お知らせ

  • データの移行について
    2005年10月26日のブログ開始当初から、2024年9月30日までの記事は、「猫の欠伸研究室(アーカイブ)」に移行しました(http://blog.livedoor.jp/taichimaru151/)。 このココログの「猫の欠伸研究室」には、2019年1月以降の記事を残し、2018年12月以前の記事は削除しました(2019年1月1日から2024年9月30日までの記事は、両方にあります)。

レンズを通した自然観察

  • この「レンズを通した自然観察」ということばは、恩師のお一人が、私の趣味を形容しておっしゃったものです。2023年2月7日のブログに書きましたが、実はときどき思い出していることばです。お世話になった先生方はたくさんいらっしゃいますが、この恩師は、就職のことから学位論文の執筆、審査に至るまで本当にお世話になった先生です。「写真の撮り方を指南してもらいたい」ともおっしゃったのですが、これはお世辞と理解しています。私はほぼ隠居状態となって10年以上になりますが、今、改めてこのことばをかみしめています。この先生には結婚式の際に「理論と臨床をつなぐ仕事をするように」ということばをいただきました。体調を崩してそれには十分に応えられませんでしたので、せめてこの「レンズを通した自然観察」については、極めるとまでは行かないにしても、もう少し精進したいと考えています。

ブログ名の由来

  • ブログ名の「猫の欠伸研究室」は、中日新聞の夕刊に連載されている「紙つぶて」というコラム(平成22(2010)年1月13日)に、元新党さきがけ代表の武村正義さんが書いていらっしゃった「人生は猫の欠伸である」というコラムによります。武村さんは、“チベットで鳥葬を取り仕切る僧侶が、「人の生涯は猫の欠伸のようなもの」と語った”と書いていらっしゃいます。「猫の欠伸のようなもの研究室」としたかったのですが、ちょっと間延びしますので、「猫の欠伸研究室」とした次第です。「研究室」とつけたのは、過去、大学に勤めていたことがあるということやら、知らないこと、分からないことがあると何でも調べずにはいられない性分であること、屁理屈、講釈が大好きであることからであります。しかし、「人生の研究をしている」のではありません。「大所高所」からのご高説を開陳できるほどの力量はないが故、「小所低所」からの戯れ言をつぶやくのが精一杯(苦笑)。身の程に合わせ、勝手なことを書き綴っていますので、御用とお急ぎでない皆様には、今後ともご交誼のほど、お願いいたします。是非ともコメントを頂戴し、少しでも世間を広げたいと熱望しております。

モットー

  • 座右の銘というほど立派なものはありませんが、過去に体調を崩し、療養生活を送った経験から、私なりのモットーをつくっています。その一つは、「淡々と飽きもせず……」です。自分では、「……」と余韻を残しているところが気に入っています。こだわりすぎや、やり過ぎはよくありません。若い頃はムキになってやったこともありますが、今はこのように「淡々と飽きもせず……」が自分に合っていると思っています。もう一つは「晴耕雨読」ならぬ「晴歩雨読」です。マンション暮らし故、耕すところはありません。代わりに歩いています。そして、最近(令和3(2021)年に入った頃から)追加したのが、「散歩生活、ときどき仕事」。NHKのテレビ番組に「晴れ、ときどきファーム!」というものがあります。これのもじり。浅学非才の身ですので、ご交誼の上、いろいろとご教示をお願いします。

酒蔵

2024年8月25日 (日)

20240825寺町クラフトビールフェア

Dsc09404c_20240730112701   8時半に散歩から帰って、11時前から再び出かけてきました。行き先はもちろんこちら。「寺町クラフトビールフェア2024」です。 好天で、猛暑日寸前という暑さでビールには絶好の日和り(微苦笑)。娘が同行(付き添いか、はたまた監視役か、それは不明)。

240825105833829c  我が家を10時50分に出て、11時前に到着。そうなのです、徒歩5分もあれば行けるのです。11時開始ということでしたが、すでにお客さんもあり、ビール販売も始まっていました。

240825112516396c  去年は(2023年8月20日:20230820寺町クラフトビールフェア)、長島ビール園の「5種類飲み比べセット」(¥1,500)を楽しみましたので、今年は、出かける前から細川酒造上馬ビールにほぼ決めていました。この写真で、向かって右が細川酒造のブース。

240825110052219c 240825111251305c  細川酒造のビールは、オーガニック原料だけを使い、本場、ドイツの原材料・製法にこだわったもの(こちら)。まずは、ヘレスをいただきました(¥700)。ラガービールの1種ですが、甘みがあって、ホップの苦みが弱い特徴があります。1杯だけのつもりでしたが、娘とシェアしたため、もの足らなくなり、ドゥンケル1杯を追加。こちらも¥700。ドゥンケルは、ミュンヘンの伝統的ラガーの1つなのですが、こちらは黒ビール。こちらの方が味の切れがよい感じでした。

1724556197073c 240825112536567c  つまみには、かねき商店のブースで牛串焼肉(¥600)と牛タン焼肉(¥400)とを1本ずつゲットしてきました。写真では区別しにくいのですが、向かって左が牛串焼肉。個人的には、牛串焼き肉の方が美味しく感じました。かねき商店さんのブースは、右の写真で向かって右。

240825112616814c  240825112533295c 今年は、ミスト発生装置も設置され、猛暑にも配慮されていました。去年は、桑名の後藤酒造場さんもブースを出しておられ、青雲の樽酒を瓶詰めしたものを買ってきたのですが、今年は、大変残念ながら、出店しておられませんでした。

240825112654484c  ということで、開始直前に行って、ビール2杯を30分ほどで楽しんで、サッサと帰って来たという次第です。これで、個人的には「夏も終わった」というところです。

2024年4月27日 (土)

20240427近鉄ハイキング「(【三岐鉄道合同企画】白梅の丘をこえて桑名『ほしの湯』でととのう」へ(一回完結)

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 薄曇りで最高気温は22.2℃とウォーキング日和。予定通りに近鉄ハイキングに行ってきました。「【三岐鉄道合同企画】白梅の丘をこえて桑名『ほしの湯』でととのう」という企画です。近鉄伊勢朝日駅から三岐鉄道北勢線星川駅までのコース。朝日町は何度も訪ねていますが、今日の私の主たる目的は、稲垣酒造場。近鉄桑名駅を9時29分に出る塩浜行き普通に乗車。伊勢朝日駅には9時34分着。¥240。受付は、伊勢朝日駅西口をでてすぐの「語らいの広場」で9時半から。今日は一人旅。

Img_0574c_20240427162701 Img_0577c_20240427162701  本日のコースマップは、A4サイズで両面印刷。主な立ち寄り先は、若松園、稲垣酒造場、朝日町歴史博物館、夢菓子工房ことよ、新清月、ほしの湯、ロピア桑名 サンシティ店となっています。

240427kintetsuhike0  こちらが実際に歩いてきたルートマップ。伊勢朝日駅から白梅の丘の住宅地を越え、桑名市に入り、桑部、蓮花寺、在良、星川と歩いて、ほしの湯、ロピアと回ってきました。8.5㎞を歩いたわけですが、「キョリ測」で見ると、夢菓子工房ことよあたりで標高が50mほどあり、けっこうアップダウンがありました。

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 9時40分にスタート。語らいの広場からは旧東海道を下ることが多いのですが、今日は裏道へ。朝日町資料館や、朝日小学校のところを通っていきます。資料館は、以前訪ねましたので、パス。朝日小学校は円形校舎で有名。朝日町役場を右手に見て歩き、そのあと少しだけ東海道を通ります。

Img_0629c_20240427162701 Img_0636c_20240427162601  若松園。私は、申し訳ないことながら、いつも見るだけで通過させてもらっています。その向かいに稲垣酒造場があります。スタートから1㎞あまりで、早くも私にとっての主たる目的地に到着。有料の試飲もあったのですが、ここは我慢。というのも、まだこの先7㎞は歩かなければなりませんし、アップダウンがあることも承知していましたから。土産に純米吟醸の「御山杉」の4合瓶(¥1,500)を買ったのみ。去年売っていた樽酒の瓶詰めは、今回はありませんでした。

Img_0645c_20240427162601 Img_0655c_20240427162601  稲垣酒造場からJR関西線を越え、少し坂を登った先に朝日町歴史博物館があります。ここも何度も訪ねましたので、見学はしていません。コースマップにしたがって裏手のふれあいパークに登ってみました。かなり眺めがよく、四日市港、ポートビル、ナガシマスパーランドなどがよく見えました。

Img_0674c_20240427162701  白梅の丘交差点から夢菓子工房ことよまでは、こんな上り坂が続きます。さほどきつい坂ではありませんが、400mあまり続いています。

Img_0680c_20240427162601 Img_0684c_20240427162601  夢菓子工房ことよ白梅の丘店。いつもなら菓子屋さんに寄るのは、よほど有名なお菓子があるときだけですが、今日は、みたらし団子の宣伝に惹かれフラフラと入ってしまいました。私の好きな醤油のたれのものがおいしそうで、ついつい2本買って、イートイン。故郷にある、あの「天王の団子」に次ぐ美味しさでした。1本¥75。

Img_0690c_20240427162601 Img_0705c_20240427162601  ここからは下り坂。ひたすら下っていきます。桑名市に入って新清月という和菓子屋さん。ここも通過させてもらいました。坂を下りきったところで桑部橋。町屋川を渡ります。桑部あたりからは、何度も来ている、なじみのあるエリアです。

Img_0728c_20240427162601 Img_0740c_20240427162601  500mほど県道63号線を歩きましたが、蓮花寺駅の近くから旧濃州道に入ります。濃州道は、コロナ禍の2020年春に「勝手にハイキング」で歩きました。今日歩いたあたりは、2020年3月15日に通っています(2020年3月15日:20200315「勝手に三岐鉄道ハイキング『桑名の員弁街道を歩く』」(三ツ矢橋から三岐鉄道北勢線・星川駅)(予告編))。

Img_0744c_20240427162601  Img_0770c_20240427162601 濃州道を歩く途中で、県道63号線を渡ります。渡ったところに地蔵堂。子安地蔵です。石仏の他、五輪塔片なども祀られています。これらは、旧・浄蓮寺(額田廃寺)跡の一部といいます。坂井橋交差点で裏道に入ったのですが、北勢線を渡ります。踏切のところが、旧坂井橋駅。歯科医院がある裏が駅の跡地。ここから裏道といいますか、工場と北勢線の間の細い道から、高架道路の下を通って、星川交差点へ向かいました。

Img_0805c_20240427162601 Img_0810c_20240427162601  ほしの湯に向かいますが、そのとなりには、比較的最近できたホテル・ルートインほしの湯は、右の写真。家内や娘は何度か来たことがあるそうです。私は、こういうところにはほとんど来ません。さしたる理由はありません。今日のハイキングは、「ほしの湯でととのう」なのですが、入浴はしていませんから、私はととのってはおりません(微苦笑)。

Img_0818c_20240427162601 240427114202417c  ほしの湯の南に星川サンシティがあります。昭和61(1986)年にジャスコ星川店が中心となってオープンしたショッピングセンター。平成18(2006)年にバローに変わり、さらに今年の2月にロピア桑名サンシティ店になっています。オープン当初は、大混雑で入場制限をしていたという話を聞いています。右の写真は、ロピアの入り口あたり。空いているようにも見えますが、中は大賑わい。ここから覗いてみただけですぐ撤収(苦笑)。

Img_0822c_20240427162601  サンシティの入り口にこんな自販機がありました。今年4月から日本国内でオペレーションを始めた「IJOOZ(アイジュース)」生絞りオレンジジュースの自動販売機。のどは渇いていませんでしたので、試してはおりません。1杯¥350。45秒で生絞りオレンジジュースが出てくるそうです。

Img_0835c_20240427162601 Img_0839c_20240427162601  これで立ち寄り先はコンプリート。MEGAドン・キホーテUNY星川店と三洋堂星川店の前を通って、北勢線星川駅へ。12時に到着。2時間20分で歩いてきました。ここでコースマップに付された番号で、抽選会があったのですが、今回もはずれ。ウェットティッシュをいただきました。

Img_0857c_20240427162501 Img_0842c_20240427162601  12時11分発の西桑名行きに乗車して帰宅の途へ。西桑名駅には12時26分に到着。¥240。

Screenshot_20240427113333c Screenshot_20240427113344c  今日のハイキングは、アプリ連動ハイキングでした。左のスクリーンショットにある上3つのスタンプが今日のもの。右の踏破賞リストでは、左のものが今日のもの。コロナ禍以前は、1年で20回、30回と行っていましたが、最近は行き尽くした感があり、近鉄ハイキングに出かける回数が減っています。

Screenshot_20240427153549c  さらに、こちらは北勢線西桑名駅のデジタルスタンプ。エキタグでゲットできるものです。伊勢朝日駅、星川駅には設置されていません。数はなかなか増えませんが、ハイキング/ウォーキングに出かけるときに地道にゲットすることにします。

Screenshot_20240427125613c  Google Fitのデータ。11.59㎞、17,529歩でした。ルートマップ上では、歩いた距離は8.5㎞でした。桑名駅・西桑名駅から自宅往復は、2.5㎞ほど。

Img_0901c_20240427162501  土産の「御山杉」の純米吟醸。¥1,500。

Img_0868c_20240427162501 1714188676151c  余談ですが、桑名駅東口に「桑名駅前横丁」が完成し、営業を始めているようでした。ネットで検索しても、営業が始まったという情報はまだ出て来ませんでした。イベントスペースの方には、キッチンカーも2台来ていました。

2024年3月17日 (日)

20240317近鉄ハイキング酒蔵みてある記「銘酒『伊勢旭』旭酒造をたずねて」へ(一回完結)

Img_8457c_20240317161101  晴れ間もあるという予報でしたが、ほぼ曇り。帰りの電車では鈴鹿、四日市あたりで雨が降っていましたし、桑名駅から自宅までの間でも小雨でした。しかし、ハイキング中は、雨に降られることもなく、歩きやすい陽気でした。ということで、予定通りに、近鉄ハイキング酒蔵みてある記「銘酒『伊勢旭』旭酒造をたずねて」に行ってきました。今回は、一人旅。立ち寄り先も少なかったため、記事も一回で完結。桑名では、最高気温は16.8℃でした。

Img_8460c_20240317161101 Img_8435c  近鉄桑名駅を7時52分に出る宇治山田行き急行で近鉄松阪駅まで。松阪には8時55分着。9時6分発の賢島行き普通に乗り換えて、近鉄明星駅に9時19分着。¥1,290。松阪駅から乗った普通電車は、ミジュマル・トレインでした。これに乗ったのは、去年7月15日の「伊勢河崎ウォーキング」以来2回目(2023年7月20日:20230715伊勢河崎ウォーキング(その3)……倉田山公園、松尾観音寺、倭姫宮、日蓮聖人誓願の井戸、正寿院、光明寺を経て宇治山田駅へゴールにて「完」)。

240317khmyojo  こちらが今日歩いてきたルートマップ。電車としては、明星駅から斎宮駅まで1駅なのですが、明和町大淀の方を大回り。もらったコースマップには約11㎞とありました。立ち寄り先は多くはなく、伊勢旭酒造、佐々夫江行宮跡、カケチカラ発祥の地記念碑、隆子女王の墓、史跡公園さいくう平安の杜の5ヶ所。9時25分にスタートしました。明星駅で乗降したのは、初めて。

Img_8469c_20240317161101 Img_8477c_20240317161101  近鉄ハイキングのWebサイトに「山田線・明星駅~田園地帯~旭酒造……」とありましたが、まさにその通り。旭酒造まで5㎞あまりですが、その間、ほぼ田園地帯でした。ひたすら歩きました。もちろんところどころに住宅地や、グラウンド、太陽光発電などがあります。

Img_8501c_20240317161101  国道23号線を越えて、大淀東交差点のところで三重交通の「ミジュマルバス」に遭遇。調べてみたら、小型電気バス(9001号車)で、三重交通が伊勢市より受託しているコミュニティバス(おかげばす)でした。この路線は、山大淀から伊勢赤十字病院まで運行されています。

Img_8520c_20240317161101 Img_8536c_20240317161101  スタートからほぼ1時間で、伊勢旭酒造に到着。5㎞あまりをかなり速いペースで歩いてきました。旭酒造の酒蔵みてある記は、ずっと以前から興味があり、来たかったところ。明和町のゆるキャラである「めい姫」も来ています。斎王と斎宮をずっとそばで見ていたノハナショウブが、斎王にあこがれ続けるうち、その思いがめい姫の姿になったといわれています。みんなからちやほやされるのがだーい好きな、自称「いとをかし」なお姫様だとか。

