お知らせ

  • データの移行について
    2005年10月26日のブログ開始当初から、2025年10月31日までの記事は、「猫の欠伸研究室(アーカイブ)」に移行しました(http://blog.livedoor.jp/taichimaru151/)。 このココログの「猫の欠伸研究室」には、2020年1月以降の記事を残し、2019年12月以前の記事は削除しました(2020年1月1日から2025年10月31日までの記事は、両方にあります)。

レンズを通した自然観察

  • この「レンズを通した自然観察」ということばは、恩師のお一人が、私の趣味を形容しておっしゃったものです。2023年2月7日のブログに書きましたが、実はときどき思い出していることばです。お世話になった先生方はたくさんいらっしゃいますが、この恩師は、就職のことから学位論文の執筆、審査に至るまで本当にお世話になった先生です。「写真の撮り方を指南してもらいたい」ともおっしゃったのですが、これはお世辞と理解しています。私はほぼ隠居状態となって10年以上になりますが、今、改めてこのことばをかみしめています。この先生には結婚式の際に「理論と臨床をつなぐ仕事をするように」ということばをいただきました。体調を崩してそれには十分に応えられませんでしたので、せめてこの「レンズを通した自然観察」については、極めるとまでは行かないにしても、もう少し精進したいと考えています。

ブログ名の由来

  • ブログ名の「猫の欠伸研究室」は、中日新聞の夕刊に連載されている「紙つぶて」というコラム(平成22(2010)年1月13日)に、元新党さきがけ代表の武村正義さんが書いていらっしゃった「人生は猫の欠伸である」というコラムによります。武村さんは、“チベットで鳥葬を取り仕切る僧侶が、「人の生涯は猫の欠伸のようなもの」と語った”と書いていらっしゃいます。「猫の欠伸のようなもの研究室」としたかったのですが、ちょっと間延びしますので、「猫の欠伸研究室」とした次第です。「研究室」とつけたのは、過去、大学に勤めていたことがあるということやら、知らないこと、分からないことがあると何でも調べずにはいられない性分であること、屁理屈、講釈が大好きであることからであります。しかし、「人生の研究をしている」のではありません。「大所高所」からのご高説を開陳できるほどの力量はないが故、「小所低所」からの戯れ言をつぶやくのが精一杯(苦笑)。身の程に合わせ、勝手なことを書き綴っていますので、御用とお急ぎでない皆様には、今後ともご交誼のほど、お願いいたします。是非ともコメントを頂戴し、少しでも世間を広げたいと熱望しております。

モットー

  • 座右の銘というほど立派なものはありませんが、過去に体調を崩し、療養生活を送った経験から、私なりのモットーをつくっています。その一つは、「淡々と飽きもせず……」です。自分では、「……」と余韻を残しているところが気に入っています。こだわりすぎや、やり過ぎはよくありません。若い頃はムキになってやったこともありますが、今はこのように「淡々と飽きもせず……」が自分に合っていると思っています。もう一つは「晴耕雨読」ならぬ「晴歩雨読」です。マンション暮らし故、耕すところはありません。代わりに歩いています。そして、最近(令和3(2021)年に入った頃から)追加したのが、「散歩生活、ときどき仕事」。NHKのテレビ番組に「晴れ、ときどきファーム!」というものがあります。これのもじり。浅学非才の身ですので、ご交誼の上、いろいろとご教示をお願いします。

グルメ・スイーツ

2025年11月 1日 (土)

20251101近鉄ハイキング「【三岐鉄道合同企画】コスモス畑と地元まごころ農産物」へ(一回完結)

20251101kintetsuhikingtoinmapc  晴れて、20℃を超えるという予報でしたので、近鉄ハイキング「【三岐鉄道合同企画】コスモス畑と地元まごころ農産物」に行ってきました。三岐鉄道北勢線の東員駅から大泉駅まで約5㎞というコース。立ち寄り先は、東員駅をスタートし、圓光寺、浄源寺、東員町中部公園、コスモス畑、猪名部神社、まこと商店、ふれあいの駅 うりぼうで、大泉駅がゴール。コスモス畑を見たいのと、まこと商店に行ってみたかったのです。初めは、曇っていて、途中から晴れて来ました。気温も歩いている間は、18~20℃くらいで、ちょっと暑いかなと思うくらいでした。今日はひとり旅。記事は、とりあえず予告編としましたが、実際にどうするかは未定。

Img_5635c_20251101152901 Img_5618c  三岐鉄道北勢線西桑名駅を8時59分に発車する東員行きに乗車。東員駅には9時24分に到着、¥340。北勢線は、ナローゲージの電車です。線路幅は、762mm。新幹線などの1,435mmのほぼ半分で、電車も右の写真のようにかわいらしいもの。

Img_5621c_20251101152901  東員駅には、エキタグのデジタルスタンプがあったのですが、電車の写真を撮り、トイレに立ち寄っているうちに失念(苦笑)。三岐鉄道でエキタグのデジタルスタンプがもらえるということが、しっかりとインプットされていないようです(2025年4月5日:20250405近鉄ハイキング「【三岐鉄道合同企画】いなべの桜・貨物鉄道博物館と『おふろcaféあげき温泉』でととのう」へ(一回完結))。この写真で、向かって右はここまで乗ってきた電車、左は、レトロカラーにペイントされたもの。レトロカラーとは、200系が旧三重交通の色に塗装されているのです(こちら)。

251101kintetsuhikingtoinrout  Img_5631c_202511011539019時半からの受付でしたが、少し早めに始まりました。コースマップを受け取り、9時半にスタート。上記の立ち寄り先のほかに、途中で見つけた神社、寺院などにも立ち寄ってきました。右が、実際に歩いたルートマップ。コースマップでは約5㎞となっていましたが、キョリ測では5.4㎞。

Img_5668c Img_5661c  スタートしてすぐは、田園地帯を進みます。西の方には、鈴鹿の山並みが見えています(右の写真)。右の写真でもっとも右端に見える(雲がかかっていますが)のが、藤原岳。

 最初の立ち寄り先は、Img_5688c1㎞を過ぎて、Img_5692c_20251101152901員弁山円光寺。真宗大谷派。ネット検索ではこれという情報はヒットせず。由緒書きなどもありません。

Img_5702c Img_5711c_20251101152901  円光寺のすぐお隣には、員弁山浄源寺。こちらは、真宗本願寺派。もともとは天台真盛宗でしたが、天文年間(1531~1534年)に真宗に改宗しています。隣り合って、同じ山号のお寺というのも、珍しい。

Img_5720c Img_5734c  さらにこれらのお寺の裏手に鳥取山田神社。主祭神は、角凝魂命(つのこちむすひのみこと/つぬごりたまのみこと)。この神様は、初めて。神魂命の子で、伊佐布魂命の親といいますが、さらに調べが必要です。相殿神は、天児屋根命大山祇神須佐之男命天照皇大神菅原道真品陀和気命火産霊神天湯河桁命。創始などは不詳ですが、文政10(1827)年の『桑名領郷村案内帳』に載っているそうです。

Img_5764c_20251101152901 Img_5768c_20251101152901  東員町役場の南を通って、東員町中部公園へ。ここは以前は、アジサイや、チョウトンボを見るなどよく来ていました(2018年6月11日:東員町の中部公園と万助溜公園へ……アジサイを楽しみ、チョウトンボをチラッと見る)。池にカワセミがいたこともあります。今日は、通過したのみ。

251101100524350c Img_5823c  中部公園の西にコスモス畑。今年はここということで、年によっては違う場所にコスモス畑がつくられます。ずっと以前も、ここにつくられたときに見に来ています(2012年10月11日:「仮釈放」にはなりませんでしたが、コスモスを楽しんできました……受診のあと、東員町コスモスまつりへ)。ピークはちょっと過ぎたかなという感じ。

251101100732056c  あれこれ試してみたのですが、雲も多く、また、すでに枯れた花もあって、ズームアップはなかなか難しい。今日、持っていったのは、Canon Powershot SX-60HSとスマホ。スマホの方が簡単に、うまく撮れたりします。これはスマホ写真で、上の2枚はPowershotを使ったもの。

 Img_5866c_20251101153001コスモス畑のすぐ北に「吉澄神社遺跡」という石碑がありました。現地の説明板によれば、この付近の田畑は、明治41(1908)年3月、猪名部神社に合祀された、吉澄神社約3反歩(3,000平方メートル)の境内であったとあります。

Img_5887c Img_5903c  コスモス畑から西へすぐのところに、その猪名部神社があります。ここへは、2度ほどアオバズクを見に来ています(2014年6月10日:アオバズクを見に行く……東員町の猪名部神社へ、2019年7月29日:東員町ツアー……万助溜公園でチョウトンボと、ハスの花の香り、猪名部神社でアオバズク )。主祭神は、伊香我色男命(いかがしこおのみこと)。この神様は、『記紀』等に伝わる古代日本の豪族。物部氏の祖であり、猪名部氏の祖神とされます。創建時代は明らかでありませんが、延喜式内社に列しています。古墳が多い神社としても有名で、本殿は前方後円墳の上に立っています。ずっと以前、詳しい記事を書きましたので、詳細はそちらをご覧ください。

Img_5891c_20251101153001  猪名部神社は、上げ馬神事の発祥の地です。写真は、神事が行われる「上げ馬坂」。

Img_5927c Img_5932c  猪名部神社の先でスタートから3㎞。すぐにまこと商店があります。通常は11時から営業なのですが、今日は近鉄ハイキングのため9時半から開店。以前から知っていて、一度、来てみたかったところ。築100年の家屋を改装した店舗で、「さつまいものアーモンドタルト」「干し芋けんぴ」「さつまいもチップス」をはじめ、「鬼まんじゅう」など素朴なお菓子を販売。

251101102738404c 今日は、サツマイモマドレーヌミニ4個(1個税込み¥180)をお買い上げ。早速、今日午後のおやつに。

Img_5950c  まこと商店から1㎞ほどは、立ち寄り先も何もありません。稲部小学校のところに「殉国碑」。西南の役から第2次世界大戦までの戦没者供養のためのもの。

Img_5985c Img_6007c  スタートから4.5㎞ほどのところに大木神社。主祭神は、品陀和気命。相殿神は、豊受比売神天照大神。現地の説明板によれば、もとは八幡社といい、天正(1573~1592年)の兵火で焼失して勧請されたのですが、年月は不明。明治41(1908)年8月に熊野社、若 宮社、天王社、赤口社、山神社、神明社を合祀し、翌42(1909)年に天王社の跡地に移し、現在の大木神社となったといいます。

Img_5976c  大木神社の手前に「大木城跡」という看板がありました。大木城は、中世城館の1つで、規模は東西45メートル、南北55メートルを誇り、永禄年中(1558~1569)、大木舎人(おおきとねり)が居城しましたが、織田信長に降伏しその配下になったといいます。その後、天正4(1576)年に滝川一益に不信感をもたれ大木舎人は西国に落ち延びたため廃城になったようです。現地には行っていません。

Img_6016c_20251101153001  Img_6012c大木神社の先に曜恵山明法寺(みょうほうじ)。真宗本願寺派。ここもネット検索ではこれという情報はヒットしませんし、由緒書きなどもありませんでした。

Img_6037c Img_6041c_20251101153001  スタートから5.4㎞、11時頃に北勢線大泉駅に到着。今日は、コースマップに付された番号で抽選会があったのですが、見事はずれ(苦笑)。#19でしたが、かすりもせず。あたっていれば、まこと商店のお菓子か、このあと行ったうりぼう提供のお米などがもらえたのです。最近、こういう抽選会ではあたった試しがありません。

