お知らせ

  • データの移行について
    2005年10月26日のブログ開始当初から、2023年11月30日までの記事は、「猫の欠伸研究室(アーカイブ)」に移行しました(http://blog.livedoor.jp/taichimaru151/)。 このココログの「猫の欠伸研究室」には、2018年1月以降の記事を残し、2017年12月以前の記事は削除しました(2018年1月1日から2023年11月30日までの記事は、両方にあります)。

レンズを通した自然観察

  • この「レンズを通した自然観察」ということばは、恩師のお一人が、私の趣味を形容しておっしゃったものです。2023年2月7日のブログに書きましたが、実はときどき思い出していることばです。お世話になった先生方はたくさんいらっしゃいますが、この恩師は、就職のことから学位論文の執筆、審査に至るまで本当にお世話になった先生です。「写真の撮り方を指南してもらいたい」ともおっしゃったのですが、これはお世辞と理解しています。私はほぼ隠居状態となって10年以上になりますが、今、改めてこのことばをかみしめています。この先生には結婚式の際に「理論と臨床をつなぐ仕事をするように」ということばをいただきました。体調を崩してそれには十分に応えられませんでしたので、せめてこの「レンズを通した自然観察」については、極めるとまでは行かないにしても、もう少し精進したいと考えています。

ブログ名の由来

  • ブログ名の「猫の欠伸研究室」は、中日新聞の夕刊に連載されている「紙つぶて」というコラム(平成22(2010)年1月13日)に、元新党さきがけ代表の武村正義さんが書いていらっしゃった「人生は猫の欠伸である」というコラムによります。武村さんは、“チベットで鳥葬を取り仕切る僧侶が、「人の生涯は猫の欠伸のようなもの」と語った”と書いていらっしゃいます。「猫の欠伸のようなもの研究室」としたかったのですが、ちょっと間延びしますので、「猫の欠伸研究室」とした次第です。「研究室」とつけたのは、過去、大学に勤めていたことがあるということやら、知らないこと、分からないことがあると何でも調べずにはいられない性分であること、屁理屈、講釈が大好きであることからであります。しかし、「人生の研究をしている」のではありません。「大所高所」からのご高説を開陳できるほどの力量はないが故、「小所低所」からの戯れ言をつぶやくのが精一杯(苦笑)。身の程に合わせ、勝手なことを書き綴っていますので、御用とお急ぎでない皆様には、今後ともご交誼のほど、お願いいたします。是非ともコメントを頂戴し、少しでも世間を広げたいと熱望しております。

モットー

  • 座右の銘というほど立派なものはありませんが、過去に体調を崩し、療養生活を送った経験から、私なりのモットーをつくっています。その一つは、「淡々と飽きもせず……」です。自分では、「……」と余韻を残しているところが気に入っています。こだわりすぎや、やり過ぎはよくありません。若い頃はムキになってやったこともありますが、今はこのように「淡々と飽きもせず……」が自分に合っていると思っています。もう一つは「晴耕雨読」ならぬ「晴歩雨読」です。マンション暮らし故、耕すところはありません。代わりに歩いています。そして、最近(令和3(2021)年に入った頃から)追加したのが、「散歩生活、ときどき仕事」。NHKのテレビ番組に「晴れ、ときどきファーム!」というものがあります。これのもじり。浅学非才の身ですので、ご交誼の上、いろいろとご教示をお願いします。

趣味

2023年10月29日 (日)

20231029月と木星が接近

231029182927271c Dsc02984c_20231029184601  夕方、Facebookを見ていましたら、ウェザーニューズに「今夜は月と木星が接近 ひと晩中みえるため注目」というエントリが載っていました。気づいたのは18時半頃でしたが、早速、外へ出て見てきました。満月は今朝早朝5時過ぎでした。月に向かって右に木星が見えています。明日・30日(月)明け方まで、ほぼ満月と木星が接近して見えます。夕方、東の空に姿を現して、夜中になると南の空高くに昇るそうです。木星は、11月3日(金)に「衝(しょう:太陽系の天体が地球から見て太陽とちょうど反対側になる瞬間のことで)」を控えており、また、マイナス2.9等級と大変明るいため、夜空の中でも目を引くといいます。撮影したのは、18時30分の少し前。左の写真はスマホ写真(シャープaquos sense7)。右のものは、SONY RX10-M4を使用。スマホ写真の方がよく分かります。

2023年5月 8日 (月)

市民大学郷土史学科の講座が始まる……ツバメは3ヶ所で巣に就いています

Dsc01206c  雨が上がり、よく晴れたものの、強風の1日です。最大風速は9.1m/s、最高気温は23.2だそうです。朝は、いつも通り、7時半から、住吉神社、九華公園、貝塚公園、内堀南公園、外堀、京町、南魚町、田町、三崎通と6.2㎞を歩いてきました。このところ、撮りが少ない日々が続いてますが、オマケにこの強風で、九華公園までに見たのは、スズメ、ムクドリ、ドバトのみ。

Dsc00433c  九華公園でもスズメ、ドバトがほとんど。といっても数は少ないのです。奥平屋敷跡では、ほかにカワラヒワ、ハシボソガラスを見て、コゲラとシジュウカラの鳴き声を聞いたくらい。木々が生い茂ってきましたので、鳥を見つけにくくなっています。スズメのヒナの鳴き声も複数のところから聞こえ、たまに姿が見えるのですが、写真は撮れません。

Dsc00570c_20230508160501  その奥平屋敷跡にあるハシボソガラスの巣、営巣失敗かと心配したのですが、今日、ようやくヒナが3羽いることが確認できました。ただ、写真はピンボケでイマイチ(苦笑)。これは、前にも書きましたが、ほぼ真下から見上げないと巣が見えないからです。松の木の枝などにピントが合ってしまい、巣にはほとんど合わないのです。三脚は普段は持ち歩きません。手持ちで撮っています。親が餌を運んできてヒナに与えているのも、肉眼で確認できました。

Dsc00371c Dsc00851c_20230508160501  カワウの巣にも、まだヒナがいます。ただ、今日はタイミングがうまく合わず、ヒナの姿を捉えられてはいません。ほかにこれという鳥はいません。ハシビロガモのオスは元気そうにしています。

Dsc00355c_20230508160601  ツツジはほぼ終わりましたが、サツキが咲き始めました。管理事務所から道を挟んで北側のところにあります。

Dsc00401c_20230508160501 Dsc00407c  次は、花菖蒲の番ですが、これがどうでしょう? 花菖蒲園は公園内に3ヶ所あるのですが、ほとんどで「補植」しています。いつもの年なら、今自分には茎が伸びてきて、早い場合にはつぼみが見えてくるころなのですが、写真のように、花菖蒲自体がまだ成長していない印象です。

Dsc00867c  貝塚公園に行くのがいつもよりやや遅かったせいもあるのか、こちらでも鳥はほとんどいません。スズメとムクドリくらい。

Dsc00891c_20230508160501 Dsc01044c  これに対して、ツバメの巣の巡回では大いに成果がありました(微笑)。左の写真は桑名市博物館にある巣。2羽の親ツバメがやって来て、巣の手直しをしています。右は、京町の呉服屋さん。最近ずっと、親ツバメが巣に就いています。今日は、交代シーンも見られました。ここが最も早くから巣に就いていますので、ヒナの誕生も早いはず。

Dsc01093c_20230508160501 Dsc01171c  こちらは田町の商店にある巣。あまりよく見えないのですが、ここでも親ツバメが巣に就いていました。右の写真は、三崎通にあるお宅の巣ですが、ここも親ツバメがいました。昨日は、雨で散歩していませんので、土曜以降、今朝までの間に巣に就くようになったと思います。

Dsc_0863c  ところで午後からは、パブリック・センターで行われた市民大学郷土史学科の講座に行ってきました。本年度は今日から開始。12月までで全7回の講義があります。講義の前に開講式が行われ、パブリック・センター長さんの挨拶、必要な連絡事項の伝達など。

Dsc_0871c Dsc_0867c  今年のテーマは「史跡・名勝・伝説から見た桑名」です。第1回の今日は、多度大社や、多度の荘園、御厨など、多度についてのお話しでした。いつものようにワーキングメモリーをフルに使って(爆)、メモをとってきました。今年も、これまたいつものように、資料をまとめようと思っています。

Img_4596c_20230508170801  これだけでは何の写真なのか分かりませんが、自分の記録のためです。今日、アサガオの種を蒔きました。去年と同じく2鉢。蒔いた数はテキトー(微苦笑)。たくさん発芽すると思います。そこからよさそうなものを残して、間引くつもりです。

2023年3月14日 (火)

ツバメ見参!……ようやくサギソウの株分けを完了

Dsc06084c  今日はよく晴れて、風も弱く、最高気温は16.7℃ですが暖かくなりました。九華公園の奥平屋敷跡で鳥見をしているとき、上空を旋回する鳥がいました。よく見ると、ツバメです。毎年、3月中旬には見ますが、今年もいよいよツバメがやって来ました。今日見たのは、2羽。そのうち少しずつ増えてくるでしょう。

Dsc06751c  さて、散歩は、いつも通り7時半から、住吉神社、九華公園、貝塚公園、内堀公園、紺屋町、新築公園、常盤町、常信寺、寺町と5.8㎞を回ってきました。3時間コース。散歩日和で、気持ちよく歩けます。