Img_8525c_20240317161101 Img_8646c_20240317161201  それはさておき、今日の酒蔵みてある記でも、コースマップに割り振られた番号で抽選会があり、まずはそちらへ。ちょっとだけ期待したのですが、前回の丸彦酒造に続き、今回も敢えなく敗退(苦笑)。私の番号は、#135でした。下2桁が30ならばタオル、同じく40であれば大吟醸アイスクリームだったのに。

Img_8529c_20240317161101 Img_8533c_20240317161101  続いて、試飲。今回は、無料。銘柄は、「上撰 伊勢旭」。神宮にも奉納されるお酒でした。無料ですので、カップサイズは右の写真の通り。今日は、ここから斎宮駅まで5㎞半ほど歩かねばなりませんし、一人旅でしたから、この無料試飲1杯だけ(笑)。1合瓶も売っていたのですが、それを飲んだら歩くのに難儀しそうです。

Img_8544c_20240317161101 Img_8795c_20240317161201  直売所では、いつものように土産に4合瓶をゲット。純米大吟醸酒です。¥1,500。ちなみに、伊勢旭酒造さんのWebサイトを見ると、鳥羽一郎さんの「兄弟船」という演歌にちなんだ「兄弟船」というお酒もあるようでしたが、直売所には出ていませんでした。

Img_8592c_20240317161101 Img_8567c_20240317161101  抽選にはずれ、試飲も済ませ、土産も買いましたので、サッサと次の目的地へ(現役の頃、「用事が済んだらサッサと帰る」というのが、モットーの1つでした)。旭酒造さんからすぐ近くの水田の中に「佐々夫江行宮跡(ささふえあんぐうあと)」があります。リンク先には、「倭姫命が伊勢の地に入られてから、大淀に御船をとどめてつくったお宮跡」とありますが、「行宮」であれば、倭姫命がしばらくここにとどまられたところであろうと思います。

Img_8577c_20240317161101  現在、山大淀の西、笹笛橋の近くには田の中に1mほどの高さの碑が立ち、「竹佐々夫江旧跡」と刻んであるのですが、勝手には入っていけませんので、望遠でこの写真を撮ってきました。

Img_8609c_20240317161101  佐々夫江行宮跡から笹笛橋で笹笛川を渡ると、すぐに「カケチカラ発祥の地記念碑」があります。ここも、その名前が不思議な気がして、一度来てみたかったところです。

Img_8618c_20240317161101  「斎宮」を構成する文化財の中に「カケチカラ発祥の地」というものがあります。説明では「神嘗祭に初穂の稲束を伊勢神宮の内玉垣に懸け、国の永遠の繁栄を祈る懸税(カケチカラ)行事の発祥の地」とあります(こちらに詳しい話が載っています)。

Img_8626c_20240317161101  要約しますと、一羽の真名鶴が、根は一株で八握穂に茂っている稲を示し、倭姫命がそれを大神に捧げたという伝説があり、懸税(かけちから)/毎年10月に伊勢神宮で行われる神嘗祭で内垣に掛けられる稲束)の発祥の地とされ、記念碑が建てられています。懸税は、 上代、稲の初穂を、穂のまま青竹にかけて神に供えたもので、伊勢神宮では、現在でも神嘗祭のときに、内宮、外宮の正宮や、別宮の御垣(みかき)に稲束が掛けられるそうです(こちら)。

Img_8672c_20240317161201  カケチカラ発祥の地記念碑からまた国道23号線をくぐって、次の目的地に向かってひたすら歩きました。それは、「隆子女王の墓」。斎王の中にはわずか5歳で選ばれ、親や都から遠く離れた斎宮で寂しく辛い思いをされた斎王もいました。斎王として遣わされた醍醐天皇の孫女「隆子女王」は斎宮で亡くなった初めての斎王。隆子女王の年齢はわかっていませんが、少女と考えられます。隆子女王は、安和2(969)年に斎王とされ、2年後の天禄2(971)年9月に伊勢へ群行しました。天延2(974)年閏10月17日に疱瘡(天然痘)を患い斎宮寮で亡くなり、諡号は「小松女院」とされています。初めて斎宮で亡くなった斎王です。わずか在位3年で病死されたため、都に帰ることはなくこの地で手厚く葬られました。隆子女王の墓には、木々が生い茂り清楚なただずまいを見せています。

Img_8680c_20240317161201  隆子女王の墓は、所在地が失われ地域の住民からも斎王の墓だとは認識されなていなかったのですが、墓にまつわる伝承は語り継がれて来ました。それも根拠の一部となり明治16(1883)年3月20日に多気郡馬之上村戸長潮田又吉らから三重県令岩村定高宛てに、馬之上村の「小松塚」を隆子女王の墓とする「上申書」が提出され、「小松塚」は宮内省によって隆子女王墓と決定されています。墓は、現在も宮内庁で管理され、命日を新暦に換算した12月7日には現地で正辰祭が行われているといいます。こちらもご覧ください。

Img_8727c Img_8731c_20240317161201  このあと、明和町中央公民館、町役場、明和中学のあたりを歩いて、11時45分を過ぎた頃、「史跡公園さいくう平安の杜」に到着。斎宮跡には、これまでに3回ほど来ています(2019年6月2日:20190602近鉄ハイキング「斎王まつり 日本遺産斎宮散策と王朝絵巻『斎王群行』」へ(予告編)、2019年10月27日:20191027近鉄ハイキング「昔も今もお伊勢参り~旅10日目~伊勢街道、旅人気分で松阪から王朝ロマンをたどる斎宮跡へ」(予告編)、2021年11月6日:20211106「東海道・伊勢街道歩いて伊勢参りツアー」第14回「櫛田~斎宮」(予告編))。それ故、今日はあちこち見て回ってはいません。

Img_8754c  斎宮駅はもう目の前ですので、公園のベンチでお昼にしました。あら竹商店モー太郎寿司がいいなどと昨日は書きましたが、去年から1個¥1,200に値上がりしていました。ちなみにモー太郎弁当は、¥1,700になっています。これでは、年金生活者のハイキングの昼ご飯にはいかにもお高い。そこで、いつものように、朝、桑名駅で電車に乗る前にファミマで「おむすび&焼きそばセット」(税込み¥390)をゲットしてきました(微笑)。十分です。

Img_8757c_20240317161201 Img_8799c_20240317161201  昼ご飯を済ませてから、「いつき茶屋斎宮跡無料休憩所」で適当な土産がないか、見てきました。ここは無料休憩所であり、土産も売っており、また、軽食(伊勢うどんなど)を食べられるところです。「十二単バウムクーヘン」も売っていましたが、なんと¥2,000を超える値段。そこで、まぁ何でもいいかということで、「斎宮せんべい(¥450)」。伊勢神宮ゆかりの古代米を使っているそうです。普段のおやつにすればちょうどよいという算段。

Img_8761c_20240317161201  余談ですが、この無料休憩所の入り口横にあった飲料水の自販機も、ミジュマル仕様でした。ミジュマルに関したものは、桑名など北西地域よりも、この伊勢志摩方面の方がよく目にする気がします。

Img_8770c_20240317161201 Img_8777c_20240317161201  近鉄山田線斎宮駅には、12時10分過ぎに到着。次の松阪方面の電車は、12時31分発の伊勢中川行き普通。これに乗って松阪まで。松阪着は、12時42分。12時54分に松阪始発の急行名古屋行きがありますので、それに乗り換えて、桑名には14時3分着。¥1,290。斎宮駅で電車を待っていたら、下りホームにミジュマル・トレイン。今日は、ミジュマル・デーかも知れません。

Screenshot_20240317142405c  今日のGoogle Fitのデータ。12.77㎞で、20,485歩でした。朝は、車で桑名駅近くまで送ってもらっています。キョリ測で見ますと、現地では11.2㎞を歩いていますから、歩いた距離はこれくらいでしょう。

Screenshot_20240317121901c Screenshot_20240317121849c  余談その1。今日のハイキングは、「近鉄あみま倶楽部」アプリと連動しています。デジタルでチェックポイントでチェックがあり、踏破賞もデジタルでもらえます。去年9月に続いて2回目。名鉄やJR東海のように、全部デジタル化してあった方が便利な気がします。名鉄ハイキングでは、コースマップもスマホで見られるようです。

Screenshot_20240317074059c Screenshot_20240317143837c  余談その2。昨日、下調べをしていたら、「エキタグ」というデジタルの駅スタンプアプリを見つけました。近鉄でも導入されているということで、早速、桑名駅と明星駅でゲットしてきました。新しいものがあると、すぐに飛びつく傾向があるのです(笑)。

 以上、今日の酒蔵みてある記「伊勢旭酒造」は、これにて「完」。

 

2024年3月 2日 (土)

20240302近鉄ハイキング酒蔵みてある記「 銘酒『三重の寒梅』丸彦酒造をたずねて」へ(一回完結)

Img_7621c_20240302153401  おおむね晴れましたが、ときどき細かい雪がちらつき、冷たい北風が吹くという天候でした。しかし、それにめげず近鉄ハイキング酒蔵みてある記「 銘酒『三重の寒梅』丸彦酒造をたずねて」に行ってきました。2年前にも同じ企画に参加していますが(2022年3月5日:20220305近鉄酒蔵立ち寄りハイキング「銘酒『三重の寒梅』丸彦酒造をたずねて」へ(1回完結))、この丸彦酒造の三重の寒梅は、お気に入りなのです。同級生K氏と二人旅。ちなみに桑名では最高気温は7.8℃、最大風速は8.2m/s、出かける直前にはちょっとした吹雪でした。

Img_7613c_20240302153401 Img_7617c  近鉄桑名駅9時2分発松阪行き急行に乗車し、近鉄四日市駅に9時14分着。9時29分発の湯の山温泉行き普通に乗り換え、スタートの伊勢松本駅には9時34分の到着。¥450。この湯の山線の電車は、ハイキング参加者で大賑わい。左の写真は、受付待ちの行列。冒頭の写真に示したコースマップを受け取り、伊勢松本駅前を9時40分にスタート。

240302hikingmaruhiko  こちらが今日歩いてきたルートマップ。前回と同じコースですが、前回のときは丸彦酒造からもう少し歩こうということで、伊勢三郎首塚、真宗大谷派の永角山西福寺、河島御厨神明神社も回りました(2022年3月5日:20220305近鉄酒蔵立ち寄りハイキング「銘酒『三重の寒梅』丸彦酒造をたずねて」へ(1回完結))。

Img_7624c_20240302153401 Img_7628c_20240302153401  伊勢松本駅をスタートしてすぐに松本街道を渡ります。写真はその信号待ちの風景。スタート直後は、大勢が集団になっていますが、歩いているうちにばらけてきます。右の写真は、松井神社。前回、ゆっくり見て回りましたので、今回はパス。ご興味がおありの方は、前回の記事をご覧ください。

Img_7635c_20240302153401  Img_7646c_20240302153401 今日は、主に鹿化川(かばけがわ)沿いを歩きます。1㎞ほどのところに「上布田遺跡(じょうふでんいせき)」と書かれた看板があります。このあたりから須恵器、土師器、山茶碗などが出土したそうです。鹿化川沿いには、千本桜並木があります。昭和の終わり頃、川島老人会が桜の苗木を植えたものです。桜の季節には見事な眺めになるでしょう。

Img_7652c_20240302153401 Img_7656c_20240302153401  丸彦酒造に入って行く交差点。目の前の住宅は、前回来たときにはなく、「丸彦酒造」という文字がよく見えていました。右は、ここを曲がったところのお宅にある枝垂れ梅。古木ですが、よく手入れされているようで見事に咲いています。

Img_7660c_20240302153401 Img_7672c  丸彦酒造には、10時25分に到着。ここでほぼ3㎞。さほど広くない敷地内に抽選会場、直売所、試飲ブース、飲食物販売ブースなどがあり、大賑わい。近鉄ハイキングの中でも「酒蔵みてある記」は人気があります。

Img_7662c_20240302153401 Img_7666c_20240302153401  まずは、抽選会。コースマップに個別に番号が割り振られています。その番号で抽選となります。私のコースマップの番号は、#142で見事はずれでした。以前、2回ほどワンカップを当てたことがありますが(2019年1月26日:20190126近鉄ハイキング“酒蔵みてある記 銘酒「三重の寒梅」丸彦酒造をたずねて”へ(予告編))、それはどうやら過去の栄光になってしまったようです。

Img_7680c_20240302153501  ところが同級生K氏の番号は、なんと特賞の#204!! 抽選会場の受付スタッフの方が「エーッ! おめでとうございます。特賞は、お一人だけです」と。周囲にいたほかの参加者の方も「すごいな」「おめでとうございます」と盛り上がり、K氏も踊り出さんばかりの喜びよう。というのも、K氏は、最初に参加した酒蔵みてある記で、私が細川酒造で「純米吟醸 上げ馬(720ml)」を当てたのに、番号が1番違いで何もあたらずとても悔しがっていたのです(2020年1月26日:20200126近鉄ハイキング「酒蔵みてある記 細川酒造の銘酒『上げ馬』と多度大社・追儺祭」へ……祝ご当選!でめでたく「完」)。これで見事リベンジ以上。K氏が引き当てたのは、冬季限定商品「吟醸 三重の寒梅 金箔入1.8L」と思います。リュックにはとても入らず、大事に抱えて来ていました(微笑)。

Img_7676c_20240302153501  私は、参加賞ということで、小さな袋のつまみ2種。ちなみに、特賞のK氏は、これはもらえていません。

Img_7686c  さて、続いては試飲ですが、特賞を当てたK氏が、「今日は、俺のおごりや!」ということで、1杯¥100の試飲を2杯もおごってもらいました。試飲は、大寒の日にしぼりあげたという「純米吟醸 三重の寒梅 大寒しぼり」。つまみも用意してくれましたので、今日はすっかりK氏に御馳走になりました。三重の寒梅の薦には「肴よし 酒よし 友よし 寿福無量 ここにきわまれり」とあります。今日は、まさにその通りの日です。

Img_7723c_20240302153501 Img_7732c_20240302153502  試飲は2杯ずつで切り上げ、私は直売所へ行って土産を仕入れてきました。1つは、試飲した「純米吟醸 三重の寒梅 大寒しぼり」(左の写真、¥1,600)。もう1つは、吟醸「三重の寒梅」のワンカップ(¥300)。このワンカップを抽選で2回当てたことがあるのですが、この吟醸「三重の寒梅」もけっこうおいしいのです。普段飲むのでしたら、これで十分。

Img_7710c_20240302153501 Img_7713c_20240302153501  丸彦酒造から伊勢川島駅に向かうのですが、試飲した後では、ちょっと難儀。というのも、三滝台の住宅団地を通っていくのですが、丸彦酒造からは25mほど高低差があるところを歩かねばならないからです。早咲きの桜(河津桜でしょうか)等を眺めながらブラブラ歩いて、伊勢川島駅には11時40分過ぎに到着。キョリ測で見ますと、4.4㎞を歩きました。11時51分の近鉄四日市行き普通で、近鉄四日市駅に11時59分着。12時10分発の名古屋行き急行に乗り換えて、桑名には12時22分着。¥510。試飲を2杯飲み、つまみも食べましたので、今日は桑名駅で解散。昼食は自宅にて。

Screenshot_20240302125346c  今日のGoogle Fitのデータ。7.44㎞、12,298歩でした。自宅から桑名駅は、片道1.2㎞あまりですから、キョリ測のデータ通り現地では4.5㎞ほどを歩いたと思います。

2023年12月19日 (火)

20231216「大黒屋光太夫ゆかりの地をめぐる」ウォーキング(その3)……大黒屋光太夫漂流記壁画、徳本上人御堂、若松漁港開港記念碑から清水清三郎商店を見て、西運寺、深田神社、弘善寺を経て伊勢若松駅にゴールにて「完」

Kodayu2 Kodayu1  12月16日に行ってきた「大黒屋光太夫ゆかりの地をめぐる」ウォーキングの本編その3です。その2では、小川神社、心海寺、大黒屋光太夫記念館、大黒屋光太夫供養碑から開国曙光碑(2代目)を回ってきました。開国曙光碑(2代目)は近鉄千代崎駅に近いところにありますが、その3ではそこから若松に戻り、大黒屋光太夫漂流記壁画を見て、しばらく堤防道路を歩き、徳本上人御堂・若松漁港開港記念碑、清水清三郎商店、西運寺、深田神社、弘善寺と回って、近鉄伊勢若松駅にゴール。

Img_4359c_20231216193001  若松緑地の堤防に「大黒屋光太夫漂流記壁画」が描かれています。200mほどに渡って、10枚の壁画が並んでいます。壁画は、金属板に描かれたもの。

Img_4380c Img_4390c_20231218032701  途中、堤防工事のために少し迂回しましたが、ここからは堤防道路を歩いて北に向かいます。退屈するかと思いましたが、海岸や海の景色を楽しめました。対岸にあるセントレアも遠望できます。

