お知らせ

  • データの移行について
    2005年10月26日のブログ開始当初から、2026年5月31日までの記事は、「猫の欠伸研究室(アーカイブ)」に移行しました(http://blog.livedoor.jp/taichimaru151/)。 このココログの「猫の欠伸研究室」には、2021年1月以降の記事を残し、2020年12月以前の記事は削除しました。2021年1月1日以降の記事は、両方にあります。

レンズを通した自然観察

  • この「レンズを通した自然観察」ということばは、恩師のお一人が、私の趣味を形容しておっしゃったものです。2023年2月7日のブログに書きましたが、実はときどき思い出していることばです。お世話になった先生方はたくさんいらっしゃいますが、この恩師は、就職のことから学位論文の執筆、審査に至るまで本当にお世話になった先生です。「写真の撮り方を指南してもらいたい」ともおっしゃったのですが、これはお世辞と理解しています。私はほぼ隠居状態となって10年以上になりますが、今、改めてこのことばをかみしめています。この先生には結婚式の際に「理論と臨床をつなぐ仕事をするように」ということばをいただきました。体調を崩してそれには十分に応えられませんでしたので、せめてこの「レンズを通した自然観察」については、極めるとまでは行かないにしても、もう少し精進したいと考えています。

ブログ名の由来

  • ブログ名の「猫の欠伸研究室」は、中日新聞の夕刊に連載されている「紙つぶて」というコラム(平成22(2010)年1月13日)に、元新党さきがけ代表の武村正義さんが書いていらっしゃった「人生は猫の欠伸である」というコラムによります。武村さんは、“チベットで鳥葬を取り仕切る僧侶が、「人の生涯は猫の欠伸のようなもの」と語った”と書いていらっしゃいます。「猫の欠伸のようなもの研究室」としたかったのですが、ちょっと間延びしますので、「猫の欠伸研究室」とした次第です。「研究室」とつけたのは、過去、大学に勤めていたことがあるということやら、知らないこと、分からないことがあると何でも調べずにはいられない性分であること、屁理屈、講釈が大好きであることからであります。しかし、「人生の研究をしている」のではありません。「大所高所」からのご高説を開陳できるほどの力量はないが故、「小所低所」からの戯れ言をつぶやくのが精一杯(苦笑)。身の程に合わせ、勝手なことを書き綴っていますので、御用とお急ぎでない皆様には、今後ともご交誼のほど、お願いいたします。是非ともコメントを頂戴し、少しでも世間を広げたいと熱望しております。

モットー

  • 座右の銘というほど立派なものはありませんが、過去に体調を崩し、療養生活を送った経験から、私なりのモットーをつくっています。その一つは、「淡々と飽きもせず……」です。自分では、「……」と余韻を残しているところが気に入っています。こだわりすぎや、やり過ぎはよくありません。若い頃はムキになってやったこともありますが、今はこのように「淡々と飽きもせず……」が自分に合っていると思っています。もう一つは「晴耕雨読」ならぬ「晴歩雨読」です。マンション暮らし故、耕すところはありません。代わりに歩いています。そして、最近(令和3(2021)年に入った頃から)追加したのが、「散歩生活、ときどき仕事」。NHKのテレビ番組に「晴れ、ときどきファーム!」というものがあります。これのもじり。浅学非才の身ですので、ご交誼の上、いろいろとご教示をお願いします。

文化・芸術

2026年5月28日 (木)

博物館で初夏の企画展「魚action(さかなアクション)」を見てくる……バードウォッチングには恵まれず

Dsc01687c_20260528145001  わが家あたりでは朝早くにわずかに雨が降りましたが、その後は曇り。曇りといっても薄曇りで、最高気温は28.1℃まであがり、蒸し暑くなっています。いつものように、8時半から、住吉入江、住吉神社、桑名七里の渡し公園と散歩。ワンパターンの極致(爆)。2.4㎞、1時間15分ほど。いったん帰宅し、一休みしてから桑名市博物館へ。

Dsc00103c_20260528145001 Dsc00135c_20260528145001  住吉入江あたりには野鳥はいません。住吉浦休憩施設の近くに来て、ドバトが3羽。エサを探しながら、堤防道路を歩いていたところ。

Dsc00177c_20260528145001  桑名七里の渡し公園には、8時50分に入園。ここでもまず見たのは、ドバト(苦笑)。しかし、今日は、このあとがあまりよくありませんでした。

Dsc00211c_20260528145001 Dsc00239c_20260528145001  公園内を歩いて見て回っても、野鳥があまり見えないのです。ムクドリも、ハクセキレイのオスも諸戸氏庭園との間の電線に止まっていました。このあと、ムクドリはほとんど見ず。ハクセキレイも同じで、これまでであればオス、メスとも修景池にやってきて、エサを捕まえては巣があると思われる方に飛んでいったのですが、今日ハクセキレイを見たのはこのときだけ。もうヒナのためにエサを集めなくてはよくなったのか、ほかのところに行っているのか??

Dsc00308c_20260528145001 Dsc00316c_20260528145101  電線には、カワラヒワも2羽。ムクドリからこのカワラヒワまで、まったくの証拠写真(苦笑)。

Dsc01073c Dsc01194c_20260528145201  その後も、今日はあまり野鳥はやって来ませんでした。せせらぎや、修景池のあたりで待っていたら、水浴びに来たのは、スズメと、カワラヒワ。

 Dsc00727c_20260528145201 Dsc00778c_20260528145201こちらは、石橋の北側のせせらぎの様子。右の写真には、カワラヒワ2羽と、スズメ1羽とが水浴びをしているところが写っていますが、実はもう1羽のカワラヒワがいました。

 Dsc00845c_20260528145201 Dsc01004c_20260528145201ほかにもカワラヒワはやって来たのですが、今日は近いところにはまったく来てくれず。公園では40分ほど粘ったのですが……。

Dsc01616c_20260528145001  帰り道、住吉入江のベンチで休んでいたら、南の空にトビが旋回。「ピーヒョロヒョロ」と鳴いてくれたので、気づきました。が、これもまた超証拠写真でした。

Dsc00400c_20260528145101  昆虫は、モンシロチョウと、モンキチョウ。ほかにナミアゲハや、ツバメシジミを見ましたが、写真には撮れず。

Dsc01825c_20260528150501  桑名市博物館へ行ったあと、近くにある商店のツバメの巣を、今シーズン初めて見てきました。散歩&鳥見友だちのYさんが「京町にある商店の巣で、ツバメのヒナがかなり大きくなってきた」といっておられたのです。しかし、大変残念ながら、巣は空っぽ。京町には、もう1ヶ所のお宅にも巣があるのですが、そちらにも誰もいませんでした。今シーズンは、ツバメのヒナが巣にいるところは見られずに終わりそうです。

Dsc01701c_20260528145001 Sakanaaction  さて、桑名市博物館では、6月28日(日)まで「魚action(さかなアクション)―博物館de水族館―」という展覧会が開かれています。 魚を描いた絵画や、工芸品のほか、「蛤」が描かれた江戸時代の浮世絵や、鯉が竜になる「登竜門」という古代中国の吉祥画なども出品されていて、なかなかおもしろく見てきました。また、同時開催の「生誕150年 伊東富太郎 ―日本で初めて木簡を発見した男―」では、多度の柚井遺跡から、日本で初めて見つかった木簡も展示されていました。柚井遺跡は、大垣まで歩いていったとき、すぐ近くを通っています(2023年1月23日:20230121美濃街道ウォーキング「多度から石津」(その2)……柚井遺跡、難儀した「ブッシュ・ウォーキング」を経て八幡神社、御鍬神社から願超寺へ)。「刀剣セレクションⅠ」も、同時に開催されています。ポスターの画像は、桑名市博物館のサイトからお借りしました。

Sakanaction1 Sakanaction2  出品リストはこれらの画像の通りです。

Dsc01800c_20260528145001  毎回恒例ですが、撮影可能な展示品、今回はこちら。「脇差 無銘 伝村正」です。館蔵品。説明には次のようにあります。本作は平造の脇差であるが、室町時代末期にみられる寸延び短刀とも考えられる。また、重量を軽減するためとみられる棒樋が彫り込まれている。無銘であるが、16世紀頃に桑名で作刀した刀工・村正による作と伝わる脇差。コイ目・コイ科・タナゴ亜科・タナゴ属の淡水魚であるタナゴの腹の形に似ていることから、茎の形はタナゴ腹と呼ばれる。

 Dsc01433c_20260528145001という次第で、バードウォッチングはあまり恵まれませんでしたが、見たかった「魚action」の展覧会に行ってこられ、まあ良し(微笑)。バードウォッチングはまた明日以降に期待しましょう。ツバメのヒナも飛んできてくれると良いのですがねぇ。

2026年4月 9日 (木)

桑名市博物館で春季企画展「刀剣眩耀(げんよう)―甦る桑名宗社の村正―」を見てくる

Dsc07018c_20260409132801  曇りのち雨の予報ですが、雨は夜になってからだそうです。風も弱く、気温も18.3℃まで上がっています。出かけようと思っていましたので、8時半から40分ほど、散歩。住吉入江、住吉神社、桑名七里の渡し公園といつものところですが、公園はいつもと違って、ほぼ通過してきただけ。帰宅して、一休みしてから、カインズみえ川越店と、桑名市博物館へ。

Dsc07033c_20260409132801 Dsc04720c_20260409133501  住吉入江にかかる住吉橋の下には、ドバトが棲んでいます。いつもなら、ここどドバトを撮ることはありません。入江にも、揖斐川にも水鳥はいなくなりました。住吉神社(写真は、4月7日の撮影)には、スズメ、カワラヒワがいましたが、写真は撮れず。

Dsc07347c Dsc07286c_20260409132801  桑名七里の渡し公園では、まずはツグミ。2羽がいました。割と警戒心が強いので、すぐに逃げます。ツグミの写真は、公園の外からフェンス越しに撮ったものです。

Dsc07493c_20260409132701 Dsc07364c_20260409132701  公園に入って、まずはハクセキレイ。2枚の写真とも、あの右の翼を傷めたメス。

Dsc07382c_20260409132701 Dsc07569c_20260409132701  続いて、ドバト。今日も10羽ほどが、芝生広場の高まったあたりでエサを拾っていました。主に草の種子を食べますので、たくさん生えてきた雑草の種を探しているのかと思います。カワラヒワも来ましたが、電線の上とちょっと遠い。ほかには、スズメがたくさんいたものの、写真はピンボケばかり。ヒヨドリ、ツバメが上空を飛んでいました。今日のバードウォッチングは、以上。

260409102711415cToukengenyou  桑名市博物館。3月7日(土)から5月10日(日)まで、春季企画展「刀剣眩耀(げんよう)―甦る桑名宗社の村正―」が開かれています。漆が研がれた二振の三重県指定文化財《太刀 銘 村正》(桑名宗社蔵)が初めて展示されているのです。これを見たくて行ってきたという次第。ほかにも、桑名宗社に伝わる宝物が展示されています。《太刀 銘 村正》二振とは、「三崎大明神」と「春日大明神」。16世紀に刀工・村正によってつくられ、桑名宗社に奉納されたもの。太平洋戦争中に爆撃から逃れるため、刀身には漆が塗られ、長年にわたり保管されていたのですが、昨年、三崎大明神の漆が研ぎ落とされ、その輝きが取り戻されています。これを間近に見られる、またとない機会ということです。特集陳列「三崎家文書の世界」、「刀剣コレクションⅣ」、また、収蔵品展「桑名の歴史と文化」も同時に開催されています。出品リストは、こちらにあります(PDF:711KB)。ポスターの画像は、桑名市博物館のサイトからお借りしました。なお、こちらの中日新聞のサイトで「三崎大明神」の写真が見られます。

