20230409美濃街道ウォーキング「石津~駒野」(その1)……石津駅をスタートし、円成寺、金毘羅大権現、願海寺から般若谷川を越えて清浄寺へ
4月9日の美濃街道ウォーキング「石津~駒野」の本編その1です。この日は、好天に恵まれ、気温19.3℃で風が少しあり、暑く寒くもなく、絶好のウォーキング日和でした。いつもと同じく、同級生K氏と2人旅。美濃街道ウォーキングは、前回が、1月21日でしたからずいぶん間が空きました(2023年1月21日:20230121美濃街道ウォーキング「多度から石津」(予告編))。この間、近鉄ハイキングの酒蔵みてある記(2023年2月12日:20230212近鉄ハイキング酒蔵みてある記「水郷 蟹江散策と山田酒造『醉泉』・『最愛』」へ(一回完結)、2023年2月26日:20230226近鉄ハイキング酒蔵みてある記「銘酒『神楽』神楽酒造をたずねて」(一回完結))や、JRさわやかウォーキングで伊勢・二見(2023年3月4日:20230304JRさわやかウォーキング「早春の開運&良縁祈願で運気up! 海辺の海獣・ひな祭とふれあい神宮参り前の『禊』へ」(予告編))に行ったりしていました。この日は、気持ちよく晴れ、緑が一段ときれいでした。今日歩いたコース沿いには、花木がたくさんあり、もう少し早い時期に歩けば春の花が楽しめたと思います。冒頭の写真は、卜全塚あたりから見た養老の山並み。右の写真は、西浄寺の先から見た揖斐川方面。
こちらがこの日歩いたルートマップその1。養老鉄道石津駅から、養老鉄道や揖斐川に沿って北上しました。まずは、円成寺。境内に太田稲荷があります。円成寺のごく近くに金毘羅大権現。海津橋のと頃を通り、般若谷川を越えますが、養老鉄道はここで天井川である般若谷川の下をくぐります。養老鉄道を越えて清浄寺。津島神社もあるのですが、国道258号線を渡ることができず、「遙拝」しました。
桑名駅を8時45分に出る養老鉄道・大垣行きの普通電車に乗り、石津駅には9時6分着。¥420。日曜日ということもあってか、空いていました。サイクルトレインで、途中、自転車を押した女性の方が乗ってこられました。美濃街道を歩いているときも、あちこちでサイクリストに出会いました。今日歩いたところは、ウォーキングにもサイクリングにも好適のところです。石津駅を9時10分にスタート。
石津駅から美濃街道に出てすぐに右折し、瑞祥山円成寺。曹洞宗のお寺。ここは、「円成寺の大提灯」で有名だそうです。高さ4m、直径1.95m。外箱には安政3(1856)年の墨書きがあるもの。羽や骨は当時のものをそのまま使用し、和紙だけを貼り替えているといいます。8月の地蔵盆に一対で掲げられます。大提灯というと、西三河出身のわれわれには「一色の大提灯」がなじみ。われわれ二人とも、子どもの頃に見に行ったことがあります。
このお寺には、また、宝暦治水の薩摩義士13名の墓があります。13名の方々はいずれも割腹されたそうです。すべてのお墓には今日も花が供えられていました。宝暦治水では、薩摩藩は家老平田靭負以下1,000余名の藩士を派遣し、40万両を超える巨費を投入し、藩士80数名を失っています。
円成寺には太田稲荷があります。美濃街道沿いにも大きな赤い鳥居があり、寺の案内よりも鳥居の方が目立っていたくらい。由緒書きなどはありませんし、岐阜県神社庁のサイトにも情報は載っていません。
円成寺に隣接して金毘羅大権現。天満大自在天神と、豊川稲荷大明神もあわせて祀られています。由緒などは不詳。岐阜県神社庁のサイトにも載っていません。「天満大自在天神 学業成就 金毘羅大権現 交通安全 火防水難 豊川稲荷大明神 商売繁盛」と書かれた木札が掲げられていたのみ。
金毘羅大権現から美濃街道に戻ろうと思ったら、細い道に入るところに「御嶽登山道」という石碑が建っていました。こんなところに御嶽登山道とは、これいかに? 調べたところ、石津駅から西に約2㎞のところに石津御嶽がありました(こちら)。標高629m。この道から西に行くと登山口に至るようです。
美濃街道に戻って、600mほど行ったところに般若山願海寺。真宗大谷派。今日歩いたあたりには、真宗大谷派のお寺がたくさんありました。長島に願證寺があったことが関連していると思われます。この願海寺は、織田信秀に仕えた太田宗清(太田一吉に言及があります)が信秀の命で築城した太田城跡ともいわれ、廃城後、宗清の子孫・太田晶右衛門が願海寺を創建したといいます。ただし、城跡の遺構は見当たりませんでした。
門前の掲示板に「大日本五道中図」の写し
が3枚掲げられていました。慶安元(1648)年頃に描かれたもので、五街道及び江戸から長崎までの陸路・海路を描いています。桑名が描かれているものもあり、興味深く見てきました。本物が見たいものです。
スタートから1㎞ほどで揖斐川にかかる海津橋のところに出ます。昭和7(1932)年に初代の橋がかかり、今の橋は2代目。昔は渡船を利用としていましたが、明治以来、地元民から繰り返し架橋の願いが出されたといいます。その喜びの現れか、橋のたもとに「海津橋饅頭本舗」という和菓子屋さんがあります。
県道1号線の安江交差点を越えていきます。揖斐川がよく見え、広々とした空間が広がっています。川の向こうは、まさに濃尾平野が広がっています。
安江交差点の先で美濃街道は、般若谷川を渡ります。この川は、天井川で、通常はほとんど涸れた川になっています。ここは、鉄道ファンの方には有名なスポットです。私も以前何かで読んで、記憶の片隅にありました。今回、コースマップをつくってから時間が経ちましたので、再予習をして、はっきりと思い出しました。般若谷川の下を養老鉄道が通っているのです。とはいえ、橋の上からでは分かりません。
この先の養老鉄道の踏切から、般若谷隧道がよく見えます。それがこちらの写真。残念ながら、この時電車は来ませんでしたが、トンネルの上が般若谷川なのです。この写真は、大垣方向から撮ったもの。余談ではありますが、養老鉄道と並行する国道258号も、般若谷川をトンネルでくぐっています。上記のコースマップその1をよくご覧ください。
続いて、国道258号線沿いにある津島神社に行こうと思っていたものの、神社は国道を渡った先にあります。ところが、このあたりには横断歩道も、信号もありません。やむなく道を挟んで「遙拝」(微苦笑)。尾張の津島神社から勧請したようですが、由緒などは不詳。祭神は素戔嗚尊。実は、この左手で国道258号線が般若谷川の下を通っています。そのため、神社も段差の上で、道を渡ることができないのです。
般若山清浄寺。真宗大谷派。先ほどの願海寺と同じ山号。般若谷川がこの地域に大きく影響していることを思わせます。ここには由緒書きもなく、ネットでもこれという情報は出て来ませんでした。しかし、境内や墓地はきれいに整備されていましたし、墓地には割と新しいベンチも置かれていました。檀家の片谷地行きの方が集まることを願っているように思われます。
その1はここまで。その2は、卜全塚から。
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