お知らせ

  • データの移行について
    2005年10月26日のブログ開始当初から、2024年9月30日までの記事は、「猫の欠伸研究室(アーカイブ)」に移行しました(http://blog.livedoor.jp/taichimaru151/)。 このココログの「猫の欠伸研究室」には、2019年1月以降の記事を残し、2018年12月以前の記事は削除しました(2019年1月1日から2024年9月30日までの記事は、両方にあります)。

レンズを通した自然観察

  • この「レンズを通した自然観察」ということばは、恩師のお一人が、私の趣味を形容しておっしゃったものです。2023年2月7日のブログに書きましたが、実はときどき思い出していることばです。お世話になった先生方はたくさんいらっしゃいますが、この恩師は、就職のことから学位論文の執筆、審査に至るまで本当にお世話になった先生です。「写真の撮り方を指南してもらいたい」ともおっしゃったのですが、これはお世辞と理解しています。私はほぼ隠居状態となって10年以上になりますが、今、改めてこのことばをかみしめています。この先生には結婚式の際に「理論と臨床をつなぐ仕事をするように」ということばをいただきました。体調を崩してそれには十分に応えられませんでしたので、せめてこの「レンズを通した自然観察」については、極めるとまでは行かないにしても、もう少し精進したいと考えています。

ブログ名の由来

  • ブログ名の「猫の欠伸研究室」は、中日新聞の夕刊に連載されている「紙つぶて」というコラム(平成22(2010)年1月13日)に、元新党さきがけ代表の武村正義さんが書いていらっしゃった「人生は猫の欠伸である」というコラムによります。武村さんは、“チベットで鳥葬を取り仕切る僧侶が、「人の生涯は猫の欠伸のようなもの」と語った”と書いていらっしゃいます。「猫の欠伸のようなもの研究室」としたかったのですが、ちょっと間延びしますので、「猫の欠伸研究室」とした次第です。「研究室」とつけたのは、過去、大学に勤めていたことがあるということやら、知らないこと、分からないことがあると何でも調べずにはいられない性分であること、屁理屈、講釈が大好きであることからであります。しかし、「人生の研究をしている」のではありません。「大所高所」からのご高説を開陳できるほどの力量はないが故、「小所低所」からの戯れ言をつぶやくのが精一杯(苦笑)。身の程に合わせ、勝手なことを書き綴っていますので、御用とお急ぎでない皆様には、今後ともご交誼のほど、お願いいたします。是非ともコメントを頂戴し、少しでも世間を広げたいと熱望しております。

モットー

  • 座右の銘というほど立派なものはありませんが、過去に体調を崩し、療養生活を送った経験から、私なりのモットーをつくっています。その一つは、「淡々と飽きもせず……」です。自分では、「……」と余韻を残しているところが気に入っています。こだわりすぎや、やり過ぎはよくありません。若い頃はムキになってやったこともありますが、今はこのように「淡々と飽きもせず……」が自分に合っていると思っています。もう一つは「晴耕雨読」ならぬ「晴歩雨読」です。マンション暮らし故、耕すところはありません。代わりに歩いています。そして、最近(令和3(2021)年に入った頃から)追加したのが、「散歩生活、ときどき仕事」。NHKのテレビ番組に「晴れ、ときどきファーム!」というものがあります。これのもじり。浅学非才の身ですので、ご交誼の上、いろいろとご教示をお願いします。

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2023年4月

2023年4月30日 (日)

雨模様で午後から散歩……オマケはサギソウとメダカの睡蓮鉢の様子

Dsc04979c_20230430162701  アメダスに雨の記録があるのは8時頃までですが、その後も雨雲レーダーを見ていると午前中は、弱い雨雲が近づいてきていました。いささかウロウロしたのですが、結局、14時過ぎから散歩へ。三崎通、田町、九華公園、貝塚公園、内堀南公園、外堀、京町、寺町と4.7㎞。

Dsc04730c_20230430162701 Dsc04739c_20230430162701  九華公園は、雨も上がったためか散策する方がかなりありました。しかし、残念ながら、ツツジは終わりの始まり。写真は、まだ花がよく咲いているところを撮ってきましたが、あちこちで傷んだり、散ったりしてきています。つつじまつりは明日からなのに、まぁこんなもの。ちなみに約550本のつつじ(ヒラドツツジ、オオムラサキツツジ)があります。

Dsc04598c_20230430162801 Dsc04572c_20230430162801  今日も鳥はほとんどいません。カワウの巣を見に行くようなもの。ずっとではありませんが、タイミングが合うと2つの巣からヒナの鳴き声が聞こえてきます。左は西、右は東のそれぞれの巣の様子。よく聞こえますので、散策している方が「いったい何の鳴き声?」といわれます。

Dsc04632c Dsc04766c_20230430162701  ハシビロガモのオス、今日は二の丸堀を元気に泳いでいました。暑くなってからが心配ですが、今のところは大丈夫そう。ほかに見た鳥は、ほとんどスズメばかり。

Dsc04808c_20230430162701 Dsc04468c_20230430163701  ツバメの巣も巡回してきましたが、親が巣にいたのは、京町にある呉服屋さんのみ。右の写真は、田町の商店にある巣です。先日よりさらに少し修復が進んだ印象です。

Dsc04933c_20230430162701 Dsc04950c_20230430162701  常信寺にも寄ってきたのですが、ヤマボウシ(左の写真)ともう1種類。ヤブデマリかと思ったのですが、オカメノキかも知れません。常信寺にはいろいろの花木があり、楽しめるのですが、この方面に私が疎いのが難点(苦笑)。

Img_3584c_20230430162801 Dsc04449c_20230430162801  ところで、雨の日の定番、ベランダ園芸その他(撮影は、昨日)。サギソウ(左の写真)は、お陰様で順調です。右は、メダカの睡蓮鉢。餌をやってから撮影しましたので、餌が少し浮いています。暖かくなって、メダカたちはよく動き、よく食べるようになりました。リラエオプシスは少しだけ伸びた感じです。熱帯スイレンはまだこれから。ホテイソウは、入れてから1ヶ月も経たないと思いますが、2.5倍くらいになり、一度持ち上げたら、途中で切れてしまい、二分されました。メダカは、14~5匹。ホテイソウについていたと思うのですが、ヒメタニシが数匹います。睡蓮鉢の掃除屋さんとして活躍してくれているはず。

2023年4月29日 (土)

ゴールデンウィーク初日は、MINIATURE LIFE展へ……バードウォッチングは早朝

Dsc_0716c Dsc_0836c  いよいよゴールデンウィークがスタートしました。「ゴールデンウィークなんて関係ない」とうそぶいていましたが、初日からしっかり楽しんできました(微笑)。10時過ぎから娘と2人で、四日市文化会館で開催中の「MINIATURE LIFE展 ー田中達也 見立ての世界ー」に行ってきました。田中達也さんは、NHK朝の連続ドラマ「ひよっこ」のタイトルバックを手がけた方で、ミニチュア写真家、見立て作家。展覧会は、三重県では初めて。右の写真は、たぶんこの会場限定の作品。ちなみに食べられません(笑)。「福1グランプリ」というタイトル。

Dsc_0750c Dsc_0810c  入場料¥1,200で、年金生活者には……などと書いていましたが(2023年4月23日:性懲りもなく、またプチ遠征へ……ケリのヒナを確認)、価値はそれ以上でした。左の写真は「大自然がごちそう」、右はたぶん「新パン線」の四日市バージョン。

Dsc_0818c Dsc_0736c  会場内すべて写真撮影可で、SNSで共有しましょうとありました。カメラを持って行かなかったのがとても残念。ブログ前半の写真は、すべてスマホ写真。左の写真の作品は「着火オーライ」。

Dsc_0847c Dsc_0844c  12時前に見終えて、そのまま四日市文化会館にあるグリル四日市で昼食。ここは、昭和57(1982)年創業といいます。町の洋食屋さんという感じ。ちょうど時分時で賑わってきました。

Dsc_0843c Dsc_0848c  ネットで見て、もうこれしかないと決めて出かけたのがこれです。「なつかしイタリアン」(¥980)。ふわとろ半熟卵にケチャップの甘さと酸味が絶妙な具だくさんイタリアンスパゲッティ。帰りには、私にしてはめったにないことに、スタバへ立ち寄り。

Dsc04376c_20230429154401  ところで、実は今日もバードウォッチングには行っています。それも6時半出発という早朝バードウォッチング。長良川河口堰と長島町内3ヶ所ほど。河口堰ではコアジサシが来ないかと思ったのですが、6時40分ほどから1時間の間には見られず。

Dsc04068c_20230429154401 Dsc04233c_20230429154401  サギたちはかなりたくさん集まってきていました。アオサギ、コサギ、ダイサギと一通り。左の写真は、東側の魚道下流で小魚を捕まえたコサギ。今日は、西側の魚道付近にたくさんいました。右のアオサギは、西側の魚道にて。機嫌が悪かったようで、ほかのアオサギやコサギにバトルを挑んでいました。バトルシーンは残念ながらピンボケ。

Dsc04281c Dsc04308c  こちらのダイサギも西側の魚道付近で。親水広場も一回りしてきましたが、今日は、ハクセキレイとハシボソガラス、ヒヨドリ、ムクドリ、スズメ。

Dsc04340c  帰りがけに管理橋に上がっていく橋のところでホオジロのオス。ほかに一瞬だけホウロクシギか、チュウシャクシギかと思われるシギが飛んできたのですが、まともな写真は撮れませんでした。

Dsc04426c_20230429154401  その後、長島町内を3ヶ所ほど回ってきたのですが、どこにもケリ、コチドリなどはいませんでした。先日、ケリのヒナを見たところも、何もおらず。その近くも探したものの、見つけられませんでした。何か、アクシデントが起きたのでしょうか。

2023年4月28日 (金)

京町でツバメが巣にいました

Dsc04032c  今日も暖かく、良い天気です。22.2℃まで上がっています。今朝も家事を済ませて、8時15分から散歩へ。住吉神社、九華公園、貝塚公園、内堀南公園、外堀、京町、南魚町、田町、三崎通、桑名七里の渡し公園と6.1㎞。2時間半弱。

Dsc03411c  住吉水門の内側にオオバンが1羽。4月も終わりに散歩コースあたりでオオバンを見ることは、これまではありませんでした。4月5日に書いたように(2023年4月5日:鳥は少なく、ハシボソガラスとカワウの営巣が希望の星(苦笑))、留鳥化しつつあるそうです。1例だけの観察ではなんともいえませんが、期待してしまいます。

Dsc03612c Dsc03598c  九華公園は今日も静かでした。道中も、スズメくらいしか見ませんでしたが、九華公園でももっともたくさんいたのは、スズメ。ヒヨドリの声がわずかに聞こえました。久しぶりにきちんと見ましたので、ヒヨドリの写真も撮ってしまいました。

Dsc03507c Dsc03545c_20230428143901  カワウの巣は、私が通った時は静かでした。東側の巣にはヒナの姿が見えました。奥平屋敷跡にあるハシボソガラスの巣も、下から見上げても親カラスの姿は見えなかったのですが、ときどき交代しているのは確認できました。ハシビロガモのオスは、吉之丸堀にかかる橋の橋脚のところで休んでいました。

Dsc03584c  連休を前にして、九華公園には小学生たちが来ていました。荷物が少なかったので、遠足ではなさそうで、昼までくらい、校外で何かの勉強をする印象でした。

Dsc03522c  モミジも青々としてきて、翼果(よくか)が見えてきました。赤い、プロペラみたいな羽がそれです。2枚がワンセットで、この根元には種がついているそうです。ということは、少し前に花が咲いていたのですが、それは撮り逃しました(苦笑)。花は、風媒花(ふうばいか)といって、花粉媒介を風にまかせますから目立たないのです。もちろん、花が咲いていたのは見ています。

Dsc03625c_20230428143901 Dsc03703c_20230428143901  貝塚公園では、ちょっと驚きました。もう冬鳥たちは皆帰ってしまったと思っていたのですが、なんとツグミと、シロハラが1羽ずつ、まだ滞在中でした。いずれも証拠写真で残念ですが……。ツグミは散歩友達と話している時に出て来たので遠くから撮ったもの。シロハラは、四阿近くで見つけたのですが、木の中に逃げられ、しつこく撮ったもの。

Dsc03903c  内堀あたりでツマグロヒョウモンのメス。最近、チョウなど虫はあまり撮らなくなってしまっています。数も少ないような気もしますが、鳥ほどよくは見ていませんので、単なる感想。

Dsc03953c  今日もツバメの巣を巡回してきましたが、昨日までの5箇所に加え、思い出したところが2箇所あり、そちらも。思い出したのは、桑名市博物館と、京町から少しだけ吉津屋町に入ったところ。博物館の巣やその近くにはツバメの姿はありませんし、巣を直している様子もありませんでした。吉津屋町のお宅では巣は影も形もなくなっていました。この写真は、京町の呉服屋さんにて。親ツバメが巣に入っていました。卵があるのかどうかは、よく分かりません。

Dsc03975c_20230428143901  田町の商店にある巣は、さらに修復が進行中でした。今のところ、今年営巣しそうな巣は、京町の呉服屋さん、田町の商店、三崎通の計3ヶ所かとみています。

Dsc04003c Dsc04023c  ところで、昨日の記事ではQ&A作成に難渋していると書きましたが、夜になって一応完成。今朝、早く目が覚めましたので、チェックして直しして、助手の先生に送りました。あれこれ考えて、Q&Aの冒頭に「授業や補足説明をきちんと理解するために」というスライドを1枚、追加。概略次のような4点を書いておきました:①自分が現在持っている知識や価値観だけで新しく学ぶことを理解しようということには無理がある、②疑問を持ったら、まずはその概念(用語)の定義に戻って考える、③授業内容や補足説明では、「~の場合、○○となる」と前提条件がついていることがあるが、前提条件をすっ飛ばして理解しない、④使われていることばをきちんと読みとる。たとえば「自然適応や、社会的に適応できていたとしても、自己犠牲の上にそれが成り立っているとすれば、心理的には不適応となりうる」では、「不適応になる」ということではない。もちろん、これらにさらに少し説明がつけてあります。次の授業は、ゴールデンウィークがありますから、再来週。写真は、諸戸氏庭園前の桜並木。サクランボがついてきていますが、これはとても食べられません。

2023年4月27日 (木)

木々の緑が目にしみます……Q&A作成は難渋

Dsc03402c_20230427161001 Dsc03391c_20230427161001  昨日とは一転して好天。朝のうちは風がやや冷たかったのですが、次第に南風に変わり、気温も23.1℃にまで上がりました。朝一番に家事を済ませ、その後まずは、散髪へ。9時20分頃、床屋さんを出て、九華公園、貝塚公園、内堀南公園、外堀、京町、南魚町、田町、三崎通と5.9㎞を歩いてきました。散歩日和で、木々の緑が新鮮です。

Dsc02971c  と気持ちの良い日なおですが、鳥たちは相変わらず少なく、ちょっと物足りません。九華公園で見るのも、スズメ、ドバト、ムクドリくらい。ヒヨドリはまだほとんどいません。夏の鳥(センダイムシクイ、キビタキなど)はまだ見ていません。散歩の時間もいつもとずれていますから、散歩友達にも会いません。

Dsc02979c_20230427161601Dsc03076c  神戸櫓跡の松の木にある、2つのカワウの巣からはヒナの元気な声がよく聞こえてきます。少し離れていても、「あぁ、カワウのヒナがいるな」と思えます。左の写真は西側の巣。ヒナが親カワウの口に頭を突っ込んで餌をもらっています。右の写真は東側の巣。ヒナの姿が2羽、見えています。

Dsc03047c_20230427161901  奥平屋敷跡の松の木にあるハシボソガラスの巣は、今日も親が巣に就いていました。尾羽だけが見えます。まだヒナがいる様子はありません。冬鳥たちは、まったく見なくなりました。3年ほど前には、この時期にジョウビタキを見たことがありましたが、あれは例外でしょう(2020年4月27日:まだいたジョウビタキのメス)。

Dsc03127c_20230427161701  ハシビロガモのオスは、野球場南の吉之丸堀でカメたちと一緒に休んでいました。元気そうです。このまま元気に夏を越してもらいたいものです。

Dsc03096c Dsc03104c  九華公園のツツジは全体としてざっくりいえば、盛り。細かくいうと、すでに花が傷んできているところもありますし、まだこれから咲くところもあります。

Dsc03156c  貝塚公園でも、もうツグミもいませんでした。時間が遅かったこともあり、見たのはキジバト、ムクドリ、スズメのほかは、このカワラヒワのみ。ここにも夏鳥はまだ来ません。

Dsc03171c_20230427161001  今日もまた、ツバメの巣を巡回してきました。京町の呉服屋さんの巣の近くの電線にツバメが1羽いましたが、巣に入る様子はありませんでした。写真は、田町の商店にある巣。今日は親ツバメが巣にいるのを確認できました。巣もかなり修復されています。

Dsc03221c_20230427161001 Dsc03267c  三崎通には近くに2つの巣があります。その中間くらいの電線にツバメが2羽。2回ほど、交尾らしき行動をしていました(右の写真)。2つのうち、一方の巣は、以前、巣材の枯れ草を運び入れていました(2023年4月20日:ツバメが巣の手直しを始めました)。これを使うのかなと思います。

Dsc03145c_20230427162601  昨日の授業をうけて、昨晩から恒例のQ&Aを作成中。なのですが、ときどきガックリしています(微苦笑)。分からないから質問をするのですが、もう少し自分でも考えてくれよといいたいものがけっこうあります。概念や知識、理論の説明を、具体例なども入れて行います。ところが、「○○ということも△△になりますか?」という類いの質問が多発。その説明を踏まえて(自分なりに理解して)、自分が思ったことがそれにあてはまるかどうかくらい大学生なら考えて欲しいのですが、自分の頭で考える習慣がないのか、考える道筋が分からないのか? という次第で、先週は、翌日の木曜夕方にはQ&Aは完成していたのですが、今回はまだ途中。

