お知らせ

  • データの移行について
    2005年10月26日のブログ開始当初から、2023年8月31日までの記事は、「猫の欠伸研究室(アーカイブ)」に移行しました(http://blog.livedoor.jp/taichimaru151/)。 このココログの「猫の欠伸研究室」には、2018年1月以降の記事を残し、2017年12月以前の記事は削除しました(2018年1月1日から2023年8月31日までの記事は、両方にあります)。

レンズを通した自然観察

  • この「レンズを通した自然観察」ということばは、恩師のお一人が、私の趣味を形容しておっしゃったものです。2023年2月7日のブログに書きましたが、実はときどき思い出していることばです。お世話になった先生方はたくさんいらっしゃいますが、この恩師は、就職のことから学位論文の執筆、審査に至るまで本当にお世話になった先生です。「写真の撮り方を指南してもらいたい」ともおっしゃったのですが、これはお世辞と理解しています。私はほぼ隠居状態となって10年以上になりますが、今、改めてこのことばをかみしめています。この先生には結婚式の際に「理論と臨床をつなぐ仕事をするように」ということばをいただきました。体調を崩してそれには十分に応えられませんでしたので、せめてこの「レンズを通した自然観察」については、極めるとまでは行かないにしても、もう少し精進したいと考えています。

ブログ名の由来

  • ブログ名の「猫の欠伸研究室」は、中日新聞の夕刊に連載されている「紙つぶて」というコラム(平成22(2010)年1月13日)に、元新党さきがけ代表の武村正義さんが書いていらっしゃった「人生は猫の欠伸である」というコラムによります。武村さんは、“チベットで鳥葬を取り仕切る僧侶が、「人の生涯は猫の欠伸のようなもの」と語った”と書いていらっしゃいます。「猫の欠伸のようなもの研究室」としたかったのですが、ちょっと間延びしますので、「猫の欠伸研究室」とした次第です。「研究室」とつけたのは、過去、大学に勤めていたことがあるということやら、知らないこと、分からないことがあると何でも調べずにはいられない性分であること、屁理屈、講釈が大好きであることからであります。しかし、「人生の研究をしている」のではありません。「大所高所」からのご高説を開陳できるほどの力量はないが故、「小所低所」からの戯れ言をつぶやくのが精一杯(苦笑)。身の程に合わせ、勝手なことを書き綴っていますので、御用とお急ぎでない皆様には、今後ともご交誼のほど、お願いいたします。是非ともコメントを頂戴し、少しでも世間を広げたいと熱望しております。

モットー

  • 座右の銘というほど立派なものはありませんが、過去に体調を崩し、療養生活を送った経験から、私なりのモットーをつくっています。その一つは、「淡々と飽きもせず……」です。自分では、「……」と余韻を残しているところが気に入っています。こだわりすぎや、やり過ぎはよくありません。若い頃はムキになってやったこともありますが、今はこのように「淡々と飽きもせず……」が自分に合っていると思っています。もう一つは「晴耕雨読」ならぬ「晴歩雨読」です。マンション暮らし故、耕すところはありません。代わりに歩いています。そして、最近(令和3(2021)年に入った頃から)追加したのが、「散歩生活、ときどき仕事」。NHKのテレビ番組に「晴れ、ときどきファーム!」というものがあります。これのもじり。浅学非才の身ですので、ご交誼の上、いろいろとご教示をお願いします。

携帯・デジカメ

2022年8月30日 (火)

20220828長島温泉花火大競演……合成写真もつくってみました

Dsc05652c Dsc05667cc  8月28日の長島温泉花火大競演の写真です。当日、速報ということで2枚載せましたが、その後、合成写真などもつくってみました。この日も、花火は、20時から20時30分に打ち上げられました。静岡の三遠花火が担当しています。

Dsc05682c Dsc05729c_20220830165001  最初から4枚は、1枚撮りのものです。カメラは、ソニーのDSCーRX10M4を使用。撮影条件は、マニュアルモード、F13、バルブ(2~5秒程度)、ISO感度100、オートホワイトバランス、ノイズリダクションはオフ(長秒時NRをオフ:MENU→ (撮影設定1)→[長秒時NR]→オフ)、フォーカスレンジリミッターを3m-∞で設定とし、三脚(HK-835B)とリモートコマンダー(RM-VPR1)を使っています。

Gousei1_20220830164901 Gousei3  ここからが合成写真。Paint.netというアプリを使って、3~4枚の写真を合成しています。このアプリは、ブロ友のひらいさんにご教示いただいたもので、合成が容易にできます。最近のバージョンでは、複数の写真の間の微妙なずれも、重ねたい写真をマウスでクリックし、移動して調整できますので、楽ちん。

Gousei7 Gousei8  合成は容易なのですが、もちろん、その素材となるもとの写真がきちんと撮れていないことには、話になりません。今回の撮影では、その辺りがもうちょっとだったかなという気がしています。使えそうな素材が限られ、合成したものも、似たようなものばかりになりました。

Gousei5  まぁ、それはまた次の課題。今週末(9月3日(土)(磯谷煙火店)、4日(日)(三遠花火))も予定されていますが、天気予報は、雨。降水確率は、70~80%ですから、アヤシい。ちなみに、同じ日にあった四日市花火大会の方は、写真がイマイチばかりでしたので、合成写真もつくりませんでした。

2022年3月 7日 (月)

セグロカモメの飛翔シーン

Dsc02620c  晴れましたが、気温は10℃くらいで、4~5m/sの風もあっていささか寒い感じ。しかし、いつものように7時半から散歩。住吉神社、九華公園、貝塚公園、内堀公園、京町、常信寺、寺町と回ってきました。このあと所用がありましたので、10時15分に帰宅。11時前から駅方面で用事を済ませてきました。歩いたのはトータルで7.1㎞。

Dsc02271c Dsc02296c  今日は、まずはこちら。新しいカメラにした甲斐がありました(微笑)。九華公園の二の丸堀の東側にセグロカモメがやって来ていました。見ているうちに飛び立ち、堀の上を旋回。これは、DSC-RX10MSの連写機能を確かめるチャンスと思って、チャレンジした成果。これまでの超望遠コンデジでは、なしえなかったはず。ちなみに、右の写真で、セグロカモメの左下に写っている白い、細い物体は、セグロカモメのウ○チ。跳びながら噴射したのですが、お尻から出てくるところから、もっと下に落下するところまでバッチリ写っていました(苦笑)。お見苦しいものを恐縮です m(_ _)m

Dsc02054c  さらに、今日は、カワセミ君が大サービス。20分近く、ほぼ同じところにいたのです。奥平屋敷跡の南側。ダイビングする様子もなく、移動したとしてもすぐ隣の枝に行くくらい。ダイビングシーンが見られたら……と期待したのですが、結局、二の丸跡方面へ行った後、見失いました。

Dsc01891c Dsc01917c  さて、話を戻して、散歩に出てすぐ、住吉入江ではカンムリカイツブリ。さらに、ヒドリガモが計3ペア。他に、キンクロハジロのメスが1羽。

Dsc01932c  住吉水門の下流側、揖斐川右岸の堤防には、今日もヒドリガモが28羽。毎年思うだけで、確認はできていないのですが、北に帰るのにここに集合しているような気がしています。コガモが混じっていることもありますが、今日は、コガモはいません。

Dsc01951c  三の丸公園では、モズのオス。同時に、すぐ近くにジョウビタキのメスもいたので、どっちを撮るか迷いました。モズを追いかけているうちに、ジョウビタキはどこかに行ってしまいました。他にツグミもチラッと見えたのですが、これも見失ってしまいました。

Dsc01997c Dsc02004c  九華公園、今日も静かでしたが、奥平屋敷跡への入り口付近の樹上にイカルの姿がありました。ただ、イカルは警戒心が強いので、人が通るとすぐに逃げてしまいます。それ故、遠くからかろうじて写っている写真しか撮れず。イカルが逃げた後に、シメ1羽と、ツグミ1羽が残っていただけ。

Dsc02131c  奥平屋敷跡では、なかなか分からなかったハシボソガラスの営巣場所をようやく見つけました。西側エリアにある松の木の高いところ。中央部分に木の枝で組んだ巣があります。まだ完成はしていないようで、ハシボソガラスは枝を運んで来ています。ここは、見晴らしも、日当たりも良好で、優良物件と思われます。抱卵や、ヒナの誕生、子育てなどが見られるのではないかと期待するのですが、子育て中のカラスは神経質で、攻撃してくることがありますので、よくよく気をつけなくてはなりません。今日は、奥平屋敷跡には、他にドバト、スズメが来たくらいでしたが、初めの方に書きましたように、カワセミに楽しませてもらえました。

Dsc02023c  いささか余談。奥平屋敷跡には鳥小屋があり、セキセイインコ、オカメインコが飼われています。1ヶ月くらい前から、セキセイインコのうち、数羽が木製の巣箱を齧るようになっています(以前にも書きました)。巣箱株はほとんど囓り尽くされ、上部の開閉式の蓋も2箇所、山型に囓られています。今日も1羽が、実に熱心に囓っています。これでは、卵を産んでも下に落ちてしまい、巣の役割を果たしません。ネットのQ&Aサイトを見ると、産卵前に巣箱などをかじるとありました。さらに調べると、もともとは樹洞を巣に使うということですから、巣を整える行動から来ているのかも知れません。

Dsc02146c  ユリカモメ、一時的に10羽くらいが飛んでいましたが、きちんと確認できたのは2羽。カワセミなどの撮影に夢中になって、カモのきちんとした写真を撮ってきませんでしたが、今日は、合計41羽と少なめでした。ハシビロガモが7羽、ヒドリガモが2ペアとキンクロハジロ。

Dsc02179c Dsc02205c  鎮国守国神社を回って、北門のところへ来たら、コサギが樹上にいました。この前に、散歩友達のYさんが、グラウンドのところでコサギが飛ぶのを見たといっておられましたので、その個体だと思います。グラウンドには、ツグミが1羽。ここでも、ジョウビタキのメスがいたのですが、人が通って逃げられました。

Dsc02240c  普段あまり写真を載せませんが、カワウ。本当は、水を蹴って水上を滑走して、飛び立つところを撮ろうと思ったのですが、残念ながらそういうシーンは見せてくれませんでした。真っ黒な鳥というイメージがあるかも知れませんが、そうではありません。

Dsc02245c Dsc02409c  このカワウを撮った後、セグロカモメを見つけたのです。九華公園には、年に何回かやって来ます。

Dsc02423c Dsc02442c  貝塚公園では、久しぶりにシロハラ。さらに、ツグミも。機械を使って木の剪定がされていたので、何もいないかと思ったのですが、期待した以上でした。

Dsc02450c  さらに、このツグミがこのあとピョンピョンと跳ねて移動したのですが、それも撮ることができました。いや、それにしても新しいカメラ、素晴らしい!

