お知らせ

  • データの移行について
    2005年10月26日のブログ開始当初から、2024年3月31日までの記事は、「猫の欠伸研究室(アーカイブ)」に移行しました(http://blog.livedoor.jp/taichimaru151/)。 このココログの「猫の欠伸研究室」には、2019年1月以降の記事を残し、2018年12月以前の記事は削除しました(2019年1月1日から2024年3月31日までの記事は、両方にあります)。

レンズを通した自然観察

  • この「レンズを通した自然観察」ということばは、恩師のお一人が、私の趣味を形容しておっしゃったものです。2023年2月7日のブログに書きましたが、実はときどき思い出していることばです。お世話になった先生方はたくさんいらっしゃいますが、この恩師は、就職のことから学位論文の執筆、審査に至るまで本当にお世話になった先生です。「写真の撮り方を指南してもらいたい」ともおっしゃったのですが、これはお世辞と理解しています。私はほぼ隠居状態となって10年以上になりますが、今、改めてこのことばをかみしめています。この先生には結婚式の際に「理論と臨床をつなぐ仕事をするように」ということばをいただきました。体調を崩してそれには十分に応えられませんでしたので、せめてこの「レンズを通した自然観察」については、極めるとまでは行かないにしても、もう少し精進したいと考えています。

ブログ名の由来

  • ブログ名の「猫の欠伸研究室」は、中日新聞の夕刊に連載されている「紙つぶて」というコラム(平成22(2010)年1月13日)に、元新党さきがけ代表の武村正義さんが書いていらっしゃった「人生は猫の欠伸である」というコラムによります。武村さんは、“チベットで鳥葬を取り仕切る僧侶が、「人の生涯は猫の欠伸のようなもの」と語った”と書いていらっしゃいます。「猫の欠伸のようなもの研究室」としたかったのですが、ちょっと間延びしますので、「猫の欠伸研究室」とした次第です。「研究室」とつけたのは、過去、大学に勤めていたことがあるということやら、知らないこと、分からないことがあると何でも調べずにはいられない性分であること、屁理屈、講釈が大好きであることからであります。しかし、「人生の研究をしている」のではありません。「大所高所」からのご高説を開陳できるほどの力量はないが故、「小所低所」からの戯れ言をつぶやくのが精一杯(苦笑)。身の程に合わせ、勝手なことを書き綴っていますので、御用とお急ぎでない皆様には、今後ともご交誼のほど、お願いいたします。是非ともコメントを頂戴し、少しでも世間を広げたいと熱望しております。

モットー

  • 座右の銘というほど立派なものはありませんが、過去に体調を崩し、療養生活を送った経験から、私なりのモットーをつくっています。その一つは、「淡々と飽きもせず……」です。自分では、「……」と余韻を残しているところが気に入っています。こだわりすぎや、やり過ぎはよくありません。若い頃はムキになってやったこともありますが、今はこのように「淡々と飽きもせず……」が自分に合っていると思っています。もう一つは「晴耕雨読」ならぬ「晴歩雨読」です。マンション暮らし故、耕すところはありません。代わりに歩いています。そして、最近(令和3(2021)年に入った頃から)追加したのが、「散歩生活、ときどき仕事」。NHKのテレビ番組に「晴れ、ときどきファーム!」というものがあります。これのもじり。浅学非才の身ですので、ご交誼の上、いろいろとご教示をお願いします。

心と体

2024年4月 9日 (火)

花散らしの雨でした

Dsc00849c  雨は朝9時過ぎには上がりました。15時までの24時間で48.5mm降っています。雨が上がる前から強風。最大で8.7m/sの北西の風。最高気温は、19.6℃。1日に1回は散歩に行かないとウロウロし始めます。10時から散歩へ。住吉神社、九華公園、内堀公園、京町、寺町と4.8㎞。

Dsc00323c Dsc00726c_20240409145701  昨日からの雨風で、予想通りに花散らしとなりました。左の写真は、諸戸氏庭園前のマイソメイヨシノのあたり、右の写真は、九華公園の外周遊歩道の東側のところ。いずれもさくらの花びらが絨毯のようになっています。

Dsc00363c_20240409145701  さて、こんな天気ですから、野鳥はあまりいませんでしたが、わが家近くの住吉入江には、ヒドリガモが2ペアと、メスが1羽。近いうちに北の国に帰っていくはずですが、ペアができていないカモはどうするのだろう? と思います。

Dsc00446c_20240409145701 Dsc00543c_20240409145701  七里の渡し跡でも、ヒドリガモが5ペアとオオバンが2羽(左の写真)、コガモも2ペアがいました。柿安コミュニティパークの堀には、コガモが1ペア、上陸して休んでいました。さらに、イソシギの姿も1羽。そっと追いかけたものの、そのたびに逃げられました(苦笑)。遠いところにいたのを撮ったのが右の証拠写真。中央あたりにイソシギがいます。

Dsc00635c_20240409145701 Dsc00586c  九華公園にはあまり人がいないかと思ったのですが、花見の方はチラホラ。堀めぐりの船は、運航中止。奥平屋敷跡では、コゲラが3羽。左の写真はそのうちの1羽。頭に赤い羽毛が見えていますので、オス。しかし、何故この時期に3羽が一緒にいたのでしょう? ほかにここではツグミ。二の丸跡や、朝日丸跡を回っても、ヒヨドリ、スズメ、ムクドリ、カワラヒワくらいしかいません。

Dsc00693c_20240409145701 Dsc00552c_20240409145701  カモは、とうとうキンクロハジロが4羽だけになりました。居残り組かと思ったハシビロガモのオス、今日は、姿が見えませんでした。ほかに何もいませんので、カワウも撮ってきました(微苦笑)。

Dsc00806c_20240409145701  内堀公園でもツグミ。このあと京町あたりで、去年ツバメが営巣していたところを見て回ったのですが、巣やその近くに、ツバメはいませんでした。

Dsc00764c_20240409151801  九華公園ではもうさくらの写真はほとんど撮ってきませんでした。花筏にはまだ早く、「遠山のカメさん」もいませんでした(2018年4月1日:この桜吹雪、見事散らせるもんなら散らしてみろぃ!(笑))。

Dsc00718c  ところで、明日からの授業に備え、散歩に出る前にレジメを見直していたら、案の定、ミスを見つけました。明日はオリエンテーションで、授業の内容や進め方を説明しますが、レポート提出の日付を、去年のままで訂正し忘れていたのです。先が思いやられますが、事前に忘れずに確認することにします。ただ、寄る年波のせいでワーキングメモリが弱くなっているでしょう。そうすると、視点の切り替えが難しくなり、ミスに気づきにくくなるという特徴があるのです。

2024年2月12日 (月)

症状は軽快しています

240212160735356c  お陰様で「外出を控えることが推奨される期間」の5日間は無事に過ぎ、今日は「症状軽快から24時間経過するまでの間」でした(正確にいえば、症状が軽快したのは、9日か10日ですが……)。咳がごくたまに出るのと、鼻水が少し出るくらいでした。曇っている時間帯もありましたが、晴れて、気温も12.5℃まであがりましたので、「少しくらい外に出ようか」という誘惑に駆られましたが、そこはまぁ自分で「もう1日おとなしくしている」と決めたので、守らなければなりません。明日は、晴れて、最高気温も14℃、風は弱いという予報です。外出は、明日からとしましょう。

Saya  今日も、ウォーキング、街道歩きについてあれこれ調べていました。佐屋街道津島の上街道、下街道伊勢別街道などについて、そのルートをチェックしています。キョリ測ですでにルートを描いた街道もあり、参考資料と照らし合わせて、そのチェック&修正。左の画像は、佐屋街道のルート。佐屋街道は、江戸時代に東海道宮宿(名古屋市)と桑名宿(桑名市)との間を、陸路万場宿、佐屋宿の陸路6里を経て、佐屋から桑名宿への水路3里の渡しによって結んでいた街道です。前から興味はあったのですが、ルートマップをご覧いただくとお分かりになりますが、八田駅(JR、近鉄、地下鉄)を過ぎると、名鉄津島駅近くまで、鉄道路線から離れていて、どうしたものかと思っていたのです。調べてみますと津島駅と名鉄バスセンター/栄を結ぶバス路線がありますので、それを利用すれば、何回かに分けて歩けそうです。