2023年4月26日 (水)

非常勤講師室前の巣にはスズメのヒナ

 出勤の時間帯によく降りましたので、朝は0426amedasc 桑名駅まで車で送ってもらいましたが、授業が終わった12時には雨は上がり、強風。桑名では、5~6m/sの風でした。

Dscn5922c Dsc_0703c  今日で3回目。授業そのものは、2~3分延長してしまいましたが、無事に終了(したと思います)。受講者数は、まだ確定した数値の連絡がありませんが、30名くらい。これまでより10名くらい少ない見込みです。授業は、パワーポイントのプレゼンを使って行っています。去年まではプレゼンに示した内容をきちんと説明するスタイルでしたが、今年はやり方を少し変えています。プレゼンに示したものは、印刷して配付していますから、概念同士の異同や、その概念の意味、背景、関連することがらなどをなるべく説明するようにしています。どちらが学生たちの理解向上に資するかがポイントですが、出席票に書かれた質問、感想を見ていると、このやり方でもよさそうな印象です。授業が終わって、雨は上がっていましたが、強風でしたので、恒例の志登茂川道草は中止。おとなしくそのまま帰ってきました。

Dscn5929c  ところで、非常勤講師室の前にコシアカツバメの古い巣があるというのは、前回書きました(2023年4月19日:非常勤の授業2回目の今日は、志登茂川で道草)。助手の先生が、スズメらしき鳥が出入りしているとおっしゃっていましたが、今日、それを確認。巣の中からはヒナの声が賑やかに聞こえてきます。親スズメはよくやって来て、餌を与えているようです。超証拠写真ですが、ご覧ください。

Miemushinran  もう1つ。三重県総合博物館で「親鸞と高田本山 専修寺国宝からひろがる世界」が6月18日まで開催されています。高田本山専修寺が所蔵する国宝 西方指南抄・国宝 三帖和讃、重要文化財の親鸞聖人消息・専修寺聖教などが見られるのです。授業の帰りに寄ってくるか(去年の秋には、円空を見に行っています(2022年11月2日:今日の寄り道は志登茂川ではありません……三重県総合博物館で「三重の円空」を見てきました))、ゴールデンウィークに家内の実家に行き、そこから出かけるか、考えています。非常勤先から三重県総合博物館まで、徒歩で約20分ですから、帰りに寄ってくることも十分可能なのです。

 

2023年4月25日 (火)

田町の商店にあるツバメの巣は大規模修繕が進行中

Dsc02457c  昼くらいまでは曇りで、雨は午後遅くからという予報でしたが、7時半から散歩に出かけたら、途中で2回も小雨に降られました(苦笑)。いつものように住吉神社、九華公園、貝塚公園、内堀南公園、外堀から今日は新築公園、常盤町、常信寺、京町、田町、三崎通と6.4㎞。空模様が怪しいので散歩友達もほとんどいませんし、鳥は相変わらず少ないため、2時間で帰宅。家内から「どうしたの? こんなに早く」と聞かれる始末。

Dsc02555c Dsc02711c  いきなり九華公園での話。奥平屋敷跡で見たのは、スズメにハクセキレイくらい。立教小学校側の桜並木にカワラヒワとコゲラが見えたものの、こちらには来てくれませんでした。

Dsc02514c  ハシボソガラスの巣には親がずっと就いていて、ときどき交代しています。このアングルからは、カラスの尾羽が見えますが、ほかのところからは巣の下側しか見えないのです。

Dsc02565c_20230425110801 Dsc02630c_20230425110801  カワウの巣からはヒナの鳴き声がよく聞こえてきます。左の写真は、神戸櫓跡の東側にある巣。ここにはヒナが3羽いますが、今日は1羽のみ確認。右の写真は、西側の巣。ヒナは2羽。元気そうで、盛んに餌を要求しているようです。

Dsc02782c_20230425110801  昨日は書き忘れましたが、ハシビロガモのオスは、元気そうに過ごしています。今日は、朝日丸跡のすぐ北にいたのですが、朝日丸跡を歩いたときには気づかず。野球場側で見つけました。

Dsc02739c  ツツジは、盛りか、盛りをやや過ぎつつあります。つつじまつり、金魚まつりまではツツジの花は持たないでしょう。

Dsc02813c  貝塚公園には、今日もまだツグミが1羽いました。昨日はツグミは2羽いましたが、もうそろそろ限界ではないかと思います。かえって心配になり、「まだいて大丈夫なのか?」といいたくなります。

Dsc02824c Dsc02860c_20230425110801  新築公園でアヤメ。常信寺にはヤマボウシがあるので見に行ったのですが、まだちょっと早かったようです。

Dsc02887c_20230425110801  今日もまたツバメの巣チェック。5箇所ともツバメはいませんでしたが、昨日と同じく、田町の商店にある巣は、さらに修復が行われていました。

Dsc02934c_20230425110801  住吉ポンプ場にあるコシアカツバメの巣には、今日もスズメが出入り。ここで営巣するつもりなのでしょうか。コシアカツバメの姿はまだ見ていませんが、コシアカツバメがここに戻ってきたら、バトルになるのでしょうか? ちょっと楽しみです。

2023年4月24日 (月)

もう1箇所のカワウの巣でもヒナが孵りました……貝塚公園にはまだツグミが2羽

 20℃を超えましたが、Dsc02455c_20230424145401 曇りで北風も吹いていて、肌寒い日です。いつも通り、7時半から住吉神社、九華公園、貝塚公園、城東地区、貝塚公園に戻って小休止ののち、内堀南公園、外堀、京町、南魚町、田町、三崎通と、今日は7.2㎞。昨日、一昨日の距離が短かったので、多少はカバーしました。

Dsc01788c_20230424145601  鳥はいません。九華公園までの道中で見たのは、スズメ、ドバト、ムクドリ(いずれも少数)と、このカルガモのペア。カルガモがいたのは、七里の渡し跡。ここでカルガモを見るのは珍しい。初めてかも知れません。

Dsc01881c Dsc02000c_20230424145501  九華公園も静かでした。その九華公園での今日のハイライトは、神戸櫓跡にあるカワウの巣(西)でヒナが孵っていたこと。左の写真には1羽の頭部が写っているだけですが、肉眼では2羽を確認しました。東側のカワウの巣でもヒナは元気そうでした(ただし、見えたのは1羽)。

Dsc01950c Dsc01964c_20230424150301  いつもの奥平屋敷跡でも上空にはツバメが飛び交っていたものの、鳥は少なく、ハクセキレイのほかは、少数のスズメ、ドバト、カワラヒワくらい。コゲラの鳴き声も聞こえたものの、姿は見えず。ハシボソガラスは、交代で巣に就いているようでしたが(右の写真)、ヒナはまだ。センダイムシクイなどが来ていないかとよく見たのですが、見つけられませんでした。

Dsc02095c  九華公園のツツジは、早くから咲いていたところではすでに花が傷んできています。以前は、もっと一斉に咲いたと思うのですが、このところ施肥などの手入れが不十分なためかも知れません。

Dsc02155c_20230424145401 Dsc02174c_20230424145401  貝塚公園にはツグミがまだ2羽もいました。去年も、ここには遅くまでツグミがいました(2022年4月25日:貝塚公園にまだツグミ……コゲラはヒナが孵ったか?)。ここはまた、九華公園よりもキビタキをよく見るのですが、今年はまだ見ていません。

Dsc02272c Dsc02306c  今日はここから久しぶりに城東地区へ足を伸ばしました。昨日、長島でケリのヒナを見ましたので、ここにいたケリが営巣しているかどうかを確認しようという次第。城東保育所の南東の水田にケリが2羽いました。近くにいたのでペアであろうと思いますが、周りを見回しても巣らしきものは見当たりません。

Dsc02365c_20230424145401 Dsc02225c  さらに南東の方からケリの鳴き声。双眼鏡で探すと、1羽。あたりをずっと双眼鏡で何度も見ましたが、水田やあぜ道などには、巣はどこにも見当たりませんでした。まだこれから営巣するかも知れませんから、また日にちをおいて見に来ることにします。ここにはまた、カルガモのペアもいました。ここまでですでに5㎞以上歩いてきましたので、貝塚公園に戻って小休止。

Dsc02407c Dsc07735c_20230421114201  その後、京町から順番にツバメの巣をチェック。今日は親ツバメの姿はなかったのですが、田町の商店にある巣では修復している様子が窺えました。右は、4月21日に撮影した写真。これと比べると修理が進んでいるのが分かります。泥は乾いていますから、今日の作業ではないと考えられます。

Dsc_7082c Dsc_7084c  余談。睡蓮鉢でメダカを飼っていますが、「ビオトープ風」にしようと思い、先日からネットでスイレンや水草その他について調べていました。が、けっこうな値段の上に送料がかさみます。家内がホームセンターに行くというのでついでに見てきてもらったら、熱帯スイレンや水草を売っているということで、頼んで買ってきてもらいました。熱帯スイレン1株(¥980)と、リラエオプシスという水草(¥498)。熱帯スイレンは黄色い花が咲くと書いてあります。リラエオプシスは長い草丈になるといいます。睡蓮鉢に入れるのはまだこれから。けっこうテキトーに何かをやることも多いのですが、少し勉強しないとということ(笑)。

Dsc02438c  明日から水曜にかけては雨という予報。参ります。非常勤に行くときに雨というのは、数年前にあったパターン(苦笑)。天気の変わり目の巡り合わせがそうなっているのでしょう。写真は、拙宅マンションのツツジ。

Dsc_0702c 【追記】 メダカの睡蓮鉢を掃除し水を入れ替えて、熱帯スイレンとリラエオプシスを入れてみました。まぁいい感じ。とりあえずはこれで。熱帯スイレンは植物カゴに入れた方がよさそうですので、またホームセンターで探してくることにします。

2023年4月23日 (日)

性懲りもなく、またプチ遠征へ……ケリのヒナを確認

Dsc00776c  性懲りもなくというか、昨日のコアジサシの写真に不満が残ったためというか、今日もまたプチ遠征へ(微苦笑)。長良川河口堰、長島町内数カ所と治水神社へ。朝6時半過ぎには出発。河口堰到着は6時50分。10時過ぎに帰宅。現地で歩いたのは4.2㎞。今日は、いささかムキになったのか、2,600枚も写真を撮ってきてしまいました。

Dsc09276c Dsc09322c  まずは、河口堰でのコアジサシ。今日は、3羽を確認。しかし、今日もまだまだ。これらの2枚、ちょっと遠かったですねぇ。

Dsc00126c Dsc00564c_20230423145701  左の写真では、小魚をくわえているのが分かりますが、これは撮ったというよりも写っていたもの(苦笑)。完全なる証拠写真。コアジサシはしばらく飛び回って、ダイビングして小魚を捕ったりしていましたが、その後は西側の監視塔近くに降りて、動かなくなりました。40分以上止まったままでしたので、これ以上は断念。

Dsc09146c Dsc09486c  さて、話の初めに戻って。河口堰東側の魚道には、上流も下流も、アオサギ、ダイサギ、コサギなどが合わせて8羽ほど。昨日よりやや少なめ。管理橋を渡っていく途中、堰の下流側にカンムリカイツブリが1羽。

Dsc09531c_20230423145601 Dsc09504c  カワウが少し大きめの魚をくわえて格闘中。このあと丸呑みしていました。昨日と同じく、管理橋の途中でハクセキレイ。

Dsc09694c_20230423145601 Dsc09826c_20230423145701  西側の魚道あたりには、アオサギ、ダイサギ、コサギが多数。今日は、ミサゴの姿は見えず。

Dsc09837c_20230423145701  親水広場の近くの魚道の堤防にサギたちが集まっていましたが、面白いのはてんでバラバラの方向を向いていること。「烏合の衆」ということばがありますが、それに類したことのような印象。

Dsc00453c_20230423145701 Dsc00474c_20230423145701  親水広場では、今日もヒヨドリがたくさんいて、ツグミも1羽見ました。ほかには、コチドリが2羽。割と近くにいましたから、ペアなのかという気がします。大きな声で「ピウピウ」と鳴きますからよく分かります。

Dsc00502c_20230423145701  ハクセキレイも1羽。ホオジロのオスらしき鳥を今日も見ましたが、逃げられてしまい、写真には撮れていません。

Dsc00756c Dsc00762c_20230423145701  河口堰には今日も1時間半ほど滞在(苦笑)。コアジサシをもっときちんと撮りたいとは思いますが、あまりムキになってもいけませんので、少し間を置いて、また挑戦することにします。

Dsc00797c_20230423145701 Dsc00843c_20230423145701  長島町内某所その1。昨日は、コチドリがいたのですが、今日はヒバリ2羽のみ。某所その2には、昨日はケリがいたのですが、今日はコチドリが1羽。ケリが抱卵しているかと期待したのですが、違ったようです。

Dsc01240c Dsc01172c  つづいて某所その3。ブロ友のひらいさんに教えていただいたところ。昨日は、時間の都合で行けなかったのです。ケリの親が盛んに威嚇してきました(2023.04.22 お散歩日報)。おめでとうございますという次第。

Dsc01115c_20230423154701  何と3羽もヒナが孵っていました。それにしても、親とは似ても似つかないかわいらしさ。無事に育って欲しいものです。

Dsc01357c_20230423145601 Dsc01393c_20230423145501  さらに、このあとどうしようか迷ったのですが、去年は1度も行きませんでしたので(2021年7月11日:船頭平河川公園でハスとチョウトンボ、ウグイス、治水神社でダイサギコロニー……上之輪新田のケリは稲が伸びてきて確認できず、残念)、治水神社へ。

Dsc01364c  治水神社の鎮守の森でアオサギが多く営巣しているのですが、一昨年などはダイサギも増えてきていました。今年は、カワウが参入。令和2年度からこの南にある千本松原でカワウの駆除が行われ、一部がここに移ったと、出会った地元の方がおっしゃっていました。

Dsc01717c_20230423145501Dsc01545c  2年前までは、国営木曽三川公園センターの敷地から営巣の状況がよく見えたのですが、樹木が生い茂ったためかあまりよく見えなくなっていて、ちょっと残念でした。どこかからかよく見えないかと、神社の境内から三川公園の敷地を2周ほどしたのですが、見つけられず。弥富のサギ山の方が営巣状態や、ヒナがよく見えます。

Dsc01583c_20230423145501 Dsc01740c  ときどき、アオサギや、ダイサギ、カワウが飛び回っています。ダイサギの中には、大きな巣材にする枝を運んでくるものもいましたが、このあと、巣の直前で落としてしまったのには、一人で大笑い。

Dsc01666c_20230423145501 Dsc01409c_20230423153701  木曽三川公園センターでネモフィラ。とはいえ広いところに植えられているものではありません。正門を入ったところにちょっとだけ。辺り一面にネモフィラの花が咲いているのを見たい場合には、なばなの里や、いなべ市の三岐鉄道三岐線大泉駅のところに行くことをお勧めします。

Dsc09299c_20230423154301  今週の予定は、水曜日に江戸橋での非常勤のみ。娘が週末にでも四日市文化会館で開催中の「MINIATURE LIFE展 ー田中達也 見立ての世界ー」を見に行こうというのですが、大人一人¥1,200。田中達也さんは、NHK朝の連続ドラマ「ひよっこ」のタイトルバックを手がけた方で見てみたいのですが、年金生活者にはなかなかよいお値段。近鉄の運賃も上がり、¥300だったのが¥360になっています。

2023年4月22日 (土)

コアジサシ飛来@長良川河口堰

Dsc08332c_20230422125701  正午現在の気温は20.9℃ですが、北西の風がかなり強くなっています。美濃街道ウォーキングは延期としましたので、代わりにプチ遠征。長良川河口堰と長島町内、さらに上之輪新田に行ってきました。現地で歩いたのは合計4.1㎞。

Dsc08268c_20230422125701 Dsc08347c  長良川河口堰でのハイライトは、コアジサシ。ひょっとしたらもう来ているかとわずかに期待して出かけたのです。8時半頃から9時15分頃にかけて数回。2羽が一度に飛んでいるシーンもありました。ただし、写真は証拠写真レベルで、挽回しないと(微苦笑)。ちなみに、去年は4月30日に初見(2022年4月30日:ムナグロの日……コアジサシは超証拠写真)。

Dsc07814c Dsc07839c  コアジサシは、西側の親水広場から東側の駐車場に戻る途中に見かけましたので、その河口堰の話、最初から。左の写真は、東側の上流の魚道のところ。ダイサギ、コサギ、カワウで賑わっていました。下流側にはアオサギもいたのですが、覗いた途端に逃げられました。

Dsc07881c  管理橋の途中では、ハクセキレイが1羽。あんなにたくさんいたキンクロハジロやホシハジロはすでに1羽もいません。カルガモ、カンムリカイツブリもいなくなっています。オオバンが数羽、あちこちにいただけ。

Dsc07973c_20230422125701 Dsc07981c  管理橋の西側も上流側にアオサギ、ダイサギ、コサギが集まっていました。が、こちらも管理橋の上から私が覗いたら、皆、逃げます(苦笑)。見て、写真を撮るだけなのですから、さほど神経質にならなくてもよいのに、と毎回思います。

Dsc07996c  こちらは、コサギ。いずれも上流側の魚道周りで撮りました。下流側にもアオサギ、ダイサギ、コサギが1羽ずついたものの、やはり覗き込むと逃げます。

Dsc08064c_20230422125701 Dsc08070c_20230422125701  親水広場にはヒヨドリがかなり集まっていました。ここで営巣するのか?という気もしましたが、巣らしきものは見当たりません。オスのホオジロが1羽と、ツグミが3羽ほどいました。

Dsc08120c Dsc08197c  ほかには、ここにもハクセキレイ。オオヨシキリはまだ時期が早いようで、姿も声もありません。右の写真は、ミサゴの証拠写真。河口堰南の揖斐川と長良川の中州の切れ目にある太いポールの上。ミサゴは、ここによくいます。

Dsc07802c Dsc07797c_20230422125801  河口堰での余談。アユの遡上期間中は風の強さを見る吹き流しが、「アユのぼり」に替わることは以前も、何度か書きました。今日は、勢いよく泳いでいたのですが、お腹がよく見えました。胸びれや腹びれまできちんと描かれいます。

Dsc08653c_20230422125601 Dsc08610c_20230422125601  続いて、長島町内某所その1。ここでコチドリ3羽を確認しました。右のコチドリは、卵を抱いているのではないかと思いますが、さすがに卵があるかどうかまでは見えませんでした。

Dsc08720c_20230422125601  某所その1にほかにいたのはカワラヒワ。あちこちに合計6~7羽。上空をケリが通過しましたが、今日はこの場所では見ませんでした。

Dsc08850c  某所その2では、ケリが1羽。写真に写っているところは、手前と奥で段差があるようですが、奥の低いところに座っているシーンもありましたので、営巣中かも知れません。どの方向から見ても、道路からは距離がありますので、確認できません。

Dsc09027c Dsc08999c_20230422132101  上之輪新田へ移動。いきなり余談ですが、ここへ来ると「撮り鉄」になりたくなります(微笑)。左の写真はおなじみ近鉄のひのとり。右の写真に写っている機関は、JR貨物のレッドベア

Dsc08869c_20230422125601 Dsc08910c_20230422125601  上之輪新田では、ケリが営巣していないかを見に来ました。ケリは合計3羽を見ましたが、営巣しているとは思われませんでした。ケリの営巣しているところや、ケリのヒナをまた見たいと思っているのですが、今シーズンはその願いは叶うのでしょうか?