 桑名市博物館の展覧会では、毎回1点のみ、撮影が許されています。今回は、こちら「260409104641694c短刀 銘 村正」です。16世紀のもの。説明書きをそのまま引用します。村正は、16世紀頃に桑名で作刀した刀工であり、3代にわたって活動したと考えられている。平造(ひらづくり)、庵棟(いおりむね)、細身でふくらの枯れた姿に、地鉄(じがね)は柾目肌(まさめはだ)でやや白ける。刃文(はもん)は互の目乱れ(ぐのめみだれ)が表れる。魚の腹のような(なかご)は「たなご腹」と呼ばれ、村正の特徴である。桑名市博物館で村正の刀をたくさん見てきましたが、素人の感想としては、いつみても吸い込まれそうになります。世間では「妖刀村正」などといわれますが、私にはそうは見えません。

260409110623170c  260409102644828c桑名市博物館の周りには花壇がつくられています。ツツジにつぼみがたくさん出て来ていて、もうじき咲きそうです。散歩&鳥見友だちのYさんも、九華公園のツツジが咲きそうだといっておられました。ほかには、ノースポール(カンシロギク)が目立ちました。真っ白な花びらが、北極の雪景色を連想させることから「ノースポール」と呼ばれているそうです。

260409110228906c  博物館の近くで見つけた花。調べたら、オウバイモドキ(雲南黄梅:ウンナンオウバイ)だそうです。よく似た花に「オウバイ(黄梅)」がありますが、オウバイモドキの方が、普通のオウバイ(約2cm)よりも一回り大きく(約3〜5cm)、また、花びらが重なって咲く半八重咲きのものが多いといいます。オウバイは花が咲き終わるまで葉が出ませんが、オウバイモドキは花と葉が同時に見られるそうです。

2026年3月 8日 (日)

気分転換に出て諸戸家の石取祭祭車を見る

Dsc09193c_20260308123901 Dsc09151c_20260308123901  今日も風が強くなっています。最大風速は、7.5m/s。最高気温は、11.1℃と昨日よりも低く、寒くなっています。いつぞや、雲を眺めるのもおもしろいかもしれないと書きました。ベランダや玄関先から空を眺めるのですが、どうも今ひとつピンと来ません。『雲の図鑑』という新書本も、読み進んでいません(苦笑)。

Dsc09353c_20260308124001 Dsc09595c_20260308124001  さて、寒いのですが、外に出て気分を変えたいという気持ちが勝って、今日も10時半頃から諸戸氏庭園の前から桑名七里の渡し公園まで往復してきました。諸戸氏庭園の前にあるソメイヨシノのつぼみは、この間とあまり変わらない感じでした。

Dsc09559c_20260308124001 Dsc09544c_20260308124001  こちらは、桑名七里の渡し公園。昨日も書きましたが、国営木曽三川公園の一部です。右の案内図でお分かりのように、六華苑の南側に位置しています。芝生広場や、せせらぎ、修景池、休憩所があります。

Dsc09538c_20260308125201  Dsc09481c_20260308124001今日は、もっとも西(左側)の入り口から入り、芝生広場の南端から石橋を渡って、休憩所で一休みし、休憩所の南にある、もっとも東の出口から戻ってきました。公園の中を一周するにはまだちょっと無理がありそうです。北側の方がやや高くなっていますし。左の写真はせせらぎを南から見たもの(奥が六華苑)、右は休憩所の前から修景池を見たもの。

Dsc09495c_20260308124001 Dsc09518c_20260308124001  休憩所は、立派で、きれいな建物です。建物内には、椅子と机があり、エアコンも入っていて、一息入れたり、休んだりするのには最適。少し歩くと、足の痛みが出ますので、ここで休んできました。しばらく休むと痛みは治まっていきます。

Dsc09570c_20260308125501 Dsc09580c_20260308125501  この桑名七里の渡し公園の南側、道路沿いのところに「諸戸家の煉瓦塀の基礎」が見つかったという説明板があります。公園工事の際、諸戸家の煉瓦塀の基礎と思われる構造物が見つかったのです。ここもかつては、諸戸家の所有地であり、ここにあった煉瓦塀は、この公園と、現在の諸戸家の間にある煉瓦塀まで続いていたと思われるのですが、当時の様子が分かる資料がなく、不明だそうです。

260308104048553c 260308104117467c  その諸戸家には、石取祭祭車(さいしゃ)が1台あります。今日は、その祭車が祭車庫(土蔵です)から出され、メンテナンスが行われていました。こちらに石取祭の祭車一覧があります。この一覧の一番下の「その他」に「太一丸の祭車」として載っています。この祭車がつくられたのは、明治30(1897)年、代表彫刻である「四神」「雷獣」は、あの高村光雲の工房でつくられています。祭車には、十二張の提灯が掲げられることが多いのですが、太一丸の祭車には、右の写真のような「神鹿」を造り物として載せることがあります。

201511037a6e595c 201511034c4fd731  こちらが「神鹿」が祭車に載ったところ(2015年11月3日:「桑名七里の渡し公園」オープニングセレモニー)。リンク先の記事のタイトル通り、桑名七里の渡し公園のオープニングセレモニーのときに撮ったもの。

 20151103dee19a94 このときには、石取祭の鉦・太鼓の演技も披露されています。

Dsc09434c_20260308124001 Dsc09672c_20260308124001  今日歩いたのは、10時半から11時頃でしたが、野鳥が見られました。桑名七里の渡し公園では、ハクセキレイが1羽。住吉入江には、オオバンと、もう1羽はヒドリガモのオスと思いますが、頭部の色がちょっとヘンでした。久しぶりにバードウォッチングというほどではないものの、野鳥が見られ、少し満足(微笑)。

202403083648ac33 過去記事からのネタはもういいかという気もしますが、せっかくチェックしましたので、2枚だけ載せておきます。こちらは、2年前、町屋川にバードウォッチングに行ったときに見たTE27トレノと思います(2024年3月8日:町屋川プチ遠征は、モズ・デー)。いつか書いたかと思いますが、若い頃AE86トレノに乗っていたことがありました。TE27トレノは、あこがれのクルマといっても過言ではありません。素晴らしい音を残して走り去っていきました。

20190308ec0ff7ef  もう1枚は、ウグイス。九華公園で7年前に撮った写真(2019年3月8日:鎮国守国神社でウグイス……九華公園のゴイサギ&ホシゴイ、再登場)。この2~3日前に初鳴きを聞いて、探していたのです。ウグイスは、植え込みなどの中にいて、写真はなかなか撮れません。

 Dsc09550c_20260308124001ほぼ蟄居生活も12日目。何をして暇をつぶすとよいのか、困ります(微苦笑)。長くは歩けませんので、外出、散歩、バードウォッチングなどは、難しい。ずっとテレビを見ているのは性に合わず。パソコンで何かをするのにも、同じ姿勢でずっと座っているのは、現在の体調にはよろしくありません。読書、ビデオ鑑賞、郷土史の勉強などをボチボチしているものの、老眼で目が疲れやすく、集中力や持続力も低下していますので、長い時間は続かず。手先を動かして何かを作ろうか(たとえば、ペーパークラフトなど)とも思うのですが、もともと器用ではありませんので、手つかず(桑名城のペーパークラフトも頂き物がありますが、これがまた細かいのです)。

2026年1月12日 (月)

九華公園にミサゴが登場……桑名市博物館で『戦国きょうだい』展を見てきました

Dsc07083c_20260112145101  今朝は、わずかではありますが、氷点下になりました(-0.7℃)。わが家あたりで氷点下まで冷えるのは、一冬に何度もあるわけではありません。名古屋では積雪があったそうですが、このあたりは雪は降らず。日中は、8.0℃まで上がり、よく晴れて、風も弱くなっています。リビングにいると、陽が奥まで入って、暖かく過ごせています。今朝は、冷えたことと、昨日の記事に書きましたが、桑名市博物館に展覧会を見に行こうということで、いつもより遅く、8時10分から散歩へ。住吉神社、九華公園、内堀公園、桑名市博物館、京町、寺町と5.2㎞。

Dsc05335c_20260112145301 Dsc05361c_20260112145301  散歩に出てすぐ、住吉入江にキンクロハジロと、オオバンが1羽ずつ。

 Dsc05399c Dsc05451c_20260112145301 揖斐川には、赤須賀漁港の漁船が出ていて、水鳥はほとんどいませんでした。住吉水門のところにヒドリガモのオスが1羽。ほかには、オオバンの姿も2~3羽見えたくらい。

Dsc05526c_20260112145301Dsc05535c_20260112145301  今日は、シラウオ漁の漁船も1組が出ていました。今シーズンは、初めて見ました。2隻が1組となり、大きな網をゆっくり曳いて行きます。と説明を書かないと、どういうシーンなのか分からない写真になります(苦笑)。何かよい手だてはないかと思っているのですが、なかなか。

Dsc05604c_20260112145301 Dsc05573c  柿安コミュニティパークの堀まで来たら、キンクロハジロ2羽と、オオバンが1羽。冷えたせいなのか、途中、小型野鳥の姿はほとんど見ませんでした。ドバトと、ヒヨドリを少し見たくらい。

Dsc05730c_20260112145301  九華公園には8時半に到着。アイガモさんたちは、元気でした。

Dsc05818c Dsc05812c_20260112145201  奥平屋敷跡では、まずは、ツグミ1羽と、ハクセキレイが1羽。このツグミは、相撲場あたりでも見かける個体に似ています。いつも、何気なく、ふと現れる感じです。「振り向いたら、そこにいる」という風に。

Dsc05855c_20260112145201 Dsc05990c_20260112145201  しばらく待っていたら、シメも登場。今日は、回り込む時間的余裕がありました。下から見上げるアングルになりましたが、枝が込み入っていますので、やむなし。シメを撮っていたら、すぐ先にモズのオスも登場。

Dsc06168c Dsc06298c_20260112145201  鎮国守国神社にお参りして北門からふたたび相撲場あたりに行くと、カワラヒワ。その近くには、ハクセキレイが1羽。

Dsc06419c_20260112145201 Dsc06502c_20260112145201  九華公園の外周遊歩道の東を歩いていたら、なんとミサゴが登場しました。魚食性のタカの仲間で、全長は54cm(オス)~64cm(メス)、翼開長は155~175cm。九華公園には冬になると、ときどきやって来て堀の上空を旋回し、獲物を物色しています。残念ながら、今日は、ダイビングシーンはなし。

Dsc06760c_20260112145101 Dsc06785c_20260112145101  奥平屋敷跡、昨日ムクドリがセンダンの実を食べていたところに、今日はヒヨドリが来ていました。ヒヨドリも、ムクドリも実を丸呑みするのですが、さすがにちょっと大きくて、四苦八苦。

Dsc05672c_20260112145301  水鳥たち。Dsc06092cホシハジロのオスが戻ってきました。私が見たのは1羽だけでしたが、2羽いたという情報もあります。キンクロハジロは、31羽。ただし、あちこちでエサをやる人があり、今日のカウントはちょっと不正確かも。

Dsc05683c  ハシビロガモは、8羽。ヒドリガモは、今日は、見当たらず。

Dsc06141c_20260112145201 Dsc06207c_20260112145201  ユリカモメは、たくさんいました(笑)。数えられた範囲では37羽でしたが、右の写真のように、エサをやる人があるとたぶん100羽は集まってきています。カモや、アイガモにエサをやりたい人でも、右の写真のようにユリカモメが集まってきて、エサを独占しますので、カモ、アイガモは寄りつけません。この写真でも、アイガモは向こうの方にいて、エサ争いには参戦していません。

Dsc06884c_20260112145101 Dsc06860c_20260112145101  内堀公園では、カワラヒワが2羽と、ツグミが3羽。ツグミはもう少し近くで撮影しようと思ったらに、次々に飛び立ってしまいました。

Dsc07026c_20260112145101 Dsc07041c_20260112145101  博物館に立ち寄って帰宅途中、住吉入江では、昨日と同じように、オオバン3羽に遭遇しました。同じオオバンたちが来ているのでしょうか?

