お知らせ

  • データの移行について
    2005年10月26日のブログ開始当初から、2025年12月31日までの記事は、「猫の欠伸研究室(アーカイブ)」に移行しました(http://blog.livedoor.jp/taichimaru151/)。 このココログの「猫の欠伸研究室」には、2021年1月以降の記事を残し、2020年12月以前の記事は削除しました。2021年1月1日以降の記事は、両方にあります。

レンズを通した自然観察

  • この「レンズを通した自然観察」ということばは、恩師のお一人が、私の趣味を形容しておっしゃったものです。2023年2月7日のブログに書きましたが、実はときどき思い出していることばです。お世話になった先生方はたくさんいらっしゃいますが、この恩師は、就職のことから学位論文の執筆、審査に至るまで本当にお世話になった先生です。「写真の撮り方を指南してもらいたい」ともおっしゃったのですが、これはお世辞と理解しています。私はほぼ隠居状態となって10年以上になりますが、今、改めてこのことばをかみしめています。この先生には結婚式の際に「理論と臨床をつなぐ仕事をするように」ということばをいただきました。体調を崩してそれには十分に応えられませんでしたので、せめてこの「レンズを通した自然観察」については、極めるとまでは行かないにしても、もう少し精進したいと考えています。

ブログ名の由来

  • ブログ名の「猫の欠伸研究室」は、中日新聞の夕刊に連載されている「紙つぶて」というコラム(平成22(2010)年1月13日)に、元新党さきがけ代表の武村正義さんが書いていらっしゃった「人生は猫の欠伸である」というコラムによります。武村さんは、“チベットで鳥葬を取り仕切る僧侶が、「人の生涯は猫の欠伸のようなもの」と語った”と書いていらっしゃいます。「猫の欠伸のようなもの研究室」としたかったのですが、ちょっと間延びしますので、「猫の欠伸研究室」とした次第です。「研究室」とつけたのは、過去、大学に勤めていたことがあるということやら、知らないこと、分からないことがあると何でも調べずにはいられない性分であること、屁理屈、講釈が大好きであることからであります。しかし、「人生の研究をしている」のではありません。「大所高所」からのご高説を開陳できるほどの力量はないが故、「小所低所」からの戯れ言をつぶやくのが精一杯(苦笑)。身の程に合わせ、勝手なことを書き綴っていますので、御用とお急ぎでない皆様には、今後ともご交誼のほど、お願いいたします。是非ともコメントを頂戴し、少しでも世間を広げたいと熱望しております。

モットー

  • 座右の銘というほど立派なものはありませんが、過去に体調を崩し、療養生活を送った経験から、私なりのモットーをつくっています。その一つは、「淡々と飽きもせず……」です。自分では、「……」と余韻を残しているところが気に入っています。こだわりすぎや、やり過ぎはよくありません。若い頃はムキになってやったこともありますが、今はこのように「淡々と飽きもせず……」が自分に合っていると思っています。もう一つは「晴耕雨読」ならぬ「晴歩雨読」です。マンション暮らし故、耕すところはありません。代わりに歩いています。そして、最近(令和3(2021)年に入った頃から)追加したのが、「散歩生活、ときどき仕事」。NHKのテレビ番組に「晴れ、ときどきファーム!」というものがあります。これのもじり。浅学非才の身ですので、ご交誼の上、いろいろとご教示をお願いします。

旅行・地域

2026年1月18日 (日)

九華公園にいるシメは、オスとメス

 最低気温は4.1℃、最高気温が15.1℃と、今日も暖かくなっています。Dsc03962c今朝は、8時から散歩へ。住吉神社、九華公園、貝塚公園、内堀南公園、吉津屋町、京町、寺町と4.8㎞。

Dsc03974c_20260118143201  Dsc04109c_20260118143201 拙宅マンションのすぐ前の住吉入江には、オオバンが2羽。入江を覗き込んだら、その下にいて、驚かせてしまいました。写真は、離れたところまで逃げ、ちょっと落ち着いたところ。揖斐川にもオオバンや、カンムリカイツブリがいました。七里の渡し跡には、今日は何もおらず。右の写真は、柿安コミュニティパークの堀にいたキンクロハジロのメス。

Dsc04225c_20260118143201  九華公園では、神戸櫓跡の松の木、カワウに交じってダイサギが1羽止まっていました。珍しいところにいるなと思い、カメラを向けた途端に飛び立ちました。それがこのシーン。ピントは今ひとつですが、カワウの頭上で羽ばたいているところです。

 Dsc04431c_20260118143301 奥平屋敷跡では、Dsc04405c_20260118143301シメ。花菖蒲園のところの木によくいます。このシメ、頭部に赤みがありませんし、目の周りが黒くありませんので、メスであろうと思います。同じく、奥平屋敷跡でイソシギ。残念ながら、日陰や逆光の位置からしか撮れませんでした。

Dsc04538c_20260118143301  さらに、ハクセキレイ。斜め上を見上げたところですが、ハクセキレイを見ていると、よくこの写真のように、斜め上を見上げています。警戒しているのでしょうか? 試しにGoogleGeminiに聞いたら、天敵を警戒していたり、エサとなる虫を探していたりするという回答が得られました。また、仲間を探したり、縄張りを確認していることもあるともいいます。

 Dsc04696c朝日丸跡では、ジョウビタキのオスに出会いました。ここでときどき、ジョウビタキのオスを見ます。

Dsc04952c_20260118143401  本丸跡でも、シメを見つけました。たいてい、本丸跡の中央にある木の下にいて、エサを拾って食べています。こちらのシメは、目先から喉は黒く、頭部に赤みがありますから、オスと思われます。

Dsc05008c_20260118143401 Dsc05021c_20260118143401  一回りして、鎮国守国神社の社務所裏の木を再び確認したら、朝一番にはいなかったホシゴイが2羽、いました。昨日と同じあたりです(2026年1月17日 :九華公園にホシゴイが戻ってきました)。見逃していたか、隠れていたのが出てきたのか、はたまたどこからかやって来たのか?

Dsc04181c_20260118143201 Dsc04165c_20260118143201  水鳥。今日は、ホシハジロのオスが1羽来ていました。お休み中ですが、目は開いていて警戒しています。キンクロハジロは63羽。

Dsc04118c-2 Dsc05080c-2  ハシビロガモは、18羽。ヒドリガモは、1ペア。

 Dsc04763c_20260118143301 Dsc04623c_20260118143301 カイツブリは、今日も、二の丸堀の東側エリアに2羽がそろっていました。ほかに今日は、オオバンが1羽来ていました。昨シーズンも、オオバンが1~2羽来ていたと思います。

Dsc04213c_20260118143201 Dsc04204c_20260118143201  ユリカモメは、数えた限りでは49羽。以前は、野球場のフェンスに集まっていたのですが、最近は、この旧アヒル小屋のところや、管理事務所そばの電柱で待機。ここにいると、アイガモにエサをやる人が来るのがよく分かるのです。カワウさんも旧アヒル小屋のところにいました。

Dsc05166c-2  貝塚公園から内堀南公園へ行く途中のお宅で、シジュウカラ。メス。

Dsc05191c_20260118143401  ここ3日ほど暖かくて、テレビの天気予報では「桜が咲く頃の陽気」といっています。寺町商店街の河津桜を見てきたら、つぼみが膨らんできているように見えました。

Dsc05208c  オマケ。散歩から帰ってきたら、住吉入江にお客さんが乗った船が入っていました。近くで、顔なじみの釣り船・観光船の会社の方にも遭遇。「くわなほんぱく2025」のイベント「【ブラクワナ】境界を越えて──水のまち桑名、五感でめぐる新春の旅」のようでした。住吉浦~ 七里の渡し ~ 外堀 ~ 住吉浦 ~ 大外堀の船旅、歌行燈での昼食その他がセットで¥13,000とか。

ウェブページに「桑名の東海道を行く」を公開しました

 このココログのWebページに「桑名の東海道を行く」を掲載しました。これは、平成30(2018)年8月に「桑名の東海道」と題してつくった「パネル展示」をもとにしてあります。このパネル展示は、当時、九華公園の指定管理者であった株式会社KMI桑名様のご協力、ご理解をいただいて、九華公園に展示したものです。その内容をもとにウェブページとしてつくりました。文章は、必要に応じて加筆修正をしましたが、さらに吟味したいと考えています。桑名の東海道を散策される際の参考としてご覧いただければ幸いです。

 スマホでご覧いただく場合、上記のリンクから見ていただけます。ココログのサイドバーに「ウェブページ」へのリンク集がありますが、このサイドバーは、スマホではご覧いただけません。「PC版サイト」または「デスクトップ用Webサイト表示」をご利用ください。Androidスマホでは、スマホのサイト表示をPC版に切り替えてください。スマホでココログを表示していただき、右上のメニューボタン(縦3点)から「PC版サイト」を選択するとPC版が表示されます。iPhoneでPC版ココログを見るには、Safariでブログのページを開き、アドレスバーの「AA」アイコンをタップして「デスクトップ用Webサイトを表示」を選択するか、更新アイコンを長押しして同様のオプションを選んでください。

 なお、写真は、基本的には、当時のものをとりあえずそのまま使用していますが、撮り直した方がよいかも知れません。

2026年1月 5日 (月)

クリスマス以来久しぶりに九華公園にアオサギが登場

Dsc08078c_20260105141801  二十四節気では、今日からは小寒。今日は、寒の入りともいわれ、寒さがいっそう厳しくなる頃(こちら)。晴れ時々曇りで、最高気温は10.8℃。陽が出ていると暖かいのですが、陰ると寒く感じます。いつも通りに7時半から散歩へ。住吉神社、九華公園、歴史を語る公園、内堀公園、外堀、春日さん(桑名宗社)、田町、住吉入江と6.4㎞。冒頭の写真は、散歩から帰った10時頃の北の空。中央に写っている“valor(バロー)”は、岐阜県発祥のスーパー。わが家から徒歩5分ほどで、便利。100均ショップも入っていますし、隣には衣類のディスカウントショップである「あかのれん」もあります。ちなみに、バローは、名古屋市場の初競りで『青森県大間産 天然生本まぐろ』を競り落とし、今日、明日、この桑名東店でも販売するとか(こちら)。Webサイトの写真を見ると、「中トロ 100g  ¥1,580」とあります。さすがによいお値段。

Dsc06589c_20260105142001 Dsc06665c_20260105142501  住吉水門の内側には、ヒドリガモが3ペアと、オオバンが2羽。揖斐川には、赤須賀漁港の漁船が出ており、水鳥は見当たりません。

Dsc06681c Dsc06767c_20260105142001  七里の渡し跡では、オオバンが2羽。潜って撮ってきた水草を食べているところも見られました(右の写真)。

Dsc06790c_20260105142001 Dsc06827c_20260105142001  さらにコガモも。オスが1羽にメスが2羽。コガモは、七里の渡し跡まではよく来ていますが、柿安コミュニティパークや、九華公園まではめったにやって来ません。

 Dsc06898c_20260105141901ワンパターンの極致ですが、九華公園のアイガモは、元気そうでした。アイガモを見ようと、北門を入ってすぐの堀端に立つと、ユリカモメや、キンクロハジロ、ハシビロガモが、エサがもらえるかと思って、急いでやって来ます。