Dsc_7069c  余談その1。長島方面から戻ってくるとき、なばなの里の花市場へ行って、押し寿司をゲットしてきました。これまた何度も書いていますが、私の故郷にも同じような寿司があり、ソウルフード、お袋の味にして、私の好物なのです。

1682134695745c  余談その2。家内の知人からタケノコをたくさんいただきました。実家方面でもたくさんいただけるのですが、このタケノコは市内播磨産。

2023年4月21日 (金)

九華公園のカモは帰ってしまいました……カワウの雛は3羽

Dsc07371c  今日は昨日よりさらに暑くなり、桑名では27℃が予想されています。11時現在、24.7℃。今朝は家事を済ませ、8時15分から散歩へ。しかし、相変わらず鳥は少なく、九華公園までに見た鳥は、少数のスズメ、ドバト、ムクドリのみ。散歩コースはほぼいつも通り、住吉神社、九華公園、貝塚公園、内堀南公園、内堀公園、京町、寺町、田町、三崎通と、5.8㎞。冒頭の写真は、七里の渡し跡にある伊勢一の鳥居。

Dsc07423c_20230421114301  九華公園は今日も静かでした。全般に鳥は少なく、冬鳥はほとんど見なくなりました。奥平屋敷跡で見られたのはスズメとハシボソガラスのみ。左の写真は、そのハシボソガラスの巣。尾羽だけが見えています。というか、これくらいしか見えません。1羽がずっと巣に就いていて、ときどき交代しています。

Dsc07389c Dsc07481c_20230421114301  こちらはカワウの巣。左の写真は、神戸櫓跡の西側のもの。この巣では、まだ親がずっと巣に就いており、ヒナの声も姿も確認できていません。右は、東側のもの。この間までヒナは2羽しか見えなかったのですが、今日は3羽を確認しました。そのうち1羽は、ほかの2羽に比べてやや小さい感じに見えます。

Dsc07631c Dsc07595c  カモはとうとう、ハシビロガモのオス1羽になってしまいました。ヒドリガモもキンクロハジロも今日はまったくいませんでした(ただし、散歩友達のYさんは、キンクロハジロのオス1羽を見たとおっしゃっていました)。掘りに水鳥がいないのは、なんとも寂しい感じ。このハシビロガモは、右の翼を傷めていますが、元気そうです。

Dsc07683c Dsc07704c  貝塚公園でも冬鳥は、ツグミ1羽を見ただけでした。昨日も書きましたが、九華公園、貝塚公園ともシロハラやシメは、いなくなっています。貝塚公園ではほかには、ムクドリ。巣材にすると思われますが、枯れ草をくわえています。

Dsc07728c_20230421114201 Dsc07735c_20230421114201  ツバメの巣は、今日も4ヶ所とも見てきました。田町の商店にある巣は、補修しているように見えます。半分ほど落ちかかっていますので、かなりの修繕が必要と思われます。ツバメの姿は、4ヶ所の巣とも見当たりませんでした。

Dsc07639c_20230421114201 Dsc07663c_20230421114201  九華公園のツツジは、場所によって咲き具合が多少異なりますが、満開近しという印象。外周遊歩道の東に知人の女性がいらっしゃるのですが、「居ながらにして桜も、ツツジも楽しめる」とおっしゃいます。

Dsc07712c_20230421114201  明日は、美濃街道ウォーキングの続きに出かける予定。美濃津屋駅から養老駅まで。コースマップでは4㎞あまりですが、アップダウンがかなりあります。養老町にある美濃高田駅近くまで美濃街道(岐阜では伊勢街道)をたどり、そこから養老街道に入って大垣まで行きます。美濃街道は、養老から関ヶ原に通じていますが、こちらは途中、鉄道がないのです。写真は、内堀南公園の藤。

2023年4月20日 (木)

ツバメが巣の手直しを始めました

Dsc07355c_20230420150901  とうとう夏日になりました。アメダスのデータでは、14時前に25.8℃を記録しています。朝の散歩でも汗をかきました。いつもよりやや遅く、7時50分から住吉神社、九華公園、貝塚公園、内堀南公園、外堀、内堀公園、京町、南魚町、田町、三崎通と6.3㎞。ツバメのシーズンの定番コースです。京町に2ヶ所、田町に1ヶ所、三崎通に2ヶ所の巣があるのです。

Dsc06724c  今日の散歩コースでは、鳥は一段と少なく、どこも静かでした。その主たる要因はヒヨドリが全くいないのです。国交省の関連サイトに「産卵場所:低山帯、平地の深い森林中の樹枝上に営巣する。市街地の公園、庭園などでも繁殖する」と書かれていますが、私の散歩コースでは見たことがありません。九華公園までに見たのは、スズメ、ムクドリ、住吉水門下流の堤防でヒドリガモ4羽。

Dsc06700c Dsc06741c_20230420151801  九華公園も静かで、北門近くではシジュウカラとカワラヒワの鳴き声を聞いたくらい。神戸櫓跡のカワウの巣(東)には今日もヒナの姿がチラッと見えます。2羽です。鳴き声も聞こえてきますが、今日は餌を与えるシーンは見られません。奥平屋敷跡でも、ドバトとムクドリ(右の写真)くらいしかいません。ツグミもシロハラもシメも見ませんでした。普段はムクドリの写真など撮りませんが、何もいないので(笑)。

Dsc06805c  ほかには、朝日丸跡でツグミ1羽を遠くから見たくらい。本丸跡でもスズメくらいしかいません。公園内を歩くのも短時間で住んでしまって、張り合いなし。

Dsc06904c_20230420151001 Dsc06890c_20230420151001  カモは、一昨日と同じメンバー。ヒドリガモは3ペア+オス1羽の計7羽、キンクロハジロが6羽(たぶん3ペア)、ハシビロガモのオス1羽。ヒドリガモとキンクロハジロ、いつまでいるのでしょう?

Dsc06845c_20230420151001  ハシビロガモのオス、今日も元気そうでした。越夏することになると思いますが、どうなるか、心配です。

Dsc06933c_20230420151001  貝塚公園も静かでした。カワラヒワの鳴き声が聞こえたほか、いたのはツグミが1羽。九華公園でも貝塚公園でも今日は、シロハラとシメは見ませんでした。ツグミも減ってきました。

Dsc06961c_20230420151001  さて、ツバメの巣チェックの結果、京町の2ヶ所の巣には、今日はツバメは来ていませんでした。もちろん、私が通ったときにはという但し書き付きです。呉服屋さんの巣には、ときどきツバメが来ていますし。この写真は、田町の商店にある巣。比較的最近、半分落下してしまいました。今日初めてこの巣にツバメが来ているのを見ましたが、使うのであれば、大規模修繕が必要です。

Dsc07037c Dsc07085c_20230420151001  こちらは三崎通にある巣の1つ。ツバメのペアがやって来て、巣の手直しを始めていました。左の写真をよく見ますと、枯れ草をくわえているのが分かります。1羽が巣を直しているとき、もう1羽はすぐ近くの電線に止まっていました。

Dsc07167c_20230420151001 Dsc07222c  この枯れ草、どこで調達しているかというと、今日は、巣のすぐ下あたりの道の端。地元産の材料というか、地産地消というか? しばし見ていたら、右のような 様子も、何となく、満足している感じがします。

Dsc07326c Dsc07344c_20230420150901  さらに、去年、コシアカツバメが営巣していた住吉ポンプ場の巣には、今日はまたスズメが出入りしていました。去年もコシアカツバメが巣立ってから、スズメが出入りしていました。コシアカツバメがここに戻ってきたら、どうなりますか?

Dsc06872c  昨日の授業のQ&Aは、今朝早起きして完成。30名弱ですから、効率アップなのです。散歩から帰ってチェックして、修正した上ですでに助手の先生に送りました。質問、感想にはいろいろあります。中にはよいところをついてくるものもありますし、「しっかり勉強します」とか、「○○について分かりました」というものもそれなりにあります。たまに「エーっ、そんな説明してないぞ」と思うことも。自分の持っている知識の範囲や、価値観に合わせて理解しようとすると、誤解するように思います。今日のツツジの2枚の写真は、いずれも九華公園にて。

20230416美濃街道ウォーキング「駒野~美濃津屋」(その4)……桂林寺、臨迎寺、志津龍神神社から神明神社を経て美濃津屋駅にゴールにて「完」

Komano14Komano15  4月16日の美濃街道ウォーキング「駒野~美濃津屋」の本編その4です。その3では、コースマップその3からその4の途中まででした。具体的には、枝垂れ桜の皆善寺、天満神社、若宮八幡神社、綜蓮庵、善教寺、住吉神社と回っていきました。今回は、南濃町志津の桂林寺、臨迎寺から志津龍神神社、志津新田の神明神社を経て養老鉄道美濃津屋駅にゴールします。

Img_3415c_20230418184101 Img_3407c_20230416195101  住吉神社のところでスタートから7㎞、時刻は12時過ぎでした。県道56号線を渡って旧道へ入ります。8㎞の手前でまずは、光照山桂林寺。真宗大谷派。ここにも由緒書きはなく、ネット検索でも情報はありません。山門が、長屋門風でした。

Img_3420c_20230416195201  その山門にこの写真のような言葉が掲げられていました。「道の楽しみをともにせよ」とあります。同級生K氏と私の街道歩きを象徴するかのような言葉です。といささかふざけて書きましたが、この言葉は、実はお釈迦様の最後の説法に出てくるもののようです(こちらをご覧ください)。その一説に次のように説かれています:

弟子たちよ、おまえたちはこの教えのもとに、相和し、相敬い、争いを起こしてはならない。水と乳のように和合せよ。水と油のようにはじきあってはならない。ともに私の教えを守り、ともに学び、ともに修め、励ましあって、道の楽しみをともにせよ。つまらぬことに心を使い、無駄なことに時を費やさず、悟りの花を摘み、道の果実を取るがよい。

Img_3428c Img_3435c_20230418185301  美濃街道に戻って、臨迎寺。浄土宗の臨迎寺。ストリート・ビューで見た限り、どこが入り口か分かりませんでした。奥に見えるのが本堂ですが、その手前、普通なら境内と思われるところには花壇がいっぱいつくられていました。珍しいのですが、ちょっと入りにくい感じもします。ここも詳しいことは分かりませんでした。

Img_3469c_20230416195201  枯れ川をまた越えて、南濃北駐在所のすぐ東に「志津龍神神社」と表示された建物を見つけました。表示がなければ、とても神社とは思えません。この中に拝殿があります。創始は不詳ですが、往古、崇敬者が寄附をして創設したといいます。前回、今回と歩いている美濃街道では、谷や川のそばにお地蔵様や神様が祀られているところがけっこうあります。普段は川は涸れているのですが、大雨の時には洪水や土石流が起きるのでしょう。それらから守ってほしいという住民の願いからと思います。

Img_3508c_20230418185901 Img_3490c_20230416195201  南濃町志津新田に入って神明神社。ここも創始などは不詳。岐阜県神社庁のサイトによれば、「往古、某なる者社地を寄付して創建」とあります。ご祭神は天照大神

Img_3494c_20230418190301  境内には竹がかなり生い茂ってきていて、あちこちからタケノコがニョキニョキ。中には、この写真にあるようにとてつもなく成長したものがありました。もはやタケノコとは呼べないサイズ。これはもう食べられません。

Img_3521c_20230416195201  これで立ち寄り先はクリア。津屋の町に入ります。もっと大きな町というイメージがありましたが、そうではありませんでした。商店などもほとんどありません。

Img_3528c_20230416195201  美濃津屋駅には、12時50分にゴール。写真で向かって左に駅舎があるように見えますが、これは桑名方面行きの待合室の裏側。時刻表を確認したところ、12時57分、13時37分に桑名行きがあります。

Img_3547c_20230416195201  美濃津屋駅近辺には食事ができるところがありませんので、桑名であらかじめコンビニ弁当を仕入れてきました。13時37分に乗ることにして、待合室でランチタイム。ファミマの明太海苔弁当(¥100引きで¥385)。

Img_3557c_20230416195201 Screenshot_20230416144010c  弁当を食べ、しばし休憩した後に13時37分発の桑名行きに乗車。桑名には14時17分着。¥530。この日の電車賃は合計でジャスト¥1,000。この日使ったお金は、昼食込みで¥1,385ですから、安いもの(微苦笑)。ルートマップでは8.9㎞でしたが、Google Fitでは、11.3㎞を歩いたことになっています(自宅から桑名駅往復も含みます)。前回よりもたくさん歩きましたが、立ち寄り先が多かったことと、それぞれのところであれこれ歩き回ったため。

 このあとは、ゴールデンウィーク前に美濃津屋駅から養老駅までを歩きたいと思っています。 

 

2023年4月19日 (水)

非常勤の授業2回目の今日は、志登茂川で道草

Dsc_7065c  昨晩は雨が降りましたが、今日は基本的に曇り。江戸橋での非常勤の授業も2回目。今日の出席者は、今回から来た学生も含め、ほぼ30名。前回は出席していたのに、今回はいない学生もありました。今日までが履修登録期間です。確定した受講者名簿は連休明けにしか届きません。前回はオリエンテーションでしたが、今日からは本格的な内容に入っています。

Dscn5881c  去年までも取り上げていますが、非常勤講師控え室の前にコシアカツバメの巣があります。一昨年はコシアカツバメが営巣していたのですが、去年は来ず。スズメが出入りしているのを目撃しています。助手の先生によれば、今年もスズメらしき鳥が出入りしているそうです。授業にいった時に「要観察」です(微笑)。

Dscn5885c Dscn5887c  帰り道には志登茂川へ道草。おぼろタオルの工場脇から入っていきます。これらの写真は上流方向。ダイサギ、ユリカモメのほか、コサギやセグロカモメかと思える水鳥が見えています。ユリカモメは、ガングロになっており、これは夏羽に換羽した結果。

Dscn5891c  目の前あたりには、オオバンが10羽近くいました。普段の散歩コースでもそうですが、この時期、以前はオオバンは見かけなくなっていました。いつぞや書いたように、「留鳥化」しているのかも知れません。また来週も道草しなくてはなりません。

Dscn5893c Dscn5898c  こちらは、下流側。貝取りをしている方がお二人、見えます。右は、ユリカモメ。上記のように夏羽に替わって、ガングロ。

Dscn5905c  前期、後期とも何となく、江戸橋の常夜灯を見てくるのが習慣になっています。伊勢街道伊勢別街道との追分に立っています。津市内でもっとも古い常夜灯

Dscn5912c  道草をしましたので、今日は、江戸橋駅を12時42分に出る名古屋行き急行で帰宅。桑名には13時22分着。昼食後、出欠確認をして、Q&Aに着手したところです。学生諸君の質問、感想などの刺激を受けてられるのがありがたいのですが、ときどき「ちゃんと聞いていてくれよ」と思わないこともありません(微苦笑)。

20230416美濃街道ウォーキング「駒野~美濃津屋」(その3)……皆善寺、天満神社、若宮八幡神社から綜蓮庵、善教寺、住吉神社へ

Komano13 4月16日の美濃街道ウォーキング「駒野~美濃津屋」の本編その3です。その2では、哲学と彫刻の広場(思索園)から庭田貝塚を見つけて、円満寺、神明神社、浄厳寺、春日神社と回ってきました。一部、県道56号線からはずれましたが、そちらが本来の美濃街道のように思われました。冒頭のコースマップが、その3。4㎞を超えています。まずは、皆善寺へ。お寺を出たところで川に道路が通っているのを見つけました。詳しくは本文で。天満神社に立ち寄り、徳田交差点で南に入って若宮八幡神社。