260112094055517c 260112094059332c  ところで、その桑名市博物館、「いつでもいいや」と思うと、見に行く機会を失うかも知れませんので、早速、見てきました(微苦笑)。で昨日から『戦国きょうだい-血脈と運命の十字路 (クロスロード) -』という展覧会が始まっています。2月23日(月・祝)まで。高校生以上は、1人¥150。

Sengoku2 Sengoku1 画像は、今日いただいた出品リスト。『豊臣秀吉行状絵伝』(個人蔵)をはじめ、戦国の乱世を駆け抜けた「きょうだい」ゆかりの逸品が紹介されます。私が注目したのは、『天野周防守宛豊臣秀吉朱印状』(市文化財)。2階展示室では、特集陳列「総理の書」と、「刀剣コレクションⅢ」も同時に開催されています。前者では、明治から昭和初期にかけて国政を担った総理大臣伊藤博文から犬養毅まで七名の総理大臣の書がみられます。

Dsc06976c_20260112145101  刀剣では、いつものように、一点のみ撮影可能となっています。これは、「短刀 銘 尾州長船勝光/永正二年三月日」。永正2年は、1505年。勝光は、備前長船派の中でも末備前(古刀末期の戦国時代)の刀工。中国地方は、良質な砂鉄が産出されたことから、優れた刀剣が多いといいます。ほかには、村正の刀、短刀なども出ていました。

 

2026年1月11日 (日)

強風で鳥はいない中、カワラヒワの飛び出しシーン

Dsc05196c_20260111143201 Dsc05212c-2  とても強い風が吹きまくっています(苦笑)。14時現在で、最大風速は10.0m/s(14時30分)。11階建てのマンションで、周囲に高い建物はありませんので、とても風当たりが強いのです。今のところ、最低気温は2.2℃(18時)で、最高気温は11.4℃(3時54分)でした。朝7時頃は、10℃ほどあり、風もさほど強くはありませんでしたので、いつも通り、7時半から散歩へ。住吉神社、九華公園、内堀公園、京町、寺町と5.0㎞。揖斐川の堤防の上などは、風が強かったのですが、公園の中はそれもさえぎられ、陽が当たると暖かいくらいでした。冒頭の2枚の写真は、散歩から帰ったときのもの。

Dsc04118c_20260111143301  こちらは、途中、揖斐川の堤防から撮った北の空。寒そうです(笑)。古希を過ぎて、寒さに弱くなった気がしますので、写真を見るだけで身震いします。

Dsc04013c Dsc04048c_20260111143301  住吉神社の前の揖斐川には、ヒドリガモ集団。左の写真に写ったグループは、40数羽以上いました。右の写真は、船津屋さんの裏手にいた、別グループ。こちらは8羽ほど。

Dsc04105c_20260111143301  七里の渡し跡では、コガモのオスが2羽と(左の写真)、オオバン1羽、ヒドリガモが1ペア。

Dsc04211c_20260111143301  九華公園まで、小型の野鳥はまったく見ませんでした。この強風では、煽られてしまい、とても飛べたものではないのでしょう。九華公園のアイガモさんたちは、元気そうです。だんだんと冬の寒さも何とか乗り切ってくれるのではないかという気がしてきました。

Dsc04320c_20260111143401  いつも以上に小型の野鳥は少なかったのですが、貴重なシーンも見られました。その主役は、こちら、カワラヒワ。管理事務所南のイチョウの木にいたものです。

Dsc04323c_20260111143401 Dsc04324c_20260111143401  前の写真のあと、左の写真のような体勢をとったのです。「これは飛び出すな」と思ったら、期待通りでした(微笑)。以下、連写した連続写真です。

 Dsc04326c_20260111143401 Dsc04325c_20260111143401右上からの続きですから、飛び出して、羽ばたいて、翼は下向きに。載せられる写真は、ここまで。寒くて、野鳥が少ない中、貴重な楽しめる写真が撮れました。

 Dsc04378c_20260111143401ほかに見た小型野鳥は、ハクセキレイ。奥平屋敷跡にて。

Dsc04818c_20260111143201 Dsc04824c_20260111143201  さらに、外周遊歩道の南を歩いているとき、奥平屋敷跡にあるセンダンの木にムクドリが数羽やってきました。センダンの実は、鳥たちにはあまり人気がありません。見ていると、ほかに食べる物がなくなると、これを食べに来るようです。整腸や鎮痛効果もあるそうですが、人やペットには有毒な物質が含まれます。ヒヨドリもこれを食べます。

Dsc04342c Dsc04353c_20260111143401  水鳥たち。今日は、カワウから。旧アヒル小屋のところに4羽ほどがいました。右の写真は、左の写真で向かって左にいたカワウのクローズアップ。何やら考え込んでいるか、物思いにふけっている風。

Dsc04319c  こちらは、繁殖期に張っているカワウのクローズアップかつほぼ正面顔。

 Dsc04244c_20260111143301 Dsc04233c_20260111143301 カモたちは、今日もホシハジロは見当たりませんでした。現在、滞在しているカモは、3種類。キンクロハジロ(左の写真)は、29羽。ハシビロガモ(右の写真)は、11羽。

Dsc04415c_20260111143401  ヒドリガモは、今日も1ペア。カモが少なくて、張り合いなし(苦笑)。

Dsc04517c_20260111143401 Dsc04273c_20260111143401  ユリカモメは、たぶん90羽以上いました。右の写真は、逆光で黒くなりましたが、九華橋の上に立って、カモやユリカモメを数えようとしたときのもの。堀にいたユリカモメが、エサをもらえると思ったのでしょう、一斉に私の方に飛んできたのです。ちょっと怖いくらい。ちょっとだけ、ヒッチコック監督の『鳥』という映画を思い出しました。年がバレますねぇ……。

 Dsc04539c_20260111143401カイツブリは、今日も二の丸堀の東側エリアにいました。このところずっとまったく同じ行動パターンです。ハジロカイツブリは今日もいません。

Dsc04937c_20260111143201 Dsc04985c_20260111143201  内堀公園では、ツグミが2羽。暗かったので、こんな写真。右の写真を見ると、頭でっかちというか、ベレー帽でも被ったかと思うような形になっています。

Dsc05080c_20260111143201 Dsc05114c_20260111143201  さらに、拙宅マンションのすぐ前の住吉入江まで戻ってきたら、オオバンが3羽。キンクロハジロや、カンムリカイツブリ、ハジロカイツブリなどが入ってくることもあります。

Dsc04655c_20260111143201 Dsc04638c_20260111143201  鎮国守国神社の境内で、シロバナスイセン。同じく、梅のつぼみ。どうしても気になるので、見てきてしまいます。

Dsc05055c  オマケというか、自分の記憶のために。桑名市博物館で昨日から『戦国きょうだい-血脈と運命の十字路 (クロスロード) -』という展覧会が始まっています。2月23日(月・祝)まで。今年の大河ドラマ『豊臣兄弟!』にちなんでいます。『豊臣秀吉行状絵伝』(個人蔵)をはじめ、戦国の乱世を駆け抜けた「きょうだい」ゆかりの逸品が紹介されますし、特集陳列「総理の書」も同時に開催されます。明治から昭和初期にかけて国政を担った総理大臣伊藤博文から犬養毅まで七名の総理大臣の書がみられるといいます。さらに、特集陳列「刀剣コレクションⅢ」も同時開催。博物館は京町にあり、9時半開館ですから、散歩のついでに行くとよいのですが、最近、野鳥がいないこともあって、散歩が早く済んでしまうのです。博物館近くには、喫茶店もなく、寒い中待っている気にはなりませんが、忘れずに、早めに見に行きたいと思います。

 

2025年12月 7日 (日)

20251207三重県総合博物館で「発掘された日本列島」展を見る

251207161630550c  今日は、朝は最低気温が3.1℃と冷えましたが、日中の最高気温は14.4℃と暖かくなりました。実は、昨日から家内の実家に行っていたのですが、今日、桑名に帰る途中、三重県総合博物館で開催中の「発掘された日本列島」展を見てきました。これも、見たかった展覧会なのですが、公共交通機関で行くとなると、桑名から津まで電車、津駅から三重県総合博物館まではバスをそれぞれ利用することになりますので、二の足を踏んでいたのです。家内や娘も見たいということで、3人で見てきました。

 251207154413985c日本全国では、毎年およそ8,000件の埋蔵文化財の発掘調査が行われているそうです。展示は、2つのパートからなっており、まず、最新の発掘成果を紹介する全国巡回展となる中核展示では、旧石器時代から近世までの遺跡とそこから出土したさまざまな資料の中から、近年特に注目される“逸品”が紹介されています。また、開催県独自の地域展として、伊賀地域にある三重県屈指の大型前方後円墳や古代寺院の存在と、そこから出土した資料が展示されています。チラシは、こちらで見られます。

 251207155352515c 251207155751110cチラシにあるようにさまざまな出土品などが展示されていましたが、目が向くのは埴輪。左の写真は群馬県の保渡田Ⅶ遺跡から出土した「胡座する男子埴輪」。あぐらを組んでおり、冠を冠り、装飾した太刀を下げています。ただし、展示されているのは、レプリカでした。右の写真は、熊本県の上官塚遺跡から出土した「家形埴輪」と、「囲形埴輪」。入母屋造の家と、それを囲う形になっている埴輪。

251207160023281c  さらにこちらは、松阪市の宝塚1号墳から出土した「船形埴輪」。この埴輪は、他に類を見ない豪華な装飾が施された船形埴輪です。去年、松阪での展覧会で実物を見てきました(2024年11月3日:20241103近鉄ハイキング「祝!国宝指定!!『宝塚1号墳出土の船形埴輪』と松阪『氏郷まつり』をたずねて」へ(予告編))。今回展示されていたのはレプリカ。

251207183552382c251209155416532c  ちょっと値が張ったのですが、今回も図録を買ってしまいました(苦笑)。¥3,300です。図録マニアなので、展覧会に行って、図録を売っていると買ってしまうのです。それ故、これから今月は、小遣いは、節約生活をしなくてはなりません。三重県総合博物館のミュージアムショップでは、関宿の銘菓・関の戸を売っています。これは、私の好物で、見かけたらほとんど必ず買ってしまいます。

 251207154333234c 251207160731919c 三重県総合博物館を訪ねたときのお約束。ミエゾウの骨格模型の写真を撮り、ミュージアムショップ脇にいるさんちゃんを見てくることです。さんちゃんはオオサンショウウオ。三重県総合博物館で唯一、生きている標本です。

2025年10月29日 (水)

九華公園でキセキレイとジョウビタキのオス……桑名市博物館で「桑名の豪商 諸戸家の至宝」展を見てくる

251029064657271c  今日の最低気温は、10℃を下回って、8.1℃。さすがに寒く感じます。日中はよく晴れて、風も収まり、20.6℃になっています。リビングにいると、日がよく当たってポカポカしています(冬みたいな表現ですが)。今日は、勝手に決めた「定例散髪日」で、8時からいつものS理容院さんへ。9時に終わって、散歩開始。九華公園、桑名市博物館、外堀、吉津屋町、京町、寺町と5.0㎞ちょうど。いつもより遅い時間に九華公園を歩いていましたので、「お久しぶり」の散歩友達4名と遭遇。かなりの時間をおしゃべりに費やしてきました(笑)。