Img_4399c_20231218032701  セグロカモメの姿も数羽、見えます。

Img_4427c_20231216193101  若松漁港の手前に徳本上人御堂と若松漁港開港記念碑が並んでいます。若松漁港は、昭和30(1955)年に漁港指定を受けています。

Img_4431c_20231218033401 Img_4440c_20231218033401  徳本上人は、宝暦8(1758)年、現在の和歌山県日高町志賀に生まれました。数えでわずか2歳の年、姉に抱かれながら、月に向かって「南無仏」と唱えたとか、4歳のころ、仲のよかった隣家の子どもの急死に無常を感じ、常に念仏を唱えるようになったとかの逸話が残っています。天明4(1784)年に出家した後は、草庵に住み、1日1合の豆粉や麦粉を口にするだけで、ひたすら念仏を唱え続けました。また、水行をしたり、藤の蔓につかまって崖をよじ登るなど、他に例のない過酷な修行をしたことも伝えられており、行場跡も多く残っています。寛政6(1794)年ころから始められたといわれる全国行脚は、紀伊・河内・摂津・京都・大和・近江・江戸・相模・下総・信濃・飛騨・越後・越中・加賀など、驚くほど広い範囲に及んでいます。上人の足跡を物語る石碑(名号碑)は、全国各地に千基以上あるといいます。

Img_4452c_20231216193501 Img_4458c_20231218034101  徳本上人御堂の西に清水清三郎商店があります。商店という名前ですが、酒蔵。知る人ぞ知るかも知れませんが、伊勢志摩サミットで供された「(ざく)」の蔵元がここのです。まだ呑んだことはありません。例えばこちらで通販がありますが、それなりのお値段なのです。

Img_4466c_20231218034301 Img_4463c_20231216193901  清水清三郎商店の南西に若松山西運寺。真宗高田派。近鉄のあみま倶楽部のハイキングマップ「潮風満喫鈴鹿コース」によれば、ここはもともと地元の豪農が建立したといいます。もとは目前庵と称し、寛文元(1661)年に現在の寺名に改名しています。

Img_4470c_20231218035601  西運寺の北に深田(ふかた)神社。塩浜街道(県道6号線)沿いに建つ社号標は、大きくて目立ちます。創祀などについては不詳ですが、延喜式内社ですので、1,000年以上前の平安時代にはすでにあったものと考えられます。神社の西のあたりを深田と呼んだのが、社名の起こりであるといわれています。

Img_4478c_20231218035601  天正15(1587)年、慶安2(1649)年、元禄10(1697)年、享保6(1711)年、安永7(1779)年の122枚の棟札があり、式年での造営が行われてきているそうです。現在も20年ごとに社殿の改修、境内整備、40年ごとに本殿の建て替えがおこなれています。訪ねたこの日、鳥居が新しいことが目を引きましたが、今年、本殿、手水舎、鳥居が新築されています。

Img_4490c_20231216194301  明治5(1872)年に村社となり、明治41(1908)年6月村内の無格社17社を合祀しています。主祭神は、豊宇迦能賣命(とようかのめのみこと)。外宮のご祭神である豊受大神の異称です。相殿神は、素盞雄尊(すさのおのみこと)、大山津見命(おおやまつみのみこと)、保食神(うけもちのかみ)、五男三女神(ごなんさんじょしん)、誉田別命(ほむだわけのみこと)、大物主神(おおものぬしのかみ)、菅原道真(すがわらのみちざね)、伊弉諾尊(いざなぎのみこと)、伊弉冊尊(いざなみのみこと)、火産霊命(ほむすびのみこと)、大井神(おおいのかみ)、宇賀之御魂神(うかのみたまのかみ)の12柱。境内社には、酒井神社(大井神/おおいのかみ)、菅原社(菅原道真公)、山神社(大山祇命/おおやまずみのみこと)、浅間社(木花咲耶姫命/このはなさくやひめのみこと)。

Img_4482c_20231216193801  深田神社の鳥居をくぐったところには、先ほど見てきた清水清三郎商店がつくっている「作(ざく)」と「鈴鹿川」の薦樽が並んでいました。

Img_4492c_20231218041601 Img_4498c_20231216194401  最後の立ち寄り先は仏誓山弘善寺。真宗高田派。ここのお寺、ネットでは、特に情報は出て来ませんでしたし、現地にも案内板はありません。すでに来月、高田本山専修寺で行われる「お七夜」(報恩講)のポスターが貼ってありました。

Img_4520c_20231216194501 Img_4532c_20231216194601   伊勢若松駅に戻ってきたのは、12時50分頃。途中で2回ほど休憩していますから、歩いたのは実質3時間余り。この駅周辺には飲食店がありませんので、今日の昼食は、ファミマで仕入れてきた弁当 。「おむすび&焼きそばセット」、¥390。おにぎり2個と焼きそばが少し。食べすぎはよくありません(微苦笑)。駅の待合室を借りて、ランチタイム。13時16分の名古屋行き急行に乗車して、桑名駅着は13時40分。¥530。

Screenshot_20231216140610c  この日のGoogle Fitのデータ。12.1㎞で、21,560歩。自宅から桑名駅までの往復を含みます。マップ上、現地では8㎞ほどでしたが、実際には9㎞あまりを歩いてきたことになります。これにて、今年のウォーキング納め。

2023年11月 3日 (金)

20231103近鉄ハイキング“名古屋鉄道合同企画 「佐藤醸造」と「山田酒造」尾張の醸造文化に触れる”(概要編)

Img_2966c_20231103184401  桑名では夏日にはなりませんでしたが、その寸前の24.9℃。予定通り、近鉄ハイキング“名古屋鉄道合同企画 「佐藤醸造」と「山田酒造」尾張の醸造文化に触れる”に行ってきました。あま市と蟹江町を歩いてきたのですが、愛西市にあるアメダスでは最高気温は25.2℃でした。歩き始めてすぐに「ウィンドブレーカーはいらないな」と思ったくらい。半袖で歩いている若い方もたくさんありました。今日も同級生K氏と二人旅。今回は概要編です。冒頭の写真は、今年7月1日にデビューした特急南紀の新型車両であるHC85系。桑名駅で見ました。

Img_2973c_20231103183601 Img_2977c_20231103183601  近鉄ハイキングですが、桑名からスタート地点の名鉄津島線木田駅に行くには、JRで弥富まで行き、名鉄に乗り換えます。JR桑名駅発8時38分の名古屋行き普通に乗車。弥富には8時45分着。¥200。名古屋行きのJR電車は2番線につきますが、向かい側の3番線が名鉄弥富駅。8時49分発の豊明行き普通に乗り換え。名鉄津島線木田駅には9時10分に到着。¥410。名鉄に乗るのも久しぶりですし、弥富から津島線に乗ったのはたぶん20年ぶり以上。

231103kintetsuhikingkida0  こちらが今日歩いたルートマップ。マップ上、約11㎞。名鉄木田駅をスタートし、あま市七宝焼 アートヴィレッジ、佐藤醸造(あまの蔵・海部のくちどけ)、七宝焼原産地道標、蟹江町観光交流センター「祭人」、龍照院、山田酒造、お漬物若菜とめぐって、近鉄名古屋線蟹江駅がゴール。

Img_3006c_20231103183701  最初の立ち寄り先であるあま市七宝焼きアートヴィレッジ。「尾張七宝」として伝統的工芸品の指定を受け、人々に親しまれてきた「七宝焼」について、見て・触れて・学んで・体験することができる総合施設です。七宝焼き、実は少しだけやったことがあります。最初の勤務先である某国立療養所で、作業療法のような形で患者さんとブローチのようなものを作ったことがある程度で、本格的に取り組んだわけではありません。

Img_3073c_20231103183701  あま市遠島にある八幡神社。創建は不詳。ご祭神は品陀和気尊。天正12(1584)年の蟹江合戦の際に、この地を訪れた滝川一益が、戦勝祈願のために名剣を奉納したと伝えられています。立ち寄り先ではありませんが、寺社仏閣を見つけたら、立ち寄ることにしているのです。表参道から鳥居をくぐったところには、蕃塀がありました。三重県北勢地方では見たことがありません。伊勢神宮、熱田神宮のほか、愛知県尾張地方でよく見る気がします。

Img_3033cc Img_3054c_20231104033901  今日の近鉄ハイキングは、事前にはコースが分かりませんので、何も調べて行かなかったのですが、このあと訪ねた七宝焼原産地道標の説明板の記述によれば、この八幡神社に「七宝焼起源碑」がありました。神社の東側にです。明治20(1887)年、当時の遠島村をはじめ近隣の村々の七宝製造業者の団結の証として建立されています。また、この神社にはラカンマキ(羅漢槙)の大木があります。樹齢300年以上を経ており、昭和30(1955)年に県の天然記念物に指定されています。

Img_3081c_20231103183701  八幡神社のあたりからは、名駅前の高層ビル群がよく見えました。このあたり、土地勘はほとんどありません。東名阪をクルマで走るか、JR関西線、近鉄名古屋線を電車で通るくらいですから。ルートマップを描いて改めて見ると、なるほど割と近いと思い当たったくらいです。

Img_3088c_20231103183701 Img_3095c_20231103183701  次の立ち寄り先は、佐藤醸造。創業明治7(1874)年の七宝味噌・醤油の蔵元。豚汁を振る舞っていただけました。

Img_3126c_20231103183701  今日は、木田駅から近鉄蟹江駅に向かって、ほぼ南下していきます。佐藤醸造の南で七宝焼原産地道標。七宝小学校のすぐ北にあります。尾張七宝は、誕生の直後から海外向けの販売を主にしていたこともあり、明治15(1882)年頃から外国人が遠島およびその周辺の窯元を訪れ、作品を鑑賞、購入する姿が見られたため、同28(1895)年に建立されたこの碑には、当時としては珍しく上部に“Shippoyaki Toshima”のローマ字が刻まれています。窯元に通う外国人のために刻まれた文字ですが、当時の尾張七宝の隆盛を今に伝え残す貴重な石碑です。

Img_3216c_20231103183801  続いてはおなじみ、蟹江町観光交流センター「祭人」。もう何度来たか分からないくらい。今日は、スイーツフェアをしていたのですが、ここに来るまでにある公園で休憩し、甘い物を食べてしまいましたので、何も買わず、何も食べず。

Img_3171c_20231103183801  祭人から蟹江川を東に渡ったところに蟹江山常楽寺龍照院。私はここもすでに何度も訪ねていますが、今日は、近鉄・名鉄ハイキング開催にあたって、国指定重要文化財である「十一面観世音菩薩立像」が特別にご開帳されていました。普段であれば60年に一度しかご開帳はありません。

Img_3179c_20231103183801 Img_3184c_20231103183801  もちろん撮影は許されていませんので、外での様子のみ撮影。ある程度の人数がまとまったら、順番に拝観が許されていました。高さ173cm、桧材、一木造(いちぼくづくり)、漆箔(しっぱく)。昭和8(1933)年の修理の際、胎内空洞の背面に「常楽寺造立新仏十一面観世音  藤原末信 寿永元年壬寅六月十八日」の墨書銘が見つかっています。寿永元年は1182年。愛知県下在銘の仏像中では古いものの一つです。前のパラグラフのリンク先で画像が見られます。

Img_3257c_20231103183801 Img_3254c_20231103183801  そして、今日のメインイベントは、山田酒造。酔泉、最愛の醸造元として有名。すでに何度となく訪ねていますが、弥富、蟹江あたりの酒蔵の中では、もっとも気に入っているところです。無料試飲があり、何度でも可ということでしたが、さすがに右の写真にあるように小ぶりの紙コップに5mm程度ずつ。お金を払うと、純米大吟醸の酔泉や、最愛スパークリングが80ccいただけましたが、それは¥200、¥300でした。

231103121303651c Img_3262c_20231103183801  酔泉の一合瓶を買ってキッチンカースペースでK氏と楽しんで来ました。呑もうと思えばもっと呑めましたが、このあと、ゴールの近鉄蟹江駅までさらに2km以上歩かねばなりませんでしたので、これくらいが適量。出店していたお店の方々は皆さん、フレンドリーで親切でした。結局、これが昼食代わり(苦笑)。

Img_3262c_20231103183801 Img_3311c_20231103183601  ゴールの近鉄蟹江駅には、13時5分頃に到着。今日のコースマップには個別番号が割り振られていて、ゴールで抽選会がありました。山田酒造の最愛スパークリングが当たるということだったのですが、残念ながら2番違いではずれ。私のマップの番号は、#655でしたが、当選番号は、下二桁が13、57、79でした。K氏は#654でやはり当たらず。

Img_3314  蟹江駅を13時10分に出る宇治山田行き急行で帰宅。桑名駅には13時21分に到着、¥360。

Img_3324c_20231103183601  今日の土産は、こちら。試飲した中でもっとも好みのものを購入してきました。「最愛」の純米生酒。720mlで¥1,600。

Screenshot_20231103134417c  今日のGoogle Fitのデータ。歩いた距離は、16.04㎞。歩数は、24,231になっています。たぶん、近鉄ハイキング・JRさわやかウォーキングを通じて、最長の距離を歩いたくらいと思います。これで3週連続で、週末ウォーキングに行っています。本編を書くか、補遺編にするかはまたよく考えて、それは明日以降に。

2023年2月26日 (日)

20230226近鉄ハイキング酒蔵みてある記「銘酒『神楽』神楽酒造をたずねて」(一回完結)

Img_0116c_20230226160401  冬の寒さに加えて、桑名では、最大風速7.1m/sという強風の1日でした。天気は良かったので、予定通り、近鉄ハイキング酒蔵みてある記銘酒『神楽』神楽酒造をたずねて」に行ってきました。同級生K氏と二人で、です。

Img_0007c_20230226160501  近鉄桑名駅9時2分発の松阪行き急行に乗車。四日市駅に9時14分着、9時29分発の湯ノ山行き普通に乗り換え。伊勢松本駅には、9時34分着。¥380。われわれが着いたとき、受付には、すでに100人をはるかに超える大行列。去年も来ましたが、その3倍くらいの人が並んでいる感じ。

Img_0017c_20230226160502 Img_0022c_20230226160502  しばらく並んで、コースマップを受け取り、スタートできたのは9時45分を過ぎた頃。もらったコースマップについた番号は、#165でした。去年は#52ですから、やはり3倍以上。コースは、去年と同じ。

6d7149c3_20230226162301  こちらが歩いたコースを描いたもの(去年のものを流用しています)。立ち寄り先は、ほぼ神楽酒造のみ。途中、春の丘、夏の広場を通ります。去年はどちらにも立ち寄りませんでしたが、今年は夏の広場で小休止。この2箇所は、「四郷地区風致地区 ふるさとの道」として整備されています。ただし、夏の広場近くで標高が68メートルあり(キョリ測によるデータ)、アップダウンはかなりキツく、運動量はけっこうなもの(苦笑)。

Img_0027c_20230226160501 Img_0034c_20230226160502  左の写真は、松本街道から右折したときわ4丁目あたりの住宅街。このあたりは、住宅で風もさえぎられ、平坦なところでしたから、歩きやすい。右の写真は、鹿化川沿いを歩いているところ。去年は、ダイサギやカワセミを見たのですが、今年は、ムクドリとハクセキレイくらいしかいませんでした。

Img_0045c_20230226160501 Img_0049c_20230226160501  吉田橋で左折し、橋を渡るとだんだんと上り坂になります。この写真は、某老人ホームの手前あたり。登り道になっているのがお分かりかと思いますが、この先で右折して、春の丘、夏の広場に向かうところは、さらにキツくなります。同級生K氏いわく、「采女の杖衝坂に負けないな」と。確かに。

Img_0068c_20230226160501 Img_0069c_20230226160501  坂登りの途中は、余り写真を撮る余裕もありませんが、こんな竹林の中も通っていきました。右は、夏の広場。まさに広場になっています。写真にある小高いところからは、木々の間から伊勢湾などが眺められるようでした。ここで水分補給などのため、小休止。ここに着いたのが10時半少し前。ここからは神楽酒造はさほど遠くはありません。

Img_0085c_20230226160501 Img_0091c_20230226160501  ただし、このような竹林の中の急な坂を下っていかねばなりません。去年も書きましたが、高齢者には足元に十分注意しないと危ないところ。10分もかからず、右の写真のように眺望が開けたところに来ます。神楽酒造の裏手、四日市市室山町に来ました。かつて住んでいた笹川団地の方がよくみえるところ。

Img_0101c_20230226160501 Img_0105c_20230226160401  道を回り込んで神楽酒造に行こうとしたら、手前の交差点の手前から(日本語がヘン)行列。受け付けや、抽選のためにならんでいるようでした。今日は、最初の受付から大行列。並ぶようになっている日のようです(苦笑)。角を曲がってもまだ右の写真のように、行列は続いています。