Img_6051c_20251101153001 251101110431735c  次の西桑名行きは11時26分発でしたので、駅に隣接する「ふれあいの駅 うりぼう」へ。まずは、ジェラート屋さんの「ジェラートの駅 うりぼーの」で、「石榑(いしぐれ)茶のジェラート」。ワンカップ¥380。ここのジェラートはおいしいのです(2018年7月16日:いなべの「うりぼう」から家内の実家へ)。

251101124515136c 251101124523032c  ついで、うりぼうで土産を物色。お腹が空いていたので、そばと寿司とを買ってしまいました(苦笑)。「いなべ蕎麦半生(¥580)」と、「押し寿司・巻き寿司セット(¥530)」。寿司は、帰宅して昼ご飯に(微笑)。ちなみに、この2つの土産、7年前にも同じものを買って、家内の実家に行っています(2018年7月16日:いなべの「うりぼう」から家内の実家へ)。進歩のなさに我ながら笑えてきます。さらに、このときも、ジェラートを食べています(爆)。

 Img_6073c大泉駅発11時26分の西桑名行きに乗車。西桑名駅には、11時56分に到着。¥390。

Screenshot-2025_11_01-17_17_09c  こちらは、今日のGoogle Fitのデータ。歩いたのは、7.4㎞、13,350歩でした。

 今日の記事は、「一回完結」に変更しました。11月3日付けで「補遺編」を掲載します。

2025年10月18日 (土)

九華公園でコサメビタキ、ハシビロガモが再登場

Dsc06975c_20251018142101  曇りのち雨という予報ですが、朝から、たまに霧雨が降ります。気温は、20.0~22.9℃とほぼ一定。6時40分から散歩へ。住吉神社、九華公園、貝塚公園、内堀南公園、吉津屋町、京町、寺町と5.4㎞。湿度が高いのか、少し汗ばみました。

Dsc05755c_20251018142201 Dsc05846c  住吉水門のところにアオサギ。昨日と同じところにいたですが(2025年10月17日:天気晴朗なれど風強しで、野鳥は少なし……モズのオス)、今日は、高水敷に降りて、かなり近くまで行って撮りました。曇天でしたから、逆光という状況ではありません。アオサギの近くにダイサギがいたのですが、川口水門のところ(七里の渡し跡)へ移動。右の写真は、川口水門まで行って撮ったもの。

Dsc05933c_20251018142201 Dsc06026c_20251018142201  蟠龍櫓のところには、今日も、昨日と同じく(2025年10月17日:天気晴朗なれど風強しで、野鳥は少なし……モズのオス)、イソヒヨドリのメスがいました。三之丸公園の桜のてっぺんからは、モズの高鳴きが聞こえてきました。いつもと同じく、メスのモズですが、遠いところからしか撮れません。

Dsc06747c_20251018142101  九華公園には、7時過ぎに到着。アイガモたちは、少し移動して、北西側の堀(舟入橋ちかく)にいました。ここか、北門を入ってすぐの堀かのどちらかにいます。今日も、散歩友達の女性からエサをもらって大騒ぎ。しかし、エサをもらったら、サッサと行ってしまい。女性は、「アッサリしたものねぇ」と。確かにそうです。

Dsc06132c_20251018142201 Dsc06086c  アオサギさんもいつものように、九華橋近くの樹上にいました。今日も身繕いをしていたのですが、首を伸ばして、首の根元のあたりをきれいにしています。公園内には、ほかの鳥は少なく、ドバト(右の写真)以外には、カワラヒワ、ハシボソガラス、ムクドリくらいしかいません。

Dsc06684c_20251018142101 Dsc06694c_20251018143601  しかし、鎮国守国神社にお参りしてから、再び北門の方に回ったら、コサメビタキがいるではありません。もう行ってしまったかと思ったのですが、ちょっとうれしくなります。そういえば、九華公園でコサメビタキをはっきり確認したのは、今日が初めてですね。右の写真では、小首をかしげてカワイイ。

Dsc06844c Dsc06810c_20251018142101  再び、アオサギさん(微苦笑)。ほかにあまり野鳥がいませんでしたから、再び登場させました。

Dsc06250c_20251018142201  そして、今日は、ハシビロガモがまた来ていました。10月7日に九華公園に初めて登場しましたが(2025年10月7日:九華公園にハシビロガモ2羽が飛来……冬の使者到来です)、翌日からは姿が見えなくなっていたのです。

Dsc06887c Dsc06879c_20251018142101  10月7日に見たときも、オス(左の写真)、メス1羽ずつでしたので、同じ組み合わせ。同じ個体のように思いたいところですが、それは不明。

Dsc06930c_20251018142101  貝塚公園では、ヒヨドリがたくさんいましたが、写真は撮れず。写真が撮れたのは、カワラヒワのみ。

251018085508596c  寺町では、今日は三八市が立っています。家内に頼まれた買い物のついでに、例の団子屋さんに立ち寄って、みたらし団子をゲット。三時のおやつにするつもりでしたが、誘惑に負けて、午前中に食べてしまいました(苦笑)。1本が¥120。

Dsc05973c_20251018142201 251018145020959c  会議資料の読み込みを続けていますが、今日の午前中で、2/3くらいのところまで来ています。エイヤッとばかりにすっ飛ばすことはできませんので、目薬をさし、ときに拡大鏡を使いながら読んで、ポイントに下線を付し、さらに、コメント、疑問点などを赤ペンで書き込んでいます。目があまりに疲れてくると、右の写真にあります「めぐりズム」のお世話になります。アイマスクで、約40℃の蒸気が20分ほど発生し、目の周りが解きほぐされる感じになるのです(目以外にも使えるそうです)。残りが1/3ですから、今日中に終えるのは難しいかも知れません。若い頃のように気力で乗り越えるという芸当ができなくなっているのです。写真は、散歩途中、揖斐川沿いで撮りました。

Dsc06980c_20251018142101 Dsc06985c_20251018142101  アサガオの続報。さすがに今朝は、花も少なく、かなり小さくなりました。それでも、合計で3輪。これで累計246輪。

2025年9月14日 (日)

アオサギデーか!?(笑)……予定変更で九華公園、長良川河口堰、上之輪新田へ

Dsc03382c_20250914142301  朝、天気予報を見たら、曇りのち晴れ、最高気温予想は31℃でしたが、その時点で湿度が99%。ムシムシとしていましたので、こういう蒸し暑い中を出かけなくてもいいじゃないのかと思い、予定を急遽変更。軟弱になったのと、前にも行ったところだからまぁいいかと思ったのもあります(微苦笑)。そこで、「三題噺」ではなく、クルマで「三ヶ所めぐり」で、九華公園、長良川河口堰、上之輪新田と廻り、三洋堂によって帰宅。歩いたのは5.6㎞。3時間ほどの外出。

Dsc01727c_20250914142301 Dsc01683c_20250914142301  まずは、九華公園。6時45分から40分ほど滞在。奥平屋敷跡を歩いていたら、ここと二の丸跡の間からアオサギが飛び出しました。私がまだ見つけない内から察知され、逃げられたという次第。それでもまぁ、飛翔シーンが撮れたので、よし。

Dsc01665c_20250914142301  ほかに見たのは、ドバトやキジバト、ハシボソガラスなど。

Dsc01795c-2  鎮国守国神社を回って、相撲場から九華橋のところに来たら、いつもの場所にアオサギさん。飛翔シーンを撮ったアオサギとは、目の後ろあたりの模様が異なるように見えます。

Dsc01743c_20250914142401  Dsc01648c_20250914142301 トンボも、先日の大雨以来、減りました。北門を入ってすぐの堀端にいたのは、コシアキトンボのオス1頭のみ。タイワンウチワヤンマや、ギンヤンマ、ときにオニヤンマもいたのですが、さっぱりいなくなりました。タイワンウチワヤンマは、管理事務所南の花菖蒲園のところにて。今日は、この1頭のみ。

Dsc01979c_20250914142401 Dsc02000c_20250914142401  ウチワヤンマも、外周遊歩道の東から南で合計3頭。コフキトンボは、外周遊歩道の南で、右の写真の1頭のみ。

Dsc02177c_20250914142401  長良川河口堰。6月21日以来でした(2025年6月21日:カイツブリのヒナは2羽…………なばなの里へも行ってきました)。このときは、三ツ又池公園にカイツブリのヒナを見に行ったのと、なばなの里へ行ったついでに立ち寄ったのですが、ハクセキレイ1羽しか見られませんでした。

Dsc02056c_20250914142401 Dsc02094c_20250914142401  東側の下流側魚道にコサギ。そのさらに下流側、ちょっと遠いところには、アオサギの若者。

Dsc02153c_20250914144301  管理橋を渡っている途中で、ハクセキレイが1羽。このあと、ウォーキング中の女性に遭遇。春先にもお目にかかった方で、先方も私のことを覚えておられ、話をしてきました。この方も、バードウォッチングにご興味がおありで、最近見た鳥についてなど伺ってきました。昨日は、カワセミがいたそうです。

Dsc02511c_20250914142401 Dsc02484c_20250914142401  閘門のところの上流側に、アオサギの成鳥と、若者。成長の方は、閘門の脇の高いところを通っている橋の欄干におり、若者は、閘門を挟んで反対側の低いところにいました。今日は、アオサギに恵まれているようです(笑)。

Dsc02340c_20250914142401 Dsc02374c_20250914142401  さらに親水広場に降りていくところで魚道を見たら、またもや、アオサギ。親水広場には、今日は、ハクセキレイが1羽いたのみ。

 Dsc02742c-2管理橋の西の端で、イソヒヨドリの鳴き声が聞こえたのですが、姿は見えませんでした。しかし、管理橋の中程で、メスのイソヒヨドリが出て来ました。割と近くまで行って、写真が撮れたのはラッキー。

Dsc02801c  東側の魚道まで戻ってきたら、上流側にダイサギが1羽。ということで、野鳥の種類は限られましたが、アオサギを堪能しました(笑)。

Dsc03154c Dsc03040c  続いて、上之輪新田。まだ稲刈りが終わっておらず、野鳥はあまりいませんでした。稲は、素人目にはよく実っているように見えます。ちょうど近鉄特急「ひのとり」が来ましたので、例によって「俄撮り鉄」。

Dsc03121c_20250914145401  ほかにも、クラブツーリズム専用列車の「かぎろひ」も来て、ひのとりとすれ違っていきました。どちらの列車にも乗ったことはありません。この写真で向かって右側に写っている、グリーンの2両編成の車両が、その「かぎろひ」です。

Dsc02995c_20250914142301 Dsc03301c_20250914142301  上之輪新田では、ダイサギ1羽と、セグロセキレイ1羽。セグロセキレイは、久しぶりに見ました。ハクセキレイも数羽いたり、ツバメがまだ1羽、飛んでいるのが見えましたが、いずれも写真は撮れず。

250914102015243c 250914154443243c  余談。今日のおやつは、中津川にある「すや」の栗きんとん。娘が昨日、名古屋に行ったときに買ってきてくれたもの。以前は、四日市近鉄百貨店でも出張販売があったのですが、最近はほかの店に入れ替わってしまっています。わが家は、ここの栗きんとんが好物なのです。

2025年9月13日 (土)

シジュウカラだけでした

 250913amedas 三重県北勢地方では、昨日の夕方から今朝にかけてかなりの雨が降りました。桑名では、冒頭のアメダスのデータのように、24時間雨量は62㎜でしたが、四日市市では1時間降水量が観測史上最大の123・5ミリを記録。四日市市と同県菰野町には、「記録的短時間大雨情報」を出されました。人的被害はなかったようですが、四日市市では、地下駐車場やアンダーパスなどが水没したといいます(こちら)。

