIRDER編集部: お手本でわかる!野鳥撮影術 (BIRDER SPECIAL)
    バードウォッチングや野鳥撮影を趣味にしています。とはいえ珍鳥を追うのではなく、主に自宅近くを散歩しながら、いわば「定点観測」のように野鳥を見ています。自分の写真の撮り方を振り返ると、図鑑的に撮ることがほとんどです。なぜそうなのかを考えてみると、研究者の端くれであったことが関わっている気がします。つまり、写真を撮ることを、観察した記録やデータと見ているからではないかということに思い当たりました。野鳥撮影の「幅を広げたい」と思っていたら、この本が出版されました。ざっと目を通したところ、「色とりどりの花と鳥」「木の実レストラン」「やわらかい表情を追う」などさまざまなテーマで鳥とその周辺を撮る方法が載っています。これを参考に、自分の野鳥写真の世界を広げられたらいいなと思える本です。 (★★★★★)

  • 磯田 道史: 磯田道史と日本史を語ろう (文春新書)

    磯田 道史: 磯田道史と日本史を語ろう (文春新書)
    磯田道史さんが、さまざまな分野の達人と歴史についての論賛をしたのをまとめた本です。論纂とは、①人の徳行や業績などを論じたたえること、②史伝の終わりに著者が書き記した史実に対する論評のこと。異分野の専門家同士が議論をすることによって生まれるものは、別次元となり、大変興味深いものとなります。この本がその論より証拠。養老孟司さんとの論賛からは「脳化社会は江戸時代から始まった」という話が出て来ています。忠、孝、身分などは、シンボリズムであり、それらは見たり、触れたりできません。また、関東大震災に遭遇したことは、被害に対する鈍感さをもたらし、それが太平洋戦争につながったという指摘には、なるほどそういう面も確かにありそうだと思わされました。その他、歴史や人間について、実にさまざまな、新しい見方が示され、大変おもしろく読み終えました。 (★★★★★)

  • 保阪 正康: 近代日本の地下水脈 I 哲学なき軍事国家の悲劇 (文春新書 1440)

    保阪 正康: 近代日本の地下水脈 I 哲学なき軍事国家の悲劇 (文春新書 1440)
    本の帯に「『水脈史観』で日本の失敗を読み解く」とあります。「水脈史観」という概念には初めて接しましたが、「攘夷のエネルギーは、いまも日本社会の根底に流れている」という見方です。明治維新後、日本がとりえた国家像は、欧米型帝国主義国家、道義的帝国主義国家、自由民権国家、米国型連邦制国家、攘夷を貫く小日本国家の5つであったが、哲学なきまま欧米型帝国主義国家の道を突き進み、軍事中心の国家作りを推し進めたことが、戦前の日本の失敗の原因であったというのが著者の主張です。それは確かにそうだと思いますが、私には、ほんのサブタイトルにある「哲学なき国家」ということが、現代日本の様々な問題の背景にあるような気がしてなりません。 (★★★★)

  • 佐伯 泰英: 陰流苗木(かげりゅうなえき)~芋洗河岸(1)~ (光文社文庫)

    佐伯 泰英: 陰流苗木(かげりゅうなえき)~芋洗河岸(1)~ (光文社文庫)
    今回も特別に時代小説を取り上げます。この2つ前の本に佐伯泰英さんの「恋か隠居か 新・酔いどれ小籐次(二十六)」を取り上げ、これは佐伯さんの300冊目の「文庫書き下ろし小説」だと書きました。今回のこの本は、301冊目です。しかも、80歳を越えて、さらに新しいシリーズを始められたのです。美濃を食い詰めた浪人・小此木善治郎が、職なし、金なし、住むあてなしながら、剣の達人にしてとぼけた侍であるものの、なんとも頼りになる存在で、親切な住人や大家によって受け入れられた長屋の秘密と謎の渦に巻き込まれるという設定。これまたおもしろそうなシリーズです。毎月刊行で、全3巻の予定とか。第2巻が待ち遠しい内容です。 (★★★★★)