 相撲場のところには、ツグミ。Dsc06857c_20260105141901地面に降りてきてエサを探していました。毎年、年が改まった頃から、こうやって地面に降りてくるようになります(飛来してきて、年末くらいまでは樹上で過ごすことがほとんど)。

Dsc07016c_20260105141901  鎮国守国神社の社務所裏の木には、久しぶりにアオサギが来ていました。ここにアオサギが来るのは、クリスマス以来(2025年12月25日:春日さんで奉納された「左馬の絵馬」を見てくる)。散歩友達でも、ここにアオサギが来るのを楽しみにしている方があり、「今日は、アオサギが来ていますね」という声も聞かれました。やはり、ここにアオサギが来ていないといけません。

Dsc07523c_20260105143801  Dsc07158c_20260105141901奥平屋敷跡の入り口でシメ。どうにも写真が撮りにくいところにいて、こんな証拠写真しか撮れませんでした(苦笑)。木のてっぺんで、枝かぶりの位置なのです。鎮国守国神社を通り抜けて、柿安本店の駐車場でハクセキレイが1羽。

Dsc07801c_20260105141901  Dsc07569c_20260105141901再び相撲場のところに来たら、カワラヒワ。さらに、九華公園の外周遊歩道の南では、ジョウビタキのオスに遭遇。

Dsc07284c_20260105141901 Dsc06934c_20260105144201  水鳥たち。ホシハジロは、今日もオスが1羽のみ。キンクロハジロは、今日は多く、54羽もいました。

Dsc06941c_20260105141901  Dsc07324c_20260105141901 ハシビロガモは、10羽。左の写真はオスですが、頭がかなり青くなってきています。ヒドリガモは、1ペア。

Dsc07065c_20260105141901 Dsc07228c_20260105141901  ユリカモメも、今日は多くて、数えた限りで85羽。

Dsc07724c_20260105141901 Dsc07373c_20260105141901  ハジロカイツブリと、カイツブリは今日も1羽ずつがいました。場所は、いつもと同じく、二の丸堀の東側エリア。

Dsc07346c_20260105141901  見ていると、やはりカイツブリが、ハジロカイツブリのあとに付いて行っているようです。

Dsc07848c_20260105141901  歴史を語る公園には、「切絵図」のことで立ち寄りました。それについては、後述。ちょっと距離があったのですが、ここでもジョウビタキのオス。まん丸でジョビボール。

Dsc07907c Dsc07879c_20260105141901  ここにはさらに、オオバンも。見ていたら首のあたりを掻き始めました。右には、弁足が見えています。オオバンも水鳥ですが、足には水かきではなく、この「弁足(べんそく)」と呼ばれる閉じたり開いたりする葉のようなものが付いてます。 これで水を蹴る、泥の上でも沈まずにしっかり歩けるのです。

Dsc07927c_20260105141801 Dsc07962c_20260105141801  春日さんへは、初詣に行って来ました。元旦の朝にも行こうと思ったのですが、朝早かったにもかかわらず、大賑わいでしたので、出直したのです(微笑)。さすがに今日は空いていましたので、ゆっくりとお参りできました。

Dsc07915c Dsc07920c_20260105142201  歴史を語る公園(左の写真)に立ち寄ったのは、「切絵図」のことと書きました。ここは七里の渡し跡から続く、桑名城の外堀沿いにあります。昨日歩いてきた三之丸とはこの外堀を挟んでいます。この公園の南に、現在、南大手橋がかかっています(右の写真)。その名の通り、旧桑名城につながる橋ですが、江戸時代の位置とは異なっています。

Dsc07833c_20260105142201 Minamiote  現在の橋より少し北にあったということは知っていましたが、『桑名城下切絵図』の「丸之内」に、「明治30年代に20m余り南へ。大正年間更にその南へ移設」とありました。「切絵図」と現在の地図とを照らし合わせると、左の写真で2階建ての家が建っているあたりに江戸時代は、南大手橋があったと思われます。右の画像は、『久波奈名所図会』の「南追手」に描かれた南大手橋。向かって左が西、右が東で、城内。南大手橋は木橋で、いざというときには橋を落とせます。渡ったところに南大手門。この門は、高麗門または薬医門の形式で、渡った先には枡形があったと思われます。ということで、趣味というか、暇つぶしというか(笑)。

2026年1月 4日 (日)

ハジロカイツブリとカイツブリのシンクロした動き

Dsc06562c_20260104134901 最低気温が1℃、最高気温は11℃、晴れのち曇りという予報でした。しかし、実際には、雲のち晴れという感じで、最高気温は10.0℃。散歩している間は、ほぼ曇りでした。いつものように、7時半から、住吉神社、九華公園、内堀公園、職人町、新築公園、常盤町、老松公園、寺町と6.0㎞。冒頭の写真は、帰宅したときのもの。

Dsc05411c_20260104134901  散歩に出てすぐ、住吉入江沿いでハクセキレイ。入江の堤防の柵にいます。

Dsc05444x Dsc05448x  住吉水門の内側では、ヒドリガモのペア。お休み中ですが、目も閉じていたように思います。

Dsc05516c_20260104135001  揖斐川には、3羽ほどカンムリカイツブリが見えました。

Dsc05596c_20260104135001 Dsc05578c  七里の渡し跡では、コガモ。オス1羽(左の写真)に、メス2羽。今日は、曇っていて、写真がイマイチ(苦笑)。

Dsc05673c_20260104135001  柿安コミュニティパークの堀には、オオバンが1羽いたのみ。

 Dsc06241c_20260104135101九華公園には7時50分についたのですが、とても静かでした。ドバトはそれなりにいたのですが、ヒヨドリの鳴き声がほとんどしないのです。アイガモさんたちは、元気そうでした。周りにユリカモメや、キンクロハジロが集まっていましたので、直前にどなたかエサをやったと思われます。

Dsc05909c_20260104135001  奥平屋敷跡には、今日もイソシギの姿がありました。いつもなら、このエリアの端っこを歩いているのですが、今日は、中央あたりまで進出していました。幸先はよかったものの、このあと、二の丸跡、朝日丸跡などもふくめ、小型野鳥はほとんどいません(苦笑)。道理で静かなわけです。ドバト、少数のヒヨドリくらい。

Dsc06302c_20260104135101  本丸跡まで来て、ようやくハクセキレイが1羽。右の翼を傷めた個体です。久しぶりに出会いましたが、元気そうで何よりです。

Dsc05783c_20260104135001 Dsc05695c_20260104135001  水鳥たち。ホシハジロは、オスが1羽。キンクロハジロは、40羽。

 Dsc05977c_20260104135001 Dsc06192c_20260104135101 ハシビロガモは、8羽。ヒドリガモは、1ペア。午前中は、曇っていましたので、カモたちも休んでいるものが多くいました。

Dsc05998c_20260104135001  ユリカモメは、48羽。今日も、管理事務所近くの電柱や、旧アヒル小屋あたりで待機しています。

Dsc06152c Dsc06101c ここまでは、あまり鳥果はあがらず、「今日はダメか?」と思っていたのですが、良いこともありました。今日も1羽ずついたハジロカイツブリと、カイツブリがその主役。

Dsc06026c_20260104152001Dsc06032c_20260104135101  そのハジロカイツブリと、カイツブリが近くにいるときの写真を撮っていたところ、こんなシーンが写っていたのです。左の写真では、ハジロカイツブリが水面で羽ばたいています(私が「バッサバサ」と呼ぶ行動)。奥にいるカイツブリの翼も、少し浮いているように見えます。さらに、このあと、ハジロカイツブリが翼をたたむ途中のシーンでは、カイツブリもシンクロしたような動作をしていました。このあとの公園でも、今日は鳥果はほぼありませんでした。

Marunouchi  余談というか、昨日の「切絵図」の話の続き。昨日の記事の最後に載せました画像あたり(左に、再掲)の実地検分をしてきました。ただし、曇っていて、あまりよい写真は撮れず。再チャレンジが必要かも知れません。

 まずは、Dsc05746c_20260104141001「切絵図」に「現在の筏橋あたりか?」と書いたところが、左の写真。北から撮っています。江戸時代には、ここは陸続きだったようです。筏橋の手前、向かって左には太鼓門があり、右側には太鼓櫓があったとされています。太鼓櫓には太鼓が置かれ、時刻を知らせるなどの役割を果たしたのでしょう。太鼓櫓の手前には「物頭番」とあります。「物頭(ものがしら)」は、足軽・徒士(おかち)クラスの下級武士を束ねる中間管理職(組頭・足軽大将)。

Dsc05752c_20260104141001  こちらに写っているのは、九華公園の管理事務所。右端に見えているのが、扇橋。東から西を向いて写真を撮っています。管理事務所のあたりには、「鐘の門」があったとされています。

Dsc05793c_20260104141001 Dsc05812c_20260104141001  扇橋まで行くと、南西側にこういう景色が見えます。中央のビルは、念仏宗無量寿寺三重別院。ここに「服部石見守」の屋敷があったのです。たぶん、ご存じない方が多いと思います。右の写真は、扇橋から北側のエリア。これらに写っている、九華公園の西側の「三之丸(現在の地名)」は、家老屋敷が並んでいたところです。上の切絵図の範囲外も見てきましたが、それはまた別の機会にでも。

2026年1月 3日 (土)

九華公園でカイツブリが2羽……雪が降りました

Dsc03785c_20260103133501 Dsc03825c_20260103133501  天気予報の通り、雪が降りました。といってもご覧の通りです。左の写真は、散歩に出たときの北の空、右の写真は、桑名七里の渡し公園。雪化粧したくらいで、積雪量は、せいぜい2~3㎝くらいでしょうか。しかし、雪が降ると寒くなってかないません。最低気温は0.4℃、最高気温は8.7℃。午前中は風は弱かったのですが、午後からは少し強くなっています。

Dsc05338c_20260103133401  こちらは、9時過ぎに散歩から帰ったときの多度山の様子。標高は403m。冒頭の写真では、中央やや左の奥に小さく見えていますが、このときにはほぼ雲の中。7時過ぎには、空は明るくなってきましたので、いつも通り、7時半から散歩へ。住吉神社、九華公園、内堀公園、京町、寺町と5.0㎞。九華公園の後半くらいから雪が降り始めましたので、ショートカットして帰宅したという次第。

Dsc03922c_20260103133501  桑名七里の渡し公園にシメがいたのですが、カメラの露出補正スイッチを回している間にどこかに行ってしまいました(苦笑)。雪が降った後というためか、さすがに野鳥はほとんどいません。揖斐川には、カンムリカイツブリが3羽ほど点在していたのみ。

Dsc04028c_20260103133501 Dsc04058c_20260103133501  あまり期待せずに歩いていたら、七里の渡し跡に来てビックリ。ヒドリガモの集団。数えてみたら、22羽もいました。三之丸公園にはヒヨドリ、蟠龍櫓にはドバト、そして三の丸水門にはスズメ(右の写真)。