Dsc01631c_20250913144301  わが家あたりでは、雨は朝までにほとんど上がりましたので、いつものように6時半過ぎから散歩へ。ただ、出かける頃は、まだ空は暗い雲におおわれていて、雨に降られないか気にしながら、住吉神社、九華公園、内堀南公園、外堀、吉津屋町、京町、寺町と5.2㎞。鳥も散歩友達もあまりおらず、8時過ぎには帰宅というスピード散歩。

Dsc01160c_20250913144401 Dsc01136c_20250913144401  住吉神社の前ではスズメが数羽。散歩する人は、片手もいないくらい。揖斐長良川の中州を見ると、ダイサギが1羽。

 Dsc01221c柿安コミュニティパークでは、ハクセキレイが1羽と、ムクドリが数羽。鳥もいません(苦笑)。

 九華公園では、散歩友達2人に会ったのみ。いつもの1/4くらい。Dsc01521c_20250913144301天候が悪いせいでしょう。代わって目立ったのが、野良ネコたち。コミュニティパークにも、何匹かいましたし、九華公園でも集まっていました。写真は、九華橋のところにて。実は、いつもなら散歩しながら、野良ネコにエサを与えていく方が、何組もあるのですが、今日はどなたにも出会いませんでした。ネコたち、エサをもらえなくてウロウロしているのだろうと思います。

 Dsc01261c_20250913144401Dsc01288c 九華公園でもっとも多かったのは、ドバト(笑)。20数羽を見ました。ハシボソガラスが左の写真に写っていますが、カラスも少しいました。右の写真のほぼ白いドバト、以前も見たような気がしますが、目立って、狙われやすいのではないかと思います。

Dsc01319c_20250913144401  本丸跡では、キジバトが2羽。

Dsc01456c  そして、今日の救いの神は、シジュウカラ。メスのように見えます。相撲場の近くで、1羽だけでいました。今日は、アオサギも、ダイサギも、カワセミもおらず。さらに、トンボも1頭も見ませんでした。トンボは、昨日からの大雨の影響で姿を見せないのかと思いますが、どうなのでしょう?

Dsc01242c_20250913144401  余談。柿安コミュニティパークでは、水門のところで陥没が発生して、一昨日、工事が行われていたのですが(2025年9月11日:今日は、アオサギとダイサギ……雨上がり散歩にて)、まだ通行止めになっていました。工事が完了していないのか、それとも養生のためしばらくはまだ通行止めなのでしょうか。いつぞやも書きましたが、この水門の両側の土手からは、大雨の後、水が漏れてきています。

Dsc01622c_20250913144301  オマケ。帰りに寺町商店街三八市に立ち寄ってきました。普段、三八市に行っても、余分な買い物はしないようにといわれています。

 Dsc01615c_20250913144301 250913080903581c 今日は、しばらく前から、久しぶりに食べたいなと思っていたものをゲットしてきました。それは、こちら。四日市のお餅屋さんが出店しておられるみたらし団子。これが美味しいのですというか、我が家の大好物なのです。1本¥120。みたらし団子は、醤油だれに限ります(個人的意見です)。私の郷里にある「天王の団子屋」のみたらし団子と同じタイプで、ソウル・フードともいえるもの。天王の団子屋の団子、ずいぶん食べていません(2014年3月21日:お彼岸の中日、実家へ)。午後のおやつにするつもりが、おいしそうな香りに負けてしまい、10時頃食べてしまいました。

Dsc01607c_20250913144301  ところで、明日の空模様が気になっています。気象協会の天気予報では、曇りときどき晴れ、最高気温は34℃となっています。明日は、多度で近鉄ハイキングがあるのです(多度・細川酒造の上馬ビールに舌鼓!)。そうなのです、上馬ビールに舌鼓を打ちに行きたいのです。雨も嫌ですし、あまりにも暑いのもどうかと思っている最中。6年前にも、同じく細川酒造に行くハイキングに参加しています(2019年9月14日:20190914近鉄ハイキング「オクトーバーフェストな気分でハイキング 多度大社と細川酒造『上馬ビール』」(予告編))。ムクゲは、職人町にて。

2025年9月 5日 (金)

期日前投票から「まぐろレストラン」でのランチへ……DigitalTVBoxの不調は、とりあえず解消

250905133438871c  09051240amedas 台風15号は、11時に伊勢市付近を通過して行きました。わが家あたりでは、朝4~6時台には、雷もともなってよく降りましたが、10時過ぎからは雨もほとんど上がっていました。12時過ぎには、晴れ間も見えてきて、午後には急速に天気も回復してきています。冒頭の写真は、13時半過ぎの北の空。右の画像は、12時現在でのアメダスのデータ。24時間雨量は、120mmほどでした。

250905104610438c 250905104630250c  こういう天候でしたので、散歩には行っておりません。散歩も、バードウォッチングにも悪天候には弱い趣味です。代わりにはなりませんが、午前中、雨がほとんど上がってから、まずは、県知事選と県議補選の期日前投票に行ってきました。期日前投票が、すっかり気に入っています(微笑)。私が住んでいる地区の投票所は、近所の小学校の体育館。徒歩でも数分ですので、以前は、散歩に出るついでに投票に行ったものですが、最近の暑さでは、歩いていく気が失せます。体育館も暑いですし。7月に行われた参議院選挙なども、期日前投票期間に市役所で会議のついでに投票しましたが、その方が楽チンなことに気づいたのです。

 250905114802620c 250905114854439c 期日前投票に行ったついでにランチをということになり、四日市市富双二丁目にあるまぐろレストランへ。ここは、以前は、大遠会館内にあるマグロレストランで、レトロな、昭和の雰囲気たっぷりの社員食堂のような店でしたが、2018年にリノベーションし、名前も変わって以来、大人気のレストランです。国道23号線沿いにあって、わが家からクルマで20分あまりのところにあります。

250905112622825c  何を食べるか迷ったのですが、今日は、「よくばり2色丼」。これで税込み¥1,000とは、おトク。 たたきまぐろと、切落しの欲張りな組み合わせ。まぐろ本来の味と食感を楽しめ、大満足でした。みそ汁と、小鉢がついています。ちなみに、10年前、古い店のときに訪ねた過去記事があります(2015年12月6日:実家へ……天王のだんご屋と、あおいパーク、マグロレストラン)。

Dsc02158c  ところで、DigitalTVBoxというアプリの不調について、2回ほど書きました(2025年9月2日:ヒヨドリが戻ってきました、2025年9月4日:野鳥もトンボもいません)。ネットで調べていましたら、やはり、8月末のWindowsアップデートを行ってから不調に陥ったという記事を見つけました。その方は、「KB5064081」をアンインストールしたところ、とりあえずおかしな現象は起こらなくなったと書いておられます(こちら)。私は、Windowsアップデートには、マジメに対応してきたのですが、今回はそれが徒になったようです(苦笑)。私も「KB5064081」をアンインストールしたところ、画面と音声が突然、3秒ほど途切れるという現象など、困っていた現象は、今のところ生じなくなっています。さらに、勝手にWindowsアップデートがされないよう、「Windowsアップデートは一時停止」に変更しました(1週間は、勝手にアップデートはされません)。PCメーカーの富士通か、Microsoftか、どちらかが早く対応してほしいものです。サルスベリの花は、片町にて、数日前に撮ったもの。

2025年8月29日 (金)

20250829御坊さんのNight Marché

Bikkuriyomise Gobounightmarche  今日、明日は、寺町商店街で「びっくり夜店」。それにあわせて、御坊さん(真宗大谷派桑名別院)では、Night Marchéとライトアップが開催されます。御坊さんのライトアップは、ビックリ夜店のチラシで知っていたのですが、Night Marchéは、今日、インスタを見ていて知りました。長島ビール園も出店ということでは、行かない手はありません(微笑)。娘と二人で出かけてきました。御坊さんのライトアップは、去年も7月19日に出かけています(2024年7月19日:20240719御坊さんライトアップ)。

 250829182332592cいずれのイベントも18時から21時まで。18時過ぎに出かけたのですが、親子連れの方々などで大賑わい。ビンゴ大会は、20時からなのですが、すでにビンゴのカードを手にした子どもたちもたくさんいました。

250829182615124c  まずは、何はともあれ御坊さんにお参り。

250829182839916c  250829183850538c御坊さんの境内には、長島ビール園を始め、6店舗が出店中。狙いは、もちろん長島ビール園。ちなみに、beerbar tobiraさんは、明日のみの出店。明日も行きたいくらい(微笑)。

250829182849171c   長島ビール園では、ピルスナーと、デュンケルをゲット。中カップが、1杯¥700。私の好みは、ピルスナーの方です。娘は、デュンケルをチョイス。去年の寺町クラフトビールフェアでこれを飲んで以来、気に入ったようです(2024年8月25日:20240825寺町クラフトビールフェア)。今年は、寺町クラフトビールフェアがないなと思っていたのですが、御坊さんのお陰で、長島ビール園のビールを飲むことができて感謝です。

250817073533228c  ビールを飲んだら、もう用事は済みました(笑)。250829184746128c気になっていた「ぼうずバー」の様子だけをチェックして帰宅の途に。ぼうずバーのチラシのイラストは、怪しさ満載でしたが、さすがに健全な雰囲気でした。こちらでは、3分お説教もあったのですが、それは聞かず(罰当たり?)。

 250829184248070c 250829184259375c ところで、ライトアップは、去年の方がしっかりとしてあった印象です。しかし、灯籠に明かりが入っているのを見られたのは、いい感じでした。

250829183822944c 250829183831847c  竹明かりもしつらえられていました。これで、夏休みも終わり(笑)。beerbar tobiraさんのビールも気になります。明日も行ってみたいと思うものの、それは明日の風任せ。

2025年7月13日 (日)

京町の商店にあるツバメの巣でヒナ2羽が孵っていました

 250713092229009c冒頭の写真は、散歩から帰ってしばらくした頃の南の空です。真夏の空。今朝も熱帯夜(最低気温は26.1℃)、最高気温は、13時現在で32.0℃。万助溜公園へチョウトンボでも見に行こうか、長良川河口堰などへ行こうかとも思ったのですが、いつも通りの散歩へ。スタートは、6時45分。住吉神社、九華公園、赤須賀漁港、貝塚公園、内堀南公園、外堀、吉津屋町、京町、寺町と6.0㎞。歩いている途中は、曇る時間帯もあり、そういうときは楽です。

Dsc09215c_20250713132101 Dsc09320c_20250713132101  今日のハイライトは、こちら。京町の商店にあるツバメの巣で、ヒナが孵っていました。左の写真をよくご覧いただくと、2羽のヒナの嘴が見えています。親ツバメは、2羽ともエサを運んできていました。しかし、右の写真のあと、1羽の親が巣に就きましたので、まだ孵っていない卵があるのかと思います。

Dsc08448c_20250713131901  さて、話を最初に戻して。拙宅マンションのプレイロットにいつもの(右の翼を傷めた個体)ハクセキレイがいたのですが、気づかずに近づいてしまい、諸戸氏庭園の大門の上に逃げられました(左の写真)。

Dsc08565c_20250713131901  船津屋さんの裏手の高水敷にもハクセキレイ。虫を捕まえていました。揖斐長良川の中州からは、オオヨシキリの鳴き声はあまり聞こえてきません。

Dsc08594c_20250713131901 Dsc08623c_20250713131901  柿安コミュニティパークで、カワウと、ハシボソガラス。ハシボソガラスは、数羽が集まっていました。

Dsc08651c_20250713131901 Dsc08700c-2  九華公園には7時頃に到着。ここでもまずは、カワウと、ハシボソガラス。相変わらず、野鳥は少なく、ヒヨドリはまったく見ません。多いのはスズメ。ドバト、ムクドリはかなり少ない状況。