  • 養老孟司, 鵜飼哲夫: なるようになる。 僕はこんなふうに生きてきた(中央公論新社)

    養老孟司, 鵜飼哲夫: なるようになる。 僕はこんなふうに生きてきた(中央公論新社)
    養老先生の新刊が出たというので早速入手し、ほぼ一気に読み終えました。「はじめての自伝!」といううたい文句で、帯には「虫と猫と、バカの壁。考え続けた86年」ともあります。養老先生は、かなりしつこい性格でいらっしゃるようで、疑問に思ったことは「まぁいいか」などと思わず、考え続けてこられたそうです。その結果が、これまでのユニークな著作に結実しています。それはさておき、考え続けた結果、「なるようになる。」というのが、養老先生の現時点での結論だそうです。「なるようにしかならない」ではなく、「なるようになる。」のです。物事は、はっきりとした目的意識があって進むのではないので、「なるようになる。」なのです。忘れてしまったような些事がその後の人生を動かしてきたかもしれないともあります。なるほどと、この本を読み、養老先生の来し方をいささか知ると、納得できます。というか、納得した気になっているだけかも知れませんが…… (★★★★★)

  • 佐伯 泰英: 恋か隠居か 新・酔いどれ小籐次(二十六) (文春文庫)

    佐伯 泰英: 恋か隠居か 新・酔いどれ小籐次(二十六) (文春文庫)
    佐伯泰英さんは、この本で「文庫書き下ろし小説」というジャンルで300冊刊行を達成されました。佐伯さんの時代小説はすべて読んでいます。まさにストーリー・テラーといえる作家で、実に読み応えのある時代小説をたくさん書いておられます。このシリーズは、いったん完結となったかと思ったのですが、この「恋か隠居か」で復活しました(と理解しています)。隠居を考える小籐次ですが、小籐次親子に挑戦状が届くところから始まる物語。今回も楽しめました。 (★★★★★)

  • 安藤優一郎: 15の街道からよむ日本史 (日経ビジネス人文庫)

    安藤優一郎: 15の街道からよむ日本史 (日経ビジネス人文庫)
    街道歩きを少ししています。三重県内では、東海道のほとんど、伊勢参宮街道、美濃街道・養老街道などを歩きました。もっとあちこちの街道を歩きたいと思っていますが、そのときにこの本が出版されましたので、早速入手して読みました。芭蕉の奥州街道、伊勢参宮街道のお伊勢参り、武士の旅日記などの章をとくに興味深く読みました。主要な街道を取り上げることで読みやすい歴史物語となっています。 (★★★★)

  • 大芦治: 心理学をつくった実験30 (ちくま新書)

    大芦治: 心理学をつくった実験30 (ちくま新書)
    「誰もが一度は耳にしたことがある有名実験の背景・内容・影響を紹介、新たな心理学像を呈示する」と帯にあります。心理学全般に関心を持つ社会人を読者に想定しているといいますが、私には心理学史のテキストとして、あるいは、入門段階の心理学を学んだ方がさらに学習を深める際に読む本としてもよいかも知れません。 私自身も、心理学の教科書を執筆したことが何度かありますが、そこに引用する理論や実験については、いわゆる「孫引き」をしてしまったこともよくありました。この本の著者は、可能な限り原典にあたって執筆していらっしゃり、その意味では参考になったところが多々あります。 ところで、著者は心理学の未来にあまり明るい展望を持てないようです。臨床心理士、公認心理師の資格が人気を集め、心理学部などもたくさん設けられました。私自身の勝手な個人的意見を書けば、資格ができると、レベルは下がると思っています。根拠はありません。個人的な印象によるものです。私は実験心理学でトレーニングを受け、臨床心理の分野に進みました。心理学の基本は実験心理学と個人差測定心理学にあると思っています。学部段階からいきなり臨床心理学プロパーに進むのは、相当よろしくないと思います。臨床実践にあたってはその基礎となる確かな、科学的な学問(知見、理論なども含む)が必要です。また、仮説演繹法などのものの見方もきちんと身に付ける必要があります。これらは実験心理学と個人差測定心理学から養われると思っています。 この本は、基礎的知識がない方がいきなり読むのは難しいでしょうが、科学的心理学を学びたいと思う方にはよい参考書となります。 (★★★★)