Img_3140c_20230418043901 Img_3144c  真宗大谷派の皆善寺。ここはしだれ桜で有名(こちら)。確かに見事なしだれ桜です。花の時期に来たかったものです。お寺も歴史を感じさせる、よい雰囲気のところでした。3年前に駒野の専通寺のしだれ桜を見に行きましたが(2020年4月3日:20200403「勝手に養老鉄道ハイキング『専通寺のしだれ桜と羽根谷だんだん公園』(駒野)」(完))、甲乙付けがたい印象です。できればやはり、桜の季節にこの皆善寺、専通寺に羽根谷だんだん公園の桜を見たいものです。

Img_3182c_20230418044201 Img_3175c_20230418044201  皆善寺を出たところで川に道があるのに気付きました。川の対岸に向かって、左の写真のように舗装された道が続いています。この川も涸れ川で、水が出ていない時はここを通ることができるようになっています。右の写真で右手に写っているのが、春日神社からここへ来る時に渡った徳田橋です。

Img_3179c  水が出た時、このままではここは堤防が切れていますので、水があふれます。そのため、堤防の切れ目の石垣には、柵が入れられるよう、溝が切られていました。こういう道路を何というか分からず、あれこれ検索してみましたが、今のところ不明。ご存じの方がいらっしゃったら、ぜひともご教示ください。

Img_3192c_20230416195101  県道56号線をわたって天満神社。ご祭神は菅原道真。境内に由緒書きなどはありませんが、慶安2(1649)年の創建といいます。境内には、山神社も祀られていました。

Img_3206c_20230416195101  5㎞を過ぎて、徳田交差点から南に入って、若宮八幡神社。創始は不詳ですが、延宝8(1679)年に再興されています。元禄5(1692)年、当地に遷りました。現在は、このような小さなお社が建っていますが、境内と思われるところはかなり広く、もっと大きな神社だったのかも知れません。ここでスタートから2時間ほど歩いてきましたので、20分ほど小休止。11時半に再スタート。

Img_3243c_20230416204301 Img_3251c_20230418152101  県道56号線=薩摩カイコウズ街道を歩いて行きます。若宮八幡神社の先では東海環状道の工事が進んでいました。養老インターの南で、ここからいなべ市の北勢インターまで令和8(2026)年度に開通予定です。

Komano14  ここからコースマップはその4へ。7㎞の手前にある三叉路で美濃街道は右手に入り、県道56号線からは逸れていきますが、三叉路のところに綜蓮庵、善教寺、住吉神社とありますので、そちらに立ち寄ってから美濃街道に戻ります。

Img_3272c_20230416195101  まずは、綜蓮庵。浄土宗。残念ながら、ここについても詳しいことは分かりません。きれいに手入れされてはいますが、無住のように思われました。

Img_3283c_20230418153301Img_3290c_20230418153301  綜蓮庵の西にその西に志津山東向院善教寺。浄土宗のお寺。写真のようになかなかよい雰囲気のところです。西美濃三十三霊場26番札所。創建年は不詳。往古、当地に開山不明の勢至山岩井坊という天台宗の寺院があったと伝わっています。その後、寺運が傾き、元和年間に山伏が住んでいたという伝承もあります。

Img_3296c_20230418153301  大垣藩3代藩主・戸田氏西(うじあき)が、志津方面へ鷹狩にたびたび来るうち、この地が気に入り、ここに自分の菩提寺を建てるよう遺言し、氏西の菩提寺となっています。遺言を受けて、元禄3(1690)年に志津山東向院善教寺として建立されました。この時、円通寺聴誉保山和尚の中興で浄土宗に転宗しています。本堂及び鐘楼は元禄5(1692)年の建物だそうです。

Img_3303c_20230418154301  また、嘉元元(1304)年、美濃鍛冶の開創期の名匠である志津三郎兼氏が住んでいたといわれ、境内にはその顕彰碑があります。兼氏は、奈良手掻(てがい)派の刀工で、美濃守護職の土岐氏に招かれ志津の鍛冶谷に27歳のときに移り住みました。志津山に居を構えた理由は、水が清く景勝であることのほかに、材質のよい砥石が産するためといわれます。

Img_3309c_20230416195101 Img_3328c  善教寺は、なかなか雰囲気がよいと書きましたが、お庭もそうです。左の写真は本堂の並びにあるところ。右は少し下ったところの様子。水は左の写真のところから右のそれへと流れているようでした。モミジの木も多く、秋の紅葉シーズンに来ると見事な景色が広がっているだろうと想像されます。

Img_3352c_20230418155501 Img_3338c_20230416195101  善教寺のすぐ北に住吉神社があります。ご祭神は、いわゆる住吉三神神功皇后。創始等は不詳。拝殿は一段高いところにあり、本殿はさらに高いところにありました。また、拝殿に「住吉社」と神社名が大書されているのは初めて見ました。

Img_3356c_20230416205401 Img_3360c_20230416195101  ここにはお歯黒堂があります。現地の説明板には、「元正天皇(女帝、在位は715~724年)が養老行幸の折り、志津の地へ来られ、そこで、歯を黒く染められたといい、志津の「お歯黒堂」として語り伝えられているのです」という説明があります。説明板の脇にあるお堂が、このお歯黒堂かどうかはよく分かりませんでした。お堂にはお地蔵様のような石仏がいらっしゃいます。元正天皇は、霊亀3(717)年と、養老2(718)年の2回、美濃国多芸郡に行幸されています(こちら)。

 コースマップその4の途中ですが、長くなりそうですから、その3はここまで。その4では、桂林寺から志津龍神神社、神明神社を経て美濃津屋駅にゴールします。

2023年4月18日 (火)

カワウのヒナは2羽

Dsc05717c  午前中は割と晴れていましたが、午後になって雲が広がってきました。雨も降るかも知れないという予報です。いつものように7時半から、住吉神社、九華公園、貝塚公園、内堀南公園、外堀、内堀公園、京町、南魚町、田町、三崎通と6.3㎞。後半のコースは、ツバメの巣巡回です。

Dsc05882c Dsc05967c_20230418144501  住吉水門の下流にヒドリガモが1ペア、上陸して休んでいたほかは、たまにスズメ、ムクドリ、ドバトを見るくらいです。あの賑やかなヒヨドリもまったく見なくなりました。三之丸公園でもスズメ、ドバトのみ。九華公園も全体としては静か。いきなり奥平屋敷跡で見た鳥の話になります。シメは、2羽いたと思われます。シジュウカラは1羽。頭上にやって来て鳴いていました。

Dsc05909c_20230418144501 Dsc06012c  ハクセキレイは2羽。オス(左の写真)と、メス(右の写真)のようでした。ただし、別々にやって来ていました。ハクセキレイは一時期、ほとんど見ませんでしたが、この頃また姿を現すようになっています。コゲラの鳴き声も聞こえたのですが、姿を見たのは飛び去る時の一瞬だけ。

Dsc06021c_20230418144501 Dsc06115c_20230418144501  ハシボソガラスの巣、親ガラスの尾羽が少しだけ見えていました。本当に観察がしにくいところに巣を作っています。交代で巣に就いています。右は、神戸櫓跡のカワウの巣(東)。ヒナは2羽はいます。今日は、餌を与えているところも見えたのですが、写真にはうまく収められませんでした。

Dsc06265c Dsc06287c  二の丸跡でカワラヒワの親子。先日と同じような給餌シーンが撮れました(2023年4月13日:ヒナたちが登場……九華公園で初のカワウのヒナと、カワラヒワのヒナ)。ほかの野鳥たちのヒナが見られるのが、この時期の楽しみ。

Dsc06339c Dsc06410c  朝日丸跡では、ツグミ。九華公園にもまだいてくれました。さらに、本丸跡でもシメ。中央にあるクスノキの下で餌を拾っていました。

Dsc06461c_20230418144601  鎮国守国神社の境内では、シロハラ。気付かずに近づいたので、逃げられました。少し追いかけて証拠写真(苦笑)。

Dsc05998c  今日は、カルガモが2羽やって来ました。あの「アーちゃん」を見なくなってずいぶん建ちますから、久しぶりにカルガモをここで見ました。ただし、2羽はペアなのかどうか、不明。というのも、一緒には行動していなかったのです。その後私が公園内を歩いている内にいなくなっていました。

Dsc06323c Dsc06518c_20230418144601  カモは、同じメンバーでしたが、キンクロハジロの数が減って4羽。ヒドリガモは3ペア+オス1羽。余分なオス(失礼)は、相手が見つけられなかったのかなどと、余計な心配をします。

Dsc06493c  ハシビロガモのオスは、今日も定位置の野球場南のしだれ桜並木の下に。今のところ、元気そうです。

Dsc06537c_20230418144601 Dsc06552c  貝塚公園では、ツグミが3羽にシロハラ1羽。ただし、シロハラはチラッと見ただけ。ほかにはシジュウカラ、カワラヒワ。ここには九華公園よりもよく夏鳥が来ますので、来ていないかと期待して公園内を回るのですが、まだまだ。

Dsc06613c_20230418144701  冒頭に書いたように、ツバメの巣も4ヶ所を巡回してきましたが、今日はどこの巣にも、巣の近くにもツバメはいませんでした。

Dsc06510c_20230418144601  明日は、前期2回目の江戸橋での非常勤の授業。明日から本格的な内容に入ります。天気はよさそうですから、明日は帰り道に志登茂川に道草をして、鳥がいるかいないか、見てこようと思います。もう1つ気になるのが、松菱百貨店で明日から開催される「夢のメダカ大祭典」。新種、珍種のメダカが多数登場とありますが、1匹¥15,000もするようなメダカもあるとか。5年前にも類似のイベントを見に松菱に行っています(2018年4月23日:またもや勝手に近鉄ハイキング(笑)……本日は、名古屋線・津新町駅から松菱、お城公園などなど(予告編))。その時は、メダカは飼わず、熱帯睡蓮を1つだけ買ってきています。非常勤の帰りに寄ってくるとなると、お昼をどこかで食べ、津駅まで電車で行ってさらにバスに乗り換えて……となりますから、半日仕事が1日仕事になりそうで、ちと無理か? ツツジは、九華公園の外周遊歩道の東にて。

Simindaigaku 【付記(くわな市民大学郷土史学科)】 今日は、今月初めに申し込んだ「くわな市民大学郷土史学科」の受講可否の連絡が届く日でした。10時過ぎにメールが届き、無事に受講が認められました。応募者多数の場合には抽選ということだったのです。5月から計7回。受講料は、¥3,000。これでしっかり勉強できますからお値打ち。今年度のテーマは、「史跡・伝説から見る桑名」。

20230416美濃街道ウォーキング「駒野~美濃津屋」(その2)……哲学と彫刻の広場、庭田貝塚、円満寺、神明神社、浄厳寺から春日神社へ

Komano12 4月16日の美濃街道ウォーキング「駒野~美濃津屋」の本編その2です。その1では、市神神社、徳永寺、八幡宮から駒野城跡を訪ねました。その2では、駒野城跡の城山小学校から県道56号線に出て、事前調査ではチェック漏れしていた庭田貝塚の案内板を発見し、見てきました。さらに哲学と彫刻の広場、円満寺から神明神社、浄厳寺、春日神社と進みます。当初想定したコースからはずれましたが、実際に歩いたところが本来の美濃街道であったような印象です。

Img_3262c_20230417190301 Img_2970c_20230417190701  県道56号線は、南濃関ヶ原線ともいわれ、もう少し先では「薩摩カイコウズ街道」という愛称があります。平成3(1991)年に岐阜県と鹿児島県の姉妹県盟約20周年を記念して、鹿児島県木のカイコウズが沿道に植栽され、この愛称が付けられたそうです。カイコウズは、海紅豆で、アメリカデイゴというマメ科の落葉低木です(と書きながら、今まで知りませんでした。薩摩カイコウズ街道という名前の道路であることは知っていましたが)。

Img_2942c_20230416195001  県道56号線に入ってじきに思索園。Googleマップには「哲学と彫刻の広場」として載っています。ネット検索では情報がなく、Googleストリート・ビューではよく分かりませんでした。正式には「思索園」というようです。石碑には「医療法人重和会」とあります。ここは国道258号藤沢交差点のところで「伊藤内科・神経科」を営んでいます。この医療法人が設けた公園と思われます。彫刻と、哲学者などの言葉を刻んだ石碑がいくつもありました。

Img_2970c_20230417190701 Img_2957c_20230416195001  思索園を出たら、「庭田貝塚」の案内板を見つけました。事前調査では未確認。しかし、気付いてしまったからには見てこなくてはなりません。美濃街道からはずれ、口庭田集会所から東へ。途中、地元の方に道を伺って行ってきました。先週訪ねた羽沢貝塚の北西に位置する岐阜県唯一の海水産貝塚。南北に長く周囲より高い扇状地扇端部に位置し、集落の形成は縄文前期、貝層の形成は中期(約5,000年前)だそうです。マガキを主としてアカニシ・ハマグリ・オオノガイ・イボニシなどがみられると説明にありました。

Img_2991c_20230417192301 Img_2994c  スタートからほぼ3㎞で三輪山円満寺。浄土宗のお寺。聖武天皇の勅願により行基が開基したといいます(こういうお寺は、各地にあります)。毎年、体育の日の前日に「円満寺まつり」が開かれるそうです。薬師如来御供養・放生会(ほうじょうえ)といわれる祭りで、生命を尊ぶことから、放鳥放魚の法要が行なわれ、1,200年の伝統があります。

Img_2978c Img_2982c  最近はあまり見かけませんが、以前はここの「円満寺霊園」の宣伝をよく見聞きしました。10万㎡(3万坪)の広さがあるそうです。「養老山麓最大の公園墓地。濃尾平野を見晴らす抜群の眺望に恵まれた、安らぎの聖地です」というのがセールスポイントです。上の方は確かに眺めはよさそうですが、お墓まで行くのは大変そうでした。実際、お坊さんが出てこられ、スクータに乗って霊園の方にいらっしゃるのを見ました。確かにそれくらい必要そうです。

Img_3039c_20230416195001 Img_3032c_20230418033701  庭田交差点のところに神明神社。創始などは不明ですが、ご祭神は天照大神。岐阜県神社庁のサイトの説明によれば、庭田村の枝郷の一つである奥庭田村にあったと伝わる舟附明神社が、この神明神社と考えられるとあります。この神社も(このあたりの神社にかなり多いのですが)、小さなお社でした。この神社のと頃から、県道56号線をそれ、1本東の道をたどります。

Img_3025c_20230418034101  ここの一の鳥居の前に道標がありました。いままでもあったのに気付かなかっただけという可能性も高いのですが、美濃街道ウォーキングで初めて見つけた道標です。「右 い世 くわな」「左 せきかはら たかた」とあり、また、この下に「乃」という文字も見えました。さらに「城山村徳田青年」ともあります。下の方が埋まってしまっています。ただし、この道標は東向きに建っており、指し示す方角は逆でした。よそにあったものを移設したのか、建て替える時に向きを間違えたのか。

Img_3051c_20230418035401  神明神社の北に大きくて、立派なお屋敷。長屋門があり、その前に桜の古木。このあと成願寺に行きましたが、その参道のところまで屋敷が続き、そこには倉もあります。庄屋さんの屋敷だったように思います。

Img_3068c_20230418035701 Img_3075c_20230416195001  横座山浄厳寺。真宗大谷派。事前の調べでは、特に情報はありませんでしたが、享禄4(1531)年の創建。開基は祐証といいます。明治25(1892)年6月に本堂を建立し、平成14(2002)年10月に本堂の屋根の修理と、瓦の総葺き替えをしたと旧鬼瓦にそえられた記にありました。

 さらに進むと、春日神社の一の鳥居のところに「大神宮」と刻まれた常夜灯が1基ありましたImg_3104c_20230418040201。常夜灯も、これまでの美濃街道ウォーキングではありませんでした。美濃街道で初の常夜灯です。

Img_3122c_20230418040201  春日神社Img_3107c創立は不詳ですが、元亀3(1572)年の「神社書上帖」にこの神社が載っていることから、元亀以前に勧請されたと考えられます。創立などの縁由を記した書面は、明治9(1876)年の伊勢暴動の折に火災に遭って失ったそうです。明治になって、現在地に移遷しています。ご祭神は、武甕槌神(たけみかづちのかみ)、天児屋根命(あめのこやねのみこと)、祝主神(いわいぬしのかみ:斎主神、経津主神とも)、比売神(ひめがみ)。このあと県道56号線に戻るのですが、歩いた印象としては、神明神社、浄厳寺からこの春日神社の東にある道が、美濃街道であったのではないかと強く感じました。

 その2は、ここまで。その3では徳田橋を渡って、皆善寺、天満神社へと進んでいきます。

Komano_20230421171001 【美濃街道のルートについての付記(4/21)】 本文中に「当初想定したコースからはずれましたが、実際に歩いたところが本来の美濃街道であったような印象です」などとのんきなことを書いていましたが、改めて確認したら、はずれた方が美濃街道のルートでした。この左の地図で、その先に赤く示したところを歩くべきでした。

2023年4月17日 (月)

20230416美濃街道ウォーキング「駒野~美濃津屋」(その1)……駒野駅をスタート、市神神社、徳永寺、八幡宮から駒野城跡へ

Img_2791c_20230417163501  4月16日に行ってきた美濃街道ウォーキング「駒野~美濃津屋」の本編その1です。この日は、養老鉄道の駒野駅から美濃津屋駅まで、1駅分でしたが、現地で歩いたのは、8.9㎞。当初は、駒野から養老まで歩くつもりでしたが、結構長いため、2回に分けたのですが、それが幸い。というか、1日で駒野から養老まで歩くのは、立ち寄るところも多くて、困難でした。前日の雨は上がり、朝のうちは雲も出ていましたが、歩き始める頃には 良く晴れて来ました。風はあったものの、寒くはなく、最高気温も桑名では21℃を超えました。今回も同級生K氏と2人旅。