Isebetsu  こちらは、伊勢別街道のルート。関宿東追分から津市芸濃町椋本(むくもと)、津市一身田(いっしんでん)を通り、伊勢街道と合流する江戸橋までの総距離およそ4里26町(約18.5㎞)の街道です。関宿へはJR関西線で行けます。江戸橋駅は、非常勤に行く時の最寄り駅です。街道歩きになれた方は、1日で歩ききってしまう距離ですが、2回に分けようと思うと、途中、やはり鉄道がありません。しかし、こちらも三重交通のバスが津から椋本まで出ていることがわかりましたので、ぜひともチャレンジしようという気になっています。

2024年2月11日 (日)

体調は普通という感じ

Dsc05565c_20240211163601  主観的には「もう治った」と思えるくらい、普通の体調と感じていますが、ルールにはしたがおうと、今日も外出はしていません。雲が広がる時間帯もありましたが、日が差してくると、部屋の中は暖かくてぬくぬくと過ごしています。お陰様で暇を持て余すということはほとんどありません。読書のほか、ウォーキングのことを調べたりなどしています。昨日書きましたように、明日までは外出を控えておきます。万一、他人様にうつすなどということをしでかしてしまっては申し訳ありませんから。

Dsc05558c  ベランダからあちこちと眺めることもあります。いま気になっているのは、寺町商店街にある河津桜は咲き始めたか? ということです。双眼鏡で見ても、カメラの望遠で撮ってみても、ピンク色は見えませんから、咲いていたとしても、まだ本当に咲き始めたくらいでしょう。ちなみに去年は、2月7日に開花しています(2023年2月7日:寺町商店街の河津桜が咲き始めました……午後から散歩)。今週は、会議を1つキャンセルさせてもらいましたので、特にアポはありません。

2024年2月10日 (土)

「外出を控えることが推奨される期間」の4日目

Dsc05051c_20240210153001  「外出を控えることが推奨される期間」も4日目となりました。平熱となり、咳も鼻水もほとんど出なくなりました。外は天気がよく、暖かそうですから、散歩の虫がウズウズしてきますが、室外に出たのはベランダのみ(苦笑)。症状がなくなってきましたが、まだ大手を振って外に出るのは避けねばなりません。そのためもあって「感染者」であることを忘れないよう、布団は敷きっぱなしで、また、パジャマで過ごしています(苦笑)。単なる無精だろうというご意見がおありでしょうが、こういう「制服」にはさまざまな実用的機能があるほかに、心理社会的機能もあります。その1つに「役割意識の明確化」があります。それが典型的に現れるのは、警察官、消防官、自衛官、医療関係者といえます。私の場合は、「まだしっかりとは治っていないぞ」というのを我が身に言い聞かせるためです(笑)。まあ、明日には、起床したら布団もたたみ、パジャマから着替えようとは思っていますが……。

Dsc05062c_20240210152901  「外出を控えることが推奨される期間」の5日間は、明日で満たされるのですが、昨日の記事のリンク先の三重県のサイトをよく読みますと、「診断された方(症状のある方)」は、「発症後5日間経過するまで、かつ、症状軽快から24時間経過するまでの間」が、「外出を控えることが推奨される期間」となっています。2つの条件がandでつながれていますから、この2つともを満たすことが望ましいということ。となると、12日(月・振替休日)までは、じっとしていなくてはなりませんねぇ。ということで、ヒマがありますと、つまらないことをあれこれと考えるのです。ウメジロウの写真は、2月6日に鎮国守国神社で撮ったもの。

2024年2月 9日 (金)

療養中

240209130639985c  2月7日に「しばらく休みます」と宣言しましたが、実のところは新型コロナに感染してしまい、療養中であります。前日の6日の夕方から体調不良を感じ始め、その真夜中から7日いっぱいは、発熱もあって「絶不調」でした。昨日から熱は下がり始め、今日はほぼ平熱に戻っています。家族が先に発症したのですが、私自身はなかなか症状が出ず、「これなら逃げ切れるか」と思っていましたが、たぶん4日近くの潜伏期間ののち発症したと思われます。症状は、これまで見聞きしていたものとも、また、当然ながら家族とも同じでしたので、私自身はあえて受診はせず、療養しています。私の場合、2月11日(日)までが「外出を控えることが推奨される期間」です(三重県:「新型コロナウイルス感染症と診断された皆様へ(令和5年5月8日以降の取り扱いについて)」)。また、5日間経過後はウィルス排出量は大きく減少するものの、10日後まではウィルスを排出している可能性があるそうです。12日以降、体調の回復状況を見極めつつ、活動再開の時期を考えるつもりです。ブログの本格的な記事更新も来週半ば以降となるでしょう。

240201165531768c  来週、1つ会議をキャンセルさせていただくことにしましたので、ご迷惑をおかけしてしまうのですが、江戸橋での非常勤の仕事は、成績評価まで終えられていたのはよかったと安堵しています。なお、体調は回復しつつありますので、お見舞いのコメントなど、何卒お気遣いいただきませんように。写真は、2月1日の夕景です。

2024年1月 3日 (水)

2023年散歩の記録

 毎年恒例の散歩記録です。個人的な記録として令和5(2023)年の散歩記録を載せています。歩数は毎日記録しています。歩いた距離については、昨年までは、散歩などに出かけた日に限って記録していましたが、今年は、非常勤の講義に出かけた日も含めています。したがって、令和5(2023)年の記録は、令和4(2022)年以前のものとは単純には比較できません。歩いた距離は、基本的にはGoogle Fitのデータを利用していますが、実感とあまりにかけ離れている場合には、インターネットの「キョリ測」というサイトを利用して測定した日もあります。歩数は、スマホのアプリ(からだメイト)を利用しています。令和5(203)年の1年間で、歩いた距離の記録があったのは344日。

2023walkingdistancemean   こちらのグラフは、月ごとに毎日の平均散歩距離を示したものです。平均の範囲は、5.4(SD=1.4)㎞(8月)~6.7(SD=1.6)㎞(2月)となっていました。天候が悪い時や、他に用事があるときは出かけません。昨年は、5月に新型コロナウィルス感染症は5類感染症に位置づけが変わりました。JRさわやかウォーキング、近鉄ハイキングおよび勝手にハイキングは、22回出かけています(2023年12月30日:2023年ウォーキング/ハイキングのまとめ)。令和5(2023)年の年間トータルでの1日の平均散歩距離は、6.1㎞でした。昨年(2023年)は6.0㎞、一昨年(2022年)は6.1㎞でしたから、これで2018年以降は、毎日ほぼ6.0㎞を歩いていることになります。なお、各グラフとも平均値を折れ線グラフで示しています。ちなみに1日で最も長い距離を歩いたのは、11月3日の16.0㎞でした。この日は、近鉄ハイキングに出かけた日でした(2023年11月3日:20231103近鉄ハイキング“名古屋鉄道合同企画 「佐藤醸造」と「山田酒造」尾張の醸造文化に触れる”(概要編))。最も短かったのは8月15日でしたが、この日は台風7号が来た日です(2023年8月15日:台風7号は、無事に済みそうです)。家内の実家に滞在していました。

2023walkingdistancetotal 2023walking   次のグラフは、月ごとの合計散歩距離となっています。当然のことながら、最初のグラフとはほぼ似た傾向になります。その範囲は、160.3㎞(5月)~193.4㎞(12月)でした。年間総散歩距離は、2096.2㎞でした。カウントの仕方が変わりましたから、単純に比較は出来ませんが、過去最長となります。これまで最も長かったのは、2021年の1,971.6㎞でした。桑名駅を起点に直線で行くと、台湾の高雄市の近くまで行ける距離です。

2023walkingstepsmean  さて、こちらは、月ごとに毎日の平均歩数をグラフにしたものです。平均の範囲は、9823.6歩(SD=4819)(5月)~11900.2(SD=3211.1)(3月)でした。1年を通じての日々の平均歩数が10,770.8歩でしたから、5月はかなり少なかったことになります。しかし、いずれの月も、データのバラツキを示す標準偏差(SD)がかなり大きいので、日によって歩数の差が大きいといえます。

2023walkingstepstotal   最後のグラフには、月ごとの合計歩数を示しました。299097歩(2月)~352804歩(9月という範囲に散らばっています。去年1年の総歩数は、3,895,625歩でした。一昨年(2022年)は、3,825,274歩、2021年は3,527,615歩、2020年は3,431,445歩、2019年は3,369,625歩、2018年は3,199,573歩でしたので、増加傾向にあります。最近は、なるべく歩幅を大きく撮って、腕の振りも大きくするよう心がけていますが、加齢により歩幅が小さくなっている可能性もあります。