Img_0109c_20230226160501 Img_0113c_20230226160401  ここまで来るのに10分以上、並んだというか、待機したというか(苦笑)。それなのに、抽選会では、はずれ。かすりもしませんでした。コースマップの番号で抽選なのです。来るときの電車で、K氏が「今度も当たらないだろうなぁ」といったからかも(苦笑)。

Img_0123 Img_0130c_20230226160401  試飲も行列。今回は、濁り酒をチョイス。写真は、飲む前なのにピンボケになりました(ご愛敬)。酒粕の感じがするというとヘンな表現ですが、そんな感じ。試飲のあとは、即売会場へ。ところが、ここでも10分以上行列。普段なら並んで何かを食べたり、買ったりすることなどあり得ませんが、酒蔵は例外。いつもと同じく、「神楽 特別純米生酒」(720ml入り、¥1,320)を買ってきました。あわせて300ml入りの「神楽」を1本買って、K氏とシェアして、ささやかな宴会をしてきました。「火入 本醸造」のもの。これもおいしいお酒でした。

4c7145f4  小宴会をして、満足。ゴールの四日市あすなろう鉄道西日野駅に向かいます。もう立ち寄るところはありません。途中、左手に四郷郷土資料館が見えます。私は、5年あまり前のJRさわやかウォーキングで来たことがありますが、今は耐震工事で入れません(2017年12月19日:雪もちらつく中、JRさわやかウォーキング(関西線・南四日市駅)へ……10.9㎞コース(その3、完))。写真は、このときのもの。四日市の四郷地区は、見どころがたくさんありますから、改めて歩きに来てもいいかも知れません。

Img_0152c_20230226160401Img_0160c  西日野駅には、11時27分に到着。次の四日市行きは11時半で、すでにホームに電車が待っています。四日市あすなろう鉄道もいわゆるナローゲージで、小さい電車です。1年半あまり前からICカードが使えるようになり、便利になりました。四日市駅には11時39分着。¥270。

Img_0171c_20230226160401Dsc_0535c  食事をしようと、以前も来た近鉄四日市駅南改札口の外にあるうどん・そばの「四日市庵」を探したら、去年3月末で閉店していました(こちら)。ちょっとウロウロしたのですが、北口の外にあるふれあいモールへ。ここに餃子の王将四日市ふれあいモール店があります。「餃子の王将ラーメン」(¥572)をいただいてきました。

Screenshot_20230226135900c Img_0182c_20230226160401  近鉄四日市駅を13時28分に出る名古屋行き急行で帰宅。桑名には、13時40分着。¥300。今日歩いた距離と歩数は、左の画像の通り。Google Fitのデータですが、歩いたのは7.9㎞、歩数は、14,281歩。去年よりどちらもやや多めでした。右の写真は、今日の土産。「神楽 特別純米生酒」(720ml入り、¥1,320)。今日の晩酌(微笑)。

2023年2月12日 (日)

20230212近鉄ハイキング酒蔵みてある記「水郷 蟹江散策と山田酒造『醉泉』・『最愛』」へ(一回完結)

20230212c  今日は、今シーズン2回目の「近鉄ハイキング酒蔵みてある記」へ。近鉄蟹江駅をスタート&ゴールとする「水郷 蟹江散策と山田酒造『醉泉』・『最愛』」という企画です。近鉄の「酒蔵みてある記」は人気企画でしたが、コロナ禍でハイキングそのものの企画がほとんどなくなっていました。昨シーズンは、「酒蔵立ち寄りハイキング」として少し復活し、今シーズンはさらに本格的に戻ってきました。昨年12月10日に弥富の青木酒造へ行きましたが(2022年12月10日:20221210近鉄ハイキング「青木酒造の銘酒『米宗』を訪ねて(酒蔵みてある記)」(1回完結))、それに続いて2回目の参加。この時は一人で参加しましたが、今日は、いつもの同級生K氏と二人で。桑名での最高気温は15.9℃。曇りがちでしたが、暑いくらいでした。今回の記事は、一回完結です。

Img_9642c_20230212153601  近鉄桑名駅発9時4分の名古屋行き急行に乗車。近鉄蟹江駅には、9時15分着、¥300。受付は9時半開始なのですが、われわれが着いたときにはすでに70人くらいが並んで待っていました。駅前の歩道は狭く、受付開始頃には、2列縦隊で待つことになりました。

Kanie0  こちらが実際に歩いたルートマップ。配られたコースマップでは、約8㎞となっていましたが、立ち寄り先で歩いた、細かいところを除けば、「キョリ測」では7.7㎞でした。蟹江では、JRさわやかウォーキングもよく開催されますので、過去に5回も来ていますから、初めて訪ねるところはありません。今日の目的地の山田酒造も、5年前に訪れています(2018年3月4日:今日は、JRさわやかウォーキング「老舗造り酒屋できき酒と蟹江のまちを散策」へ(予告編))。

Img_9659c_20230212153601  近鉄蟹江駅を9時半にスタートし、西に向かいます。細い道沿いの昔ながらの商店街を抜けていくのですが、たぶん昔の駅前商店街だろうと思います。

Img_9668c_20230212153601 Img_9683c_20230212153601  スタートから15分ほどで銭洗尾張弁財天富吉神社。私自身は、4回目の訪問。尾張で唯一の銭洗弁財天です。室町時代、永享年間、北条平八郎時満が蟹江城を築くにあたり神のご加護を頂くため、鎌倉より銭洗弁天を勧請し、黄金の井戸銭洗いを造り、その浄水で軍資金を洗い、この福銭をもって蟹江城を築城したと伝えられています。100円玉4個を洗ってきました。同級生K氏が、「今までお金を洗って、金持ちになったか?」と聞きます。「小銭しか洗っていないので、大金持ちにはなっていない。せいぜい小金持ちだ」と返すと、そばにいた女性まで大笑い。洗ったお金は、大切にしまっておくのではなく、使わないといけないそうです。

Img_9690c_20230212153501 Sweetsmarchec  記念橋で蟹江川を渡ります。去年11月にも訪ねた甘強酒造が北の方に見えます。今日は、あとで訪ねる観光交流センター祭人でマルシェが開催され、ここの「純米吟醸 大寒仕込み 朝しぼり」という、今朝絞ったばかりの生原酒の販売もあるのですが、酒ばかり買って帰ると叱られそうです(微苦笑)。

Img_9698c_20230212153501 Img_9702c_20230212153501  1㎞を過ぎて、源氏島公園の近くで右折し、北へ向かいます。このあたりも昨年11月のJRさわやかウォーキングで歩いていますが(2022年11月5日:20221105JRさわやかウォーキング「地酒と文化に触れる蟹江町散策」(一回完結))、「大相撲ストリート」があります。二子山部屋・高砂部屋の力士16名の足型が路上に設置されていますが、今回は、道路の反対側を通過。その先に「足湯かにえの郷」があります。これも見ただけ。

Img_9705c_20230212153501 Img_9719c_20230212153601  学戸公園を回って、町役場の近くにある「蟹江町まちなか交流センター楽人」へ。一通り見て回り、コースに戻って北上。JR関西線を超え、須西小学校のところで、水分補給と小休止。途中、タイミング良く公園などがありませんので、道路脇のスペースにて。

Img_9723c_20230212153501  天王橋のところに「蟹江町観光交流センター祭人」。ここもよく立ち寄りスポットになります。上記のように、ここでスイーツマルシェが行われ、「純米吟醸 大寒仕込み 朝しぼり」を売っていたのですが、購入は泣く泣く断念。スイーツも、買わず。

Img_9727c_20230212153501 Img_9747c_20230212153501  2階に「須成祭」の展示がありますので、それを見てきました。須成祭は、このすぐ近くにある冨吉建速神社(とみよしたけはやじんじゃ)・八剱社(はっけんしゃ)両社の祭礼。津島の天王祭と同じく、まきわら舟が出るのです。こういうお祭りは見たことがありませんので、1回は見てみたいものです。

Img_9770c_20230212153501  天王橋を渡ったところに、その冨吉建速神社・八剱社と蟹江山常楽寺龍照院がありますが、ここも昨年11月のJRさわやかウォーキングで来ましたので、パス。

Img_9774c Img_9778c_20230212153501  蟹江川を下って、いよいよ今日のメイン・イベントである山田酒造へ。ところが、行列(笑)。たぶん試飲の行列だろうとおとなしく並びます。

Img_9795c_20230212153501  途中で試飲用のカップを配ってもらい、その際、「何倍でも、何種類でもどうぞ」と。太っ腹。2種類試飲した上で、「もうちょっとほしいよなぁ。せっかくだから」ということで、有料の「大吟醸 酔泉」の試飲をしてきました(左の写真)。さすがに有料(¥300)だけあってコップにいっぱいついでもらえました。無料試飲は、もう少し小さめのカップでしたが、そちらも2種類(計2杯)いただいてきました(微笑)。試飲は大賑わいでした。

Img_9803c_20230212153501 Img_9801c_20230212153501  例によって、土産を買うべく、直売所へ。ここも賑わっていました。右の写真にある「本醸造酔泉 しぼりたて生原酒」(720ml)を買ってきました。税込みで¥1,100。「敷地内飲食禁止」で、小宴会はできないかと思っていたのですが、山田酒造さんの東の空き地にキッチンカーンも来て、飲食できるスペースがありました。が、試飲を3杯飲んだので、今回は断念。

Img_9815c_20230212153501 Img_9808c_20230212153501  山田酒造の隣に真宗大谷派の江閣山善教寺がありますので、ちょっと立ち寄ってきました。敷地も広く、立派なお寺ですが、由緒書などはありません。ネット検索では、これという情報はありません。これで、立ち寄り先はコンプリート。蟹江川に沿って南下、県道29号線に出て左折し、東へ。消防署のあるところで右折し、近鉄蟹江駅方面へ。

Img_9827c_20230212153501  近鉄蟹江駅には、12時20分過ぎに到着。3時間弱で、キョリ測では7.7㎞を歩いてきました。立ち寄り先が少ない(パスしたところも多々あります)ので、比較的早くゴールインできました。

 Img_9833c_20230212153501 Img_9830c_20230212153501 今日は、蟹江駅で抽選会があるということでしたので、ちょっと楽しみにしてきました。コースマップに付された番号が抽選番号。私は、「71」。しかしながら、「清酒720ml」のところには、私も、同級生K氏も番号はなし。近かったのは「77」。「しまかぜふぁいる」「ひのとりものさし」もはずれ(苦笑)。

Img_9838c_20230212153401  ガックリしつつ、昼ご飯を食べられるところを探したものの、駅のすぐ近くにはありません(居酒屋は、それなりにあるのですが、ランチ営業はしていないのです)。最近、やむなく桑名まで戻って食べることに。桑名駅の周りも同じような状況なのですが…。12時37分発の四日市行き準急に乗車。桑名駅には12時53分に到着。¥300。

Img_9852c_20230212153401 Dsc_7036c  前回の美濃街道ウォーキングのときと同じく、桑名一番街にあるエンシュウヤで、日替わりランチ。¥750。今日は、味噌カツ。ここは人気の店のようで、大賑わいです。われわれも気に入りました。

Screenshot_20230212135810c Img_9869c  14時前に帰宅。Google Fitで見ると、13㎞あまりを歩いたことになっています。歩数は、18,879歩(こちらは妥当な数値だろうと思います)。土産の純米生原酒は、今日の晩酌(微笑)。来週は、伊勢朝日駅から川越の早川酒造部へ行く「銘酒早川酒造部をたずねて」がありますから、それにも行こうと思っています。同級生K氏とは、再来週の伊勢松本駅から神楽酒造を訪ねる企画(銘酒「神楽」神楽酒造をたずねて)に行く約束をしています。

2023年1月 8日 (日)

2022年ウォーキング/ハイキングのまとめ

 2022(令和4)年も新型コロナウィルス感染症はまだ治まらず、JRさわやかウォーキングや近鉄ハイキングの企画は、コロナ禍以前ほどたくさんはありませんでした。そこで、2021年同様、「勝手にハイキング」も行いつつ、JR、近鉄のウォーキング/ハイキングにも参加するということで計17回のウォーキングに出かけました。以下、時系列に沿ってそのまとめをしています。リンクは、「猫の欠伸研究室(アーカイブ)」の記事に貼ってあります。

1.2022年1月10日:高田本山お七夜

2022年1月10日:20220110勝手にハイキング「高田本山専修寺のお七夜」へ(予告編)

2022年1月11日:20220110勝手にハイキング「高田本山専修寺のお七夜」へ(その1)……専修寺でまずはお庭を拝見し、太鼓門、御影堂、如来堂、通天橋へ

2022年1月12日:20220110勝手にハイキング「高田本山専修寺のお七夜」へ(その2)……専修寺で御廟、御廟拝堂、納骨堂、外へ出て窪田の常夜燈、一身田寺内町の館、一御田神社からランチ

2022年1月13日:20220110勝手にハイキング「高田本山専修寺のお七夜」へ(その3)……専修寺を出て、聖俗の結界を抜け、仲之町商店街から橋向通を経て、臼井織布さんを見てゴールの伊勢鉄道・東一身田駅

89e63e82 D4041c75  真宗高田派の本山である専修寺は、私の好きなお寺です。その周囲は一身田寺内町を形成していて、なかなか良い感じの街になっています。さらに、専修寺のお七夜(大谷派でいう報恩講。親鸞上人のご命日の法要)もたびたび出かけるほど気に入っています。一度、庭園を拝観したいと思っていたら、この年のお七夜では、一身田寺内町の館のほっとガイド会の方が雲幽園(うんゆうえん)と茶室である安楽庵を案内してくださるということで、ぜひ見たいと思って出かけたのです。同級生K氏と2人旅。近鉄高田本山駅から高田本山へ。専修寺境内を周り、少し足を伸ばして、窪田の常夜燈、一身田寺内町の館、一御田神社、高田会館にある和彩あかりで昼食、土産を買って、釘貫門から中之町商店街を経て、道標1基を見て、黒門跡から伊勢別街道へ。伊勢木綿の臼井織布の建物を見て、伊勢鉄道・東一身田駅にゴール。歩いたのは9.6㎞。電車賃が計¥1,560、昼食は高田会館和彩あかりで「まぐろとろろ丼」(¥1,300)、土産は「高田山サブレ(定価¥850のところ、賞味期限が近いということで35%ディスカウントで¥595)」と、昔ながらのお七夜土産である「桜おこし」。岡田屋さんで¥800。

2.2022年2月5日:東海道ウォーキング「日永の追分~加佐登(かさど)」

2022年2月5日:20220205東海道ウォーキング(日永の追分~加佐登)(予告編)

2022年2月9日:20220205東海道ウォーキング(日永の追分~加佐登)(その1)……四日市あすなろう鉄道・追分駅から、三寺めぐりを済ませ、内部川へ

2022年2月10日:20220205東海道ウォーキング(日永の追分~加佐登)(その2)……杖衝坂で日本武尊や芭蕉に思いを馳せ、采女一里塚跡から鈴鹿に入り、自由が丘でランチ

2022年2月11日:20220205東海道ウォーキング(日永の追分~加佐登)(その3)……石薬師宿に入り、北町地蔵堂、小澤本陣跡、佐佐木信綱記念館へ

2022年2月12日:20220205東海道ウォーキング(日永の追分~加佐登)(その4)……浄福寺、石薬師寺、蒲冠者範頼之社、蒲桜を見て石薬師一里塚跡からゴールの関西線加佐登駅へ(完)

04b27b42_20230107172201 C2aaf39f  2021年は、同級生K氏と17回に分けて桑名・七里の渡し跡から伊勢神宮・内宮まで歩いて参拝しました(2022年1月5日:2021年「東海道・伊勢街道歩いて伊勢参りツアー」のまとめ)。「今年はどうしようか?」と考えた結果が、まずは、四日市の日永の追分から関宿あたりまで東海道を歩こうということでした。私自身、この区間は、部分的には歩いていますが、通して歩いたことがありませんでした。この東海道ウォーキングも、同級生K氏と二人旅。初回のこのときは、四日市・日永の追分から杖衝坂を上り、石薬師宿を通って、庄野宿の手前の鈴鹿・加佐登まで東海道を歩いて来ました。歩いたのは、12.6㎞。電車賃は計¥1,080、昼食は自由が丘のレストランミヤコで日替わりランチ(¥990)。このあたり、実は、大学院を修了して就職した病院からほど近いところで、懐かしいところ。レストランミヤコのランチも何度も食べました。近くのレストランスオーや、来来憲(とんてきで有名)にも来ていました。いわば、ちょっとしたセンチメンタルジャーニー(微笑)。