Dsc05491c_20230314152901 Dsc05638c_20230314153601  揖斐川には、カンムリカイツブリが2羽ほど。一時期は、ヒドリガモやオオバン、キンクロハジロも見ましたが、今日はカンムリカイツブリのほかには、三の丸水門あたりでヒドリガモ数羽を見たのみ。柿安コミュニティパーク西の堀、今日はオオバンが1羽いただけ。

Dsc05675c  九華公園に行く前に中橋をチェックしてきました。ここの北、南にしばらく前、ゴイサギやホシゴイがたくさん集まっていました。最近見ていませんでしたので、どうなっているか見てきたのですが、北側の木などにはまったくいません。南側の念仏宗の施設の方の木にホシゴイが1羽いたのみでした。

Dsc05709c  九華公園の北門を入ったところで1羽の鳥がやって来ました。ヒヨドリにしてはややふくよか。イソヒヨドリのメスです。オスは先週半ば、七里の渡し跡でチラッと見ました。久しぶりです。

Dsc05741c  北門近くの堀には、今日もコガモが2組。ほかには、ハシビロガモのオスや、ホシハジロのメス、キンクロハジロのメスも1羽ずついました。鎮国守国神社の社務所裏の木には、今日はゴイサギ、ホシゴイはいません。昨日、10羽ほど飛び立ってどこかに行ったのでしょうか。

Dsc06021c_20230314152901 Dsc05969c  奥平屋敷跡では、ほぼいつものメンバーが出て来ました。ハクセキレイは、虫のようなものをくわえています。シメは、当初鳴き声だけで姿は見せなかったのですが、30分以上待って登場。

Dsc06052c  ツグミは、2羽いました。ハシボソガラスは、2羽がやって来て1羽が巣にしばらく座って、もう1羽は近くの松の木のてっぺんであたりを窺っていました。卵でも産むのかと思ったのですが、10数分で2羽ともどこかへ行ってしまいました。何をしていたのか?? ほかに来たのは、ドバト、ヒヨドリ、カワラヒワ、メジロ。今日は、シロハラ、ジョウビタキのオスは来ていません。

Dsc06312c Dsc06364c  本丸跡の花菖蒲園のところで、ジョウビタキのオスと、カワラヒワのペア。ちょっと明るすぎるところ。カワラヒワは、巣材でも集めるのかと思ったものの、二の丸跡方面へ飛び去っていきました。

Dsc06388c_20230314152801 Dsc06419c  コサギは、初めは辰巳櫓跡の松の木にいたのですが、揖斐川からの導水路のところへ移動。今日は、川から水を入れていましたので、餌を採ろうとしていたようです。その近くでもハクセキレイ。

Dsc06171c_20230314152801 Dsc05929c_20230314152901  カンムリカイツブリは、今日も来ていました。カモは66羽。ヒドリガモが2ペア、戻ってきました。キンクロハジロは50羽、ハシビロガモは10羽、ホシハジロはオス1羽、メス1羽(一緒に行動してはいませんから、ペアではないかも)。

Dsc05856c_20230314152901 Dsc05854c_20230314152901  九華公園内某所のコゲラの巣作り現場。今日は、私が見に行ったときに仕事をしていました。毎日、ズーッと根を詰めて巣穴を掘っているわけではありません。今日は2羽で来て、途中で交代。ほかの写真で見ると、これらの2枚はオスでした。

Dsc06516c_20230314152801  貝塚公園ではツグミ1羽と、シロハラ1羽(左の写真)。ほかにメジロ、カワラヒワ、ヒヨドリ。割と静かでした。九華公園で会った散歩友達のWさんは、今朝8時前、ここでウグイスがさえずっていたといっておられました。ただし、「まだまだ下手くそで、コケそうだった」とか。

Dsc06575c_20230314152801 Dsc06704c  性懲りもなく、寺町商店街の河津桜にメジロが来ていないか、今日もまた見に行ってしまいました(苦笑)。しかし、やはりというか、案の定というか、ヒヨドリばかり。スズメもいません。メジロは1羽をチラッと見ただけ。近くのお宅の庭木には、メジロがいましたが、ヒヨドリがいると出て来ません。

Dsc05538c Dsc05607c  陽気につられて、あちこちで花も見てきました。ユキヤナギは、船津屋さんの裏の土手に咲いています。右の写真は、ホトケノザ。これは、住吉神社の近くにて。以前は、諸戸氏庭園前のどてにもたくさんあったのですが、昨秋、草刈りが行われてから見なくなりました。

Dsc06476c  九華公園には桜の木が450本ほどあるといわれます(ただし、老木も多く、植え替えをしていく必要があると思います)。場所や木によって異なりますが、日当たりの良いところでは、つぼみがこの写真のように膨らんできています。

Dsc06641c_20230314152801 Dsc06665c_20230314152801  常信寺では、サンシュユ(左の写真)とミツマタ。ミツマタの花はようやくかなり咲いてきました。例年より遅い気がします。黄色はビタミンカラーで、元気が出るそうですが、確かにそんな気がします。

Dscn5827c  ところで、午後からはようやくサギソウの株分けを行いました。すでに芽が出て来てしまって、気になっていたのですが、水苔を入手するのに手間取っていました。昨シーズン、冬越しに失敗しましたので、去年5月、ネット通販で5鉢を買いました(2022年5月11日:2週間ぶりの江戸橋での仕事……サギソウが届きました)。購入したものは、1鉢に2株ずつ植わっていましたが、そこから大小取り混ぜて16株となっていました。

Dscn5835c Dscn5839c  手持ちの植木鉢が6鉢でしたので、それらに分けて植えました。これでたぶん大丈夫だと思います。水やりと、日当たりに気をつけ、今年もサギソウをぜひとも咲かせたいと思っています。肥料はやり過ぎない方が良いようです。

2023年1月15日 (日)

桑名市博物館の特別展「こうなる徳川将軍家-家康と千姫-」へ

Dsc01609c  午前中はよく晴れて、最高気温はなんと15.5℃(13時31分)にまで上がりました。散歩には、ダウンジャケットを来て出たのですが、後半はそれがいらないくらいでした。いつものように、7時半から住吉神社、中橋、九華公園、貝塚公園、内堀公園、桑名市博物館、京町、寺町と6.5㎞。博物館では、特別展「こうなる徳川将軍家 家康と千姫」を見てきました。

Dsc01622c_20230115155301 Dsc01709c  住吉水門の内側に、ヒドリガモが4ペア、休んでいました。これまで、水門の外側でよく見たのですが、毎年、1月半ばくらいから水門の内側に入ってくるようになります。揖斐川にはカンムリカイツブリが4羽ほど。

Dsc01684c Dsc01699c_20230115155301  七里の渡し跡では、コガモのメスが2羽と、オオバンが2羽。

Dsc01941c  三の丸公園の東側エリアでコゲラの鳴き声が聞こえましたので、探しに行ったら、2羽がいました。あまりよく撮れなかったのですが、頭頂部に赤い色が見え、オス。

Dsc01776c Dsc01805c  ほかには、モズのオスと、ジョウビタキのオスも出て来ました。なかなか良いスタート(微笑)。追いかけて公園の南西エリアまで行ってしまいましたので、柿安コミュニティパークには行かず、そのまま中橋方面に行くことに。コゲラと一緒にシジュウカラも数羽見かけています。

Dsc01997c_20230115160001 Dsc01982c_20230115160001  中橋では、南側の木にゴイサギ&ホシゴイが12羽(もっと隠れているかも知れません)。以前は、たいてい中橋の北側の木に集まっていたのですが、ここしばらくは南側にいるようになりました。

Dsc02038c Dsc02049c_20230115160301  九華公園には8時に到着。相撲場の近くでツグミ。地上に降りていました。この1枚を撮ったら、逃げられました。カワラヒワがおもしろいスタイル。「下半身デブ」のように見えます。このあと、鎮国守国神社の社務所裏の木を見に行ったら、ゴイサギ&ホシゴイが7羽飛び出て、逃げました。コサギも1羽。最近、こちらにはいないかと思ったら、宗でもなさそうです。

Dsc02117c_20230115160501  奥平屋敷跡では、シメの証拠写真のみ。ヒヨドリ、ムクドリ、ドバトがいたほか、ツグミをちらっと見たのみ。今日は、ハクセキレイも来ません。

Dsc02205c_20230115155301  こちらは、神戸櫓跡と辰巳櫓跡の間にある松の木。下の方を見ていただくと、ほぼ水平に幹が伸び、先端が曲がって吉之丸堀に浸かっているのが見えます。この松の木が、最近、アオサギさんとハシビロガモさんの人気スポット。この写真にも上の方にアオサギ、松が堀の水に浸かっているところにハシビロガモたちがいるのが写っています。

Dsc02228c Dsc02213c  そのアオサギと、ハシビロガモたちの写真がこれら。ここのところ、毎日のようにこのブログに登場する写真ですが……。余談ですが、この堀に突き出た松の木、ずっと以前に比べ、徐々に傾いてきています。以前から垂直の位置からたぶん70度とかそれくらいの傾きだったのです。散歩友達の中には、「珍百景」に投稿しろという人がいるくらい。

Dsc02153c_20230115155301 Dsc02111c  カモ、今日は、合計66羽。キンクロハジロは47羽、ヒドリガモは2ペア、ハシビロガモが13羽、ホシハジロが1ペア(左の写真)。右の写真は、ハシビロガモのオス。渡ってきた頃に比べ、頭部の青色がきれいになってきて、男前になりつつあります。