Dsc02477c  内堀公園も、剪定作業が行われていましたが、何か小鳥が飛び出してきて、近くのお宅の庭へ。ジョウビタキのオスでした。モクレンの木と思いますが、蕾がかなり膨らんでいるところに止まって、なかなかよい感じ。

Dsc02610c Dsc02602c  ところで、寺町商店街の河津桜、あちこちで咲いているのが分かるようになってきています。咲いていないところでも、右の写真のように、つぼみが膨らんで来ています。水曜日から再び暖かくなるという予報ですから、一気に咲くのではないかと思っています。

Dsc02165c  ちょっと寒かったものの、天気もよく、よい写真も撮れ、散歩を楽しめました。新しいカメラのおかげです。それにしても、すごい性能です。最近やってこないのですが、ミサゴの飛翔シーンや、カワセミのダイビングを撮ってみたい(カワセミのダイビングは、EOS kiss x-5を使っているときに撮ったことはありますが、もう1度ということ)と思っています。写真は、鎮国守国神社の枝垂れ梅。九華招魂社の西側にあります。今年は、乙女椿がまだまったく咲いていません。

2022年3月 4日 (金)

九華公園に久しぶりにコサギ……イカルは、連続滞在9日目

Dsc01119c  気温は13℃ほどと、昨日より低く、午後からは雲もかかって寒く感じます。今日は、いつものように7時半から散歩へ。住吉神社、九華公園、貝塚公園、内堀公園、紺屋町、新築公園、大央町、常磐町、常信寺、寺町とワンパターン(苦笑)。今日も、お試しの続きでしたが、RAWにも挑戦してみようかと思い、撮った写真をRAW+JPEGで保存しています。そのせいか、バッテリーの減りが速い(苦笑)。予備を1つ用意したのですが、もう1つあった方が良さそうです。冒頭の写真は、鎮国守国神社にて。

Dsc00753c Dsc00789c  今日も、住吉入江には水鳥はいません。住吉水門の外や、堤防にもカモも、オオバンもいません。三の丸水門から揖斐川を見ると、遠くにセグロカモメが浮いていました。600mmズームで撮って、トリミングをしたのですが、これくらい。三の丸公園と三の丸水門のところには、ツグミが1羽ずつ。写真は、水門のところにいたツグミ。

Dsc00870c Dsc00922c  九華公園では、相撲場近くのサザンカにメジロがいたのですが、明るいところには出てこず。木の高いところにカワラヒワ(左の写真)。奥平屋敷跡すぐ北の花菖蒲園のところに、イカルが7羽と、シメが3羽。イカル、今日はなかなかよいところには来てくれず。

Dsc00990c  奥平屋敷跡では、ハクセキレイ。他には、カワラヒワ、スズメ、ムクドリ、ドバト。ハシボソガラスは、今日も巣材運びに忙しい。巣をつくるのに、どのくらいの期間がかかるのでしょう? モズの鳴き声がしたものの、南にある立教小学校の屋上のテレビアンテナの上。これまた遠い(苦笑)。カワセミは来ずで、今日、奥平屋敷跡で撮ったのは、ハクセキレイのみ。

Dsc01082c Dsc01093c  カモは、62羽。ホシハジロのオスが1羽、ヒドリガモのペアが2組、ハシビロガモが12羽とキンクロハジロたち。オオバンも1羽と、いつものメンバー。ユリカモメは、今日も来ていません。このあと、北門の方の堀に回ってみたら、久しぶりにコサギと、コガモのペアが1組来ていました。コサギは、ずいぶん久しぶり。

Dsc01078c  本丸跡で、シメ1羽。これまた、日陰から出て来てくれませんでした。というような次第で、今日はここまでの鳥見は、あまりパッとせず(苦笑)。

Dsc01130c Dsc01159c  貝塚公園で、ツグミ。ツグミはもう1羽いたのですが、ハシボソガラスに追い払われていました。他には、カワラヒワ、ヒヨドリ。内堀公園には、スズメのみ。新築公園で、久しぶりにジョウビタキのオス。相変わらず、愛想がよい(微笑)。

Dsc01250c Dsc01243c  拙宅前の住吉入江に戻って来たら、今日も、カンムリカイツブリ。よく来ています。他には、キンクロハジロ。今日は、オオバンはいませんでした。

Dsc00880c Dsc01114c  ところで、九華公園には、管理事務所の近くに白梅の木が1本あります。昨日、咲いて来たと書いたのがこちら(左の写真)。ときどき、メジロがやって来るのですが、今シーズンはまだ見ていません。右は、鎮国守国神社の拝殿と天守台跡の間にある枝垂れ梅。

Dsc01230c Dsc01234c  寺町商店街の河津桜、今日もまた懲りずに見てきました。今にも咲きそうなつぼみがたくさんなのですが、花の数は、増えてはいません。明日は暖かそうですが、日曜は寒いとか。来週後半頃から見ごろになるでしょうか。

Dsc00742c  明日は、天気も良さそうですので、予定通り、近鉄の「酒蔵立ち寄りハイキング」に行けそうです。「三重の寒梅」をつくっている丸彦酒造さんが目的地。過去に2回行っていますが、その2回とも抽選会で「三重の寒梅」のワンカップを当てています(微笑)(2018年1月30日:酒蔵みてある記“銘酒「三重の寒梅」丸彦酒造をたずねて”へ(その3)……河島神明神社、西福寺そしていよいよ松彦酒造へ(完)、2019年1月26日:20190126近鉄ハイキング“酒蔵みてある記 銘酒「三重の寒梅」丸彦酒造をたずねて”へ(予告編))。2度あることは3度あるとなるか、というところ。

2022年3月 3日 (木)

お試し中

Dsc00659c  気温は15℃を超えたものの、北西の風が吹き、雲もよくかかり、あまり暖かいとは思えません。今日も、朝は家事を済ませ、散歩に出たのは、8時15分。住吉神社、九華公園、貝塚公園から、内堀あたりをウロウロして、内堀公園、紺屋町、新築公園、アピタ桑名店、常磐町、常信寺、寺町と6.8㎞。

Dsc00037c Dsc00046c  今日も住吉入江には鳥影はありません。住吉水門の内側には、オオバンが1羽いたのみ。住吉水門の外側、揖斐川右岸の堤防には、ヒドリガモ、コガモが合計53羽。揖斐川の堤防を歩いて、船津屋の裏手で、ツグミが1羽。いつもこのあたりにいます。去年の今頃など、このあたりから三の丸水門の付近でヒバリを見たのですが、今年はまだ。

Dsc00100c Dsc00123c  七里の渡し跡には、ホシハジロのオスが1羽、入ってくるところでした。他には、何もいません。三の丸公園では、ツグミ。ジョウビタキやモズ、スズメは見当たらず。

Dsc00179c  揖斐川には、カンムリカイツブリが合計3羽。左の写真は、たまたま2羽が写ったもの。奥にいる白っぽいカンムリカイツブリを狙っていたら、手前の夏羽にかなり替わっているカンムリカイツブリが水中から浮上してきたのです。同じカンムリカイツブリでも、夏羽に替わるスピードには、個体差があるということ。

Dsc00200c  柿安コミュニティパーク西の堀にもカンムリカイツブリ。ここは、三の丸水門から入ったところ。ここにも、カンムリカイツブリがよく来ています。

Dsc00237c  九華公園には8時40分着。北門のところで、旧知の女性バーダーさんに遭遇。「イカルがいる」とお話ししたら、「見たい」ということになり、鳴き声のする本丸跡の西側にいったものの、「声はすれども姿は見えず」でした。奥平屋敷へ行く途中、ハシビロガモが杭の上に。珍しい。散歩友達のYさん、前管理人のOさんが、「今日は、カワラヒワなどがいただけ」と。奥平屋敷跡でしばらく待ったら、シメ1羽とイカル数羽がやって来たものの、樹上にいて降りて来ないどころか、本丸跡方面に逃げられました(苦笑)。

Dsc00280c  二の丸跡でツグミ。朝日丸跡でムクドリと、今日はあまり鳥は多くはありません。

Dsc00243c Dsc00359c  カモたち、今日は、合計48羽。やや少なめでしたが、左の写真のように、いつ以来か分かりませんが、ホシハジロのオスが1羽戻って来ていました。他には、ヒドリガモが2ペア、ハシビロガモ(右の写真)が、16羽と、キンクロハジロたち。

Dsc00326c  イカルを追いかけていたのですが、結局、辰巳櫓跡から神戸櫓跡の間にある松林にいました。降りてこないかと期待したのですが、昨日いたあたりは、管理人さんが掃除中。近くのブランコにはお子さん連れが来ていて、待ったものの、あきらめました。

Dsc00443c Dsc00481c  九華公園の外周遊歩道の南でも、ツグミ。今日は、ツグミ・デーかも(微苦笑)。貝塚公園にもツグミ(写真はありません)。内堀公園で一休みしていたら、ジョウビタキのオスが登場。新築公園では見なくなりましたが、最近はここでよく見ます。

Dsc00512c Dsc00614c  新築公園でもまた、ツグミ。やはり、今日は、ツグミ・デー。ジョウビタキでもそうですが、重なるときは重なるものです。このあと、拙宅前の住吉入江では、ヒドリガモが2ペア、オオバンが2羽、キンクロハジロが2羽。右の写真は、キンクロさん。

Dsc00384c Dsc00392c  さて、こちらは、鎮国守国神社の拝殿の東にある枝垂れ梅。今年、ここに10本ほど枝垂れ梅が植えられたのですが、それが咲いて来ました。私自身は、咲くのか疑問だったのですが、宮司さんは「咲く」と断言しておられたのです。右は、九華招魂社の西にある枝垂れ梅。これが、もっとも早くから咲いていました。

Dsc00453c  こちらは、貝塚公園にある白梅。いっては何ですが、花は咲き始めたものの、貧弱。九華公園の管理事務所の東にも白梅が1本あるのですが、それも同様。施肥、剪定などが行われているのを見たことがありません。

Dsc00549c  Dsc00537c 連日、常信寺に行っていますが、「ウメジロウ」を期待しているのです(笑)。しかし、今日は空振り。ジンチョウゲは、まだ咲きません。

Dsc00542c  こちらは、ミツマタ。花が咲いてきたものが、わずかにあるくらい。ジンチョウゲも、ミツマタも、写真はありませんが、サンシュユも今年はまだまだ。

Dsc00564c Dsc00569c  寺町商店街の河津桜、つぼみはあちこちで膨らんで来ており、いつ咲いてもよいくらい、準備万端のようです。週末くらいには、かなり咲くのではないでしょうか。