Dsc08762c_20250713131901  Dsc08746c_20250713131901相撲場の近くでムクドリと、スズメ。

Dsc08642c Dsc08779c_20250713131901  昆虫は、クマゼミが元気で活躍中。まだ大合唱というレベルには至っていませんが、公園のあちこちで鳴いています。トンボはコシアキトンボがほとんどでした。オニヤンマらしきトンボも、ウチワヤンマも、今日は見ていません。

Dsc08855c_20250713132001 Dsc08846c_20250713132001  このごろ、ついつい赤須賀漁港まで足を延ばしてしまいます。まず目についたのは、カワウ。合計で3羽ほど。あちこちに散っていました。

Dsc08962c_20250713132001 Dsc09001c_20250713132001  よく探すと、アオサギが3羽、ダイサギが1羽。左の写真には、カルガモも写っています。カルガモは、合計4羽。今日も居残りキンクロハジロは、見当たりません。

Dsc09040c_20250713132001  赤須賀漁港は、赤須賀水門の内側にも船だまりがあります。ここにキンクロハジロがいないか、見てくるのですが、ここにはいないようです。

Dsc09422c  拙宅マンション近くの住吉入江まで戻ったら、ムクドリがコガネムシらしきものを捕まえていました。

Dsc08507c_20250713131901 Dsc09382c_20250713132001  余談ですが、今日は大潮のようで(こちら)、住吉入江も水がいっぱいでした。四日市港では、朝6時48分が満潮の時刻。左の写真は、その頃、住吉ポンプ場の東にて。右は、8時50分を過ぎた頃、住吉入江の南端にて。

Dsc08590c_20250713131901  柿安コミュニティパークの堀も、このように水がいっぱいでした。7時頃。写真の向かって右が三の丸水門で、そこを経て揖斐川につながっています。

 Dsc08792c_20250713131901九華公園の野球場の外野の外で、サルスベリが咲いています。Dsc08814c右は、吉之丸の市営住宅のところに咲いているオシロイバナ。似たようなパターンになってしまいます。

Dsc09137c_20250713132001 Dsc09101c_20250713132001  いつものヒマワリ銀座へも、どうしても寄ってきてしまいます(笑)。4輪目が咲きそうになっています。

250712175240411c 250712175610807c 余談。娘に買ってもらいました。そうでないと、こういうものは自分で買って、食べるということは、まずありません。「サムライマック 炙り醤油風 ダブル肉厚ビーフ」(¥580)。肉を食べたという感覚がいっぱいですが、年寄りとしては、レタスなど野菜も挟んであった方がよいなと思います。

Dsc09085c_20250713132001  今週は、明日午後、歯科検診。土曜午前は、愛車・コペンの点検、日曜午前には、内輪の勉強会と、それなりに予定があります。週間予報では、月曜から木曜にかけて、傘マークがありますが、1日中雨ということではなさそうです。京町の商店にあるツバメの巣でヒナが孵りましたから、それを見るのを楽しみに散歩生活と行きましょう。

2025年7月 2日 (水)

ツバメの学校と、イソヒヨ3きょうだい

Dsc05744c  曇っていて、湿度の高い日です。朝、散歩に出るときは湿度100%。14時現在でも77%もあり、ムッとしています。最高気温は、今のところ、32.5℃(13時57分)。今朝も6時50分から散歩へ。住吉神社、九華公園、貝塚公園、内堀公園、京町、新築公園、常盤町、寺町と5.7㎞。日差しはなかったものの、初めに書きましたように、湿度が高く、今日も汗びっしょり。2時間で帰宅。

Dsc05758c_20250702140401  今日も拙宅マンションのプレイロットで、いつものハクセキレイが見送りしてくれました(笑)。ひょっとしたら、このあたりに棲んでいて、わがマンションの住人になっているのかも知れません。

Dsc05826c_20250702140401  蟠龍櫓の近くでスズメのヒナ。今日も野鳥は少なめです。

Dsc06479c_20250702140601  九華公園でもスズメDsc06435c_20250702140601や、ドバトはいたものの、その数は少なし。ほかにカワラヒワや、コゲラの鳴き声が聞こえたのですが、姿は見えず。

Dsc06381c_20250702140601  グラウンドには、ムクドリが多数集まっていました。

Dsc05894c_20250702141901  さて、九華公園でのハイライトは、こちら。ツバメのヒナたち。吉之丸堀の上を通っている電線に、最大10羽のツバメのヒナが集まっていて、ビックリ。まるで「ツバメの学校」でした。

Dsc05929c_20250702140501 Dsc05941c  たぶん3~4家族が集まったのだろうと思います。あまりよい写真ではありませんが、この3羽は、1つの家族なのだろうと思います。親がヒナにエサをあたるところも見られました。飛行訓練や、エサ取り訓練のためにやって来たのでしょう。毎年、ここでこういうシーンをよく見ます。

 Dsc06206c_20250702140601ヒナが親にエサをねだっていますが、親ツバメは相手をしていません。エサを与えるつもりはなく、飛ぶ練習をさせたいのではないかと思います。

Dsc06183c_20250702140601 Dsc06326c_20250702140601  曇天で、少し距離があり、背景が林になっていますので、あまりよい撮影条件ではなく、ピンボケ写真を量産してきましたが、比較的マシなものを。このあと、私は、本丸跡から鎮国守国神社を回って、もう一度ここに来たのですが、電線には3~4羽しかヒナはいませんでした。グラウンドで7~8羽のツバメが飛び回っていましたので、その中には、エサ取り訓練をしているヒナもいたと思います(写真撮影にはチャレンジしたものの、敢えなく敗退)。

Dsc05872c  神戸櫓跡にあるカワウの巣。距離があって、様子が今ひとつ良く分かりませんが、この写真の個体は、今年生まれのヒナと思われます。もう親と変わらない大きさですが、鳴き声、鳴き方がヒナのもの。ヒナらしき鳴き声が聞けるのは、この1羽のみとなっています。

Dsc06600c_20250702140701  Dsc06506c鎮国守国神社の社務所裏の堀で、昆虫。左の写真は、シオカラトンボのオス。現地ではまったく気付かなかったのですが、フナムシも写っていました。子どもの頃は、海の近くに住んでいて、よく見た記憶があります。九華公園でも、梅雨時になるとたくさん見ます。コシアキトンボの飛翔シーンにもチャレンジしたのですが、これもなかなか難しい。トンボは、飛ぶ向きを急に変えますから、追いつきません。

Dsc06951c_20250702140701  貝塚公園でもスズメ。ほかには、ハシボソガラスがいたくらい。

Dsc06978c  Dsc06990c 京町のツバメの巣。左は、昨日、1羽がなかなか巣立たずに居残っていた、民家の巣。今朝は、もう誰もいませんでした。あの1羽も、無事に巣立ったものと思います。「空の巣症候群」のような心境です。右は、商店にある巣。珍しく、親ツバメは不在。あんなに「マジメだ」と褒めたのに(笑)。自分の食事にでも行ったのでしょう。これからしばらくは、この焦点にあるツバメの巣が楽しみというか、頼りです。

Dsc07064c_20250702140801  寺町商店街から住吉入江まで帰ってきたら、イソヒヨドリが登場。まずは、幼鳥が2羽。これは、先日、船津屋さんのところで見たイソヒヨドリだろうと思います(2025年6月30日:夏越しの大祓の今日は、バードウォッチングの吉日でもありました)。

Dsc07165c_20250702140801 Dsc07177c_20250702140801  見ていると、3羽がそろい踏み。3羽ともヒナというか、幼鳥というか。右の写真は、その1号(勝手に命名しました)。

Dsc07186c Dsc07200c_20250702140801  続いて、2号、3号。

 Dsc07245c_20250702140801 幼鳥たちは、皆同じ方向を向いていますが、その視線の先には、お父さん。幼鳥たちは、お父さんの引率というか、指示で動いているように見えました。

Dsc06391c_20250702140601  Dsc07019c_20250702140801 暑いので、涼しげな写真を。毎度おなじみのアガパンサスですが、今日は、クローズアップ写真。鎮国守国神社の裏手にて。スイレンの花は、御坊さんにある池にて。それにしても、こうも暑いと、どこかにウォーキングに行きたいという気持ちは、萎えます(笑)。出かけてもよいのですが、よく知らないところで、熱中症になって倒れていてもいけませんから。

 もう1つ。250702083735489c今年も、昨日から「くわなかき氷街道2025」のイベントが始まっています。スタンプラリーや、SNSコンテストもあります。リンク先をご覧ください。ショップリストは、こちら。お値段は数100円から1,000円台半ばまでさまざま。個人的には、ナガシマファームのオリーブオイルのかき氷がいいかなと思っています(2023年9月10日:20230910長島ファームにて安永氷)。ただ、ほかはほとんど食べたことがありません(笑)。写真は、フルーツスノウさんの店頭にて。

2025年6月25日 (水)

ランチのあと、ツバメの巣を見てきました

Dsc07957c_20250625135801  雨は朝早くに上がり、午前中は曇り。空模様が気になったものの、予定通りに、朝8時から「定例散髪」のためS理容院さんへ。別にこだわりはありませんし、予定通りに行かなくてもパニックにはなりません。散髪を済ませて、いったん帰宅。

250625111903464c 250625114644865c  同級生K氏とランチを約束していましたので、11時半前に寺町商店街へ。K氏の希望で、今日は、こちら、てらまちダイニングuosueさんへ。私は、2月に大学の時の友人と来て以来、2回目(2025年2月6日:20250206近鉄あみま倶楽部ハイキング「七里の渡・大福田寺コース」へ(一回完結))。人気店で、開店時刻前に、電話予約の方も含め6組ほどが待っていました。今日も刺身定食。私はマグロにしました。これで税込み¥1,650。食後には、コーヒー(¥350)をいただいてきました。1時間半ほど滞在。

250625113612793c  店内はハワイ風。ハワイの料理もありますし、魚を選んで、焼いたり、煮たりもしてもらえます。唐揚げもありますが、それはかなりのボリュームで、年寄りではとても食べきれないくらい(持ち帰り可)。刺身はおいしく、ビールか酒が欲しくなりました(笑)。

Dsc07875c_20250625135901  近くまで行きましたので、京町に足を延ばして、ツバメの巣もチェックしてきました。左の写真は、商店にある巣。先日、修復していたところですが、今日はすでにツバメが巣に就いていました。この様子では、早くも卵を産んで、抱いているようです。

Dsc07940c_20250625135801  こちらは、民家にある巣。ヒナは4羽とも元気そうで、かなり成長しています。とくに向かって右側にいる2羽は、もうじき巣立ちそうな雰囲気でした。

Dsc07984c_20250625135801  このあと、寺町を通って帰宅。午後からは、晴れ間も出て来て、かなり蒸し暑くなっています。最高気温は32.1℃です。明日は、曇りのち雨の予報ですが、朝のうちは散歩には行けそうです。明後日からは、梅雨の晴れ間が戻り、またもや暑い日々だとか。

2025年5月20日 (火)

20250520勝手にハイキング「離宮院跡を訪ねて」(一回完結)