 以上から、令和5(2023)年は、平均して毎日、6.1㎞、10,770.8歩を歩いていたことになります。年間344日、散歩またはウォーキングとして歩きました。距離の長短、歩数の多寡などはともかく、それなりにしっかり歩いたと思っています(自己満足の世界ですから、お気遣いなく……苦笑)。コロナもインフルも油断はできませんが、今年も日々の散歩&バードウォッチング、歴史散歩を続け、引き続きしっかり歩くことにします。「晴歩雨読」がモットーですから。

2023年11月 6日 (月)

シメがやって来ました@三之丸公園

Dsc09149c  朝方雨が降り、いったんあがりましたが、14時過ぎからまた降り始めました。この雨が上がると、気温が下がるそうです。平年並みになるのでしょうが、気温が高い日が続きましたので、ジジイは体調管理に気を配らなければなりません(苦笑)。もう降らないだろうと思って、7時20分から散歩へ。住吉神社、九華公園、貝塚公園、内堀南公園、外堀、内堀公園、歴史を語る公園、京町、寺町と5.3㎞。Yahoo!天気に「9時から雨」とでていましたので、急いだのですが、途中から晴れ間も見えてきました。慌てる必要はなかったのですが、それは結果論。

Dsc08603c  今日のハイライトはこちら。シメです。三之丸公園の東の端にあるソメイヨシノの木にいました。去年は11月21日が初見日ですので(2022年11月21日:シメとツグミもやって来ました)、かなり早い登場です。

Dsc08467c_20231106150401 Dsc08494c_20231106150401  散歩に出てすぐ、住吉入江のところでハクセキレイ。これを撮っていたら、背後からジョウビタキの鳴き声が聞こえてきました。ソメイヨシノの木にオスのジョウビタキがいました。いずれも曇天でやや暗くて、今ひとつ。

 Dsc08536c_20231106150401 住吉橋の近くのお宅のテレビアンテナにモズ。オスのようです。証拠写真以下ですが、保険をかけるつもりで撮った次第。このあと、三之丸公園でシメを発見しています。遠目に「スズメじゃないな」と思って、近寄って確認したのです。

Dsc08628c_20231106150401  三之丸水門を覗いたら、ヒドリガモがぞろぞろ。5ペア、10羽もいました。ここにいるなら、九華公園の掘にも来て欲しいところ。

Dsc08683c Dsc08866c  九華公園では、空模様が怪しいこともあって、散歩する人はかなり少なめ。アオサギは、九華橋近くの樹上に1羽。これはいつも来ている個体と思います。さらに今日は、神戸櫓跡の上にも1羽。散歩友達のYさんがときどき、神戸櫓跡や、辰巳櫓跡の近くにアオサギがもう1羽来ているとおっしゃっていましたが、これなのでしょう。

Dsc08794c  管理事務所近くでシジュウカラ数羽と、コゲラ。シジュウカラは上手く撮れなかったのですが、コゲラは何とか。奥平屋敷跡、今日はほとんど通過しただけですが、ヒヨドリとドバト、キジバトがいたのみ。

Dsc08951c  鎮国守国神社を回って、再び相撲場の方へ回ったら、社務所の裏のビワの木の中にゴイサギが1羽。ちょうど真正面を向いていて、不動の体勢でした。ここにゴイサギはよくいるようで、Yさんは「よく隠れている」とおっしゃるのですが、なかなか見つけられないのです。

Dsc08847c Dsc09055c_20231106150301  カモ、今日は合計51羽。キンクロハジロは39羽で、ちょっと減りました。本来夜行性ですので、私が散歩に行く時間帯は休んでいることが多くなっています。ハシビロガモは10羽。朝から泳ぎ回っています。

Dsc09127c_20231106150301  ヒドリガモは、1ペア。いつも揃って泳いでいます。このあとの公園では、ヒヨドリなどがいたくらい。最近、スズメはあまり見なくなっています。

Dsc09138c  余談というか、記憶のためにというか、2件。1つは、十念寺の七福神まつり。十念寺は市内伝馬町にある浄土宗のお寺。天武天皇の勅願により、天平宝宇年中(757~765年)、行基が興隆して朝明寺と称したという、由緒のあるお寺です。さ11月23日に七福神まつりが開かれます。七福神の市内練りや、福餅まきなどがあります。このお寺には森陳明の墓がありますので、その法要も催されます。私は、七福神まつりはまだきちんと見たことがありません。また、十念寺で気になっているのは、このポスターにもある「かいだん(戒壇)めぐり」です。七福神堂の下に戒壇めぐりをするところがあると聞いています。

Dsc09143c_20231106150301  もう1つは、諸戸氏庭園の秋の特別公開が始まっているのです(今日・月曜はお休み)。12月3日(日)まで(ただし、11月25日(土)は特別休園)。去年も紅葉を見に行っています(2022年11月27日:20221127諸戸氏庭園の紅葉)。いつも庭園の様子に詳しい方にタイミングなどをうかがって、紅葉を見に行くようにしています。今年もぜひと思っています。

Dsc08653c_20231106150401  午後からは歯科受診に行ってきました。歯科の処置でとても苦手なことがありますが、前回も今日もそれが必要で、参りました。次回もかも知れません。何が苦手かは、いささかの羞恥心もありますので秘密。雨は明日の朝までには上がるということですから、明日はいつも通りに散歩に行けそうです。

2023年10月23日 (月)

カモは少しずつ増えています

Dsc09682c_20231023152201  今日も好天で風も弱く、暖かくなりました。最高気温は24.4℃です。朝は、7時15分から散歩へ。この頃少し早めに出ますが、少しでも早いほうが、九華公園で野鳥によく会えるような気がしているからです(現実には、必ずしもそうではありません。気分的な問題)。住吉神社、九華公園、貝塚公園、内堀南公園、外堀、内堀公園、南魚町、寺町と6.2㎞。歩いた距離は、基本的にはGoogle Fitで測定しているのですが、同じあたりを歩いたはずなのに、データにかなりの差があります。

Dsc09295c_20231023152301  Dsc09303c 諸戸氏庭園前では、ヒヨドリ。ヒヨドリは、夏の盛りにはほとんど見ませんでしたが、このところ、どこにもうるさいくらいいるようになりました。住吉入江前の桜並木から何かが飛び出して、入り江の対岸に行きました。探したら、ジョウビタキのオス。証拠写真ではありますが、今日はこのほかにジョウビタキには会えませんでしたから。

Dsc09391c_20231023152301 Dsc09376c  三の丸水門のところでハクセキレイ。最近、このあたりには必ずいるといって良いくらい。必ずいるといえば、柿安コミュニティパークのカワウ。毎日いるわけではありませんが、電柱によくいます。

Dsc09441c_20231023152301 Dsc09478c_20231023152301  九華公園では、まずは、アオサギ。いつも来ているアオサギが、これまたいつものように、九華橋近くの樹上にいました。奥平屋敷跡には、ドバトが20羽近くとヒヨドリ。カラスは今日はここにはほとんど来ていません。スズメを少し見たほかには、ハクセキレイが1羽。あの足の悪い個体。ここには1時間以上滞在したものの、見られたのは以上。

Dsc09560c_20231023152301  二の丸跡で、シジュウカラが1羽。奥平屋敷跡にいるとき、二の丸跡でモズが鳴いていたのですが、姿は見えず。今日は、野鳥には恵まれません。

Dsc09591c_20231023152301 Dsc09598c  カモは、キンクロハジロが7羽(左の写真には6羽しか写っていません)と、ハシビロガモが8羽。少しずつ増えてきています。種類も増えてほしいところです。

Dsc09650c_20231023152201  貝塚公園では、ヒヨドリ、メジロがいたほか、カワラヒワ。このあと行った内堀南公園には何もいませんでした。内堀公園ではヒヨドリだけ。明日に期待しましょう。

Dsc09675c_20231023152201  午後からは歯科検診。7月に上の歯が抜けたところにそれなりにしっかりした歯の根っこが残っていましたので、それも使ってブリッジをやりなおしていただくことにしました。先生の息子さんが戻ってこられたということで、息子さんに削ってもらいました。われわれの世代では、どこも二世が活躍する時期になったようです。嬉しいやら寂しいやら、ちょっと複雑ですねぇ。