Dsc02176c_20230115162201 Dsc02374c_20230115155301  ユリカモメは、30羽。野球場のフェンスで待機中というのがほとんど。今日は、エサをやる人が2組ほどあり、それを見つけると一斉にそちらに急行します。

Dsc02184c_20230115155301  野球場のフェンスの北の方にコサギ2羽の姿も見えました。

Dsc02238c_20230115155301  本丸跡の高い松の木にメジロが10羽近くてきていました。葉っぱに嘴を当てているように見えたのですが、高いところですから、単眼鏡で見ても何をしているのか、よく分かりませんでした。このあと、鎮国守国神社の境内でシロハラを見たものの、写真は撮れません。

Dsc02583c  貝塚公園で、カワラヒワ。最近、ほとんどがペアで行動しています。鳥たちの世界では、春が進んでいるようです。ほかにはヒヨドリくらいで、シロハラやツグミは見ず。内堀公園では、ヒヨドリとスズメ。

Dsc02602c_20230115155301 230115hakubutukantokugawac  このあと、桑名市博物館へ。初めに書きましたように昨日から始まった特別展「こうなる徳川将軍家-家康と千姫-」を見てきました。失礼ながら、桑名市博物館としてはけっこうな賑わい。村正の展覧会には及びませんが、最初の展示室には10名以上の方がいらっしゃいました。桑名宗社が所蔵する「東照神君画像(狩野探幽、17世紀)」や、千姫が桑名宗社に奉納したという「徳川家康座像(17世紀)」、村正作の太刀(銘が、勢州桑名郡益田庄藤原朝臣村正作、天文12(1543)年)のなどのほか、立坂神社所蔵の本多忠勝画像(江戸時代、17~19世紀)など、さまざまな興味のあるものが出品されていて、45分もじっくり見てきました。

Dsc02627c  今回、写真撮影が許されていたのは、2点。左の写真は、「脇指 銘 勢州桑名藤原勝吉 於播州姫路作之」。勝吉は、村正を祖とする千子(せんご)派の刀工・正重の門人で、桑名藩工。本多家が姫路に転封となる前後(元和3(1617)年)につくられたものと考えられています。「姫路」の銘を見るため、通常とは逆に展示されているということでした。

Dsc02609c  もう1つは、「焼夷弾・爆弾破片」。右側の細長く破裂しているものがM69焼夷弾で、左側の破片は爆弾のものと伝わっています。焼夷弾の方は、昭和20(1945)年7月17日深夜にB29から投下されたもの。爆弾は、同じく7月24日の昼間爆撃で投下された1トン爆弾のものといいます。昨年末、伊勢大橋の架け替え工事現場で見つかった不発弾も、この7月24日の爆撃で投下されたものであろうと書かれていました。

Dsc02642c Dsc02339c  オマケ。鎮国守国神社(左の写真)と、寺町の常信寺(右の写真)で梅がどうなっているか、見てきました。つぼみが少し膨らんだという印象。梅が咲くのは、もう少し先のようです。

Dsc02659c  ところで、今週は明日月曜午後に歯科受診。年末に入れてもらった上のブリッジの点検。水曜は、江戸橋での非常勤の授業の14回目。講義は、この日で終了予定。土曜日は、今年のウォーキング始めに出かける予定。

2022年11月23日 (水)

雨読の日は、博物館で工芸鑑賞と郷土史の勉強

1123amedas  Img_4514c_20221123130101 予報通り、朝から雨になっています。モットーの通り「晴歩雨読」で、今日は、雨読の日。なのですが、桑名市博物館で開催されている“特別企画展「華ひらく近代工芸の美−板谷波山と香取秀真−」”を見てきました。会期が次の日曜日までと迫っていて、見逃しかねなかったからです。

Dsc_6834c 1123museum  この特別企画展で取り上げられている陶芸家・板谷波山(いたやはざん/明治5(1872)~昭和38(1963)年)と鋳金家・香取秀真(かとりほつま/明治7(1874)~昭和29(1954)年)は、日本の近代工芸界を牽引した第一人者で、昭和28(1953)年には工芸家として初の文化勲章を2人同時に受章した方たちだそうです。「だそうです」というのは、私は工芸にはほとんど詳しくないのです。というより、正直に書けば、工芸には絵画などほどの関心がありませんでした。板谷波山は、日本の近代陶芸の開拓者であり、香取秀真は、鋳金工芸作家、歌人であると同時に、学問としての金工史を確立し、研究者としても優れといいます。

Dsc_6830c  この展覧会では、両者の珠玉の名品が見られるとともに、波山に師事した桑名の陶工・加賀月華(明治21(1888)~昭和12(1937)年)や、秀真と親交のあった多度の郷土史家・伊東富太郎(明治9(1876)~昭和33(1958)年)などの桑名地域との関わりも紹介されています。加賀月華は、大正11(1922)年より桑名の物産として知られていた万古窯の再興を図り、地元の赤須賀に築窯して古万古の作風を受け継ぎました。左の写真は、加賀月華の「葆光彩磁唐華文花瓶(ほこうさいじからはなもんかびん)」。「葆光彩磁」は、板谷波山が編み出した技法で、艶消しの効果によって霧が立ちこめたような幻想的な釉調が得られるといいます。伊藤富太郎は、七取郵便局長や村長を務めるなど公職を歴任するかたわら、郷土史・金工史の研究者として全国の研究者と交流するなど多度地域に留まらず、全国的にも知られる存在だったそうです。この特別企画展は、11月27日(日)まで。

Img_4532c_20221123130101 Img_4538c_20221123130101  博物館に出かけた以外は、先日の市民大学郷土史学科の講義内容のまとめを少しずつ行っています。先日は、長嶋一向一揆の話も含め、お寺の話でした。配付されたレジメとノート(左の写真)をもとに、「桑名市史 本編」(右の写真)などを参考にボチボチとやっているところ。

Img_4521c_20221123130101  という次第で、雨読の日は、博物館で工芸鑑賞と、郷土史の勉強。諸戸氏庭園の紅葉は、雨に濡れて一段ときれいに見えます。秋の特別公開が12月4日(日)まで。こちらにも出かけて紅葉を見てきたいと思っています。

 

 

2022年10月 7日 (金)

晴歩雨読で、神社調べ中

1007amedas Dsc06659c  天気予報通り、朝から雨です。最低気温は14.3℃ですが、これは8時25分に記録しています。最高気温は16.6℃。これは夜中の2時19分。11月下旬並みの気温とか。当然「晴歩雨読」の日になっています。

Dsc06663c_20221007152301  朝から、月曜日の市民大学郷土史学科の講義のまとめにいそしんでいます。この日のテーマは、当日のブログに書いたように、桑名市内の式内社(2022年10月3日:今日のバードウォッチングは今ひとつ……午後は市民大学で式内社の話)。現在、桑名市内にある式内社(と考えられている神社)は16社。プラス他に合祀された神社が1社で、計17社。もちろん延喜式神名帳が制定された当時からそのまま続いているものばかりではなく、「比定」といって、現在はこの神社がそうだろうと考えられているものも含まれています。「桑名市史本編(左の写真)」や、「くわな史跡めぐり」、ネットの神社検索(三重)などを用いて、講義のメモをもとに「講義録」を勝手に作成中(微笑)。現時点で10社分が、一応完了。

Dsc06657c_20221007152401 Dsc06650c  まぁ、いつも通りにゆったりと過ごしている訳ですが、他にしたのは、買い物に行った家内にメダカ用水草を買ってきてもらい、入れ替えたくらい。プラスティック製睡蓮鉢に10数匹(左の写真)、百均で買ったプラスティック製食品保存容器に赤ちゃんメダカが2匹。これは、先だって生まれているのを発見したもの。本当は、小さいエビ(ミナミヌマエビなど)を入れたいところですが、これから寒くなりますから、難しいでしょうね。

Dsc06641c  明日は、天気は良くなり、しかも最高気温は25℃を超える予報。10℃も変動があると、体がついていきませんね。明後日は、桑名駅西ウォーキングを予定していますが、晴れのち、夕方から雨の予報。予定通り、出かけられそうです(微笑)。写真は、九華公園方面。奥の中央の森が九華公園。

2022年8月30日 (火)

20220828長島温泉花火大競演……合成写真もつくってみました

Dsc05652c Dsc05667cc  8月28日の長島温泉花火大競演の写真です。当日、速報ということで2枚載せましたが、その後、合成写真などもつくってみました。この日も、花火は、20時から20時30分に打ち上げられました。静岡の三遠花火が担当しています。

Dsc05682c Dsc05729c_20220830165001  最初から4枚は、1枚撮りのものです。カメラは、ソニーのDSCーRX10M4を使用。撮影条件は、マニュアルモード、F13、バルブ(2~5秒程度)、ISO感度100、オートホワイトバランス、ノイズリダクションはオフ(長秒時NRをオフ:MENU→ (撮影設定1)→[長秒時NR]→オフ)、フォーカスレンジリミッターを3m-∞で設定とし、三脚(HK-835B)とリモートコマンダー(RM-VPR1)を使っています。

Gousei1_20220830164901 Gousei3  ここからが合成写真。Paint.netというアプリを使って、3~4枚の写真を合成しています。このアプリは、ブロ友のひらいさんにご教示いただいたもので、合成が容易にできます。最近のバージョンでは、複数の写真の間の微妙なずれも、重ねたい写真をマウスでクリックし、移動して調整できますので、楽ちん。