3.2022年2月17日:四日市市立博物館「昭和のくらし 昭和のおもちゃ」展

2022年2月17日:20220217勝手にハイキング「四日市博物館で”昭和のくらし 昭和のおもちゃ”展を見て、鵜の森公園」へ

4f9001fc  四日市市立博物館で「昭和のくらし 昭和のおもちゃ」展が開かれていましたので、それを見たついでに鵜の森公園に行ってきました。四日市市立博物館では、毎年、新年に「昭和の暮らし」などを巡る展覧会が開かれますので、私はここ数年、毎年見ています。小学生向けの学習支援展示ですが、昭和生まれの私にとっては懐かしいものが見られるのです。展覧会を見たあと、鵜の森公園へ。ここは浜田城跡で、現在は、泗水庵という茶室と鵜の森神社があります。同級生K氏と出かけてきました。歩いたのは、5.6㎞。電車賃は計600円。昼食は、寒かったので、諏訪の商店街にある東京荻窪ラーメン・えびすや四日市店で、「おぎくぼラーメン」(¥795)。四日市近鉄百貨店に立ち寄って、土産に出張販売に出ていた木村屋の「季節のあんぱん」5種類の詰め合わせ(¥1,182)。

4.2022年2月27日:近鉄酒蔵立ち寄りハイキング「神楽酒造(神楽)」

2022年2月27日:20220227近鉄ハイキング「銘酒『神楽』神楽酒造をたずねて」へ(完)……ほぼ2年ぶりの近鉄ハイキングに参加、オマケはKINGの自販機の話

6d7149c3 C0599c6b  ほぼ2年ぶりに近鉄ハイキングに参加してきました。この前に行ったのは、新型コロナウィルス感染症が蔓延し始めたころ出かけた「酒蔵みてある記」でした(2020年2月9日:20200209近鉄ハイキング「酒蔵みてある記 早川酒造部『天一』」へ(完))。「酒蔵みてある記」は人気があり、再開希望がたくさん寄せられたようで、2022年、「酒蔵立ち寄りハイキング」として復活しました。神楽酒造は、四日市市室山町にあります。近鉄湯の山線・伊勢松本駅から、春の丘、夏の広場を経て神楽酒造に立ち寄り、四日市あすなろう鉄道・西日野駅がゴール。歩いたのは7.4㎞。電車賃は計¥950。試飲を1杯、土産は「神楽」という特別純米生酒の4合瓶1本(¥1,320)。昼食は、自宅にて。

5.2022年3月5日:近鉄酒蔵立ち寄りハイキング「丸彦酒造(三重の寒梅)」

2022年3月5日:20220305近鉄酒蔵立ち寄りハイキング「銘酒『三重の寒梅』丸彦酒造をたずねて」へ(1回完結)

107c9837 726e5edf  丸彦酒造さんの「三重の寒梅」はなかなかの銘酒と思います。四日市市川島町にある酒蔵です。同級生K氏と2人旅。伊勢松本駅から南へ。松井神社を経て(このあと鹿化川沿いに出るまで、境内で寄り道をし、少しコースを外れています)、鹿化川沿いを歩いて、上布田遺跡の説明板、鹿化川千本桜並木を歩いて、丸彦酒造さんへ。その後、コースマップでは伊勢川島駅へ向かうのですが、「もうちょっと歩いても良いな」ということになり、西福寺、伊勢三郎首塚、河島御厨神明神社まで足を伸ばしてきました。丸彦酒造さんで、1杯¥100の有料試飲を2杯。内緒ですが、小宴会(微笑)。歩いたのは、8.8㎞。電車賃は計¥910。直売所では、「三重の寒梅 初しぼり」(¥1,400)と、ワンカップ(¥300)を購入。昼食は、近鉄四日市駅で途中下車して、駅ナカにあるうどん・そばの「四日市庵」で天ぷらきしめん(¥380)。

5.2022年3月19日:東海道ウォーキング「加佐登~井田川」

2022年3月19日:20220319東海道ウォーク「加佐登~井田川」(予告編)

2022年3月22日:20220319東海道ウォーク「加佐登~井田川」(その1)……加佐登駅から庄野宿へ

2022年3月23日:20220319東海道ウォーク「加佐登~井田川」(その2)……汲川原から西冨田の福萬寺へ

2022年3月24日:20220319東海道ウォーク「加佐登~井田川」(その3)……西富田町から井田川駅にゴール(完)

05ea0822 E916bc31  2月5日の東海道ウォーキングの続きとして、鈴鹿市加佐登町から亀山市井田川町まで。JR関西線・加佐登駅から庄野宿に入ります。善照寺、庄野宿資料館、妙法寺、集会所・本陣跡、常楽寺、川俣神社でスダジイの大木(ちなみに、川俣神社という名前の神社が、このあたりには4社あります)、平野道道標、いぼとり地蔵、真福寺、神戸藩領界石・女人堤防碑、川俣神社・中冨田一里塚跡碑、清光寺、常念寺、福萬寺、道標(ひろせ道)、川俣神社・無上冷水井戸跡、弘法井戸、川俣神社、和泉公民館で地蔵尊、道標(のゝぼり道)、地蔵尊、明治天皇御小休所碑・観音堂跡、地福寺と実にたくさん見て回って、JR関西線・井田川駅がゴール。歩いたのは10.1㎞。電車賃は計¥1,100。昼食は、国道1号線沿いの「すき家1国亀山店」で、「クリーミーオニサラ牛丼」にお新香セットをつけて、計¥700。
 このときは、途中の庄野町集会所にいらした女性から「お茶でもどうですか?」と呼び込まれ、温かい梅昆布茶を頂き、いろいろと話を伺っていたら、「庄野 寄っといで音頭」をつくったといって、生歌を聴かせていただき、さらにそれを収録したCDまで頂戴してきました。炭坑節の替え歌でした。

6.2022年4月23日:東海道ウォーキング「井田川~亀山」

2022年4月23日:20220423東海道ウォーク「井田川~亀山」(予告編)

2022年4月25日:20220423東海道ウォーク「井田川~亀山」(その1)……井田川駅を降りて、和田一里塚跡へ

2022年4月26日:20220423東海道ウォーク「井田川~亀山」(その2)……能褒野神社二の鳥居・露心庵跡から姫垣外苑まで

2022年4月27日:20220423東海道ウォーク「井田川~亀山」(その3)……亀山城址にて多門櫓、明治天皇行在所旧蹟、亀山演武場などを見て、亀山駅にゴール(完)

066e6f35  「東海道ウォーク」の3回目。JR関西線・井田川駅から西信寺、正福寺、谷口法悦供養塔、幸福寺、福禅寺、石上寺、和田一里塚、巡検道との追分、亀山宿の江戸門口跡、福泉寺、法因寺、弘法院、樋口本陣跡、高札場跡、大手門跡、亀山城跡、亀山神社、石井兄弟亀山敵討石碑からJR関西線亀山駅がゴール。亀山駅前では、リニア開通を見越して、駅前の整備とともに、マンションの建設などが行われていました。歩いたのは、10.2㎞。電車賃は計¥1,270。昼食は、亀山駅前で食べるところがなかなか見つからず、ウロウロしましたが、結局、駅前にあった「瑞宝軒」という和菓子屋さんがやっているカフェで。最初は、和菓子屋さんだから昼ご飯はないなと思って、いったん通り過ぎたものの、ほかに飲食店はなく、戻って来て「食事ができますか?」と聞いたら、ランチがありましたので、それをチョイス。コーヒー付きで¥1,100。サワラのフライとハンバーグ。

7.2022年5月7日:東海道ウォーキング「亀山~関」

2022年5月7日:20220507東海道ウォーキング「亀山宿~関宿」(超予告編)

2022年5月11日:20220507東海道ウォーキング「亀山宿~関宿」(その1)……亀山駅をスタートし、武家屋敷などを見て、京口門跡あたりまで

2022年5月12日:20220507東海道ウォーキング「亀山宿~関宿」(その2)……野村から太岡寺畷へ

2022年5月13日:20220507東海道ウォーキング「亀山宿~関宿」(その3)……いよいよ念願の関宿へ

2022年5月14日:20220507東海道ウォーキング「亀山宿~関宿」(その4)……念願の関宿はおもしろい(完)

602d8e55 3de10ec1  関宿は、江戸時代の町並みがよく保存されていますので、ずっと以前から一度は訪ねてみたいと思っていた、念願の地です。JR関西線・亀山駅から、加藤家屋敷、西之丸庭園、青木門跡、飯沼慾斎生家跡と道標2基、旧舘家住宅、善導寺、西之丸堀跡、京口門跡、梅厳寺、照光寺、旧佐野家住宅、光明寺、慈恩寺から野村の一里塚、亀山藩大庄屋打田権四郎昌克旧宅跡、毘沙門天、布気神舘大神社、昼寝観音、清福寺、太岡寺畷と回って、いよいよ関宿へ。関宿では、関の小萬の碑、関宿東の追分(伊勢別街道との追分)、長谷屋資料館、宝林寺、御馳走場跡、関の山車会館、延命寺、関まちなみ資料館、百六里庭(ひゃくろくりてい)・眺関亭(ちょうかんてい)、関宿旅籠玉屋歴史資料館、深川屋(銘菓関の戸を製造販売)、高札場跡、福蔵寺、地蔵院と回って、道の駅・関宿で昼食を摂って、JR関西線・関駅にゴール。歩いたのは、11.7㎞。電車賃は計¥1,450。昼食は、道の駅・関宿にある「定食屋みくら」で「冷やし海老おろしうどん」(¥840)。土産は、深川屋関の戸。和三盆と抹茶の6個ずつの詰め合わせ(¥1,118)。ちなみに、深川屋さんは創業約380年で、「忍びの隠れ蓑」だそうです。「関の戸」は、忍者の末裔・服部伊予保重が考案した餅菓子です。

8.2022年5月22日:JRさわやかウォーキング・近鉄ハイキング合同企画「四日市けいりんバンク特別開放と四日市の鉄道・バスグッズマルシェ」

2022年5月22日:20220522JRさわやかウォーキング・近鉄ハイキング共同企画「四日市けいりんバンク特別開放と四日市の鉄道・バスグッズマルシェ第2弾!!」(完)

2de6d852 41b22aed  この日は、JRさわやかウォーキング・近鉄ハイキングの共同企画である「四日市けいりんバンク特別開放と四日市の鉄道・バスグッズマルシェ第2弾!!」に娘と2人で参加してきました。近鉄富田駅をスタートし、浜園緑地、四日市港ポートビル、霞ヶ浦緑地、四日市競輪場、稲葉翁記念公園、JR貨物四日市駅を経て、JR四日市駅がゴールというコース。四日市競輪場で、バンクが特別開放されたのですが、そのためにこのウォーキングに参加したようなもの(微笑)。バンクは1周400m。直線コースが62.4mと、他の競輪場に比べ長いそうです。ここのバンクの傾斜角度(カント)は、コーナーでは32° 15′ 07″だそうですが、見た目では45°くらい傾いているように見えました。このバンクを歩いて1周。もう1つの楽しみは、JR貨物四日市駅での鉄道・バスマルシェ。ここに松阪の駅弁屋さんである「あら竹商店」さんが出店。あの「モー太郎弁当」を是非とも買いたかったのです。娘はゴールが近づくにつれ、早足になっていました。歩いたのは11.2㎞。電車賃は計¥500。モー太郎弁当は、1個が¥1,500を3個お買い上げ。

9.2022年5月28日:勝手にハイキング「松阪ウォーキング」

2022年5月28日:20220528松阪ウォーキング(予告編)

2022年5月30日:20220528松阪ウォーキング(その1)……縁切り不動、八雲神社、松阪大映、松阪撫子を見て来迎寺へ

2022年5月31日:20220528松阪ウォーキング(その2)……樹敬寺で本居宣長墓・原田二郎墓所、松阪三珍花の発祥地をめぐり、原田二郎旧宅、松阪工業高校の赤壁校舎から御城番屋敷へ

2022年6月1日:20220528松阪ウォーキング(その3)……本居宣長ノ宮、松阪神社、松坂城跡から不二屋で焼きそばにて「完」

533749d7 Bb254857  2022年は、東海道ウォーキングとして、四日市の日永の追分(東海道と伊勢街道との追分)から関宿まで歩きましたが、この先は、JR関西線と東海道とが離れてしまい、「電車で行って歩き、電車で帰る」というスタイルで行けるのは関まで(三重県にはもう1箇所、坂下宿があり、その先は鈴鹿峠越えになります)。次のウォーキングはと考え、取り敢えず、この日は松阪へ。松阪駅から八雲神社、来迎寺、常教寺、樹敬寺(本居宣長の墓があります)、御城番屋敷、松坂城跡などを巡ってきました。同級生K氏との二人旅。歩いたのは、8.7㎞。電車賃は計¥1,920。昼食には不二屋の焼きそば(¥800)。土産は、いつもの柳屋奉善老伴。6個入りで¥1,140。

10.2022年6月12日:勝手にハイキング「水の都・大垣ウォーキング」

2022年6月12日:20220612水の都・大垣ウォーキング(予告編)

2022年6月17日:20220612水の都・大垣ウォーキング(その1)……大垣城、郷土館、藩校敬教堂跡から八幡神社へ

2022年6月18日:20220612水の都・大垣ウォーキング(その2)……四季の路を通り、円通寺から船町川湊、奥の細道むすびの地へ

2022年6月21日:20220612水の都・大垣ウォーキング(その3)……船町川湊から美濃路を歩いてゴールの大垣駅へ(完)

74eecb4c Beac5431  当初は前日に予定していたものの、天気があまり良くないという予報で、この日に延期しました。大垣は、水の都といわれますが、まさにその通りで、とても良いところでした。養老鉄道大垣駅がスタート&ゴール。大垣城、郷土館、大垣藩校敬教堂跡、八幡神社、円通寺、奥の細道むすびの地、住吉神社、船町港跡・港灯台、船町道標、美濃路大垣宿本陣跡、大手門跡、堀抜井発祥の地、愛宕神社・岐阜町道標などを回ってきました。現地で歩いたのは、6.3㎞ほどでしたが、あちこちで資料館なども見て回り、4時間半も滞在。この日も同級生K氏と二人旅。歩いた合計距離は、8.7㎞。電車賃は、養老鉄道の1日フリー切符を購入し、¥1,500。昼食は、大垣駅ビルのアスティ大垣にある「おらが蕎麦」でちくわ天おろしそば(¥660)。土産に「金蝶園製菓総本家」で、大垣名物水まんじゅう。

11.2022年7月17日:勝手にハイキング「堀川・宮の渡し・熱田神宮ウォーキング」

2022年7月17日:20220717堀川・宮の渡し跡・熱田神宮ウォーキング

2022年7月18日:20220717堀川・宮の渡し跡・熱田神宮ウォーキング(その1)……アオサギを見つけ、松重閘門から堀川沿いを下り、闇之森八幡社、堀川橋梁へ

2022年7月19日:20220717堀川・宮の渡し跡・熱田神宮ウォーキング(その2)……尾頭橋他から断夫山古墳、白鳥古墳へ

2022年7月20日:20220717堀川・宮の渡し跡・熱田神宮ウォーキング(その3)……被爆堤防・空襲跡、宮の渡し跡、円通寺、熱田神宮から神宮前駅でゴール(完)

41cc9858 5551fb0d  同級生K氏と二人で、名鉄名古屋本線山王駅から松重閘門、そこから掘川沿いを歩いて下り、熱田神宮公園で断夫山古墳と、すぐ近くにある白鳥古墳を見て、宮の渡し跡へ。その後、円通寺と熱田神宮にお参りしてきました。歩いたのは合計10.5㎞。電車賃は計¥1,300。昼食は、熱田神宮内にある宮きしめん神宮店で、冷やし宮きしめん(¥800)。ここできしめんを食べたかったのですが、これまでは大賑わいで諦めていました。ようやくリベンジ。土産は、定番のきよめ餅。5個入りで¥750。

12.2022年9月2日:勝手にハイキング「壬申の乱1650年記念大矢知ウォーキング」

2022年9月2日:20220902勝手にハイキング「壬申の乱から1350年記念 霞ヶ浦~大矢知ウォーキング」(予告編)

2022年9月5日:20220902勝手にハイキング「壬申の乱から1350年記念 霞ヶ浦~大矢知ウォーキング」(その1)……霞ヶ浦駅から志氐神社、明円寺そして大膳寺跡へ

2022年9月7日:20220902勝手にハイキング「壬申の乱から1350年記念 霞ヶ浦~大矢知ウォーキング」(その2)……浄恩寺、南北伊賀留我神社、荒木十兵衛頌徳碑から浄恩寺道道標へ

2022年9月8日:20220902勝手にハイキング「壬申の乱から1350年記念 霞ヶ浦~大矢知ウォーキング」(その3)……久留倍官衙遺跡・くるべ古代歴史館、長倉神社、照恩寺、忍藩大矢知陣屋跡から龜屋佐吉でかき氷を食べて大矢知駅にゴール(完)