Dsc04302c_20251029142401  Dsc04260c_20251029142401九華公園へはいつもの北門から入ったのですが、いきなりカワセミが登場。日陰に入ってしまいましたので、きれいには撮れず、ちょっと残念。カワセミは、このあとも、九華公園内を歩いていると、あちこちで鳴き声を聞きました。カワセミが止まった近くには、アイガモたち。今日も元気そうで、水の中にある物を食べていました。いつもの場所に、アオサギは見当たらず、残念。

Dsc04414c_20251029142401  Dsc04373c_20251029142401吉之丸堀にあった旧アヒル小屋の残骸のところにカワウが2羽。夏場、カワウはほとんどいなくなりますが、寒くなるとどこかからか集まってきます。神戸櫓跡の松の木や、野球場の照明灯の上に集まります。

Dsc04423c_20251029142401  奥平屋敷跡では、なんと、キセキレイが1羽。先日、貝塚公園でキセキレイらしい鳥を見ました(2025年10月27日:九華公園でダイサギ)。そのときにも書きましたが、冬になると九華公園あたりに来ることがあります(2025年3月21日:柿安コミュニティパークでキセキレイ……シティ・ホールの薄墨桜が咲き始めました、2024年11月5日:ジョウビタキのオスのバトル・シーンに遭遇……バードウォッチングは吉日)。

Dsc04515c_20251029142401  二の丸跡では、カワラヒワが松に集まっていました。何かを食べているように見えましたが、何を食べているのかまでは分からず。

Dsc05081c_20251029142301 Dsc04621c  カモたち、今日も、キンクロハジロ17羽、ハシビロガモ11羽(右の写真はオス)、ヒドリガモ1ペア(左の写真)がいました。

 Dsc05039c_20251029142301 Dsc05028c_20251029142301 こちらは、キンクロハジロ。左の写真がオス、右がメス。

 Dsc04948c_20251029142401 Dsc05008c_20251029142401 九華公園の外周遊歩道の東でジョウビタキのオスを見たものの、枝かぶりばかりで写真は撮れなかったのですが、南側にも出て来ました。明るいところで、バッチリ(微笑)。メジロもいたのですが、それはうまくは撮れず。

Dsc05140c 九華公園から桑名市博物館へ。徒歩5分ほど。10月25日(土)から11月30日(土)まで「桑名の豪商 諸戸家の至宝」という特別企画展が開催されているのです。諸戸家は桑名の素封家で、「日本一の山林王」といわれた一族です。初代諸戸清六は、米相場や山林事業により一代で富を築き上げました。財をなしたあとは公共事業に惜しみなく私財を投じ、近代桑名の発展に尽力しています。諸戸清六が亡くなったあとは、次男精太が宗家を、四男精吾が二代目清六を襲名して、本家を継ぎました。精太は、好き者として名高い益田孝(鈍翁)とも親交を結んで、厳選された茶道具を数々収集しています。

233_moroto  この展覧会では、重要文化財3点を始め、公益財団法人諸戸財団が所掌する諸戸家の至宝が紹介されています。その数、61点。重要文化財は、禅の教えが書かれた「禅師墨跡 与栄意禅人(ぜんじぼくせき えいいぜんにんにあたえる) 法語」「虎関師練錬(こかんしれん)墨跡 座禅語」の掛け軸2点と、15~16世紀に朝鮮半島から渡ってきた「三島平茶碗(みしまひらちゃわん)」。こちらに中日新聞の記事があります。それにしても、明治から戦前のお金持ちは、桁が違います。持っている富もそうですが、それを世のため人のためにかなり使っていますし、その上にこういう美術品、文化財も収集しているのですから。こういう人たちが、これらの至宝を持っていてくれたお陰で、われわれもそれを目にすることができる訳です。ポスターの画像は、桑名市博物館のサイトからお借りしました。ちなみに、今回も図録が発行されていましたので、ゲットしてきました(¥1,000)。図録マニアなのです。内容から見て、¥1,000とはおトク。

Dsc05158c_20251029142301  桑名市博物館恒例の1点だけ撮影できる出展。「短刀 銘 村正」(室町時代)。箱書きに「奉献 玉鉾神社 村正 太刀 壱口」「明治20年11月1日正遷宮之際寄付件如(くだんのごとし)」とあるそうで、桑名在住の氏子から、正遷宮のとき、玉鉾神社に奉献されたものと考えられています。玉鉾神社は、明治末期に現在、春日神社(桑名宗社)境内にある母山神社に合祀されています。

Img_5461c_20251013142301 Dsc05185c_20251029142301  ちなみに、先日、JRさわやかウォーキングで訪ねた六華苑は、二代目諸戸清六の新居として建てられたもの(2025年10月13日:20251013JRさわやかウォーキング「桑名を満喫!! 東海道お手軽ウォーキング」へ(一回完結)、左の写真)。わが家のお隣の諸戸氏庭園は、初代諸戸清六邸。現在、秋の特別公開が行われています。

Dsc05180c_20251029142301  余談。寺町で見つけたポスター。「見どころくわな オンラインマップ」の紹介。アプリをインストールしなくても使えます。現地で試してみました。観光スポットや、お勧めのお店、イベント情報が分かります。2026年3月末までの期間限定のようです。

 

2025年10月25日 (土)

モズ・デー……九華公園にはアオサギが2羽

Dsc02209c_20251025150801  昼前からたまに弱い雨がパラつきますが、基本的に曇り。気温は、16.1~18.6℃とほぼ一定。寒く感じます。今朝は都合があって、6時50分から散歩へ。住吉神社、九華公園、貝塚公園、内堀南公園、外堀、内堀公園、京町、寺町と5.7㎞。曇っていますので、今日もまた「証拠写真」のオンパレードです(苦笑)。

Dsc00956c  わが家のお隣、諸戸氏庭園に枯れた高木があります。そこにモズ。オスのようです。ここは見晴らしがよいので、いろいろな鳥が来ます。

 Dsc01017c_20251025150401蟠龍櫓には、今日もイソヒヨドリのメス。今日は、1階の屋根の端っこにいて、ここから例の鬼瓦のところに移動しました。天候が今ひとつで、土曜日なのに散歩する人はあまりありません。

Dsc01135c_20251025150701  九華公園に着いてまずは、アイガモの確認。いつものように、北門を入ってすぐの堀にいました。ここが定位置になっています。いろいろな人がエサをやりますが、ほとんどの人が「アーちゃん」と呼んでいます。今日も散歩友達の女性が、来たら早速寄ってきて、パン屑をもらっていました。

Dsc01252c_20251025150701 Dsc01374c_20251025150701  鎮国守国神社の社務所の裏の木にアオサギがいました。昨日と同じです。九華橋の近くの樹上に来ていたアオサギが、こちらに移動したと思っていたのですが、今日は、その九華橋の方にもアオサギが来ています。ということは、九華公園に来るアオサギは、2羽と思われます。

Dsc01201c_20251025150701 Dsc01183c_20251025150701  ほかに相撲場あたりにいたのは、カワラヒワと、ドバト。どちらもおなじみのメンバー。カワラヒワは、最近増えてきました。秋になると集団見合いをすると何かで読みましたが、その通りのようです。

Dsc01225c_20251025150701  キジバトもいつも、九華公園のどこかにいます。

 Dsc01433x カモは、二の丸堀と、吉之丸堀とに分かれていました。二の丸堀の西側エリアには、ヒドリガモのオス2羽と、メス1羽。しかし、ヒドリガモはあちこちの堀をよく移動しています。

 Dsc01498c_20251025150701 Dsc01557c_20251025150701 もう1種類、二の丸堀にいたのは、キンクロハジロ。今日は、オスが4羽と、メスが2羽でした。

Dsc01584c_20251025150701 Dsc01609c_20251025150701  ハシビロガモは、吉之丸堀の西側エリアにいました。左の写真がオス、右がメス。ヒドリガモもそうですが、オスはとくにエクリプス状態で、あまりきれいではありません。季節が進むにつれて、オスらしくなっていきます。今日は、九華公園ではジョウビタキも、ツグミも見かけませんでした。

Dsc01830c_20251025150801  Dsc01894c_20251025150801 九華公園から貝塚公園に行く途中、吉之丸で電線にモズ。これもオスのようです。貝塚公園でも、モズ(右の写真)。これもオス。吉之丸と貝塚公園とは、すぐ近くですから、同じ個体かもしれません。

Dsc02008c_20251025152801  さらに、内堀公園でも電線にモズ。これは、メス。

 Dsc02091c_20251025150801 Dsc02105c_20251025150801 以下、余談のようなもの。近所の寺町商店街では、今日、明日と「桑名まつり博」というイベントが開催されます。「商店街を遊び尽くせ」というテーマだそうです。

251025082412787c  ハロウィーンにちなんだイベントもあるようで、このようなインスタ映えスポットが設けられていました。

Dsc02066c_20251025153401  ここからは自分の記憶のためのことを2つ。まずは、桑名市博物館では、今日から11月30日(土)まで「桑名の豪商 諸戸家の至宝」という特別企画展が開催されます。これは、見逃せません。高校生以上は、ひとり¥500。

Dsc02200c_20251025150801  もう1つは、諸戸氏庭園も、今日から秋の特別公開。12月7日(日)まで。紅葉が見頃になったら、出かけようと思っています。左の写真で住吉入江の奥に見えるのが、諸戸氏庭園。大人ひとり¥500。

Dsc01845c_20251025150801  週末になると雨模様というのが、これでたぶん4週連続となっています。天気の変化パターンがよくない巡りなのでしょう。まぁ、ほとんど毎日休みですから、あまり気にしないでよいことですが(苦笑)。写真は、たぶんセンニチコウ。貝塚公園にて。

  

 

2025年10月10日 (金)

桑名市博物館で「なんの花か咲く-花のある風景-」展を見る

Dsc07836c_20251010141101  10月10日、昔であれば「体育の日」でした。昔話をしても仕方ありませんが、私の場合、どうしてもそう思ってしまいます。昭和39(1964)年に行われた東京オリンピックの開会式が行われた日で、晴れの特異日としても知られています。屁理屈はさておき、今朝は、7時から散歩へ。桑名市博物館で10月13日まで開かれている「なんの花か咲く」を見て来ようと思ったからです。博物館の開館は9時半。あまりに早く行くと、1時間以上も時間を潰さなければならない羽目に陥るのです。住吉神社、九華公園、貝塚公園、内堀南公園、内堀公園、桑名市博物館、京町、寺町と7.2㎞。貝塚公園で鳥を探して、何周もウロウロしていたら、この距離(笑)。今朝は17.7℃、最高気温は25.1℃。

Dsc07792c_20251010141101  住吉水門のところにダイサギが1羽いたのですが、あいにく曇天で、逆光の位置。証拠写真というか、それ以下というか。

Dsc07871c_20251010141101 Dsc07887c_20251010141101  柿安コミュニティパークでは、いつもの電柱にカワウが1羽。そのそばの電線には、キジバト。ほかにはムクドリと、ヒヨドリ。

Dsc08198c_20251010141101  九華公園には、7時半に到着。北門を入ってすぐの堀には、今日もアイガモたち。エサをもらって、懸命に食べていました。九華橋近くの樹上にはいつもならアオサギがいるのですが、今日はお休みで、とても残念。

Dsc08005c_20251010141101 Dsc08059c_20251010141101  九華公園内で見たのは、カワラヒワと、ドバト。ほかには、カラスたち。カワラヒワは、けっこうたくさんいました。秋は、集団見合いシーズンのはず。

Dsc08322c_20251010141101 Dsc08531c_20251010141101  貝塚公園では散々歩き回ったのに、見られたのは、モズのオスと、カワラヒワ。ヒヨドリはかなりたくさんいたのですが、写真が撮りやすいところには、ほとんど出てこず。博物館の開館までまだ時間がありましたので、内堀公園にも立ち寄ったものの、草刈り作業が行われていて、いたのはスズメのみ。