231022170508560c 231023055524819c  いったん記事をアップしたのですが、あまりにも色気も何もないかと思い、追加(微苦笑)。左の写真は、昨日の夕焼け、右は今朝の朝焼け。いずれもスマホ写真です。どちらも「なかなかきれいだなぁ」と思って、スマホを取り出して撮ったのです。便利になりましたし、スマホでもきれいに撮れるようになったものです。

2023年9月12日 (火)

今日は、降られに出たようなもの

Dsc07742c  今日も雨模様の天候。朝、いつもの時間に散歩に行くか迷ったのですが、降られるのを覚悟で散歩に行くことにしました。7時40分に出て、住吉神社から九華公園に向かったのですが、すぐに小雨が落ちてきました(苦笑)。九華公園の北門を入ってすぐの東屋で雨宿り。その後、内堀南公園、内堀公園、歴史を語る公園、中橋、船場町、桑名七里の渡し公園と回ってきたのですが、途中、何度か傘をさす始末。歩いたのは、4.8㎞。出がけに娘から、「こんな天気の日に鳥はいないんじゃないの?」といわれましたが、まさにその通り。

Dsc07756c  住吉神社の前から揖斐長良川の中州を見たら、アオサギが1羽。以前、ここは「アオサギの集合場所」と呼んでいたほど、たくさんのアオサギやダイサギがやって来ていました。

Dsc07791c Dsc07809c_20230912120201  九華公園では、鳥はほとんどいませんでした。出迎えてくれたのは、ハシボソガラス。奥平屋敷跡にも、ドバトがいたくらい。スズメやムクドリもほとんど見ません。

Dsc07835c  ハシビロガモのオスは、今日も所在不明。公園内の堀をグルッと見回ったのですが、どこにもいません。一昨日の夜からのゲリラ雷雨に恐れをなして、どこかに隠れたのかという気もします。

Dsc07830c_20230912120201 Dsc07897c_20230912120201  あまりにも鳥がいませんから、野良ネコを撮影(苦笑)。内堀南公園あたりには、ハクセキレイがよくいるのですが、今日は見当たりません。内堀公園で小休止していたら、ハクセキレイが1羽だけやって来ました。

Dsc07936c_20230912120201  これはダメだと思い、ここからいつもとはコースを少し変更。歴史を語る公園から中橋へ。中橋のところには、ゴイサギが集まる木があるのですが、夏前からまったく来ていません。今日も、影も形もありませんでした。

Dsc07947c_20230912120201  船場町を歩いて、桑名七里の渡し公園方面へ。住吉入江にかかる住吉橋の近くでスズメ。今日もこれはという鳥はいませんでした。もっと涼しくなったら、野鳥も戻り、移動する夏鳥や旅鳥が通るかも知れません。

Dsc07812c  九華公園・奥平屋敷跡のツツジの植え込みの中からセンニンソウ(仙人草)が出てきて、白い花が咲いています。気になって調べてみたのですが、つる性の多年草で、根及び根茎を掘り出し、水洗いした後、乾燥したものが生薬 「ワイレイセン(和威霊仙)」だそうです。しかし、毒性が強いので、絶対に飲用してはいけないといいます。

Dsc07987c_20230912120201  ところで、昨日、新型コロナのワクチン接種券が届きました。前期高齢者ですので、これで7回目。もういいかという気がする一方で、エリスと呼ばれる新しい変異株が流行しているそうです(こちら)。今回接種するワクチンは、XBB対応型ですから、エリスには効果があるのか分かりません。少し調べて見ることにしましょう。

2023年8月23日 (水)

「1歳時のスクリーンタイムが2歳・4歳時点の発達特性の一部と関連」という研究が発表されています

 Gigazineを見ていたら、「1歳時のスクリーンタイムが2歳・4歳時点の発達特性の一部と関連」という研究が東北大学東北メディカル・メガバンク機構の栗山進一教授らのグループが発表しているという記事がありました(こちら)。東北大学のプレス・リリースはここにあります。

 東北メディカル・メガバンク計画三世代コホート調査に参加している7,097名の子どもを対象に、1歳時のスクリーンタイムと2歳時および4歳時の5つの発達領域における発達特性との関連を調査しました。その結果、スクリーンタイムの長さが、2歳時および4歳時のコミュニケーション領域および問題解決領域の発達の遅れと特異的に関連しているという結果を得ています。この研究成果は、小児科学の専門誌JAMA Pediatrics に2023年8月22日(日本時間)にオンライン掲載されています(こちら)。ただし、英文です。「スクリーンタイム」とは、テレビの視聴やビデオゲームのために画面を見たり、スマートフォンやタブレットなどの電子機器を使ったりして過ごす時間のことです。

 1つの研究報告があったからといって、こういう事実が確定するわけではありません。追試をしてほかにも同様の所見が得られて初めて、科学的事実として確かなものと見なされるからです。

 しかし、WHOが子どもが十分な身体活動に参加できるように、2~5歳の子どものスクリーンタイムを1日1時間に制限することなどをガイドラインで推奨していますが、このガイドラインを守っている子どもはほとんどいないことがすでに明らかとなっています。さらに、新型コロナウイルス感染症のパンデミックによる外出制限で子どものスクリーンタイムが長くなっていることから、スクリーンタイムが子どもの発達に与える影響が懸念されていますから、無視できない報告と思われます。

 詳細は、それぞれのリンク先をご覧ください。発達については、日本語版ASQ-3乳幼児発達検査スクリーニング質問紙を用いています。スクリーンタイムの発達への影響は領域によって大きく異なっていることも明らかにされています。コミュニケーションと問題解決以外にも、手と指を使った細かな運動能力である「微細運動」や「個人的・社会的スキル」についても調査しており、2歳の時に観察されたこれらの領域の発達の遅れは、4歳の時には確認できなくなっていたとのこと。また、手足の大きな動きである「粗大運動」ではどの時点でもスクリーンタイムとの関連性がなかったといいます。

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  • 文藝春秋: 定年後に読む不滅の名著200選 (文春新書)

    文藝春秋: 定年後に読む不滅の名著200選 (文春新書)
    この本の帯には「これが定年後の知の道しるべ!」とありますが、私自身はさほど大上段に構えたつもりで読んではいません。どのような本が選ばれているかにももちろん興味はあったのですが、それらがどのように紹介されているかといった方面に興味があって読みました。本を紹介している方々はいろいろな分野で功なり、名を挙げた方ばかり。それらの方がどんな本を読み、どのように唱歌していらっしゃるかが知りたかったのです。ちょっと邪道な読み方ではありましたが、しっかりと楽しめました。 (★★★★)

  • 石田泰弘(編著): 街道今昔 佐屋路をゆく (東海の街道2) (爽BOOKS 東海の街道 2)

    石田泰弘(編著): 街道今昔 佐屋路をゆく (東海の街道2) (爽BOOKS 東海の街道 2)
    さほど本格的に取り組んでいるわけではありませんが、昔の街道を歩くのは好きです。この本のテーマである佐屋路(佐屋街道)も歩きたいと思って調べています。佐屋路は、東海道佐屋廻りとも呼ばれたように、東海道の迂回路でした。江戸時代に東海道宮宿と桑名宿の間を、陸路万場宿、佐屋宿の陸路を経て、佐屋から桑名宿への水路三里の渡しによって結んでいた街道です。実際に歩いて書かれたと考えられますが、旅人目線で書かれたウォーキングガイドです。津島街道、高須道も取り上げられています。部分的には歩いたところがありますが、佐屋路はいずれ、歩いてみたいと思い、計画中ですので、とても参考になりました。実際に歩かなくとも、歴史読み物としても楽しめます。 (★★★★★)

  • 柳瀬博一: カワセミ都市トーキョー 【電子限定カラー版】 (平凡社新書1049)

    柳瀬博一: カワセミ都市トーキョー 【電子限定カラー版】 (平凡社新書1049)
    東京都心にたくさんのカワセミが棲んでいるというのは、最近割とよく知られるようになっています。清流の鳥というイメージがあるかも知れませんが、東京の「野生」環境をうまく利用して繁殖もしています。そのカワセミが暮らす街は東京屈指の高級住宅街ばかりだそうです。すなわちカワセミも、人間も好む環境は同じというのです。カワセミが暮らす街は、人間にとってもよい街ということです。カワセミの存在に気付いたことから、「小流域源流」をキーワードに「新しい野生」と「古い野生」の繋がりを論じています。カワセミの生態も詳しく観察されていますので、私も今までよく知らなかったことが多々書かれていて、興味深く読みました。 (★★★★)