Komano0  こちらがこの日歩いたコースの全体像。前回までは揖斐川に沿っていたのですが、この日は津屋川&養老鉄道線に沿って北西に向かいました。立ち寄り先が多いので、列挙することは控えます。地図では分かりませんが、高低差がかなりありました。「キョリ測」で見ますと、標高は6~37mにわたっていました。

Img_2804c_20230416194801 Img_2800c  桑名駅を8時9分に出る養老鉄道の大垣行きに乗車。駒野駅には8時49分着。¥470。この電車にはウォーキングに行くらしい方が多数乗車。まずは多度駅でかなりの方が下車。おそらく多度山に登る方々でしょう。駒野駅でわれわれも含め、ウォーキング客は全て下車。「養老鉄道を守る会“かいづ”」主催で「八重桜ウォーキング」が開催されていました。ウォーキングマップと「水晶の湯」入湯券の引換券をいただきましたが、残念ながら、歩く方角が違います。われわれは、予定通り美濃街道を歩いてきました。

Komano11  詳しいコースマップその1。駒野駅を出てすぐに市神神社。ここには私は3年前に来ています(2020年4月3日:20200403「勝手に養老鉄道ハイキング『専通寺のしだれ桜と羽根谷だんだん公園』(駒野)」(完))。さらに徳永寺、八幡宮と進み、養老鉄道の踏切、国道258号線を越えて城山小学校。ここは、駒野城跡です。

Img_2812c_20230416195001 Img_2815c_20230417164701  駒野駅をスタートしたのは9時。すぐに市神神社があります。猿田彦命(さるたひこのみこと)を祀っています。創立年月日は不詳ですが、古来より崇敬が厚く、明治3(1872)年11月に再建したといいます。

Img_2822c_20230417164701 Img_2825c_20230417164701  境内には駒野招魂社と、紀念碑。明治33(1900)年4月に建てられています。こちらのブログによれば、「岐阜縣海津郡長正八位古田兼彌篆額  伊藤宗男撰」に始まり、11行にわたって日清戦役に出征して奮闘し、名声を轟かした郷土の軍人の偉業を讃え、戦死者・殉難者の霊を忘れず慰めるために建碑した旨の撰文。左端に建立年月、また、℃台医師には「發起人」として「駒野 在郷軍人 青年會」と刻まれています。このあたりは、前回訪ねた時と同様に、草木が生い茂っていて、ちょっと残念。

Img_2858c_20230417165801 Img_2844c_20230416194801  美濃街道に戻ってすぐに右折。龍暁山徳永寺。真宗大谷派。由緒書きもありませんし、ネット検索でもとくに情報は出て来ませんでしたが、Googleマップの口コミに「本堂大規模修復工事が終わり (令和4(2022)年)12月3日に落慶法要があった」とありました。

Img_2860c_20230417165801  美濃街道に戻りさらに進みます。今は営業していない商店も多く、静かな町になっています。駒野駅の南にナイガイテキスタイルという「新内外綿」の関連会社があります。この会社は、元は明治20(1887)年の創業。昭和24(1949)年に駒野工場が創業しています(その後、昭和53(1978)年に駒野工場はナイガイテキスタイルとして分離独立)。養老鉄道もかつては貨物の取り扱いがあり、駒野駅から工場への引き込み線もあったそうです(こちら)。新内外綿が盛んだった頃には、もっと賑やかな町だったのではないかと思われます。

Img_2879c_20230417171201 Img_2890c_20230417171301  養老鉄道の踏切の手前を右折して少し行くと、八幡宮があります。永正2(1502)年に勧請されたといいます。ご祭神は応神天皇。美濃街道沿いにある神社の多くでは、境内にうっそうとした木々が茂っていたり、大木があったりして、なかなか良い感じのところとなっています。本社は小ぶりで、そのそばに摂社か、末社が一柱祀られていますが、そちらについては不詳。

Img_2896c_20230417172001  国道258号線を藤沢交差点で渡ります。国道258号線は、通称「大桑道路」。大垣市から、揖斐川と並走するように南下し、海津市を経由し、桑名市に至る路線です。大垣市で名神高速道路と、桑名市で東名阪自動車道を連絡する重要な路線に位置づけられています。総延長は41.7㎞。若くて、あちこち出かけた頃にはよく通りました。今は、道の駅月見の里南濃が有名ですが、昔は何といっても南濃ドライブインでした(今は営業していないかも知れません)。

Img_2903c_20230417172901 Img_2905c_20230417172901  余談が続きますが、藤沢交差点をすぎて、城山小学校に行くまでのところに「たまご自販機」。気になったので、覗いてきました。大橋農園が営業しています。「奥美濃古地鶏」の卵だそうです。この鳥は、美濃地鶏を育種改良したものだそうです。卵のお値段は、いろいろでしたが、20個入り¥700というものがもっとも値が張るようでした。

Img_2933c_20230416195001 Img_2918c_20230416195001  スタートから1㎞半ほどで海津市立城山小学校があります。その名の通りといってよいと思いますが、ここが駒野城跡。中世末期、美濃の守護職土岐氏により城が築かれ、その後西濃一帯を支配していた高木一族の居城となりましたが、関ヶ原の戦いの西軍敗北により廃城となっています。本丸曲輪とそれをとりまく土塁、二の曲輪の一部などが残っているそうですが、小学校の敷地内ですので、確認できませんでした。と書きつつ、こそっと校舎の裏手まで見に行ってしまいました。裏手には体育館やプールがあり、たぶんその向こうに遺構があると思われました。

Img_2927c_20230417175901  南門近くには、「しろやまこみち」と書かれた看板がありました。散策できるようになっていましたが、このあたり空堀とかがあったのかも知れません。小学校になっていますからやむを得ないのですが、城跡に行って遺構が確認できないのは残念です。

 以前はハイキング/ウォーキングの記事はとてつもなく長かったのですが、少しだけ反省して短めにします。それ故、その1はここまで。その2は、庭田貝塚、哲学と彫刻の広場から。

ツバメが巣で作業……ツグミ、シロハラもまだいました

Dsc05065c  昨日はよく歩きました。さすがにいささかお疲れですが、今日もまたいつも通りに7時半から散歩へ。普段の散歩は、健康維持、気分転換、そしてウォーキングに出かけるトレーニングとして欠かせません。住吉神社、九華公園、貝塚公園、内堀南公園、吉津屋町、新築公園、アピタ桑名店、常盤町、京町、南魚町、田町、三崎通と6.0㎞ちょうど。京町交差点では、バイクと電動自転車が事故をしたようで、パトカーと 、救急車が来ていました。さほどのけがではなかったようですが、事故には気をつけなくてはいけません。

Dsc05121c_20230417144901 Dsc05146c  今日は、気温は20℃になったものの、朝から強風。最大風速は、14時過ぎに8.5m/s。これでは鳥たちは余計に出て来ません。住吉水門の下流の揖斐川堤防にヒドリガモが8羽ほど上がって、休んでいました。七里の渡し跡にもヒドリガモが1ペアと、オオバンが2羽。

Dsc05202c  九華公園も静かでした。旧九華スズメ食堂には、どなたかが米をおいたため、スズメやドバトがたくさんやって来ていました。ほかにはムクドリなど。シメも来たのですが、枝かぶりの写真しか撮れませんでした。ツグミ、シロハラは見られず。営巣中のハシボソガラスも、われわれがいる間には姿を見せません。という次第と、強風も相まって早めに撤収。

Dsc05281c Dsc05354c_20230417144901  カワウの巣2つには、親の姿は見えるものの、ヒナはまったく見えませんでした。東側の巣にはヒナがいるのですが、昨日は2羽が確認できたそうです。本丸跡でハクセキレイを2羽。ほかにはところどころでカワラヒワ。

Dsc05225c  九華公園内某所でコゲラが巣作りをしていたところ、最近まったく姿を見せなくなりましたし、巣穴の作業も進んだ様子がありません。木の下にも木くずは落ちていませんので、ここで営巣することは諦めたと考えざるを得ません。今日も九華公園内ではコゲラの鳴き声は聞こえていましたので、いるのですが、今のところ、公園内のほかのところに営巣しているかどうかは不明です。

Dsc05436c Dsc05397c_20230417144801  カモは、今日もヒドリガモが3ペア+オス1羽、キンクロハジロは6羽。あのハシビロガモのオスは、野球場南のしだれ桜の下の定位置にいます。翼は、ご覧のようにやはり不自然な状態のままです。九華公園で越夏することになるでしょうか。

Dsc05416c_20230417144801  ツツジは、よく咲いてきました。もちろん写真はよく咲いているところを撮りますが、ほかの、日陰になっているDsc05312c ところもボチボチ咲いてきています。左の写真は、九華公園外周遊歩道の東、右は神戸櫓跡のところ。

Dsc05392c_20230417144801  余談ですが、鎮国守国神社では今年は金魚まつりが復活します。コロナ禍で4年ぶりとなりますが、金魚神輿はいくつ出るでしょう。以前は20数基でしたが、お子さんも減っており、気になります。私としては、この、祭り期間である5月2、3日に宝物館が公開されるのが楽しみです。

Dsc05462c Dsc05495c  貝塚公園では、まだ冬鳥がいました。ツグミは2羽を見ましたし、シロハラが1羽。散歩友達のYさんは、今日も、九華公園の二の丸跡などでご覧になったそうですが、私は見られなかったのです。

Dsc05593c Dsc05630c  アピタ桑名店で本を買った後、まだ散歩距離が短かったので、ツバメの巣も巡回することに。これが幸運を呼びました(微笑)。京町にある呉服屋さんの巣で、ツバメが巣に入って作業をしているところに遭遇したのです。先日も、巣に入っているところは見ましたが、写真は撮れていませんでした。

Dsc05666c Dsc05705c  さらに田町の商店にある巣の近くには、ツバメが1羽、電線に止まっていました。ただ、残念ながら、ここの巣は、最近になって壊れかけてしまいました。まさに「大規模修繕」が必要です。

Dsc05455c  午後からは歯科検診へ行ってきました。「部分入れ歯を……」といわれるかと思ったら、先生の方がスルー。前回、「嫌がる人が多いんですよ」「では、また考えます」で話が終わっていたのです。水曜は江戸橋での非常勤。土曜日に美濃街道ウォーキングの続きで、養老鉄道美濃津屋駅から養老駅までを歩く予定。その後は、養老駅から美濃高田駅のつもりですが、これは連休明け。ここで美濃街道から離れ、大垣に向かう養老街道に入ります。美濃街道は、養老から関ヶ原につながるのですが、そちら方面は鉄道がないのです。

2023年4月16日 (日)

20230416美濃街道ウォーキング「駒野~美濃津屋」(予告編)

Komano0  先週に引き続き(2023年4月9日:20230409美濃街道ウォーキング「石津~駒野」(予告編))、「美濃街道ウォーキング」に行ってきました。今日は、養老鉄道の駒野駅から美濃津屋駅まで、1駅分。とはいえ、現地で歩いたのは、8.9㎞。昨日の雨は上がり、朝のうちは雲も出ていましたが、歩き始める頃には 良く晴れて来ました。風はあったものの、寒くはなく、最高気温も桑名では21℃を超えました。立ち寄り先も、冒頭のコースマップに示したようにたくさん。今回も同級生K氏と2人旅。今日は、予告編。

Img_2804c_20230416194801  桑名駅を8時9分に出る養老鉄道の大垣行きに乗車。駒野駅には8時49分着。¥470。この電車にはウォーキングに行くらしい方が多数乗車。まずは多度駅でかなりの方が下車。おそらく多度山に登る方々でしょう。われわれも含め、ウォーキング客は全て駒野駅で下車。ここでは、「養老鉄道を守る会“かいづ”」主催で「八重桜ウォーキング」が開催されていました。ウォーキングマップと「水晶の湯」入湯券の引換券をいただきましたが、残念ながら、予定通り美濃街道を歩いてきました。

Img_2812c_20230416195001 Img_2844c_20230416194801  駒野駅のすぐ西に市神神社。ご祭神は猿田彦命。創建などは不詳ですが、明治3(1872)年に再建されています。駒野招魂社が境内にあります。続いて、龍暁山徳永寺。真宗大谷派。由緒書きもありませんし、ネット検索でもとくに情報は出て来ません。

Img_2882c_20230416195001  美濃街道に戻り、1㎞を過ぎ、養老鉄道の踏切の手前を北に入ったところに八幡宮。永正2(1502)年に勧請されたと言います。ご祭神は応神天皇。美濃街道沿いにある神社の多くでは、境内にうっそうとした木々が茂っていたり、大木があったりして、なかなか良い感じのところとなっています。

Img_2933c_20230416195001 Img_2918c_20230416195001  国道258号線を越えて、海津市立城山小学校があります。ここは、駒野城跡。中世末期、美濃の守護職土岐氏により城が築かれ、その後西濃一帯を支配していた高木一族の居城となりましたが、関ヶ原の戦いの西軍敗北により廃城となっています。本丸曲輪とそれをとりまく土塁、二の曲輪の一部などが残っているそうですが、小学校の敷地内ですので、確認できませんでした。

Img_2942c_20230416195001  その先で県道56号線に出て北西へ。円満寺の手前に「哲学と彫刻の広場」。ネット検索では情報がなく、Googleストリート・ビューではよく分かりませんでした。正式には「思索園」と言うようです。石碑には「医療法人重和会」とあります。ここは国道258号藤沢交差点のところで「伊藤内科・神経科」を営んでいます。この医療法人が設けた公園と思われます。彫刻と、哲学者などの言葉を刻んだ石碑がいくつもありました。

Img_2957c_20230416195001  円満寺に行く途中、「庭田貝塚」という看板を発見。事前の調べではノーチェックでしたが、見つけてしまったら行くしかありません。先週訪ねた羽沢貝塚の北西に位置する岐阜県唯一の海水産貝塚。南北に長く周囲より高い扇状地扇端部に位置し、集落の形成は縄文前期、貝層の形成は中期(約5000年前)だそうです。マガキを主としてアカニシ・ハマグリ・オオノガイ・イボニシなどがみられると説明にありました。

Img_2994c Img_2978c  三輪山円満寺。浄土宗のお寺。聖武天皇の勅願により行基が開基したといいます(こういうお寺は、各地にあります)。最近はあまり見かけませんが、以前は霊園の宣伝をよく見聞きしました。10万㎡(3万坪)の広さがあるそうです。「養老山麓最大の公園墓地。濃尾平野を見晴らす抜群の眺望に恵まれた、安らぎの聖地です」というのがセールスポイントです。上の方は確かに眺めはよさそうですが、お墓まで行くのは大変そうでした。

Img_3039c_20230416195001 Img_3075c_20230416195001  庭田交差点のところに神明神社。創始などは不明ですが、ご祭神は天照大神。ここの一の鳥居の前に道標があり、「い世 くわな」ともありましたが、それはまた本編にて。神明神社の北に横座山浄厳寺。真宗大谷派。享禄4(1531)年の創建。開基は祐証といいます。

Img_3107c  さらにその北に春日神社。創始は不詳ですが、元亀以前の勧請であると考えられています。創立などの縁由を記した書面は、明治9(1876)年の伊勢暴動の折に火災に遭って失ったそうです。明治になって、現在地に移遷しています。このあと県道56号線に戻るのですが、歩いた印象としては、神明神社、浄厳寺からこの春日神社の東にある道が、美濃街道であったのではないかと強く感じました。

Img_3144c Img_3192c_20230416195101  真宗大谷派の皆善寺。ここはしだれ桜で有名(こちら)。確かに見事なしだれ桜です。花の時期に来たかったものです。海善寺から県道を挟んで西側に天満神社。ご祭神は菅原道真。慶安2(1649)年の創建と言います。

Img_3206c_20230416195101 Img_3243c_20230416204301  養老鉄道沿いを進んで、徳田交差点から南に入ると若宮八幡神社。創始は不詳ですが、延宝8(1679)年に再興されています。元禄5(1692)年、当地に遷りました。若宮八幡神社の先では東海環状道の工事が進んでいました。養老インターの南で、ここからいなべ市の北勢インターまで令和8(2026)年度に開通予定です。

Img_3272c_20230416195101 Img_3296c_20230416195101  美濃街道が県道56号線から逸れるところに綜蓮庵、善教寺、住吉神社があります。左は綜蓮庵。浄土宗。きれいに手入れされてはいますが、無住のように思われました。その西に志津山東向院善教寺。大垣藩主戸田氏西(うじあき)が、志津方面へ鷹狩に度々来るうち、この地が気に入り、ここに自分の菩提寺を建てるよう遺言し、氏西の菩提寺となっています。元禄3(1690)年に建立されました。境内には刀匠志津三郎兼氏の顕彰碑もあります。

Img_3338c_20230416195101 Img_3356c_20230416205401  善教寺から県道56号線のところに戻ると、住吉神社。ご祭神は、いわゆる住吉三神神功皇后。創始等は不詳。ここにはお歯黒堂があります。元正天皇(女帝、在位は715~724年が養老行幸の折り、志津の地へ来られ、そこで、歯を黒く染められたといい、志津の「お歯黒堂」として語り伝えられているのです。

Img_3407c_20230416195101Img_3420c_20230416195201  ここで美濃街道は県道56号線から分かれて、北へ。スタートから8㎞の手前でまずは、光照山桂林寺。真宗大谷派。ここにも由緒書きはなく、ネット検索でも情報はありません。山門に右の写真のような言葉が掲げられていました。同級生K氏と私の街道歩きを象徴するかのような言葉です。