Dsc08630c_20251010141001  開館と同時に桑名市博物館に入館。冒頭に書きましたように、10月13日まで「なんの花か咲く-花のある風景-」展が開かれています。9月13日から行われていたのですが、散歩に早く出るため、観覧するチャンスを逃していたのです。このままでは見そびれると思って、今日出かけたのです。特集陳列として、「刀剣セレクションⅡ-鎗づくし-」も2階展示室で並行して開催されています。

 花は、Dsc08785c_20251010141001絵画でもよく描かれますが、その花が主役の場合と、さりげなく添えられた場合があります。絵画や工芸品にも花が描かれることも多々あります。この展覧会では、花のさまざまな描かれ方を通して、花の秘密を探るというのが、主眼です。出品リストは、こちらにあります。地元の栗田真秀帆山花乃舎中村佐州小林研三佐藤昌胤の絵や、沼波弄山古萬古なども展示されています。印象に残ったのは、「関寺小町図屏風」。謡曲の1つに題材をとったもの。絶絶世の美女いわれた小野小町も、年老いて容色が衰え、近江国関寺のあたりに庵を結んで住んでいたのを、歌道の誉れによって七夕祭に寺に招かれるというシーンが描かれています。ここには、撫子や、水引草がそえられています。

Dsc08767c_20251010141001  「刀剣セレクションⅡ-鎗づくし-」では、サブタイトル通り、鎗が展示されています。村正の銘の鎗もありました。こちらは、この展覧会で唯一撮影可能な作品。「鎗 銘 村正」です。村正は、16世紀に伊勢桑名で作刀した刀工として知られています。鎗の作例も残されています。この鎗は、シンプルな造りの三角鎗で、地鉄(じがね)は板目肌(いためはだ)に白(しら)けまじり、刃文(はもん)はのたれに小乱(こみだ)れが交じるというものだそうです(展示説明によります)。「村正作」の銘があるそうですが、工房作の可能性も含めて検討の余地があるといいます。

Dsc08640c_20251010141001 Dsc08676c_20251010141101  2階の常設展示「桑名の千羽鶴」も撮影可能ですので、写真を撮ってきました。桑名には、特別な連鶴(れんづる)が伝承されており、「桑名の千羽鶴」と名付けられ、桑名市の無形文化財に指定されているのです。その折り方は寛政9(1797)年に刊行された『千羽鶴折形』という書物に記されています。この本には、長円寺(ちょうえんじ)(桑名市)の住職 魯縞庵義道(ろこうあんぎどう)によって考案された49種類の折り方が紹介されています。その特徴は、1枚の紙で、2羽から最高97羽までの連続した鶴を折るのです。「桑名の千羽鶴を広める会」のサイトに写真ギャラリーがあります。右の写真は、その1つである「釣舟」。この作品は、1羽の大きな鶴で船の本体を、17羽の小さな鶴で鎖や枝などを表現したものが基本です。もちろん、1枚の紙から折ってあります。ネットで調べたら、この釣舟をブーケケースに入れて、¥25,000で売っているところがありました(こちら)。

251010061811982c  今日は、野鳥はあまりいませんでしたが、「なんの花か咲く」を見てこられましたので、まぁ満足。週末3連休は、台風23号接近で、天気が気になります。出かけたいところもあるのですがねぇ。わが家のアサガオ、今日は、合計16輪咲きました。これで累計は177輪。驚異的な数の花が咲いています。

2025年8月 8日 (金)

地獄を見てきました……三重県総合博物館で「地獄へようこそ」展を見てくる

250808092431185c  ついに行ってきました(笑)。三重県総合博物館で開催中の「地獄へようこそ-鬼と亡者と閻魔の世界-」展です。今日からは多少、暑さが和らぐという予報を信じて、出かけることにしました。これで「行く行く詐欺」にならずに済みました。

250808085728791c  朝、桑名駅まで送ってもらって、7時24分発の近鉄四日市行き普通に乗車。三重県総合博物館は9時開館ですから、急ぐ必要はなく、普通電車で津まで行こうという算段。四日市駅には、7時51分に到着。津新町行き普通に乗り換え、近鉄津駅には8時47分着。¥830。津駅西口から、9時13分発の総合文化センター行きの三重交通バスに乗って、9時17分に到着。¥240。

250808092213096c  三重県総合博物館に来たのは、5月8日以来(2025年5月8日:20250508近鉄あみま倶楽部ハイキング「津・一身田寺内町コース」へ(一回完結))。このときは、近鉄のあみま倶楽部のハイキングコースを歩きがてら、「トピック展『伊勢路がみたい 伊勢参宮名所図屏風の世界』」を見に行ったのです。

250808092342467c250808092243019c  子どもの頃、「嘘をつくと、地獄で閻魔様に舌を抜かれるぞ」と何度もいわれた記憶があります。地獄は、仏教の伝来とともに日本にもたらされた世界観だそうで、文学や美術に大きな影響を与えています。とくに美術作品には、それは恐ろしい場面が描かれたものがたくさんあります。今回の展覧会では、地獄とともに語られる「極楽」にちなんだ美術作品も紹介されています。

250808092632808c 展覧会は、5部構成。第1章「地獄ってどんなところ」、第2章「変わりゆく地獄」、第3章「閻魔様登場」、第4章「救いの地蔵菩薩」そして第5章「あこがれの極楽浄土」となっています。このことは、私は知らなかったのですが、平安時代になると、源信(恵心僧都)が、極楽往生とともに地獄の様子を本格的に記した仏教書「往生要集」を著し、のちに絵画化もされ、地獄像が広まっていったといいます。出品リストは、こちらにあります。私がとくに見たかったのは、津市の西来寺が所蔵する「六道之図」(15幅)でした(六道図についてはこちらを参照)。はっきりとした記憶はなかったのですが、西来寺へは一度訪ねていました(2018年5月1日:20180423勝手に近鉄ハイキング「名古屋線・津新町駅から松菱、お城公園など」(その2)……乱歩の墓のある浄明院、阿漕平治に関わる上宮寺、西来寺、大門商店街から津観音)。西来寺は、天台真盛宗別格本山。もちろん、このときは勝手にお参りしただけで、宝物は拝観してはいません。写真は、撮影可能エリアに設けられたパネル。

250808092622992c 250808101608231c  こちらも、撮影可能エリアにあった閻魔堂。津市下弁財町津興にある阿古木山真教寺(あこぎざんしんきょうじ)の通称「閻魔堂」の実物大パネルです。天台宗。慶長19(1607)年、津藩第2代藩主である藤堂高次公が建立したと伝わっています。実は、ここへは近鉄ハイキングなどで、何度か訪れています。もっとも最近は、「伊勢参りツアー」で、4年前に行っています(2021年9月27日:20210925「東海道・伊勢街道歩いて伊勢詣りツアー」第10回「津・栄町~津・高茶屋」(その2)……津の観音さん、大門商店街から浄安寺、閻魔堂、市杵島姫神社から阿漕町神明神社へ)。閻魔堂の前に三重交通のバス停があり、その名も「エンマ堂」です。今回の展覧会では、ここ閻魔堂からは、閻魔王に付き従う倶生神半跏像(ぐしょうじんはんかぞう)、闇黒童子半跏像(あんこくどうじはんかぞう)などが展示されています。パネルは、中が覗けるようになっています。もちろん覗いてきました。現地で見たものと同じ光景が見えます。

250808103731193c  西来寺の六道之図については、細部を写真に撮り、解説をつけたスライドショー(150枚、約15分)も放映されており、これを見ると、この六道之図のことだけでなく、六道が何かなどもよく分かります。六道(ろくどう/りくどう)とは、よく知られているように、地獄道・餓鬼道・畜生道・修羅道・人間道・天道。「地獄へようこそ」は、1時間あまりをかけてじっくりと見てきました。

250808101700211c  もう1つの展示も見てきました。「戦争と三重」という、三重県戦後80年事業、三重の実物図鑑 特集展示です。こちらは、観覧無料。三重県総合博物館が所蔵する戦争関連資料の中から、「雲井コレクション」を中心に、出征する兵士と、銃後といわれた国民生活の当時の様子がわかる資料を紹介されています。

250808102833293c 250808103020196c  さて、私が三重県総合博物館に行くと、必ず見てくる/会ってくるもの、それは、オオサンショウウオのさんちゃん。今日は、動かずじっとしていました。たぶん元気なのだろうと思います。さんちゃんの水槽のそばには、「さんちゃんのあくび」と題した写真が展示されていました。すごく大きな口で、真っ白なのにビックリ。

250808121534722c  例によって図録(¥1,700)を買ってきました。図録マニアなのです(笑)。

250808121520793c 250808122137719c  土産は、新製品のこちら。「さんちゃんせんべい」。平治煎餅本店がつくった、さんちゃんの焼印入り煎餅です(12個入りで¥1,290)。おやつに食べてみましたが、味その他は、平治煎餅と同じでした。

250808092309537c  帰りは、総合文化センター前を10時46分に出る三重交通バスで津駅西口に戻り、近鉄津駅発11時17分の名古屋行き急行に乗って、近鉄桑名駅には12時3分に到着。11時頃、津では気温は31℃ほどで、風も吹いて、さほど暑くはありませんでした。しかし、桑名に戻ったら、36℃を超え、蒸し暑いこと。まぁしかし、念願の地獄を見てこられましたから、満足です。

より以前の記事一覧

2026年6月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30        
無料ブログはココログ

マイブックス

  • 高橋陽介: シン・関ヶ原 (講談社現代新書)

    高橋陽介: シン・関ヶ原 (講談社現代新書)
    関ヶ原で起こった戦闘の経緯について、新しい説を提起しています。私たちが知っている関ヶ原の戦いとは、まったく違う見方で、驚きました。この本では、「徳川家康はすでに天下人であった」という大前提のもとに当時の一次資料を読み(ここがポイント)、そこから「石田三成は西軍決起の『首謀者』ではない」「小早川秀秋は開戦前に東軍であった」「東西両軍の和談は決戦前日に成立していた」など新たな見方が示されています。すべて当時の書状などの一次資料の内容に基づいています。これらがすべて歴史学界で認められた説ではないものの、新鮮で、大変おもしろい内容でした。ちなみに通説は、帝国陸軍参謀総本部が、一次資料のほか、江戸時代の『関ヶ原軍記大成』『徳川実記」などさまざまな編纂史料をもとに再構築したものと、それをもとに司馬遼太郎さんが書いた小説『関ヶ原』に基づいているといいいます。 (★★★★★)

  • 銅冶英雄: 悩み・不安・困った!を専門医がスッキリ解決 腰部脊柱管狭窄症

    銅冶英雄: 悩み・不安・困った!を専門医がスッキリ解決 腰部脊柱管狭窄症
    体操で改善を目指すことを謳い文句とした本です。脊柱管狭窄症については、これで4冊の本を読みました。それぞれに一般向けに分かりやすく書かれており、これら4冊の本で決定的な差はありません。むしろ、何冊か読むことで、脊柱管狭窄症についての理解が深まりました。多くの本で脊柱管狭窄症を改善する運動療法が紹介されています。この本では、「痛みナビ体操」が紹介されています。私自身は、近いうちにかかりつけの整形外科医院で理学療法士さんに運動療法を教えていただくことになっていますので、それを優先しますが、そういう機会のない方には、この「痛みナビ体操」を試してもよいように思います。 (★★★★)

  • 菊地 臣一 ほか: 脊柱管狭窄症 腰の名医20人が教える最高の治し方大全 ~聞きたくても聞けなかった150問に専門医が本音で回答! ~ (健康実用)

