20240317近鉄ハイキング酒蔵みてある記「銘酒『伊勢旭』旭酒造をたずねて」へ(一回完結)
晴れ間もあるという予報でしたが、ほぼ曇り。帰りの電車では鈴鹿、四日市あたりで雨が降っていましたし、桑名駅から自宅までの間でも小雨でした。しかし、ハイキング中は、雨に降られることもなく、歩きやすい陽気でした。ということで、予定通りに、近鉄ハイキング酒蔵みてある記「銘酒『伊勢旭』旭酒造をたずねて」に行ってきました。今回は、一人旅。立ち寄り先も少なかったため、記事も一回で完結。桑名では、最高気温は16.8℃でした。
近鉄桑名駅を7時52分に出る宇治山田行き急行で近鉄松阪駅まで。松阪には8時55分着。9時6分発の賢島行き普通に乗り換えて、近鉄明星駅に9時19分着。¥1,290。松阪駅から乗った普通電車は、ミジュマル・トレインでした。これに乗ったのは、去年7月15日の「伊勢河崎ウォーキング」以来2回目(2023年7月20日:20230715伊勢河崎ウォーキング(その3)……倉田山公園、松尾観音寺、倭姫宮、日蓮聖人誓願の井戸、正寿院、光明寺を経て宇治山田駅へゴールにて「完」)。
こちらが今日歩いてきたルートマップ。電車としては、明星駅から斎宮駅まで1駅なのですが、明和町大淀の方を大回り。もらったコースマップには約11㎞とありました。立ち寄り先は多くはなく、伊勢旭酒造、佐々夫江行宮跡、カケチカラ発祥の地記念碑、隆子女王の墓、史跡公園さいくう平安の杜の5ヶ所。9時25分にスタートしました。明星駅で乗降したのは、初めて。
近鉄ハイキングのWebサイトに「山田線・明星駅~田園地帯~旭酒造……」とありましたが、まさにその通り。旭酒造まで5㎞あまりですが、その間、ほぼ田園地帯でした。ひたすら歩きました。もちろんところどころに住宅地や、グラウンド、太陽光発電などがあります。
国道23号線を越えて、大淀東交差点のところで三重交通の「ミジュマルバス」に遭遇。調べてみたら、小型電気バス(9001号車)で、三重交通が伊勢市より受託しているコミュニティバス(おかげばす)でした。この路線は、山大淀から伊勢赤十字病院まで運行されています。
スタートからほぼ1時間で、伊勢旭酒造に到着。5㎞あまりをかなり速いペースで歩いてきました。旭酒造の酒蔵みてある記は、ずっと以前から興味があり、来たかったところ。明和町のゆるキャラである「めい姫」も来ています。斎王と斎宮をずっとそばで見ていたノハナショウブが、斎王にあこがれ続けるうち、その思いがめい姫の姿になったといわれています。みんなからちやほやされるのがだーい好きな、自称「いとをかし」なお姫様だとか。
それはさておき、今日の酒蔵みてある記でも、コースマップに割り振られた番号で抽選会があり、まずはそちらへ。ちょっとだけ期待したのですが、前回の丸彦酒造に続き、今回も敢えなく敗退(苦笑)。私の番号は、#135でした。下2桁が30ならばタオル、同じく40であれば大吟醸アイスクリームだったのに。
続いて、試飲。今回は、無料。銘柄は、「上撰 伊勢旭」。神宮にも奉納されるお酒でした。無料ですので、カップサイズは右の写真の通り。今日は、ここから斎宮駅まで5㎞半ほど歩かねばなりませんし、一人旅でしたから、この無料試飲1杯だけ(笑)。1合瓶も売っていたのですが、それを飲んだら歩くのに難儀しそうです。
直売所では、いつものように土産に4合瓶をゲット。純米大吟醸酒です。¥1,500。ちなみに、伊勢旭酒造さんのWebサイトを見ると、鳥羽一郎さんの「兄弟船」という演歌にちなんだ「兄弟船」というお酒もあるようでしたが、直売所には出ていませんでした。