Dsc_6338c  ところで、今日のタイトルは、「お試し中」としました。「いったい何を試しているのか?」と訝る向きもおありでしょう。実は、新しいデジカメを買ってしまったのです(「買ってしまった」といういい方はヘンですが……爆)。ソニーのDSC-RX10M4というもの。これ、ビックカメラで、何と208,800円! これまで使っていたCanonのPowerShot SX60 HSが壊れたとか、調子が悪いとか、不満があるとか、そういうことではありません。別のものに興味があり、どうかなと思って、いろいろと調べていたのです。NikonのCoolpixP1000とか、同じくP950なども野鳥撮影によいという評判で、調べたのですが、今ひとつピンと来ず。そこへ、DSC-RX10MSを見つけてしまったのです。惹かれたのは、センサーが1.0型と普通のコンデジに比べ大きいこと、0.03秒の高速オートフォーカス、最高24枚/秒の連写など。

Dsc_6339c  昨晩届いたので、今日は、早速このDSC-RX10MSを持って散歩して来たというわけです。高性能ではあるのですが、重いのです。バッテリー、SDカードを含めると、約1,095グラム。PowerShot Sx60 HSの方は、同じ条件で約650グラムです。倍くらいの重さがあるように感じます。今日の写真は、すべてソニーのDSC-RX10MSで撮ったもの。オートフォーカスと連写機能はすばらしい感じ。画質は、ブログに載せる写真は圧縮していますから、よく分からないかも知れませんが、トリミングしてもクリアなように思います。ズームは、35mm換算で600mmなので、PowerShot Sx60 HSの1,350mmより劣るのですが、飛びものを撮るのには、こちらの方が適しているかと期待しています。いずれにしても、お試ししながら、慣れないといけません。

2021年12月20日 (月)

モズ・デー……余談は、新型コロナワクチン接種証明書アプリ

Img_7532c_20211220180201 Img_7535c_20211220180101  藤原岳はまだ雪化粧していますが、日中は12℃を越え、風も強くはなく、暖かい日でした。午前中はまずは、いつも通りに散歩。7時半から住吉神社、九華公園、貝塚公園、内堀公園、京町、寿町で銀行に立ち寄り、1号線を歩いて参宮通から帰宅。銀行では、別の銀行の自分の口座に振り込んだつもりが、ちょっとしたミスをやらかし、再度銀行に歩いて行って、修正依頼(苦笑)。朝早くに目が覚め、ボンヤリしていたためと思いますが、ヒョッとしたらアヤシいかも知れません(苦笑)。そのため、結局、9.4㎞もウロウロ。伊勢参りツアー並にたくさん歩けてよかったと思うことにします。

Img_7119c_20211220180101 Img_7166c_20211220180101  拙宅前の入江には、今日も住吉キンクロウズが5羽。桑名七里之渡し公園には、写真のようにヒヨドリがいたほか、キジバト、カワラヒワ、メジロとちょっと賑やか。揖斐川には、あちこちにカンムリカイツブリ(右の写真)。合計5羽。他には、キンクロハジロ5羽や、ヒドリガモ3羽も。七里の渡し跡にも、キンクロハジロが3羽。

Img_7196c_20211220180101 Img_7229c  柿安コミュニティパークまで来たら、まずは、ジョウビタキのメスが登場。前にも書いたと思いますが、ジョウビタキが登場するとき、何となく挨拶に来たという感じがします。コミュニティパークのサクラの木では、モズのメスがバトルを展開中。右の写真はそのうちの1羽。以前より、三の丸公園からコミュニティパークあたりにはメスのモズがいましたので、もう1羽がそのテリトリーに侵入してきたものと思います。写真のモズが、残りましたので、これが元々ここにいたモズかという気がします。

Img_7266c_20211220180101 Img_7257c_20211220180101  九華公園の奥平屋敷跡、今日は(も、ですね)、なかなか小型の野鳥は現れず。ヒヨドリが少しとドバト多数。途中でハシボソガラスが数羽来たくらい。待っていたらモズのオスが2~3回やって来ました。地上に降りて何か啄んでは樹上へ。さらにいったん立教小学校の方へ去って、また戻って来るということの繰り返し。虫のようなものを咥えていたと思うのですが、確認はできません。他に来たのは、いつものハクセキレイのペア。

Img_7296c_20211220180101 Img_7341c_20211220180101  カモは、今日もハシビロガモ12羽とキンクロハジロのみ。合計58羽。ホシハジロのオス、ヒドリガモはこの間から来なくなっています。珍しくユリカモメが2羽。ユリカモメは、ときどき2~4羽くらいが偵察に来ているような印象です。去年以来のコロナのせいか、餌をやる人が激減していますので、カモが増えないのも、ユリカモメが来ないのも、その影響かも知れません。

Img_7366c_20211220180101 Img_7379c_20211220180101  鎮国守国神社の境内には、カワラヒワ。珍しく、小さな群で。北門の方に回ってサザンカのところにメジロが1羽。

Img_7406c_20211220180101 危うく見逃しそうになりましたが、ゴイサギ。鎮国守国神社の宮司さん宅の裏。先日もいたあたり。身繕い中でした。

Img_7416c_20211220180101 Img_7456c_20211220180101  九華公園の外周遊歩道でモズを見つけ、追いかけました。公園の東側にある空き地へ。モズを一所懸命撮っていたら、別の鳥も通過し、電線へ。気になったのでそちらを確認したら、イソヒヨドリのオスでした。鳥はあまりいないかと思ったのですが、モズを延べ4羽(この写真のモズは、奥平屋敷跡にいたのと同じモズかも知れません)、ジョウビタキのメス、ユリカモメとみられましたので、まあまあ。ただし、このあと、貝塚公園ではヒヨドリ、カワラヒワ、メジロ、内堀公園には何もいませんでした。

Img_7553c_20211220180101 Img_7563c_20211220180101  ところで、お分かりの方も多いかも知れませんが、私には「新しいもの好き」なところがあります(微苦笑)。今日から、新型コロナワクチン接種証明書アプリが利用できるようになったということで、早速試してみました。マイナンバーカードの読み取りに1度失敗したものの、数分で完了。正しい情報が登録されていました。マイナンバーカードとスマホが必要。証明書を取得はしましたが、どこかで会食するとか、イベントに参加するとか、そういう機会はありません(笑)。子どもみたいに「オレ、持ってるぞぉ!」といいふらしたいだけです。

2021年12月16日 (木)

イソヒヨドリのメスが目の前に!

Img_6038c_20211216155901  午前中は晴れ間も多かったのですが、午後からは雲が広がってきました。夜には雨だそうです。家事を済ませ、8時20分から11時にかけて、いつものコースを散歩。住吉神社、九華公園、貝塚公園、内堀南公園、外堀、新築公園、アピタ、常磐町、老松公園、寺町と6.3㎞。アピタは100均ショップと本屋を覗いたものの、めぼしい本はなし。

Img_5692c Img_5718c_20211216160001  拙宅前の住吉入江には、今朝も住吉キンクロウズ。あちこちに点在していたものの、オス2羽、メス4羽。住吉神社から揖斐長良川の中洲を見ると、アオサギさんが1羽のみ。

Img_5743c_20211216160001  揖斐川には、キンクロハジロ数羽とカンムリカイツブリが2羽ほど見えました。三の丸公園でオスのモズを見付、追いかけたものの、ピンぼけ写真(苦笑)。最近、近視&乱視用のメガネの度が合わなくなってきた感じで、メガネをかけたまま液晶ファインダーを覗いても、ピントがあっているのかどうかよく分からないのです。

Img_5870c_20211216155901 Img_5772c_20211216160001  九華公園に着いて、北門を入ってすぐの堀のところで、ずいぶん久しぶりにゴイサギが1羽いました。ビワの木などの奥にいるのかも知れませんが、こんな目立つところにいるのは珍しいこと。奥平屋敷跡では、散歩&鳥見友達のYさん。「何もおらんねぇ」とひと言。確かに(苦笑)。ヒヨドリも、ドバトも少なく、いつもいるハシボソガラスは不在。見たのは、カワラヒワ1羽。メジロは鳴き声は聞こえていたものの、飛んで行くところが見えただけ。

Img_5837c_20211216155901  アオサギさんは、辰巳櫓跡の松の木。最近は、ここによくいます。本丸跡ではハクセキレイ、鎮国守国神社の境内はヒヨドリの天下。今日も、ツグミやシロハラ、シメ、ビンズイなど冬の鳥の姿はまったくありません。このあと、九華公園の外周遊歩道の南を歩いていたら、イソヒヨドリのオスらしき鳥が東の方へ。戻っても見つけられそうになかったので、遠いところにいるのを一応写真に撮ったのですが、近くにいたヒヨドリと見間違え、肝心のイソヒヨドリは画面の端っこにかろうじて写っていただけ(苦笑)。いやはや。

Img_5796c_20211216161801 Img_5916c_20211216155901  カモ、今日は合計72羽もいたのですが、ホシハジロのオスと、ヒドリガモは1羽もおらず。キンクロさんが60羽と、ハシビロガモが12羽(オス、メスとも6羽ずつ)。ユリカモメはさっぱり。

Img_5922c_20211216155901  ハシビロガモのメス、首のあたりが痒いのか、盛んに掻いていました。

Img_5957c_20211216155901  貝塚公園も静かで、ヒヨドリ、メジロ、カワラヒワのみ。ここも毎年、ツグミやシロハラが来るのですが、今年はまだまったく見ていません。

Img_6010c  老松公園から御坊さんの北を通って寺町に向かっていたら、目の前にイソヒヨドリのメスが飛び出てきました。4mほど先に来たのです。こんなに近いのは、めったにありません。

Img_6042c Img_6038c_20211216155901  ところで、我が家のお隣の諸戸氏庭園については、ときどき書いていますが、修復工事が進んでいます。昨日、玄関先から見下ろしたとき、何だか景色がちょっと違うなという気がしたのですが、よく分かりませんでした。今朝、マジマジと見たら、修復のため、移動されていた大門(だいもん)がたぶんほぼ元の位置に戻ってきていました。工事のために覆われている主屋の左下のところです。リンク先に修復工事に入る以前の写真が載っています。

Img_5684c_20211216160001 Img_5680c_20211216160001  こちらの写真は、大門のすぐ南から撮ったもの。明治27(1894)年頃、御殿とともに作られたものと考えられているそうです。薬医門形式で、4本の柱の上に切妻屋根が組まれています。門の中心が前方に片寄っているのが特徴。

Dsc05403 Dsct7  自分で撮った写真を探したら、ありました。平成19(2007)年5月5日(土)の撮影。このブログにマイフォトがあります。そこの「諸戸氏庭園(その1)」に載せておいたものです(ここ)。ちなみに、この頃は、SONYのDSC-T7というコンデジを使っていました。当時の世界最薄9.8mmで、有効画素数は、今からは信じられませんが、510万画素、光学3倍ズームでした。いや、懐かしい。右の写真は、SONYさんのサイトからお借りしました。

Img_5758c_20211216160001  昨日の江戸橋での授業のQ&Aは、今日の午後、一通り完了。印刷してありますので、後ほど確認して、今日中に助手の先生にメールで送って、印刷をお願いしようと思っています。相談会の準備もかなり進みました。こちらは、面談に先立って仮の報告書をお送りしようと思っています。明日くらいに発送できないかという段階。