Dsc04076c_20260103133501  柿安コミュニティパークも一面、雪化粧していました。ここにいたのは、ハシボソガラスのみ。

Dsc04108c_20260103133501  九華公園についたのは、7時55分。管理人さんは、正月も出勤で、奥平屋敷跡の鳥小屋にいるインコ、文鳥の世話をしておられますし、トイレの掃除をしてくださる方も同様。アイガモたちは、珍しく私が覗き込んだら寄って来ましたし、移動したらついてきました。たぶんエサが欲しかったのでしょうね。

Dsc04149c_20260103133501  予想通り、野鳥、とくに小型野鳥は、あまりいませんでした。相撲場の近くにカワラヒワが数羽。

Dsc04260c_20260103133601 Dsc04321c_20260103133601  奥平屋敷跡には、ハクセキレイが2羽。雪と野鳥のコラボ写真が撮りたかったのですが、そうそううまくは行きません。

Dsc04575c  二の丸跡に移動しようとしたら、イソシギを見つけました。最近、奥平屋敷跡によくいます。よくいるということは、食べるものがあるということなのでしょう。

Dsc04685c_20260103133601  二の丸跡では、モズが出てきました。しかし、撮れたのは、この1枚だけ(苦笑)。モズは少しずつ移動していきましたので、追いかけたのですが、これ以上は撮れず仕舞い。超証拠写真。小型野鳥は、以上。

Dsc04124c_20260103133501 Dsc04659c_20260103133601  水鳥。キンクロハジロ27羽。左の写真は、エサがもらえるかと思って、私に向かって必死に泳いでくるところ。ハシビロガモは、13羽。

Dsc04774c_20260103133601  ヒドリガモは、1ペア。今日は、ホシハジロは、見当たりませんでした。カモもやや少なめでした。

Dsc04126c_20260103133501 Dsc04232c  ユリカモメは、16羽。最近、ユリカモメも少なめですし、野球場のフェンスにたくさん止まっているシーンは見られなくなりました。

Dsc05098c_20260103133601 Dsc05087c_20260103133601  今日、唯一よかったのは、カイツブリが2羽いたことでした。まず、ハジロカイツブリと、カイツブリ1羽ずつが、二の丸堀の東側エリアにいたのを、朝日丸跡から確認していました。

Dsc04928c_20260103133601 Dsc06077c  その後、公園内を回って、野球場のところまで来たら、吉之丸堀の東側エリアにカイツブリが1羽。二の丸堀にいたカイツブリが移動してきたと思ったのですが、その後、二の丸堀の東側エリアには、さきほどのハジロカイツブリと、カイツブリが1羽ずついたのです。ということは、カイツブリは2羽いることが確定。というあたりから、再び雪が降り始めましたので、帰宅の途へ。こういうとき、寺町商店街にはアーケードがありますので、助かります(右の写真、昨年12月28日に撮影。三八市で賑わっていました)。

Dsc05212c_20260103133601 Dsc05304c_20260103133601  ただ、寺町商店街を通り抜けた頃には、雪は止んできて、青空が復活。こんなものです(微苦笑)。住吉入江まで戻ってきたら、オオバンが5羽もいました。住吉水門から続いている入江(水路)ですが、水門からは450mほど奥に入ったあたりです。

Dsc03935c_20260103133501  Dsc04086c_20260103133501わずかとはいえ、せっかく雪が積もっていましたので、それらしい景色でもと思ったのですが、積もった量が知れていますから、これはというものは見つかりません。サザンカの花に雪も、難しいものです。

Kuwanajoukakiriezu  余談。郷土史に興味があって、2017年から市民大学郷土史学科の講座に通い、そのほか、『久波奈名所図会』を個人的に読み下していると書いたことがあります。さらに、昨年末、『くわな史跡めぐり』で訪ねていないところのチェックをしていて、『桑名城下切絵図』のおもしろさに気づきました。桑名市・桑名市博物館が2022年に刊行し太もので、すぐに手に入れ、ときどき眺めてはいたのですが、しっかり見たのは、『くわな史跡めぐり』チェックのときでした。

Marunouchi  この切絵図には、いろいろな情報が書き込まれていて、とても興味深いことに改めて気づいた次第(もっと早く気がつけよ、ということですが)。『文政年間桑名市街之図』がもとになっています。当時はなかった現在の道路や水路が示されていますし、原図に記されていない名称や、現在の呼称が参考情報として加筆されています。左の画像には、勝手ながら、「丸之内」の一部を使用させていただいています(九華公園や、三之丸のあたり)。中央に「九華橋」「扇橋」とあります。これは、現在、堀にかかっている橋の名前。扇橋のところに「鐘の門」「鐘」とありますが、現在の管理事務所あたりでしょう。その上にある「太鼓門」「太鼓」は、今は、「筏橋」がかかっているところと思われます。「服部石見殿」の屋敷は、念仏宗無量寿寺三重別院です。服部石見守(2,000石)は、服部半蔵正成の子孫で、故あって桑名藩に来て(詳細はリンク先にあります)、藩主一族として続きました。右下には「奥平八郎左衛門」とあります。奥平は家老(1,500石)で、この屋敷跡が「奥平屋敷跡」となっています。奥平家は、久松松平家の初代桑名藩主・松平定綱の母・松源院の出である奥平家につながる家系。これまでに郷土史講座で学んだ内容や、『久波奈名所図会』に取り上げられたこととリンクさせたり、この切絵図を参考に散歩したりするとおもしろいかと思っているのです。

2026年1月 1日 (木)

明けましておめでとうございます

Dsc01057c_20260101105001  令和8年、明けましておめでとうございます。旧年中は大変お世話になりまして、ありがとうございました。本年もどうぞよろしくお願いいたします。昨年は、古希を迎え、モットーを「淡々と飽きもせず……」「晴歩雨読」「散歩生活ごくたまに仕事」に致しました。3つめのモットーは、昨年、「散歩生活ときどき仕事」から改めたものです。もう1つ、これまで通り続けたいことに「レンズを通した自然観察」があります。冒頭の写真は、わが家のベランダから見た初日の出。住吉神社が、わが家から近い初日の出の名所ですが、いつもベランダから見ています。

Dsc00709c_20260101105001  58e1604b めでたい写真をと思い、こちらは赤須賀漁港の漁船に飾られた大漁旗です。掲げられる大漁旗は、残念ながら、毎年減ってきていますので、なかなか絵にならなくなりました。去年も書きましたが、正月に赤須賀漁港で大漁旗の写真を撮ることは、そろそろ限界かもしれません。右の写真は、11年前のもので、それは見事でした(右の写真、2015年1月3日:初歩きは、赤須賀漁港、九華公園へ……大漁旗、ユリカモメ、新たな屋根上の鍾馗さんなど)。

Dsc01219c_20260101105001 Dsc01697c_20260101105101  ところで、元旦も散歩に出て来ました。7時50分から住吉神社、九華公園、京町、寺町と4.4㎞。今日も詳細は割愛しますが、住吉神社(左の写真)、鎮国守国神社(右の写真)、春日さん(桑名宗社)御坊さん(桑名別院)と初詣ツアーをしてきました。鎮国さんには、キッチンカーが3台来ていました。最近は、氏子の方が接待してくださるのではなく、こういう流れなのでしょうね。春日さんは、朝早いので空いているかと思ったのですが、楼門から参拝者の大行列が続いていましたので、後日改めてということにしました。

Dsc01805c_20260101110601  野鳥写真を少しだけ。Dsc01597c_20260101110501アイガモさんと、右の写真はホシハジロのメス。たまにしか来ませんので、特別にということ。

Dsc01794c_20260101110601  ユリカモメ、カワウさんがよくいる旧アヒル小屋のところにいました。

Dsc01713c_20260101105101  ということで、元旦はゆっくりすごしておりますが、一応「散歩生活」ということでした。こちらの写真は、鎮国守国神社にあった干支飾り。毎年氏子の方の手作りなのですが、今回は、かわいらしさという点では、ちょっとかなという気がします。

 

2025年12月27日 (土)

野鳥も年末年始の連休か、ジョウビタキ、イソヒヨドリくらい……ついでに歴史散歩へ

Dsc04371c_20251227140601  世間様は、年末年始の連休に入ったようで、今朝は散歩している間、町がいつもの土曜日以上に静かな感じでした。その今朝の最低気温は1.2℃。名古屋などでは、氷点下になったようですが、そこまで寒くはありませんでした。風は弱く、歩いている間もさほど寒い気はせず。住吉神社、九華公園、吉之丸、赤須賀、貝塚公園、内堀南公園、吉津屋町、京町、寺町と、いつもより少し足を延ばして、6.2㎞。日中も気温は上がらず、最高気温は、8.6℃。

Dsc03344c_20251227140001  こちらは、散歩に出たときの藤原岳。下の方まで冠雪しています。わが家から北西に24㎞ほどのところ。三重・滋賀の県境で、鈴鹿山脈の北部にあります。標高は、1,144m。

 Dsc03515c_20251227140001散歩に出てすぐ、近所の知人に久しぶりに出会い、喋っていたら、ジョウビタキのメスが登場。日が当たっておらず、こんな証拠写真しか撮れず。しばらく前にわが家近くに縄張りを定めたジョウビタキのメスがいると書きましたが、たぶんそのジョウビタキ。

 Dsc03568c_20251227140001住吉水門のところでは、ヒドリガモが2ペア。揖斐川には、赤須賀漁港の漁船が数隻出ていて、水鳥はほかには見えません。七里の渡し跡では、川口水門の方にキンクロハジロのオスが1羽いただけ。

Dsc03641c  イソヒヨドリのメス、今日は蟠龍櫓の屋根のてっぺんにいました。

Dsc03710c_20251227140101  出がけに知人と話していましたので、九華公園到着は、8時前。アイガモたちは、元気そうです。今日は、ユリカモメも、キンクロハジロもそばにはいませんでしたから、誰にもエサはもらっていなかったと思われます。

Dsc03714c_20251227140101 Dsc03731c_20251227140101  最初に、町が静かだったと書きましたが、九華公園も散歩する人はいつもより少なく、散歩友達にもほとんど会えませんでした。会ったのは、管理人さんと、シルバー人材センターから清掃に来ていらっしゃる方々のみ。野鳥も少なく、野鳥たちも年末年始の連休に入ったのかと思ったくらい。アオサギさんも休み。相撲場のところでカワラヒワが2羽。

Dsc04062c_20251227140101Dsc03882c_20251227140101 朝日丸跡で、ジョウビタキのオス。さらに、外周遊歩道の東でも、ジョウビタキのオス。最初に見たところから50mも離れていないところで見ましたので、同じ個体の可能性が高いと思います。ほかに見た小型の野鳥は、ハクセキレイ、ゴイサギ(相撲場のはるか上空を通過していきました)、ヒヨドリ、ドバトくらい。最近、ムクドリ、スズメを見なくなっています。

Dsc03766c-2 Dsc03872c_20251227140101  水鳥たちもあまり多くはありませんでした。ホシハジロのオスは、今日も1羽。左の写真では、お休み態勢になってはいますが、目は開いていて、こちらをしっかりと見ています。写真を撮るだけで、何もしませんから、そんなキツい目で見ないでほしい(笑)。キンクロハジロは、36羽。

