20250420JRさわやかウォーキング「リニア中央新幹線『勝川非常口』見学コース」へ……ハイキング/ウォーキング200回記念(一回完結)
曇りときどき晴れという予報で、雨は降りそうもありませんでしたので、予定通りにJRさわやかウォーキング「リニア中央新幹線『勝川非常口』見学コース」に行ってきました。桑名では最高気温は、23.9℃。春日井も同じくらいだったでしょう。少しむしっとする感じで、汗をかいたくらいです。JR中央線勝川駅で8時半から12時が受付でしたので、JR関西線桑名駅を7時48分に発車する名古屋行き普通に乗車。名古屋駅には8時22分着。中央線の神領行き普通、8時29分発に乗り変えて、勝川駅には8時47分に到着。通しで支払うと¥690ですが、名古屋駅でいったん改札を出て、再入場すると、¥360+¥250=¥610。近郊区間の扱いで安くなるのです。今日の記事は、一回完結。一人旅。
こちらが配付されたコースマップ。右は、実際に歩いてきたルートマップ。勝川駅がスタート&ゴール。立ち寄り先は、道風記念館、太清寺、リニア中央新幹線勝川非常口の3ヶ所のみ。あとはひたすら7.7㎞を歩くという設定でした。
JR勝川駅南口を8時50分過ぎにスタート。地蔵川を越え、名古屋第二環状線(名二環)を越えていきます。名二環という高速道路は、何度もこのあたりを通ったことがありますが、まさかその下を歩くとは思ってもみませんでした。道中、見るべきところは特にありません。
春日井市道風記念館には、9時20分頃に到着。道風(とうふう)というのは、小野道風(おののとうふう)のこと。平安中期の書家。尾張の人ですが、春日井市には、古くから小野道風の誕生伝説があるのです。書道にすぐれ、和様発達の基礎を築いた。三蹟の一人。春日井市では、小野道風をたたえ、末永く後世に伝えたいと、昭和56(1981)年に、道風誕生の地と伝えられ、小野朝臣遺跡碑の建つ、ここ松河戸町に春日井市道風記念館を開館しています。全国的にも数少ない書専門の美術館であり、また書道史の研究施設でもあります。小野道風について、私は子どもの頃学校で習った記憶があるのですが、家族に聞いても、皆、「それ誰? 小野妹子なら知っている」という答え。小野氏の祖先が小野妹子ですから、道風は妹子の子孫。また、道風が書の達人と見なされる以前、自分の書く文字に満足できないでいた時、気晴らしに散歩に出たら、カエルが懸命に柳に飛びつこうとしているところに遭遇しました。カエルは諦めずに何度も飛びつこうとし、10回目にやっと飛びつくことができ、虫を捕らえました。これを見て、道風は、辛抱強くがんばろうと決意したという話もあります(たとえば、こちら)。道風記念館へは、団体料金の¥80で入館。
記念館は、道風公園の中にあります。ここは、上記のように、道風の誕生地とされ、公園内には、小野社という神社があります。この祠のある場所は、古くから「小野道風屋敷跡」といわれていて、社の前には「小野朝臣遺跡之碑」という江戸時代に建てられた石碑も建っています。小野社は、元はここにあった八幡社の境内社であったという説もあります。小野道風の顕彰活動について、地元自治会の資料がこちらにあります。
道風記念館をあとにして龍源山太清寺(たいせいじ)に向かいます。道風記念館からはほぼ西に2.5㎞行ったところ。ここ太清寺は、臨済宗妙心寺派。かつては醍醐山龍源寺と呼ばれ、徳川家康の逸話が伝えられています。天正12(1584)年の小牧・長久手の戦いで、徳川家康が小牧山から長久手に向かうとき、ここの阿弥陀堂(十王堂とも、現在のものは、右の写真)で休憩しました。家康が「ここは何というところか」と尋ね、庄屋の長谷川甚助が「勝川村です」と申し上げたところ、「勝川とな、これは吉祥、縁起のいい名だ」と喜んだといいます。また、そこで牡丹餅を食べようとしたところ、箸が一本折れてしまい、家康は顔を曇らせたのですが、甚助が「これはまさしく天下が一本になる予兆です」と申し上げたところ、破顔したとか。寺の前にあった兜の形に似た塚を見て勝ちを確信し、付近の竹やぶで旗竿を切り、全軍に甲冑をつけさせ、出陣したそうです。その後、家康は秀吉軍との戦いに見事勝利し、江戸時代には、勝川の旗竿は吉兆の品として、尾張徳川家へ毎年献上されたそうですし、勝利した際に家康が身に着けていた鎧兜は、大変縁起が良い「勝川の具足」として大切に扱われたといいます。