 

2021年11月28日 (日)

今朝は冷えました

Img_9080c_20211128140401 Img_9092c_20211128140401  今朝は冷えました。最低気温、2.5℃。昨日の方が、山はもっと白くなっていました。昨日の朝、出かける頃は、鈴鹿山脈は雪雲に覆われていました。近鉄電車に乗っているときには、今日よりもっと白くなっているのが見えたのです。左は御在所岳、右は藤原岳。何れも今朝の様子。

Img_9106c_20211128140401  ちなみに御嶽山もこんな風でした。朝、家事を済ませて散歩に出たのは、8時10分。住吉神社、九華公園、貝塚公園、内堀南公園、外堀、入江葭町、新築公園、老松公園、八間通、住吉入江と5.7㎞。2時間余り。風は、3~4m/s吹いていましたが、陽が当たっていると、暖かく感じます。

Img_9160c Img_9142c_20211128140401  住吉水門の内側の住吉入江には、オオバンが1羽。住吉神社の東にある揖斐長良川の中洲、アオサギの集合場所には、2羽のアオサギ。アオサギは、もう少し下流にも1羽。

Img_9174c_20211128140401  七里の渡し跡には、今シーズン初。コガモが登場。オスが1羽。大山田川にやって来てから、たいてい1ヶ月あまりすると、ここにも姿を見せます。

Img_9201c_20211128140401 Img_9206c_20211128140401  九華公園の北門を入った堀では、ダイサギとコサギが仲良く、漁の最中。いつも来ている2羽と思います。

Img_9227c_20211128140401  相撲場近くの樹上には、カワラヒワ。木の実をいっぱいくわえています。そこへ散歩友達のWさん。「今日は、誰も来てないぞ。ハトだけや」と。しばし話したあと、「ハトの顔でも見てきます」といって奥平屋敷跡へ。

Img_9265c_20211128140401 Img_9288c_20211128140401  確かにドバトしかいません。他にはヒヨドリと、ハクセキレイ2羽。このハクセキレイもいつも来ているペアのようです。一瞬カワセミを見たのですが、逃げられました。二の丸堀の西側エリアには、今日もカイツブリ。ずっといるか、来ているようです。

Img_9344c_20211128140401  カモは、今日は合計56羽。ホシハジロのオスが1羽、ヒドリガモのオスが1羽、メスが2羽、ハシビロガモは9羽。他はキンクロハジロ。ユリカモメの姿は、今日も見られません。ついでながら、ツグミも、シメも見ず。

Img_9380c_20211128140401  公園の外周遊歩道、東側でイソヒヨドリのオス。九華公園で、イソヒヨドリを見ることはありますが、このあたりで見るのは、初めて。

Img_9413c_20211128140401 Img_9435c_20211128140401  その近くで、ジョウビタキのメス。ソメイヨシノの木を移動。近くにモズがやって来たのですが、双方驚いて逃げました。モズのオスは、野球場のライト側のフェンスへ。

Img_9500c_20211128140401 Img_9493c_20211128140401  シジュウカラは、証拠写真ですが、貝塚公園にて。新築公園では、ジョウビタキのオス。挨拶でもするかのように、ちょっと離れたところへやって来ました。

Img_9553c_20211128140401 Img_9558c_20211128140401  老松公園では、ハクセキレイとモズのメス。モズは、追いかけたものの、こんな写真しか撮れませんでした。すぐに見失ってしまいました。

Img_9593c_20211128140401  帰ってきて、玄関先から見た木曽御嶽山(向かって左)と乗鞍岳。よく見えていました。こういう景色を見ると、冬になったことを実感します。

Img_9125c_20211128140401  ところで、散歩に出たとき、カメラのズームが不調。スムーズに動かず、ズームアップすると一気に65倍までいってしまい、逆にマクロ側に動かすと広角いっぱいの位置まで戻ってしまうのです。「とうとう壊れたか? 昨日、ちょっと雨に濡れたのがいけなかったか?」などなど思ったのですが、しかし、途中、九華公園の外周遊歩道あたりで気づいたら、不調は回復していました。元通りスムーズに移動するようになり、しかも、思ったところでズーミングが止まるようになっていました。あとからよく考えてみると、何も操作しないとき、ズームレバーの位置がいつもとは異なったところにあったような気がします。今朝の冷え込みの影響もあったのかも知れませんが、カメラが不調ですと、自分自身も調子が出ないような気がします(苦笑)。困ったもの。写真は、諸戸氏庭園の紅葉。桑名七里之渡し公園の方から撮ったもの。

Img_9598c_20211128140401  今週は、明日また、市民大学郷土史学科の講座。3週連続の2回目。水曜は、江戸橋での仕事。そうそう、火曜日は午前中にエレベーター点検。確か10時から。10時までに散歩から帰ってこられるか/くるか? う~ん、なかなか難しい。

2020年7月10日 (金)

サギソウにつぼみ、常盤町の巣でツバメのヒナ誕生……余談の方が多い(苦笑)

Img_6668c  相変わらずの梅雨空で、午前中は小雨模様。遠隔授業の準備、出席確認は、さておき、一昨年の市民大学歴史講座のまとめにある年表をチェックしながら、主な出来事に注釈をつけていました。午後からは雨が上がりましたので、14時半過ぎから16時前にかけて散歩。知り合いに会うことはないかと思ったのですが、3名ほどに出会いました。住吉神社、九華公園、京町、常盤町、寺町、住吉入江と5.0㎞。止み間に歩いたのですから上出来。

Img_6687c  午後から、しかも梅雨空ですから、スズメ、ムクドリ、カワラヒワくらいしか見当たりません。九華公園では、造園業者さんが来て、花菖蒲園の草取り作業をしておられました。3箇所ともやっておられたのですが、株分けしたのはこの2号菖蒲園の半分ほど。来年、きちんと咲くか、大いに気になるところです。

Img_6707c_20200710174401  鳥がいないこともあって、ツバメの巣のチェック。左の写真は、京町の呉服屋さんのツバメの巣。今日は、親Img_6723c_20200710174401 がマジメに(?)巣に就いていました。右は常盤町のお宅にある巣。ヒナが3羽誕生していました。写真には写っていませんが、もう1羽、巣の端っこにぶら下がっていました。たぶんアクシデントで死んでしまったのだろうと思います。親がエサを運んで来て、ヒナがアピールしている間に落下。かわいそうですが、残りのこの3羽が元気に育つことを願っています。

 散歩写真は以上(苦笑)。

Img_6524c  ベランダ園芸の目玉、サギソウ、いよいよつぼみが出て来ました。4鉢のうち2鉢で、それぞれ1つずつ。「サギソウ、咲きそImg_6528c_20200710174501 う」などとオヤジギャグが浮かんできます(爆)。去年咲き始めたのは8月2日でした(2019年8月2日 :サギソウが咲きました……石取祭は明日午前0時から叩き出し)。この様子なら、今年はもう少し早くから咲くと期待しています。

Img_6610c_20200710174501  シラサギカヤツリ。左の写真は、7月7日に苞が出来てきたと書いたもの(2020年7月7日 Img_6603c研修会資料を仕上げ、アサガオを植え付けた「雨読の日」)。写真がイマイチですが、その苞が開いてきました。右は、別の茎に咲いた花と苞。眺めてると、結構おもしろいのです。

Img_6641c_20200710174601  以下は、余談。その1。パソコンで、SONYのPC TV Plusというアプリでテレビや録画を見ています(テレビにつないだSONYのブルーレイレコーダーを使ってです)。テレビのチャンネル権は、放棄はしていないものの、実質上はありません(苦笑)。このPC TV Plus、テレビを見ると多少タイムラグが生じますが、実際には困りません。ただ、これまでは、どうやっても番組表が取得出来なかったのです。SONYのWebサイトにある対応策をすべて、何度も試みたにもかかわらずでした。「SONYのアプリはやっぱりクソだ」と思っていたのですが、今朝、アプリのバージョンアップがあり、それを適用したら、ご覧のとおり、番組表が現れました(微笑)。これで、録画の予約もパソコンから可能。きっとあちこちで不具合が生じていたのを、ナイショで直したのでしょう。ちなみに、SONYのWebサイトには、次のように説明がありました。富士通のパソコンを使っている私の環境は、「特殊な使用環境」だったのでしょう(笑)。

2020年 7月7日 PC TV Plus Ver.4.3.2 アップデート
・特定のグラフィックス・ディスプレイ環境における再生エラーや、特殊な使用環境下で番組表が表示されない不具合の修正、その他アプリの操作性や動作安定性を向上しました。

Img_6648c  余談、その2。6月30日に桑栄メイトのドムドムハンバーガーが閉店したということを書きました(2020年6月30日:雨読の日は、遠隔授業準備に専念……【追記(6/30)桑栄メイトのドムドムハンバーガー、今日閉店】)。昨日、新聞の折り込みで「桑名の遺産『桑栄メイト』~その記憶、消えぬよう~」というくわなラボ×OTONAMIEの無料タブロイド紙が入っていました。桑栄メイトは7月31日に閉館します。このタブロイド紙とほぼ同じ内容が、OTONAMIEのWebサイトで読めます。「【保存版】桑栄メイトの閉じ方~桑名の遺産その記憶消えぬよう〜」がそれです。ドムドムバーガー桑名店の閉店後までのことを書いた記事もあります(47年間お疲れ様でした!!ドムドムバーガーの閉店最終日を密着レポート。)。閉館までにもう一度行って、食事などしてきたいと思いますが、大賑わいかも知れません。

 余談、その3。新潮新書のメールマガジンを購読しています。今日届いたものに、おもしろい内容がありました。「今月の編集長便り」に載っていた「携帯CMの話」です。 

 明らかに年を取ってきたと思うのは、テレビなどで過剰に賑やかな番組やCMを見ると、妙にイライラする傾向が強まっていることです。特に苦手なのは携帯電話のCMで、なんだかよくわからないけれども、やたらと歌い踊り浮かれているようなトーンのものや、一応笑いを誘うつもりのつくりのものなど。
 そもそもおじさんになると、携帯に電話がわざわざかかってくる時は、何か悪いことやトラブルが起きた時のことが多いのです。浮かれられません。「まだ揉めているのか」とか「また誰か死んだのか」などと反射的に思ってしまいます。
 あんなに携帯持って踊っていられるのは、恋愛中の若者あたりでしょうか。
 そんなわけで、携帯電話に望むのは通信料金を下げてほしい、という程度です。私が少数派というわけではなくて、編集部内でも大体そんな感じでした。

 いやぁ、同感です。世の中、歌い踊り浮かれているようなことが多い気さえします。もろもろの組織の名前、商品やサービスの名称などもです。おじさんになると、携帯に電話がかかってくるときは、悪いことやトラブルが起きたときのことが多いというのも頷けます。まぁ、年を取った証拠と半ば諦めてはいますが……。