78c5b717 5b2cfbe1  2022年は、壬申の乱(672年)から1350年ということで、「壬申の乱から1350年記念 霞ヶ浦~大矢知ウォーキング」と銘打って出かけてきました。霞ヶ浦駅をスタートして、志氐(しで)神社、明円寺、大膳寺跡、浄恩寺、南北伊賀留我神社、荒木十兵衛頌徳之碑、天武天皇迹太川遙拝所跡、久留倍官衙遺跡・くるべ古代歴史館、長倉神社、照恩寺、大矢知興譲小学校(忍藩陣屋跡)、亀屋佐吉などを回って、三岐鉄道三岐線大矢知駅まで。歩いたのは、10.2㎞。電車賃は計¥710。暑い時期に大矢知に行くなら、何が何でも立ち寄ってかき氷を食べなくてはと思って、亀屋佐吉で「白玉和三盆金時みるく」(¥870)をいただいてきました。昼食は、桑名駅コンコースにある伊勢ノ国食堂しちりで、「天ぷら中華そば」(¥850)。同級生K氏と二人旅。

13.2022年9月24日:勝手にハイキング「笠寺観音を訪ねて」

2022年9月24日:20220924笠寺ウォーキング(超予告編)

2022年9月26日:20220924笠寺ウォーキング(その1)……名鉄桜駅をスタートし、桜神明社、富部神社、呼続公園の頼朝公旗掛松

2022年9月29日:20220924笠寺ウォーキング(その2)……長楽寺、東海道、笠寺観音へ

2022年9月30日:20220924笠寺ウォーキング(その3)……法性寺、笠寺公園で見晴台考古資料館、住居跡観察舎、笠寺高射砲陣地跡、きんさん桜・ぎんさん桜、笠寺一里塚跡、七所神社を巡る(完)

63d8472e 361873db  同級生K氏と前日に計画していたのですが、台風15号の影響で雨になりましたので、この日に順延。まさに台風一過で、よく晴れました。名鉄名古屋本線桜駅をスタート。桜神明社、富部神社、呼続公園、長楽寺から東海道を少し歩いて笠寺観音へお参り。続いて笠寺公園にある見晴台考古資料館から笠寺一里塚跡と七所神社を経て、名鉄名古屋本線本笠寺駅まで。名鉄線では1駅分でしたが、ぐるぐると回って、歩いた距離は8.5㎞。電車賃は計¥750。昼食は、笠寺駅近くの「珈琲ミハル」へ。創業60年を超えている、まさに昭和風の喫茶店で、和風ハンバーグランチ、コーヒー付きで¥850。

14.2022年10月9日:勝手にハイキング「桑名駅西ウォーキング」

2022年10月9日:20221009桑名駅西ウォーキング(一回完結)

C9f59c3f 0cf02eed  桑名駅集合で、円妙寺、大福田寺、円妙寺墓地、立坂神社𦾔跡、聖衆寺、秋葉三尺坊大権現から竹林を歩いて、式部泉を見て、高塚山古墳の麓へ行くつもりだったのですが、竹林が住宅工事で通れなくなっていて、予定変更。北別所神明社へショートカットし、さらに、旧桑名市民病院跡地を見て、岸西山へ。大正寺、岸西山遺跡、尾野神社北之社、尾野神社・立坂神社・舟着社、専明寺、照源寺と歩いてきました。歩いたのは、8.6㎞。全行程徒歩です。昼食は、目利きの銀次桑名駅前店であじフライ(¥700)。この日も名コンビの同級生K氏と。

15.2022年10月29日:JRさわやかウォーキング「伊勢鉄道線開業35周年記念 歴史と文化に触れる鈴鹿市を再発見!」

2022年10月29日:20221029JRさわやかウォーキング「伊勢鉄道線開業35周年記念 歴史と文化に触れる鈴鹿市を再発見!」(予告編)

2022年10月30日:20221029JRさわやかウォーキング「伊勢鉄道線開業35周年記念 歴史と文化に触れる鈴鹿市を再発見!」(その1)……関西線河曲駅をスタートし、鈴鹿市考古博物館、伊勢国分寺跡、冨士山1号古墳、高岡山中央公園から高岡城跡へ

2022年11月1日:20221029JRさわやかウォーキング「伊勢鉄道線開業35周年記念 歴史と文化に触れる鈴鹿市を再発見!」(その2)……常夜灯2基、神戸の見附跡、観音寺、龍光寺、神戸宗社、神戸城跡を経て伊勢鉄道・鈴鹿駅にゴール(完)

60828a9e 8d8aad39  JR関西線河曲(かわの)駅から鈴鹿市考古博物館、伊勢国分寺跡、冨士山1号古墳、高岡山中央公園、高岡城跡、常夜灯、神戸の見附跡、観音寺、龍光寺、神戸宗社、神戸城跡と回ってきました。長丁場でしたが、3箇所ほど寄り道をしてきました。今回も同級生K氏と二人旅。歩いたのは合計15.2㎞。電車賃は計¥1,060。昼食は、鈴鹿市駅の手前で、京都北白川 ラーメン 魁力屋 鈴鹿矢橋店に立ち寄り、「特製醤油味玉ラーメン(¥869)」。伊勢国分寺跡と、鈴鹿市考古博物館は訪ねてみたかったところです。高岡城跡からの眺めはかなりよいものでした。こういうところに城をつくりたくなるのはよく分かります。

16.2022年12月10日:近鉄ハイキング「青木酒造の銘酒『米宗』を訪ねて(酒蔵みてある記)」

2022年12月10日:20221210近鉄ハイキング「青木酒造の銘酒『米宗』を訪ねて(酒蔵みてある記)」(1回完結)

Ec25e466 F252419a  近鉄ハイキングでは、3年ぶりに「酒蔵みてある記」が復活し、今日がその初回。これはやはり行くしかありません。弥富駅を出て途中、薬師寺、難畑地蔵尊、興善寺地蔵に立ち寄り、東名阪自動車道を越えて、愛西市へ。青木酒造で試飲、抽選会、即売会。その後は、ひたすら弥富駅に戻るコースですが、帰り道に源空寺と聖覚寺にちょっとだけ寄ってきました。今回は1人。ちなみに、4年前に同じコースで青木酒造に行っています(2018年12月9日:20181209近鉄ハイキング「酒蔵みてある記 青木酒造の銘酒「米宗」をたずねて」へ(予告編)……いよいよ「酒蔵みてある記」の季節到来)。歩いた距離は、11.7㎞。電車賃は計¥520。青木酒造で「純米米宗」の720mmlを1本買ってきました(¥1,600)。昼食は、自宅にて。

17.2022年12月23日:勝手にハイキング「長島ウォーキング」

2022年12月23日:20221223長島ウォーキング(予告編)

2022年12月25日:20221223長島ウォーキング(本編その1)……近鉄長島駅から光岳寺、長島八幡社、小田江神崎神社、大智院、光栄寺、稲荷阿岐波神社、長島城跡へ

2022年12月26日:20221223長島ウォーキング(本編その2)……正敬寺、花林院、善明寺、蓮生寺、明治の東海道道標、又木神明社、願證寺、深行寺から水辺のやすらぎパーク・旧久我屋敷へ

2022年12月27日:20221223長島ウォーキング(本編その3)……長島川遊歩道を歩いて日神神社にお参りしなばなの里へゴールして地ビールで乾杯(完)

31bdc6b8 2953d50f  同級生K氏と二人で桑名市長島町をウォーキング。2022年のウォーキング納めです。近鉄長島駅から南のあたりの歴史散歩という次第。光岳寺、長島八幡社、小田江神崎神社、大智院、光栄寺、稲荷阿岐波神社、長島城跡、正敬寺、花林院、善明寺、蓮生寺、神明社、崇泉寺、願證寺、皇大神社、深行寺、旧久我屋敷・水辺のやすらぎパーク、長島川遊歩道、日神神社と回って、なばなの里がゴール。なばなの里では、今年のウォーキング納めを祝して、ビールで乾杯してきました(微笑)。「長島ビール園」で冬季限定のビールである「ボック」で祝杯を挙げた次第。歩いたのは、合計12.6㎞。電車賃・バス代は合計¥640。

2022年12月10日 (土)

20221210近鉄ハイキング「青木酒造の銘酒『米宗』を訪ねて(酒蔵みてある記)」(1回完結)

Img_5387c_20221210144901  若干迷っていたのですが、結局、今日は、近鉄ハイキング「青木酒造の銘酒『米宗(こめそう)』を訪ねて」に行ってきました。今日は、朝は4.9℃と冷えたものの、風も弱く暖かく、歩いていて汗ばんだくらいでした。桑名での最高気温は、15℃を超えています。近鉄ハイキングでは、3年ぶりに「酒蔵みてある記」が復活し、今日がその初回。これはやはり行くしかありません。

Img_5225c_20221210144801 Img_5221c_20221210144801  受付は、近鉄名古屋線弥富駅で9時30分からでしたので、桑名駅を9時21分に出る名古屋行き普通電車に乗車。弥富には、9時29分に到着。¥260。酒蔵みてある記ではよくあることですが、すでに受付は始まっていました。No.72の番号が附されたコースマップを受け取り、早速スタートします。

221210map  こちらが今日、歩いたルート。弥富駅を出て途中、薬師寺、難畑地蔵尊、興善寺地蔵に立ち寄り、東名阪自動車道を越えて、愛西市へ。青木酒造で試飲、抽選会、即売会。その後は、ひたすら弥富駅に戻るコースですが、帰り道に源空寺と聖覚寺にちょっとだけ寄ってきました。前回(2018年12月9日:20181209近鉄ハイキング「酒蔵みてある記 青木酒造の銘酒「米宗」をたずねて」へ(予告編)……いよいよ「酒蔵みてある記」の季節到来)、試飲のし過ぎもあってか、コースミスをしでかしましたが、今日は完璧(微苦笑)。

Img_5287c_20221210144801 Img_5280c_20221210144801  最初の立ち寄り先は、鯏浦山薬師寺。スタートから約1.4㎞。ここは、曹洞宗のお寺ですが、かつて織田信長が築いた鯏浦城と呼ばれる砦がありました。このあたりに勢力を持つ一向門徒・服部党(服部友貞が当主)を攻めるためです。信長の弟・信興が城主となったのですが、元亀元(1570)年、小木江城で戦死。怒った信長は大軍を送って、天正2(1574)年、ことごとく焼き尽くしたといいます。鯏浦城には信興の念持仏薬師如来を安置する御堂があり、それがこの薬師寺の前身です。右は、境内にある「鯏浦城跡」の石碑(昭和51(1976)年に建立)。この辺りは、昔は海岸線であり、荷之上集落とともに自然堤防上に立地し、蟹江城と並んで中世期城砦の最南に位置しており、織田が服部党に対峙する拠点だったのでしょう。

Img_5262c_20221210144801 Img_5266c_20221210144801  境内には、また、クスノキの大木があり、「薬師寺の大楠」として親しまれています。この大楠は、樹齢600年以上といわれます。かつてこの付近が海岸線だったことから磯部の楠として有名だったそうです。人々は、この楠の葉を薬として用い病を治したといわれ、 また一説には豊臣秀吉が舟をつないだとも伝えられています。樹下には小祠神明社が祀られ参拝者が跡を絶たなかったようですが、明治時代に弥富神杜に合祀されています。織田信長と一向門徒・服部党との戦いは、後の長島一向一揆にもつながるものです。

Img_5296c_20221210144801 Img_5306c  続いて、難畑地蔵尊。このお地蔵様は、織田信長と服部党・一向門徒との戦場となり多くの犠牲者を供養するために建立されたもので、もとは、この場所ではなく、この東にある東弥生台団地の一角にあったそうです。信長に一面焼き払われた「鯏浦下の割」古戦場は、その後、その後人骨や武具、矢刀などが掘り出され、耕作しようとしても大変難儀に合うことがあり、難畑と呼ばれていました。そのうちに遺骨などを集めて、地蔵尊を祀りました。明治になって、ある時、農家の娘が眼病になり、地蔵尊が「我を中地道の人通りに移してくれたらお前の眼病を治してやる」とその娘の夢枕にたったといいます。村人十数人が、そのとおり、中地道の傍らにお堂を建立し、道行く人にお参りさせたら娘の眼病はたちどころに治ったという言い伝えがあります。これは、前回来た時にボランティアガイドの方に伺った話。

Img_5316c_20221210144901 Img_5324c_20221210144901  西中地の交差点を左折し、東名阪自動車道弥富インターチェンジの方に向かいます。インターの手前に興善寺地蔵。このあたりは、「白頭(しらこうべ)」といい、蓮如上人の孫にあたる実正を養子に迎えたほどの由緒ある寺「荷上山(がじょうざん)興善寺」がありました。寺伝によると、桓武天皇の勅願で延暦14(796)年に創建されたといます。元は天台宗でしたが、永正年間(1504~1521年)に浄土真宗に改めています。信長の時代に長島の願證寺と組んで一揆を起こし、天正2(1574)年に焼き払われたものの、直ちに復興。しかし 寛永4(1627)年の大地震で倒壊し 清州に移転し、さらに名古屋に移りました。廃跡となったその後、白頭池からこの2体の石仏が掘り出され、「興善寺の地蔵」として、服部肇家と斎藤光男家が先代より代々この墓地に安置してきました。昭和51(1976)年に弥富の文化財に指定を受けてからは荷之上区が管理しています。弥富市に残るもっとも古い石仏だそうです。ちなみに、ネットで調べると、名古屋市中区新栄に真宗本願寺派の興善寺という寺があります。

Img_5364c_20221210144901   東名阪自動車道をくぐり、田園地帯に入って、多度山を遠くに見ながら進みます。4年前に同じコースのハイキングに来た日は、寒くて、多度山など養老山脈には雪が積もっていたのですが、今日は、初めにも書きましたように、暖かい。ネックウォーマーは、歩き始めてすぐに外したくらい。ダウンジャケットでなくてもよかったかもしれません。

Img_5380c_20221210144901 Img_5383c_20221210144901  スタートから4.4㎞ほど、10時25分くらいに青木酒造に到着。青木酒造さん、創業は江戸後期である文化2(1805)年。こちらに「蔵元のこだわり」がありますが、濃厚で強い酒、本醸造以上のお酒を製造し、酒母は山廃仕込(山卸廃止仕込み)、生酛仕込(山卸仕込み)をメインとしています。

Img_5392c_20221210152401 Img_5399c_20221210152501  まずは、抽選会場でチェック。勇んでいったものの、敢えなく敗退。前回も外れましたので、これで連敗です(苦笑)。1番違いの71番であれば、近鉄クリアファイルがもらえたのに。

Img_5406c_20221210144901 Img_5402c_20221210144901  続いて、試飲へ。純米初しぼりの「純米米宗」をいただきました。辛口で、トロッとした印象のお酒。美味い! 前回は、このほか、「活性手汲みどぶ 純米酒」や梅酒など、計4杯も試飲しましたが、そのあとコースミスをしましたので、今日は、この1杯だけ。ホントです。

Img_5410c_20221210144901 Img_5413c_20221210153101  即売会では、試飲した「純米米宗」の720mmlを1本買ってきました。4年前は、1本¥1,300でしたが、今回は¥1,600。たまにはちょっと贅沢をしても罰は当たらないでしょう。時節柄、敷地内での飲食は不可ですし、キッチンカーなども来ていませんでしたので、サッサと出て来ました。来年2月4日(土)にも酒蔵開放があるそうです。

Img_5438c_20221210144901  青木酒造から東へ300mほどのところに、稱名山源空寺。浄土宗のお寺。前回も勝手に立ち寄ったのですが、由緒などを記した看板もなく、ネットで検索しても何も出て来ませんでした。クスノキでしょうか、大木が印象的です。源空寺の先、2本目の交差点を曲がるのが正しいルート。前回は、なぜか「ここは違うな」と思い込んで、もう1本先まで行ってしまったのですが、今日は試飲も控え目にし、ストリートビューでも予習してきましたので、バッチリ(微苦笑)。

Img_5455c_20221210144901 Img_5459c_20221210144901  曲がったすぐのところに真宗大谷派の金剛山聖覚寺。ここも詳しいことは分かりませんでしたが、田園地帯にあり、自然環境のよいお寺。山門が、長屋門のような立派な門であるのが印象的でした。

Img_5513c_20221210145001  このあとは立ち寄るところはありません。途中からは、往きに通ったのと同じ道をたどって、近鉄弥富駅へ。11時20分頃到着。一回りしてきた訳ですが、歩いたのは7.9㎞。時間は2時間弱。ハイ・スピード・ハイキング(笑)。立ち寄り先が少なく、立ち寄ったところでも見て回る事もありませんでした。酒蔵も宴会ができませんでしたから、こんなもの。弥富まで電車で来て、酒蔵へ歩いて酒を買いに行ったという感じ。

Img_5534c_20221210154601 Img_5566c_20221210145001  弥富駅11時24分発の四日市行き準急に乗車。桑名駅には11時32分着。¥260。帰宅は、11時50分。朝、家を出たのが8時55分頃でしたから、全行程含めて、3時間。歩いた距離は、Google Fitのデータではトータルで11.7㎞。ちょっと実際よりも多い気がします。