Gousei7 Gousei8  合成は容易なのですが、もちろん、その素材となるもとの写真がきちんと撮れていないことには、話になりません。今回の撮影では、その辺りがもうちょっとだったかなという気がしています。使えそうな素材が限られ、合成したものも、似たようなものばかりになりました。

Gousei5  まぁ、それはまた次の課題。今週末(9月3日(土)(磯谷煙火店)、4日(日)(三遠花火))も予定されていますが、天気予報は、雨。降水確率は、70~80%ですから、アヤシい。ちなみに、同じ日にあった四日市花火大会の方は、写真がイマイチばかりでしたので、合成写真もつくりませんでした。

2022年8月23日 (火)

処暑なのに暑い

Dsc02502c  今日は、暦の上では処暑です。暑さが和らぎ、萩の花が咲き、穀物が実り始める頃なのですが、33.1℃と暑くなっています。三重県では、今日も熱中症警戒アラートが発令中。朝は、家事を済ませ、8時20分からいつものコースへ散歩に。住吉神社、九華公園、貝塚公園、内堀南公園、外堀、入江葭町、吉津屋町、中央町、新築公園、常盤町、八間通、住吉入江と5.6㎞。午前中はほぼ曇り、午後から晴れてきました。

Dsc02507c Dsc02511c  諸戸氏庭園の主屋辺りの修復工事現場の様子。左の写真は、我が家の玄関先から見下ろしたもの。修復作業は、かなり進み、主屋を覆っていた足場もほとんどなくなってきています。右の写真は、主屋の前から撮ったもの。主屋に向かって左手には、工事で移動されていた大門がもとのところに戻されているのが見えます(薬医門形式で、4本の柱の上に切妻屋根が組まれています)。写真に写っていますが、ここには赤い丸ポストがあります。

Dsc02513c  主屋に向かって右手には、洋間があります。ここは解体修理されていたのですが、これも元に戻りつつあるようです。建物は、フェンスでよく見えませんが、煙突らしき白いものが見えています。

Dsc02515c Dsc02527c  さて、今日は、本当に野鳥が少なかったです。スズメもほとんど見ませんでした。住吉神社の前から揖斐長良川の中州を見ると、2箇所にダイサギらしき鳥がいるのが見えました。川には、今朝は、霧が出ていました。

Dsc02557c Dsc02573c  揖斐川の堤防、船津屋さんの裏手でドバト2羽。柿安コミュニティパークで、カワウ。普段ならあまり撮影しない野鳥ですが、今日はほとんど鳥が見られませんでしたので、「保険をかけた」という次第(苦笑)。

Dsc02633c Dsc02663c  九華公園のアオサギさんだけは、今日もいつものところにいてくれました。これで、このアオサギさんがいなければ、今日はまさに「暑さに耐える修行」のために歩いてきたようなものでした。いつぞやも書きましたが、アオサギさんは「救いの神」です。奥平屋敷跡では、カルガモのアーちゃん。

Dsc02682c_20220823155301  今日も野鳥が少なかったため、ちょっとコースを変えて、花を探してきました。まずは、マツバボタン。これも、名前は知ってはいたものの、実際の花とは結びついていなかった花。ただし、この色は、マツバボタンにしては珍しいようです。スベリヒユ科で、6~9月に咲きます。南米原産だそうです。

Dsc02686c_20220823155301Dsc02704c  こちらは、センニチコウ。ヒユ科。パナマ、グアテマラ原産の一年草で、6~10月に咲く花。花はよく見ていたのですが、名前を知りませんでした。右の写真は、何でしょう? ハツユキカズラかと思ったのですが、今ひとつ確信が持てません。テイカカズラの園芸品種で、5~9月には、3cmほどの小さな白い花が咲くそうですが、自信なし(苦笑)。ご存じの方、ご教示をお願いします。

Dsc_6761  ところで、この夏、細々と取り組んでいた、昨年のくわな市民大学ゼミナール郷土史学科「桑名の事件簿-戊辰戦争を中心に-」のまとめ、ようやく一通り終えられました。2回見直しましたから、「もういいか」という気持ち。見直せば見直すほど、手を入れたくなりますから。国替、幕府のお手伝い・助役、自然災害、戊辰戦争が主な内容。A4サイズで、187ページの大作(自分でいうのも何ですが……)。講師の先生のお話、配付資料に加え、自分で調べた内容を追加して、勝手にまとめたもの。脚注もつけてあります。

Dsc02500c  余談は、ベランダ園芸のアサガオ。今朝は、3輪が咲き、今シーズン最多記録。3輪でも最多なのです(笑)。相変わらず、一方の鉢でしか、花は咲きません。処暑ですから、そろそろ暑さは願い下げにしたいものです。

2022年5月 2日 (月)

センダイムシクイ、九華公園に登場……午後からは市民大学郷土史学科へ

Dsc02853c  良い天気に恵まれました。気温は、22℃を超えましたが、風が強い。このあと、ゴールデンウィークはおおむね好天に恵まれそうです。今日は、いつも通り、7時半から、いつものコースを散歩。住吉神社、九華公園、貝塚公園、内堀南公園、外堀、京町、吉津屋町、南魚町、田町、三崎通と6㎞ちょうど。冒頭の写真は、柿安コミュニティパーク西の堀のところ。奥に番流櫓があるのですが、青葉にほぼ隠れてしまっています。

Dsc03150c  今日は、まずは、センダイムシクイ。場所は、九華公園の奥平屋敷跡。ここに着いたときから、鳴き声が聞こえていました。いたのは2羽。結構よく動き回りますので、なかなか写真に撮れません。膨大な枚数を撮ってしまいました(苦笑)。あの「チョッチョビー」という鳴き声が賑やかなくらい。聞こうと思えば、「鶴千代君」と聞こえます。

Dsc02975cDsc03331c  九華公園内某所にあるコゲラの巣。今日は、親鳥は忙しくしていました。写真のように、まさに入れ替わり立ち替わりです。巣から出ていってもたいてい10~15分でエサをたくさん咥えて戻ってきます。ヒナは育ってきて、食欲旺盛なのでしょう。

Dsc02921c  コゲラの雌雄判別は、難しいのですが、オスには頭頂部に赤い部分があります。肉眼ではほとんど確認できません。写真を撮ってたまたま写っていると、分かります。この写真でも小さく赤い羽が見えました。今日は、九華公園では、コゲラとセンダイムシクイを堪能(微笑)。ハシボソガラスの巣の様子を見るのも忘れていました。

Dsc03626c  今日、明日は、本来であれば、鎮国守国神社の金魚まつりなのですが(2019年5月2日:晴れて散歩日和……つつじを楽しんできました、2018年5月3日:長島町内プチ遠征と、金魚まつり……楽翁公百年祭記念宝物館一般公開も見てきました)、今年も中止。これで3年連続中止。氏子町内の子供会による金魚神輿も出るのですが、子供会が消滅してしまった町内もあるように聞きます。コロナ禍が収まって、金魚まつりを再開するのも大変かも知れません。

Dsc03642c Dsc03656c  その他の公園では、キジバト、ムクドリ、カワラヒワ、ヒヨドリくらいしかいませんでした。京町からはツバメの巣チェック。左の写真は、京町のお宅の巣。補修は終わっているようですが、ツバメはいません。右の写真は、京町の呉服屋さんの巣。4月中旬から下旬にかけて、親ツバメがずっと巣に就いていたのですが、ヒナは孵らなかった模様。たぶん、リベンジ中。博物館の巣には、ツバメは来ていません。

Dsc03751c Dsc03731c  三崎通のお宅の巣では、親ツバメが巣にいました。右は、田町の商店の巣。新築工事は終わったと思われますが、やはりツバメはいません。どうも、新築したり、修復したりしても、すぐに卵を産むということではなく、しばらく時間をおくようです。

Dsc03792c  帰り道、桑名七里の渡し公園を通ってきたのですが、小学生の遠足。この公園を出たら、もう1校の小学生たちが歩いて来るのに遭遇。連休の合間ですから、勉強するよりも、遠足の方が良いかも知れません。

Dsc_6397-1  午後からは、くわな市民大学郷土史学科の第1回講義でした。いつものようにパブリックセンターの2階にある大研修室にて。7回分で¥3,000。受付、開講式に引き続き、13時半から2時間、勉強してきました。何回か書きましたが、今年度のテーマは「桑名の史跡を深堀りする-『久波奈名所図会』を中心に-」です。講師は、桑名市博物館元館長の大塚由良美先生。

Dsc_6400-1 Dsc_6403-1  第1回の今日は、「川口付近」について。川口町は、七里の渡し跡近く。本陣、脇本陣、番所、舟会所、問屋場などがあり、また、湊もあったところです。各種資料や、久波奈名所図会などの江戸時代の図会、絵図も用いた話を伺ってきました。個人的には、これまでの市民大学のテーマの中で、もっとも興味があります。また、いつものように、復習をかねて講義内容を勝手にまとめ、資料をつくろうと思っています。

2022年4月18日 (月)

雨読の日……市民大学郷土史学科の受講決定通知が届き、喜ぶ

Dsc_0061c  天気予報通り、朝からずっと雨になっています。「晴耕雨読」ならぬ「晴歩雨読」ですから、早々に散歩は断念。午前中は、非常勤の授業で使うパワーポイントのファイルから、配布用のレジメをつくっていました。授業の内容そのものは、一通りできあがっていますので、今日は「配布用のレジメづくり」です。そのレジメ、多少、ストックを作っておかないと不安になるのです(苦笑)。取り敢えず4回分をつくってあったのですが、5回分を追加して、9回目までの分をつくり終えました。実際には、pdfにして保存してあります。