    菊地 臣一 ほか: 脊柱管狭窄症 腰の名医20人が教える最高の治し方大全 ~聞きたくても聞けなかった150問に専門医が本音で回答! ~ (健康実用)
    脊柱管狭窄症について、病気そのもの、症状、診察・診断、薬物療法、運動療法、そのほかの保存療法、セルフケア、食事、症状別対策、手術などの全貌についてのガイドブックです。タイトルにあるように、専門医が150の質問についてわかりやすく解説しています。図、写真も使われていて、よくわかります。 (★★★★★)

  • 文藝春秋: 文藝春秋 2026年6月号[雑誌]

    文藝春秋: 文藝春秋 2026年6月号[雑誌]
    特集記事の「総理の夫 初告白20時間」という、高市首相の夫である高市拓さんのインタビュー記事が載っていて、それを読んでみたいと思って、20年ぶり以上に文藝春秋を買いました。余談ですが、この6月号は、特別定価¥1,250で、ビックリ。定価がそもそも¥1,200だそうです。それはともかく、高市首相は公邸で夫のワンオペ介護をしているという話がしばらく前に話題になりましたが、実態はどうもかなり違ったようです。最近の高市拓さんは、シャワーも一人で浴びられ、トイレも大丈夫、食事も一人で準備し、食べられるそうです。週末は拓さんが簡単なご飯を作って、平日夜は官邸の食堂からお弁当を運んでいるといいます。そのほか、夫婦関係、再婚と改姓、介護問題などについて語っていますが、結局、「へぇ~、そうなんだ」と思われる内容で、私としてはちょっと期待はずれ。それに、あまりおおっぴらに書くのは憚られますが、私のセンスではちと変わったご夫婦のように思えました。 (★★★★)

  • 林 将之, 株式会社アマナ: 新版 葉っぱで見わけ五感で楽しむ樹木図鑑

    林 将之, 株式会社アマナ: 新版 葉っぱで見わけ五感で楽しむ樹木図鑑
    樹木の図鑑でわかりやすい、よいものがないか探していて見つけました。図鑑ですから、通読はしていませんが、「葉っぱの写真を手がかりに探せる」ことと、「五感を使った観察の楽しみ方を紹介」というのがポイントで、使いやすそうです。前者については、葉の形、ふち、生え方などを確認し、リアルな質感を再現した葉っぱスキャン画像と実際の葉を見比べることで、樹木の種類を検索できます。葉っぱをスキャンした画像が、実にリアルです。後者については、各樹木の解説ページでは、「見る・聴く・かぐ・触る・味わう」の五感を使った観察の楽しみ方、鳥や動物などの樹木とつながっている生き物も紹介されています。近所の公園の木の種類を調べていますが、今まで見当をつけた種類が間違いないか、これを持っていって照らし合わせてみようと思っています。 (★★★★)

  • 若山滋: 漢字文化圏の興亡―中国の限界、日本の前途―(新潮新書)

    若山滋: 漢字文化圏の興亡―中国の限界、日本の前途―(新潮新書)
    建築家である著者が、「漢字文化圏の興亡」というタイトルの本を書いたということに気持ちが動きました。サブタイトルには、「中国の限界、日本の前途」とあります。日本は古来、「漢字文化圏」の中心である中国から大きな影響を受け、漢字に「かな」を補うという独自の形でその文化を受容してきました。戦国時代から近現代には、アルファベット文化圏の西洋からの洗礼を受けますが、こちらも柔軟に受け入れます。建築と文字の関係に以前から着目してきた著者は、その受容の仕方を「和能」と呼びます。東西の力学が激変する中、日本の進むべき道はどこなのか。漢字文化圏の影響力には限界があり、中国が永続的に支配的な地位を占めることはない、しかし日本には可能性があるといいます。壮大な文明論が展開されています。今の政治家の人たちも、こういう本を読む必要があると思います。 (★★★★★)

  • 今泉忠明, 高橋秀男, 武田正倫, 小宮輝之, 岡島秀治: 自然観察 (学研の図鑑 新・ポケット版 16)

    今泉忠明, 高橋秀男, 武田正倫, 小宮輝之, 岡島秀治: 自然観察 (学研の図鑑 新・ポケット版 16)
    最近、近所の桑名七里の渡し公園でで野鳥、樹木、雑草、昆虫の観察に勤しんでいます。「自然観察」としているというと格好がつくかもしれません(笑)。自然観察入門によい本はないかとネットで探して、見つけたのがこの本です。学研出版のサイトでは「こどもの本」に分類されていおり、対象は小学生となっていますが、まぁこれくらいがちょうどよいと思います。内容は、かなり高度ですが、テーマごとにまとめられていて、分かりやすいので、しっかり勉強しようと思います。 (★★★★)

  • 松田圭太: 腰痛は医者には治せない ~2人に1人が「筋肉」「関節」が原因!理学療法士の神ワザ治療~

    松田圭太: 腰痛は医者には治せない ~2人に1人が「筋肉」「関節」が原因!理学療法士の神ワザ治療~
    1つ前に紹介した「大学病院「背骨外来」の名医が教える 脊柱管狭窄症 自力で克服! 一生役立つ痛みほぐし地図大全」と一緒に入手しました。この本の著者は、腰痛治療に特化した施術院を経営する理学療法士。これは、たぶん好みの問題も関わるのでしょうが、私個人としては、1つ前に紹介した本の方が、読みやすく、実際にも役立つと思いました。この本も運動療法を重視しています。ただ、その説明や、説明に至るプロセスで呈示される根拠の説明が弱い気がします。また、具体的な運動療法の仕方については、必ずしも体系的には説明されていません。著者の書いている「痛みは悪いものではなく、体を守るための相棒」「自分の体は自分で治すという気概を持つと、治りが早い」「とにかく食べて とにかく動く」「痛みに負けない根気を持つ」「やりたいことがみつかれば、体が動く」「日常で笑顔になることをたくさん見つける」など、本書のあちこちにちりばめられた著者の言葉は、大切だと思います。 (★★★★)

  • 猪瀬弘之: 大学病院「背骨外来」の名医が教える 脊柱管狭窄症 自力で克服! 一生役立つ痛みほぐし地図大全

    猪瀬弘之: 大学病院「背骨外来」の名医が教える 脊柱管狭窄症 自力で克服! 一生役立つ痛みほぐし地図大全
    2月末に脊柱管狭窄症と診断され、服薬とリハビリを続けていますが、ここで一度、きちんとした知識を得て、これら以外の治療法はないか調べた方がよいと思っていたところにこの本を見つけました。著者は脊椎脊髄外科が専門の整形外科医。タイトルのように大学病院で「背骨外来」を開いています。脊柱管狭窄症についての総合的なガイドブックであり、狭窄した脊柱管、椎間孔を広げる、各種の運動療法を体系的に紹介しています。「体系的に」というところが味噌で、症状に応じてどのような運動療法を行うと、脊柱管や、椎間孔を広げられるか、分かりやすく(写真、図示を用いて)説明されています。私は一通り熟読し、まずは脊柱管を広げる運動療法を試し始めました。まだその評価をする段階ではありませんが、もうしばらく続けてみて、また追記したいと思っています。医学用語や、背骨、神経の図など専門的な内容も出て来ますが、めげずに読むと、その運動療法をする意味が分かってきます。意味を分かった上で取り組むことが大切だと、私は思います。ちなみに、運動療法は、いわゆる筋トレではありません。正しい体の動かし方を習得することです。 (★★★★★)

  • 古荘純一: 境界知能の人たち (講談社現代新書)

    古荘純一: 境界知能の人たち (講談社現代新書)
    「境界知能」という言葉は、専門家以外の人たちにはほとんど馴染みがないものでしょう。専門家であってもその支援については、見落とされてきており、支援が必要であるのに、その谷間に陥ってしまった人たちということもができます。境界知能というのは、IQ(知能指数)でいえば、70以上80未満(誤差を考慮して、85未満とする考え方もあります)の人たちとなります。ただし、知的水準だけでなく、適応行動が取れているかも、考慮する必要があります。たとえば、言語化が苦手、段取りを覚えられない、行動がワンテンポ遅い、対人関係の距離感が極端、金銭管理ができない、ダマされやすいといった特徴があると著者は指摘します(もちろん、これらは境界知能の人たちに限るということではありません。ほかの障害でも見られる可能性があります)。本書は、定義など学問的な内容から、事例、支援についての提案、さらには用語解説、境界知能の所見リストなど、多方面から境界知能の人たちの困難と、その支援について述べています。医療、心理、教育、福祉に関わる方たちには、ぜひ手に取っていただきたい本です。 (★★★★★)

  • 保阪 正康: 真の保守とは何か 近代日本の地下水脈 (文春新書)

    保阪 正康: 真の保守とは何か 近代日本の地下水脈 (文春新書)
    著者は昭和史研究家。約5,000人もの方に取材してきました。この本は、高市政権圧勝、参政党躍進を受けて書かれたもので、「日本人の選択をいま問う」と帯にあります。著者は、高市政権を「国家主義的右派」と位置づけており、「保守」ではないとします。著者のいう「真の保守」である10ヵ条とは、①常に歴史を読め、歴史の中の声を聞け、②師たる政治家を持て、③甘言、巧言は敵とせよ、④誤りから学べ、⑤良きブレーンを持て、⑥精錬の徳を持て、⑦討論、対話を厭うな、⑧典故、先例に通じよ、⑨読書に勝る良薬はない、⑩氷山のごとき人格たれです。これらは、著者の歴史の教訓を政治の現場に伝えなければならないという危機感から来ています。これに照らすと、今の高市政権の中枢をなす政治家は、極めてアヤシいと思われてなりません。私には、とくに、勉強していない(=本を読んで、考えていない)と思えるのです。ほかにこの本で気になったのは、鶴見俊輔さんがいったという「民主主義の後をファシズムが影絵のようについてくる」ということばです。石橋湛山、池田勇人や、後藤田正晴といった政治家たちの足跡をもう一度ふり返り、良識派の保守の姿を取り戻すことが大切と思います。また、石橋湛山が掲げた①小日本主義(帝国主義否定)、②非軍事志向(軍事で物事を解決しようとしない)、③論理的基盤(共同体的な情緒を克服し、個の意志を明確に示す)といったこともとても重要で、意味があると思います。今の時代に違和感を覚える方には是非ともお勧めします。 (★★★★★)

  • 日浦 勇: 自然観察入門: 草木虫魚とのつきあい (中公新書 389)

    日浦 勇: 自然観察入門: 草木虫魚とのつきあい (中公新書 389)
    1975年出版という古い本です。若い頃持っていたのですが、その後は所在不明。最近になって、もう一度読みたいと思って、古本で入手しました。この本に載っているレベルをきちんとおさえれば自然観察の基礎は身につくと思ったからです。著者は大阪市立自然史博物館の学芸員などを務めています。子どもたちを対象として、自然観察教室を開いたり、授業でエコロジー/生態学を教えたりするときの手引きとして書かれたものです。 春の草花を調べる、川の生物を観察する、トンボを捕まえて分類するなど、いくつかのテーマを立て、種の見分け方、水辺の危険への注意、採集法、学習のポイントなどが示されています。著者の経験に基づいて書かれていて、かなり実用的ですが、読んでおもしろいとはいいがたいところが難点。 (★★★★)

  • 伊藤氏貴: 読む技法 詩から法律まで、論理的に正しく理解する (中公新書)