  • 内田 樹: コモンの再生 (文春文庫)

    内田 樹: コモンの再生 (文春文庫)
    私は、内田樹先生の評論が好きで割とよく読みます。「コモン(common)」とは、形容詞としては「共通の、共同の、公共の、ふつうの、ありふれた」という意味ですし、名詞としては「町や村の共有地、公有地、囲いのない草地や荒れ地」を意味します。昔は、ヨーロッパでも日本でも村落共同体はそういう「共有地」を持っていました。コモンを管理するには「みんなが、いつでも、いつまでも使えるように」という気配りが必要になるのですが、近代になって怒った「囲い込み」によって「コモンの私有化」が起こり、村落共同体が消え、集団的に維持されていた儀礼、祭祀、伝統芸能、生活文化が消えてしまったのです。著者は、このコモンを再生することが市民の原子化、砂粒化、血縁、地域共同体の瓦解、相互扶助システムの不在という索漠たる現状を何とかするために必要と考えています。ちなみに、マルクスとエンゲルスによるコミュニズムは、著者によれば「共同体主義」と訳した方がよく、彼らは「コモンの再生」が必要と提言したといいます。「共産主義」と訳されてしまったがため、なんだかよく分からないことになっているのです。「共有主義」あるいは「共同体主義」と意訳してくれていたら、もろもろが変わっていたかも知れないという話には、膝を打ちました。 (★★★★★)

  • 本田 秀夫: 知的障害と発達障害の子どもたち (SB新書)

    本田 秀夫: 知的障害と発達障害の子どもたち (SB新書)
    児童精神科医の本田先生の最新刊です。今回は知的障害が取り上げられています。これまでの本田先生の御著書では、発達障害が主に取り上げられてきたのですが、実は知的障害を持つ子どもたちも一定数存在していますし、発達障害と知的障害を合わせ持つ子どもたちもいます。その意味で、発達に困難のある子どもたちのことをきちんと理解して、適切な支援をする上では、両者を視野に入れることが重要です。著者は、知的障害の支援では、「早く」と「ゆっくり」がキーワードになると書いておられます。これは私もそうだと思います。可能な限り早期から支援を受けた方がよく、一方で、発達のスピードに合わせて「ゆっくり」としたペースで支援をすることが大切になります。発達障害の子どもたちにも「本児のペースに遭わせた支援が必要」とおっしゃる方がありますが、発達障害の子どもたちの理解/支援の上でのキーワードは「アンバランス」です。この本は、発達が気になるお子さんをお持ちの保護者の方、特別支援教育に携わる教員の方々にとって、基本的なテキストといえます。 (★★★★★)

  • BIRDER編集部: お手本でわかる!野鳥撮影術 (BIRDER SPECIAL)

    BIRDER編集部: お手本でわかる!野鳥撮影術 (BIRDER SPECIAL)
    バードウォッチングや野鳥撮影を趣味にしています。とはいえ珍鳥を追うのではなく、主に自宅近くを散歩しながら、いわば「定点観測」のように野鳥を見ています。自分の写真の撮り方を振り返ると、図鑑的に撮ることがほとんどです。なぜそうなのかを考えてみると、研究者の端くれであったことが関わっている気がします。つまり、写真を撮ることを、観察した記録やデータと見ているからではないかということに思い当たりました。野鳥撮影の「幅を広げたい」と思っていたら、この本が出版されました。ざっと目を通したところ、「色とりどりの花と鳥」「木の実レストラン」「やわらかい表情を追う」などさまざまなテーマで鳥とその周辺を撮る方法が載っています。これを参考に、自分の野鳥写真の世界を広げられたらいいなと思える本です。 (★★★★★)

  • 磯田 道史: 磯田道史と日本史を語ろう (文春新書)

    磯田 道史: 磯田道史と日本史を語ろう (文春新書)
    磯田道史さんが、さまざまな分野の達人と歴史についての論賛をしたのをまとめた本です。論纂とは、①人の徳行や業績などを論じたたえること、②史伝の終わりに著者が書き記した史実に対する論評のこと。異分野の専門家同士が議論をすることによって生まれるものは、別次元となり、大変興味深いものとなります。この本がその論より証拠。養老孟司さんとの論賛からは「脳化社会は江戸時代から始まった」という話が出て来ています。忠、孝、身分などは、シンボリズムであり、それらは見たり、触れたりできません。また、関東大震災に遭遇したことは、被害に対する鈍感さをもたらし、それが太平洋戦争につながったという指摘には、なるほどそういう面も確かにありそうだと思わされました。その他、歴史や人間について、実にさまざまな、新しい見方が示され、大変おもしろく読み終えました。 (★★★★★)

  • 保阪 正康: 近代日本の地下水脈 I 哲学なき軍事国家の悲劇 (文春新書 1440)

    保阪 正康: 近代日本の地下水脈 I 哲学なき軍事国家の悲劇 (文春新書 1440)
    本の帯に「『水脈史観』で日本の失敗を読み解く」とあります。「水脈史観」という概念には初めて接しましたが、「攘夷のエネルギーは、いまも日本社会の根底に流れている」という見方です。明治維新後、日本がとりえた国家像は、欧米型帝国主義国家、道義的帝国主義国家、自由民権国家、米国型連邦制国家、攘夷を貫く小日本国家の5つであったが、哲学なきまま欧米型帝国主義国家の道を突き進み、軍事中心の国家作りを推し進めたことが、戦前の日本の失敗の原因であったというのが著者の主張です。それは確かにそうだと思いますが、私には、ほんのサブタイトルにある「哲学なき国家」ということが、現代日本の様々な問題の背景にあるような気がしてなりません。 (★★★★)

  • 佐伯 泰英: 陰流苗木(かげりゅうなえき)~芋洗河岸(1)~ (光文社文庫)

    佐伯 泰英: 陰流苗木(かげりゅうなえき)~芋洗河岸(1)~ (光文社文庫)
    今回も特別に時代小説を取り上げます。この2つ前の本に佐伯泰英さんの「恋か隠居か 新・酔いどれ小籐次(二十六)」を取り上げ、これは佐伯さんの300冊目の「文庫書き下ろし小説」だと書きました。今回のこの本は、301冊目です。しかも、80歳を越えて、さらに新しいシリーズを始められたのです。美濃を食い詰めた浪人・小此木善治郎が、職なし、金なし、住むあてなしながら、剣の達人にしてとぼけた侍であるものの、なんとも頼りになる存在で、親切な住人や大家によって受け入れられた長屋の秘密と謎の渦に巻き込まれるという設定。これまたおもしろそうなシリーズです。毎月刊行で、全3巻の予定とか。第2巻が待ち遠しい内容です。 (★★★★★)

  • 養老孟司, 鵜飼哲夫: なるようになる。 僕はこんなふうに生きてきた(中央公論新社)

    養老孟司, 鵜飼哲夫: なるようになる。 僕はこんなふうに生きてきた(中央公論新社)
    養老先生の新刊が出たというので早速入手し、ほぼ一気に読み終えました。「はじめての自伝!」といううたい文句で、帯には「虫と猫と、バカの壁。考え続けた86年」ともあります。養老先生は、かなりしつこい性格でいらっしゃるようで、疑問に思ったことは「まぁいいか」などと思わず、考え続けてこられたそうです。その結果が、これまでのユニークな著作に結実しています。それはさておき、考え続けた結果、「なるようになる。」というのが、養老先生の現時点での結論だそうです。「なるようにしかならない」ではなく、「なるようになる。」のです。物事は、はっきりとした目的意識があって進むのではないので、「なるようになる。」なのです。忘れてしまったような些事がその後の人生を動かしてきたかもしれないともあります。なるほどと、この本を読み、養老先生の来し方をいささか知ると、納得できます。というか、納得した気になっているだけかも知れませんが…… (★★★★★)

  • 佐伯 泰英: 恋か隠居か 新・酔いどれ小籐次(二十六) (文春文庫)

    佐伯 泰英: 恋か隠居か 新・酔いどれ小籐次(二十六) (文春文庫)
    佐伯泰英さんは、この本で「文庫書き下ろし小説」というジャンルで300冊刊行を達成されました。佐伯さんの時代小説はすべて読んでいます。まさにストーリー・テラーといえる作家で、実に読み応えのある時代小説をたくさん書いておられます。このシリーズは、いったん完結となったかと思ったのですが、この「恋か隠居か」で復活しました(と理解しています)。隠居を考える小籐次ですが、小籐次親子に挑戦状が届くところから始まる物語。今回も楽しめました。 (★★★★★)