Img_1601c_20250520154001  暑い日になりました。真夏日という予報もありましたが、桑名では28.5℃にとどまっています。先般放送された「新ブラタモリ」で、タモリさんが斎宮跡を訪ねたのを見て(第五夜▼ついにゴールの神宮へ!斎宮・二見浦)、そういえば「歩いて伊勢参りツアー」をしたときに、見逃したところがあったのを思い出しました。それが、離宮院跡。この近くを伊勢街道が通っていて、街道沿いに看板があったにもかかわらず、「まぁいいか」と通り過ぎたのです(2021年12月15日:20211211「東海道・伊勢街道歩いて伊勢参りツアー」第16回「明野からいよいよ伊勢神宮・外宮へ」(その1)……明野駅をスタートし、宮川を渡り、神領域へ)。この離宮院跡は、あとで触れますが、斎宮の関連施設があったところなのです。やり残した宿題を解消しようという感じで、離宮院跡と官舎神社を訪ね、ついでにへんば屋でへんば餅その他を買おうと思って、出かけてきました。

Img_1492c Img_1510c  離宮院跡と官舎神社の最寄り駅は、JR参宮線宮川駅。桑名から、まずは近鉄で松阪へ。桑名駅発8時40分の五十鈴川行き急行に乗車し、松阪駅には9時47分着。¥1,140。JR松阪駅発10時7分の鳥羽行き普通に乗り換え、宮川駅には10時47分に到着のはずでしたが、快速みえの遅れの影響を受け、8分ほど遅延。¥330。

 Img_1754c 宮川駅から1本道を隔ててすぐ南に森があります。この写真の左端に小さく写っているのが、宮川駅。大きな森が、離宮院跡と官舎神社。

250520hikingmiyagawa  今日歩いてきたルートマップ。現地では、マップ上は3.4㎞となっていますが、離宮院跡と官舎神社で歩き回りましたから、実際にはもっと歩いています。帰りは、近鉄山田線明野駅から電車に乗りますが、この道筋は、「歩いて伊勢参りツアー」でも歩いたルートとほぼ同じ(2021年12月15日:20211211「東海道・伊勢街道歩いて伊勢参りツアー」第16回「明野からいよいよ伊勢神宮・外宮へ」(その1)……明野駅をスタートし、宮川を渡り、神領域へ)。

Img_1623c Img_1618c 離宮院は、斎王(伊勢神宮に奉仕する未婚の皇女・王女)が、伊勢神宮に奉仕する際に宿泊所としていた施設で、大神宮司の政庁や度会郡の駅家でもありました。元は、山田原沼木郷高河原(現在の伊勢市宮後、月夜見宮のあたり)にありましたが、水害によって、延暦16(797)年8月にこの地(湯田郷宇羽西村、現在の伊勢市小俣町)に移転しています。天長元(824)年に多気の斎宮(現在の斎宮跡)が不便なために、ここ離宮院を斎宮にあてたことがありましたが、承和6(839)年に火災で全焼し、斎宮は多気に戻っています。鎌倉時代以降、斎宮の廃絶によって、離宮院も次第に荒廃しましたた。大正13(1924)年に国の史跡に指定されています。

 Img_1570c 現地には、土塁が残っています。その表示もありますが、土塁ということばからは、もっと高い土の盛り上がりがあるかと思ったのですが、私にとっては必ずしもはっきりしませんでした。

Img_1638c_20250520154001 Img_1630c  敷地はかなり広大で、現在は離宮院公園として整備されています。左の写真は、宮川駅のすぐ南あたりの様子。右は、離宮院跡の説明看板。正門と思われる八脚門や、それに続く垣(塀)や建物の跡が、昭和54(1979)年の発掘調査で見つかっているそうです。ただ、斎宮跡ほどきちんとした調査は行われていないような印象でした。

Img_1538c_20250520153901 Img_1550c  「力藤」と書かれた藤棚がありました。「力藤の伝説」があり、力藤の生存した時代に必ず一人、腕の強力な力士が生まれ、決して負けなかったそうですが、何をいいたいのか、今ひとつよく分かりませんでした。その近くには、梅園があります。

Img_1556c Img_1574c  官舎神社が離宮院跡の西側にあります。このようなところを通って、官舎神社の方へ歩いて行きます。東側からは、裏参道となっているようでした。途中には、皇大神宮遥拝所があります。

Img_1722c Img_1714c_20250520154001  官舎神社は、なかなかよい感じの神社でした。神社の説明板によれば、主祭神は建御雷之男神経津主神天児屋根尊、姫神です。延暦16(797)年8月3日、離宮院が創設されたとき、神宮祭主大中臣朝臣諸魚らが、中臣氏祖神・春日明神を大仏山東麓津島崎から離宮院西方に遷座。平安・鎌倉時代は、延喜式内「官舎神社」と同じ神として、歴代大宮司により氏神祭が行われたといいます。15世紀後半の離宮院廃絶にともない、この社も廃れ、中世末から、近世にかけては社殿もないまま離宮の神として祀られていたそうです。寛文3(1663)年、大宮司中臣精長が、離宮の一角に中臣氏社を再興し、離宮の神と一体のものとして明治に及びました。珍しい社名ですが、大宮司の庁院や斎内親王の離宮の「官舎」に由来すると伝えられています。

 Img_1658c「離宮さん」「旅の宮」「大漁宮」とも呼ばれ、航空・交通安全や、漁業者の方からの信仰も集めているといいます。

Img_1673c Img_1664c_20250520154001  目を引いたのは、狛犬。狛犬には詳しくありませんが、かなりグラマラスです。「足留め」といって、不幸や、悪事、厄災を止めるために「足留祈願紐」を狛犬の足にくくりつけると効果があるそうです。

Img_1705c  社務所の近くには、獅子岩が祀られていました。離宮院が盛んな頃、鬼門を守る災難除けとして、獅子頭に似た奇石を祀ったと思われるそうです。現在は鬼門の位置から社務所の近くに写され、石を撫でると災難除けになるといわれ、信仰を集めています。

Img_1776c Img_1784c_20250520154001  以上で、本日の目的地はほぼコンプリート。もっと見て回るところがあると思ったのですが、ちょっと当てが外れたというのが本当のところ。離宮院跡は、国の史跡ですからもう少し整備し、説明板なども充実して欲しい気がします。宮川駅の方を回って、伊勢街道に出ます。このあたりの伊勢街道は、2回歩きましたが、いずれも桑名方面から来ました。今日は、逆に桑名を向いて行きます。小俣小学校のところに小俣町道路元標(右の写真)。

Img_1806c_20250520154001  2.5㎞の手前に新出の庚申堂と、常夜灯。庚申堂は、安永年間(1772~1781年)の建立で、ここは新出村の南口。悪いものが入ってこないようにということであろうと思います。

Img_1848c  ほぼ3㎞地点にへんばや本店。今日の2つ目のミッションは、ここでへんば餅と、昆布の佃煮を買い、さわ餅を食べてくることでした。餅屋で佃煮?と思われるでしょうが、これがおいしいのです。さわ餅は、松阪から伊勢あたりの名物餅の1つ。残念ながら、工事中で店内に埃が立つことがあるので、店内飲食は取りやめているということで、さわ餅も2個パック1つを買ってきました。

Img_1844c  へんばやの向かいにシイの木が2本。昔は、椎の辻と呼ばれていて、このシイの木に触ると、祟りがあるといわれたそうです。

Img_1861c Img_1872c  3㎞あまりですから、割と早く、12時過ぎにゴールの近鉄山田線明野駅に到着。近鉄松阪駅の駅ナカファミマで「おむすび&焼きそばセット(¥430)」をゲットしておきましたので、待合室で昼食。明野駅発12時25分の普通電車伊勢中川行きで、松阪に12時42分に到着。12時54分発の急行名古屋行きに乗り換えて、桑名駅には14時3分に到着。¥1,370。それにしても、今日の目的地は、伊勢の手前(実際には、伊勢市内)でしたが、これはやはり遠い(笑)。

Screenshot_20250520143450c  今日は、やはり暑かったですね。トータルで7.78㎞を歩き、歩数は11,326。普段の散歩に毛が生えたくらいですが、暑くて、汗をかきましたし、500mlのペットボトルのお茶を飲み干しました。

Img_1875c_20250520154001 Img_1879c  こちらは、土産に買ってきたもの。左の写真で、向かって左にあるのが、さわ餅。四角に切ったのし餅に餡を挟んだシンプルなお餅です。白とよもぎの2種類があり、甘さもひかえめでした。へんば餅や、昆布の佃煮は、上のリンク先にきちんとした画像と説明があります。

250520082827156c_20250522031401  オマケその1。往きに桑名駅で電車を待っていたら、ミジュマルライナーがやって来ました。上之輪新田でミジュマルライナーの写真を撮っていたのですが(2025年4月12日:長良川河口堰、長島町そして上之輪新田へ……念願のミジュマルライナーの写真も撮れました)、間近で見るのは初めて。ちなみに、途中、白塚駅にある白塚車庫にポムポムプリンがペイントされた「三十三銀行ラッピングトレイン」(2025年4月27日:今年もコアジサシはやって来たか?)が留置してありましたが、これは写真は撮れず。

Img_1495c_20250522031401 Img_1498c_20250522031401  オマケその2。松阪駅から乗車した参宮線の電車は、ワンマン運転でした(2枚目の写真)。ワンマン列車への乗降はすでに慣れましたが(2021年10月15日:20211009「東海道・伊勢街道歩いて伊勢詣りツアー」第11回「津・高茶屋~松阪・小津」(その1)……JR高茶屋駅をスタートし、玉造院、明治天皇島貫御小休所跡、円福寺を見て、雲出川を渡って松阪へ、2021年10月20日:20211016「東海道・伊勢街道歩いて伊勢詣りツアー」第12回「松阪・小津~松阪駅」(その1)……JR紀勢線・六軒駅を降りて、市場庄の古い町並みへ)、最初は戸惑いました(笑)。これらの写真は、車内のものですが、車外にもドアの開閉ボタンがあります。ランプが点灯している間(つまり、停車中)にこれを押すと、ドアが開閉して、乗降できるのです。宮川駅で下車する際も、先頭車両の運転室のすぐ後のドアを利用するのですが、運転士さんに切符を渡したあと、自分で「開くボタン」を押して電車を降りました。

Img_1506c_20250522031401  こちらは、車内に掲示されている「ワンマン列車の乗降方法」です。ご参考までに(笑)。

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  • 平凡社: 街道アトラス

    平凡社: 街道アトラス
    旧街道に興味があります。ただし、あまりあちこちの街道を歩いたわけではありません。この本では、東海道と中山道は各宿場も紹介されるなど、詳しく載っていますが、その他の街道はダイジェスト。いわば、旧街道のカタログ本といったところ。現代の道と比べたり、旧街道がどのようにつながっていたかを知るにはよい本です。ただし、この本だけを頼りに旧街道を歩くことは、ほぼ不可能でしょう。 (★★★)

  • 保阪正康: なぜ日本人は間違えたのか―真説・昭和100年と戦後80年―(新潮新書)

    保阪正康: なぜ日本人は間違えたのか―真説・昭和100年と戦後80年―(新潮新書)
    今年は、昭和100年であり、戦後80年でもあるということで、新聞などでも特集記事が掲載されています。太平洋戦争は、日本という国を滅亡の一歩手前まで追い込みました。昭和という時代もそれが終わってから35年以上経ちますから、これからは歴史として語られるようになっていくはずです。この本は、二・二六事件、東京裁判、高度成長、田中角栄、昭和天皇など、時代を大きく変えた8つの事象を取り上げ、当事者たちの感情や思惑排して見つめ直すことを通して、これまでの通説、定説とは異なるそれらの真相を浮かび上がらせようとしています。読後感としては、私なども、何となくそうなのかと思っていたことがひっくり返されたような感じを抱いています。目的と手段を取り違えている、事実や科学的知見から目をそらしている、希望的観測を事実と思い込む、妙な精神論に陥るなど、今も続く認知、思考は、太平洋戦争のときの軍指導者から始まっているのかも知れません。いろいろな意味で「戦後」という概念については、根本的に再検討が必要ですし、日清戦争から太平洋戦争に至る数十年の戦争の時代は、何に由来し、そこから何を学ぶか、よくよく考えてみる必要があると思いました。 (★★★★★)