  • 磯田 道史: 家康の誤算 「神君の仕組み」の創造と崩壊 (PHP新書)

    磯田 道史: 家康の誤算 「神君の仕組み」の創造と崩壊 (PHP新書)
    磯田先生の書く本はどれもとても面白く読めます。といっても、私が読むのは研究書ではなく、新書だからなのかも知れません。この本は、家康がなぜ幕藩体制を創ることができたのか、江戸時代、誰が神君の仕組みを崩わしたのか、幕末、かくして神君の仕組みは崩壊した、神君の仕組みを破壊した人々が創った近代日本とは、家康から考える日本人というものという5つの章からなっています。家康は天下を取ったあとこの国を支配するのに巧妙な仕掛けをつくり、平和な時代が続いたのですが、誤算が生じて、徳川政権が変質し、崩壊に至ったと著者は考え、そのプロセスを俯瞰しています。いろいろな時点で「神君の仕組み」を骨抜きにする人物や政策が表れたといいます。組織が弱体化する姿を見ておくと、自分たちの劣化を防ぐ力が養われると磯田先生は述べています。徳川時代が現在にあたえている影響も多く、その分析も興味深く読めます。 (★★★★★)

  • 多井 学: 大学教授こそこそ日記

    多井 学: 大学教授こそこそ日記
    文庫本を買いに本屋に行ったら、平積みしてあるのを見つけて思わず買ってしまいました。私もその昔、ご同業だったことがあったからです。帯に「いくらでも手抜きのできる仕事」とありますが、私の経験でもそういう人もそれなりにいました。ちなみに私自身は、こき使われたと思っています。さらに「現役教授が打ち明けるちっとも優雅じゃない生活」とも書かれていますが、これはまさに私の体験と同じ。本に書かれていることがらも、ことごとく納得できます。私は、「そうそう!」といいながら読み終えました。大学教授で儲けている人はごく一部などなど。まぁ大学教授の仕事や生活に興味をお持ちの方は、さほど多くはいらっしゃらないとは思いますが、お暇な方にはどうぞ。 (★★★★)

  • 宮口 幸治: 境界知能の子どもたち 「IQ70以上85未満」の生きづらさ (SB新書)

    宮口 幸治: 境界知能の子どもたち 「IQ70以上85未満」の生きづらさ (SB新書)
    「境界知能」という言葉は、専門家はよく知っていると思いますが、一般のご父兄や、小中学校の先生方にはあまりなじみがないかも知れません。IQという指標でいえば、多くの場合70以上85未満の子どもたちがこれに該当する可能性があります。一見したところでは普通の子どもたちと変わりはなく、なかなか気づかれません。しかし、理論的には約14%の子どもたちが含まれますから、本の帯にあるように「日本人の7人に1人」となります。平均と知的障害のはざまにあり、気づかれにくいものの、授業について行けなかったり、友だちと上手くつきあえなかったり、感情のコントロールが苦手であったりして、当事者の子どもたちは苦戦し、辛い思いをしています。発達障害はよく知られるようになりましたが、境界知能の子どもたちにもしっかり目を向け、必要な支援を提供することは喫緊の課題といえます。この本では、境界知能とはどのような状態なのか、教科学習の前に認知機能を向上することの重要性、子どもの可能性をいかに伸ばしたら良いかについて具体的に、分かりやすく解説されています。 (★★★★)