抽選にはずれ、試飲も済ませ、土産も買いましたので、サッサと次の目的地へ(現役の頃、「用事が済んだらサッサと帰る」というのが、モットーの1つでした)。旭酒造さんからすぐ近くの水田の中に「佐々夫江行宮跡(ささふえあんぐうあと)」があります。リンク先には、「倭姫命が伊勢の地に入られてから、大淀に御船をとどめてつくったお宮跡」とありますが、「行宮」であれば、倭姫命がしばらくここにとどまられたところであろうと思います。
現在、山大淀の西、笹笛橋の近くには田の中に1mほどの高さの碑が立ち、「竹佐々夫江旧跡」と刻んであるのですが、勝手には入っていけませんので、望遠でこの写真を撮ってきました。
佐々夫江行宮跡から笹笛橋で笹笛川を渡ると、すぐに「カケチカラ発祥の地記念碑」があります。ここも、その名前が不思議な気がして、一度来てみたかったところです。
「斎宮」を構成する文化財の中に「カケチカラ発祥の地」というものがあります。説明では「神嘗祭に初穂の稲束を伊勢神宮の内玉垣に懸け、国の永遠の繁栄を祈る懸税(カケチカラ)行事の発祥の地」とあります(こちらに詳しい話が載っています)。
要約しますと、一羽の真名鶴が、根は一株で八握穂に茂っている稲を示し、倭姫命がそれを大神に捧げたという伝説があり、懸税(かけちから)/毎年10月に伊勢神宮で行われる神嘗祭で内垣に掛けられる稲束)の発祥の地とされ、記念碑が建てられています。懸税は、 上代、稲の初穂を、穂のまま青竹にかけて神に供えたもので、伊勢神宮では、現在でも神嘗祭のときに、内宮、外宮の正宮や、別宮の御垣(みかき)に稲束が掛けられるそうです(こちら)。
カケチカラ発祥の地記念碑からまた国道23号線をくぐって、次の目的地に向かってひたすら歩きました。それは、「隆子女王の墓」。斎王の中にはわずか5歳で選ばれ、親や都から遠く離れた斎宮で寂しく辛い思いをされた斎王もいました。斎王として遣わされた醍醐天皇の孫女「隆子女王」は斎宮で亡くなった初めての斎王。隆子女王の年齢はわかっていませんが、少女と考えられます。隆子女王は、安和2(969)年に斎王とされ、2年後の天禄2(971)年9月に伊勢へ群行しました。天延2(974)年閏10月17日に疱瘡(天然痘)を患い斎宮寮で亡くなり、諡号は「小松女院」とされています。初めて斎宮で亡くなった斎王です。わずか在位3年で病死されたため、都に帰ることはなくこの地で手厚く葬られました。隆子女王の墓には、木々が生い茂り清楚なただずまいを見せています。
隆子女王の墓は、所在地が失われ地域の住民からも斎王の墓だとは認識されなていなかったのですが、墓にまつわる伝承は語り継がれて来ました。それも根拠の一部となり明治16(1883)年3月20日に多気郡馬之上村戸長潮田又吉らから三重県令岩村定高宛てに、馬之上村の「小松塚」を隆子女王の墓とする「上申書」が提出され、「小松塚」は宮内省によって隆子女王墓と決定されています。墓は、現在も宮内庁で管理され、命日を新暦に換算した12月7日には現地で正辰祭が行われているといいます。こちらもご覧ください。
このあと、明和町中央公民館、町役場、明和中学のあたりを歩いて、11時45分を過ぎた頃、「史跡公園さいくう平安の杜」に到着。斎宮跡には、これまでに3回ほど来ています(2019年6月2日:20190602近鉄ハイキング「斎王まつり 日本遺産斎宮散策と王朝絵巻『斎王群行』」へ(予告編)、2019年10月27日:20191027近鉄ハイキング「昔も今もお伊勢参り~旅10日目~伊勢街道、旅人気分で松阪から王朝ロマンをたどる斎宮跡へ」(予告編)、2021年11月6日:20211106「東海道・伊勢街道歩いて伊勢参りツアー」第14回「櫛田~斎宮」(予告編))。それ故、今日はあちこち見て回ってはいません。