Img_3428c Img_3469c_20230416195201  美濃街道沿いに戻って、浄土宗の臨迎寺。ストリート・ビューで見た限り、どこが入り口か分かりませんでした。奥に見えるのが本堂ですが、その手前、普通なら境内と思われるところには花壇がつくられていました。その先、川の畔に志津龍神神社。創始は不詳ですが、往古、崇敬者が寄附をして創設したといいます。

Img_3490c_20230416195201 Img_3521c_20230416195201 南濃町志津新田の神明神社。ここも創始などは不詳。ご祭神は天照大神。境内には竹がかなり生い茂ってきていて、あちこちからタケノコがニョキニョキ。これで立ち寄り先はクリア。津屋の町に入ります。もっと大きな町というイメージがありましたが、そうではありませんでした。

Img_3528c_20230416195201Img_3547c_20230416195201  美濃津屋駅には、12時50分にゴール。駅舎があるように見えますが、これは桑名方面行きの待合室の裏。12時57分、13時37分に桑名行きがあります。美濃津屋駅近辺には食事ができるところがありませんので、今日はあらかじめコンビニ弁当を仕入れてきました。13時37分に乗ることにして、待合室でランチタイム。ファミマの明太海苔弁当(¥100引きで¥385)。

Img_3557c_20230416195201Screenshot_20230416144010c  13時37分発の桑名行きに乗車。桑名には14時17分着。¥530。今日の電車賃は合計¥1,000。昼食込みで¥1,385ですから、安いもの(微苦笑)。Google Fitでは、11.3㎞を歩いたことになっています。前回よりもたくさん歩いたことになりますが、立ち寄り先であれこれ歩き回ったため。本編は、いつものようにまた明日以降ボチボチと書いていきます。

2023年4月15日 (土)

「雨読の日」で、次の課題を設定(微笑)……今住んでいるところの今昔でも調べてみましょう

Img_2713c_20230415103901 0415rain  夜中頃から雨が降り始めました。1時間に2.5~4mm位の雨が続いています。午後からは雨は弱くなるものの、夜まで降り続くという予報です。散歩が趣味ですから、雨ですとお手上げ(苦笑)。例の「雨読の日」と強がるものの、何をしようかと思ったりします。

Img_2701c_20230415103901 Img_2707c_20230415103901  雨の日恒例のベランダ園芸レポート(笑)。まずはサギソウ。お陰様で6鉢とも順調です。6鉢で16株が育っています。このまま花が咲くまでに至ってくれることを願っています。

Img_2710c_20230415103901  もう1つというか、3つのベランダ園芸。ネギも青々としています。最近、食していませんからそろそろと思います。金のなる木も元気ですが、お金は増えません(苦笑)。万年青は、それなりという感じです。

Img_2722c_20230415103901  さて、雨読の日ですが、以前、『東海道分間延絵図 桑名 七里渡海』でも読もうかと書いたことがあります(2023年2月19日:雨読の日で市民大学のまとめは完成し、次を考える(微笑))。それ以降触れませんでしたが、この本の抜き書き図とそこにある解説文を読んだものはすでに資料にまとめました。さらに次というのが、課題。あれこれ考え、『桑名城下切絵図(桑名市博物館、令和4(2022)年刊行)』を眺めていて、ふと思いつきました。現在住んでいるところのことを知るのが大切ではないかと。左の画像は、この『桑名城下切絵図』の太一丸のところ。『文政8年城下絵図』に基づいたものです。

Img_2726c_20230415104901  『桑名城下切絵図」には、このように翻刻された図が載っています。ただし、私は他所から転居してきましたし、先祖は侍でもありませんので、切絵図に先祖宅が載っているはずはありません。さらにあれこれ考え、上記のように、現在住んでいる太一丸あたりについて調べ、今昔でも比較してみようかと思い至ったのです。

Img_2758c Img_2765c_20230415105401  幸い、かなり以前、桑名市博物館が刊行した『桑名版資料集成Ⅱ』を入手しています。この資料集成には、「文政年間桑名市街之図(明治45(1912)年)」が含まれています(左の写真)。これは、右の写真に「此圖元間島氏之家蔵文政八乙酉二月下旬畦上善吉郎氏寫之明治四十五年七月下旬複写之」とありますように、もともと間島氏が所蔵されていたものの写しの写しです。

Img_2736c_20230415103901  ほかに影印本で『久波奈名所図会』(左の写真)や、『桑名市史』も古本で買ったものを持っていますので、それらを照らし合わせ、また、ネットでは今昔の地図を見られるサイトもありますから、資料を集め、あれこれ比べてみようと思っています。夏休みの自由研究くらいのレベルのものは仕上げたいものです(爆)。

Img_2695c_20230415110101  明日は、夕方近くになると天気が怪しそうですが、日中は晴れときどき曇りの予報です。予定通り、美濃街道ウォーキングに出かけたいと考えています。

20230409美濃街道ウォーキング「石津~駒野」(その4)……大専寺で親鸞上人縁の梅の木、春日神社、羽沢貝塚から南明寺を経て駒野駅にゴール(完)

Ishidu4  4月9日の美濃街道ウォーキング「石津~駒野」の本編その4です。その3では、山崎北谷で養老鉄道が再び天井川をくぐるところを見て、西浄寺、寒窓院、白鬚神社と進みました。その4では、大専寺、春日神社と進み、羽沢貝塚屁。その後、羽根谷川を越えて駒野に入ります。駒野では、南明寺に立ち寄ってゴールの駒野駅を目指します。

Img_2502c_20230409174301 Img_2513c_20230409174301  真宗大谷派の大専寺。古くは天台宗でした。ここはネットではこれという情報は出てこなかったのですが、訪ねてよかったと思いました。というのも、ここに来るまでの美濃街道筋には梅の木畑がかなりたくさんあったのと、山号の「梅木山」の謎が解けたのです。

Img_2523c_20230409174301Img_2528c_20230414064101  それは、こちら。境内に「親鸞上人実割梅」という梅の木があったのです。碑表は読めませんでしたが、碑蔭に漢文で書かれた碑文によれば、親鸞上人が帰洛の途中、行基菩薩の霊跡を拝みたいとここをお訪ねになったとき、朝食に出された梅干しの種を割り、その種が実生したものがこの梅の木であると書かれていました。これを契機に真宗に改宗しています。昭和40(1965)年3月に建立されています。

Img_2560c_20230409174301 Img_2557c_20230409174301  大専寺の先に春日神社。創建等は不詳。祭神は、武甕槌神(たけみかづちのかみ)、天児屋根命(あめのこやねのみこと)、姫神(ひめがみ)、 経津主神(ふつぬしのかみ)。これら4柱の神様は、奈良の春日大社と同じご祭神ですから、何かの縁があるのではないかと思われます。というのも、桑名の桑名宗社(通称春日神社)の中臣神社にも、これらの、いわゆる春日四神が祀られていますが、由緒によれば、永仁4(1296)年に奈良春日大社から春日四柱神を勧請合祀したといいますので。

Img_2579c_20230409174301 Img_2575c_20230414131701  春日神社のすぐ先を西に入り、養老鉄道線を越えたところに羽沢(はざわ)貝塚。この遺跡の形成は縄文中期後半に始まり、貝層形成期は縄文晩期後半(約2,500年前)で、東西約20mと南北約25mの範囲内にあります。貝類は、ほとんどがヤマトシジミ。ほかにウナギ・コイなどの淡水魚、マイワシ・スズキなどの海水魚の骨も出土しており、縄文人はけっこうグルメだったかも知れません。人骨のほかにも、シカ・イノシシなどの動物の骨や、狩猟用と思われるイヌ2匹が埋葬されていたといいます。

Img_2592c_20230414131801  春日神社の先、スタートから7.1㎞で羽根谷川を渡ります。ここは羽根谷だんだん公園の下流。3年前に私は、駒野まで来て線通寺のしだれ桜とだんだん公園の桜並木を見ています(2020年4月3日:20200403「勝手に養老鉄道ハイキング『専通寺のしだれ桜と羽根谷だんだん公園』(駒野)」(完))。ここから駒野の町に入ります。

Img_2608c_20230409174401 Img_2604c_20230409174401  こちらが、真宗大谷派の駒野山三台院南明寺。ここも詳しいことは分かりませんでしたが、駒野駅の北西にある城山小学校の「しいの木」という広報誌によれば、明治5(1872)年の学制発布を承けて、明治6(1873)年、この南明寺に「鴻漸(こうぜん)南校」が置かれ、西駒野、羽根、馬沢、奥条、小坪新田、駒野新田の子どもたちが通ったといいます。

Img_2629c_20230409174401 Img_2633c_20230409174401  駒野の町を歩いて、12時40分に養老鉄道駒野駅にゴール。電車の時刻を確認してから、昼食へ。この時刻以降、桑名行きは、13時3分と43分。

Img_2648c_20230409174401  昼食はあらかじめ調べておいたカフェレスト千代乃さんへ。駒野駅から200m弱。駅近では、ここしか選択肢はありません。昔ながらの洋食屋さんというか、定食屋さんというか。高齢のご夫婦が営んでいらっしゃるのですが、案外(というと失礼ですが)テキパキとしていました。テーブルが4つというこじんまりとしたお店。着いたときは満席で少し待たせてもらいました。

Dsc_7049c Img_2652c_20230409174401  メニューはいろいろあったのですが、オムライス(¥600)をチョイス。昔風というか、昔ながらのオムライスで、懐かしい味でした。また、漬物が絶品。キュウリなどの浅漬け。満足。代金を支払ったら、おばちゃんが「これ、持って行き」とハッサクを1つくださいました。なんだか恐縮。ちなみに常連さんと思われる方には、漬物がたくさんあるからと小さいパックにいれて配っておられました。

Img_2675c_20230409174401 Screenshot_20230409143916c  駒野駅を13時43分に出る桑名行きに乗車。桑名駅には14時18分着。¥470。帰宅までに今日歩いた距離は、Google Fitのデータでは10.7㎞。ルートマップ上では8.3㎞でしたが、立ち寄り先でいろいろと見て回ったのと、朝、桑名駅に行く前に県議選の投票に行ってきたからです。次の美濃街道ウォーキングは、4月16日(日)を予定。駒野から養老までのマップがつくってあるのですが、距離が長いので途中の美濃津屋までにしようかということになりました。

2023年4月14日 (金)

カワラヒワもスズメも巣材運び

Dsc05063c_20230414145501  今日もまだ霞んでいます。午後からは、黄砂の状況は多少良くなり、明日は雨ですから影響なしとか。新学期第1回目の授業の補足説明(Q&A)は、昨日の夕方に完成し、助手の先生に送り、印刷をお願いしました。今朝は、いつものように、7時半から散歩へ。住吉神社、九華公園、貝塚公園、内堀南公園、外堀、京町、南魚町、田町、三崎通、宝殿町、船場町と5.9㎞。最後のところがいつもとは違うコースですが、ツバメの巣を見てきたという次第。

Dsc04382c Dsc04417c  わが家マンションのプレイロットにカワラヒワが来ていました。草をくわえていますから、巣の材料にするものと思われます。このあと、諸戸氏庭園の方に飛んでいきました。住吉入江には、オオバンが2羽。ただし、別行動。いつもなら、今頃は散歩コースあたりからはいなくなるのですが、4月5日に書いたように(2023年4月5日:鳥は少なく、ハシボソガラスとカワウの営巣が希望の星(苦笑))、留鳥化しつつあるそうです。少しだけ期待しましょう。

Dsc04475c  その後、九華公園までスズメか、ムクドリくらいしかいませんでした。九華公園では、まず、昨日ヒナがいた神戸櫓跡の松の木のカワウの巣。ヒナはチラッとだけ、1羽が見えました。奥平屋敷跡で鳥待ちをしてから(1時間ほど後)も見たのですが、その時は見えず。ヒナがいるのは確実なのですが、何羽いるのかなどは不明。

Dsc04640c_20230414150501  奥平屋敷跡では、ハクセキレイ、シメ、カワラヒワも来たのですが、写真には撮れず。ツグミだけはまともに撮れました。

Dsc04563c_20230414150501 Dsc04652c  コゲラの古い巣を使いそうになっているスズメ、今日も巣のあたりにスズメが出没。しかも、なぜか、またもや交尾らしき行動を2回もしていました。!? まだ卵を産む段階には至っていないのは確かそうです。

Dsc04712c_20230414145601  ハシボソガラスの巣には、親がずっと就いていて、ときどき交代しています。今日は、違うアングルから撮った写真ですが、下から見上げていますから、カラスの行動はよく見えません。

Dsc04721c_20230414151201  余談。余りにも鳥が少ないので(微苦笑)。奥平屋敷跡にある鳥小屋のセキセイインコ。繁殖はしていません。というよりできません。なぜかというと、インコがこのように巣箱を破壊しているため、使えなくなっているのです。しかし、これは、セキセイインコによくある行動だとか。

Dsc04875c Dsc04835c_20230414145501  カモは、キンクロハジロが2羽に減ったものの、ヒドリガモは3ペア+オスが1羽。ハシビロガモのオスは、野球場の南、しだれ桜の並木のところにいます。ここがほぼ定位置。

Dsc04796c  鎮国守国神社の境内にあるこれは、何でしょう? ツツジ? サツキ? Googleレンズで検索しても不明。もちろんいくつか候補は挙がってくるのですが、花の大きさや、葉の形が異なるのです。ご存じの方、ぜひともご教示ください。

Dsc04807c Dsc04862c_20230414145501  ツツジは、日当たりの良いところでは満開に近い状況となっています。貝塚公園で会った散歩友達が、「九華公園のツツジはどう?」と聞くので、「日当たりのいいところでは満開」と答えたら、「早く見に行かないといかんなぁ」と。左は鎮国守国神社の鳥居のところ、右は九華公園の外周遊歩道のところ。

Dsc04933c_20230414145501 Dsc04949c  その貝塚公園では、ツグミとカワラヒワ。シロハラは、ここでも九華公園でも見なくなりました。貝塚公園でもシメを2羽見たのですが、写真は撮れず。

Dsc04985c  京町、田町、三崎通、宝殿町あたりでツバメの巣を見てきたのですが、今日は巣にも、近くにもツバメはいませんでした。三崎通の巣は、少し直してあるようにも見えましたが、確信は持てず。

Dsc05011c_20230414145501 Dsc05023c  船場町にある集会所のところでスズメを発見。巣材にすると思われる羽毛らしきものをくわえて、軒下に。その後、隙間の奥に入り込んでいきました。スズメは、屋根の下の隙間などに営巣しますが、まさにそのようです。

Dsc04991c_20230414145501  明日は終日雨の予報。「雨読の日」に何をするか、考えなくては。明後日は、美濃街道ウォーキングの続きに出かける予定。藤は、宝殿町にある地蔵寺の境内にて。

2023年4月13日 (木)

ヒナたちが登場……九華公園で初のカワウのヒナと、カワラヒワのヒナ

Dsc04376c  黄砂で遠くが霞んでいます。洗濯物は室内に干し、いつもなら行う換気も控えています。モンゴルの方から飛んでくるそうですが、自然現象ですから、文句も言えません。朝は家事を済ませ、8時20分から散歩へ。住吉神社、九華公園、貝塚公園、内堀南公園、吉津屋町、新築公園、常盤町から三八市で賑わう寺町は横目で眺めて、京町、南魚町、田町、三崎通と6.7㎞。2時間半ほど。

Dsc03549c Dsc03729c  見出しの「ヒナたちが登場」について、まずは九華公園のカワウの巣。神戸櫓跡で2組のカワウ夫婦が営巣していることは何度も書きました。今日、管理事務所あたりまで行ったら、ヒナらしき鳴き声が聞こえてきました。よくよく見ると、親が世話をしているような振る舞いが見られたり、ヒナの頭がチラッと見えたりしました。カワウのヒナが孵ったことが確認できました。いずれの写真も拡大して、中央あたりをよくご覧いただくとヒナの頭や嘴が見えます。九華公園でカワウが営巣し、ヒナが孵ったのは私が知る限りでは初めて。

Dsc03937c_20230413125001Dsc03910c  さらに本丸跡ではカワラヒワのヒナが親にねだって、餌をもらっているところを見つけました。賑やかな鳴き声がするなと思って見に行って見つけたのです。この2羽が一緒に行動していました。一昨日も、そうではないかと思える場面に遭遇したのですが、遠くてよく確認できませんでした。

Dsc03478c_20230413125101 Dsc03506c_20230413125101  さて、散歩の始めから。七里の渡し跡までで見たのは、ムクドリだけでしたが、七里の渡し跡にはコガモのメスが1羽。柿安コミュニティパーク西の堀には、オオバンが2羽。オオバンは留鳥になりそうだという話がありますが、いつも見られるようになると生態や行動がよく分かるのにと思います。

Dsc03558c  九華公園には8時40分に到着。奥平屋敷跡にはOさん、Yさんがいらっしゃったのですがさすがに今日の鳥の出は悪いと。ハクセキレイなどを見ただけだそうでした。確かに今日の九華公園は静かというか、静まりかえっていたといっても大げさではありません。ヒヨドリの鳴き声がほとんど聞こえなかったのです。奥平屋敷跡で私が見たのは、ハシボソガラス、スズメ、ドバトくらい。ハシボソガラスの巣には親がずっといます。違うアングルからは尾羽が見えるのですが、左の写真よりさらに入り組んだところで、訳の分からない写真になります。