Dsc03996c_20251227140101 Dsc03836c_20251227140101  ハシビロガモは、10羽。左の写真はメス、右はオス。カモの写真は、代わり映えしないものになり勝ちですので、何とかバリエーションをつけたいと思っていますが、なかなか難しい。

Dsc03827c_20251227143001  ヒドリガモは、1ペアのみ。ハジロカイツブリと、カイツブリは、すっかり見なくなってしまいました。残念。

Dsc03983c_20251227140101  ユリカモメもほとんどおらず、今日は6羽のみ。今日のバードウォッチングは、以上。

Dsc04261c_20251227140201  吉之丸と、赤須賀へ足を延ばしたと書きました。さほど遠回りをしたわけではありません。昨日の記事で、『くわな史跡めぐり』で訪ねていないところをチェックしていると書きました(2025年12月26日:雪国のような空模様)。その中で「矢部駿河守御用屋敷」と、「藩校立教館」に言及されていました。これらのことはもちろん知っていますが、その場所についてはあまりハッキリ認識していなかったのです。桑名市が刊行した『桑名城下切絵図』も参照して調べたら、前者は吉之丸に、後者は赤須賀にあることが分かったので、「それなら散歩ついでに行ってみよう」と思い立った次第。

Yabesurugagoyoyashiki3  矢部駿河守定謙(寛政元(1789)〜天保 13(1842)年)は、江⼾時代後期の旗本です。堺奉行、大坂西町奉行、勘定奉行、江戸南町奉行などを歴任し、名奉行といわれましたが、天保の改革の株仲間解散令などに反対したため罷免され、桑名藩お預けとなっています。天保13(1842)年5月1日、護送の行列は江戸を立ち、13日に桑名に着きました。当時の藩主は松平定猷。お預けから3ヶ月後、通説では、無罪を主張して食を絶って亡くなったとされていますが、桑名での資料では病死となっています。矢部駿河守の座敷牢は吉之丸にあった「別会剣術所」を改修してつくられました。吉之丸通りを挟んだ向かい側には家老服部半蔵と三輪権右衛門の屋敷があり、厳重に塀をめぐらせた敷地の中に、さらに囲われた座敷牢があり、警備もものものしかったといいます。現在は、民家となっています。ということで、九華公園のすぐ南あたりが、その場所。左の画像は、『桑名城下切絵図』の「2 吉之丸』を参考に描いたもの。私がいつも歩いているところのすぐ近く(微笑)。ちなみに、吉之丸通りは、江戸時代からあったようです。


Dsc04176c Dsc04215c_20251227140201  まずは、吉之丸通り。この写真は、西から東を見ています。向かって左手に三輪権右衛門と、服部半蔵の屋敷があったところで、通りを挟んだ右手側に矢部駿河守御用屋敷がつくられたということになります。右の写真あたりに(東から西を向いて撮影)、手前側から服部半蔵の屋敷、その向こうに三輪権右衛門の屋敷があったと思われます。

Dsc04205c_20251227140201  この、現在は民家が建ち並んでいるところに別会剣術所があり、そこを矢部駿河守御用屋敷にしたと考えられます。矢部駿河守桑名藩預かりについては、たとえば、こちらに詳しい言及があります。

Rikkyokanruin 続いて、藩校立教館跡。「立教館(りっきょうかん)」は、江戸時代に松平定信が白河藩に設置した藩校で、久松松平家が桑名に移封になって、桑名藩に移り、伊賀町に設立されています(松平定永の代)。明治初年に廃止され、桑名市立立教小学校にその名前が引き継がれています。『桑名城下切絵図』の「5 伊賀町」には、左の画像で、赤い四角を付したところにあったといいますが、『くわな史跡めぐり』では、その西、青い丸のところにあったと書かれています。どちらが正しいのか、あるいは、移転したりしたのかなどについては、現時点では不明。ただい、『桑名市史 本編(p.493)』には、「文政6年(1823)定信の子定永が桑名へ復封されると、旧領主松平下総守の旧慣により、学校を伊賀町に置き、同じく立教館と称し(中略)、明治元年(1868)正月藩主定敬が罪を朝廷に得、同2年8月まで一旦閉校したが、3年5月更に校舎を吉之丸に旧藩主一門松平帯刀の邸宅を卜し、ここに移し改築した」とあります。ちなみに、松平帯刀は、上の地図で「松平信濃守」とある人物と思います。

Dsc04305c-2  Dsc04281c_20251227140201『桑名城下切絵図』にある立教館跡は、この写真中央の民家のあるところ(新高須屋 十一万石とあるところの手前)です。『くわな史跡めぐり』にあるのは、右の写真あたりと思います。ということで、今日は、こちらの歴史散歩がメインだったかもしれません。どちらも今は、民家になってしまっていますから、見てきてもどうということはないんじゃないか?というお考えもあるかも知れませんが、まぁ、趣味の範疇です(微笑)。

2025年12月 7日 (日)

実家でも散歩……ヒマラヤザクラが咲いていました

Img_6199c  昨日から家内の実家に来ています。津市の山間にある田舎で、桑名に比べるととても寒いところ。まさに底冷えがしてきます。終日、石油ストーブを使っていますが、ストーブの前にいれば暖かいのですがねぇ。昨日は、こちらに来る途中で、津市河芸町にある円光寺で紅葉を見てきました(2025年12月6日:20251206「津・円光寺の紅葉を見る」)。今朝は、いつも通りに散歩。とはいえ、8時を過ぎて日が当たってきてから出かけました。そうでないと、寒いのです(苦笑)。散歩は、例によって町内を一周。氏神様にもお参りし、檀那寺では墓参りというコース。することは同じで、歩きながら野鳥を探すのです。

Img_6206c Img_6242c  散歩に出てすぐ、田んぼにセグロセキレイ。ちなみに、田舎は、右の写真のようなところ。山に囲まれています。西には青山高原が広がっています。青山高原は、風が強いところで、発電用の風車がたくさん並んでいます。

 Img_6246c途中、頭の上からホオジロの鳴き声。探しました。電線に止まっています。頭の上から鳴き声が聞こえても、なかなか見つけられないものです。

 Img_6258c_20251208062401 Img_6275c_20251208062401 お寺の近くの川で、アオサギと、ダイサギ。ダイサギは、少し離れたところにもう1羽がいましたが、後ろ向き。

 Img_6353c別のお寺のところでは、カワラヒワが集まっていました。

Img_6390c_20251208062401  実家近くに戻ってきたら、温泉組合の建物の上にイソヒヨドリのオス。オスは、自宅付近も含め、久しぶりに見ました。今年、実家でイソヒヨドリが営巣し、巣立っています。

Img_6413c_20251208062401  実家に戻ってきたら、お隣のお宅にジョウビタキのメス。しばらく留まって、ポーズを取ってくれた感じ。

Img_6311c  お寺の近くにある小公園では、桜が咲いていました。ここは、いつも冬にも桜が咲きます。Googleレンズでは、ヒマラヤザクラと出て来ます。ヒマラヤザクラは、11~12月に咲くとあります。

Img_6337c  先日まで各地でクマの出没が話題になっていました。実家あたりでは、クマの目撃情報はありませんが、シカ、イノシシ、タヌキ、アライグマ、ハクビシン、アナグマ、サルなどは出てきます。そのため、田んぼや畑は、写真のように、電気柵でおおわれています。実家にもこの間までシカがよく来ていましたし、イノシシ、サル、アナグマがやってくることもあります。クマには出てきてほしくありません。

2025年12月 5日 (金)

藤原岳は、冠雪

Dsc06462c_20251205142801 Dsc05035c_20251205142701 昨日よりも寒さは緩みました。最低気温は4.2℃、最高気温は13.1℃。ただ、風は強く、最大風速は5.9m/s。風が吹くと、寒く感じます。冒頭の写真は、散歩から帰ったときのもの。多度山から雲が流れてきています。これは、典型的な冬の空。季節風に乗って雲が流れてくるのです。右は、散歩に出かけるときに、拙宅玄関前から見た藤原岳(1,144m)。昨日思った通り、かなり下の方まで雪が積もっていました。散歩は、7時半から住吉神社、九華公園、貝塚公園、内堀南公園、吉津屋町、京町、寺町と6.1㎞。

Dsc05088c_20251205142701  Dsc05065c_20251205142701住吉神社の近くの揖斐川には、キンクロハジロたちが8羽。さらにその近くにカンムリカイツブリが1羽。今日は、中州を見てもアオサギなどの姿はありません。揖斐川の堤防の上は、風が強くて寒い。

Dsc05169c_20251205142701  Dsc05145c_20251205142701七里の渡し跡には、ヒドリガモが14羽で、7ペア。冬が本格化してくると、ここにヒドリガモや、コガモがやって来ます。堤防の上には、スズメたち。

Dsc05256c  三の丸水門のところには、今日もイソヒヨドリのメスが出てきました。私の姿を見つけて、やって来たかと思うほど、絶妙のタイミングで出てきました。同時にジョウビタキのオスも来たのですが、イソヒヨドリを撮影しているうちに姿を消してしまい、写真は撮れず。

 Dsc05345c_20251205142701九華公園のアイガモさんたちは、今日も変わりなく過ごしていました。このあたりに今日は、アオサギは来ていません。

Dsc05520c_20251205144401  Dsc05479c_20251205144401九華公園では今日も、小型の野鳥はあまりいませんでした。これらのハクセキレイは、奥平屋敷跡にやって来たもの。

Dsc06034c Dsc06064c_20251205142801  本丸跡の花菖蒲園には、モズのメス。一瞬だけ登場して、どこかに行ってしまいました。さらに本丸跡では、ハクセキレイが1羽。右の翼を傷めている個体ですから、九華公園でときどき見かけるハクセキレイ。小型野鳥は、以上。ほかには、ヒヨドリ、ドバト、キジバトなど。

Dsc05332c_20251205142701  Dsc05964c_20251205142801 カモ。ホシハジロは、私が見たのはオス1羽でしたが、散歩&鳥見友だちのYさんは、もう1羽、オスがいて、魚をくわえていたとおっしゃっていました。ホシハジロは、植物食傾向の雑食で、魚類も食べるそうですが、私は、魚をくわえているのは見たことがありません。キンクロハジロは、22羽。今日は、キンクロハジロは、減っていました。

Dsc05542c_20251205142701 Dsc05918c_20251205145101  ハシビロガモは、10羽。こちらも少なくなっていました。キンクロハジロが少ないと、「今日は、カモが少ないな」と思えます。ヒドリガモは、今日もオス2羽、メス1羽。

Dsc05941c_20251205142801  そのヒドリガモ、メスが身繕いをした後、バッサバッサと堀で羽ばたきを見せてくれました。

Dsc06335c_20251205142801 Dsc05878c  ユリカモメは多く、59羽。右の写真では、珍しくユリカモメが上陸しています。これは、散歩&鳥見友だちのOさんがパン屑を撒いたら、地面に落ちたものを拾いに来たところ。たまにこのように、エサにつられて上陸するユリカモメがいます。