  • 保阪 正康: 保阪正康と昭和史を学ぼう (文春新書)

    保阪 正康: 保阪正康と昭和史を学ぼう (文春新書)
    保阪正康さんは、一貫して近現代史を検証し続け、5,000人もの歴史の証人を取材してきています。この本は、月刊『文藝春秋』に掲載されたものから15編を選んでまとめられています。読み応えがあるのに、分かりやすい内容で、昭和史の証人として瀬島龍三、後藤田正晴などインタビューが、また、昭和の戦争7つの謎として無謀な開戦を決意した理由などが載せられています。その後、あの戦争と昭和史を語ろうということで、半藤一利さんなどとの対談が載っています。最後に、歴史をどう引き継ぐかということで、講演録があります。この講演では、江戸時代まで遡らなければ日本人は理解できない、江戸時代の260年を通じて、戦争をしなかったという事実から教訓、知恵を学ぶ必要があるなど、江戸時代に築かれた財産をもう一度取り戻すことの重要性が語られています。明治維新という、薩長の下級武士の暴力革命を経て、帝国主義国家が作られていく過程で、江戸自在の財産は放棄されたと著者はいいます。知識、技術は学び、取り入れたのに、哲学までには思いが至らなかったため、そうなっています。また、もう一つ、著者が強調するのは、天皇制の捉え方、論じ方です。天皇制は、本質的に戦争を嫌う制度だと著者はとらえています。これは、私には目から鱗の見方でした。さらに、天皇は何らかの形で京都にお住まいになって、政治の中心は東京にあってという江戸時代の知恵をもう一度取り戻すのもよいという提案は、真摯に検討する価値があると思います。 (★★★★★)

  • 芝村 裕吏: 関数電卓がすごい (ハヤカワ新書)

    芝村 裕吏: 関数電卓がすごい (ハヤカワ新書)
    関数電卓は持っていますし、その昔は、プログラム電卓で平均値、標準偏差などの計算をする簡単なプログラムを組んで使っていたこともあります。タイトルに惹かれて買ったのですが、ウ~ン、期待はずれでした。計算例が平方根以外にはほとんどありませんでした。関数電卓を片手に、その使い方や、どのような応用ができるかを知りたいと思ったのですが、そういう内容はあまりなくて残念でした。ただこの本を読んでよかったのは、数学の力と計算力とは別物であることが分かったこと。また、計算については、関数電卓などを駆使すればよいということでした。私自身、数学には自信がないのですが、「エェ!?、そうだったっけ?」と思う内容もありました(つまり、間違っているんじゃないの、と思える内容)。 (★)

  • 今尾 恵介: 地名散歩 地図に隠された歴史をたどる (角川新書)

    今尾 恵介: 地名散歩 地図に隠された歴史をたどる (角川新書)
    地名の由来については興味がありますから、この本を手に取ったのですが、読み始めたものの、すぐに「放置」していました。テーマごとに、それに関連する地名が列挙され、その由来について多少の説明(蘊蓄?)が書かれているのですが、列挙されている(例示されている)地名が煩雑で、読むのが面倒になってしまったのです。「地名マニア」の方であれば、これくらい何のそので読み進めたのでしょうが、私にはちょっと難行でした。2年くらい経って、気を取り直して、少々無理矢理に読み進めました。が、「不思議な名称には物語がある」という、帯の謳い文句には、いささか無理があるかなという気がします。物語というのであれば、個々の地名についてもうすこし物語って欲しい気がするのです。ただし、以上は、極めて個人的な感想です。 (★★)

  • piro piro piccolo: 意外と知らない鳥の生活 (コミックエッセイ)

    piro piro piccolo: 意外と知らない鳥の生活 (コミックエッセイ)
    本の帯に「あなたが毎日スルーしている鳥たちの素顔」「カラスも本当は人が怖い」とあります。ほとんど知っている内容でしたが、このように改めて、まとめてあると、いっそうよく分かりました。野鳥観察を始めたばかりの方、野鳥に興味を持ち始めた方には、最適な参考書の1つと思います。身近にいる鳥ばかりが取り上げられていますが、それだけに身近な鳥の行動や、特徴がよく分かって、野鳥がもっと好きになること請け合いです。タイトル通り、まさに「意外と知らない」です。自分では知っているつもりでも、意外と知らないことは多々ありそうです。 (★★★★★)

  • 五味 洋治: 高容姫 「金正恩の母」になった在日コリアン (文春新書)

    五味 洋治: 高容姫 「金正恩の母」になった在日コリアン (文春新書)
    高容姫という女性を知る人は多くはないかも知れませんが、本のサブタイトルにあるように、金正恩の母となった在日コリアンの女性です。北朝鮮では、日本から帰国した人間の社会的地位は低いため、その存在は公的には明らかにされていませんし、「国母」として崇拝されることもありません。これは、金正恩の弱点でもあり、コンプレックスにもなっているかも知れません。大阪の鶴橋で生まれ育った少女の数奇な運命をたどった、力作です。よくぞここまで取材したものだと思います。高容姫の人生をたどることで、北朝鮮の体制、社会、歴史にまで理解が及びます。ほとんど一気読みをしてしまいました。ちなみに、現在も大阪には、金正恩の伯父を始め、親戚が50名以上も暮らしているといいます。このことは、日朝関係の改善や、拉致問題の解決の手がかりになるのではないかという気がします。 (★★★★★)

  • 本郷 和人: 東大生に教える日本史 (文春新書)

    本郷 和人: 東大生に教える日本史 (文春新書)
    別に「東大生に教える」でなくてもよいのですが、この本の元になったのが、東京大学教養学部の学生たちに「暗記不要、歴史を考えるおもしろさを伝えたい」ということで行った連続講義ですから、そういうタイトルになっています。歴史、とくに高校時代に学んだ歴史は、やはり暗記科目でした。あれから50年以上経った今でも、そこから抜けきっていない気がします。そういう意味では暗記ではなく、時代を動かす原動力は何か、誰が時代を変えていくのかという視点から歴史を見て、考えるのは、新鮮です。史実は変わりませんが、それを材料に、自分の視点から、自分の見方で論理を組み立て、自分なりの歴史像を造ってみることを愉しめばよいという著者の考え方をしっかりと身につけられたらよいなというのが、読後感です。 (★★★★★)

  • 木村幹: 国立大学教授のお仕事 ――とある部局長のホンネ (ちくま新書)

    木村幹: 国立大学教授のお仕事 ――とある部局長のホンネ (ちくま新書)
    未だにこういう本を手にするということは、過去の仕事に未練があるのか、と思われそうです。確かに、健康問題がためとはいえ、定年のはるか前にリタイアせざるを得ませんでしたので、未練がまったくないとはいえません。部局長になったことはありませんでしたが、副学部長に相当する立場や、大学の評議員、セクハラマニュアル作成や、セクハラ実態調査を実施する責任者にはなりました。故に、1つの部局内だけではなく、全学的な立場での仕事も経験しました。ごく小さな研究会の会長をしたこともありますし、いくつかの学会で査読委員も依頼されたこともあります。自慢を書いているのではなく、この本の著者の経験と似たような経験もしてきたということです。世間でもたれている大学の教員のイメージは、著者が書いておられるように、実態に即したものというより、先入観がかなり先行したものと思います。現実には、多岐にわたり、大量の仕事、それも本来の業務である教育研究以外の仕事が占める比率が、年々高まっています。われわれが学生だった頃は、まさに古き良き時代でした。独法化されて以降は、教員受難時代といえるかも知れません。日本人は、大学に限らず、小中校ともに、教員に過剰に期待し、酷使していると私は考えています。専門性を尊重し、それが発揮できるような環境条件を整えてこそ、国も民も栄えるような気がします。大学の教員がどのような人達で、どのように働いているかを理解するには、好著と思います。 (★★★★)

  • デジタルカメラマガジン編集部: デジタルカメラマガジン 2025年5月号[雑誌]

    デジタルカメラマガジン編集部: デジタルカメラマガジン 2025年5月号[雑誌]
    ブロ友さんから教えていただきました。昔は、書店でよく立ち読みしていた雑誌です。2025年5月号の特集は、「野鳥撮影超入門ガイド」。内容はもちろん参考になることがたくさんありますが、載っている野鳥の写真がどれもきれいで、驚くくらい。これを眺めているだけでも楽しめるかも知れません。これで¥1,200なら、安い買い物といえるでしょう。 (★★★★★)

  • 日本放送協会,NHK出版: NHK 3か月でマスターする 江戸時代 2025年 1月~3月 [雑誌] (NHKテキスト)

    日本放送協会,NHK出版: NHK 3か月でマスターする 江戸時代 2025年 1月~3月 [雑誌] (NHKテキスト)
    NHKのEテレで放送された、同名の番組のテキストです。今年の大河ドラマ「べらぼう」の関連番組ともいえます。放送を見なくとも、このテキストを通読することによって、江戸時代の概要をおさらいし、さらに、学生時代に学んだ知識をアップデートすることができます。とくに私のように、学生時代から50年近く過ぎたものにとって、昔、教科書で学んだことが、今やまったく書き替えられていることもよくあります。図表、写真も多用されていて、とても分かりやすいものです。 (★★★★)

  • 田中 優子: 蔦屋重三郎 江戸を編集した男 (文春新書)

    田中 優子: 蔦屋重三郎 江戸を編集した男 (文春新書)
    今年の大河ドラマの主人公である蔦屋重三郎について書かれた本ですが、読み終えるのに難儀しました(苦笑)。蔦屋重三郎は、数多くの洒落本、黄表紙、狂歌を世に出し、歌麿、写楽を売り出した人物です。江戸最大のプロデューサーというか、編集者というか。大河ドラマの主人公になるくらいなら読んでみるかと思って、気楽に手に取ったものの、専門書ではないかと思えるような内容、記述で読むのに苦労しました。著者の田中優子さんは、法政大学総長も務めた日本近世文学、江戸文化の大家。 (★★★)

  • 岩波 明: 高学歴発達障害 エリートたちの転落と再生 (文春新書)

    岩波 明: 高学歴発達障害 エリートたちの転落と再生 (文春新書)
    高学歴、高機能の発達障害の方たちの人生は、かなり激しいアップダウンを示すことがよくあります。ダウンした、長いつらい時期を過ごさざるを得ない人達であっても、そこから這い上がり、復活して、成功をつかむことが可能な人達も多くいます。その一方で、長きにわたって低迷した状態から抜け出せない人や、失敗、挫折を何度もくり返してしまう人もいます。高学歴、高機能の人達は、理解がよく、必要な情報に容易にアクセスする能力を持っているのですが、この点がマイナスに作用することもあります。知識量が多くて混乱したり、自分の考えに固執して医師と対立関係になったりすることがあるからです。私自身は、発達障害のある人には、自覚と工夫が必要と考えていますが、この本を読み終えた現在も、その考えに大きな間違いはないと思っています。さらに、発達障害の特性があったとしても、広い意味での環境要因を整えることはとても重要です。専門家による専門的な援助はもちろん、学校、職場の環境調整、家族の適切なサポートなどがそれです。「工夫」をする際には、とくに力量のある専門家からの援助は不可欠です。ASDについては、中核的症状に対する、有効な薬剤がない現状では、心理教育や、認知行動療法、SSTが有用です。ADHDの諸症状には、有効な薬剤が複数ありますし、心理教育や、認知行動療法のアプローチも有用でしょう。苦手なことについてがんばろうとしないことや、自分の得意な事が上手く発揮できたり、活かせたりすることを考えることもとても大切です。この本は、当事者の方やご家族、関わりを持つ教師などの皆さんにとても参考になるでしょう。 (★★★★)