 Dsc_0062c 「雨読」の合間には、土曜日の管理組合理事会で決められた仕事をいくつか。業者さんやら、管理員さんやらにいくつかお願いを済ませました。また、昼前には、エレベーターは動いていなかったものの、運動もかねて、駅前まで用事を済ませに出かけてきました。往復1.5㎞、往復とも階段昇降(微苦笑)。歩いた距離は短いものの、それなりに運動になりました。

Shimindaigakuc  ところで、今日は、今年度の「市民大学郷土史学科」の応募抽選の発表日。たぶん大丈夫だろうとは思っていたのですが、やはり結果の連絡が届くまでは気になっていました。お陰様で今年度も無事に履修できることになり、一安心。平成29(2017)年に「公民館デビュー」を果たしてからこれで、6年目(2017年5月8日:公民館デビューを果たす(微笑)……「俄歴史案内人」にもなりました(苦笑)【付記あります(5/9)】)。5月から12月まで計7回の講座で、受講料が¥3,000。今年度のテーマは、「桑名の史跡を深堀りする-『久波奈名所図会』を中心に-」です。久波奈名所図会は、江戸時代につくられた桑名の名所、霊跡、神社、仏閣、風俗、行事、その他の案内。出版には至らなかったようですが、編者は長円寺の学僧魯縞庵義道が編集し、挿絵は工藤麟溪。諸国名所図会本に倣ってつくられています。享和2(1802)年に完稿。

Img_9105c_20210809155101 Img_9110c_20210809155101  実は、この「久波奈名所図会」については、昨年から一人でボツボツと読んでいました(たとえば、2021年8月9日:温帯低気圧の影響で、強風の1日)。上中下の3巻本で影印校注本が出ているのを古本で入手し、現在、中巻の途中で、ペースダウン中です(苦笑)。

Img_9118c_20210809155101  ずっと散歩を続けていますが、いずれは、この「久波奈名所図会」を手に、そこに載せられた名所などを訪ね歩きたいと思っているのです。

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  • 宮口 幸治: 境界知能の子どもたち 「IQ70以上85未満」の生きづらさ (SB新書)

    宮口 幸治: 境界知能の子どもたち 「IQ70以上85未満」の生きづらさ (SB新書)
    「境界知能」という言葉は、専門家はよく知っていると思いますが、一般のご父兄や、小中学校の先生方にはあまりなじみがないかも知れません。IQという指標でいえば、多くの場合70以上85未満の子どもたちがこれに該当する可能性があります。一見したところでは普通の子どもたちと変わりはなく、なかなか気づかれません。しかし、理論的には約14%の子どもたちが含まれますから、本の帯にあるように「日本人の7人に1人」となります。平均と知的障害のはざまにあり、気づかれにくいものの、授業について行けなかったり、友だちと上手くつきあえなかったり、感情のコントロールが苦手であったりして、当事者の子どもたちは苦戦し、辛い思いをしています。発達障害はよく知られるようになりましたが、境界知能の子どもたちにもしっかり目を向け、必要な支援を提供することは喫緊の課題といえます。この本では、境界知能とはどのような状態なのか、教科学習の前に認知機能を向上することの重要性、子どもの可能性をいかに伸ばしたら良いかについて具体的に、分かりやすく解説されています。 (★★★★)

  • 関裕二: スサノヲの正体(新潮新書)

    関裕二: スサノヲの正体(新潮新書)
    タイトルに惹かれて手に入れたものの、序章の記述が私にとっては退屈でしばらく放っておいたり、読み直そうと思ってくじけたりしていました。しかし、そこを乗り越えるとこの本はとても面白くなり、ほとんど一気読みしました。スサノヲ(素戔嗚尊)の正体を探るプロセスでアマテラス(天照大神)の謎も明らかにされて行き、それもとても興味深いものがあるのです。アマテラスは皇祖神とされますが、実在の初代王と言われる崇神天皇はアマテラスを伊勢に追いやっています。また、伊勢神宮を整備した持統天皇だけは伊勢に参ったものの、それ以降明治になるまで、1,000年以上も歴代天皇は伊勢神宮を訪れていません。明治天皇が東京に遷御したあと武蔵国の鎮守勅祭の社に定めたのは、スサノヲの祀られる氷川神社(現さいたま市)です。明治天皇は氷川神社を訪れた翌年に、伊勢神宮を訪れています。そもそも伊勢にいる神はアマテラスなのかという疑問にも立ち向かっている、古代史や神に関心がある方にはお勧め。 (★★★★★)

  • 安藤 優一郎: 大名屋敷「謎」の生活 (PHP文庫)

    安藤 優一郎: 大名屋敷「謎」の生活 (PHP文庫)
    時代小説をよく読みます。捕物帖、市井の人たちの生活、侍の物語、大名の話などいろいろとあります。庶民の生活については、これまでもいろいろな本でかなり知っていますが、大名の生活については分からないところの方が多いと思っていました。タイトルに惹かれて買ったのですが、大名やその家族の生活が詳しく書かれているのではなく、勤番侍の生活、大名屋敷の庭園、御用達商人や豪農、幕末の動乱と大名屋敷などの話が中心でした。それはそれで知らなかったことが多々あり、興味深く読みました。 (★★★)

  • 服部環ほか: 指導と評価2023年10月号(図書文化社)
    「指導と評価」は、日本教育評価研究会の機関誌であるとともに、日本で数少ない教育評価に関する月刊誌です。この号では、教育・心理検査の意義と活用という特集が組まれています。「教育・心理検査の意義」に始まり、WISC-Ⅴ、KABC-Ⅱなどの個別検査の使い方、解釈の仕方、指導への活かし方がそれぞれの専門の先生によってわかりやすく解説されています。特別支援教育の現場でも、きちんとした心理アセスメント所見に基づいた支援を展開することが望ましいのですが、現場の先生方には敷居が高いようです。ご関心がおありの方には、どのように使えるか、どのように考えたらよいかについて基本的なことがらを理解するのに適しています。出版社のWebサイトからバックナンバーとして購入できます。 (★★★★)
  • 石田 光史, 樋口 広芳(ナツメ社): ぱっと見わけ観察を楽しむ 野鳥図鑑

    石田 光史, 樋口 広芳(ナツメ社): ぱっと見わけ観察を楽しむ 野鳥図鑑
    野鳥図鑑はすでに何冊も持っていますが、この野鳥図鑑は、2015年の刊行で、なぜ今までこの存在に気づかなかったと反省するほど便利そうなもの。掲載されているのは324種ですが、それぞれの特徴や、見わけのポイントがパッとわかるようになっています。その鳥の生活型や生息地、食性や羽色、形態などのほか、雌雄、夏羽冬羽、幼鳥などで特徴が異なる場合は、それらについても説明されています。観察したい行動から、おもしろい生態、探し方までもが載っていますし、鳥の鳴き声が聴けるQRコードも付いています。私自身、野鳥の特定がけっこうアヤシいので、しっかり活用しましょう。 (★★★★★)

  • 千枝大志(風媒社): 街道今昔 三重の街道をゆく (爽BOOKS)

    千枝大志(風媒社): 街道今昔 三重の街道をゆく (爽BOOKS)
    「東海の街道」シリーズの第4巻です。「街道歩きのお供に最適の1冊」といううたい文句。内容は、三重の主な街道、近世三重の城郭図・城下図を読み解く、お伊勢参り小咄、伊勢をめぐる〈参詣〉をデジタル化するの4章構成で、まさに三重の街道歩きの参考書としてよいと思います。私自身も県内の東海道、伊勢街道、美濃街道、濃州街道はほとんど歩き、ほかの街道も部分的に歩いていますし、城もここに載っているところはかなり訪ねています。デジタル化も、ブログに写真・記事を載せていますから、出来不出来はともかく、私も取り組んでいます。県内の街道はさらに歩こうと思っていますし、デジタル化にももっと取り組みたいと考えていますので、十分活用できるでしょう。 (★★★★★)

  • 唐沢孝一: 都会の鳥の生態学 カラス、ツバメ、スズメ、水鳥、猛禽の栄枯盛衰 (中公新書)

    唐沢孝一: 都会の鳥の生態学 カラス、ツバメ、スズメ、水鳥、猛禽の栄枯盛衰 (中公新書)
    都市にもたくさんの野鳥がいることを知る人は少ないかも知れません。私がいつも散歩している地方都市の公園では、これまで10年あまりで70種類近くの野鳥を観察しています。都会は自然の少ない人工的な環境にあふれていますが、野鳥たちはもともとの生態を活かしつつこれらにしたたかに適応してい生きています。この本では、カラス、ツバメ、スズメ、水鳥、猛禽を取り上げ、その都会における生態や、活動の変化、人間と鳥との関係とその変化などについて多くの実例や、調査結果をもとに、豊富な写真を使って楽しく読めるようにまとめられています。 (★★★★★)

  • 堤未果: 堤未果のショック・ドクトリン 政府のやりたい放題から身を守る方法 (幻冬舎新書)