Dsc05779c_20251205142701 Dsc05741c_20251205142701  ハジロカイツブリは、二の丸堀の西側エリアにいました。今日も2羽が一緒に行動。右の写真は、ハジロカイツブリの1羽が、キンクロハジロの前を横切ったところ。大きさはかなり違います。

Dsc06235c_20251205142801  こちらは、その後、2羽でいるところを撮影したもの。

Dsc06374c_20251205142801  その後の公園などでは、とくに野鳥はいなかったのですが、貝塚公園を出たところの民家のテレビアンテナでヒヨドリが、翼を広げて大きな声で鳴いていました。何かアピールしたいことでもあったのか、と思うくらい大きな声でした。

Dsc06266c_20251205142801  九華公園のアツバキミガヨラン。今日もまだこんな感じ。もう少し花が開いてくるはず。ちなみに漢字で書くと、「厚葉君が代蘭」。

Dsc06451c_20251205142801  Dsc06008c_20251205145901散歩コースでは、どこでも木々の葉はかなり落ちてきて、いよいよ冬の景色になってきています。左の写真は、九華公園にて。奥平屋敷跡から二の丸跡へかかる橋から吉之丸堀の西側エリアを見ています。右は、住吉入江のほとりから諸戸氏庭園方面を見たもの。

Dsc05269c_20251205142701  ところで、この記事で2枚目に冠雪した藤原岳の写真を載せました。九華公園の北東側に隣接する市民プールのあたりの揖斐川堤防から写真を撮ると、このような景色が見えます。拙宅も含め、いくつかのマンションのすぐ背後に藤原岳があるように見えるのです。

2025年12月 3日 (水)

商店街は「歳末大売り出し」で大賑わい……野鳥はあまりいません

Dsc03316c_20251203141201  朝は曇っていて、最低気温も11.5℃。風もなかったのですが、昼前くらいから晴れ間も出て来た代わりに風が強くなり、今のところ、最大瞬間風速は7.7m/s。最高気温は、15.1℃になったのですが、アメダスのデータを見ると、気温は徐々に下がっているようです。いよいよ本格的な冬の到来。午後から室内には日が入って暖かいのですが、外ではビュービューと強い風が吹いています。今朝も7時半から散歩へ。住吉神社、九華公園、内堀南公園、外堀、吉津屋町、京町、寺町と5.7㎞。なぜか、このところ毎日5.7㎞。これはGoogle Fitのデータ。冒頭の写真は、帰宅したときのもの。多度山には小雨でも降っているようです。

 Dsc01114c_20251203141301揖斐川には赤須賀漁港の漁船が出ていて、水鳥はまったくいません。七里の渡し跡まできたら、コガモが2羽、護岸についた苔でも食べているようでした。

Dsc01262c_20251203141301 Dsc01325c_20251203141301  三の丸水門のところで、ハクセキレイ1羽と、イソヒヨドリのメスが1羽。

 Dsc02390c_20251203141201九華公園に着いて、まずはアイガモ。散歩友達の女性3人組が、パン屑をやろうとしたのですが、あまりお腹が空いていないのか、寄って来ません(苦笑)。8時前だったのですが、すでにたくさんエサをもらったのかも知れません。これだけ食べていたら、冬も越せるかも知れません。

Dsc01539c_20251203141301  アオサギさんは、鎮国守国神社の社務所裏の木にいました。と書いて気づいたのですが、今日は、小型の野鳥をほとんど見ませんでした。ヒヨドリは、鎮国守国神社の境内にはたくさんいたのですが、ほかにはいません。ドバトや、ムクドリ、スズメもいません。ジョウビタキ、カワラヒワ、シジュウカラ、メジロなども見ませんでした。朝のうちは曇ってはいたものの、風も弱くて、暖かかったのに、残念。二の丸跡でウグイスの鳴き声を聞いたのみ。

Dsc01636c_20251203141301  Dsc01652c_20251203141301ホシハジロは、今日もオスが1羽いたのみ。たいていはキンクロハジロと一緒に行動しています。そのキンクロハジロは、29羽。

Dsc01628c_20251203141301Dsc01943c_20251203141201  ハシビロガモは、13羽。ヒドリガモは、今日もオス2羽、メス1羽。

Dsc02092c  ハジロカイツブリは、今日も2羽。二の丸堀によくいます。この写真は、なぜか急に水面を駆けた後のもの。水面を蹴って、羽ばたきながら数10メートルを移動したのです。

Dsc02902c_20251203141201 Dsc03089c_20251203141201  1羽ずつの写真はこちら。昨日も書きましたが、ずっと2羽いるだろうということで、散歩&鳥見友だちのYさんとも意見が一致しました。

Dsc02249c_20251203141201 Dsc02210c_20251203141201  ユリカモメは、47羽。今日は、ユリカモメのいろいろなシーンが撮れました。右の写真は、お尻を撮ろうと思ったのですが、中には皆と逆向きに並ぶへそ曲がりが2羽いて、うまく行かず。

Dsc02806c_20251203141201 Dsc02226c  たぶん今シーズ初めてと思いますが、二の丸橋の欄干に並ぶところも撮れました。右の写真は、ユリカモメが野球場のフェンスに止まろうとしているところ。やたらバランスが悪いなと思ったら、このユリカモメは左足がなく、右足1本。ときどきこういう個体がいます。

Dsc01731c_20251203141301 Dsc01841c_20251203141301  ユリカモメの飛翔シーンにもチャレンジしたのですが、曇っていることもあって、あまりよいものは撮れず。記事には書きませんでしたが、先週、去年みたいに、ユリカモメが手に持ったエサを採るか試したのですが、今年はまだそういうシーンは見られません。去年も、そういえば、標識がつけられた、とても器用なユリカモメ1羽しか、この芸当はしませんでした(2025年1月30日:足環のついたユリカモメの情報が判明、2025年2月25日:今日は、ユリカモメの「エサ・キャッチシーン」)。

Dsc03185c_20251203141201 Dsc03242c_20251203141201  このあとの公園では野鳥はいません。住吉入江まで戻ってきたら、まずは、ジョウビタキのメス。昨日も同じあたりで出会いました。同じ個体と思います。愛想を振りまいてくれているようでした。さらに、ハクセキレイが1羽。入り江の堤防の上から、入り江を眺めて物思いにふけっているように見えます。

251203085135611c Dsc02718c_20251203141201  散歩コースで紅葉が景色になるところはないかと思って、こちら。鎮国守国神社の境内にある鎮国稲荷社のところ。ここの紅葉は、遅いのです。アツバキミガヨランは、まだ完全には咲きません。待たされます(微笑)。

Dsc03161c_20251203141201 Dsc03129c_20251203141201  オマケ。近所の寺町商店街では、今日から12月8日まで「歳末大売り出し」。「歳末大売り出し」ということ自体が、昭和の響きですが、ここの商店街には似合っているかも知れません。

Dsc03137c_20251203141201 Dsc03149c_20251203141201  抽選会も行われています。特等は、近所にある肉屋さんの牛肉。歳末大売り出しということもあってか、普段の三八市以上の大賑わい。いつもの三八市の倍以上のお客さんがいた気がします。小学生達も、買い物学習にきていました。先日取り上げた旧日沖金物屋さんも、今日は臨時営業しており、お客さんが何人か入っていました。

Dsc03142c_20251203141201 Dsc09318  この寺町商店街には、「くわな まちの駅」というお店があります。しかし、残念ながら今月末で、ここは閉店し、東員町六把野新田に移転が決まったそうです。オープン以来13年あまり、親しんできました。市内の名産品、土産などいろいろなものが売られていてときどき買い物をしていたのです。あの「萬金丹」もここで売っています。

Dsc02319c_20251203141201  ところで明日は、雪か雨のち晴れ、最低気温は2℃、最高気温は8℃という予報です。恐ろしい。いよいよダウンジャケットが必要になります。これだけ寒いと、散歩に行くなといわれるかもしれません。藤原岳や、多度山には雪が積もるかも。降水確率も、午前中は50%、午後40%。

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  • 平凡社: 街道アトラス

    平凡社: 街道アトラス
    旧街道に興味があります。ただし、あまりあちこちの街道を歩いたわけではありません。この本では、東海道と中山道は各宿場も紹介されるなど、詳しく載っていますが、その他の街道はダイジェスト。いわば、旧街道のカタログ本といったところ。現代の道と比べたり、旧街道がどのようにつながっていたかを知るにはよい本です。ただし、この本だけを頼りに旧街道を歩くことは、ほぼ不可能でしょう。 (★★★)

  • 保阪正康: なぜ日本人は間違えたのか―真説・昭和100年と戦後80年―(新潮新書)

    保阪正康: なぜ日本人は間違えたのか―真説・昭和100年と戦後80年―(新潮新書)
    今年は、昭和100年であり、戦後80年でもあるということで、新聞などでも特集記事が掲載されています。太平洋戦争は、日本という国を滅亡の一歩手前まで追い込みました。昭和という時代もそれが終わってから35年以上経ちますから、これからは歴史として語られるようになっていくはずです。この本は、二・二六事件、東京裁判、高度成長、田中角栄、昭和天皇など、時代を大きく変えた8つの事象を取り上げ、当事者たちの感情や思惑排して見つめ直すことを通して、これまでの通説、定説とは異なるそれらの真相を浮かび上がらせようとしています。読後感としては、私なども、何となくそうなのかと思っていたことがひっくり返されたような感じを抱いています。目的と手段を取り違えている、事実や科学的知見から目をそらしている、希望的観測を事実と思い込む、妙な精神論に陥るなど、今も続く認知、思考は、太平洋戦争のときの軍指導者から始まっているのかも知れません。いろいろな意味で「戦後」という概念については、根本的に再検討が必要ですし、日清戦争から太平洋戦争に至る数十年の戦争の時代は、何に由来し、そこから何を学ぶか、よくよく考えてみる必要があると思いました。 (★★★★★)

  • 保阪 正康: 保阪正康と昭和史を学ぼう (文春新書)

    保阪 正康: 保阪正康と昭和史を学ぼう (文春新書)
    保阪正康さんは、一貫して近現代史を検証し続け、5,000人もの歴史の証人を取材してきています。この本は、月刊『文藝春秋』に掲載されたものから15編を選んでまとめられています。読み応えがあるのに、分かりやすい内容で、昭和史の証人として瀬島龍三、後藤田正晴などインタビューが、また、昭和の戦争7つの謎として無謀な開戦を決意した理由などが載せられています。その後、あの戦争と昭和史を語ろうということで、半藤一利さんなどとの対談が載っています。最後に、歴史をどう引き継ぐかということで、講演録があります。この講演では、江戸時代まで遡らなければ日本人は理解できない、江戸時代の260年を通じて、戦争をしなかったという事実から教訓、知恵を学ぶ必要があるなど、江戸時代に築かれた財産をもう一度取り戻すことの重要性が語られています。明治維新という、薩長の下級武士の暴力革命を経て、帝国主義国家が作られていく過程で、江戸自在の財産は放棄されたと著者はいいます。知識、技術は学び、取り入れたのに、哲学までには思いが至らなかったため、そうなっています。また、もう一つ、著者が強調するのは、天皇制の捉え方、論じ方です。天皇制は、本質的に戦争を嫌う制度だと著者はとらえています。これは、私には目から鱗の見方でした。さらに、天皇は何らかの形で京都にお住まいになって、政治の中心は東京にあってという江戸時代の知恵をもう一度取り戻すのもよいという提案は、真摯に検討する価値があると思います。 (★★★★★)