    伊藤氏貴: 読む技法 詩から法律まで、論理的に正しく理解する (中公新書)
    評判の本のようでしたので、読んでみました。本の帯に「『読めたつもり』が危ない!」とありますが、それはまさにその通り。30歳代半ばから教職にありましたので、それは実感しています。とくに60歳を過ぎてから短大の非常勤講師になってから、学生たちの読解力がアヤシいと思うようになっていました。読解力そのものも低下しているとともに、集中力が続かないことも影響しているように思っていました。きちんと読めて、書き手の意図することを正しく理解できないと、議論も思索も成り立ちません。この本は、解釈学、構造主義、ナラトロジーなどさまざまな読む技法を具体例に則して紹介しています。世の中、コスパ、タイパが重視される時代ですが、敢えて深く、論理的にじっくりと読み、考えることも大切と思います。 (★★★★)

  • 滝口 正哉: 江戸町奉行所 与力・同心の世界 (岩波新書)

    滝口 正哉: 江戸町奉行所 与力・同心の世界 (岩波新書)
    時代小説が好きでよく読みますので、町奉行所の与力や同心がどのように仕事し、いかに暮らしていたかには、とても興味があります。この本の帯には、「時代劇でおなじみ 江戸の町を守る『八丁堀の旦那』、その本当の姿 くらし、仕事、文化活動」とありますので、割と気楽に読めるかと思ったら、学術的に書かれていました。与力・同心の仕事は、治安維持が主なものではなく、もっと幅広い仕事をしていました。さらに、深い教養を身につけ、豊かな人脈に裏打ちされた文化活動を行う人たちもいたということには驚きました。さらに、明治維新以降の新しい時代と格闘しつつ、江戸を語り継いだ彼らの実像が明らかにされています。寝転がって読むのは、ちょっと難しいかなと思います。 (★★★★)

  • 森 章司: 仏教的ものの見方: 仏教の原点を探る

    森 章司: 仏教的ものの見方: 仏教の原点を探る
    仏教のものの見方の基本は「あるがまま」を「あるがまま」に見ることにあるとして、仏教の人間観、仏・菩薩観、世界観、人生観、見方、生き方を体系的に説いています。著者は、仏教学者で、東洋大学名誉教授。専門はインド仏教。元浄土真宗本願寺派僧侶です。大学時代の同級生に真宗本願寺派のお寺の住職を務めていた友人がいます。私が体調を崩していたとき、「仏教の勉強をするとよい」といわれ、それがずっと記憶に残っていました。いろいろ本を読んだり、テレビ番組を見たりしましたが、どうも今ひとつピンときませんでした.そういう中でこの本を知り、ようやく入手して、やっと読み終えました。初めに書きましたように、「あるがまま」を「あるがまま」に見ることは、簡単そうで難しい。 「あるがまま」を「あるがまま」に見ることが知ることだといいます。哲学も見ることだそうです。「小欲知足」が、仏教のもっとも基本的な生活態度であり、これが「戒」を導くといいますし、自己中心的な思いも減り、慈悲につながるそうです。これらが、つまらないことにこだわることもなくなり、行動の根源となる意思も、考えも、言葉も、行為も生活も正しいものとなり、偏見や固定観念、先入観が消え去って、「あるがまま」を「あるがまま」に見ることができるようになると説かれていました。読みやすい本とはいえませんが、ここに書いたエッセンスを頭に置いて読むと、いくらか分かりやすい気がします。私自身、今は分かったような気がしていますが、たびたび思い出して、振り返る必要があります。 (★★★★)

  • 林望: リンボウ先生 老いてのたのしみ (祥伝社新書)

    林望: リンボウ先生 老いてのたのしみ (祥伝社新書)
    リンボウ先生こと林望さんが実践する「令和老人生活要領」を説いた本です。リンボウ先生は、ちょっと変人で、群れない、威張らない、信念は曲げないという人。初めての老い(誰でも、自分にとってはそうですが)に対して、先手先手でいろいろと考え、対策、対応を考え、実行しています。その第一は危機管理。たとえばどこに行くのにも「誤嚥防止ボード」を持って行き、外食の際でもそれを目の前に立てながら食事をするそうです。他人がどう思おうが構わないとか。見ならいたいことはたくさん書かれていますが、ごく普通の老人には「それはちょっとなぁ」と思うことも多いでしょう。「流行には迎合しない」というのが、リンボウ先生のモットーの1つでもあります。老後の趣味の心得などについても触れられていて、参考になることもあるかと思います。 (★★★★)

  • 平凡社: 街道アトラス

    平凡社: 街道アトラス
    旧街道に興味があります。ただし、あまりあちこちの街道を歩いたわけではありません。この本では、東海道と中山道は各宿場も紹介されるなど、詳しく載っていますが、その他の街道はダイジェスト。いわば、旧街道のカタログ本といったところ。現代の道と比べたり、旧街道がどのようにつながっていたかを知るにはよい本です。ただし、この本だけを頼りに旧街道を歩くことは、ほぼ不可能でしょう。 (★★★)

  • 保阪正康: なぜ日本人は間違えたのか―真説・昭和100年と戦後80年―(新潮新書)

    保阪正康: なぜ日本人は間違えたのか―真説・昭和100年と戦後80年―(新潮新書)
    今年は、昭和100年であり、戦後80年でもあるということで、新聞などでも特集記事が掲載されています。太平洋戦争は、日本という国を滅亡の一歩手前まで追い込みました。昭和という時代もそれが終わってから35年以上経ちますから、これからは歴史として語られるようになっていくはずです。この本は、二・二六事件、東京裁判、高度成長、田中角栄、昭和天皇など、時代を大きく変えた8つの事象を取り上げ、当事者たちの感情や思惑排して見つめ直すことを通して、これまでの通説、定説とは異なるそれらの真相を浮かび上がらせようとしています。読後感としては、私なども、何となくそうなのかと思っていたことがひっくり返されたような感じを抱いています。目的と手段を取り違えている、事実や科学的知見から目をそらしている、希望的観測を事実と思い込む、妙な精神論に陥るなど、今も続く認知、思考は、太平洋戦争のときの軍指導者から始まっているのかも知れません。いろいろな意味で「戦後」という概念については、根本的に再検討が必要ですし、日清戦争から太平洋戦争に至る数十年の戦争の時代は、何に由来し、そこから何を学ぶか、よくよく考えてみる必要があると思いました。 (★★★★★)

  • 保阪 正康: 保阪正康と昭和史を学ぼう (文春新書)

    保阪 正康: 保阪正康と昭和史を学ぼう (文春新書)
    保阪正康さんは、一貫して近現代史を検証し続け、5,000人もの歴史の証人を取材してきています。この本は、月刊『文藝春秋』に掲載されたものから15編を選んでまとめられています。読み応えがあるのに、分かりやすい内容で、昭和史の証人として瀬島龍三、後藤田正晴などインタビューが、また、昭和の戦争7つの謎として無謀な開戦を決意した理由などが載せられています。その後、あの戦争と昭和史を語ろうということで、半藤一利さんなどとの対談が載っています。最後に、歴史をどう引き継ぐかということで、講演録があります。この講演では、江戸時代まで遡らなければ日本人は理解できない、江戸時代の260年を通じて、戦争をしなかったという事実から教訓、知恵を学ぶ必要があるなど、江戸時代に築かれた財産をもう一度取り戻すことの重要性が語られています。明治維新という、薩長の下級武士の暴力革命を経て、帝国主義国家が作られていく過程で、江戸自在の財産は放棄されたと著者はいいます。知識、技術は学び、取り入れたのに、哲学までには思いが至らなかったため、そうなっています。また、もう一つ、著者が強調するのは、天皇制の捉え方、論じ方です。天皇制は、本質的に戦争を嫌う制度だと著者はとらえています。これは、私には目から鱗の見方でした。さらに、天皇は何らかの形で京都にお住まいになって、政治の中心は東京にあってという江戸時代の知恵をもう一度取り戻すのもよいという提案は、真摯に検討する価値があると思います。 (★★★★★)

  • 芝村 裕吏: 関数電卓がすごい (ハヤカワ新書)

    芝村 裕吏: 関数電卓がすごい (ハヤカワ新書)
    関数電卓は持っていますし、その昔は、プログラム電卓で平均値、標準偏差などの計算をする簡単なプログラムを組んで使っていたこともあります。タイトルに惹かれて買ったのですが、ウ~ン、期待はずれでした。計算例が平方根以外にはほとんどありませんでした。関数電卓を片手に、その使い方や、どのような応用ができるかを知りたいと思ったのですが、そういう内容はあまりなくて残念でした。ただこの本を読んでよかったのは、数学の力と計算力とは別物であることが分かったこと。また、計算については、関数電卓などを駆使すればよいということでした。私自身、数学には自信がないのですが、「エェ!?、そうだったっけ?」と思う内容もありました(つまり、間違っているんじゃないの、と思える内容)。 (★)

  • 今尾 恵介: 地名散歩 地図に隠された歴史をたどる (角川新書)

    今尾 恵介: 地名散歩 地図に隠された歴史をたどる (角川新書)
    地名の由来については興味がありますから、この本を手に取ったのですが、読み始めたものの、すぐに「放置」していました。テーマごとに、それに関連する地名が列挙され、その由来について多少の説明(蘊蓄?)が書かれているのですが、列挙されている(例示されている)地名が煩雑で、読むのが面倒になってしまったのです。「地名マニア」の方であれば、これくらい何のそので読み進めたのでしょうが、私にはちょっと難行でした。2年くらい経って、気を取り直して、少々無理矢理に読み進めました。が、「不思議な名称には物語がある」という、帯の謳い文句には、いささか無理があるかなという気がします。物語というのであれば、個々の地名についてもうすこし物語って欲しい気がするのです。ただし、以上は、極めて個人的な感想です。 (★★)

  • piro piro piccolo: 意外と知らない鳥の生活 (コミックエッセイ)

    piro piro piccolo: 意外と知らない鳥の生活 (コミックエッセイ)
    本の帯に「あなたが毎日スルーしている鳥たちの素顔」「カラスも本当は人が怖い」とあります。ほとんど知っている内容でしたが、このように改めて、まとめてあると、いっそうよく分かりました。野鳥観察を始めたばかりの方、野鳥に興味を持ち始めた方には、最適な参考書の1つと思います。身近にいる鳥ばかりが取り上げられていますが、それだけに身近な鳥の行動や、特徴がよく分かって、野鳥がもっと好きになること請け合いです。タイトル通り、まさに「意外と知らない」です。自分では知っているつもりでも、意外と知らないことは多々ありそうです。 (★★★★★)

  • 五味 洋治: 高容姫 「金正恩の母」になった在日コリアン (文春新書)

    五味 洋治: 高容姫 「金正恩の母」になった在日コリアン (文春新書)
    高容姫という女性を知る人は多くはないかも知れませんが、本のサブタイトルにあるように、金正恩の母となった在日コリアンの女性です。北朝鮮では、日本から帰国した人間の社会的地位は低いため、その存在は公的には明らかにされていませんし、「国母」として崇拝されることもありません。これは、金正恩の弱点でもあり、コンプレックスにもなっているかも知れません。大阪の鶴橋で生まれ育った少女の数奇な運命をたどった、力作です。よくぞここまで取材したものだと思います。高容姫の人生をたどることで、北朝鮮の体制、社会、歴史にまで理解が及びます。ほとんど一気読みをしてしまいました。ちなみに、現在も大阪には、金正恩の伯父を始め、親戚が50名以上も暮らしているといいます。このことは、日朝関係の改善や、拉致問題の解決の手がかりになるのではないかという気がします。 (★★★★★)

  • 本郷 和人: 東大生に教える日本史 (文春新書)