Dsc03574c_20230413125101  カワウのもう1箇所の巣には、親がずっと座っています。こちらは、今日も特に変わった動きは見えませんでした。この巣の方が、早くから親が巣に就いていたと思ったのですが、勘違いだったようです。

Dsc03803c_20230413125101 Dsc04015c  朝日丸跡で、ツグミが1羽。ほかにはスズメ、ムクドリ、キジバトくらい。本丸跡では、シメ。もういないかと思っていましたが、中央にあるクスノキの下に出て来ました。今日もっともよく見た鳥は、ムクドリ。

Dsc04178c_20230413125001 Dsc04150c_20230413125001  カモは、ヒドリガモのオスが4羽にメスが3羽。オスが1羽、余っています。キンクロハジロは8羽。いずれも二の丸堀の東側のエリアにいます。

Dsc04088c  例のハシビロガモのオスは、野球場前のしだれ桜の下でお休み中。右の翼は相変わらず不自然な体勢になっています。今のところは元気そうです。

Dsc03966c_20230413125001 Dsc04000c  鎮国守国神社では、ナンジャモンジャの花が咲いています。この様子では、しばらく前から咲いていたと思います。

Dsc03984c  同じく鎮国守国神社の境内にある豊後梅の木では、実がかなり大きくなってきています。もう4月も半ばですから。

Dsc04185c Dsc04227c_20230413125001  貝塚公園には、ツグミが2羽。シロハラは見なくなりました。四阿の近くでシメらしき鳴き声が聞こえてくるのですが、中波付けられませんでした。しばらく探してようやく見つけたものの、枝や葉っぱの向こうでうまく写真には撮れませんでした。

Dsc04290c Dsc04296c_20230413125001  内堀南公園の藤。ここでは、藤棚からこぼれた種が発芽し、うまく育ったものが地面から勝手に生えています。手が加えられていませんから、自然の藤。なかなか見事で、毎年見ています(右の写真)。

Dsc04314c  新築公園では、ハクセキレイ。

Dsc04324c  今日も、去年ツバメが来ていた巣を巡回してきました。京町の呉服屋さんの巣には、オスが1羽入っているのを見ました。が、カメラを向けた途端に飛び出してしまい、巣にいる写真は撮れず。残念。写真はその巣から飛び出たオス。

Dsc04119c Dsc04277c  昨日から講義が始まり、いつものQ&Aを作成中。パワーポイントのプレゼンにしています。出席票に書かれた質問、感想からピックアップし、回答や説明、コメントをまとめます。ピックアップした質問、感想の概要も当然載せなくてはなりませんから、それらも入力するので、けっこう時間と労力を費やします。今日中に完成させたいと思っています。左の写真は九華公園にて、右は内堀のあるお宅にて(ハナミズキ)。

20230409美濃街道ウォーキング「石津~駒野」(その3)……養老鉄道が天井川をくぐるところを確認して、西浄寺、寒窓寺、白鬚神社を訪ねる

Ishidu3  4月9日の美濃街道ウォーキング「石津~駒野」の本編その3です。その2では、美濃街道からはずれていきなり寄り道。卜全塚。美濃街道に戻りますがしばらくは、国道258号線を歩いた後、西に逸れ、存徳寺、八幡神社を訪れました。その3では、山崎北谷で養老鉄道が再び天井川をくぐるところを見て、西浄寺、寒窓院、白鬚神社と進みます。

Img_2314c_20230412182601 Img_2317c_20230409174201  国道258号線を渡って山崎北谷へ。左の写真は、山崎北谷にかかる橋。橋から上流方向を見ると、右の写真のような景色。今日見た中でもなかなかの景色と思いました。というのは、ここに写っている木。木もも自然のまま育つとよい形になるようです。

Img_2340c_20230409174201  ここにも養老鉄道が天井川というか、扇状地の下をくぐるところがあります。橋から上右の写真の木を見て感心していたら、タイミングよく、電車が近づいてくる音が聞こえてきました。桑名行きの電車がやって来たのです。ラッキー! ジイ様二人で大興奮(爆)。写真上が大垣方向、下が桑名方向。ネットで検索したら、中日新聞に記事がありました。「<にしみの映える> 養老鉄道・美濃山崎駅の北」という記事がそれ。

Img_2323c_20230412183401  ちなみに、このあたりの川にはほとんどすべて、この写真のように「土石流危険渓流」「砂防指定地」という看板が立っています。土砂災害を防ぐために昔から砂防が行われてきたのが、この地域です。羽根谷だんだん公園へ行くと、さぼう遊学館という施設があり、砂防について学ぶことができますし、土石流で流れてきた大きな岩も展示されています。羽根谷だんだん公園には、明治の初めに、オランダ人技師ヨハネス・デ・レーケの指導でつくられた巨石積えん堤があります。これは、国の登録有形文化財として登録されています(2020年4月3日:20200403「勝手に養老鉄道ハイキング『専通寺のしだれ桜と羽根谷だんだん公園』(駒野)」(完))。

Img_2382c_20230409174201 Img_2375c  山崎北谷を越えて、スタートから5㎞のところにその先で竜華山西浄寺。真宗大谷派。禅林により天正元(1573)年、海津市南濃町上野河戸に開かれました。江戸中期に火事により本堂が焼失し再建され現在に至るのですが、真宗大谷派では岐阜県で一番古い本堂だそうです。明治初期までは本堂裏に温泉が湧き、賑わったと伝えられています。本堂裏を見に行ったのですが、それらしいものはありませんでした。前のご住職が亡くなられたあとしばらく、廃寺のようになっていたのを現在のご住職がお継ぎになったそうです。

Img_2361c_20230409174201  この日歩いたのは、海津市ですが、養老の山に近いところにはミカン畑がたくさんあります。前回の美濃街道ウォーキングの記事に書きましたが(2023年1月21日:20230121美濃街道ウォーキング「多度から石津」(予告編))、伊藤東太夫という方が、明治10(1877)年、みかん苗木200本余りを和歌山より購入し、南濃みかん栽培の基礎を作ったためです。しかし、山崎北谷のあたりには、写真のように、梅の木がたくさんありました。卜全塚の近くでは、柿の木がとても多かったのですが、それとは好対照。これは、たぶんこのあと訪ねた大専寺に関わりがあります。

Img_2390c  昔からの街道ですので、ところどころでホーロー看板などが残っています。アースの蚊取り線香や殺虫剤などの懐かしい看板もありますが、このあたりは、桑名と大垣の中間ですから、桑名・大垣の商店などの看板もあり、なかなかおもしろく感じます。左の写真でも、桑名の「大村や」さんのものがありました。ここは今でも桑名市八間通にあって陶器などを商っている「大村屋」さんだろうと思います。

Img_2598c_20230412185801  ついでながら、駒野に入ってからもこんな看板を見つけました。左下にある「こんちう」の看板です。かつて桑名市有楽町に「紺忠ビル」があり、そこで呉服店を営業していたのが紺忠でした(この写真でいう「こんちう」)。今は呉服店はなくなり、ビルも「第2アヅマヤビル」に替わっています。ちなみにこの看板に書かれている「パル」は昔、駅前(今のサンファーレのところ)にあった商業ビルで、ジャスコなどが入っていました。などとあまり昔話ばかり書いていると、ジジくさいといわれそうですから、ホドホドにしておきます。パルは、私が桑名に引っ越してきた頃にはまだバリバリでしたが、平成9(1997)年7月に営業を終えています。

Img_2396c_20230409174201 Img_2418c_20230409174301  さて、スタートから6㎞の手前で菩提山寒窓寺。臨済宗妙心寺派美濃高須藩主小笠原氏ゆかりの寺。行基が開いたという伝説がある臥竜山菩提寺が中世に廃絶したものを高須藩主・小笠原貞信が承応3(1654)年に没した娘(寒窓寺殿霜山月清大姉)を追善するために再興したといいます。ちなみに小生と同じ名字ですが、わが家の先祖は、水飲み百姓とか、うどん屋とか亡くなったオヤジから聞いていますので、血縁関係にはないでしょう。

Img_2424c_20230412191101 Img_2435c_20230409174301  ここは禅寺ですが、境内の雰囲気は、今日訪ねたお寺の中ではもっともよい感じでした。紅葉シーズンに訪ねると、その魅力はもっと実感できそうです。

Img_2410c_20230412191301  境内には、こんな石碑がありました。「二度と河戸乃寒窓寺 菩提の為なら又おいで」と刻まれています。「建仁寺管長益州」の撰。建仁寺は、臨済宗建仁寺派の本山。派が違いますが、何か交流があったのでしょうか。「益州」は、竹田益州(明治29(1896)~平成元(1989)年)と思われます。大正・昭和期の僧侶で、大徳寺執事長を経て、昭和20(1945)年に建仁寺僧堂師家、昭和29(1954)年、第8代建仁寺派管長に就任しています。この寒窓寺との関わりはよく分かりませんが、碑文は何となく、飄々としたイメージがあります。こういう境地に達することができたら、私ももっと変われるかも知れません。などと思ったりして……。

Img_2445c_20230409174301 Img_2455c_20230409174301  寒窓寺の先で白鬚神社。創建等は不詳ですが、祭神は猿田彦命。イチョウの大木が本殿の両側にあります。本殿のほかにいくつか社がありましたが、合祀されたこれらの神社については、由緒書きもなく、ネット検索でも分かりませんでした。

Img_2466c_20230409174301  白鬚神社の先で海津市南濃町羽沢に入りますが、川沿いにはここにもお地蔵様がありました。その2でも書きましたが(2023年4月12日:20230409美濃街道ウォーキング「石津~駒野」(その2)……卜全塚に寄り道のあと、存徳寺、八幡神社へ)、これだけ川沿いにお地蔵様がいらっしゃるということは、鉄砲水や土石流から守ってほしいという願いがあるのかと感じました。

 その3はここまで。その4では、南濃町羽沢で大専寺、春日神社に参拝して、駒野に入り、南明寺に立ち寄って養老鉄道駒野駅にゴールします。

2023年4月12日 (水)

いよいよ新学期【ChatGPTについて追記しました(4/12夜)】

Dscn5879c  いよいよ新学期の非常勤の授業が始まりました。今日・4月12日から7月26日までの全15回、8月に入って筆記試験という予定です。天気予報は、昼頃に雨ということでした。往きは晴れ間も見えたくらい。これまでのように桑名駅を8時40分に出る五十鈴川行き急行で出勤。1月25日の後期の試験以来。校舎の改修工事もすべて終わり、外壁もきれいになりましたし、エアコンもこれまでは事務室で一括操作だったのが、各教室で調節できるようになっていました。

Dsc_7054c  昨年度後期までは、教卓もアクリル板で囲われていましたが、それも撤去されました。文科省からは学校ではマスクは不要という通知が出ていますが、まだ学生たちも含めてほとんどマスク姿。私はできればマスクを外して授業をしたかったのですが、家族からは「年寄りだからまだまだ気をつけないといけない。マスクは取るな!」といわれ、学生もほとんど全員がマスクをしていましたので、これまで通りマスク着用で1時間半、喋ってきました。今日出席した学生は、30名足らず。昨年度まで前期は、40名前後の受講者がありましたので、かなり少なめ。少ない方が学生たちに目が届きます。受講登録期間は来週水曜までですから、まだ多少変動があると思います。今日は、オリエンテーションで実質的な授業にはまだ入っていません。

Dsc_7055c  授業を終わったら、雨が降っていました。天気予報通り。いつもなら志登茂川に寄り道/道草をするのですが、雨ではいけません。江戸橋駅に直行。12時19分の名古屋行き急行で帰宅の途へ。水曜日に仕事という生活リズムを復活させなければなりません。

Dscn5873c  ところで通勤の近鉄電車からは、長太の大楠が見えます。鈴鹿市南長太町に自生する、樹高約23m、樹齢1,000年を越えると言い伝えられているクスノキです。先日の中日新聞に「枯れ枝伐採 鈴鹿市が決断、樹勢回復へ」というニュースが載っており、どのようになっているか気になっていました。走っている電車から見ましたのではっきりはしませんが、勢いがなく、葉っぱの出方も少ないような気がします。三重県に来て以来40年以上になりますが、何度も見てきた大楠、元気にならないかなと思います。

230412chatgpt 【ChatGPTについての追記(4/12夜)】 今日、授業のオリエンテーションで何かを調べるとき、ChatGPTをどう使うかについて、先日の記事の内容を元に話をしました(2023年4月 3日:ChatGPTについての極めて個人的な評価)。ヒマではありませんが、夕食後、もう一度試してみました。まずは私の実名を入れて「○○のことを教えてください」と尋ねてみたところ、「情報が不足しているため、どのような情報をお探しなののか(原文のママ)、具体的に教えていただけますか?」という反応が返ってきました。そこで元の職場・職位も入れて尋ねた結果が、この画像。初めの「了解です。○○さんは、日本の心理学者で元N市立大学教授でした」と出て来ましたが、ここは質問文をなぞっただけですから、なんとも評価できません。そのあと、「1951年生まれ」「専門は心理学(主に認知心理学)」「特に学習と記憶についての研究を行っていた」「2006年に『学習の科学』に関する研究で文部科学大臣賞(科学技術賞)を受賞」「代表的な著書は、『学び直しの心理学』etc.」「2019年1月23日に急性心不全のため亡くなった」などと出て来ます。何ということでしょう、とうとう亡くなったことにされてしまっていました(苦笑)。それに「1951年生まれ」以降の内容は、微妙にズレていたり、まったく事実に反したりしています。以上、コメントは付けず、出て来た結果についてのみ言及しておきます。問題はいろいろとあります。

20230409美濃街道ウォーキング「石津~駒野」(その2)……卜全塚に寄り道のあと、存徳寺、八幡神社へ

Ishidu2  4月9日の美濃街道ウォーキング「石津~駒野」の本編その2です。その1では石津駅をスタートし、1㎞あまり進んだ清浄寺まで。途中で養老鉄道が般若谷川という天井川の下をくぐる般若川隧道を見てきました。その2では、美濃街道からはずれていきなり寄り道。卜全塚。美濃街道に戻りますがしばらくは、国道258号線を歩いた後、西に逸れ、存徳寺、八幡神社を訪れます。コースマップその2で、国道258号線から卜全塚へは、同じ道を往復しています。

Img_2176c_20230409174101  その卜全塚がこちら。国道258号線から東の養老鉄道沿いにあります。当時、西美濃三人衆といわれた実力者の一人で、大垣城主だった氏家卜全(うじいえぼくぜん:?~元亀2(1571)年)の墓。織田信長に仕えており、元亀元(1570)年9月、長島一向一揆が起こりますが、その翌年5月、第2次戦闘の際、長島攻略のため出陣した信長につかえ、卜全は柴田勝家らと共に布陣したのですが、長島門徒の反撃が激しく、全軍退却のとき殿(しんがり)を務めます。しかしそのとき、氏家勢は敗退し、卜全は5月22日、石津郡太田郷安江村七屋敷で戦死しました。卜全を葬ったとされるのがここです。くわな市民大学で確か長島一向一揆の話を聞いたとき、氏家卜全の話題も出て、それ以来ここに来てみたかったのです。

Img_2198c_20230411191201 Img_2202c_20230411191201  さくらヶ丘あたりで美濃街道は国道258号線から西に逸れます。ここから先、緩やかな登り道。キョリ測で見ると、20mほどの高低差がありました。右の写真は、かなり登ったところから振り返って撮ったのですが、下り坂には見えません。たぶん「錯視」の一種。

Img_2205c_20230411191201 Img_2209c_20230411191201  登り道の途中、山崎南谷川のほとりに地蔵堂がありました。お地蔵さんの名前もありませんが、この日歩いたコースの川沿いには、お地蔵さんが祀られているところがたくさんありました。このあたりの川は、普段はかれているようですが、大雨が降ったときには鉄砲水や土石流が起きるようです。お地蔵さんは、釈迦牟尼が没し、弥勒菩薩が出世成道するまでの無仏の五濁悪世にあって、六道(ろくどう)に苦しむ衆生を教化救済する菩薩様ですから、鉄砲水や土石流から守ってほしいという願いがあるのかと感じました。

Img_2218c_20230409183401  美濃山崎駅の西に柏尾山存徳寺(ぞんとくじ)。スタートからは4㎞の手前。標高は20mあまりのところ。美濃街道沿い、参道入り口に「恵燈大師御𦾔跡」という石碑が建っていました。「恵燈大師」は、「慧燈大師(えとうだいし)」と表現されることが多いようですが、蓮如上人の諡号。境内には蓮如上人の名前が出てくる報徳碑がありました。

Img_2222c_20230409174101 Img_2228c_20230409184401  存徳寺は、柏尾寺が天平年中(757~765年)に創建された後、信長の軍勢により焼失したため、1500年代にこの地に建てられました。当初は天台宗であったが、元禄2(1689)に浄土真宗へ改宗しています。改宗後も寺号は変わっていません。本堂は420~430年前に建てられ、近年修復されたといい、元禄2年から火災に見舞われることもなく、地盤が固いためか震災の被害もなかったそうです。「柏尾(かしわお)山」と山号に地名が付いていますが、存徳寺住職の名字は同じ漢字を「はくび」と読むそうです。柏尾廃寺跡の遺物、文書数点が存徳寺にあるといいます。

Img_2235c_20230411193101  こちらが蓮如上人に関わる報徳碑。明治31(1898)年3月の建立。撰文は、竹幹一如居士とあります。蓮如上人が康正2(1456)年、教化のためこの寺にいらっしゃり、自画壽像と六字名号を付与されたこと、また、それは現在もあることなどが書かれていました。