  • 芝村 裕吏: 関数電卓がすごい (ハヤカワ新書)

    芝村 裕吏: 関数電卓がすごい (ハヤカワ新書)
    関数電卓は持っていますし、その昔は、プログラム電卓で平均値、標準偏差などの計算をする簡単なプログラムを組んで使っていたこともあります。タイトルに惹かれて買ったのですが、ウ~ン、期待はずれでした。計算例が平方根以外にはほとんどありませんでした。関数電卓を片手に、その使い方や、どのような応用ができるかを知りたいと思ったのですが、そういう内容はあまりなくて残念でした。ただこの本を読んでよかったのは、数学の力と計算力とは別物であることが分かったこと。また、計算については、関数電卓などを駆使すればよいということでした。私自身、数学には自信がないのですが、「エェ!?、そうだったっけ?」と思う内容もありました(つまり、間違っているんじゃないの、と思える内容)。 (★)

  • 今尾 恵介: 地名散歩 地図に隠された歴史をたどる (角川新書)

    今尾 恵介: 地名散歩 地図に隠された歴史をたどる (角川新書)
    地名の由来については興味がありますから、この本を手に取ったのですが、読み始めたものの、すぐに「放置」していました。テーマごとに、それに関連する地名が列挙され、その由来について多少の説明(蘊蓄?)が書かれているのですが、列挙されている(例示されている)地名が煩雑で、読むのが面倒になってしまったのです。「地名マニア」の方であれば、これくらい何のそので読み進めたのでしょうが、私にはちょっと難行でした。2年くらい経って、気を取り直して、少々無理矢理に読み進めました。が、「不思議な名称には物語がある」という、帯の謳い文句には、いささか無理があるかなという気がします。物語というのであれば、個々の地名についてもうすこし物語って欲しい気がするのです。ただし、以上は、極めて個人的な感想です。 (★★)

  • piro piro piccolo: 意外と知らない鳥の生活 (コミックエッセイ)

    piro piro piccolo: 意外と知らない鳥の生活 (コミックエッセイ)
    本の帯に「あなたが毎日スルーしている鳥たちの素顔」「カラスも本当は人が怖い」とあります。ほとんど知っている内容でしたが、このように改めて、まとめてあると、いっそうよく分かりました。野鳥観察を始めたばかりの方、野鳥に興味を持ち始めた方には、最適な参考書の1つと思います。身近にいる鳥ばかりが取り上げられていますが、それだけに身近な鳥の行動や、特徴がよく分かって、野鳥がもっと好きになること請け合いです。タイトル通り、まさに「意外と知らない」です。自分では知っているつもりでも、意外と知らないことは多々ありそうです。 (★★★★★)

  • 五味 洋治: 高容姫 「金正恩の母」になった在日コリアン (文春新書)

    五味 洋治: 高容姫 「金正恩の母」になった在日コリアン (文春新書)
    高容姫という女性を知る人は多くはないかも知れませんが、本のサブタイトルにあるように、金正恩の母となった在日コリアンの女性です。北朝鮮では、日本から帰国した人間の社会的地位は低いため、その存在は公的には明らかにされていませんし、「国母」として崇拝されることもありません。これは、金正恩の弱点でもあり、コンプレックスにもなっているかも知れません。大阪の鶴橋で生まれ育った少女の数奇な運命をたどった、力作です。よくぞここまで取材したものだと思います。高容姫の人生をたどることで、北朝鮮の体制、社会、歴史にまで理解が及びます。ほとんど一気読みをしてしまいました。ちなみに、現在も大阪には、金正恩の伯父を始め、親戚が50名以上も暮らしているといいます。このことは、日朝関係の改善や、拉致問題の解決の手がかりになるのではないかという気がします。 (★★★★★)

  • 本郷 和人: 東大生に教える日本史 (文春新書)

    本郷 和人: 東大生に教える日本史 (文春新書)
    別に「東大生に教える」でなくてもよいのですが、この本の元になったのが、東京大学教養学部の学生たちに「暗記不要、歴史を考えるおもしろさを伝えたい」ということで行った連続講義ですから、そういうタイトルになっています。歴史、とくに高校時代に学んだ歴史は、やはり暗記科目でした。あれから50年以上経った今でも、そこから抜けきっていない気がします。そういう意味では暗記ではなく、時代を動かす原動力は何か、誰が時代を変えていくのかという視点から歴史を見て、考えるのは、新鮮です。史実は変わりませんが、それを材料に、自分の視点から、自分の見方で論理を組み立て、自分なりの歴史像を造ってみることを愉しめばよいという著者の考え方をしっかりと身につけられたらよいなというのが、読後感です。 (★★★★★)

  • 木村幹: 国立大学教授のお仕事 ――とある部局長のホンネ (ちくま新書)

    木村幹: 国立大学教授のお仕事 ――とある部局長のホンネ (ちくま新書)
    未だにこういう本を手にするということは、過去の仕事に未練があるのか、と思われそうです。確かに、健康問題がためとはいえ、定年のはるか前にリタイアせざるを得ませんでしたので、未練がまったくないとはいえません。部局長になったことはありませんでしたが、副学部長に相当する立場や、大学の評議員、セクハラマニュアル作成や、セクハラ実態調査を実施する責任者にはなりました。故に、1つの部局内だけではなく、全学的な立場での仕事も経験しました。ごく小さな研究会の会長をしたこともありますし、いくつかの学会で査読委員も依頼されたこともあります。自慢を書いているのではなく、この本の著者の経験と似たような経験もしてきたということです。世間でもたれている大学の教員のイメージは、著者が書いておられるように、実態に即したものというより、先入観がかなり先行したものと思います。現実には、多岐にわたり、大量の仕事、それも本来の業務である教育研究以外の仕事が占める比率が、年々高まっています。われわれが学生だった頃は、まさに古き良き時代でした。独法化されて以降は、教員受難時代といえるかも知れません。日本人は、大学に限らず、小中校ともに、教員に過剰に期待し、酷使していると私は考えています。専門性を尊重し、それが発揮できるような環境条件を整えてこそ、国も民も栄えるような気がします。大学の教員がどのような人達で、どのように働いているかを理解するには、好著と思います。 (★★★★)

  • デジタルカメラマガジン編集部: デジタルカメラマガジン 2025年5月号[雑誌]

    デジタルカメラマガジン編集部: デジタルカメラマガジン 2025年5月号[雑誌]
    ブロ友さんから教えていただきました。昔は、書店でよく立ち読みしていた雑誌です。2025年5月号の特集は、「野鳥撮影超入門ガイド」。内容はもちろん参考になることがたくさんありますが、載っている野鳥の写真がどれもきれいで、驚くくらい。これを眺めているだけでも楽しめるかも知れません。これで¥1,200なら、安い買い物といえるでしょう。 (★★★★★)

  • 日本放送協会,NHK出版: NHK 3か月でマスターする 江戸時代 2025年 1月~3月 [雑誌] (NHKテキスト)

    日本放送協会,NHK出版: NHK 3か月でマスターする 江戸時代 2025年 1月~3月 [雑誌] (NHKテキスト)
    NHKのEテレで放送された、同名の番組のテキストです。今年の大河ドラマ「べらぼう」の関連番組ともいえます。放送を見なくとも、このテキストを通読することによって、江戸時代の概要をおさらいし、さらに、学生時代に学んだ知識をアップデートすることができます。とくに私のように、学生時代から50年近く過ぎたものにとって、昔、教科書で学んだことが、今やまったく書き替えられていることもよくあります。図表、写真も多用されていて、とても分かりやすいものです。 (★★★★)

  • 田中 優子: 蔦屋重三郎 江戸を編集した男 (文春新書)

    田中 優子: 蔦屋重三郎 江戸を編集した男 (文春新書)
    今年の大河ドラマの主人公である蔦屋重三郎について書かれた本ですが、読み終えるのに難儀しました(苦笑)。蔦屋重三郎は、数多くの洒落本、黄表紙、狂歌を世に出し、歌麿、写楽を売り出した人物です。江戸最大のプロデューサーというか、編集者というか。大河ドラマの主人公になるくらいなら読んでみるかと思って、気楽に手に取ったものの、専門書ではないかと思えるような内容、記述で読むのに苦労しました。著者の田中優子さんは、法政大学総長も務めた日本近世文学、江戸文化の大家。 (★★★)

  • 岩波 明: 高学歴発達障害 エリートたちの転落と再生 (文春新書)

    岩波 明: 高学歴発達障害 エリートたちの転落と再生 (文春新書)
    高学歴、高機能の発達障害の方たちの人生は、かなり激しいアップダウンを示すことがよくあります。ダウンした、長いつらい時期を過ごさざるを得ない人達であっても、そこから這い上がり、復活して、成功をつかむことが可能な人達も多くいます。その一方で、長きにわたって低迷した状態から抜け出せない人や、失敗、挫折を何度もくり返してしまう人もいます。高学歴、高機能の人達は、理解がよく、必要な情報に容易にアクセスする能力を持っているのですが、この点がマイナスに作用することもあります。知識量が多くて混乱したり、自分の考えに固執して医師と対立関係になったりすることがあるからです。私自身は、発達障害のある人には、自覚と工夫が必要と考えていますが、この本を読み終えた現在も、その考えに大きな間違いはないと思っています。さらに、発達障害の特性があったとしても、広い意味での環境要因を整えることはとても重要です。専門家による専門的な援助はもちろん、学校、職場の環境調整、家族の適切なサポートなどがそれです。「工夫」をする際には、とくに力量のある専門家からの援助は不可欠です。ASDについては、中核的症状に対する、有効な薬剤がない現状では、心理教育や、認知行動療法、SSTが有用です。ADHDの諸症状には、有効な薬剤が複数ありますし、心理教育や、認知行動療法のアプローチも有用でしょう。苦手なことについてがんばろうとしないことや、自分の得意な事が上手く発揮できたり、活かせたりすることを考えることもとても大切です。この本は、当事者の方やご家族、関わりを持つ教師などの皆さんにとても参考になるでしょう。 (★★★★)

  • 外山滋比古: 人生の整理学 読まれる自分史を書く (イースト新書Q)

    外山滋比古: 人生の整理学 読まれる自分史を書く (イースト新書Q)
    著者は、私の出身高校が旧制中学であった時代の大先輩。『思考の整理学』ほか、多数のベストセラーを書いておられます。この本は、ほかの本を探しに書店に行ったときに見つけて、即買い。自分史を書こうとは思っていませんが、これまでの人生を振り返るのに、何か参考になるかも知れないと思って、買ってきました。「サクセスストーリーのほとんどが退屈」「言いたくてむずむずするところは抑える」「『私』をおさえて『間接話法」で書いてみる」「お手本の文章をみつけて、軟度も読む」「内田百閒『戦後日記』のようにさらっと書いてみる」などなど、首肯するところ多々ありました。 (★★★★)

