20230416美濃街道ウォーキング「駒野~美濃津屋」(その3)……皆善寺、天満神社、若宮八幡神社から綜蓮庵、善教寺、住吉神社へ
4月16日の美濃街道ウォーキング「駒野~美濃津屋」の本編その3です。その2では、哲学と彫刻の広場(思索園)から庭田貝塚を見つけて、円満寺、神明神社、浄厳寺、春日神社と回ってきました。一部、県道56号線からはずれましたが、そちらが本来の美濃街道のように思われました。冒頭のコースマップが、その3。4㎞を超えています。まずは、皆善寺へ。お寺を出たところで川に道路が通っているのを見つけました。詳しくは本文で。天満神社に立ち寄り、徳田交差点で南に入って若宮八幡神社。
真宗大谷派の皆善寺。ここはしだれ桜で有名(こちら)。確かに見事なしだれ桜です。花の時期に来たかったものです。お寺も歴史を感じさせる、よい雰囲気のところでした。3年前に駒野の専通寺のしだれ桜を見に行きましたが(2020年4月3日:20200403「勝手に養老鉄道ハイキング『専通寺のしだれ桜と羽根谷だんだん公園』(駒野)」(完))、甲乙付けがたい印象です。できればやはり、桜の季節にこの皆善寺、専通寺に羽根谷だんだん公園の桜を見たいものです。
皆善寺を出たところで川に道があるのに気付きました。川の対岸に向かって、左の写真のように舗装された道が続いています。この川も涸れ川で、水が出ていない時はここを通ることができるようになっています。右の写真で右手に写っているのが、春日神社からここへ来る時に渡った徳田橋です。
水が出た時、このままではここは堤防が切れていますので、水があふれます。そのため、堤防の切れ目の石垣には、柵が入れられるよう、溝が切られていました。こういう道路を何というか分からず、あれこれ検索してみましたが、今のところ不明。ご存じの方がいらっしゃったら、ぜひともご教示ください。
県道56号線をわたって天満神社。ご祭神は菅原道真。境内に由緒書きなどはありませんが、慶安2(1649)年の創建といいます。境内には、山神社も祀られていました。
5㎞を過ぎて、徳田交差点から南に入って、若宮八幡神社。創始は不詳ですが、延宝8(1679)年に再興されています。元禄5(1692)年、当地に遷りました。現在は、このような小さなお社が建っていますが、境内と思われるところはかなり広く、もっと大きな神社だったのかも知れません。ここでスタートから2時間ほど歩いてきましたので、20分ほど小休止。11時半に再スタート。
県道56号線=薩摩カイコウズ街道を歩いて行きます。若宮八幡神社の先では東海環状道の工事が進んでいました。養老インターの南で、ここからいなべ市の北勢インターまで令和8(2026)年度に開通予定です。
ここからコースマップはその4へ。7㎞の手前にある三叉路で美濃街道は右手に入り、県道56号線からは逸れていきますが、三叉路のところに綜蓮庵、善教寺、住吉神社とありますので、そちらに立ち寄ってから美濃街道に戻ります。
まずは、綜蓮庵。浄土宗。残念ながら、ここについても詳しいことは分かりません。きれいに手入れされてはいますが、無住のように思われました。
綜蓮庵の西にその西に志津山東向院善教寺。浄土宗のお寺。写真のようになかなかよい雰囲気のところです。西美濃三十三霊場26番札所。創建年は不詳。往古、当地に開山不明の勢至山岩井坊という天台宗の寺院があったと伝わっています。その後、寺運が傾き、元和年間に山伏が住んでいたという伝承もあります。
大垣藩3代藩主・戸田氏西(うじあき)が、志津方面へ鷹狩にたびたび来るうち、この地が気に入り、ここに自分の菩提寺を建てるよう遺言し、氏西の菩提寺となっています。遺言を受けて、元禄3(1690)年に志津山東向院善教寺として建立されました。この時、円通寺聴誉保山和尚の中興で浄土宗に転宗しています。本堂及び鐘楼は元禄5(1692)年の建物だそうです。
また、嘉元元(1304)年、美濃鍛冶の開創期の名匠である志津三郎兼氏が住んでいたといわれ、境内にはその顕彰碑があります。兼氏は、奈良手掻(てがい)派の刀工で、美濃守護職の土岐氏に招かれ志津の鍛冶谷に27歳のときに移り住みました。志津山に居を構えた理由は、水が清く景勝であることのほかに、材質のよい砥石が産するためといわれます。
善教寺は、なかなか雰囲気がよいと書きましたが、お庭もそうです。左の写真は本堂の並びにあるところ。右は少し下ったところの様子。水は左の写真のところから右のそれへと流れているようでした。モミジの木も多く、秋の紅葉シーズンに来ると見事な景色が広がっているだろうと想像されます。
善教寺のすぐ北に住吉神社があります。ご祭神は、いわゆる住吉三神と神功皇后。創始等は不詳。拝殿は一段高いところにあり、本殿はさらに高いところにありました。また、拝殿に「住吉社」と神社名が大書されているのは初めて見ました。
ここにはお歯黒堂があります。現地の説明板には、「元正天皇(女帝、在位は715~724年)が養老行幸の折り、志津の地へ来られ、そこで、歯を黒く染められたといい、志津の「お歯黒堂」として語り伝えられているのです」という説明があります。説明板の脇にあるお堂が、このお歯黒堂かどうかはよく分かりませんでした。お堂にはお地蔵様のような石仏がいらっしゃいます。元正天皇は、霊亀3(717)年と、養老2(718)年の2回、美濃国多芸郡に行幸されています(こちら)。
コースマップその4の途中ですが、長くなりそうですから、その3はここまで。その4では、桂林寺から志津龍神神社、神明神社を経て美濃津屋駅にゴールします。
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