20231125「菰野ウォーキング」(その2)……札の辻、廣幡神社庄部御旅所、五郎兵衛地蔵から湧水池でカワセミを見る
11月25日に行ってきた「菰野ウォーキング」の本編その2です。その1(2023年11月29日:20231125「菰野ウォーキング」(その1)……西覚寺、見性寺、廣幡神社、旧横山家住宅、菰野城隅櫓跡から菰野城跡へ)からずいぶん間が空いてしまいましたが、忘れていたわけではありません。暇ではあるものの、いろいろあったりするのです。その1では菰野駅をスタートし、西覚寺、見性寺、廣幡神社、旧横山家住宅、菰野城跡と見て回りました。その2では、札の辻・高札場跡から湧水池を1つ見て、廣幡神社御旅所、五郎兵衛地蔵、もう1つの湧水池と回って、智積養水の水源池である蟹池を目指します。
スタートから2㎞を過ぎると、札の辻に至ります。現在は、歯科医院などが建っている交差点がそれです。ここは、菰野道と巡見街道との交差点でした。ここには、代官所、問屋のほか、高札場もありました。ちなみに、ここから東には東町商店街があります。閉店しているところもありますが、書店、菓子屋さん、衣料品店などが頑張っています。昔は繁華街だったのでしょう。旅館をしていたところなどもあります。
東町商店街の一角にある長松山瑞龍寺。臨済宗妙心寺派ですが、もとは天台宗のお寺。ご本尊は薬師如来。菰野藩士たちの菩提寺でした。永禄11(168)年、信長の兵火により焼失し、正保年間(1644~47年)に宗貞和尚によって臨済宗のお寺として再建されています。元文5(1740)年に鐘楼が建立され、安永2(1773)年に本堂が新築されました。
こちらは、延命殿。お地蔵様がいらっしゃいます(2018年10月26日:20181012近鉄ハイキング「こもガク&大日本市菰野博覧会を楽しもう!」へ(その2)……道の駅・菰野で「早春」を購入、大日本市博覧会を見て、庄部御旅所から東町商店街を経て無事菰野駅)。地蔵は延命除災の功徳があるとあつい信仰を受け、菰野の町に昔から大きな火事が起きたことがないことも、この地蔵さんの加護があるからと信じられているそうです。8月24日には、地蔵盆が盛大に行われます。延命殿にいらっしゃるお地蔵様は、元は本堂に祀られていたご本尊だったそうです。それが、慶安年間(1648~52)に、川原町の河合松兵衛家からお薬師さんがこの寺へ移されご本尊に代わったため、地蔵さんは延命殿に収まったといいます。
この延命殿には、鏝絵がありました。前回来たときにもあったはずですが、まったく気づきませんでした。黄綬褒章を受章された、現代の名工である河合英喜氏作のものだそうです。
さらに瑞龍寺で目立ったのは、このイチョウの木。ネットで調べてみましたが、高さなどのデータは見つけられませんでした。しかし、大きくて立派。
瑞龍寺から巡見街道に戻って北へ。巡見街道は、江戸時代に幕府の巡見使の通った道のことです。県内の巡見道は、亀山市の東町で東海道から分かれ、現在の国道306号を縫うようにして北上しています。廣幡神社の庄部御旅所への途中に、右の写真のような湧水池があります。この日歩いたコース沿いには、何カ所もこのようなきれいな水が湧いている池がありました。
廣幡神社の庄部御旅所(庄部は、地名)。ここは、もとは菰野神社でしたが、明治40(1907)年に廣幡神社に合祀されています。前回来たときには、御旅所の拝殿(といっていいのか、分かりませんが)には、絵馬がたくさん奉納されていたのですが(こちらを参照)、この日は見当たりませんでした。この庄部御旅所はかなり広く、境内に相撲場や、大きな常夜灯があります。常夜灯は、天保12(1841)年、安政5(1858)年という年号が刻まれていました。
廣幡神社の庄部御旅所からは東に向かいます。菰野中学校、菰野高校の南側を東に進みますが、菰野高校のところにちょっとしたイチョウ並木があり、きれいでした。菰野高校は、野球の強豪校。この日も生徒たちが練習していました。 野球部からは多数のプロ野球選手が出ており、現役では中日ドラゴンズの岡林勇希選手が有名。
菰野高校の南にある南部公民館のところに五郎兵衛地蔵があります。昔、五郎兵衛という男がおり、お地蔵様の前の石がみんなの邪魔になると思って動かしたところ、その後、五郎兵衛が困難に直面したとき、お地蔵さまは五郎兵衛を助けてくれたということです。これに因んでお地蔵様は、「五郎兵衛地蔵」と呼ばれ、大事にされてきていま。お地蔵様は、堤防にあったものを明治10(1877)年2月、ここにお堂を建てたそうです。
お地蔵様に向かって右手前に布がかけられた石があります。前回来たとき「重軽石がある」という掲示がありましたが、確かめてきませんでした。この日は、失礼して布を持ち上げたら、このような石が置かれていました。
五郎兵衛地蔵の南に「地蔵池」があります。正式には「上池(かみいけ)」だそうですが、五郎兵衛地蔵の近くにあることから、地蔵池と呼ばれています。常に池底から水が湧いているのが見えます。コイ、カワムツ、アブラハヤがいるといいます。
ここ五郎兵衛地蔵までは、以前、近鉄ハイキングで訪ねたところばかりでしたが、この先は私にとって未知の領域(大げさな!)。田園地帯に民家が点在するところを歩いていきます。水の流れは豊富にあり 退屈しません。
4㎞地点にも湧水池があります。それぞれの湧水池には、名前があるのかも知れませんが、地図には表示されてはいません。この湧水池は、かなり広く、ベンチも置かれています。
この湧水池の手前で、カワセミを見つけました。思わぬご褒美という感じ。 その2は、ここまで。その3ではさらに田園をあるいて智積養水の水源池である蟹池を目指します。
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