  • 安藤優一郎: 15の街道からよむ日本史 (日経ビジネス人文庫)

    安藤優一郎: 15の街道からよむ日本史 (日経ビジネス人文庫)
    街道歩きを少ししています。三重県内では、東海道のほとんど、伊勢参宮街道、美濃街道・養老街道などを歩きました。もっとあちこちの街道を歩きたいと思っていますが、そのときにこの本が出版されましたので、早速入手して読みました。芭蕉の奥州街道、伊勢参宮街道のお伊勢参り、武士の旅日記などの章をとくに興味深く読みました。主要な街道を取り上げることで読みやすい歴史物語となっています。 (★★★★)

  • 大芦治: 心理学をつくった実験30 (ちくま新書)

    大芦治: 心理学をつくった実験30 (ちくま新書)
    「誰もが一度は耳にしたことがある有名実験の背景・内容・影響を紹介、新たな心理学像を呈示する」と帯にあります。心理学全般に関心を持つ社会人を読者に想定しているといいますが、私には心理学史のテキストとして、あるいは、入門段階の心理学を学んだ方がさらに学習を深める際に読む本としてもよいかも知れません。 私自身も、心理学の教科書を執筆したことが何度かありますが、そこに引用する理論や実験については、いわゆる「孫引き」をしてしまったこともよくありました。この本の著者は、可能な限り原典にあたって執筆していらっしゃり、その意味では参考になったところが多々あります。 ところで、著者は心理学の未来にあまり明るい展望を持てないようです。臨床心理士、公認心理師の資格が人気を集め、心理学部などもたくさん設けられました。私自身の勝手な個人的意見を書けば、資格ができると、レベルは下がると思っています。根拠はありません。個人的な印象によるものです。私は実験心理学でトレーニングを受け、臨床心理の分野に進みました。心理学の基本は実験心理学と個人差測定心理学にあると思っています。学部段階からいきなり臨床心理学プロパーに進むのは、相当よろしくないと思います。臨床実践にあたってはその基礎となる確かな、科学的な学問(知見、理論なども含む)が必要です。また、仮説演繹法などのものの見方もきちんと身に付ける必要があります。これらは実験心理学と個人差測定心理学から養われると思っています。 この本は、基礎的知識がない方がいきなり読むのは難しいでしょうが、科学的心理学を学びたいと思う方にはよい参考書となります。 (★★★★)

  • 磯田 道史: 家康の誤算 「神君の仕組み」の創造と崩壊 (PHP新書)

    磯田 道史: 家康の誤算 「神君の仕組み」の創造と崩壊 (PHP新書)
    磯田先生の書く本はどれもとても面白く読めます。といっても、私が読むのは研究書ではなく、新書だからなのかも知れません。この本は、家康がなぜ幕藩体制を創ることができたのか、江戸時代、誰が神君の仕組みを崩わしたのか、幕末、かくして神君の仕組みは崩壊した、神君の仕組みを破壊した人々が創った近代日本とは、家康から考える日本人というものという5つの章からなっています。家康は天下を取ったあとこの国を支配するのに巧妙な仕掛けをつくり、平和な時代が続いたのですが、誤算が生じて、徳川政権が変質し、崩壊に至ったと著者は考え、そのプロセスを俯瞰しています。いろいろな時点で「神君の仕組み」を骨抜きにする人物や政策が表れたといいます。組織が弱体化する姿を見ておくと、自分たちの劣化を防ぐ力が養われると磯田先生は述べています。徳川時代が現在にあたえている影響も多く、その分析も興味深く読めます。 (★★★★★)

  • 多井 学: 大学教授こそこそ日記

    多井 学: 大学教授こそこそ日記
    文庫本を買いに本屋に行ったら、平積みしてあるのを見つけて思わず買ってしまいました。私もその昔、ご同業だったことがあったからです。帯に「いくらでも手抜きのできる仕事」とありますが、私の経験でもそういう人もそれなりにいました。ちなみに私自身は、こき使われたと思っています。さらに「現役教授が打ち明けるちっとも優雅じゃない生活」とも書かれていますが、これはまさに私の体験と同じ。本に書かれていることがらも、ことごとく納得できます。私は、「そうそう!」といいながら読み終えました。大学教授で儲けている人はごく一部などなど。まぁ大学教授の仕事や生活に興味をお持ちの方は、さほど多くはいらっしゃらないとは思いますが、お暇な方にはどうぞ。 (★★★★)

  • 宮口 幸治: 境界知能の子どもたち 「IQ70以上85未満」の生きづらさ (SB新書)

    宮口 幸治: 境界知能の子どもたち 「IQ70以上85未満」の生きづらさ (SB新書)
    「境界知能」という言葉は、専門家はよく知っていると思いますが、一般のご父兄や、小中学校の先生方にはあまりなじみがないかも知れません。IQという指標でいえば、多くの場合70以上85未満の子どもたちがこれに該当する可能性があります。一見したところでは普通の子どもたちと変わりはなく、なかなか気づかれません。しかし、理論的には約14%の子どもたちが含まれますから、本の帯にあるように「日本人の7人に1人」となります。平均と知的障害のはざまにあり、気づかれにくいものの、授業について行けなかったり、友だちと上手くつきあえなかったり、感情のコントロールが苦手であったりして、当事者の子どもたちは苦戦し、辛い思いをしています。発達障害はよく知られるようになりましたが、境界知能の子どもたちにもしっかり目を向け、必要な支援を提供することは喫緊の課題といえます。この本では、境界知能とはどのような状態なのか、教科学習の前に認知機能を向上することの重要性、子どもの可能性をいかに伸ばしたら良いかについて具体的に、分かりやすく解説されています。 (★★★★)

  • 関裕二: スサノヲの正体(新潮新書)

    関裕二: スサノヲの正体(新潮新書)
    タイトルに惹かれて手に入れたものの、序章の記述が私にとっては退屈でしばらく放っておいたり、読み直そうと思ってくじけたりしていました。しかし、そこを乗り越えるとこの本はとても面白くなり、ほとんど一気読みしました。スサノヲ(素戔嗚尊)の正体を探るプロセスでアマテラス(天照大神)の謎も明らかにされて行き、それもとても興味深いものがあるのです。アマテラスは皇祖神とされますが、実在の初代王と言われる崇神天皇はアマテラスを伊勢に追いやっています。また、伊勢神宮を整備した持統天皇だけは伊勢に参ったものの、それ以降明治になるまで、1,000年以上も歴代天皇は伊勢神宮を訪れていません。明治天皇が東京に遷御したあと武蔵国の鎮守勅祭の社に定めたのは、スサノヲの祀られる氷川神社(現さいたま市)です。明治天皇は氷川神社を訪れた翌年に、伊勢神宮を訪れています。そもそも伊勢にいる神はアマテラスなのかという疑問にも立ち向かっている、古代史や神に関心がある方にはお勧め。 (★★★★★)

  • 安藤 優一郎: 大名屋敷「謎」の生活 (PHP文庫)

    安藤 優一郎: 大名屋敷「謎」の生活 (PHP文庫)
    時代小説をよく読みます。捕物帖、市井の人たちの生活、侍の物語、大名の話などいろいろとあります。庶民の生活については、これまでもいろいろな本でかなり知っていますが、大名の生活については分からないところの方が多いと思っていました。タイトルに惹かれて買ったのですが、大名やその家族の生活が詳しく書かれているのではなく、勤番侍の生活、大名屋敷の庭園、御用達商人や豪農、幕末の動乱と大名屋敷などの話が中心でした。それはそれで知らなかったことが多々あり、興味深く読みました。 (★★★)

  • 服部環ほか: 指導と評価2023年10月号(図書文化社)
    「指導と評価」は、日本教育評価研究会の機関誌であるとともに、日本で数少ない教育評価に関する月刊誌です。この号では、教育・心理検査の意義と活用という特集が組まれています。「教育・心理検査の意義」に始まり、WISC-Ⅴ、KABC-Ⅱなどの個別検査の使い方、解釈の仕方、指導への活かし方がそれぞれの専門の先生によってわかりやすく解説されています。特別支援教育の現場でも、きちんとした心理アセスメント所見に基づいた支援を展開することが望ましいのですが、現場の先生方には敷居が高いようです。ご関心がおありの方には、どのように使えるか、どのように考えたらよいかについて基本的なことがらを理解するのに適しています。出版社のWebサイトからバックナンバーとして購入できます。 (★★★★)
  • 石田 光史, 樋口 広芳(ナツメ社): ぱっと見わけ観察を楽しむ 野鳥図鑑