  • 外山滋比古: 人生の整理学 読まれる自分史を書く (イースト新書Q)

    外山滋比古: 人生の整理学 読まれる自分史を書く (イースト新書Q)
    著者は、私の出身高校が旧制中学であった時代の大先輩。『思考の整理学』ほか、多数のベストセラーを書いておられます。この本は、ほかの本を探しに書店に行ったときに見つけて、即買い。自分史を書こうとは思っていませんが、これまでの人生を振り返るのに、何か参考になるかも知れないと思って、買ってきました。「サクセスストーリーのほとんどが退屈」「言いたくてむずむずするところは抑える」「『私』をおさえて『間接話法」で書いてみる」「お手本の文章をみつけて、軟度も読む」「内田百閒『戦後日記』のようにさらっと書いてみる」などなど、首肯するところ多々ありました。 (★★★★)

  • 小松 正: なぜヒトは心を病むようになったのか? (文春新書)

    小松 正: なぜヒトは心を病むようになったのか? (文春新書)
    進化心理学とは、ヒトの心のはたらきを「自然淘汰による進化」という考え方によって統一的に説明しようとする分野です。私が現役の頃から発展してきた、新しい心理学の分野です。この本は、ヒトが陥る自己否定的な状態、他人に対する攻撃性、人間同士の対立や分断など、ネガティブな性質がなぜ進化の過程で残ったのかを考察しています。一言でいうと、それは生存や繁殖と深い関係があるというのです。進化心理学から捉えることで、これら、心のダークサイドがよりよく見えてきます。 (★★★★)

  • 林 望: 節約を楽しむ あえて今、現金主義の理由 (朝日新書)

    林 望: 節約を楽しむ あえて今、現金主義の理由 (朝日新書)
    林望こと、リンボウ先生の本は、昔々、よく読みました。「イギリスはおいしい」などのエッセイは楽しみました。この本のタイトルをネットで見たとき、まさかあのリンボウ先生だとは思ってもみませんでした。リンボウ先生と節約というのが結びつかなかったのです。しかし、読んでみると、まがいもなくあのリンボウ先生の文章でした。ただの節約術の本ではなく、高齢になったときのライフスタイル、生き方について、リンボウ先生の考え方が展開されていました。筋金入りのへそ曲がりにして、頑固者のリンボウ先生らしい生き方です。キーワードを拾っただけでも、その一端が分かります。「銀行は信用してはいけません」「(お金を)知らない人に預ける危険性を考える」「高齢者は見栄を張らない」「冠婚葬祭は義理を欠く」「自然の調整機能に任せる」などなど。私はリンボウ先生ほど変人でも頑固でもないと思っていますが(多少は変人で、融通が利かないという自覚はあります)、なるほどと思ったことは参考にして行きます。 (★★★★)

  • 関裕二: アマテラスの正体(新潮新書)

    関裕二: アマテラスの正体(新潮新書)
    著者の前著『スサノヲの正体』も、興味深く読みました。斬新な着眼点と発想で、思いもかけない結論に至っています。読み物としてはとてもおもしろいという点で、☆を5つとしました。ネタバレになりますから、詳しいことを書くのは控えておきますが、著者は、伊勢神宮に祀られているのは、いわゆる「天照大神」ではなく、別の霊威の強い(祟る)、二柱の神だとしています。祟るが故に、伊勢に放逐されたのだと主張するのです。ただ、著者の肩書きは、歴史作家にして、武蔵野学院大学日本総合研究所スペシャルアカデミックフェローであり、仏教美術に関心をもち、奈良に通ううち、独学で日本古代史を研究したということですから、現在の歴史学や考古学が明らかにした内容と整合性がとれている主張なのかどうかは、私には判断はできかねます。それ故、「読み物としてはおもしろい」と評価しています。 (★★★★★)

  • 小塩真司: 「性格が悪い」とはどういうことか ――ダークサイドの心理学 (ちくま新書)

    小塩真司: 「性格が悪い」とはどういうことか ――ダークサイドの心理学 (ちくま新書)
    タイトルに惹かれて読みました。ただし、初めにお断りしておきますが、図表こそないものの、心理学の専門書といっても良いくらいの、分厚い記述になっていますので、馴染みのない方にとっては読みやすいものではありません。「性格が悪い」ことについて、最近研究が進んできた「ダークな性格」を中心にまとめられています。ダークな性格とは、マキャベリアニズム、サイコパシー、ナルシシズム、サディズムの4つの特性です。これらの特性とリーダーシップ、社会的成功との関連、身近な人間関係中でのダークな性格、ダークな人物の内面、ダークな性格の遺伝、ダークさとは何かについて、文献を引用しつつ論じられています。その上で、性格の良し悪しは、その内容ではなく、どのような結果に結びつくかで判断されるというのが、著者の結論でした。 (★★★★)

  • 和田 秀樹: 老いるが勝ち! (文春新書)

    和田 秀樹: 老いるが勝ち! (文春新書)
    和田秀樹さんは、もともと高齢者専門の精神科医です。浴風会病院というところで35年間勤務され、6,000人以上の高齢者の方を診てこられました。その臨床経験から、高齢者については、理屈通りに行かないと思うことがたくさんあるといっておられます。タバコをたくさん吸っていても100歳まで生きる人もいれば、検査データはすべて正常なのにガンで亡くなる人もいるのだそうです。医者にいわれて血圧その他に注意していたのに、脳卒中を起こす人もいます。和田さんはこの本で80歳を過ぎたら我慢せず、好きな物を食べ、行きたいように生きることを勧めています。また、医療に関わらない方が長生きできる共書いています。不摂生を勧めておられるわけではありませんが、常識にとらわれず、自由に生きた方が楽しみも見つかってよいのではないかと思います。養老孟司先生流にいえば「なるようになる」のですから。 (★★★★★)

  • 彬子女王: 赤と青のガウン オックスフォード留学記 (PHP文庫)

    彬子女王: 赤と青のガウン オックスフォード留学記 (PHP文庫)
    彬子女王殿下の英国留学記です。彬子女王は、ヒゲの寛仁親王のご長女。殿下は、女性皇族として初めての博士号をオックスフォード大学で取得されました。この留学記は、ネットで話題になっていましたので、ぜひとも読んでみたいと思っていました。今上天皇の「テムズとともに」も読んだことがありますが、皇族の皆様は、どなたも誠実で朗らかで、それでいてユーモア溢れるお人柄をお持ちのようですが、殿下も同様でいらっしゃり、それがよく感じられる文章で楽しく拝読し、爽やかな読後感を持ちました。 (★★★★★)

  • 石井光太: ルポ スマホ育児が子どもを壊す

    石井光太: ルポ スマホ育児が子どもを壊す
    タイトルに惹かれて買ったのですが、帯にあるように「衝撃の現場報告」でした。この本に書かれているエピソードのうち、いくつかはこれまでにもマスコミ報道などで接していましたが、これだけのことがらが一度に示されると圧倒されます。現代の子どもたちは、まさに私たちが知っている(知っていた)子どもではなくなっているといえるようです。たとえば、「2歳児のネット利用率は58.8%」「子守歌はアプリで聞く赤ちゃん」「ヘッドガードの制服化」「教室の『アツ』に怯える小学生」「褒められ中毒はエスカレートする」などなど。スマホが登場して16年でその影響は大ですが、子どもたちの特徴に影響しているのはスマホだけではなく、現代社会や、大人達のありようも大きく影響しているといえます。「『将来の夢は交通整理のバイト』と言う女子高生」などはその例でしょう。私が教えている学生も、「『アツ』がすごい」ということがあり、いったい何だ?と思っていましたが、よく分かりました。すでに若い先生方は、デジタル・ネイティブ世代になっていますし、この本に登場する若者達が社会に出て、その中核を担うのも遠い将来のことではありません。これらの若者は、高い情報処理能力を持ち、周囲に適応する力もあり、コンプライアンス能力も高いのですが、それらを認めた上で、彼らが自立した大人になるために何が必要か見極め、それを提供することが必要とされるのでしょう。その意味では、大人の世代にも彼らを適切に理解し、必要な支援を提供する責任があります。 (★★★★)

  • 養老 孟司, 中川 恵一: 養老先生、再び病院へ行く

    養老 孟司, 中川 恵一: 養老先生、再び病院へ行く
    『養老先生、病院へ行く』の続編です。医療とは距離をとっておられる養老先生が、再診のため1年3ヶ月ぶりに東大病院に行かれました。大病から復活された今だからこそ語ることができる老い、医療、健康、死との付き合い方について、養老先生ご自身と、教え子にして主治医の中川恵一先生がお書きになっています。養老先生のスタイルをそのまままねすることは、凡人には不可能であり、よろしくはありません。しかし、健康についての考え方や、死についてのとらえ方などはとても参考になります。私が啓蒙されたことがらは、「健康法は人の数だけ存在する」「養老先生は抜け道の天才」「不連続な体調の変化に気をつける」「具合が悪いときは一週間様子を見ると医者に行くべきかどうか分かる」「お酒はもはや百薬の長ではないが飲む飲まないは自分で決めてよい」などでした。 (★★★★★)

  • 宮口幸治: 歪んだ幸せを求める人たち―ケーキの切れない非行少年たち3―(新潮新書)

    宮口幸治: 歪んだ幸せを求める人たち―ケーキの切れない非行少年たち3―(新潮新書)
    「ケーキの切れない非行少年たち」シリーズの3冊目です。本の帯には「『幸せを求めて不幸を招く人』の戦慄ロジック」とあります。「みんな幸せになりたい」という動機は万人がもつものでしょう。しかし、幸せの形は人それぞれですし、幸せになりたいと強く願うものの、かえって生きづらさや苦悩を抱える人たちもたくさんいます。著者は、人は幸せになりたいが故に、結果的に他人が不幸になることでもやってしまうといいます。さらに、幸せになりたいのだけれど、そのやり方がよくない」と考える、結果的に他人を不幸にする人たちを理解できるともいいます。著者が長年関わってきた非行少年達にもそれは共通するそうです。歪んだ幸せを求める人たちの背景にある要因として、著者は、怒りの歪み、嫉妬の歪み、自己愛の歪み、所有欲の歪み、判断の歪みの5つの歪みを取り上げ、事例も含めて考察しています。これを読むと、こうした5つの歪みは、ごく普通の人びとも多少とももっているものといえます。最終章では、自分と他者の「ストーリー」という概念を用いて、歪んだ幸せを求める事についてどう向き合えばよいか、提案されています。 (★★★★)

  • 森永 卓郎: 書いてはいけない

    森永 卓郎: 書いてはいけない
    他の本を買いに行った時、書店で平積みになっていましたので、思わず買ってしまいました。メディアのタブーに触れつつ、現在の日本が凋落している要因を3つ指摘しています。サブタイトルは、「日本経済墜落の真相」となっています。3つは、ジャニーズの性加害、財務省のカルト的財政緊縮主義、日本航空123便の墜落事件。この3つについては、関係者は皆知っているものの、触れてはいけない、本当のことをいってはいけないタブーになっているといいます。メディアで触れたら、瞬時にメディアには2度と出られなくなるそうです。ジャニーズ問題は、BBCの報道のためにオープンになってしまいましたが、著者の森永さんは、ご自身が病を得られたこともあって、現状を打破するためにこの本を書かれました。財務省による必要以上の財政緊縮政策と、日航123便の事故のお陰で日本がアメリカに対してどんどん主権を失っていったことが、日本経済の衰退の主たる要因と主張しています。たぶんそれは本当だろうなというのが、私の読後感。 (★★★★)