    本郷 和人: 東大生に教える日本史 (文春新書)
    別に「東大生に教える」でなくてもよいのですが、この本の元になったのが、東京大学教養学部の学生たちに「暗記不要、歴史を考えるおもしろさを伝えたい」ということで行った連続講義ですから、そういうタイトルになっています。歴史、とくに高校時代に学んだ歴史は、やはり暗記科目でした。あれから50年以上経った今でも、そこから抜けきっていない気がします。そういう意味では暗記ではなく、時代を動かす原動力は何か、誰が時代を変えていくのかという視点から歴史を見て、考えるのは、新鮮です。史実は変わりませんが、それを材料に、自分の視点から、自分の見方で論理を組み立て、自分なりの歴史像を造ってみることを愉しめばよいという著者の考え方をしっかりと身につけられたらよいなというのが、読後感です。 (★★★★★)

  • 木村幹: 国立大学教授のお仕事 ――とある部局長のホンネ (ちくま新書)

    木村幹: 国立大学教授のお仕事 ――とある部局長のホンネ (ちくま新書)
    未だにこういう本を手にするということは、過去の仕事に未練があるのか、と思われそうです。確かに、健康問題がためとはいえ、定年のはるか前にリタイアせざるを得ませんでしたので、未練がまったくないとはいえません。部局長になったことはありませんでしたが、副学部長に相当する立場や、大学の評議員、セクハラマニュアル作成や、セクハラ実態調査を実施する責任者にはなりました。故に、1つの部局内だけではなく、全学的な立場での仕事も経験しました。ごく小さな研究会の会長をしたこともありますし、いくつかの学会で査読委員も依頼されたこともあります。自慢を書いているのではなく、この本の著者の経験と似たような経験もしてきたということです。世間でもたれている大学の教員のイメージは、著者が書いておられるように、実態に即したものというより、先入観がかなり先行したものと思います。現実には、多岐にわたり、大量の仕事、それも本来の業務である教育研究以外の仕事が占める比率が、年々高まっています。われわれが学生だった頃は、まさに古き良き時代でした。独法化されて以降は、教員受難時代といえるかも知れません。日本人は、大学に限らず、小中校ともに、教員に過剰に期待し、酷使していると私は考えています。専門性を尊重し、それが発揮できるような環境条件を整えてこそ、国も民も栄えるような気がします。大学の教員がどのような人達で、どのように働いているかを理解するには、好著と思います。 (★★★★)

  • デジタルカメラマガジン編集部: デジタルカメラマガジン 2025年5月号[雑誌]

    デジタルカメラマガジン編集部: デジタルカメラマガジン 2025年5月号[雑誌]
    ブロ友さんから教えていただきました。昔は、書店でよく立ち読みしていた雑誌です。2025年5月号の特集は、「野鳥撮影超入門ガイド」。内容はもちろん参考になることがたくさんありますが、載っている野鳥の写真がどれもきれいで、驚くくらい。これを眺めているだけでも楽しめるかも知れません。これで¥1,200なら、安い買い物といえるでしょう。 (★★★★★)

  • 日本放送協会,NHK出版: NHK 3か月でマスターする 江戸時代 2025年 1月~3月 [雑誌] (NHKテキスト)

    日本放送協会,NHK出版: NHK 3か月でマスターする 江戸時代 2025年 1月~3月 [雑誌] (NHKテキスト)
    NHKのEテレで放送された、同名の番組のテキストです。今年の大河ドラマ「べらぼう」の関連番組ともいえます。放送を見なくとも、このテキストを通読することによって、江戸時代の概要をおさらいし、さらに、学生時代に学んだ知識をアップデートすることができます。とくに私のように、学生時代から50年近く過ぎたものにとって、昔、教科書で学んだことが、今やまったく書き替えられていることもよくあります。図表、写真も多用されていて、とても分かりやすいものです。 (★★★★)

  • 田中 優子: 蔦屋重三郎 江戸を編集した男 (文春新書)

    田中 優子: 蔦屋重三郎 江戸を編集した男 (文春新書)
    今年の大河ドラマの主人公である蔦屋重三郎について書かれた本ですが、読み終えるのに難儀しました(苦笑)。蔦屋重三郎は、数多くの洒落本、黄表紙、狂歌を世に出し、歌麿、写楽を売り出した人物です。江戸最大のプロデューサーというか、編集者というか。大河ドラマの主人公になるくらいなら読んでみるかと思って、気楽に手に取ったものの、専門書ではないかと思えるような内容、記述で読むのに苦労しました。著者の田中優子さんは、法政大学総長も務めた日本近世文学、江戸文化の大家。 (★★★)

  • 岩波 明: 高学歴発達障害 エリートたちの転落と再生 (文春新書)

    岩波 明: 高学歴発達障害 エリートたちの転落と再生 (文春新書)
    高学歴、高機能の発達障害の方たちの人生は、かなり激しいアップダウンを示すことがよくあります。ダウンした、長いつらい時期を過ごさざるを得ない人達であっても、そこから這い上がり、復活して、成功をつかむことが可能な人達も多くいます。その一方で、長きにわたって低迷した状態から抜け出せない人や、失敗、挫折を何度もくり返してしまう人もいます。高学歴、高機能の人達は、理解がよく、必要な情報に容易にアクセスする能力を持っているのですが、この点がマイナスに作用することもあります。知識量が多くて混乱したり、自分の考えに固執して医師と対立関係になったりすることがあるからです。私自身は、発達障害のある人には、自覚と工夫が必要と考えていますが、この本を読み終えた現在も、その考えに大きな間違いはないと思っています。さらに、発達障害の特性があったとしても、広い意味での環境要因を整えることはとても重要です。専門家による専門的な援助はもちろん、学校、職場の環境調整、家族の適切なサポートなどがそれです。「工夫」をする際には、とくに力量のある専門家からの援助は不可欠です。ASDについては、中核的症状に対する、有効な薬剤がない現状では、心理教育や、認知行動療法、SSTが有用です。ADHDの諸症状には、有効な薬剤が複数ありますし、心理教育や、認知行動療法のアプローチも有用でしょう。苦手なことについてがんばろうとしないことや、自分の得意な事が上手く発揮できたり、活かせたりすることを考えることもとても大切です。この本は、当事者の方やご家族、関わりを持つ教師などの皆さんにとても参考になるでしょう。 (★★★★)

  • 外山滋比古: 人生の整理学 読まれる自分史を書く (イースト新書Q)

    外山滋比古: 人生の整理学 読まれる自分史を書く (イースト新書Q)
    著者は、私の出身高校が旧制中学であった時代の大先輩。『思考の整理学』ほか、多数のベストセラーを書いておられます。この本は、ほかの本を探しに書店に行ったときに見つけて、即買い。自分史を書こうとは思っていませんが、これまでの人生を振り返るのに、何か参考になるかも知れないと思って、買ってきました。「サクセスストーリーのほとんどが退屈」「言いたくてむずむずするところは抑える」「『私』をおさえて『間接話法」で書いてみる」「お手本の文章をみつけて、軟度も読む」「内田百閒『戦後日記』のようにさらっと書いてみる」などなど、首肯するところ多々ありました。 (★★★★)

  • 小松 正: なぜヒトは心を病むようになったのか? (文春新書)

    小松 正: なぜヒトは心を病むようになったのか? (文春新書)
    進化心理学とは、ヒトの心のはたらきを「自然淘汰による進化」という考え方によって統一的に説明しようとする分野です。私が現役の頃から発展してきた、新しい心理学の分野です。この本は、ヒトが陥る自己否定的な状態、他人に対する攻撃性、人間同士の対立や分断など、ネガティブな性質がなぜ進化の過程で残ったのかを考察しています。一言でいうと、それは生存や繁殖と深い関係があるというのです。進化心理学から捉えることで、これら、心のダークサイドがよりよく見えてきます。 (★★★★)

  • 林 望: 節約を楽しむ あえて今、現金主義の理由 (朝日新書)

    林 望: 節約を楽しむ あえて今、現金主義の理由 (朝日新書)
    林望こと、リンボウ先生の本は、昔々、よく読みました。「イギリスはおいしい」などのエッセイは楽しみました。この本のタイトルをネットで見たとき、まさかあのリンボウ先生だとは思ってもみませんでした。リンボウ先生と節約というのが結びつかなかったのです。しかし、読んでみると、まがいもなくあのリンボウ先生の文章でした。ただの節約術の本ではなく、高齢になったときのライフスタイル、生き方について、リンボウ先生の考え方が展開されていました。筋金入りのへそ曲がりにして、頑固者のリンボウ先生らしい生き方です。キーワードを拾っただけでも、その一端が分かります。「銀行は信用してはいけません」「(お金を)知らない人に預ける危険性を考える」「高齢者は見栄を張らない」「冠婚葬祭は義理を欠く」「自然の調整機能に任せる」などなど。私はリンボウ先生ほど変人でも頑固でもないと思っていますが(多少は変人で、融通が利かないという自覚はあります)、なるほどと思ったことは参考にして行きます。 (★★★★)

  • 関裕二: アマテラスの正体(新潮新書)

    関裕二: アマテラスの正体(新潮新書)
    著者の前著『スサノヲの正体』も、興味深く読みました。斬新な着眼点と発想で、思いもかけない結論に至っています。読み物としてはとてもおもしろいという点で、☆を5つとしました。ネタバレになりますから、詳しいことを書くのは控えておきますが、著者は、伊勢神宮に祀られているのは、いわゆる「天照大神」ではなく、別の霊威の強い(祟る)、二柱の神だとしています。祟るが故に、伊勢に放逐されたのだと主張するのです。ただ、著者の肩書きは、歴史作家にして、武蔵野学院大学日本総合研究所スペシャルアカデミックフェローであり、仏教美術に関心をもち、奈良に通ううち、独学で日本古代史を研究したということですから、現在の歴史学や考古学が明らかにした内容と整合性がとれている主張なのかどうかは、私には判断はできかねます。それ故、「読み物としてはおもしろい」と評価しています。 (★★★★★)

  • 小塩真司: 「性格が悪い」とはどういうことか ――ダークサイドの心理学 (ちくま新書)

    小塩真司: 「性格が悪い」とはどういうことか ――ダークサイドの心理学 (ちくま新書)
    タイトルに惹かれて読みました。ただし、初めにお断りしておきますが、図表こそないものの、心理学の専門書といっても良いくらいの、分厚い記述になっていますので、馴染みのない方にとっては読みやすいものではありません。「性格が悪い」ことについて、最近研究が進んできた「ダークな性格」を中心にまとめられています。ダークな性格とは、マキャベリアニズム、サイコパシー、ナルシシズム、サディズムの4つの特性です。これらの特性とリーダーシップ、社会的成功との関連、身近な人間関係中でのダークな性格、ダークな人物の内面、ダークな性格の遺伝、ダークさとは何かについて、文献を引用しつつ論じられています。その上で、性格の良し悪しは、その内容ではなく、どのような結果に結びつくかで判断されるというのが、著者の結論でした。 (★★★★)

  • 和田 秀樹: 老いるが勝ち! (文春新書)

    和田 秀樹: 老いるが勝ち! (文春新書)
    和田秀樹さんは、もともと高齢者専門の精神科医です。浴風会病院というところで35年間勤務され、6,000人以上の高齢者の方を診てこられました。その臨床経験から、高齢者については、理屈通りに行かないと思うことがたくさんあるといっておられます。タバコをたくさん吸っていても100歳まで生きる人もいれば、検査データはすべて正常なのにガンで亡くなる人もいるのだそうです。医者にいわれて血圧その他に注意していたのに、脳卒中を起こす人もいます。和田さんはこの本で80歳を過ぎたら我慢せず、好きな物を食べ、行きたいように生きることを勧めています。また、医療に関わらない方が長生きできる共書いています。不摂生を勧めておられるわけではありませんが、常識にとらわれず、自由に生きた方が楽しみも見つかってよいのではないかと思います。養老孟司先生流にいえば「なるようになる」のですから。 (★★★★★)