    堤未果: 堤未果のショック・ドクトリン 政府のやりたい放題から身を守る方法 (幻冬舎新書)
    「ショックドクトリン」とは、テロや大災害など、恐怖でこくみんが思考停止している最中に、為政者や巨大資本がどさくさ紛れに過激な政策を推し進める悪魔の手法のことです。アメリカでの3.11以来、日本でも大地震やコロナ禍の裏で知らない間に個人情報や資産が奪われようとしているというのがこの本のテーマ。パンデミックで製薬企業は空前の利益を得、マイナンバーカード普及の先には政府のよからぬ思惑があるなどよくよく注意し、自分の生命・財産を守らないといけないというのが著者の主張。「今だけ、自分だけ、お金だけ」という強欲資本主義に負けないようにするには、ちょっとした違和感を大事にし、お金の流れがその裏にないか、また、それで大もうけして回転ドアをくぐって逃げる輩がいないかをチェックすることです。また、政府が何か、大急ぎで導入しようとしたり、既存の制度を急拡大しようとするときは、要注意だそうです。 (★★★★)

  •  奥山景布子: 葵の残葉 (文春文庫)

    奥山景布子: 葵の残葉 (文春文庫)
    いわゆる「高須四兄弟」である徳川慶勝、松平容保、松平定敬、徳川茂栄は、幕末維新の激動期に、結局のところ官軍と幕府とに分かれて戦う運命になったのですが、この四兄弟を取り上げて埋もれた歴史を活写した小説。私自身は、桑名藩主であった松平定敬が取り上げられているので興味を持って手に取った次第。幕末維新は、次々に色々な出来事が起きて、さまざまな人たちの思惑も複雑に入り組んでいるので、小説にするのは難しいと思っていたのですが、隠れた主人公ともいえる高須四兄弟の視点からとても躍動感のある読み物になっています。また、この時期の歴史をより一層深く理解できたという感想も持っています。 (★★★★)

  • 國分功一郎: 暇と退屈の倫理学(新潮文庫)

    國分功一郎: 暇と退屈の倫理学(新潮文庫)
    ほぼ隠居状態ですから、暇と退屈には困りません(微笑)。それ故にこの本を手に取ったといっても、誤りではありません。著者がいうには、「暇」とは何か、人間はいつから「退屈」しているのだろうかといったなかなか答えにたどりつけない問いに立ち向かうとき、哲学が役に立つというのが著者のスタンス。哲学書なのに、読みやすいのです。スピノザ、ルソー、ニーチェ、ハイデッガーなど、その昔学生時代に取り組んで挫折した哲学者たちの論考を参照しつつ、現代の消費社会における気晴らしと退屈について鋭い指摘がされ、まさに蒙を啓かれます。 (★★★★)

  • 逸見功: 統計ソフト「R」超入門〈最新版〉 統計学とデータ処理の基礎が一度に身につく! (ブルーバックス)

    逸見功: 統計ソフト「R」超入門〈最新版〉 統計学とデータ処理の基礎が一度に身につく! (ブルーバックス)
    今さら、なぜこういう統計ソフトの本を読むのか? と訝られると思うのですが、その昔、現役の頃には統計パッケージソフトIBM SPSSを使ってデータを分析して論文を書いていました。ただ、SPSSを始め、統計パッケージソフトは、値段がバカ高いのです。退職する前からこのRというフリーの統計処理ソフトが出て来て、ずっと興味を持っていました。先日、文庫本を買おうと思って本屋に行ったらこの本を見つけてしまいました(微笑)。今さらこれを使ってバリバリやる訳ではありません。むしろボケ防止かも知れませんが、昔のデータはそのままパソコンにありますから、これを使って、昔はやらなかった分析をしてみようと思っています。何か成果が出るかどうかは極めてアヤシいのですが、まぁゆるりといろいろやってみることにします。 (★★★★)

  • 林(高木)朗子, 加藤忠史, 林(高木)朗子, 加藤忠史: 「心の病」の脳科学 なぜ生じるのか、どうすれば治るのか (ブルーバックス)

    林(高木)朗子, 加藤忠史, 林(高木)朗子, 加藤忠史: 「心の病」の脳科学 なぜ生じるのか、どうすれば治るのか (ブルーバックス)
    たまにはこういう本も読まないと、認知機能が退化するかもしれないと思って(微苦笑)。というよりも、もともと神経心理学に興味がありましたので、本屋の店頭で見つけ、これは面白そうだと思って購入しました。うつ、自閉スペクトラム障害、ADHD、統合失調症、双極性障害など、現代人を悩ませる心の病について、脳にどのような変化が起きているか、最新の知見がまとめられています。最前線の研究者たちがわかりやすく説明しているのですが、知識ゼロで読むのはかなりキツいかも知れません。私は現役をリタイアして10年以上になりますが、その間にこれほど研究が進んだのかというのが正直な感想。心の病の原因は、1つとは限りません。心の病は「症候群」と見た方がよいと考えます。私自身が関わる自閉スペクトラム障害、ADHDなどの発達障害でもそうです。脳機能と心の病との関連について最新の知見を知りたい方にはおすすめ。 (★★★★)

  • 磯田 道史: 徳川家康 弱者の戦略 (文春新書)

    磯田 道史: 徳川家康 弱者の戦略 (文春新書)
    本の帯に「大河より面白い!」とありますが、本当にそうでした。午前中の散歩のついでに買ってきて、夕食までに一気に読み終えてしまいました。もったいない気がするくらい。松平元康がいかにして徳川家康になったか、さらに徳川将軍家がいかに続くよう礎を築いたかが、よく分かりますし、戦国時代から徳川幕府創世記までの歴史を見る目が養われる本です。それというのも、著者の磯田さんが古文書の権威で、一次史料を読みこなすだけでなく、場合によっては価値が怪しい資料まで傍証に用いて(怪しい資料でも使い道があるというのも良く分かりました)、ご自身の頭で考えた結果を実に分かりやすく解いてくれてあります。徳川家康の弱者の戦略のキーワードは、「武威」と「信頼」ということです。また、情報の取得、解読にも意を尽くしたことがよく分かります。混迷を深める世界情勢を読み解いて、我が国が進む方向を考える上でも役に立つ一冊。 (★★★★★)

  • 井手 正和: 発達障害の人には世界がどう見えるのか (SB新書)

    井手 正和: 発達障害の人には世界がどう見えるのか (SB新書)
    発達障害、とくに自閉スペクトラム症(ASD)の方では、感覚過敏や感覚鈍磨をよく伴います。「照明で目がチカチカする」「皆が話している教室では。音が鳴り響き絶えられない」「ケガをしてるのに、痛みを感じない」などさまざまな状況を呈します。著者は実験心理学や、認知神経科学を専門とし、ASDの方に見られる感覚過敏、感覚鈍磨は、脳機能の特性から来ていることを明らかにしてきています。ASDなど発達障害のあるご本人はもちろん、親御さん、教師など関わりを持つ方々は、このことをよく理解して支援にあたることがとても重要です。ASDを始めとして発達障害について、「わがまま」「自分勝手」「やる気がない」などと捉えてしまうと、支援どころか、理解もできなくなります。脳の働きによってさまざまなことが生じてきているという視点が必要不可欠です。この本は、感覚過敏・感覚鈍磨を手がかりにそういう視点について理解を深められます。 (★★★★)

  • 日本放送協会,NHK出版: NHK 100分 de 名著 中井久夫スペシャル 2022年 12月 [雑誌] (NHKテキスト)

    日本放送協会,NHK出版: NHK 100分 de 名著 中井久夫スペシャル 2022年 12月 [雑誌] (NHKテキスト)
    2022年12月のNHKのEテレ「100分de名著 中井久夫スペシャル」のテキストです。今頃(2023年2月)これをリストアップしているのはどうかという気もしますが、録っておいたビデオをみたのが最近なのです。中井久夫さんは、2022年8月にお亡くりになりましたが、日本を代表する精神科医のお一人であり、翻訳家、文筆家としても一流でした。現役の頃、中井さんの本はたくさん読みました。臨床心理学の分野でも「風景構成法」を導入した方として知られています。Eテレの講師である齋藤環さんは、中井さんを評して「義と歓待と箴言知の人」と書いておられますが、まさにそういう気がします。『最終講義』『分裂病と人類』『治療文化論』『「昭和」を送る』『戦争と平和 ある観察』が紹介されています。現在もウクライナで戦争が続いていますが、中井は「戦争は過程、平和は状態」とし、戦争は物語として語りやすく、とにかくかっこよくて美しい、それが問題だといいます。一方、平和は分かりにくく、見えにくいため、心に訴える力が弱いとします。「状態を維持する努力はみえにくい」のですが、戦争と平和に限りません。普段通りの日常生活を維持していくのも同じような気がします。戦争を経験していない人間が指導者層の多くを占めるようになると戦争に対する心理的抵抗が低くなるともいいます。「戦争には自己収束性がない」とも中井さんはいっています。われわれはやっかいな時代に生きていると痛感します。中井さんの本を多くの方が読むと、時代も変わるかも知れません。 (★★★★★)

  • 桑名三郎: 七里の渡しを渡った人達(久波奈工房)
    桑名と名古屋の宮を結んだ東海道唯一の海路「七里の渡し」をテーマにした歴史本です。船頭が旅人を案内しながら、七里の渡しを渡った歴史上の24人を紹介する内容。やさしい話し言葉で紹介されており、読みやすい本です。徳川家光、松尾芭蕉、明治天皇などが取り上げられています。著者は、桑名で歴史案内人をしながら、街の歴史を研究している、街道好きの方です。本は、桑名市内の書店とメルカリで¥1,200で販売。 (★★★★)
  • 磯田 道史: 日本史を暴く-戦国の怪物から幕末の闇まで (中公新書 2729)