    石田 光史, 樋口 広芳(ナツメ社): ぱっと見わけ観察を楽しむ 野鳥図鑑
    野鳥図鑑はすでに何冊も持っていますが、この野鳥図鑑は、2015年の刊行で、なぜ今までこの存在に気づかなかったと反省するほど便利そうなもの。掲載されているのは324種ですが、それぞれの特徴や、見わけのポイントがパッとわかるようになっています。その鳥の生活型や生息地、食性や羽色、形態などのほか、雌雄、夏羽冬羽、幼鳥などで特徴が異なる場合は、それらについても説明されています。観察したい行動から、おもしろい生態、探し方までもが載っていますし、鳥の鳴き声が聴けるQRコードも付いています。私自身、野鳥の特定がけっこうアヤシいので、しっかり活用しましょう。 (★★★★★)

  • 千枝大志(風媒社): 街道今昔 三重の街道をゆく (爽BOOKS)

    千枝大志(風媒社): 街道今昔 三重の街道をゆく (爽BOOKS)
    「東海の街道」シリーズの第4巻です。「街道歩きのお供に最適の1冊」といううたい文句。内容は、三重の主な街道、近世三重の城郭図・城下図を読み解く、お伊勢参り小咄、伊勢をめぐる〈参詣〉をデジタル化するの4章構成で、まさに三重の街道歩きの参考書としてよいと思います。私自身も県内の東海道、伊勢街道、美濃街道、濃州街道はほとんど歩き、ほかの街道も部分的に歩いていますし、城もここに載っているところはかなり訪ねています。デジタル化も、ブログに写真・記事を載せていますから、出来不出来はともかく、私も取り組んでいます。県内の街道はさらに歩こうと思っていますし、デジタル化にももっと取り組みたいと考えていますので、十分活用できるでしょう。 (★★★★★)

  • 唐沢孝一: 都会の鳥の生態学 カラス、ツバメ、スズメ、水鳥、猛禽の栄枯盛衰 (中公新書)

    唐沢孝一: 都会の鳥の生態学 カラス、ツバメ、スズメ、水鳥、猛禽の栄枯盛衰 (中公新書)
    都市にもたくさんの野鳥がいることを知る人は少ないかも知れません。私がいつも散歩している地方都市の公園では、これまで10年あまりで70種類近くの野鳥を観察しています。都会は自然の少ない人工的な環境にあふれていますが、野鳥たちはもともとの生態を活かしつつこれらにしたたかに適応してい生きています。この本では、カラス、ツバメ、スズメ、水鳥、猛禽を取り上げ、その都会における生態や、活動の変化、人間と鳥との関係とその変化などについて多くの実例や、調査結果をもとに、豊富な写真を使って楽しく読めるようにまとめられています。 (★★★★★)

  • 堤未果: 堤未果のショック・ドクトリン 政府のやりたい放題から身を守る方法 (幻冬舎新書)

    堤未果: 堤未果のショック・ドクトリン 政府のやりたい放題から身を守る方法 (幻冬舎新書)
    「ショックドクトリン」とは、テロや大災害など、恐怖でこくみんが思考停止している最中に、為政者や巨大資本がどさくさ紛れに過激な政策を推し進める悪魔の手法のことです。アメリカでの3.11以来、日本でも大地震やコロナ禍の裏で知らない間に個人情報や資産が奪われようとしているというのがこの本のテーマ。パンデミックで製薬企業は空前の利益を得、マイナンバーカード普及の先には政府のよからぬ思惑があるなどよくよく注意し、自分の生命・財産を守らないといけないというのが著者の主張。「今だけ、自分だけ、お金だけ」という強欲資本主義に負けないようにするには、ちょっとした違和感を大事にし、お金の流れがその裏にないか、また、それで大もうけして回転ドアをくぐって逃げる輩がいないかをチェックすることです。また、政府が何か、大急ぎで導入しようとしたり、既存の制度を急拡大しようとするときは、要注意だそうです。 (★★★★)

  •  奥山景布子: 葵の残葉 (文春文庫)

    奥山景布子: 葵の残葉 (文春文庫)
    いわゆる「高須四兄弟」である徳川慶勝、松平容保、松平定敬、徳川茂栄は、幕末維新の激動期に、結局のところ官軍と幕府とに分かれて戦う運命になったのですが、この四兄弟を取り上げて埋もれた歴史を活写した小説。私自身は、桑名藩主であった松平定敬が取り上げられているので興味を持って手に取った次第。幕末維新は、次々に色々な出来事が起きて、さまざまな人たちの思惑も複雑に入り組んでいるので、小説にするのは難しいと思っていたのですが、隠れた主人公ともいえる高須四兄弟の視点からとても躍動感のある読み物になっています。また、この時期の歴史をより一層深く理解できたという感想も持っています。 (★★★★)

  • 國分功一郎: 暇と退屈の倫理学(新潮文庫)

    國分功一郎: 暇と退屈の倫理学(新潮文庫)
    ほぼ隠居状態ですから、暇と退屈には困りません(微笑)。それ故にこの本を手に取ったといっても、誤りではありません。著者がいうには、「暇」とは何か、人間はいつから「退屈」しているのだろうかといったなかなか答えにたどりつけない問いに立ち向かうとき、哲学が役に立つというのが著者のスタンス。哲学書なのに、読みやすいのです。スピノザ、ルソー、ニーチェ、ハイデッガーなど、その昔学生時代に取り組んで挫折した哲学者たちの論考を参照しつつ、現代の消費社会における気晴らしと退屈について鋭い指摘がされ、まさに蒙を啓かれます。 (★★★★)

  • 逸見功: 統計ソフト「R」超入門〈最新版〉 統計学とデータ処理の基礎が一度に身につく! (ブルーバックス)

    逸見功: 統計ソフト「R」超入門〈最新版〉 統計学とデータ処理の基礎が一度に身につく! (ブルーバックス)
    今さら、なぜこういう統計ソフトの本を読むのか? と訝られると思うのですが、その昔、現役の頃には統計パッケージソフトIBM SPSSを使ってデータを分析して論文を書いていました。ただ、SPSSを始め、統計パッケージソフトは、値段がバカ高いのです。退職する前からこのRというフリーの統計処理ソフトが出て来て、ずっと興味を持っていました。先日、文庫本を買おうと思って本屋に行ったらこの本を見つけてしまいました(微笑)。今さらこれを使ってバリバリやる訳ではありません。むしろボケ防止かも知れませんが、昔のデータはそのままパソコンにありますから、これを使って、昔はやらなかった分析をしてみようと思っています。何か成果が出るかどうかは極めてアヤシいのですが、まぁゆるりといろいろやってみることにします。 (★★★★)

  • 林(高木)朗子, 加藤忠史, 林(高木)朗子, 加藤忠史: 「心の病」の脳科学 なぜ生じるのか、どうすれば治るのか (ブルーバックス)

    林(高木)朗子, 加藤忠史, 林(高木)朗子, 加藤忠史: 「心の病」の脳科学 なぜ生じるのか、どうすれば治るのか (ブルーバックス)
    たまにはこういう本も読まないと、認知機能が退化するかもしれないと思って(微苦笑)。というよりも、もともと神経心理学に興味がありましたので、本屋の店頭で見つけ、これは面白そうだと思って購入しました。うつ、自閉スペクトラム障害、ADHD、統合失調症、双極性障害など、現代人を悩ませる心の病について、脳にどのような変化が起きているか、最新の知見がまとめられています。最前線の研究者たちがわかりやすく説明しているのですが、知識ゼロで読むのはかなりキツいかも知れません。私は現役をリタイアして10年以上になりますが、その間にこれほど研究が進んだのかというのが正直な感想。心の病の原因は、1つとは限りません。心の病は「症候群」と見た方がよいと考えます。私自身が関わる自閉スペクトラム障害、ADHDなどの発達障害でもそうです。脳機能と心の病との関連について最新の知見を知りたい方にはおすすめ。 (★★★★)