 ちなみに、上に引用した文章は、新潮新書の7月の新刊『スマホ料金はなぜ高いのか』(山田明・著)の宣伝なのですが、日本の通信料金はやはり世界的に見ても高く、その最大の理由は寡占状態にあるようです。あんなにCMで「お得なプラン」「多彩なプラン」を宣伝する費用があるのなら、こっちに還元してほしいと思うのはセコいのでしょうか、と編集長さんは書いておられますが、我が意を得たりとはこのこと。

 さらに、新潮新書の余談を続けます。7月の新刊に『トヨタに学ぶ カイゼンのヒント71』(野地秩嘉・著)というのもありました。「新型コロナをきっかけに職場のムダを一掃したい、という気持ちを持つ方にお薦めの1冊」だそうです。「リモート会議」をするようになったというニュースをよく見ますが、「『いやそもそもその会議、やる必要あるの?』と問いかけてみる。そんなところからカイゼンを始めてみよう」という内容だそうです。私の前職である大学も、会議の多いところでした。けっこう無駄があると思って、自己点検評価や、FD(ファカルティデベロップメント)など、新しいことを始めるとき、基本方針だけを審議事項として提出し、合意を得られたあとは、ほとんど報告で済ませてみたことがありました。そのうち、某教授がそれに気づいて、「やり方がおかしいぞ、審議しろ!」とクレームをつけられましたが、他の先生からは、そのクレームはあまり顧みられませんでした。「あとで文句をいわれないために会議をしている」と感じていましたが、同様の考えの方も多かったのでしょう。新潮社でも、この数カ月でずいぶん会議のリストラが進んだそうですが、「不要不急」の最たるものは、会議なのかもしれません。

 雨読の日続きで、ネタ切れを来したわけではありませんが、余談ばかりでお後がよろしいようで(爆)。

2019年6月 7日 (金)

梅雨入りにて終日蟄居生活……タイムラプス動画を追加しました(6/8)

Img_9360c  早い時間なら散歩に行けるかと期待したのですが、裏切られました(苦笑)。8時前から雨雲レーダーには雨雲が映り始め、8時を過ぎた頃には降り始めてしまいました。残念。午前中に早くも梅雨入りが宣言されたようです。1ヶ月半ほどはうっとうしい時期が続きます。時折よく降り、強い雨が降るという警報メールが来たり、午後には竜巻注意報が出たりと、梅雨入り早々賑やかなことです。

Img_9363c  ということで、午後には止み間もあったのですが、結局のところ、終日蟄居生活。来週土曜日に予定している相談会の準備や、先週日曜(6/2)に行ってきた近鉄ハイキング「斎王まつり 日本遺産斎宮散策と王朝絵巻『斎王群行』」で撮ってきた写真を整理して、記事の本編を書く準備などをしていました。

Img_9367c

 退屈しのぎにとも考えて、メダカの睡蓮鉢に導入した熱帯スイレンが咲くところをタイムラプス動画に撮ろうと思って、何度かトライしたのですが、思うように行きませんでした。向かって左の熱帯スイレンでと思ったのですが、タイムラプスを25分に設定して撮ったのですが、うまく開いてこず、失敗。もっと長い時間を設定するべきでした。メダカが動く様子は撮ったのですが、25分を10秒に縮めていますから、メダカがめまぐるしく動いて、目が回ります。なので、アップロードは控えました(笑)。

 散歩の虫がウズウズしてきますし、歩かないとどうも心身ともに調子が出ません。アタマの働きも今ひとつという感じです。Yahoo天気予報で見ると明日は晴れ間もあるようですから、期待しましょう。日曜日には、JRさわやかウォーキングが亀山であります(~TOICAエリア拡大記念~ ~紀勢線全通60周年記念~ 亀山藩城下町と花しょうぶまつりを訪ねて;リンクは当日まで有効)。この企画でも行きたいところがたくさんあります(東海道の野村一里塚亀山城多門櫓など。この2つ、どちらも昔のものが残っているのです)。今のところ予報は曇りですから、何とか出かけたいと思っています。

 メダカのタイムラプス動画、ご希望がありましたので、載せます。Nikonのコンデジcoolpix s7000で撮っています。このコンデジにはタイムラプス動画を撮るモードがあります。載せた動画は、「風景/25分間撮影」モードで、5秒間隔で25分撮影したものを10秒で見せています。このほか、「街中/10分間撮影(2秒間隔)」、「夕焼け/50分間撮影(10秒間隔)」、「星空/150分間撮影(30秒間隔)」、「星軌跡/150分間撮影(30秒間隔)」の4モードがあります。「星軌跡撮影」では、画像処理で星の動きが光の線で表現されます。

 

2019年2月12日 (火)

ツグミが少し増えましたが、鳥は少ないのです……ようやくスマホ・デビュー(笑)

Img_0244c

 相変わらず寒い日が続きます。9~10℃になるという予報でしたが、結局、7.7℃止まり。今朝は木曽の御嶽山がよく見えていました。冬によく見えるのですが、久しぶりに拝めました。いつも通り、朝8時20分から散歩。住吉神社、九華公園、貝塚公園、内堀南公園、新築公園、京町、寺町と6.4㎞。九華公園では、バールフレンドのTさんが久しぶりに登場。年末からお見えでなかったのです。
Img_3160c 七里の渡し跡でこれまた久しぶりにイソヒヨドリのオス。今日は、曇り空でしたが、青とオレンジが綺麗でした。繁殖期が近いのかという気がします。三の丸水門のところでは、ヒバリが数羽いたものの、シャッターを押す前に逃げられました。いつもより敏感な気もします。ヒバリといえば、先日(2/10)の近鉄ハイキングの時、朝日町の水田で揚げ雲雀を見ています。揚げ雲雀は、縄張り宣言ですから、もう繁殖期に入っているヒバリも居るようです。
Img_3167c 三の丸公園では、ツグミが2羽。モズも居ましたが、写真には撮れず。今頃Img_3171c になって、あちこちでツグミを目撃するようになりました。しかし、例年よりはまだまだ少ないのです。
Img_0276c 九華公園のゴイサギ&ホシゴイは、ゴイサギ3羽、ホシゴイ4羽と思うのですが、対岸からは姿が見えないところから、糞が落ちてきたりするのです(苦笑)。いったい何羽いるのか、正確なところは定かではありません。
Img_0294c カモたち、今日は、49羽でした。皆さん、「カモが減った。Img_0289c なぜ?」とおっしゃいますが、カモのみぞ知る(笑)。ハシビロガモのオス3羽、メス3羽、ヒドリガモのペアが2組で他は、キンクロハジロ。そういえば、ホシハジロが姿を消しています。ユリカモメはやはり来ませんし、今日は、カワウまで1羽しかいないという有様。どうなっているのでしょう?
Img_3177c_2 このほかの鳥たちもやはり少ないのに変わりはありません。本丸跡でシImg_0306c メ。シメは、奥平屋敷入り口でも見かけましたが、写真は撮れませんでした。二の丸跡でモズのオス。風が強いので、御髪が乱れていました。
Img_0316c 寒くて、散歩友達も少なく、鳥もいませんので、散歩は早く終わってしまいImg_3194c ます(苦笑)。11時前には帰宅。寺町商店街を見て来ましたが、この寒さ続きで、河津桜の花は増えません。2つの枝で計5輪ほど。商店街は、昨日、祝日で営業したので、今日は代休でしたが、ぼんぼりや看板を設置しておられました。早くもっと咲いてほしいもの。
Img_3201c ところで、午後から携帯電話ショップに出かけ、ガラケーからスマホに機種変更してきました。ようやく、この年になってスマホ・デビューです(笑)。年末、親戚の法事で、はるかに年下のいとこから思いっきりバカにされていました(爆)。Androidのタブレットを使っていましたので、設定、アプリのインストールなどに戸惑いはありません。時代の最先端を行くか、ちょっと遅れ気味がよいなどと、へそ曲がりなことを考えています。
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  • 石田 光史, 樋口 広芳(ナツメ社): ぱっと見わけ観察を楽しむ 野鳥図鑑

    石田 光史, 樋口 広芳(ナツメ社): ぱっと見わけ観察を楽しむ 野鳥図鑑
    野鳥図鑑はすでに何冊も持っていますが、この野鳥図鑑は、2015年の刊行で、なぜ今までこの存在に気づかなかったと反省するほど便利そうなもの。掲載されているのは324種ですが、それぞれの特徴や、見わけのポイントがパッとわかるようになっています。その鳥の生活型や生息地、食性や羽色、形態などのほか、雌雄、夏羽冬羽、幼鳥などで特徴が異なる場合は、それらについても説明されています。観察したい行動から、おもしろい生態、探し方までもが載っていますし、鳥の鳴き声が聴けるQRコードも付いています。私自身、野鳥の特定がけっこうアヤシいので、しっかり活用しましょう。 (★★★★★)

  • 千枝大志(風媒社): 街道今昔 三重の街道をゆく (爽BOOKS)

    千枝大志(風媒社): 街道今昔 三重の街道をゆく (爽BOOKS)
    「東海の街道」シリーズの第4巻です。「街道歩きのお供に最適の1冊」といううたい文句。内容は、三重の主な街道、近世三重の城郭図・城下図を読み解く、お伊勢参り小咄、伊勢をめぐる〈参詣〉をデジタル化するの4章構成で、まさに三重の街道歩きの参考書としてよいと思います。私自身も県内の東海道、伊勢街道、美濃街道、濃州街道はほとんど歩き、ほかの街道も部分的に歩いていますし、城もここに載っているところはかなり訪ねています。デジタル化も、ブログに写真・記事を載せていますから、出来不出来はともかく、私も取り組んでいます。県内の街道はさらに歩こうと思っていますし、デジタル化にももっと取り組みたいと考えていますので、十分活用できるでしょう。 (★★★★★)

  • 唐沢孝一: 都会の鳥の生態学 カラス、ツバメ、スズメ、水鳥、猛禽の栄枯盛衰 (中公新書)

    唐沢孝一: 都会の鳥の生態学 カラス、ツバメ、スズメ、水鳥、猛禽の栄枯盛衰 (中公新書)
    都市にもたくさんの野鳥がいることを知る人は少ないかも知れません。私がいつも散歩している地方都市の公園では、これまで10年あまりで70種類近くの野鳥を観察しています。都会は自然の少ない人工的な環境にあふれていますが、野鳥たちはもともとの生態を活かしつつこれらにしたたかに適応してい生きています。この本では、カラス、ツバメ、スズメ、水鳥、猛禽を取り上げ、その都会における生態や、活動の変化、人間と鳥との関係とその変化などについて多くの実例や、調査結果をもとに、豊富な写真を使って楽しく読めるようにまとめられています。 (★★★★★)

  • 堤未果: 堤未果のショック・ドクトリン 政府のやりたい放題から身を守る方法 (幻冬舎新書)