  • 小松 正: なぜヒトは心を病むようになったのか? (文春新書)

    小松 正: なぜヒトは心を病むようになったのか? (文春新書)
    進化心理学とは、ヒトの心のはたらきを「自然淘汰による進化」という考え方によって統一的に説明しようとする分野です。私が現役の頃から発展してきた、新しい心理学の分野です。この本は、ヒトが陥る自己否定的な状態、他人に対する攻撃性、人間同士の対立や分断など、ネガティブな性質がなぜ進化の過程で残ったのかを考察しています。一言でいうと、それは生存や繁殖と深い関係があるというのです。進化心理学から捉えることで、これら、心のダークサイドがよりよく見えてきます。 (★★★★)

  • 林 望: 節約を楽しむ あえて今、現金主義の理由 (朝日新書)

    林 望: 節約を楽しむ あえて今、現金主義の理由 (朝日新書)
    林望こと、リンボウ先生の本は、昔々、よく読みました。「イギリスはおいしい」などのエッセイは楽しみました。この本のタイトルをネットで見たとき、まさかあのリンボウ先生だとは思ってもみませんでした。リンボウ先生と節約というのが結びつかなかったのです。しかし、読んでみると、まがいもなくあのリンボウ先生の文章でした。ただの節約術の本ではなく、高齢になったときのライフスタイル、生き方について、リンボウ先生の考え方が展開されていました。筋金入りのへそ曲がりにして、頑固者のリンボウ先生らしい生き方です。キーワードを拾っただけでも、その一端が分かります。「銀行は信用してはいけません」「(お金を)知らない人に預ける危険性を考える」「高齢者は見栄を張らない」「冠婚葬祭は義理を欠く」「自然の調整機能に任せる」などなど。私はリンボウ先生ほど変人でも頑固でもないと思っていますが(多少は変人で、融通が利かないという自覚はあります)、なるほどと思ったことは参考にして行きます。 (★★★★)

  • 関裕二: アマテラスの正体(新潮新書)

    関裕二: アマテラスの正体(新潮新書)
    著者の前著『スサノヲの正体』も、興味深く読みました。斬新な着眼点と発想で、思いもかけない結論に至っています。読み物としてはとてもおもしろいという点で、☆を5つとしました。ネタバレになりますから、詳しいことを書くのは控えておきますが、著者は、伊勢神宮に祀られているのは、いわゆる「天照大神」ではなく、別の霊威の強い(祟る)、二柱の神だとしています。祟るが故に、伊勢に放逐されたのだと主張するのです。ただ、著者の肩書きは、歴史作家にして、武蔵野学院大学日本総合研究所スペシャルアカデミックフェローであり、仏教美術に関心をもち、奈良に通ううち、独学で日本古代史を研究したということですから、現在の歴史学や考古学が明らかにした内容と整合性がとれている主張なのかどうかは、私には判断はできかねます。それ故、「読み物としてはおもしろい」と評価しています。 (★★★★★)

  • 小塩真司: 「性格が悪い」とはどういうことか ――ダークサイドの心理学 (ちくま新書)

    小塩真司: 「性格が悪い」とはどういうことか ――ダークサイドの心理学 (ちくま新書)
    タイトルに惹かれて読みました。ただし、初めにお断りしておきますが、図表こそないものの、心理学の専門書といっても良いくらいの、分厚い記述になっていますので、馴染みのない方にとっては読みやすいものではありません。「性格が悪い」ことについて、最近研究が進んできた「ダークな性格」を中心にまとめられています。ダークな性格とは、マキャベリアニズム、サイコパシー、ナルシシズム、サディズムの4つの特性です。これらの特性とリーダーシップ、社会的成功との関連、身近な人間関係中でのダークな性格、ダークな人物の内面、ダークな性格の遺伝、ダークさとは何かについて、文献を引用しつつ論じられています。その上で、性格の良し悪しは、その内容ではなく、どのような結果に結びつくかで判断されるというのが、著者の結論でした。 (★★★★)

  • 和田 秀樹: 老いるが勝ち! (文春新書)

    和田 秀樹: 老いるが勝ち! (文春新書)
    和田秀樹さんは、もともと高齢者専門の精神科医です。浴風会病院というところで35年間勤務され、6,000人以上の高齢者の方を診てこられました。その臨床経験から、高齢者については、理屈通りに行かないと思うことがたくさんあるといっておられます。タバコをたくさん吸っていても100歳まで生きる人もいれば、検査データはすべて正常なのにガンで亡くなる人もいるのだそうです。医者にいわれて血圧その他に注意していたのに、脳卒中を起こす人もいます。和田さんはこの本で80歳を過ぎたら我慢せず、好きな物を食べ、行きたいように生きることを勧めています。また、医療に関わらない方が長生きできる共書いています。不摂生を勧めておられるわけではありませんが、常識にとらわれず、自由に生きた方が楽しみも見つかってよいのではないかと思います。養老孟司先生流にいえば「なるようになる」のですから。 (★★★★★)

  • 彬子女王: 赤と青のガウン オックスフォード留学記 (PHP文庫)

    彬子女王: 赤と青のガウン オックスフォード留学記 (PHP文庫)
    彬子女王殿下の英国留学記です。彬子女王は、ヒゲの寛仁親王のご長女。殿下は、女性皇族として初めての博士号をオックスフォード大学で取得されました。この留学記は、ネットで話題になっていましたので、ぜひとも読んでみたいと思っていました。今上天皇の「テムズとともに」も読んだことがありますが、皇族の皆様は、どなたも誠実で朗らかで、それでいてユーモア溢れるお人柄をお持ちのようですが、殿下も同様でいらっしゃり、それがよく感じられる文章で楽しく拝読し、爽やかな読後感を持ちました。 (★★★★★)

  • 石井光太: ルポ スマホ育児が子どもを壊す

    石井光太: ルポ スマホ育児が子どもを壊す
    タイトルに惹かれて買ったのですが、帯にあるように「衝撃の現場報告」でした。この本に書かれているエピソードのうち、いくつかはこれまでにもマスコミ報道などで接していましたが、これだけのことがらが一度に示されると圧倒されます。現代の子どもたちは、まさに私たちが知っている(知っていた)子どもではなくなっているといえるようです。たとえば、「2歳児のネット利用率は58.8%」「子守歌はアプリで聞く赤ちゃん」「ヘッドガードの制服化」「教室の『アツ』に怯える小学生」「褒められ中毒はエスカレートする」などなど。スマホが登場して16年でその影響は大ですが、子どもたちの特徴に影響しているのはスマホだけではなく、現代社会や、大人達のありようも大きく影響しているといえます。「『将来の夢は交通整理のバイト』と言う女子高生」などはその例でしょう。私が教えている学生も、「『アツ』がすごい」ということがあり、いったい何だ?と思っていましたが、よく分かりました。すでに若い先生方は、デジタル・ネイティブ世代になっていますし、この本に登場する若者達が社会に出て、その中核を担うのも遠い将来のことではありません。これらの若者は、高い情報処理能力を持ち、周囲に適応する力もあり、コンプライアンス能力も高いのですが、それらを認めた上で、彼らが自立した大人になるために何が必要か見極め、それを提供することが必要とされるのでしょう。その意味では、大人の世代にも彼らを適切に理解し、必要な支援を提供する責任があります。 (★★★★)

  • 養老 孟司, 中川 恵一: 養老先生、再び病院へ行く

    養老 孟司, 中川 恵一: 養老先生、再び病院へ行く
    『養老先生、病院へ行く』の続編です。医療とは距離をとっておられる養老先生が、再診のため1年3ヶ月ぶりに東大病院に行かれました。大病から復活された今だからこそ語ることができる老い、医療、健康、死との付き合い方について、養老先生ご自身と、教え子にして主治医の中川恵一先生がお書きになっています。養老先生のスタイルをそのまままねすることは、凡人には不可能であり、よろしくはありません。しかし、健康についての考え方や、死についてのとらえ方などはとても参考になります。私が啓蒙されたことがらは、「健康法は人の数だけ存在する」「養老先生は抜け道の天才」「不連続な体調の変化に気をつける」「具合が悪いときは一週間様子を見ると医者に行くべきかどうか分かる」「お酒はもはや百薬の長ではないが飲む飲まないは自分で決めてよい」などでした。 (★★★★★)

  • 宮口幸治: 歪んだ幸せを求める人たち―ケーキの切れない非行少年たち3―(新潮新書)

    宮口幸治: 歪んだ幸せを求める人たち―ケーキの切れない非行少年たち3―(新潮新書)
    「ケーキの切れない非行少年たち」シリーズの3冊目です。本の帯には「『幸せを求めて不幸を招く人』の戦慄ロジック」とあります。「みんな幸せになりたい」という動機は万人がもつものでしょう。しかし、幸せの形は人それぞれですし、幸せになりたいと強く願うものの、かえって生きづらさや苦悩を抱える人たちもたくさんいます。著者は、人は幸せになりたいが故に、結果的に他人が不幸になることでもやってしまうといいます。さらに、幸せになりたいのだけれど、そのやり方がよくない」と考える、結果的に他人を不幸にする人たちを理解できるともいいます。著者が長年関わってきた非行少年達にもそれは共通するそうです。歪んだ幸せを求める人たちの背景にある要因として、著者は、怒りの歪み、嫉妬の歪み、自己愛の歪み、所有欲の歪み、判断の歪みの5つの歪みを取り上げ、事例も含めて考察しています。これを読むと、こうした5つの歪みは、ごく普通の人びとも多少とももっているものといえます。最終章では、自分と他者の「ストーリー」という概念を用いて、歪んだ幸せを求める事についてどう向き合えばよいか、提案されています。 (★★★★)

  • 森永 卓郎: 書いてはいけない

    森永 卓郎: 書いてはいけない
    他の本を買いに行った時、書店で平積みになっていましたので、思わず買ってしまいました。メディアのタブーに触れつつ、現在の日本が凋落している要因を3つ指摘しています。サブタイトルは、「日本経済墜落の真相」となっています。3つは、ジャニーズの性加害、財務省のカルト的財政緊縮主義、日本航空123便の墜落事件。この3つについては、関係者は皆知っているものの、触れてはいけない、本当のことをいってはいけないタブーになっているといいます。メディアで触れたら、瞬時にメディアには2度と出られなくなるそうです。ジャニーズ問題は、BBCの報道のためにオープンになってしまいましたが、著者の森永さんは、ご自身が病を得られたこともあって、現状を打破するためにこの本を書かれました。財務省による必要以上の財政緊縮政策と、日航123便の事故のお陰で日本がアメリカに対してどんどん主権を失っていったことが、日本経済の衰退の主たる要因と主張しています。たぶんそれは本当だろうなというのが、私の読後感。 (★★★★)

  • 立木 康介: フロイト『夢判断』 2024年4月 (NHKテキスト)