    磯田 道史: 日本史を暴く-戦国の怪物から幕末の闇まで (中公新書 2729)
    磯田さんの本は面白い。というのも、話のもとには古文書があるからだと思う。その古文書も磯田さん自身が、古書店などで発掘してきたものがほとんどで、それ故、内容もオリジナリティが高くなる。この本は、戦国時代から幕末あたりを中心にさまざまな古文書の内容をもとに、例えば忍者の悲惨な死に方、江戸でカブトムシが不人気だった背景、赤穂浪士が吉良の首で行った奇妙な儀式などなど、興味深いエピソードを浮かび上がらせている。面白いので一気読みしてしまった。 (★★★★★)

  •  佐藤信(編): 新版 図説歴史散歩事典(山川出版社)

    佐藤信(編): 新版 図説歴史散歩事典(山川出版社)
    史跡や、寺社、町並み、城、美術工芸品等の見方がやさしく解説されている本です。「事典」となっていますが、いわゆる辞書とは違って、普通の本のスタイルです。索引が充実していますので、事典としても十分に使えます。最初の版をもっていますが、40年ぶりに改訂され、写真、図版も多く、歴史散歩の最強の味方です。 (★★★★★)

  • 日下部理絵: 60歳からのマンション学 (講談社+α新書)

    日下部理絵: 60歳からのマンション学 (講談社+α新書)
    今年1年、何の因果か(などと書くとお叱りを受けること必至ですが)、住んでいるマンションの管理組合の理事長を仰せつかっています。今年は、エレベーターリニューアル工事が最大のイベントで、それは無事に済んだのですが、前理事長から8年後に迫った第3回大規模修繕に向けて、修繕積立金が不足する見込みと申し送られました。確かにかなりの金額が不足しそうで、頭を悩ませていました。マンションに住みながら、そもそも基本的な知識が不足しており、管理会社のフロントマンの方の協力を得ながらシミュレーションなどをしていました。ネットであれこれ調べてはいたものの、それで得られる知識は体系的なものではありませんでした。この本は、事例を元にマンション管理について必要な知識が得られるように書かれており、まだすべて読み終えてはいないものの、とても役に立っています。任期残り2ヶ月半となって付け焼き刃ではあるものの、次の理事会に具体的に課題を申し送ることができるよう勉強中(笑)。 (★★★★)

  • 宮口 幸治: ドキュメント小説 ケーキの切れない非行少年たちのカルテ (新潮新書)

    宮口 幸治: ドキュメント小説 ケーキの切れない非行少年たちのカルテ (新潮新書)
    「ケーキの切れない非行少年たち」や「どうしても頑張れない人たち」の著者である宮口幸治さんの新刊です。前2著の内容をよりよく理解できるよう、「ドキュメント小説」として書かれたものです。主人公は、精神科医の六麦克彦。医局から派遣されて要鹿乃原少年院に勤務して5年。彼がそこで目にしたのは、少年院に堕ちてきた加害者ながら、あらゆる意味で恵まれず、本来ならば保護されてしかるべき「被害者」と言わざるを得ない少年たちでした。この内容は、前の2冊のように普通の新書では書き尽くせるものではなく、物語の形を借りざるを得なかったのでしょう。ただし、普通の小説として読むのには少し苦労するかも知れません。特別支援教育が普及して、知的障害や、発達障害のある子どもへの教育や支援は、以前に比べれば改善されてはいますが、最近は、家族の養護能力が十分でなかったり、親など家族自身に支援が必要なケースもたくさんあります。こうした中には、この本で取り上げられたような結末に至ることがあっても不思議ではないという気がします。極端な事例が集められていると思われるかも知れませんが、社会全体として真剣に取り組むべき課題が突きつけられています。 (★★★★)

  • 本田秀夫: 学校の中の発達障害 「多数派」「標準」「友達」に合わせられない子どもたち (SB新書)

    本田秀夫: 学校の中の発達障害 「多数派」「標準」「友達」に合わせられない子どもたち (SB新書)
    本田秀夫先生によるこのSB新書の4冊目のシリーズ。今回は、発達障害のあるお子さんの学校選び、学級選び、友達関係、学習や学力の悩み、不登校など、発達障害のあるお子さんの学校生活全般にわたって、どのような考え方に基づいてサポートしたら良いかについてまとめられています。それぞれ、親と先生とが、どのように取り組むことが基本となるか、解説されています。対策よりも予防的な工夫をコミュニケーション(要求ではなく)に基づいて行う、「学校の標準」を緩める、登校や成績を気にしすぎず、社会に出るための土台作りを考える、発達の特性には寛容になる、学びを大切にするが学力にこだわりすぎない、親と先生とが気づきを伝え合い相談、調整する、子どものモチベーションを重視するなど、具体的に書かれていて、分かりやすくなっています。発達障害のあるお子さんが小中学校で充実した学習が進められるための基本的な考え方やヒントが詰まっていますので、親御さんにも、先生方にもお勧めできます。 (★★★★★)

  • 佐々木秀斗: 小学生博士の神社図鑑 ぼくの近くにはどんな神さまがいるの?

    佐々木秀斗: 小学生博士の神社図鑑 ぼくの近くにはどんな神さまがいるの?
    サンドウィッチマン&芦田愛菜ちゃんMCの「博士ちゃん」に「三国志博士ちゃん」、「日本の神様博士ちゃん」として2回出演した佐々木秀斗君の自由研究を本にしたもの。何故これをここに取り上げたかというと、私のブログに載せた立坂神社の緑色の鳥居について、写真を提供して欲しという依頼が出版社からあったのです。私が提供した写真は、本書の162ページに「提供:猫の欠伸研究室」として載っています。ざっと読みましたが、大人でも、古事記や神社についてよく知らない方が、最初に手に取って基本的なことがらを知るには、わかりやすくて良い本だと思います。 (★★★★★)

  • 森 博嗣: 読書の価値 (NHK出版新書)

    森 博嗣: 読書の価値 (NHK出版新書)
    ネットで見つけ、新刊かと思って購入したのですが、4年前の本でした(微苦笑)。 若い頃に森博嗣さんの小説をすべて読んでいました。いつの頃からか、小説は読まず、森さんのエッセイだけを読むようになっています。「読書の極意を教える」と帯にはあります。もちろんそれについて書かれているのですが、私にはある種の知的生産の技術について著者の方法を開示していると読めます。「何でも検索できる時代にも、本を読む意味がある」というのは、よく首肯できます。また、「教養とは保留できる能力をいう」というのも確かにそうだと思います。自分の問題として抱続けられ、また、考え続けられるのは、容易ではありませんから。 (★★★★★)

  • 井川香四郎: 別子太平記 : 愛媛新居浜別子銅山物語 (文芸書)

    井川香四郎: 別子太平記 : 愛媛新居浜別子銅山物語 (文芸書)
    愛媛県新居浜市にあった別子銅山は、元禄3(1690)年、伝説の切上り長兵衛によって発見されてから、昭和48(1973)年の閉山まで、283年間にわたり、累計65万トンの銅を産出しました。これは、世界の銅の産出量の1/6にも達するといいます。巨大財閥住友の礎となっただけでなく、日本の貿易や近代化にも大きく貢献したのがこの別子銅山です。江戸時代には貨幣改鋳にも深く関わった世界屈指の鉱山を舞台に、そこに関わった人達を鮮やかに描いた、本当の意味での大河小説です。徳間時代小説文庫で読みました。  (★★★★)

  • 養老孟司, 池田清彦: 年寄りは本気だ―はみ出し日本論―(新潮選書)

    養老孟司, 池田清彦: 年寄りは本気だ―はみ出し日本論―(新潮選書)
    養老孟司先生と池田清彦先生の対談であれば、外れはありません。サブタイトルのように、「はみ出し日本論」ではありません。ど真ん中の日本論といってもよい本で、楽しみながら読めます。しかし、それは、自分のアタマできちんと考えているからこそ論じられる内容だと思います。常識や、マスコミで報道されることがらだけをフォローしていては、こういう風に考えることはできません。きちんとした理論、知識、データに基づかなければなりません。さらには、物事を捉える大きな枠組み、私の世代にとっては「パラダイム」といえるものが必要。それも、確固たるパラダイムが必要です。私にとってそれはある種の理想なのですが、なかなか難しい。しかし、まぁ、年寄りになったからこそ見えるものや、年寄りなりの知恵も働くようになるということもありますから、養老・池田の「怖いものなし」コンビを1つの目安として、言うべきこともいえるようになりたいものです。 (★★★★★)

  • 土井 善晴: 一汁一菜でよいと至るまで (新潮新書)

    土井 善晴: 一汁一菜でよいと至るまで (新潮新書)
    先に同じく土井善晴さんの「一汁一菜でよいという提案」を挙げましたが、入手したのはこちらが先。「一汁一菜でよい」というスタイルに至るまでの土井さんの修行、出会い、発見、迷いなどなどが書かれています。「家庭料理に失敗なんて、ない」、「すべては人を幸せにする料理に繋がる」というのが基本。具だくさんの味噌汁はおかずの1つになる。余裕があれば、食べたいものや、食べさせたいものをその都度調べてつくればよい。一汁一菜を入り口にして、一つ一つおかずをつくってみて、10種類ほどでもできるようになれば、それで幸せに一生やっていける。といった話があり、へぇーと感心させられました。これだけで健康に健やかに自足できるとも述べられています。一汁一菜なら、私にもできる、でしょうか?? (★★★★★)