    堤未果: 堤未果のショック・ドクトリン 政府のやりたい放題から身を守る方法 (幻冬舎新書)
    「ショックドクトリン」とは、テロや大災害など、恐怖でこくみんが思考停止している最中に、為政者や巨大資本がどさくさ紛れに過激な政策を推し進める悪魔の手法のことです。アメリカでの3.11以来、日本でも大地震やコロナ禍の裏で知らない間に個人情報や資産が奪われようとしているというのがこの本のテーマ。パンデミックで製薬企業は空前の利益を得、マイナンバーカード普及の先には政府のよからぬ思惑があるなどよくよく注意し、自分の生命・財産を守らないといけないというのが著者の主張。「今だけ、自分だけ、お金だけ」という強欲資本主義に負けないようにするには、ちょっとした違和感を大事にし、お金の流れがその裏にないか、また、それで大もうけして回転ドアをくぐって逃げる輩がいないかをチェックすることです。また、政府が何か、大急ぎで導入しようとしたり、既存の制度を急拡大しようとするときは、要注意だそうです。 (★★★★)

  •  奥山景布子: 葵の残葉 (文春文庫)

    奥山景布子: 葵の残葉 (文春文庫)
    いわゆる「高須四兄弟」である徳川慶勝、松平容保、松平定敬、徳川茂栄は、幕末維新の激動期に、結局のところ官軍と幕府とに分かれて戦う運命になったのですが、この四兄弟を取り上げて埋もれた歴史を活写した小説。私自身は、桑名藩主であった松平定敬が取り上げられているので興味を持って手に取った次第。幕末維新は、次々に色々な出来事が起きて、さまざまな人たちの思惑も複雑に入り組んでいるので、小説にするのは難しいと思っていたのですが、隠れた主人公ともいえる高須四兄弟の視点からとても躍動感のある読み物になっています。また、この時期の歴史をより一層深く理解できたという感想も持っています。 (★★★★)

  • 國分功一郎: 暇と退屈の倫理学(新潮文庫)

    國分功一郎: 暇と退屈の倫理学(新潮文庫)
    ほぼ隠居状態ですから、暇と退屈には困りません(微笑)。それ故にこの本を手に取ったといっても、誤りではありません。著者がいうには、「暇」とは何か、人間はいつから「退屈」しているのだろうかといったなかなか答えにたどりつけない問いに立ち向かうとき、哲学が役に立つというのが著者のスタンス。哲学書なのに、読みやすいのです。スピノザ、ルソー、ニーチェ、ハイデッガーなど、その昔学生時代に取り組んで挫折した哲学者たちの論考を参照しつつ、現代の消費社会における気晴らしと退屈について鋭い指摘がされ、まさに蒙を啓かれます。 (★★★★)

  • 逸見功: 統計ソフト「R」超入門〈最新版〉 統計学とデータ処理の基礎が一度に身につく! (ブルーバックス)

    逸見功: 統計ソフト「R」超入門〈最新版〉 統計学とデータ処理の基礎が一度に身につく! (ブルーバックス)
    今さら、なぜこういう統計ソフトの本を読むのか? と訝られると思うのですが、その昔、現役の頃には統計パッケージソフトIBM SPSSを使ってデータを分析して論文を書いていました。ただ、SPSSを始め、統計パッケージソフトは、値段がバカ高いのです。退職する前からこのRというフリーの統計処理ソフトが出て来て、ずっと興味を持っていました。先日、文庫本を買おうと思って本屋に行ったらこの本を見つけてしまいました(微笑)。今さらこれを使ってバリバリやる訳ではありません。むしろボケ防止かも知れませんが、昔のデータはそのままパソコンにありますから、これを使って、昔はやらなかった分析をしてみようと思っています。何か成果が出るかどうかは極めてアヤシいのですが、まぁゆるりといろいろやってみることにします。 (★★★★)

  • 林(高木)朗子, 加藤忠史, 林(高木)朗子, 加藤忠史: 「心の病」の脳科学 なぜ生じるのか、どうすれば治るのか (ブルーバックス)

    林(高木)朗子, 加藤忠史, 林(高木)朗子, 加藤忠史: 「心の病」の脳科学 なぜ生じるのか、どうすれば治るのか (ブルーバックス)
    たまにはこういう本も読まないと、認知機能が退化するかもしれないと思って(微苦笑)。というよりも、もともと神経心理学に興味がありましたので、本屋の店頭で見つけ、これは面白そうだと思って購入しました。うつ、自閉スペクトラム障害、ADHD、統合失調症、双極性障害など、現代人を悩ませる心の病について、脳にどのような変化が起きているか、最新の知見がまとめられています。最前線の研究者たちがわかりやすく説明しているのですが、知識ゼロで読むのはかなりキツいかも知れません。私は現役をリタイアして10年以上になりますが、その間にこれほど研究が進んだのかというのが正直な感想。心の病の原因は、1つとは限りません。心の病は「症候群」と見た方がよいと考えます。私自身が関わる自閉スペクトラム障害、ADHDなどの発達障害でもそうです。脳機能と心の病との関連について最新の知見を知りたい方にはおすすめ。 (★★★★)

  • 磯田 道史: 徳川家康 弱者の戦略 (文春新書)

    磯田 道史: 徳川家康 弱者の戦略 (文春新書)
    本の帯に「大河より面白い!」とありますが、本当にそうでした。午前中の散歩のついでに買ってきて、夕食までに一気に読み終えてしまいました。もったいない気がするくらい。松平元康がいかにして徳川家康になったか、さらに徳川将軍家がいかに続くよう礎を築いたかが、よく分かりますし、戦国時代から徳川幕府創世記までの歴史を見る目が養われる本です。それというのも、著者の磯田さんが古文書の権威で、一次史料を読みこなすだけでなく、場合によっては価値が怪しい資料まで傍証に用いて(怪しい資料でも使い道があるというのも良く分かりました)、ご自身の頭で考えた結果を実に分かりやすく解いてくれてあります。徳川家康の弱者の戦略のキーワードは、「武威」と「信頼」ということです。また、情報の取得、解読にも意を尽くしたことがよく分かります。混迷を深める世界情勢を読み解いて、我が国が進む方向を考える上でも役に立つ一冊。 (★★★★★)

  • 井手 正和: 発達障害の人には世界がどう見えるのか (SB新書)

    井手 正和: 発達障害の人には世界がどう見えるのか (SB新書)
    発達障害、とくに自閉スペクトラム症(ASD)の方では、感覚過敏や感覚鈍磨をよく伴います。「照明で目がチカチカする」「皆が話している教室では。音が鳴り響き絶えられない」「ケガをしてるのに、痛みを感じない」などさまざまな状況を呈します。著者は実験心理学や、認知神経科学を専門とし、ASDの方に見られる感覚過敏、感覚鈍磨は、脳機能の特性から来ていることを明らかにしてきています。ASDなど発達障害のあるご本人はもちろん、親御さん、教師など関わりを持つ方々は、このことをよく理解して支援にあたることがとても重要です。ASDを始めとして発達障害について、「わがまま」「自分勝手」「やる気がない」などと捉えてしまうと、支援どころか、理解もできなくなります。脳の働きによってさまざまなことが生じてきているという視点が必要不可欠です。この本は、感覚過敏・感覚鈍磨を手がかりにそういう視点について理解を深められます。 (★★★★)

  • 日本放送協会,NHK出版: NHK 100分 de 名著 中井久夫スペシャル 2022年 12月 [雑誌] (NHKテキスト)

    日本放送協会,NHK出版: NHK 100分 de 名著 中井久夫スペシャル 2022年 12月 [雑誌] (NHKテキスト)
    2022年12月のNHKのEテレ「100分de名著 中井久夫スペシャル」のテキストです。今頃(2023年2月)これをリストアップしているのはどうかという気もしますが、録っておいたビデオをみたのが最近なのです。中井久夫さんは、2022年8月にお亡くりになりましたが、日本を代表する精神科医のお一人であり、翻訳家、文筆家としても一流でした。現役の頃、中井さんの本はたくさん読みました。臨床心理学の分野でも「風景構成法」を導入した方として知られています。Eテレの講師である齋藤環さんは、中井さんを評して「義と歓待と箴言知の人」と書いておられますが、まさにそういう気がします。『最終講義』『分裂病と人類』『治療文化論』『「昭和」を送る』『戦争と平和 ある観察』が紹介されています。現在もウクライナで戦争が続いていますが、中井は「戦争は過程、平和は状態」とし、戦争は物語として語りやすく、とにかくかっこよくて美しい、それが問題だといいます。一方、平和は分かりにくく、見えにくいため、心に訴える力が弱いとします。「状態を維持する努力はみえにくい」のですが、戦争と平和に限りません。普段通りの日常生活を維持していくのも同じような気がします。戦争を経験していない人間が指導者層の多くを占めるようになると戦争に対する心理的抵抗が低くなるともいいます。「戦争には自己収束性がない」とも中井さんはいっています。われわれはやっかいな時代に生きていると痛感します。中井さんの本を多くの方が読むと、時代も変わるかも知れません。 (★★★★★)

  • 桑名三郎: 七里の渡しを渡った人達(久波奈工房)
    桑名と名古屋の宮を結んだ東海道唯一の海路「七里の渡し」をテーマにした歴史本です。船頭が旅人を案内しながら、七里の渡しを渡った歴史上の24人を紹介する内容。やさしい話し言葉で紹介されており、読みやすい本です。徳川家光、松尾芭蕉、明治天皇などが取り上げられています。著者は、桑名で歴史案内人をしながら、街の歴史を研究している、街道好きの方です。本は、桑名市内の書店とメルカリで¥1,200で販売。 (★★★★)
  • 磯田 道史: 日本史を暴く-戦国の怪物から幕末の闇まで (中公新書 2729)

    磯田 道史: 日本史を暴く-戦国の怪物から幕末の闇まで (中公新書 2729)
    磯田さんの本は面白い。というのも、話のもとには古文書があるからだと思う。その古文書も磯田さん自身が、古書店などで発掘してきたものがほとんどで、それ故、内容もオリジナリティが高くなる。この本は、戦国時代から幕末あたりを中心にさまざまな古文書の内容をもとに、例えば忍者の悲惨な死に方、江戸でカブトムシが不人気だった背景、赤穂浪士が吉良の首で行った奇妙な儀式などなど、興味深いエピソードを浮かび上がらせている。面白いので一気読みしてしまった。 (★★★★★)

  •  佐藤信(編): 新版 図説歴史散歩事典(山川出版社)

    佐藤信(編): 新版 図説歴史散歩事典(山川出版社)
    史跡や、寺社、町並み、城、美術工芸品等の見方がやさしく解説されている本です。「事典」となっていますが、いわゆる辞書とは違って、普通の本のスタイルです。索引が充実していますので、事典としても十分に使えます。最初の版をもっていますが、40年ぶりに改訂され、写真、図版も多く、歴史散歩の最強の味方です。 (★★★★★)

