20230915「養老の滝ウォーキング」(美濃街道ウォーキングオプショナルツアー#1)その1……養老駅をスタートし、聖武天皇巡幸記念碑、せせらぎ街道から妙見堂を経て養老の滝から養老神社へ
9月15日に行ってきた「養老の滝ウォーキング」の本編その1です。この日のウォーキングは、「美濃街道ウォーキングオプショナルツアー」の#1です。「美濃街道ウォーキング」は、今年1月から7月にかけて、多度から大垣まで歩いたものです。正確には、養老から美濃街道を外れ、養老街道を歩いています。というのも、養老から先美濃街道は関ヶ原に向かうのですが、途中鉄道が通っていませんので、このように変更したのです。美濃街道を歩きながら、同級生K氏と養老の滝や、行基寺にも行ってみたいと話していたのですが、まずは大垣まで歩き通すことを優先したのです。7月2日に美濃青柳から大垣まで歩いて、これは目標を達成。夏場にかなり高低差のあるところを歩くのはやめようということで、「養老の滝ウォーキング」はこの日になった次第。しかし、予想外に暑くて大変でした。同級生K氏と二人旅。
こちらがこの日歩いたルートマップ。マップ上では、6.4㎞。養老公園から聖武天皇巡幸記念碑、妙見堂、養老の滝を経て、養老神社・菊水泉、北原白秋歌碑、元正天皇行幸遺跡、養老寺、養老説教場、鬼面山谷五郎碑などを経て養老駅に戻るというコースです。養老駅あたりの標高が20m、養老の滝が270m(いずれもキョリ測による数値)で、高低差は250mという高齢者にとってはいささか難コースであった上に、この日は猛暑日一歩手前という、9月中旬にしては例外的な暑さで大変でした(苦笑)。なお、私自身は、養老の滝には5年前に近鉄ハイキングで来ています。その時の記事については、予告編(2023年9月15日 :20230915「養老の滝ウォーキング」(美濃街道ウォーキングオプショナルツアー#1)(予告編))の末尾にリストをつけてあります。今回の記事では、文学碑などはほとんど省略しますので、そちらをご覧ください。また、養老の滝近辺の石碑の一覧は、こちらにあります。
桑名駅を8時45分に出る養老鉄道大垣行きに乗車。養老駅には9時27分着。¥580。9時35分に養老駅をスタート。美濃街道ウォーキングで来たときには(2023年6月4日:20230604美濃街道ウォーキング「養老~美濃高田」(予告編))、「養老公園県営100周年記念往復割引切符」があったのですが(往復で¥1,000)、それは予定数に達して、買えませんでした。
あまり意味がないかも知れませんが、こちらが詳しいルートマップその1。養老公園のあたりは、往復とも同じルートをたどっています。聖武天皇巡幸記念碑まで養老公園の中を通っていきます。岐阜県こどもの国、養老天命反転地、養老ランドなどがありますが、何れにも立ち寄っていません。
養老駅を出てすぐの辺り。すでに上り坂です。ここから先、養老の滝までは多少のアップダウンはあるものの、基本的には上り坂が続きます。右の写真は、こどもの国の入り口にある案内看板。養老天命反転地は、世界的に活躍したアーティスト荒川修作氏とそのパートナーで詩人のマドリン・ギンズ氏の構想を実現したテーマパーク。広大な敷地には、水平、垂直な線は極力排除され、人工的な地平線が数多く配置されるなど、至る所に人間の平衡感覚や遠近感を混乱させる仕掛けが施されています。というところですから、高齢者が行くには不適切(笑)。
途中に養老ランドがあります。広い敷地に多数の遊具があるのが見えました(こちら)。現役の遊園地です。昭和48年(1973)年から営業を続けているそうです。上り道がずっと続いています。
スタートからほぼ1㎞で聖武天皇巡幸記念碑があります。天平12(740)年に聖武天皇が巡幸された折、「天狗の小場」と称されるこのあたりに行宮(あんぐう)が造営され、4日間駐留されたと伝わっているそうです。碑は、平成30(2018)年3月に建立された、新しいもの。
詳しいルートマップは、聖武天皇巡幸記念碑の先からその2になります。ルートマップは、キョリ測で描いていますが、このエリア、未知がきちんとすべて載っているわけではありませんので、概略で描いたところがあります。
聖武天皇巡幸記念碑の先からせせらぎ街道に入ります。妙見堂へと続く、1㎞ほどの道で、モミジがたくさんありますので、秋の紅葉は見事と思われます。一般に養老の滝に上る道からは1本奥にありますので、隠れた紅葉スポットだろうと思えます。