    立木 康介: フロイト『夢判断』 2024年4月 (NHKテキスト)
    何を今さら勉強しているのか? と思われるかも知れませんが、ちょっと前に流行った言葉でいえば、リスキリングに相当するかも知れません。学生時代に読みましたが、しっかり理解したかといえば、アヤシいのです。学生時代からは50年近い月日が経っていますので、その後の研究成果も含め、新しいことがあるだろうと思ったのです。100分de名著というNHK Eテレの番組のテキストです。講師の立木先生は、パリ第8大学で精神分析の博士号を取得され、京大人文科学研究所の教授。精神分析は「昨日までとは違う自分を手に入れるために行う」とおっしゃっていました。この番組でもっとも印象に残ったのは、あの有名な「エディプス・コンプレックス」よりも、今日、重要なフロイトが提案した概念は、「両性性」であるということでした。これは、いかなる個人も与えられた解剖学的性にしばられないセクシュアリティの自由を持つことをうたうものです。この視点に立てば、同性愛も、トランスジェンダーもいわば当たり前の存在であるということになります。これらを踏まえると120年間に書かれた「夢判断」の内容は、きわめて今日的な意義を持ってくると再認識する必要があります。 (★★★★★)

  • 諸富 祥彦: NHK「100分de名著」ブックス フランクル 夜と霧

    諸富 祥彦: NHK「100分de名著」ブックス フランクル 夜と霧
    フランクルのこの本は、改めて紹介するまでもないほど、有名な本です。私も学生時代、霜山徳爾先生の翻訳で読みましたが、ことばでは書き尽くせないほどの衝撃を受けたことを、いまでもよく覚えています。第二次世界大戦中にナチスの強制収容所に収監された経験をもとに、精神医学者・フランクルが、人生の目的を明確にし、その実現に向けて没頭する心理療法を紹介する本です。原題を直訳すると「それでも人生に然りと言う:ある心理学者、強制収容所を体験する」となります。実存心理学の名著であり、極限の環境におかれたとしても、何かが、あるいは、誰かがあなたを待っているということを主張しています。絶望して終わるのではなく、人生が何をわれわれに期待しているのかが問題であり、私たちはそれを学ぶことが重要だとしています。何度か読み直すことによって、人生への理解が深まる気がします。 (★★★★★)

  • 松田 忠徳, 増田 晋作: 枕草子の日本三名泉 榊原温泉

    松田 忠徳, 増田 晋作: 枕草子の日本三名泉 榊原温泉
    榊原温泉は、全国的に有名とはいえないかも知れませんが、名湯です。それは、枕草子に「湯は七栗の湯 有馬の湯 玉造の湯」にある、七栗の湯が榊原温泉と考えられるからです。最近、日本三名泉といえば、有馬温泉/兵庫県、草津温泉/群馬県、下呂温泉/岐阜県とされますが、枕草子に取り上げられたのはそれよりも古く、「元祖日本三名泉」といえます。榊原温泉の湯は、肌がきれいになる「美人の湯」というだけでなく、抗酸化作用もある健康の湯でもあります。この本は、日本一の温泉教授・松田先生と、地元を知り尽くした増田さんの共著で、「何もない」といわれていた榊原温泉の魅力を語り尽くしています。ちなみに、私にとっては家内の実家を知る上で格好のガイドブックです。 (★★★★)

  • 文藝春秋: 定年後に読む不滅の名著200選 (文春新書)

    文藝春秋: 定年後に読む不滅の名著200選 (文春新書)
    この本の帯には「これが定年後の知の道しるべ!」とありますが、私自身はさほど大上段に構えたつもりで読んではいません。どのような本が選ばれているかにももちろん興味はあったのですが、それらがどのように紹介されているかといった方面に興味があって読みました。本を紹介している方々はいろいろな分野で功なり、名を挙げた方ばかり。それらの方がどんな本を読み、どのように唱歌していらっしゃるかが知りたかったのです。ちょっと邪道な読み方ではありましたが、しっかりと楽しめました。 (★★★★)

  • 石田泰弘(編著): 街道今昔 佐屋路をゆく (東海の街道2) (爽BOOKS 東海の街道 2)

    石田泰弘(編著): 街道今昔 佐屋路をゆく (東海の街道2) (爽BOOKS 東海の街道 2)
    さほど本格的に取り組んでいるわけではありませんが、昔の街道を歩くのは好きです。この本のテーマである佐屋路(佐屋街道)も歩きたいと思って調べています。佐屋路は、東海道佐屋廻りとも呼ばれたように、東海道の迂回路でした。江戸時代に東海道宮宿と桑名宿の間を、陸路万場宿、佐屋宿の陸路を経て、佐屋から桑名宿への水路三里の渡しによって結んでいた街道です。実際に歩いて書かれたと考えられますが、旅人目線で書かれたウォーキングガイドです。津島街道、高須道も取り上げられています。部分的には歩いたところがありますが、佐屋路はいずれ、歩いてみたいと思い、計画中ですので、とても参考になりました。実際に歩かなくとも、歴史読み物としても楽しめます。 (★★★★★)

  • 柳瀬博一: カワセミ都市トーキョー 【電子限定カラー版】 (平凡社新書1049)

    柳瀬博一: カワセミ都市トーキョー 【電子限定カラー版】 (平凡社新書1049)
    東京都心にたくさんのカワセミが棲んでいるというのは、最近割とよく知られるようになっています。清流の鳥というイメージがあるかも知れませんが、東京の「野生」環境をうまく利用して繁殖もしています。そのカワセミが暮らす街は東京屈指の高級住宅街ばかりだそうです。すなわちカワセミも、人間も好む環境は同じというのです。カワセミが暮らす街は、人間にとってもよい街ということです。カワセミの存在に気付いたことから、「小流域源流」をキーワードに「新しい野生」と「古い野生」の繋がりを論じています。カワセミの生態も詳しく観察されていますので、私も今までよく知らなかったことが多々書かれていて、興味深く読みました。 (★★★★)

  • 内田 樹: コモンの再生 (文春文庫)

    内田 樹: コモンの再生 (文春文庫)
    私は、内田樹先生の評論が好きで割とよく読みます。「コモン(common)」とは、形容詞としては「共通の、共同の、公共の、ふつうの、ありふれた」という意味ですし、名詞としては「町や村の共有地、公有地、囲いのない草地や荒れ地」を意味します。昔は、ヨーロッパでも日本でも村落共同体はそういう「共有地」を持っていました。コモンを管理するには「みんなが、いつでも、いつまでも使えるように」という気配りが必要になるのですが、近代になって怒った「囲い込み」によって「コモンの私有化」が起こり、村落共同体が消え、集団的に維持されていた儀礼、祭祀、伝統芸能、生活文化が消えてしまったのです。著者は、このコモンを再生することが市民の原子化、砂粒化、血縁、地域共同体の瓦解、相互扶助システムの不在という索漠たる現状を何とかするために必要と考えています。ちなみに、マルクスとエンゲルスによるコミュニズムは、著者によれば「共同体主義」と訳した方がよく、彼らは「コモンの再生」が必要と提言したといいます。「共産主義」と訳されてしまったがため、なんだかよく分からないことになっているのです。「共有主義」あるいは「共同体主義」と意訳してくれていたら、もろもろが変わっていたかも知れないという話には、膝を打ちました。 (★★★★★)

  • 本田 秀夫: 知的障害と発達障害の子どもたち (SB新書)

    本田 秀夫: 知的障害と発達障害の子どもたち (SB新書)
    児童精神科医の本田先生の最新刊です。今回は知的障害が取り上げられています。これまでの本田先生の御著書では、発達障害が主に取り上げられてきたのですが、実は知的障害を持つ子どもたちも一定数存在していますし、発達障害と知的障害を合わせ持つ子どもたちもいます。その意味で、発達に困難のある子どもたちのことをきちんと理解して、適切な支援をする上では、両者を視野に入れることが重要です。著者は、知的障害の支援では、「早く」と「ゆっくり」がキーワードになると書いておられます。これは私もそうだと思います。可能な限り早期から支援を受けた方がよく、一方で、発達のスピードに合わせて「ゆっくり」としたペースで支援をすることが大切になります。発達障害の子どもたちにも「本児のペースに遭わせた支援が必要」とおっしゃる方がありますが、発達障害の子どもたちの理解/支援の上でのキーワードは「アンバランス」です。この本は、発達が気になるお子さんをお持ちの保護者の方、特別支援教育に携わる教員の方々にとって、基本的なテキストといえます。 (★★★★★)

  • BIRDER編集部: お手本でわかる!野鳥撮影術 (BIRDER SPECIAL)

    BIRDER編集部: お手本でわかる!野鳥撮影術 (BIRDER SPECIAL)
    バードウォッチングや野鳥撮影を趣味にしています。とはいえ珍鳥を追うのではなく、主に自宅近くを散歩しながら、いわば「定点観測」のように野鳥を見ています。自分の写真の撮り方を振り返ると、図鑑的に撮ることがほとんどです。なぜそうなのかを考えてみると、研究者の端くれであったことが関わっている気がします。つまり、写真を撮ることを、観察した記録やデータと見ているからではないかということに思い当たりました。野鳥撮影の「幅を広げたい」と思っていたら、この本が出版されました。ざっと目を通したところ、「色とりどりの花と鳥」「木の実レストラン」「やわらかい表情を追う」などさまざまなテーマで鳥とその周辺を撮る方法が載っています。これを参考に、自分の野鳥写真の世界を広げられたらいいなと思える本です。 (★★★★★)

  • 磯田 道史: 磯田道史と日本史を語ろう (文春新書)

    磯田 道史: 磯田道史と日本史を語ろう (文春新書)
    磯田道史さんが、さまざまな分野の達人と歴史についての論賛をしたのをまとめた本です。論纂とは、①人の徳行や業績などを論じたたえること、②史伝の終わりに著者が書き記した史実に対する論評のこと。異分野の専門家同士が議論をすることによって生まれるものは、別次元となり、大変興味深いものとなります。この本がその論より証拠。養老孟司さんとの論賛からは「脳化社会は江戸時代から始まった」という話が出て来ています。忠、孝、身分などは、シンボリズムであり、それらは見たり、触れたりできません。また、関東大震災に遭遇したことは、被害に対する鈍感さをもたらし、それが太平洋戦争につながったという指摘には、なるほどそういう面も確かにありそうだと思わされました。その他、歴史や人間について、実にさまざまな、新しい見方が示され、大変おもしろく読み終えました。 (★★★★★)

  • 保阪 正康: 近代日本の地下水脈 I 哲学なき軍事国家の悲劇 (文春新書 1440)

    保阪 正康: 近代日本の地下水脈 I 哲学なき軍事国家の悲劇 (文春新書 1440)
    本の帯に「『水脈史観』で日本の失敗を読み解く」とあります。「水脈史観」という概念には初めて接しましたが、「攘夷のエネルギーは、いまも日本社会の根底に流れている」という見方です。明治維新後、日本がとりえた国家像は、欧米型帝国主義国家、道義的帝国主義国家、自由民権国家、米国型連邦制国家、攘夷を貫く小日本国家の5つであったが、哲学なきまま欧米型帝国主義国家の道を突き進み、軍事中心の国家作りを推し進めたことが、戦前の日本の失敗の原因であったというのが著者の主張です。それは確かにそうだと思いますが、私には、ほんのサブタイトルにある「哲学なき国家」ということが、現代日本の様々な問題の背景にあるような気がしてなりません。 (★★★★)