  • 日下部理絵: 60歳からのマンション学 (講談社+α新書)

    日下部理絵: 60歳からのマンション学 (講談社+α新書)
    今年1年、何の因果か(などと書くとお叱りを受けること必至ですが)、住んでいるマンションの管理組合の理事長を仰せつかっています。今年は、エレベーターリニューアル工事が最大のイベントで、それは無事に済んだのですが、前理事長から8年後に迫った第3回大規模修繕に向けて、修繕積立金が不足する見込みと申し送られました。確かにかなりの金額が不足しそうで、頭を悩ませていました。マンションに住みながら、そもそも基本的な知識が不足しており、管理会社のフロントマンの方の協力を得ながらシミュレーションなどをしていました。ネットであれこれ調べてはいたものの、それで得られる知識は体系的なものではありませんでした。この本は、事例を元にマンション管理について必要な知識が得られるように書かれており、まだすべて読み終えてはいないものの、とても役に立っています。任期残り2ヶ月半となって付け焼き刃ではあるものの、次の理事会に具体的に課題を申し送ることができるよう勉強中(笑)。 (★★★★)

  • 宮口 幸治: ドキュメント小説 ケーキの切れない非行少年たちのカルテ (新潮新書)

    宮口 幸治: ドキュメント小説 ケーキの切れない非行少年たちのカルテ (新潮新書)
    「ケーキの切れない非行少年たち」や「どうしても頑張れない人たち」の著者である宮口幸治さんの新刊です。前2著の内容をよりよく理解できるよう、「ドキュメント小説」として書かれたものです。主人公は、精神科医の六麦克彦。医局から派遣されて要鹿乃原少年院に勤務して5年。彼がそこで目にしたのは、少年院に堕ちてきた加害者ながら、あらゆる意味で恵まれず、本来ならば保護されてしかるべき「被害者」と言わざるを得ない少年たちでした。この内容は、前の2冊のように普通の新書では書き尽くせるものではなく、物語の形を借りざるを得なかったのでしょう。ただし、普通の小説として読むのには少し苦労するかも知れません。特別支援教育が普及して、知的障害や、発達障害のある子どもへの教育や支援は、以前に比べれば改善されてはいますが、最近は、家族の養護能力が十分でなかったり、親など家族自身に支援が必要なケースもたくさんあります。こうした中には、この本で取り上げられたような結末に至ることがあっても不思議ではないという気がします。極端な事例が集められていると思われるかも知れませんが、社会全体として真剣に取り組むべき課題が突きつけられています。 (★★★★)

  • 本田秀夫: 学校の中の発達障害 「多数派」「標準」「友達」に合わせられない子どもたち (SB新書)

    本田秀夫: 学校の中の発達障害 「多数派」「標準」「友達」に合わせられない子どもたち (SB新書)
    本田秀夫先生によるこのSB新書の4冊目のシリーズ。今回は、発達障害のあるお子さんの学校選び、学級選び、友達関係、学習や学力の悩み、不登校など、発達障害のあるお子さんの学校生活全般にわたって、どのような考え方に基づいてサポートしたら良いかについてまとめられています。それぞれ、親と先生とが、どのように取り組むことが基本となるか、解説されています。対策よりも予防的な工夫をコミュニケーション(要求ではなく)に基づいて行う、「学校の標準」を緩める、登校や成績を気にしすぎず、社会に出るための土台作りを考える、発達の特性には寛容になる、学びを大切にするが学力にこだわりすぎない、親と先生とが気づきを伝え合い相談、調整する、子どものモチベーションを重視するなど、具体的に書かれていて、分かりやすくなっています。発達障害のあるお子さんが小中学校で充実した学習が進められるための基本的な考え方やヒントが詰まっていますので、親御さんにも、先生方にもお勧めできます。 (★★★★★)

  • 佐々木秀斗: 小学生博士の神社図鑑 ぼくの近くにはどんな神さまがいるの?

    佐々木秀斗: 小学生博士の神社図鑑 ぼくの近くにはどんな神さまがいるの?
    サンドウィッチマン&芦田愛菜ちゃんMCの「博士ちゃん」に「三国志博士ちゃん」、「日本の神様博士ちゃん」として2回出演した佐々木秀斗君の自由研究を本にしたもの。何故これをここに取り上げたかというと、私のブログに載せた立坂神社の緑色の鳥居について、写真を提供して欲しという依頼が出版社からあったのです。私が提供した写真は、本書の162ページに「提供:猫の欠伸研究室」として載っています。ざっと読みましたが、大人でも、古事記や神社についてよく知らない方が、最初に手に取って基本的なことがらを知るには、わかりやすくて良い本だと思います。 (★★★★★)

  • 森 博嗣: 読書の価値 (NHK出版新書)

    森 博嗣: 読書の価値 (NHK出版新書)
    ネットで見つけ、新刊かと思って購入したのですが、4年前の本でした(微苦笑)。 若い頃に森博嗣さんの小説をすべて読んでいました。いつの頃からか、小説は読まず、森さんのエッセイだけを読むようになっています。「読書の極意を教える」と帯にはあります。もちろんそれについて書かれているのですが、私にはある種の知的生産の技術について著者の方法を開示していると読めます。「何でも検索できる時代にも、本を読む意味がある」というのは、よく首肯できます。また、「教養とは保留できる能力をいう」というのも確かにそうだと思います。自分の問題として抱続けられ、また、考え続けられるのは、容易ではありませんから。 (★★★★★)

  • 井川香四郎: 別子太平記 : 愛媛新居浜別子銅山物語 (文芸書)

    井川香四郎: 別子太平記 : 愛媛新居浜別子銅山物語 (文芸書)
    愛媛県新居浜市にあった別子銅山は、元禄3(1690)年、伝説の切上り長兵衛によって発見されてから、昭和48(1973)年の閉山まで、283年間にわたり、累計65万トンの銅を産出しました。これは、世界の銅の産出量の1/6にも達するといいます。巨大財閥住友の礎となっただけでなく、日本の貿易や近代化にも大きく貢献したのがこの別子銅山です。江戸時代には貨幣改鋳にも深く関わった世界屈指の鉱山を舞台に、そこに関わった人達を鮮やかに描いた、本当の意味での大河小説です。徳間時代小説文庫で読みました。  (★★★★)

  • 養老孟司, 池田清彦: 年寄りは本気だ―はみ出し日本論―(新潮選書)

    養老孟司, 池田清彦: 年寄りは本気だ―はみ出し日本論―(新潮選書)
    養老孟司先生と池田清彦先生の対談であれば、外れはありません。サブタイトルのように、「はみ出し日本論」ではありません。ど真ん中の日本論といってもよい本で、楽しみながら読めます。しかし、それは、自分のアタマできちんと考えているからこそ論じられる内容だと思います。常識や、マスコミで報道されることがらだけをフォローしていては、こういう風に考えることはできません。きちんとした理論、知識、データに基づかなければなりません。さらには、物事を捉える大きな枠組み、私の世代にとっては「パラダイム」といえるものが必要。それも、確固たるパラダイムが必要です。私にとってそれはある種の理想なのですが、なかなか難しい。しかし、まぁ、年寄りになったからこそ見えるものや、年寄りなりの知恵も働くようになるということもありますから、養老・池田の「怖いものなし」コンビを1つの目安として、言うべきこともいえるようになりたいものです。 (★★★★★)

  • 土井 善晴: 一汁一菜でよいと至るまで (新潮新書)

    土井 善晴: 一汁一菜でよいと至るまで (新潮新書)
    先に同じく土井善晴さんの「一汁一菜でよいという提案」を挙げましたが、入手したのはこちらが先。「一汁一菜でよい」というスタイルに至るまでの土井さんの修行、出会い、発見、迷いなどなどが書かれています。「家庭料理に失敗なんて、ない」、「すべては人を幸せにする料理に繋がる」というのが基本。具だくさんの味噌汁はおかずの1つになる。余裕があれば、食べたいものや、食べさせたいものをその都度調べてつくればよい。一汁一菜を入り口にして、一つ一つおかずをつくってみて、10種類ほどでもできるようになれば、それで幸せに一生やっていける。といった話があり、へぇーと感心させられました。これだけで健康に健やかに自足できるとも述べられています。一汁一菜なら、私にもできる、でしょうか?? (★★★★★)

  • 土井善晴: 一汁一菜でよいという提案(新潮文庫)

    土井善晴: 一汁一菜でよいという提案(新潮文庫)
    著者の土井善晴先生は、私と同世代。そして、私の世代にとってはあの土井勝さんの息子というイメージが強くあります。テレビなどにもよく出ておられ、なかなか面白い視点でものを見る人だなと思っていました。この本は,出版された当時(2016年秋)から知っていたのですが、手に取ったのはごく最近。文庫本を探していたのですがなかなか遭遇しなかったのです。「一汁一菜でよい」というのは、ご飯と具だくさんの味噌汁があればよいということです。家庭料理についての提案なのですが、実は、この本はもっと奥深いことを述べています。一言で言えば、日本文化や日本人の哲学について述べる中で、食や生活、生き方などについても論じられています。解説を書いておられる養老孟司先生は、それを「自足の思想」と表現していらっしゃいます。優しい、わかりやすい本ですが、実は奥が深い。著者の端正さもよく表れています (★★★★★)

  • 奥山 景布子: 流転の中将

    奥山 景布子: 流転の中将
    幕末の桑名藩主・松平定敬を描いた歴史小説。定敬は、実の兄で会津藩主である容保とともに徳川家のために尽くそうとしたものの、最後の将軍・徳川慶喜に振り回され、裏切られてしまいます。定敬は、それでも抗おうとしたのですが、国元の家臣たちはいち早く恭順を決め、藩主の座も追われてしまいます。朝敵といわれ、越後、箱館から上海まで流浪した定敬の波乱に満ちた人生と、秘めたる思いが生き生きと書かれています。定敬については、歴史講座で学んだり、本で読んだりしてきましたが、小説家の手にかかるとこのように立体的に、活き活きと動き出すものなのだと実感します。 (★★★★★)

  • サトウタツヤ: 臨床心理学小史 (ちくま新書)

    サトウタツヤ: 臨床心理学小史 (ちくま新書)
    たまには専門のアカデミックな本も取り上げます(微笑)。本屋でみつけ、購入。この本は、同じ著者が東大出版会から昨年刊行した「臨床心理学史」で果たせなかったことを果たそうと構想されたもの。果たせなかったのは、日本の臨床心理学史に触れることと、コンパクトな歴史記述だそうです。東大出版会の本は、読んでみたい気もしますが、¥7,000もしますし、内容もハードそうです。こうして臨床心理学の歴史を俯瞰してみますと、やはり実験心理学を抜きにしては臨床心理学も語れないといえます。私個人の考えでも、臨床心理学を学び、実践するには、実験心理学を学び、実験・調査などの方法で研究をした経験が必須です。臨床心理士、公認心理師の資格に関わり、心理学を志す人は多く、また、大学でも臨床心理学部や臨床心理学科もあります。しかし、私は、自分自身の経験からもやはり、実験心理学などの基礎心理学を抜きにして、臨床心理学は成り立たないと考えますし、学生も実験心理学を含めた基礎心理学を、少なくとも学部段階ではきちんと修得した方がよいと思います。本書を読んで、その考えはいっそう強くなりました。 (★★★★★)