  • 土井善晴: 一汁一菜でよいという提案(新潮文庫)

    土井善晴: 一汁一菜でよいという提案(新潮文庫)
    著者の土井善晴先生は、私と同世代。そして、私の世代にとってはあの土井勝さんの息子というイメージが強くあります。テレビなどにもよく出ておられ、なかなか面白い視点でものを見る人だなと思っていました。この本は,出版された当時(2016年秋)から知っていたのですが、手に取ったのはごく最近。文庫本を探していたのですがなかなか遭遇しなかったのです。「一汁一菜でよい」というのは、ご飯と具だくさんの味噌汁があればよいということです。家庭料理についての提案なのですが、実は、この本はもっと奥深いことを述べています。一言で言えば、日本文化や日本人の哲学について述べる中で、食や生活、生き方などについても論じられています。解説を書いておられる養老孟司先生は、それを「自足の思想」と表現していらっしゃいます。優しい、わかりやすい本ですが、実は奥が深い。著者の端正さもよく表れています (★★★★★)

  • 奥山 景布子: 流転の中将

    奥山 景布子: 流転の中将
    幕末の桑名藩主・松平定敬を描いた歴史小説。定敬は、実の兄で会津藩主である容保とともに徳川家のために尽くそうとしたものの、最後の将軍・徳川慶喜に振り回され、裏切られてしまいます。定敬は、それでも抗おうとしたのですが、国元の家臣たちはいち早く恭順を決め、藩主の座も追われてしまいます。朝敵といわれ、越後、箱館から上海まで流浪した定敬の波乱に満ちた人生と、秘めたる思いが生き生きと書かれています。定敬については、歴史講座で学んだり、本で読んだりしてきましたが、小説家の手にかかるとこのように立体的に、活き活きと動き出すものなのだと実感します。 (★★★★★)

  • サトウタツヤ: 臨床心理学小史 (ちくま新書)

    サトウタツヤ: 臨床心理学小史 (ちくま新書)
    たまには専門のアカデミックな本も取り上げます(微笑)。本屋でみつけ、購入。この本は、同じ著者が東大出版会から昨年刊行した「臨床心理学史」で果たせなかったことを果たそうと構想されたもの。果たせなかったのは、日本の臨床心理学史に触れることと、コンパクトな歴史記述だそうです。東大出版会の本は、読んでみたい気もしますが、¥7,000もしますし、内容もハードそうです。こうして臨床心理学の歴史を俯瞰してみますと、やはり実験心理学を抜きにしては臨床心理学も語れないといえます。私個人の考えでも、臨床心理学を学び、実践するには、実験心理学を学び、実験・調査などの方法で研究をした経験が必須です。臨床心理士、公認心理師の資格に関わり、心理学を志す人は多く、また、大学でも臨床心理学部や臨床心理学科もあります。しかし、私は、自分自身の経験からもやはり、実験心理学などの基礎心理学を抜きにして、臨床心理学は成り立たないと考えますし、学生も実験心理学を含めた基礎心理学を、少なくとも学部段階ではきちんと修得した方がよいと思います。本書を読んで、その考えはいっそう強くなりました。 (★★★★★)

  • 昭文社 旅行ガイドブック 編集部: 三重のトリセツ

    昭文社 旅行ガイドブック 編集部: 三重のトリセツ
    本屋に別の本を買いに行って見つけ、即買い(微苦笑)。私の好むタイプの本です。三重県の地形や地質、歴史、文化、産業などを、地図を読み解きながら紹介するマップエンターテインメント本。地図も歴史も文化も好きなのです。地図で読み解く三重の大地、三重を駆ける充実の交通網、三重の歴史を深読み!の3部構成。2017年11月にたまたまみつけたJRさわやかウォーキング「~四日市市制120周年記念~ 家族みんなで楽しめる四日市旧港街歩き」に行って以来、JRさわやか、近鉄ハイキング、勝手にハイキングで県内や近郊のあちこちに電車で行って電車で帰るハイキング/ウォーキングをしています。それによって訪ねたあちこちのことが改めてまとめられていて、とても楽しめます。各県のバージョンが出ているようです (★★★★★)

  • 磯田道史: 歴史とは靴である (講談社文庫)

    磯田道史: 歴史とは靴である (講談社文庫)
    歴史家・磯田道史さんが、鎌倉女学院高校で行った特別授業の記録と、ビリギャルの小林さやかさんなどとの対談を収めてあります。基本的には、「歴史の見方」についての本なのですが、それに留まりません。ものの見方、考え方を説いた内容です。むしろ、ものの見方、考え方を学びたい方にお勧めしたいと思うくらいです。ちなみに、タイトルは、「歴史は好きか嫌いかの嗜好品ではなく、安全に世の中を歩くためのむしろ実用品である」という意味です。これは、歴史の見方について、あまりよく理解されていないポイントと思います。講義録ですから、読みやすく、しかも大変おもしろい本です。 (★★★★★)

  • 久住 祐一郎: 江戸藩邸へようこそ 三河吉田藩「江戸日記」 (インターナショナル新書)

    久住 祐一郎: 江戸藩邸へようこそ 三河吉田藩「江戸日記」 (インターナショナル新書)
    この著者の前著「三河吉田藩・お国入り道中記」で読んだ、三河吉田藩(豊橋)の参勤交代の話も大変おもしろく読めましたし、江戸時代の藩邸の様子、殿様や家臣の仕事、暮らしなどに興味があったので、読んでみました。三河吉田藩に残る「江戸日記」などの古文書から、江戸の大名屋敷がどのようなところであったか、江戸で働く武士の状況、江戸の藩邸で起きた事件のいろいろ、藩邸の奥向きの様子、さらには、明治維新後の藩邸から子爵邸への変化について、リアルな武士の暮らしのもろもろがまとまっていて、とても興味深く読めました。三河吉田藩は、現在の愛知県豊橋市にあり、松平伊豆守家が長く藩主を務めています。松平伊豆守家は、「知恵伊豆」の異名を持つ松平伊豆守信綱を初代とし、忍藩、川越藩、古河藩、吉田藩、浜松藩と国替えを繰り返した後、寛延2(1749)年から明治維新まで三河吉田を治めています。 (★★★★)

  • 安藤 優一郎: 江戸の旅行の裏事情 大名・将軍・庶民 それぞれのお楽しみ (朝日新書)

    安藤 優一郎: 江戸の旅行の裏事情 大名・将軍・庶民 それぞれのお楽しみ (朝日新書)
    サブタイトルに「大名・将軍・庶民 それぞれのお楽しみ」とあり、さらに、オビには「300年前は えっ!? 今よりもっと愉快な旅行天国」ともあります。ただし、旅行を心から楽しめたのは、庶民に限られていたようです。参詣者を増やしたい各地の寺社、温泉、宿泊業者が積極的に営業したからです。一方、武士や大名は、トラブルメーカーだったといいます。公用で旅行したり、参勤交代したりなのですが、宿泊料のダンピング、備品の破壊などなどトラブルをまき散らしながらの旅であったり、権威を笠に着たりで、あまり歓迎されなかったようです。江戸時代の旅のエピソード満載で、楽しめる本です。 (★★★★)

  • 藤田 和弘, 熊谷 恵子, 熊上 崇, 星井 純子, 熊上 藤子: 心理検査のフィードバック

    藤田 和弘, 熊谷 恵子, 熊上 崇, 星井 純子, 熊上 藤子: 心理検査のフィードバック
    この本は、WISC-ⅣやKABC-Ⅱなどの知能検査の結果(アセスメント情報)を「子どもの自立と社会参加」により役立つものにしていくには、どのように伝えたらよいか(フィードバック)についてまとめられています。過去には、保護者、学校の担任、子どもたち自身に知能検査の結果を伝えることはされていませんでした。しかし、現在では、苦戦している子どもたちが、自分のことを理解し、自分なりにも工夫して、学習や生活スキルを向上させ、将来の自立と社会参加につなげるために、知能検査の結果(アセスメント情報)を子どもたち自身にも伝えるようになってきています。私も、相談では、お子さんに直接、フィードバックを行い、子どもたち自身が自己理解を深め、意欲的、積極的に取り組めるようにしています。この本は、子どもと支援をつなぐ、支援者をつなぐという視点から、心理検査のフィードバックについて基礎から応用、事例を含んでその全体像を把握できる、優れたものとなっています。 (★★★★★)

  • 新潮文庫: 文豪ナビ 藤沢周平 (新潮文庫)

    新潮文庫: 文豪ナビ 藤沢周平 (新潮文庫)
    藤沢周平の作品案内、小説に見られる名言集、映像化された作品の出演者や、関係者による評伝などによって藤沢周平の作品についてすべてとはいいませんが、かなりが分かります。私は、藤沢周平の小説が好きで、たぶんほとんど読んだと思います。ただそれは、15~6年以上前のことで、リストアップもしていませんから、すべて読んだかどうかについては、不確か。こういう本を読むと、もう一度読もうかという気になります。この本では、娘の遠藤展子さんの「父にとっての家族」がもっとも興味深く読めました。また、藤沢周平の言葉で私が気に入っているのは、「普通が一番」です。ほかにも、「挨拶は基本」「いつも謙虚に、感謝の気持ちを忘れない」「謝るときは素直に非を認めて潔く謝る」「派手なことは嫌い、目立つことはしない」「自慢はしない」という言葉が、遠藤さんが父から言われて心に深く残っていることばだそうです。 (★★★★)