  • 磯田 道史: 徳川家康 弱者の戦略 (文春新書)

    磯田 道史: 徳川家康 弱者の戦略 (文春新書)
    本の帯に「大河より面白い!」とありますが、本当にそうでした。午前中の散歩のついでに買ってきて、夕食までに一気に読み終えてしまいました。もったいない気がするくらい。松平元康がいかにして徳川家康になったか、さらに徳川将軍家がいかに続くよう礎を築いたかが、よく分かりますし、戦国時代から徳川幕府創世記までの歴史を見る目が養われる本です。それというのも、著者の磯田さんが古文書の権威で、一次史料を読みこなすだけでなく、場合によっては価値が怪しい資料まで傍証に用いて(怪しい資料でも使い道があるというのも良く分かりました)、ご自身の頭で考えた結果を実に分かりやすく解いてくれてあります。徳川家康の弱者の戦略のキーワードは、「武威」と「信頼」ということです。また、情報の取得、解読にも意を尽くしたことがよく分かります。混迷を深める世界情勢を読み解いて、我が国が進む方向を考える上でも役に立つ一冊。 (★★★★★)

  • 井手 正和: 発達障害の人には世界がどう見えるのか (SB新書)

    井手 正和: 発達障害の人には世界がどう見えるのか (SB新書)
    発達障害、とくに自閉スペクトラム症(ASD)の方では、感覚過敏や感覚鈍磨をよく伴います。「照明で目がチカチカする」「皆が話している教室では。音が鳴り響き絶えられない」「ケガをしてるのに、痛みを感じない」などさまざまな状況を呈します。著者は実験心理学や、認知神経科学を専門とし、ASDの方に見られる感覚過敏、感覚鈍磨は、脳機能の特性から来ていることを明らかにしてきています。ASDなど発達障害のあるご本人はもちろん、親御さん、教師など関わりを持つ方々は、このことをよく理解して支援にあたることがとても重要です。ASDを始めとして発達障害について、「わがまま」「自分勝手」「やる気がない」などと捉えてしまうと、支援どころか、理解もできなくなります。脳の働きによってさまざまなことが生じてきているという視点が必要不可欠です。この本は、感覚過敏・感覚鈍磨を手がかりにそういう視点について理解を深められます。 (★★★★)

  • 日本放送協会,NHK出版: NHK 100分 de 名著 中井久夫スペシャル 2022年 12月 [雑誌] (NHKテキスト)

    日本放送協会,NHK出版: NHK 100分 de 名著 中井久夫スペシャル 2022年 12月 [雑誌] (NHKテキスト)
    2022年12月のNHKのEテレ「100分de名著 中井久夫スペシャル」のテキストです。今頃(2023年2月)これをリストアップしているのはどうかという気もしますが、録っておいたビデオをみたのが最近なのです。中井久夫さんは、2022年8月にお亡くりになりましたが、日本を代表する精神科医のお一人であり、翻訳家、文筆家としても一流でした。現役の頃、中井さんの本はたくさん読みました。臨床心理学の分野でも「風景構成法」を導入した方として知られています。Eテレの講師である齋藤環さんは、中井さんを評して「義と歓待と箴言知の人」と書いておられますが、まさにそういう気がします。『最終講義』『分裂病と人類』『治療文化論』『「昭和」を送る』『戦争と平和 ある観察』が紹介されています。現在もウクライナで戦争が続いていますが、中井は「戦争は過程、平和は状態」とし、戦争は物語として語りやすく、とにかくかっこよくて美しい、それが問題だといいます。一方、平和は分かりにくく、見えにくいため、心に訴える力が弱いとします。「状態を維持する努力はみえにくい」のですが、戦争と平和に限りません。普段通りの日常生活を維持していくのも同じような気がします。戦争を経験していない人間が指導者層の多くを占めるようになると戦争に対する心理的抵抗が低くなるともいいます。「戦争には自己収束性がない」とも中井さんはいっています。われわれはやっかいな時代に生きていると痛感します。中井さんの本を多くの方が読むと、時代も変わるかも知れません。 (★★★★★)

  • 桑名三郎: 七里の渡しを渡った人達(久波奈工房)
    桑名と名古屋の宮を結んだ東海道唯一の海路「七里の渡し」をテーマにした歴史本です。船頭が旅人を案内しながら、七里の渡しを渡った歴史上の24人を紹介する内容。やさしい話し言葉で紹介されており、読みやすい本です。徳川家光、松尾芭蕉、明治天皇などが取り上げられています。著者は、桑名で歴史案内人をしながら、街の歴史を研究している、街道好きの方です。本は、桑名市内の書店とメルカリで¥1,200で販売。 (★★★★)
  • 磯田 道史: 日本史を暴く-戦国の怪物から幕末の闇まで (中公新書 2729)

    磯田 道史: 日本史を暴く-戦国の怪物から幕末の闇まで (中公新書 2729)
    磯田さんの本は面白い。というのも、話のもとには古文書があるからだと思う。その古文書も磯田さん自身が、古書店などで発掘してきたものがほとんどで、それ故、内容もオリジナリティが高くなる。この本は、戦国時代から幕末あたりを中心にさまざまな古文書の内容をもとに、例えば忍者の悲惨な死に方、江戸でカブトムシが不人気だった背景、赤穂浪士が吉良の首で行った奇妙な儀式などなど、興味深いエピソードを浮かび上がらせている。面白いので一気読みしてしまった。 (★★★★★)

  •  佐藤信(編): 新版 図説歴史散歩事典(山川出版社)

    佐藤信(編): 新版 図説歴史散歩事典(山川出版社)
    史跡や、寺社、町並み、城、美術工芸品等の見方がやさしく解説されている本です。「事典」となっていますが、いわゆる辞書とは違って、普通の本のスタイルです。索引が充実していますので、事典としても十分に使えます。最初の版をもっていますが、40年ぶりに改訂され、写真、図版も多く、歴史散歩の最強の味方です。 (★★★★★)

  • 日下部理絵: 60歳からのマンション学 (講談社+α新書)

    日下部理絵: 60歳からのマンション学 (講談社+α新書)
    今年1年、何の因果か(などと書くとお叱りを受けること必至ですが)、住んでいるマンションの管理組合の理事長を仰せつかっています。今年は、エレベーターリニューアル工事が最大のイベントで、それは無事に済んだのですが、前理事長から8年後に迫った第3回大規模修繕に向けて、修繕積立金が不足する見込みと申し送られました。確かにかなりの金額が不足しそうで、頭を悩ませていました。マンションに住みながら、そもそも基本的な知識が不足しており、管理会社のフロントマンの方の協力を得ながらシミュレーションなどをしていました。ネットであれこれ調べてはいたものの、それで得られる知識は体系的なものではありませんでした。この本は、事例を元にマンション管理について必要な知識が得られるように書かれており、まだすべて読み終えてはいないものの、とても役に立っています。任期残り2ヶ月半となって付け焼き刃ではあるものの、次の理事会に具体的に課題を申し送ることができるよう勉強中(笑)。 (★★★★)

  • 宮口 幸治: ドキュメント小説 ケーキの切れない非行少年たちのカルテ (新潮新書)

    宮口 幸治: ドキュメント小説 ケーキの切れない非行少年たちのカルテ (新潮新書)
    「ケーキの切れない非行少年たち」や「どうしても頑張れない人たち」の著者である宮口幸治さんの新刊です。前2著の内容をよりよく理解できるよう、「ドキュメント小説」として書かれたものです。主人公は、精神科医の六麦克彦。医局から派遣されて要鹿乃原少年院に勤務して5年。彼がそこで目にしたのは、少年院に堕ちてきた加害者ながら、あらゆる意味で恵まれず、本来ならば保護されてしかるべき「被害者」と言わざるを得ない少年たちでした。この内容は、前の2冊のように普通の新書では書き尽くせるものではなく、物語の形を借りざるを得なかったのでしょう。ただし、普通の小説として読むのには少し苦労するかも知れません。特別支援教育が普及して、知的障害や、発達障害のある子どもへの教育や支援は、以前に比べれば改善されてはいますが、最近は、家族の養護能力が十分でなかったり、親など家族自身に支援が必要なケースもたくさんあります。こうした中には、この本で取り上げられたような結末に至ることがあっても不思議ではないという気がします。極端な事例が集められていると思われるかも知れませんが、社会全体として真剣に取り組むべき課題が突きつけられています。 (★★★★)