  • 関裕二: スサノヲの正体(新潮新書)

    関裕二: スサノヲの正体(新潮新書)
    タイトルに惹かれて手に入れたものの、序章の記述が私にとっては退屈でしばらく放っておいたり、読み直そうと思ってくじけたりしていました。しかし、そこを乗り越えるとこの本はとても面白くなり、ほとんど一気読みしました。スサノヲ(素戔嗚尊)の正体を探るプロセスでアマテラス(天照大神)の謎も明らかにされて行き、それもとても興味深いものがあるのです。アマテラスは皇祖神とされますが、実在の初代王と言われる崇神天皇はアマテラスを伊勢に追いやっています。また、伊勢神宮を整備した持統天皇だけは伊勢に参ったものの、それ以降明治になるまで、1,000年以上も歴代天皇は伊勢神宮を訪れていません。明治天皇が東京に遷御したあと武蔵国の鎮守勅祭の社に定めたのは、スサノヲの祀られる氷川神社(現さいたま市)です。明治天皇は氷川神社を訪れた翌年に、伊勢神宮を訪れています。そもそも伊勢にいる神はアマテラスなのかという疑問にも立ち向かっている、古代史や神に関心がある方にはお勧め。 (★★★★★)

  • 安藤 優一郎: 大名屋敷「謎」の生活 (PHP文庫)

    安藤 優一郎: 大名屋敷「謎」の生活 (PHP文庫)
    時代小説をよく読みます。捕物帖、市井の人たちの生活、侍の物語、大名の話などいろいろとあります。庶民の生活については、これまでもいろいろな本でかなり知っていますが、大名の生活については分からないところの方が多いと思っていました。タイトルに惹かれて買ったのですが、大名やその家族の生活が詳しく書かれているのではなく、勤番侍の生活、大名屋敷の庭園、御用達商人や豪農、幕末の動乱と大名屋敷などの話が中心でした。それはそれで知らなかったことが多々あり、興味深く読みました。 (★★★)

  • 服部環ほか: 指導と評価2023年10月号(図書文化社)
    「指導と評価」は、日本教育評価研究会の機関誌であるとともに、日本で数少ない教育評価に関する月刊誌です。この号では、教育・心理検査の意義と活用という特集が組まれています。「教育・心理検査の意義」に始まり、WISC-Ⅴ、KABC-Ⅱなどの個別検査の使い方、解釈の仕方、指導への活かし方がそれぞれの専門の先生によってわかりやすく解説されています。特別支援教育の現場でも、きちんとした心理アセスメント所見に基づいた支援を展開することが望ましいのですが、現場の先生方には敷居が高いようです。ご関心がおありの方には、どのように使えるか、どのように考えたらよいかについて基本的なことがらを理解するのに適しています。出版社のWebサイトからバックナンバーとして購入できます。 (★★★★)
  • 石田 光史, 樋口 広芳(ナツメ社): ぱっと見わけ観察を楽しむ 野鳥図鑑

    石田 光史, 樋口 広芳(ナツメ社): ぱっと見わけ観察を楽しむ 野鳥図鑑
    野鳥図鑑はすでに何冊も持っていますが、この野鳥図鑑は、2015年の刊行で、なぜ今までこの存在に気づかなかったと反省するほど便利そうなもの。掲載されているのは324種ですが、それぞれの特徴や、見わけのポイントがパッとわかるようになっています。その鳥の生活型や生息地、食性や羽色、形態などのほか、雌雄、夏羽冬羽、幼鳥などで特徴が異なる場合は、それらについても説明されています。観察したい行動から、おもしろい生態、探し方までもが載っていますし、鳥の鳴き声が聴けるQRコードも付いています。私自身、野鳥の特定がけっこうアヤシいので、しっかり活用しましょう。 (★★★★★)

  • 千枝大志(風媒社): 街道今昔 三重の街道をゆく (爽BOOKS)