  • 立木 康介: フロイト『夢判断』 2024年4月 (NHKテキスト)

    立木 康介: フロイト『夢判断』 2024年4月 (NHKテキスト)
    何を今さら勉強しているのか? と思われるかも知れませんが、ちょっと前に流行った言葉でいえば、リスキリングに相当するかも知れません。学生時代に読みましたが、しっかり理解したかといえば、アヤシいのです。学生時代からは50年近い月日が経っていますので、その後の研究成果も含め、新しいことがあるだろうと思ったのです。100分de名著というNHK Eテレの番組のテキストです。講師の立木先生は、パリ第8大学で精神分析の博士号を取得され、京大人文科学研究所の教授。精神分析は「昨日までとは違う自分を手に入れるために行う」とおっしゃっていました。この番組でもっとも印象に残ったのは、あの有名な「エディプス・コンプレックス」よりも、今日、重要なフロイトが提案した概念は、「両性性」であるということでした。これは、いかなる個人も与えられた解剖学的性にしばられないセクシュアリティの自由を持つことをうたうものです。この視点に立てば、同性愛も、トランスジェンダーもいわば当たり前の存在であるということになります。これらを踏まえると120年間に書かれた「夢判断」の内容は、きわめて今日的な意義を持ってくると再認識する必要があります。 (★★★★★)

  • 諸富 祥彦: NHK「100分de名著」ブックス フランクル 夜と霧

    諸富 祥彦: NHK「100分de名著」ブックス フランクル 夜と霧
    フランクルのこの本は、改めて紹介するまでもないほど、有名な本です。私も学生時代、霜山徳爾先生の翻訳で読みましたが、ことばでは書き尽くせないほどの衝撃を受けたことを、いまでもよく覚えています。第二次世界大戦中にナチスの強制収容所に収監された経験をもとに、精神医学者・フランクルが、人生の目的を明確にし、その実現に向けて没頭する心理療法を紹介する本です。原題を直訳すると「それでも人生に然りと言う:ある心理学者、強制収容所を体験する」となります。実存心理学の名著であり、極限の環境におかれたとしても、何かが、あるいは、誰かがあなたを待っているということを主張しています。絶望して終わるのではなく、人生が何をわれわれに期待しているのかが問題であり、私たちはそれを学ぶことが重要だとしています。何度か読み直すことによって、人生への理解が深まる気がします。 (★★★★★)

  • 松田 忠徳, 増田 晋作: 枕草子の日本三名泉 榊原温泉

    松田 忠徳, 増田 晋作: 枕草子の日本三名泉 榊原温泉
    榊原温泉は、全国的に有名とはいえないかも知れませんが、名湯です。それは、枕草子に「湯は七栗の湯 有馬の湯 玉造の湯」にある、七栗の湯が榊原温泉と考えられるからです。最近、日本三名泉といえば、有馬温泉/兵庫県、草津温泉/群馬県、下呂温泉/岐阜県とされますが、枕草子に取り上げられたのはそれよりも古く、「元祖日本三名泉」といえます。榊原温泉の湯は、肌がきれいになる「美人の湯」というだけでなく、抗酸化作用もある健康の湯でもあります。この本は、日本一の温泉教授・松田先生と、地元を知り尽くした増田さんの共著で、「何もない」といわれていた榊原温泉の魅力を語り尽くしています。ちなみに、私にとっては家内の実家を知る上で格好のガイドブックです。 (★★★★)

  • 文藝春秋: 定年後に読む不滅の名著200選 (文春新書)

    文藝春秋: 定年後に読む不滅の名著200選 (文春新書)
    この本の帯には「これが定年後の知の道しるべ!」とありますが、私自身はさほど大上段に構えたつもりで読んではいません。どのような本が選ばれているかにももちろん興味はあったのですが、それらがどのように紹介されているかといった方面に興味があって読みました。本を紹介している方々はいろいろな分野で功なり、名を挙げた方ばかり。それらの方がどんな本を読み、どのように唱歌していらっしゃるかが知りたかったのです。ちょっと邪道な読み方ではありましたが、しっかりと楽しめました。 (★★★★)

  • 石田泰弘(編著): 街道今昔 佐屋路をゆく (東海の街道2) (爽BOOKS 東海の街道 2)

    石田泰弘(編著): 街道今昔 佐屋路をゆく (東海の街道2) (爽BOOKS 東海の街道 2)
    さほど本格的に取り組んでいるわけではありませんが、昔の街道を歩くのは好きです。この本のテーマである佐屋路(佐屋街道)も歩きたいと思って調べています。佐屋路は、東海道佐屋廻りとも呼ばれたように、東海道の迂回路でした。江戸時代に東海道宮宿と桑名宿の間を、陸路万場宿、佐屋宿の陸路を経て、佐屋から桑名宿への水路三里の渡しによって結んでいた街道です。実際に歩いて書かれたと考えられますが、旅人目線で書かれたウォーキングガイドです。津島街道、高須道も取り上げられています。部分的には歩いたところがありますが、佐屋路はいずれ、歩いてみたいと思い、計画中ですので、とても参考になりました。実際に歩かなくとも、歴史読み物としても楽しめます。 (★★★★★)

  • 柳瀬博一: カワセミ都市トーキョー 【電子限定カラー版】 (平凡社新書1049)

    柳瀬博一: カワセミ都市トーキョー 【電子限定カラー版】 (平凡社新書1049)
    東京都心にたくさんのカワセミが棲んでいるというのは、最近割とよく知られるようになっています。清流の鳥というイメージがあるかも知れませんが、東京の「野生」環境をうまく利用して繁殖もしています。そのカワセミが暮らす街は東京屈指の高級住宅街ばかりだそうです。すなわちカワセミも、人間も好む環境は同じというのです。カワセミが暮らす街は、人間にとってもよい街ということです。カワセミの存在に気付いたことから、「小流域源流」をキーワードに「新しい野生」と「古い野生」の繋がりを論じています。カワセミの生態も詳しく観察されていますので、私も今までよく知らなかったことが多々書かれていて、興味深く読みました。 (★★★★)

  • 内田 樹: コモンの再生 (文春文庫)

    内田 樹: コモンの再生 (文春文庫)
    私は、内田樹先生の評論が好きで割とよく読みます。「コモン(common)」とは、形容詞としては「共通の、共同の、公共の、ふつうの、ありふれた」という意味ですし、名詞としては「町や村の共有地、公有地、囲いのない草地や荒れ地」を意味します。昔は、ヨーロッパでも日本でも村落共同体はそういう「共有地」を持っていました。コモンを管理するには「みんなが、いつでも、いつまでも使えるように」という気配りが必要になるのですが、近代になって怒った「囲い込み」によって「コモンの私有化」が起こり、村落共同体が消え、集団的に維持されていた儀礼、祭祀、伝統芸能、生活文化が消えてしまったのです。著者は、このコモンを再生することが市民の原子化、砂粒化、血縁、地域共同体の瓦解、相互扶助システムの不在という索漠たる現状を何とかするために必要と考えています。ちなみに、マルクスとエンゲルスによるコミュニズムは、著者によれば「共同体主義」と訳した方がよく、彼らは「コモンの再生」が必要と提言したといいます。「共産主義」と訳されてしまったがため、なんだかよく分からないことになっているのです。「共有主義」あるいは「共同体主義」と意訳してくれていたら、もろもろが変わっていたかも知れないという話には、膝を打ちました。 (★★★★★)

  • 本田 秀夫: 知的障害と発達障害の子どもたち (SB新書)

    本田 秀夫: 知的障害と発達障害の子どもたち (SB新書)
    児童精神科医の本田先生の最新刊です。今回は知的障害が取り上げられています。これまでの本田先生の御著書では、発達障害が主に取り上げられてきたのですが、実は知的障害を持つ子どもたちも一定数存在していますし、発達障害と知的障害を合わせ持つ子どもたちもいます。その意味で、発達に困難のある子どもたちのことをきちんと理解して、適切な支援をする上では、両者を視野に入れることが重要です。著者は、知的障害の支援では、「早く」と「ゆっくり」がキーワードになると書いておられます。これは私もそうだと思います。可能な限り早期から支援を受けた方がよく、一方で、発達のスピードに合わせて「ゆっくり」としたペースで支援をすることが大切になります。発達障害の子どもたちにも「本児のペースに遭わせた支援が必要」とおっしゃる方がありますが、発達障害の子どもたちの理解/支援の上でのキーワードは「アンバランス」です。この本は、発達が気になるお子さんをお持ちの保護者の方、特別支援教育に携わる教員の方々にとって、基本的なテキストといえます。 (★★★★★)

  • BIRDER編集部: お手本でわかる!野鳥撮影術 (BIRDER SPECIAL)

    BIRDER編集部: お手本でわかる!野鳥撮影術 (BIRDER SPECIAL)
    バードウォッチングや野鳥撮影を趣味にしています。とはいえ珍鳥を追うのではなく、主に自宅近くを散歩しながら、いわば「定点観測」のように野鳥を見ています。自分の写真の撮り方を振り返ると、図鑑的に撮ることがほとんどです。なぜそうなのかを考えてみると、研究者の端くれであったことが関わっている気がします。つまり、写真を撮ることを、観察した記録やデータと見ているからではないかということに思い当たりました。野鳥撮影の「幅を広げたい」と思っていたら、この本が出版されました。ざっと目を通したところ、「色とりどりの花と鳥」「木の実レストラン」「やわらかい表情を追う」などさまざまなテーマで鳥とその周辺を撮る方法が載っています。これを参考に、自分の野鳥写真の世界を広げられたらいいなと思える本です。 (★★★★★)

  • 磯田 道史: 磯田道史と日本史を語ろう (文春新書)

    磯田 道史: 磯田道史と日本史を語ろう (文春新書)
    磯田道史さんが、さまざまな分野の達人と歴史についての論賛をしたのをまとめた本です。論纂とは、①人の徳行や業績などを論じたたえること、②史伝の終わりに著者が書き記した史実に対する論評のこと。異分野の専門家同士が議論をすることによって生まれるものは、別次元となり、大変興味深いものとなります。この本がその論より証拠。養老孟司さんとの論賛からは「脳化社会は江戸時代から始まった」という話が出て来ています。忠、孝、身分などは、シンボリズムであり、それらは見たり、触れたりできません。また、関東大震災に遭遇したことは、被害に対する鈍感さをもたらし、それが太平洋戦争につながったという指摘には、なるほどそういう面も確かにありそうだと思わされました。その他、歴史や人間について、実にさまざまな、新しい見方が示され、大変おもしろく読み終えました。 (★★★★★)

  • 保阪 正康: 近代日本の地下水脈 I 哲学なき軍事国家の悲劇 (文春新書 1440)

    保阪 正康: 近代日本の地下水脈 I 哲学なき軍事国家の悲劇 (文春新書 1440)
    本の帯に「『水脈史観』で日本の失敗を読み解く」とあります。「水脈史観」という概念には初めて接しましたが、「攘夷のエネルギーは、いまも日本社会の根底に流れている」という見方です。明治維新後、日本がとりえた国家像は、欧米型帝国主義国家、道義的帝国主義国家、自由民権国家、米国型連邦制国家、攘夷を貫く小日本国家の5つであったが、哲学なきまま欧米型帝国主義国家の道を突き進み、軍事中心の国家作りを推し進めたことが、戦前の日本の失敗の原因であったというのが著者の主張です。それは確かにそうだと思いますが、私には、ほんのサブタイトルにある「哲学なき国家」ということが、現代日本の様々な問題の背景にあるような気がしてなりません。 (★★★★)