こちらは本堂。ほかに薬師堂もあります。龍源寺は寛文3(1663)年に寺号を龍源山太清寺と改めています。現在の十王堂(阿弥陀堂)は、昭和55(1980)年に再建されたものです
太清寺で目立ったのが、藤と、ドウダンツツジ。藤はきれいに咲いていて、見事でした。ドウダンツツジ(右の写真)はかなり大きな木でした。ドウダンツツジの生長はゆっくりだと聞きますので、ここまで大きな気になるのにはかなりの年月がかかったものと思われます。
そして、いよいよ「リニア中央新幹線勝川非常口」の見学へ。工事現場に着いたのは、10時15分頃。ここまで5㎞あまりを歩いてきました。まずは、リニア中央新幹線の説明パネルを一通りチェック。動画も上映されていましたが、これはパス。
非常口の見学については、私がここに着いた時点で約25分待ちとのこと。1組、約1分で順番に案内され、それぞれにJR東海の職員の方が付いて、説明をしてくださるということでした。普段なら並ぶことは大嫌いで、「並んで待たなければいけないのなら、もういい」と思うのですが、ここはじっとガマン。
安全のため、観覧場所は指定され、さらに安全ネット越しに見るようになっていました。超望遠コンデジと、スマホで撮影したのですが、こんな写真しか撮れず、残念。外径は40m、穴の深さは66m、右の写真で下の方に横穴(シールドトンネル)が見えますが、ここがリニア中央新幹線が通るトンネル。ここを上下線が走りますから、外径は14mです。非常口となる立坑は、約5㎞おきに設置され、非常時の客の誘導や、トンネル内の換気、保守作業に使われるそうです。この近くでは、神領、名城でもつくられています。立坑内には、現在は、何も設置されていませんが、営業のときには、換気設備(ファン)、静音設備、微気圧波対応設備、エレベーター、階段などが設けられるといいます。
これらは、説明パネルを撮った写真。手がかりが少なくて恐縮ですが、上の2枚の写真とあわせて、想像力をたくましく働かせていただければ、幸いです。JRの方は親切に、丁寧に説明してくださり、拙い質問にもきちんと答えていただきました。何度か書きましたが、この年ではリニア中央新幹線に乗ることはできないかも知れませんから、せめて関連施設だけでも見たいと思って出かけた甲斐がありました(微笑)。JR東海による工事概要は、こちらにあります。
ちなみに、出かける前にグーグル・マップで見たら、この画像のように、すでにリニア中央新幹線勝川非常口が載っていました。赤枠で囲んだところがそれです。
リニア中央新幹線勝川非常口からまた2.5㎞ほど歩いて、ゴールの勝川駅に戻ったのは、11時10分頃。スタートは南口でしたが、ゴールは北口。ゴール受付を済ませ、10ポイントをゲット。コースマップ上では、歩いた距離は7.7㎞、2時間20分ほどを要しました。
JRの職員の方の手作り顔出しパネルなどもあって、リニア中央新幹線のPRにはかなり熱が入っているようです。
リニア中央新幹線勝川非常口も無事に見られ、JR勝川駅を11時27分に出る名古屋行き普通で帰宅の途へ。名古屋駅に11時46分着。12時6分発の関西線亀山行きの快速に乗り換え、桑名には12時28分着。往きと同じく、名古屋駅でいったん改札を出て、料金は¥80を節約し、¥610。
名古屋駅で乗り換えの間に、中央線7・8番ホームにある立ち食いきしめんの店で昼食を済ませてきました(微笑)。朝、中央線の電車に乗ったときに、この店が見えましたので、帰りにぜひとも食べようと思ったのです。きしめん住よしで、かき揚げきしめん(¥660)をチョイス。かき揚げは、その場であげてもらえます。いやぁ、とても美味しくいただきました。
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