Img_5508c_20221210145001  余談その1。前回の記事にも書きました。前回来た時「鯏」という漢字が読めませんでした。「ウグイ」です。ウグイは淡水魚ですが、昔このあたりにたくさんいたということかもしれません。

Img_5543c_20221210145001  余談その2。帰りに桑名駅に着いて、自由通路から三岐鉄道北勢線西桑名駅を眺めたら、「ヴィアティン三重」ペインティングの車両が止まっていました。この車両、きちんと撮影したことがありませんでした。急いで行ったのですが、発車直後になってしまい残念。来年3月末日まで運行されますから(こちら)、それまでの間にぜひ、きちんと撮影したいものです。

1670636005718c  こちらは、今日の晩酌にでもいただこうかと思っています(微笑)。

 【付記【12/10夜】 これは美味しい(微笑)。試飲のところで書いたとおり、辛口でトロッとしていて、堪りません。酒蔵のこだわり通り、濃くて強い酒。ついつい飲み過ぎそうです。ここはグッと我慢。明日以降にも残しておきます。

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  • 石井光太: ルポ スマホ育児が子どもを壊す

    石井光太: ルポ スマホ育児が子どもを壊す
    タイトルに惹かれて買ったのですが、帯にあるように「衝撃の現場報告」でした。この本に書かれているエピソードのうち、いくつかはこれまでにもマスコミ報道などで接していましたが、これだけのことがらが一度に示されると圧倒されます。現代の子どもたちは、まさに私たちが知っている(知っていた)子どもではなくなっているといえるようです。たとえば、「2歳児のネット利用率は58.8%」「子守歌はアプリで聞く赤ちゃん」「ヘッドガードの制服化」「教室の『アツ』に怯える小学生」「褒められ中毒はエスカレートする」などなど。スマホが登場して16年でその影響は大ですが、子どもたちの特徴に影響しているのはスマホだけではなく、現代社会や、大人達のありようも大きく影響しているといえます。「『将来の夢は交通整理のバイト』と言う女子高生」などはその例でしょう。私が教えている学生も、「『アツ』がすごい」ということがあり、いったい何だ?と思っていましたが、よく分かりました。すでに若い先生方は、デジタル・ネイティブ世代になっていますし、この本に登場する若者達が社会に出て、その中核を担うのも遠い将来のことではありません。これらの若者は、高い情報処理能力を持ち、周囲に適応する力もあり、コンプライアンス能力も高いのですが、それらを認めた上で、彼らが自立した大人になるために何が必要か見極め、それを提供することが必要とされるのでしょう。その意味では、大人の世代にも彼らを適切に理解し、必要な支援を提供する責任があります。 (★★★★)

  • 養老 孟司, 中川 恵一: 養老先生、再び病院へ行く

    養老 孟司, 中川 恵一: 養老先生、再び病院へ行く
    『養老先生、病院へ行く』の続編です。医療とは距離をとっておられる養老先生が、再診のため1年3ヶ月ぶりに東大病院に行かれました。大病から復活された今だからこそ語ることができる老い、医療、健康、死との付き合い方について、養老先生ご自身と、教え子にして主治医の中川恵一先生がお書きになっています。養老先生のスタイルをそのまままねすることは、凡人には不可能であり、よろしくはありません。しかし、健康についての考え方や、死についてのとらえ方などはとても参考になります。私が啓蒙されたことがらは、「健康法は人の数だけ存在する」「養老先生は抜け道の天才」「不連続な体調の変化に気をつける」「具合が悪いときは一週間様子を見ると医者に行くべきかどうか分かる」「お酒はもはや百薬の長ではないが飲む飲まないは自分で決めてよい」などでした。 (★★★★★)

  • 宮口幸治: 歪んだ幸せを求める人たち―ケーキの切れない非行少年たち3―(新潮新書)

    宮口幸治: 歪んだ幸せを求める人たち―ケーキの切れない非行少年たち3―(新潮新書)
    「ケーキの切れない非行少年たち」シリーズの3冊目です。本の帯には「『幸せを求めて不幸を招く人』の戦慄ロジック」とあります。「みんな幸せになりたい」という動機は万人がもつものでしょう。しかし、幸せの形は人それぞれですし、幸せになりたいと強く願うものの、かえって生きづらさや苦悩を抱える人たちもたくさんいます。著者は、人は幸せになりたいが故に、結果的に他人が不幸になることでもやってしまうといいます。さらに、幸せになりたいのだけれど、そのやり方がよくない」と考える、結果的に他人を不幸にする人たちを理解できるともいいます。著者が長年関わってきた非行少年達にもそれは共通するそうです。歪んだ幸せを求める人たちの背景にある要因として、著者は、怒りの歪み、嫉妬の歪み、自己愛の歪み、所有欲の歪み、判断の歪みの5つの歪みを取り上げ、事例も含めて考察しています。これを読むと、こうした5つの歪みは、ごく普通の人びとも多少とももっているものといえます。最終章では、自分と他者の「ストーリー」という概念を用いて、歪んだ幸せを求める事についてどう向き合えばよいか、提案されています。 (★★★★)

  • 森永 卓郎: 書いてはいけない

    森永 卓郎: 書いてはいけない
    他の本を買いに行った時、書店で平積みになっていましたので、思わず買ってしまいました。メディアのタブーに触れつつ、現在の日本が凋落している要因を3つ指摘しています。サブタイトルは、「日本経済墜落の真相」となっています。3つは、ジャニーズの性加害、財務省のカルト的財政緊縮主義、日本航空123便の墜落事件。この3つについては、関係者は皆知っているものの、触れてはいけない、本当のことをいってはいけないタブーになっているといいます。メディアで触れたら、瞬時にメディアには2度と出られなくなるそうです。ジャニーズ問題は、BBCの報道のためにオープンになってしまいましたが、著者の森永さんは、ご自身が病を得られたこともあって、現状を打破するためにこの本を書かれました。財務省による必要以上の財政緊縮政策と、日航123便の事故のお陰で日本がアメリカに対してどんどん主権を失っていったことが、日本経済の衰退の主たる要因と主張しています。たぶんそれは本当だろうなというのが、私の読後感。 (★★★★)

  • 立木 康介: フロイト『夢判断』 2024年4月 (NHKテキスト)

    立木 康介: フロイト『夢判断』 2024年4月 (NHKテキスト)
    何を今さら勉強しているのか? と思われるかも知れませんが、ちょっと前に流行った言葉でいえば、リスキリングに相当するかも知れません。学生時代に読みましたが、しっかり理解したかといえば、アヤシいのです。学生時代からは50年近い月日が経っていますので、その後の研究成果も含め、新しいことがあるだろうと思ったのです。100分de名著というNHK Eテレの番組のテキストです。講師の立木先生は、パリ第8大学で精神分析の博士号を取得され、京大人文科学研究所の教授。精神分析は「昨日までとは違う自分を手に入れるために行う」とおっしゃっていました。この番組でもっとも印象に残ったのは、あの有名な「エディプス・コンプレックス」よりも、今日、重要なフロイトが提案した概念は、「両性性」であるということでした。これは、いかなる個人も与えられた解剖学的性にしばられないセクシュアリティの自由を持つことをうたうものです。この視点に立てば、同性愛も、トランスジェンダーもいわば当たり前の存在であるということになります。これらを踏まえると120年間に書かれた「夢判断」の内容は、きわめて今日的な意義を持ってくると再認識する必要があります。 (★★★★★)

  • 諸富 祥彦: NHK「100分de名著」ブックス フランクル 夜と霧

    諸富 祥彦: NHK「100分de名著」ブックス フランクル 夜と霧
    フランクルのこの本は、改めて紹介するまでもないほど、有名な本です。私も学生時代、霜山徳爾先生の翻訳で読みましたが、ことばでは書き尽くせないほどの衝撃を受けたことを、いまでもよく覚えています。第二次世界大戦中にナチスの強制収容所に収監された経験をもとに、精神医学者・フランクルが、人生の目的を明確にし、その実現に向けて没頭する心理療法を紹介する本です。原題を直訳すると「それでも人生に然りと言う:ある心理学者、強制収容所を体験する」となります。実存心理学の名著であり、極限の環境におかれたとしても、何かが、あるいは、誰かがあなたを待っているということを主張しています。絶望して終わるのではなく、人生が何をわれわれに期待しているのかが問題であり、私たちはそれを学ぶことが重要だとしています。何度か読み直すことによって、人生への理解が深まる気がします。 (★★★★★)

  • 松田 忠徳, 増田 晋作: 枕草子の日本三名泉 榊原温泉

    松田 忠徳, 増田 晋作: 枕草子の日本三名泉 榊原温泉
    榊原温泉は、全国的に有名とはいえないかも知れませんが、名湯です。それは、枕草子に「湯は七栗の湯 有馬の湯 玉造の湯」にある、七栗の湯が榊原温泉と考えられるからです。最近、日本三名泉といえば、有馬温泉/兵庫県、草津温泉/群馬県、下呂温泉/岐阜県とされますが、枕草子に取り上げられたのはそれよりも古く、「元祖日本三名泉」といえます。榊原温泉の湯は、肌がきれいになる「美人の湯」というだけでなく、抗酸化作用もある健康の湯でもあります。この本は、日本一の温泉教授・松田先生と、地元を知り尽くした増田さんの共著で、「何もない」といわれていた榊原温泉の魅力を語り尽くしています。ちなみに、私にとっては家内の実家を知る上で格好のガイドブックです。 (★★★★)

  • 文藝春秋: 定年後に読む不滅の名著200選 (文春新書)

    文藝春秋: 定年後に読む不滅の名著200選 (文春新書)
    この本の帯には「これが定年後の知の道しるべ!」とありますが、私自身はさほど大上段に構えたつもりで読んではいません。どのような本が選ばれているかにももちろん興味はあったのですが、それらがどのように紹介されているかといった方面に興味があって読みました。本を紹介している方々はいろいろな分野で功なり、名を挙げた方ばかり。それらの方がどんな本を読み、どのように唱歌していらっしゃるかが知りたかったのです。ちょっと邪道な読み方ではありましたが、しっかりと楽しめました。 (★★★★)

  • 石田泰弘(編著): 街道今昔 佐屋路をゆく (東海の街道2) (爽BOOKS 東海の街道 2)

    石田泰弘(編著): 街道今昔 佐屋路をゆく (東海の街道2) (爽BOOKS 東海の街道 2)
    さほど本格的に取り組んでいるわけではありませんが、昔の街道を歩くのは好きです。この本のテーマである佐屋路(佐屋街道)も歩きたいと思って調べています。佐屋路は、東海道佐屋廻りとも呼ばれたように、東海道の迂回路でした。江戸時代に東海道宮宿と桑名宿の間を、陸路万場宿、佐屋宿の陸路を経て、佐屋から桑名宿への水路三里の渡しによって結んでいた街道です。実際に歩いて書かれたと考えられますが、旅人目線で書かれたウォーキングガイドです。津島街道、高須道も取り上げられています。部分的には歩いたところがありますが、佐屋路はいずれ、歩いてみたいと思い、計画中ですので、とても参考になりました。実際に歩かなくとも、歴史読み物としても楽しめます。 (★★★★★)

  • 柳瀬博一: カワセミ都市トーキョー 【電子限定カラー版】 (平凡社新書1049)

    柳瀬博一: カワセミ都市トーキョー 【電子限定カラー版】 (平凡社新書1049)
    東京都心にたくさんのカワセミが棲んでいるというのは、最近割とよく知られるようになっています。清流の鳥というイメージがあるかも知れませんが、東京の「野生」環境をうまく利用して繁殖もしています。そのカワセミが暮らす街は東京屈指の高級住宅街ばかりだそうです。すなわちカワセミも、人間も好む環境は同じというのです。カワセミが暮らす街は、人間にとってもよい街ということです。カワセミの存在に気付いたことから、「小流域源流」をキーワードに「新しい野生」と「古い野生」の繋がりを論じています。カワセミの生態も詳しく観察されていますので、私も今までよく知らなかったことが多々書かれていて、興味深く読みました。 (★★★★)

  • 内田 樹: コモンの再生 (文春文庫)

    内田 樹: コモンの再生 (文春文庫)
    私は、内田樹先生の評論が好きで割とよく読みます。「コモン(common)」とは、形容詞としては「共通の、共同の、公共の、ふつうの、ありふれた」という意味ですし、名詞としては「町や村の共有地、公有地、囲いのない草地や荒れ地」を意味します。昔は、ヨーロッパでも日本でも村落共同体はそういう「共有地」を持っていました。コモンを管理するには「みんなが、いつでも、いつまでも使えるように」という気配りが必要になるのですが、近代になって怒った「囲い込み」によって「コモンの私有化」が起こり、村落共同体が消え、集団的に維持されていた儀礼、祭祀、伝統芸能、生活文化が消えてしまったのです。著者は、このコモンを再生することが市民の原子化、砂粒化、血縁、地域共同体の瓦解、相互扶助システムの不在という索漠たる現状を何とかするために必要と考えています。ちなみに、マルクスとエンゲルスによるコミュニズムは、著者によれば「共同体主義」と訳した方がよく、彼らは「コモンの再生」が必要と提言したといいます。「共産主義」と訳されてしまったがため、なんだかよく分からないことになっているのです。「共有主義」あるいは「共同体主義」と意訳してくれていたら、もろもろが変わっていたかも知れないという話には、膝を打ちました。 (★★★★★)

  • 本田 秀夫: 知的障害と発達障害の子どもたち (SB新書)

    本田 秀夫: 知的障害と発達障害の子どもたち (SB新書)
    児童精神科医の本田先生の最新刊です。今回は知的障害が取り上げられています。これまでの本田先生の御著書では、発達障害が主に取り上げられてきたのですが、実は知的障害を持つ子どもたちも一定数存在していますし、発達障害と知的障害を合わせ持つ子どもたちもいます。その意味で、発達に困難のある子どもたちのことをきちんと理解して、適切な支援をする上では、両者を視野に入れることが重要です。著者は、知的障害の支援では、「早く」と「ゆっくり」がキーワードになると書いておられます。これは私もそうだと思います。可能な限り早期から支援を受けた方がよく、一方で、発達のスピードに合わせて「ゆっくり」としたペースで支援をすることが大切になります。発達障害の子どもたちにも「本児のペースに遭わせた支援が必要」とおっしゃる方がありますが、発達障害の子どもたちの理解/支援の上でのキーワードは「アンバランス」です。この本は、発達が気になるお子さんをお持ちの保護者の方、特別支援教育に携わる教員の方々にとって、基本的なテキストといえます。 (★★★★★)

  • BIRDER編集部: お手本でわかる!野鳥撮影術 (BIRDER SPECIAL)

    BIRDER編集部: お手本でわかる!野鳥撮影術 (BIRDER SPECIAL)
    バードウォッチングや野鳥撮影を趣味にしています。とはいえ珍鳥を追うのではなく、主に自宅近くを散歩しながら、いわば「定点観測」のように野鳥を見ています。自分の写真の撮り方を振り返ると、図鑑的に撮ることがほとんどです。なぜそうなのかを考えてみると、研究者の端くれであったことが関わっている気がします。つまり、写真を撮ることを、観察した記録やデータと見ているからではないかということに思い当たりました。野鳥撮影の「幅を広げたい」と思っていたら、この本が出版されました。ざっと目を通したところ、「色とりどりの花と鳥」「木の実レストラン」「やわらかい表情を追う」などさまざまなテーマで鳥とその周辺を撮る方法が載っています。これを参考に、自分の野鳥写真の世界を広げられたらいいなと思える本です。 (★★★★★)

  • 磯田 道史: 磯田道史と日本史を語ろう (文春新書)

    磯田 道史: 磯田道史と日本史を語ろう (文春新書)
    磯田道史さんが、さまざまな分野の達人と歴史についての論賛をしたのをまとめた本です。論纂とは、①人の徳行や業績などを論じたたえること、②史伝の終わりに著者が書き記した史実に対する論評のこと。異分野の専門家同士が議論をすることによって生まれるものは、別次元となり、大変興味深いものとなります。この本がその論より証拠。養老孟司さんとの論賛からは「脳化社会は江戸時代から始まった」という話が出て来ています。忠、孝、身分などは、シンボリズムであり、それらは見たり、触れたりできません。また、関東大震災に遭遇したことは、被害に対する鈍感さをもたらし、それが太平洋戦争につながったという指摘には、なるほどそういう面も確かにありそうだと思わされました。その他、歴史や人間について、実にさまざまな、新しい見方が示され、大変おもしろく読み終えました。 (★★★★★)

  • 保阪 正康: 近代日本の地下水脈 I 哲学なき軍事国家の悲劇 (文春新書 1440)