  • 昭文社 旅行ガイドブック 編集部: 三重のトリセツ

    昭文社 旅行ガイドブック 編集部: 三重のトリセツ
    本屋に別の本を買いに行って見つけ、即買い(微苦笑)。私の好むタイプの本です。三重県の地形や地質、歴史、文化、産業などを、地図を読み解きながら紹介するマップエンターテインメント本。地図も歴史も文化も好きなのです。地図で読み解く三重の大地、三重を駆ける充実の交通網、三重の歴史を深読み!の3部構成。2017年11月にたまたまみつけたJRさわやかウォーキング「~四日市市制120周年記念~ 家族みんなで楽しめる四日市旧港街歩き」に行って以来、JRさわやか、近鉄ハイキング、勝手にハイキングで県内や近郊のあちこちに電車で行って電車で帰るハイキング/ウォーキングをしています。それによって訪ねたあちこちのことが改めてまとめられていて、とても楽しめます。各県のバージョンが出ているようです (★★★★★)

  • 磯田道史: 歴史とは靴である (講談社文庫)

    磯田道史: 歴史とは靴である (講談社文庫)
    歴史家・磯田道史さんが、鎌倉女学院高校で行った特別授業の記録と、ビリギャルの小林さやかさんなどとの対談を収めてあります。基本的には、「歴史の見方」についての本なのですが、それに留まりません。ものの見方、考え方を説いた内容です。むしろ、ものの見方、考え方を学びたい方にお勧めしたいと思うくらいです。ちなみに、タイトルは、「歴史は好きか嫌いかの嗜好品ではなく、安全に世の中を歩くためのむしろ実用品である」という意味です。これは、歴史の見方について、あまりよく理解されていないポイントと思います。講義録ですから、読みやすく、しかも大変おもしろい本です。 (★★★★★)

  • 久住 祐一郎: 江戸藩邸へようこそ 三河吉田藩「江戸日記」 (インターナショナル新書)

    久住 祐一郎: 江戸藩邸へようこそ 三河吉田藩「江戸日記」 (インターナショナル新書)
    この著者の前著「三河吉田藩・お国入り道中記」で読んだ、三河吉田藩(豊橋)の参勤交代の話も大変おもしろく読めましたし、江戸時代の藩邸の様子、殿様や家臣の仕事、暮らしなどに興味があったので、読んでみました。三河吉田藩に残る「江戸日記」などの古文書から、江戸の大名屋敷がどのようなところであったか、江戸で働く武士の状況、江戸の藩邸で起きた事件のいろいろ、藩邸の奥向きの様子、さらには、明治維新後の藩邸から子爵邸への変化について、リアルな武士の暮らしのもろもろがまとまっていて、とても興味深く読めました。三河吉田藩は、現在の愛知県豊橋市にあり、松平伊豆守家が長く藩主を務めています。松平伊豆守家は、「知恵伊豆」の異名を持つ松平伊豆守信綱を初代とし、忍藩、川越藩、古河藩、吉田藩、浜松藩と国替えを繰り返した後、寛延2(1749)年から明治維新まで三河吉田を治めています。 (★★★★)

  • 安藤 優一郎: 江戸の旅行の裏事情 大名・将軍・庶民 それぞれのお楽しみ (朝日新書)

    安藤 優一郎: 江戸の旅行の裏事情 大名・将軍・庶民 それぞれのお楽しみ (朝日新書)
    サブタイトルに「大名・将軍・庶民 それぞれのお楽しみ」とあり、さらに、オビには「300年前は えっ!? 今よりもっと愉快な旅行天国」ともあります。ただし、旅行を心から楽しめたのは、庶民に限られていたようです。参詣者を増やしたい各地の寺社、温泉、宿泊業者が積極的に営業したからです。一方、武士や大名は、トラブルメーカーだったといいます。公用で旅行したり、参勤交代したりなのですが、宿泊料のダンピング、備品の破壊などなどトラブルをまき散らしながらの旅であったり、権威を笠に着たりで、あまり歓迎されなかったようです。江戸時代の旅のエピソード満載で、楽しめる本です。 (★★★★)

  • 藤田 和弘, 熊谷 恵子, 熊上 崇, 星井 純子, 熊上 藤子: 心理検査のフィードバック

    藤田 和弘, 熊谷 恵子, 熊上 崇, 星井 純子, 熊上 藤子: 心理検査のフィードバック
    この本は、WISC-ⅣやKABC-Ⅱなどの知能検査の結果(アセスメント情報)を「子どもの自立と社会参加」により役立つものにしていくには、どのように伝えたらよいか(フィードバック)についてまとめられています。過去には、保護者、学校の担任、子どもたち自身に知能検査の結果を伝えることはされていませんでした。しかし、現在では、苦戦している子どもたちが、自分のことを理解し、自分なりにも工夫して、学習や生活スキルを向上させ、将来の自立と社会参加につなげるために、知能検査の結果(アセスメント情報)を子どもたち自身にも伝えるようになってきています。私も、相談では、お子さんに直接、フィードバックを行い、子どもたち自身が自己理解を深め、意欲的、積極的に取り組めるようにしています。この本は、子どもと支援をつなぐ、支援者をつなぐという視点から、心理検査のフィードバックについて基礎から応用、事例を含んでその全体像を把握できる、優れたものとなっています。 (★★★★★)

  • 新潮文庫: 文豪ナビ 藤沢周平 (新潮文庫)

    新潮文庫: 文豪ナビ 藤沢周平 (新潮文庫)
    藤沢周平の作品案内、小説に見られる名言集、映像化された作品の出演者や、関係者による評伝などによって藤沢周平の作品についてすべてとはいいませんが、かなりが分かります。私は、藤沢周平の小説が好きで、たぶんほとんど読んだと思います。ただそれは、15~6年以上前のことで、リストアップもしていませんから、すべて読んだかどうかについては、不確か。こういう本を読むと、もう一度読もうかという気になります。この本では、娘の遠藤展子さんの「父にとっての家族」がもっとも興味深く読めました。また、藤沢周平の言葉で私が気に入っているのは、「普通が一番」です。ほかにも、「挨拶は基本」「いつも謙虚に、感謝の気持ちを忘れない」「謝るときは素直に非を認めて潔く謝る」「派手なことは嫌い、目立つことはしない」「自慢はしない」という言葉が、遠藤さんが父から言われて心に深く残っていることばだそうです。 (★★★★)

  • 千正康裕: 官邸は今日も間違える(新潮新書)

    千正康裕: 官邸は今日も間違える(新潮新書)
    新型コロナのまん延にともなって、政治的な判断や、もろもろの政策は、迷走したといってもよいと思います。突然の全国一斉休校要請、いわゆるアベノマスクの配布や、閣議決定をやり直した一律給付金など、なぜああいうドタバタになるのか、国民の信頼が得られなかったというか、失ったというのか、ずっと疑問を抱いていました。著者は、元厚生官僚で、社会保障・労働分野で仕事をし、現在はコンサルティング会社を経営。この本では、最近のコロナ禍での出来事の背景を記述する中から、官僚主導から官邸主導への変化に、政治の仕組みの変化がついて行けていないからだとしています。これに関して、政治家、官僚ともに仕事のやり方を変えることが必要であるとともに、国民の側にも良い政策をつくるためには望まれることがあるといいます。 (★★★★)

  • 嶋田 哲郎, 森本 元: 知って楽しいカモ学講座 : カモ、ガン、ハクチョウのせかい

    嶋田 哲郎, 森本 元: 知って楽しいカモ学講座 : カモ、ガン、ハクチョウのせかい
    「観察するのが面白くなる! ガンカモ類のひみつ」というキャッチコピーです。私がほぼ毎日散歩に行く九華公園の堀には、秋が深まるとカモたちがやってきます。キンクロハジロが最も多く、次いでハシビロガモ。他にはヒドリガモやホシハジロも数少ないものの来ています。カルガモ、カイツブリ、オオバンなども来ることがあります。これらカモやその仲間、近縁種についてもっとよく知り、観察のポイントを増やしたいと思って、この本を読んだ次第。著者は、宮城県の伊豆沼・内沼をフィールドとする専門の研究者。形態的な特徴と行動との関連性、渡り、繁殖地での暮らし、越冬地での生活など、ガン・カモ類について、ちょっと専門的な部分も多いものの、一通りの知識を得られ、また、行動観察などの方法についても知ることができました。 (★★★★)

  • 田中優子: 遊廓と日本人 (講談社現代新書)

    田中優子: 遊廓と日本人 (講談社現代新書)
    「江戸学の第一人者による「遊郭入門」の決定版!」と帯に書かれていて、ついつい手に取ってしまいました。遊郭にはとても興味があります。などと書くと「好色な人物か」と思われるかも知れません(苦笑)。遊郭や遊女は、今日の人権やジェンダーの観点からすると、許されない存在です。これは間違いのないことですが、一方で、たとえば、江戸時代の吉原遊郭の花魁と呼ばれたようなハイクラスの遊女は、高い教養を持ち、芸事や生け花、茶道にも通じていました。ある意味で日本文化の守り手でもあったという面も持っているのです。こうした観点から著者は、「遊郭は二度とこの世に出現すべきではなく、造ることができない場所であり制度である」と述べています。ちなみに、「好色」ということばの意味は、平安時代以来、和歌や琴、舞などの風流、風雅を好む人を「色好み」と呼んでいたことによります。「色」には恋愛や性愛という意味もありますが、もともとは恋愛と文化的美意識が組み合わさったものだそうです。 (★★★★)

  • 養老孟司: ヒトの壁(新潮新書) 「壁」シリーズ

    養老孟司: ヒトの壁(新潮新書) 「壁」シリーズ
    養老先生が、コロナ禍の2年間でお考えになったことの集大成です。新型コロナウイルス感染症が蔓延し始めた頃、NHKのBSの番組「まいにち 養老先生、ときどき まる」だったかで、「老人は、もともと不要不急の存在だ」とおっしゃった気がしますが、この本は「人生は不要不急か」という章から始まっています。これがたぶんコロナ禍や、養老先生ご自身のご病気(心筋梗塞)を経験し、お考えになった結論の1つ。さらに、不要不急の人生ではあるものの、それでも生きる価値はどこにあるか様々な視点から考察されています。「人生とはそんなもの」と思いつつ、自分に居心地の良い場所をつくりながら、万事テキトーに終わるのが良さそうです。 (★★★★★)