斎宮駅はもう目の前ですので、公園のベンチでお昼にしました。あら竹商店のモー太郎寿司がいいなどと昨日は書きましたが、去年から1個¥1,200に値上がりしていました。ちなみにモー太郎弁当は、¥1,700になっています。これでは、年金生活者のハイキングの昼ご飯にはいかにもお高い。そこで、いつものように、朝、桑名駅で電車に乗る前にファミマで「おむすび&焼きそばセット」(税込み¥390)をゲットしてきました(微笑)。十分です。
昼ご飯を済ませてから、「いつき茶屋斎宮跡無料休憩所」で適当な土産がないか、見てきました。ここは無料休憩所であり、土産も売っており、また、軽食(伊勢うどんなど)を食べられるところです。「十二単バウムクーヘン」も売っていましたが、なんと¥2,000を超える値段。そこで、まぁ何でもいいかということで、「斎宮せんべい(¥450)」。伊勢神宮ゆかりの古代米を使っているそうです。普段のおやつにすればちょうどよいという算段。
余談ですが、この無料休憩所の入り口横にあった飲料水の自販機も、ミジュマル仕様でした。ミジュマルに関したものは、桑名など北西地域よりも、この伊勢志摩方面の方がよく目にする気がします。
近鉄山田線斎宮駅には、12時10分過ぎに到着。次の松阪方面の電車は、12時31分発の伊勢中川行き普通。これに乗って松阪まで。松阪着は、12時42分。12時54分に松阪始発の急行名古屋行きがありますので、それに乗り換えて、桑名には14時3分着。¥1,290。斎宮駅で電車を待っていたら、下りホームにミジュマル・トレイン。今日は、ミジュマル・デーかも知れません。
今日のGoogle Fitのデータ。12.77㎞で、20,485歩でした。朝は、車で桑名駅近くまで送ってもらっています。キョリ測で見ますと、現地では11.2㎞を歩いていますから、歩いた距離はこれくらいでしょう。
余談その1。今日のハイキングは、「近鉄あみま倶楽部」アプリと連動しています。デジタルでチェックポイントでチェックがあり、踏破賞もデジタルでもらえます。去年9月に続いて2回目。名鉄やJR東海のように、全部デジタル化してあった方が便利な気がします。名鉄ハイキングでは、コースマップもスマホで見られるようです。
余談その2。昨日、下調べをしていたら、「エキタグ」というデジタルの駅スタンプアプリを見つけました。近鉄でも導入されているということで、早速、桑名駅と明星駅でゲットしてきました。新しいものがあると、すぐに飛びつく傾向があるのです(笑)。
以上、今日の酒蔵みてある記「伊勢旭酒造」は、これにて「完」。
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TAKUさん、おはようございます。
ミジュマル・トレイン、乗っても、見ても楽しいですね。
といってもハイキング参加者は、高齢者が多く、興味を示さない人がほとんどで、残念です。
三重交通のミジュマル・バスにも遭遇しました。
電気バスだそうです。
モー太郎寿司も、モー太郎弁当も去年、値上げされたようです。
松阪駅で乗り換えに待ち時間がありましたから、久しぶりに食べてみようと思ったのですが、断念しました。
エキタグ、おもしろそうですね。
すべての駅にあるのではありませんが、かなりたくさんの鉄道会社が参加していますので、出かけるときの楽しみが増えます。
投稿: mamekichi | 2024年3月18日 (月) 06時46分
ミジュマルトレインに反応してしまいました^^
モー太郎寿司やモー太郎弁当も値上げされていたのですね。
物価高は財布に痛いですね。。。
エキタグ、面白そうですね!
これはまた子守鉄のネタがひとつできそうです(笑)
投稿: TAKU | 2024年3月17日 (日) 21時19分