    保阪 正康: 近代日本の地下水脈 I 哲学なき軍事国家の悲劇 (文春新書 1440)
    本の帯に「『水脈史観』で日本の失敗を読み解く」とあります。「水脈史観」という概念には初めて接しましたが、「攘夷のエネルギーは、いまも日本社会の根底に流れている」という見方です。明治維新後、日本がとりえた国家像は、欧米型帝国主義国家、道義的帝国主義国家、自由民権国家、米国型連邦制国家、攘夷を貫く小日本国家の5つであったが、哲学なきまま欧米型帝国主義国家の道を突き進み、軍事中心の国家作りを推し進めたことが、戦前の日本の失敗の原因であったというのが著者の主張です。それは確かにそうだと思いますが、私には、ほんのサブタイトルにある「哲学なき国家」ということが、現代日本の様々な問題の背景にあるような気がしてなりません。 (★★★★)

  • 佐伯 泰英: 陰流苗木(かげりゅうなえき)~芋洗河岸(1)~ (光文社文庫)

    佐伯 泰英: 陰流苗木(かげりゅうなえき)~芋洗河岸(1)~ (光文社文庫)
    今回も特別に時代小説を取り上げます。この2つ前の本に佐伯泰英さんの「恋か隠居か 新・酔いどれ小籐次(二十六)」を取り上げ、これは佐伯さんの300冊目の「文庫書き下ろし小説」だと書きました。今回のこの本は、301冊目です。しかも、80歳を越えて、さらに新しいシリーズを始められたのです。美濃を食い詰めた浪人・小此木善治郎が、職なし、金なし、住むあてなしながら、剣の達人にしてとぼけた侍であるものの、なんとも頼りになる存在で、親切な住人や大家によって受け入れられた長屋の秘密と謎の渦に巻き込まれるという設定。これまたおもしろそうなシリーズです。毎月刊行で、全3巻の予定とか。第2巻が待ち遠しい内容です。 (★★★★★)

  • 養老孟司, 鵜飼哲夫: なるようになる。 僕はこんなふうに生きてきた(中央公論新社)

    養老孟司, 鵜飼哲夫: なるようになる。 僕はこんなふうに生きてきた(中央公論新社)
    養老先生の新刊が出たというので早速入手し、ほぼ一気に読み終えました。「はじめての自伝!」といううたい文句で、帯には「虫と猫と、バカの壁。考え続けた86年」ともあります。養老先生は、かなりしつこい性格でいらっしゃるようで、疑問に思ったことは「まぁいいか」などと思わず、考え続けてこられたそうです。その結果が、これまでのユニークな著作に結実しています。それはさておき、考え続けた結果、「なるようになる。」というのが、養老先生の現時点での結論だそうです。「なるようにしかならない」ではなく、「なるようになる。」のです。物事は、はっきりとした目的意識があって進むのではないので、「なるようになる。」なのです。忘れてしまったような些事がその後の人生を動かしてきたかもしれないともあります。なるほどと、この本を読み、養老先生の来し方をいささか知ると、納得できます。というか、納得した気になっているだけかも知れませんが…… (★★★★★)

  • 佐伯 泰英: 恋か隠居か 新・酔いどれ小籐次(二十六) (文春文庫)

    佐伯 泰英: 恋か隠居か 新・酔いどれ小籐次(二十六) (文春文庫)
    佐伯泰英さんは、この本で「文庫書き下ろし小説」というジャンルで300冊刊行を達成されました。佐伯さんの時代小説はすべて読んでいます。まさにストーリー・テラーといえる作家で、実に読み応えのある時代小説をたくさん書いておられます。このシリーズは、いったん完結となったかと思ったのですが、この「恋か隠居か」で復活しました(と理解しています)。隠居を考える小籐次ですが、小籐次親子に挑戦状が届くところから始まる物語。今回も楽しめました。 (★★★★★)

  • 安藤優一郎: 15の街道からよむ日本史 (日経ビジネス人文庫)

    安藤優一郎: 15の街道からよむ日本史 (日経ビジネス人文庫)
    街道歩きを少ししています。三重県内では、東海道のほとんど、伊勢参宮街道、美濃街道・養老街道などを歩きました。もっとあちこちの街道を歩きたいと思っていますが、そのときにこの本が出版されましたので、早速入手して読みました。芭蕉の奥州街道、伊勢参宮街道のお伊勢参り、武士の旅日記などの章をとくに興味深く読みました。主要な街道を取り上げることで読みやすい歴史物語となっています。 (★★★★)

  • 大芦治: 心理学をつくった実験30 (ちくま新書)

    大芦治: 心理学をつくった実験30 (ちくま新書)
    「誰もが一度は耳にしたことがある有名実験の背景・内容・影響を紹介、新たな心理学像を呈示する」と帯にあります。心理学全般に関心を持つ社会人を読者に想定しているといいますが、私には心理学史のテキストとして、あるいは、入門段階の心理学を学んだ方がさらに学習を深める際に読む本としてもよいかも知れません。 私自身も、心理学の教科書を執筆したことが何度かありますが、そこに引用する理論や実験については、いわゆる「孫引き」をしてしまったこともよくありました。この本の著者は、可能な限り原典にあたって執筆していらっしゃり、その意味では参考になったところが多々あります。 ところで、著者は心理学の未来にあまり明るい展望を持てないようです。臨床心理士、公認心理師の資格が人気を集め、心理学部などもたくさん設けられました。私自身の勝手な個人的意見を書けば、資格ができると、レベルは下がると思っています。根拠はありません。個人的な印象によるものです。私は実験心理学でトレーニングを受け、臨床心理の分野に進みました。心理学の基本は実験心理学と個人差測定心理学にあると思っています。学部段階からいきなり臨床心理学プロパーに進むのは、相当よろしくないと思います。臨床実践にあたってはその基礎となる確かな、科学的な学問(知見、理論なども含む)が必要です。また、仮説演繹法などのものの見方もきちんと身に付ける必要があります。これらは実験心理学と個人差測定心理学から養われると思っています。 この本は、基礎的知識がない方がいきなり読むのは難しいでしょうが、科学的心理学を学びたいと思う方にはよい参考書となります。 (★★★★)

  • 磯田 道史: 家康の誤算 「神君の仕組み」の創造と崩壊 (PHP新書)

    磯田 道史: 家康の誤算 「神君の仕組み」の創造と崩壊 (PHP新書)
    磯田先生の書く本はどれもとても面白く読めます。といっても、私が読むのは研究書ではなく、新書だからなのかも知れません。この本は、家康がなぜ幕藩体制を創ることができたのか、江戸時代、誰が神君の仕組みを崩わしたのか、幕末、かくして神君の仕組みは崩壊した、神君の仕組みを破壊した人々が創った近代日本とは、家康から考える日本人というものという5つの章からなっています。家康は天下を取ったあとこの国を支配するのに巧妙な仕掛けをつくり、平和な時代が続いたのですが、誤算が生じて、徳川政権が変質し、崩壊に至ったと著者は考え、そのプロセスを俯瞰しています。いろいろな時点で「神君の仕組み」を骨抜きにする人物や政策が表れたといいます。組織が弱体化する姿を見ておくと、自分たちの劣化を防ぐ力が養われると磯田先生は述べています。徳川時代が現在にあたえている影響も多く、その分析も興味深く読めます。 (★★★★★)

  • 多井 学: 大学教授こそこそ日記

    多井 学: 大学教授こそこそ日記
    文庫本を買いに本屋に行ったら、平積みしてあるのを見つけて思わず買ってしまいました。私もその昔、ご同業だったことがあったからです。帯に「いくらでも手抜きのできる仕事」とありますが、私の経験でもそういう人もそれなりにいました。ちなみに私自身は、こき使われたと思っています。さらに「現役教授が打ち明けるちっとも優雅じゃない生活」とも書かれていますが、これはまさに私の体験と同じ。本に書かれていることがらも、ことごとく納得できます。私は、「そうそう!」といいながら読み終えました。大学教授で儲けている人はごく一部などなど。まぁ大学教授の仕事や生活に興味をお持ちの方は、さほど多くはいらっしゃらないとは思いますが、お暇な方にはどうぞ。 (★★★★)

  • 宮口 幸治: 境界知能の子どもたち 「IQ70以上85未満」の生きづらさ (SB新書)

    宮口 幸治: 境界知能の子どもたち 「IQ70以上85未満」の生きづらさ (SB新書)
    「境界知能」という言葉は、専門家はよく知っていると思いますが、一般のご父兄や、小中学校の先生方にはあまりなじみがないかも知れません。IQという指標でいえば、多くの場合70以上85未満の子どもたちがこれに該当する可能性があります。一見したところでは普通の子どもたちと変わりはなく、なかなか気づかれません。しかし、理論的には約14%の子どもたちが含まれますから、本の帯にあるように「日本人の7人に1人」となります。平均と知的障害のはざまにあり、気づかれにくいものの、授業について行けなかったり、友だちと上手くつきあえなかったり、感情のコントロールが苦手であったりして、当事者の子どもたちは苦戦し、辛い思いをしています。発達障害はよく知られるようになりましたが、境界知能の子どもたちにもしっかり目を向け、必要な支援を提供することは喫緊の課題といえます。この本では、境界知能とはどのような状態なのか、教科学習の前に認知機能を向上することの重要性、子どもの可能性をいかに伸ばしたら良いかについて具体的に、分かりやすく解説されています。 (★★★★)

  • 関裕二: スサノヲの正体(新潮新書)

    関裕二: スサノヲの正体(新潮新書)
    タイトルに惹かれて手に入れたものの、序章の記述が私にとっては退屈でしばらく放っておいたり、読み直そうと思ってくじけたりしていました。しかし、そこを乗り越えるとこの本はとても面白くなり、ほとんど一気読みしました。スサノヲ(素戔嗚尊)の正体を探るプロセスでアマテラス(天照大神)の謎も明らかにされて行き、それもとても興味深いものがあるのです。アマテラスは皇祖神とされますが、実在の初代王と言われる崇神天皇はアマテラスを伊勢に追いやっています。また、伊勢神宮を整備した持統天皇だけは伊勢に参ったものの、それ以降明治になるまで、1,000年以上も歴代天皇は伊勢神宮を訪れていません。明治天皇が東京に遷御したあと武蔵国の鎮守勅祭の社に定めたのは、スサノヲの祀られる氷川神社(現さいたま市)です。明治天皇は氷川神社を訪れた翌年に、伊勢神宮を訪れています。そもそも伊勢にいる神はアマテラスなのかという疑問にも立ち向かっている、古代史や神に関心がある方にはお勧め。 (★★★★★)

  • 安藤 優一郎: 大名屋敷「謎」の生活 (PHP文庫)

    安藤 優一郎: 大名屋敷「謎」の生活 (PHP文庫)
    時代小説をよく読みます。捕物帖、市井の人たちの生活、侍の物語、大名の話などいろいろとあります。庶民の生活については、これまでもいろいろな本でかなり知っていますが、大名の生活については分からないところの方が多いと思っていました。タイトルに惹かれて買ったのですが、大名やその家族の生活が詳しく書かれているのではなく、勤番侍の生活、大名屋敷の庭園、御用達商人や豪農、幕末の動乱と大名屋敷などの話が中心でした。それはそれで知らなかったことが多々あり、興味深く読みました。 (★★★)

  • 服部環ほか: 指導と評価2023年10月号(図書文化社)
    「指導と評価」は、日本教育評価研究会の機関誌であるとともに、日本で数少ない教育評価に関する月刊誌です。この号では、教育・心理検査の意義と活用という特集が組まれています。「教育・心理検査の意義」に始まり、WISC-Ⅴ、KABC-Ⅱなどの個別検査の使い方、解釈の仕方、指導への活かし方がそれぞれの専門の先生によってわかりやすく解説されています。特別支援教育の現場でも、きちんとした心理アセスメント所見に基づいた支援を展開することが望ましいのですが、現場の先生方には敷居が高いようです。ご関心がおありの方には、どのように使えるか、どのように考えたらよいかについて基本的なことがらを理解するのに適しています。出版社のWebサイトからバックナンバーとして購入できます。 (★★★★)
  • 石田 光史, 樋口 広芳(ナツメ社): ぱっと見わけ観察を楽しむ 野鳥図鑑

    石田 光史, 樋口 広芳(ナツメ社): ぱっと見わけ観察を楽しむ 野鳥図鑑
    野鳥図鑑はすでに何冊も持っていますが、この野鳥図鑑は、2015年の刊行で、なぜ今までこの存在に気づかなかったと反省するほど便利そうなもの。掲載されているのは324種ですが、それぞれの特徴や、見わけのポイントがパッとわかるようになっています。その鳥の生活型や生息地、食性や羽色、形態などのほか、雌雄、夏羽冬羽、幼鳥などで特徴が異なる場合は、それらについても説明されています。観察したい行動から、おもしろい生態、探し方までもが載っていますし、鳥の鳴き声が聴けるQRコードも付いています。私自身、野鳥の特定がけっこうアヤシいので、しっかり活用しましょう。 (★★★★★)

  • 千枝大志(風媒社): 街道今昔 三重の街道をゆく (爽BOOKS)

    千枝大志(風媒社): 街道今昔 三重の街道をゆく (爽BOOKS)
    「東海の街道」シリーズの第4巻です。「街道歩きのお供に最適の1冊」といううたい文句。内容は、三重の主な街道、近世三重の城郭図・城下図を読み解く、お伊勢参り小咄、伊勢をめぐる〈参詣〉をデジタル化するの4章構成で、まさに三重の街道歩きの参考書としてよいと思います。私自身も県内の東海道、伊勢街道、美濃街道、濃州街道はほとんど歩き、ほかの街道も部分的に歩いていますし、城もここに載っているところはかなり訪ねています。デジタル化も、ブログに写真・記事を載せていますから、出来不出来はともかく、私も取り組んでいます。県内の街道はさらに歩こうと思っていますし、デジタル化にももっと取り組みたいと考えていますので、十分活用できるでしょう。 (★★★★★)

  • 唐沢孝一: 都会の鳥の生態学 カラス、ツバメ、スズメ、水鳥、猛禽の栄枯盛衰 (中公新書)

    唐沢孝一: 都会の鳥の生態学 カラス、ツバメ、スズメ、水鳥、猛禽の栄枯盛衰 (中公新書)
    都市にもたくさんの野鳥がいることを知る人は少ないかも知れません。私がいつも散歩している地方都市の公園では、これまで10年あまりで70種類近くの野鳥を観察しています。都会は自然の少ない人工的な環境にあふれていますが、野鳥たちはもともとの生態を活かしつつこれらにしたたかに適応してい生きています。この本では、カラス、ツバメ、スズメ、水鳥、猛禽を取り上げ、その都会における生態や、活動の変化、人間と鳥との関係とその変化などについて多くの実例や、調査結果をもとに、豊富な写真を使って楽しく読めるようにまとめられています。 (★★★★★)

  • 堤未果: 堤未果のショック・ドクトリン 政府のやりたい放題から身を守る方法 (幻冬舎新書)

    堤未果: 堤未果のショック・ドクトリン 政府のやりたい放題から身を守る方法 (幻冬舎新書)
    「ショックドクトリン」とは、テロや大災害など、恐怖でこくみんが思考停止している最中に、為政者や巨大資本がどさくさ紛れに過激な政策を推し進める悪魔の手法のことです。アメリカでの3.11以来、日本でも大地震やコロナ禍の裏で知らない間に個人情報や資産が奪われようとしているというのがこの本のテーマ。パンデミックで製薬企業は空前の利益を得、マイナンバーカード普及の先には政府のよからぬ思惑があるなどよくよく注意し、自分の生命・財産を守らないといけないというのが著者の主張。「今だけ、自分だけ、お金だけ」という強欲資本主義に負けないようにするには、ちょっとした違和感を大事にし、お金の流れがその裏にないか、また、それで大もうけして回転ドアをくぐって逃げる輩がいないかをチェックすることです。また、政府が何か、大急ぎで導入しようとしたり、既存の制度を急拡大しようとするときは、要注意だそうです。 (★★★★)

  •  奥山景布子: 葵の残葉 (文春文庫)

    奥山景布子: 葵の残葉 (文春文庫)
    いわゆる「高須四兄弟」である徳川慶勝、松平容保、松平定敬、徳川茂栄は、幕末維新の激動期に、結局のところ官軍と幕府とに分かれて戦う運命になったのですが、この四兄弟を取り上げて埋もれた歴史を活写した小説。私自身は、桑名藩主であった松平定敬が取り上げられているので興味を持って手に取った次第。幕末維新は、次々に色々な出来事が起きて、さまざまな人たちの思惑も複雑に入り組んでいるので、小説にするのは難しいと思っていたのですが、隠れた主人公ともいえる高須四兄弟の視点からとても躍動感のある読み物になっています。また、この時期の歴史をより一層深く理解できたという感想も持っています。 (★★★★)