    千枝大志(風媒社): 街道今昔 三重の街道をゆく (爽BOOKS)
    「東海の街道」シリーズの第4巻です。「街道歩きのお供に最適の1冊」といううたい文句。内容は、三重の主な街道、近世三重の城郭図・城下図を読み解く、お伊勢参り小咄、伊勢をめぐる〈参詣〉をデジタル化するの4章構成で、まさに三重の街道歩きの参考書としてよいと思います。私自身も県内の東海道、伊勢街道、美濃街道、濃州街道はほとんど歩き、ほかの街道も部分的に歩いていますし、城もここに載っているところはかなり訪ねています。デジタル化も、ブログに写真・記事を載せていますから、出来不出来はともかく、私も取り組んでいます。県内の街道はさらに歩こうと思っていますし、デジタル化にももっと取り組みたいと考えていますので、十分活用できるでしょう。 (★★★★★)

  • 唐沢孝一: 都会の鳥の生態学 カラス、ツバメ、スズメ、水鳥、猛禽の栄枯盛衰 (中公新書)

    唐沢孝一: 都会の鳥の生態学 カラス、ツバメ、スズメ、水鳥、猛禽の栄枯盛衰 (中公新書)
    都市にもたくさんの野鳥がいることを知る人は少ないかも知れません。私がいつも散歩している地方都市の公園では、これまで10年あまりで70種類近くの野鳥を観察しています。都会は自然の少ない人工的な環境にあふれていますが、野鳥たちはもともとの生態を活かしつつこれらにしたたかに適応してい生きています。この本では、カラス、ツバメ、スズメ、水鳥、猛禽を取り上げ、その都会における生態や、活動の変化、人間と鳥との関係とその変化などについて多くの実例や、調査結果をもとに、豊富な写真を使って楽しく読めるようにまとめられています。 (★★★★★)

  • 堤未果: 堤未果のショック・ドクトリン 政府のやりたい放題から身を守る方法 (幻冬舎新書)

    堤未果: 堤未果のショック・ドクトリン 政府のやりたい放題から身を守る方法 (幻冬舎新書)
    「ショックドクトリン」とは、テロや大災害など、恐怖でこくみんが思考停止している最中に、為政者や巨大資本がどさくさ紛れに過激な政策を推し進める悪魔の手法のことです。アメリカでの3.11以来、日本でも大地震やコロナ禍の裏で知らない間に個人情報や資産が奪われようとしているというのがこの本のテーマ。パンデミックで製薬企業は空前の利益を得、マイナンバーカード普及の先には政府のよからぬ思惑があるなどよくよく注意し、自分の生命・財産を守らないといけないというのが著者の主張。「今だけ、自分だけ、お金だけ」という強欲資本主義に負けないようにするには、ちょっとした違和感を大事にし、お金の流れがその裏にないか、また、それで大もうけして回転ドアをくぐって逃げる輩がいないかをチェックすることです。また、政府が何か、大急ぎで導入しようとしたり、既存の制度を急拡大しようとするときは、要注意だそうです。 (★★★★)

  •  奥山景布子: 葵の残葉 (文春文庫)

    奥山景布子: 葵の残葉 (文春文庫)
    いわゆる「高須四兄弟」である徳川慶勝、松平容保、松平定敬、徳川茂栄は、幕末維新の激動期に、結局のところ官軍と幕府とに分かれて戦う運命になったのですが、この四兄弟を取り上げて埋もれた歴史を活写した小説。私自身は、桑名藩主であった松平定敬が取り上げられているので興味を持って手に取った次第。幕末維新は、次々に色々な出来事が起きて、さまざまな人たちの思惑も複雑に入り組んでいるので、小説にするのは難しいと思っていたのですが、隠れた主人公ともいえる高須四兄弟の視点からとても躍動感のある読み物になっています。また、この時期の歴史をより一層深く理解できたという感想も持っています。 (★★★★)