いきなりの余談ですが、5年前に近鉄ハイキングできたとき、このせせらぎ街道に入るところでコースミスをしでかしました(2018年11月28日:20181110近鉄ハイキング「親孝行のふるさと『養老フェスタ』」へ(その1)……養老駅から養老公園へ、コース間違いで余分に2㎞歩く(笑))。私だけではなく、近くを歩いていた参加者10数人がみんな間違えたのです。しばらく歩くと、どうも方角が違うという話になりました。養老の滝に向かうには、西の方へ、しかも少しずつ登るはずが、南に向いているのです。しかもかなり平坦な道。近くにいた方が公園の仕事をしている人に確認して、間違いに気づいたということがありました。このときは、結局2㎞ほど余分に歩いてしまい、私は設定されたゴールの美濃高田駅に向かうのを断念し、勝手に養老駅に戻って、ゴールしたことにしました(苦笑)(2018年12月4日:20181110近鉄ハイキング「親孝行のふるさと『養老フェスタ』」へ(その4)……元正天皇行幸遺跡、養老寺、養老説教場から大菩提寺を経て、勝手に養老駅にゴール変更(完))。
2㎞ほど歩くと妙見堂に至ります。この妙見堂は、明治13(1880)年、岐阜県県令小崎利準(こさき としなり/ おざき りじゅん)氏が日鑑上人(身延山久遠寺第74世)を招き、堂宇を建立したのが始まりとされます。この年は、養老公園が開設されています。説明板によれば、この地は370年あまり前、久遠寺第21世寂照院日乾上人が、大干魃が続いたときに雨乞いの霊場として開かれたものが始まりです。ちなみに、小崎利準は、幕末の伊勢亀山藩士、明治期の内務官僚(天保9(1838)~大正12(1923)年)。
妙見堂の先でいったん下って、通常の滝に上る道に入ります。ここからが大変でした。途中、2回ほど小休止。途中は割愛しますが、妙見堂から川沿いを600mほど上って、「養老の滝はまだか?」と思った途端に視野が開け、右の写真のように滝が見えました。このときはさすがに「オーッ!」と声が出ました。
ここには、5年ぶりに来ました(2018年11月10日:20181110近鉄ハイキング「親孝行のふるさと『養老フェスタ』」へ……予告編)。養老の滝は、落差32m、幅4mと見事なものです。この日は水量もあって、見応えがありました。滝のすぐ目の前まで上って、そこにあったベンチに座り、しばし滝を眺めながら休憩をしてきました。水と緑、勢いのある滝の流れ、時間さえあれば、いつまでも眺めていられそうです。平日でしたが、観光客の方もそれなりにありました。
しばし休憩しながら滝を眺めてから養老神社に向かいます。ここからは下り。来るときに比べかなり楽になります。途中では「丁石(ちょういし)」。滝まで上る人に向けて、残りの距離を示しています。また、「観光リフトのりば」の建物も見えています。養老ロープウェイが営んでいたのですが、平成27(2015)年以降、施設老朽化のため運行停止中。養老公園の妙見橋付近(養老神社)から養老の滝付近の駐車場を結ぶ、固定循環式の一人乗りリフトだったそうです。全長約200 mを約3分17秒で結んでいました。
養老神社には裏参道から入りました。「養老孝子伝説」の源丞内ゆかりの神社といわれ、奈良時代養老年間以降の創建と推測されます。平安時代、美濃国神明帳には「養老明神」とあり、菊理媛命(くくりひめのみこと)が祭神とも伝わっています。永正元(1504)年、菅原道真を合祀し、養老天神といわれていました。明治初期、近くの元正天皇・聖武天皇祭場を移転し、合祀。この際、養老神社に改称しています。現在のご祭神は、天照皇大神、元正天皇、聖武天皇、菅原道真。
境内には、今もこんこんと湧いている清水があります。それが菊水泉。孝子源丞内が汲んで老父にすすめたところ酒になったという伝説の水は、この水だといわれています。この菊水泉の周りにも文学碑その他が多数ありますが、今回は割愛。5年前の記事(予告編にリストを載せてあります)をご覧ください。
この泉の水、養老神社を降りたところで飲んでみました。無色無臭でしたが、味はまろやか。この日は暑かったので、まさに甘露という感じでした。ここで出会った男性は、毎日のようにこの水を汲みに来るとおっしゃっていました。
ここらでキリがよいので、その1はここまで。その2は、この先ちょっと寄り道をして、北原白秋歌碑、元正天皇行幸遺跡・大鍬神社などから。
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