Img_2238c_20230409174101  いささか余談。存徳寺で歩き始めてからほぼ1時間半でしたので、境内をお借りして小休止。K氏からもらったお菓子がこれ。生せんべい。昔、子どもの頃だったかよく食べた記憶があります。知多の銘菓。もっと大きく、重なっているものを剥がしながら食べたと思います。このとき、ご住職かと思われる方がいらっしゃり、「どちらからいらっしゃったのですか?」と聞かれました。桑名から来て、この日は石津駅から駒野駅まで歩くつもりであること、また、そもそも桑名から大垣まで何回かに分けて歩き通す計画だとお話ししたら、驚かれました(呆れられたのかも知れませんが……)。

Img_2288c_20230409192401 Img_2254c_20230409174101  4㎞を過ぎて、国道258号線を渡る手前に八幡神社。ご祭神は、応神天皇。創始は不詳。このあたりは南条畑という地名だそうですが、慶応3(1867)年、北畑からここに遷っています。樹齢約800年という大イチョウがあります。樹高は約25m、根元幹での周囲は、約6.1m。すごい大木でした。もちろんご神木で、海津市の天然記念物。

Img_2285c_20230411195801  境内には、忠魂碑があります。日陰には、上段に横書きで「昭和二十八年四月建之」とある下に「戰没者」(横書)と、さらに2段にわたって28名の方のお名前が刻まれていました。そのうち、お二人の方にはお名前の上に「日露」と小さく刻まれていました。

Img_2297c Img_2304c_20230411200101  山崎交差点で国道258号線を渡ります。右の写真は、交差点を渡ったところから見た揖斐川、濃尾平野方面。歩いたあたりは、少し高いところなのですが、眼前には本当に平らなところが広がっていました。

Img_2308c_20230411200101 Img_2090c_20230411200401  もう1つ、この日歩いた美濃街道沿いによくあったもの。それはこちら、防火用水。数え切れないくらいありました。故郷でも、私が子どもの頃は見かけましたが、最近はたぶんほとんどなくなっています。さらに、消火栓もあちこちにあったのですが、右の写真のようなタイプばかりでした。

 短いのですが、その2はここまで。コースマップその2の区切りでもありますから。その3は、再び、養老鉄道が天井川の下をくぐる話から。

2023年4月11日 (火)

コゲラの古い巣をスズメが使うか? ……スズメの18禁画像あります

Dsc03436c  今日は22.6℃にもなりました。朝早い時間は北風でしたが、昼前からは南風。ただし、天気はゆっくり下り坂とかで、明日の空模様が気になります。何といっても今年度最初の非常勤の授業ですから。それはさておき、今朝もいつも通りに散歩。7時半から、住吉神社、九華公園、貝塚公園、内堀南公園、外堀、内堀公園、京町、南魚町、田町、三崎通、寺町と5.9㎞。

Dsc02891c Dsc02779c_20230411154601  今日はまず、こちらから。先日、九華公園でスズメがコゲラの古い巣を見分していたと書きました(2023年4月 8日:町屋川でキジの母衣打ち……九華公園ではスズメがコゲラの古い巣を見分)。その後もこの近くにスズメがよくいたのですが、今日は交尾と思われるシーンを捉えました。左の写真で、下の方に見える穴が、コゲラが以前使った巣穴です。交尾と思われる行動は、前後3回。この前後も、スズメのペアは、このコゲラの巣穴あたりによくいます。この巣穴を借用することにしたと思われます。

Dsc02613c_20230411154601 Dsc02630c_20230411154601  さて、散歩の始めに戻って。とはいえ、このところ毎日ですが、見かける鳥は少なくなっています。それ故、花の話題から。船津屋さんの裏手でまばゆいほどの黄色の花。ヤマブキと思います。右は、柿安コミュニティパークの藤棚。近くの公園の藤棚は、もれなくこんな感じ。九華公園本丸跡の藤棚はまだまし。

Dsc02723c  九華公園も静かです。奥平屋敷跡で見たのは、ハクセキレイ。久しぶりにやって来ました。そして、シロハラは今日もいましたが、写真にはうまくは撮れず。カワラヒワは割とよく見ました。ハシボソガラスはやはり巣にいて、ときどき交代しているようです。スズメがここで営巣すれば、しばらくはハシボソガラス、カワウに加えスズメの巣立ちを楽しみにしましょう。

Dsc03113c Dsc03099c  カモ、今日も昨日とほぼ同じメンバーでした。ヒドリガモが3ペア。キンクロハジロは7羽いましたが、公園内を私が歩いている間に東へ飛び去りました。ハシビロガモのオスは、右の写真のように今日は、泳ぎ回っていました。

Dsc03077c Dsc03093c_20230411154501  ツツジは、間もなく一斉にぱっと咲きそうな勢いになっています。

Dsc03047c  こちらは、鎮国守国神社の境内にあるツツジ。小ぶりの花ですので、キリシマツツジかと思います。

Dsc03126c Dsc03145c  貝塚公園にはまだツグミもシロハラもいました。ツグミは2羽、シロハラは1羽。ほかにはカワラヒワの鳴き声くらい。

Dsc03384c_20230411154501 Dsc03246c_20230411154501  今日も、去年見ていたツバメの巣を見て回ってきました。三崎通では、ツバメのオス、メスが近くで休んでおり、ペアであろうと思います。このあたりには、去年、2ヶ所の巣がありました。

Dsc03412c_20230411154501  住吉入江まで戻ってきたら、オオバンが1羽。この間書きましたように(2023年4月 5日:鳥は少なく、ハシボソガラスとカワウの営巣が希望の星(苦笑))、「次世代の水辺の主役候補」だそうですから、大切にして、よく観察しないといけません。

Dsc03054c  冒頭に書きましたように、明日から、江戸橋での非常勤の授業が始まります。7月末までの15回、8月に入って期末試験という予定。明日は天気が少し気になりますが、大雨ではなさそうです。写真は、九華公園本丸跡の藤棚。

20230409美濃街道ウォーキング「石津~駒野」(その1)……石津駅をスタートし、円成寺、金毘羅大権現、願海寺から般若谷川を越えて清浄寺へ

Img_2173c_20230409174101 Img_2368c_20230411043601  4月9日の美濃街道ウォーキング「石津~駒野」の本編その1です。この日は、好天に恵まれ、気温19.3℃で風が少しあり、暑く寒くもなく、絶好のウォーキング日和でした。いつもと同じく、同級生K氏と2人旅。美濃街道ウォーキングは、前回が、1月21日でしたからずいぶん間が空きました(2023年1月21日:20230121美濃街道ウォーキング「多度から石津」(予告編))。この間、近鉄ハイキングの酒蔵みてある記(2023年2月12日:20230212近鉄ハイキング酒蔵みてある記「水郷 蟹江散策と山田酒造『醉泉』・『最愛』」へ(一回完結)、2023年2月26日:20230226近鉄ハイキング酒蔵みてある記「銘酒『神楽』神楽酒造をたずねて」(一回完結))や、JRさわやかウォーキングで伊勢・二見(2023年3月4日:20230304JRさわやかウォーキング「早春の開運&良縁祈願で運気up! 海辺の海獣・ひな祭とふれあい神宮参り前の『禊』へ」(予告編))に行ったりしていました。この日は、気持ちよく晴れ、緑が一段ときれいでした。今日歩いたコース沿いには、花木がたくさんあり、もう少し早い時期に歩けば春の花が楽しめたと思います。冒頭の写真は、卜全塚あたりから見た養老の山並み。右の写真は、西浄寺の先から見た揖斐川方面。

Ishidu1  こちらがこの日歩いたルートマップその1。養老鉄道石津駅から、養老鉄道や揖斐川に沿って北上しました。まずは、円成寺。境内に太田稲荷があります。円成寺のごく近くに金毘羅大権現。海津橋のと頃を通り、般若谷川を越えますが、養老鉄道はここで天井川である般若谷川の下をくぐります。養老鉄道を越えて清浄寺。津島神社もあるのですが、国道258号線を渡ることができず、「遙拝」しました。

Img_1994c_20230409174001 Img_1981c_20230411044101  桑名駅を8時45分に出る養老鉄道・大垣行きの普通電車に乗り、石津駅には9時6分着。¥420。日曜日ということもあってか、空いていました。サイクルトレインで、途中、自転車を押した女性の方が乗ってこられました。美濃街道を歩いているときも、あちこちでサイクリストに出会いました。今日歩いたところは、ウォーキングにもサイクリングにも好適のところです。石津駅を9時10分にスタート。

Img_2040c_20230411044301 Img_2012c_20230409174001  石津駅から美濃街道に出てすぐに右折し、瑞祥山円成寺。曹洞宗のお寺。ここは、「円成寺の大提灯」で有名だそうです。高さ4m、直径1.95m。外箱には安政3(1856)年の墨書きがあるもの。羽や骨は当時のものをそのまま使用し、和紙だけを貼り替えているといいます。8月の地蔵盆に一対で掲げられます。大提灯というと、西三河出身のわれわれには「一色の大提灯」がなじみ。われわれ二人とも、子どもの頃に見に行ったことがあります。

 Img_2019c_20230409174001 Img_2027c_20230411044601 このお寺には、また、宝暦治水の薩摩義士13名の墓があります。13名の方々はいずれも割腹されたそうです。すべてのお墓には今日も花が供えられていました。宝暦治水では、薩摩藩は家老平田靭負以下1,000余名の藩士を派遣し、40万両を超える巨費を投入し、藩士80数名を失っています。

Img_2004c_20230411045201 Img_2032c_20230411045201  円成寺には太田稲荷があります。美濃街道沿いにも大きな赤い鳥居があり、寺の案内よりも鳥居の方が目立っていたくらい。由緒書きなどはありませんし、岐阜県神社庁のサイトにも情報は載っていません。

Img_2056c  円成寺に隣接して金毘羅大権現。天満大自在天神と、豊川稲荷大明神もあわせて祀られています。由緒などは不詳。岐阜県神社庁のサイトにも載っていません。「天満大自在天神 学業成就 金毘羅大権現 交通安全 火防水難 豊川稲荷大明神 商売繁盛」と書かれた木札が掲げられていたのみ。

Img_2068c_20230411065801 Img_2065c_20230411065801  金毘羅大権現から美濃街道に戻ろうと思ったら、細い道に入るところに「御嶽登山道」という石碑が建っていました。こんなところに御嶽登山道とは、これいかに? 調べたところ、石津駅から西に約2㎞のところに石津御嶽がありました(こちら)。標高629m。この道から西に行くと登山口に至るようです。

Img_2070c_20230411070801 Img_2096c_20230409174001  美濃街道に戻って、600mほど行ったところに般若山願海寺。真宗大谷派。今日歩いたあたりには、真宗大谷派のお寺がたくさんありました。長島に願證寺があったことが関連していると思われます。この願海寺は、織田信秀に仕えた太田宗清(太田一吉に言及があります)が信秀の命で築城した太田城跡ともいわれ、廃城後、宗清の子孫・太田晶右衛門が願海寺を創建したといいます。ただし、城跡の遺構は見当たりませんでした。

Img_2074c_20230411071201  門前の掲示板に「大日本五道中図」の写しImg_2078c_20230411071501が3枚掲げられていました。慶安元(1648)年頃に描かれたもので、五街道及び江戸から長崎までの陸路・海路を描いています。桑名が描かれているものもあり、興味深く見てきました。本物が見たいものです。

Img_2114c_20230409174001 Img_2103c_20230411130301  スタートから1㎞ほどで揖斐川にかかる海津橋のところに出ます。昭和7(1932)年に初代の橋がかかり、今の橋は2代目。昔は渡船を利用としていましたが、明治以来、地元民から繰り返し架橋の願いが出されたといいます。その喜びの現れか、橋のたもとに「海津橋饅頭本舗」という和菓子屋さんがあります。

Img_2123c  県道1号線の安江交差点を越えていきます。揖斐川がよく見え、広々とした空間が広がっています。川の向こうは、まさに濃尾平野が広がっています。

Img_2127c_20230409174001 Img_2131c_20230411130701  安江交差点の先で美濃街道は、般若谷川を渡ります。この川は、天井川で、通常はほとんど涸れた川になっています。ここは、鉄道ファンの方には有名なスポットです。私も以前何かで読んで、記憶の片隅にありました。今回、コースマップをつくってから時間が経ちましたので、再予習をして、はっきりと思い出しました。般若谷川の下を養老鉄道が通っているのです。とはいえ、橋の上からでは分かりません。

Img_2145c_20230409174001  この先の養老鉄道の踏切から、般若谷隧道がよく見えます。それがこちらの写真。残念ながら、この時電車は来ませんでしたが、トンネルの上が般若谷川なのです。この写真は、大垣方向から撮ったもの。余談ではありますが、養老鉄道と並行する国道258号も、般若谷川をトンネルでくぐっています。上記のコースマップその1をよくご覧ください。

Img_2148c_20230411132101  続いて、国道258号線沿いにある津島神社に行こうと思っていたものの、神社は国道を渡った先にあります。ところが、このあたりには横断歩道も、信号もありません。やむなく道を挟んで「遙拝」(微苦笑)。尾張の津島神社から勧請したようですが、由緒などは不詳。祭神は素戔嗚尊。実は、この左手で国道258号線が般若谷川の下を通っています。そのため、神社も段差の上で、道を渡ることができないのです。

Img_2157c_20230411132701 Img_2161c_20230409174101  般若山清浄寺。真宗大谷派。先ほどの願海寺と同じ山号。般若谷川がこの地域に大きく影響していることを思わせます。ここには由緒書きもなく、ネットでもこれという情報は出て来ませんでした。しかし、境内や墓地はきれいに整備されていましたし、墓地には割と新しいベンチも置かれていました。檀家の片谷地行きの方が集まることを願っているように思われます。

 その1はここまで。その2は、卜全塚から。

2023年4月10日 (月)

ツグミとスズメばかり……ツツジがよく咲いてきました@九華公園

Dsc02591c_20230410153301  気温は20℃を超えましたが、最低気温は5.4℃で午前中は北風とやや寒く感じました。しかし、いつも通り、7時半から散歩。これがなくてはならないのです。住吉神社、九華公園、貝塚公園、内堀南公園、外堀、吉津屋町、新築公園、常盤町、常信寺、寺町と5.6㎞。さすがに昨日10㎞以上を歩いて、いささか疲れ気味という気もします。以前なら、土日連続して、JRさわやかウォーキングや近鉄ハイキングに出かけたのですが、さすがにその勢いはなくなってきたかも知れません。

Dsc02152c Dsc02135c_20230410153301  拙宅マンションのプレイロットで早速鳥見ができました(微笑)。ツグミ1羽、スズメ1羽とほかにムクドリ。以前は、シロハラやウグイスも見たことがあります。ウグイスは、さえずりを聞いたことも何度かありますが、最近はサッパリ。

Dsc02171c  住吉神社のところでもスズメ。ヒヨドリ、ムクドリ、ドバトなどもさほどは見なくなっていますが、スズメはまぁまぁよく見るのです。繁殖シーズンでみんな忙しいのでしょう。

Dsc02314c  途中あまり鳥がいませんので、今日も九華公園までは15分で着いてしまいました。その九華公園ももちろん、静かです。奥平屋敷跡でなかなか来ない鳥待ちを今日も1時間。「ヒマだなぁ」と言われること必至ですが、その通りで反論はできません。シロハラのほかには、スズメ、カワラヒワ、ドバトなど。シメやツグミはここでは見られませんでした。

Dsc02301c  こちらは奥平屋敷跡にあるハシボソガラスの巣。カラスがいるのがかろうじて分かると思います。やはり1羽は巣に就いているようで、ときどきもう1羽がやって来ます。交代している様子も窺えました。朝ですから、交代で食事に行っているのではないかという気がします。

Dsc02244c  九華公園亡所にあるコゲラの巣作り現場。入り口の下の方がやや広くというか、なめらかにというか、少し変わっている気がしますが、巣の中には木くずがたまっているように見えます。巣の下に木くずは余り落ちていません。最近は、私が行くときにコゲラは来ていません。関連して、奥平屋敷跡にあるコゲラの古い巣には、今日もスズメが来て、中に入ったりしていました(2023年4月 8日:町屋川でキジの母衣打ち……九華公園ではスズメがコゲラの古い巣を見分)。

Dsc02408c  二の丸跡にはツグミがいました。ただ、ツグミも見る頻度が減っていますから、次第に帰って行っているのでしょう。渡り鳥たちが帰ってしまうのは寂しい気もしますが、また元気で来シーズンも姿を見せてほしいと思います。

Dsc02523c_20230410153301 Dsc02490c  カモはまだいます。今日見たのは、ヒドリガモのオス4羽にメス3羽と、キンクロハジロ4羽。ただし、キンクロハジロは私が公園内を回っている間に姿を消しています。そして、あのハシビロガモのオス。この写真でよく分かると思いますが、右の翼に異常を来しています。これでは飛べないと思われます。これからはこのハシビロガモの「見守り隊」になることにします。

Dsc02370c Dsc02384c  カワウの巣には相変わらず親が巣に就いています。何度も書きますが、堀を挟んで50~60m以上離れたところからしか見えませんので、観察がやりにくく、様子が今ひとつよく分かりません。ハシボソガラスの巣も見えにくいところにありますが、それと同様。

Dsc02518c_20230410153301 Dsc02441c_20230410153301  公園内では、ツツジがよく咲いてきました。まだ「さくらまつり」の期間中なのに、です(微苦笑)。「つつじまつり」は5月1日からですが、その頃にはツツジはとっくに終わっているのは確実でしょう。花に関した、こういう「まつり」は開催時期を再検討した方がよさそうです。

Dsc02471c_20230410153301  本丸跡の藤棚も、それなりに見られるようになりました。九華公園に藤棚は、ここを含めて3ヶ所ありますが、ほかの2ヶ所は今年はたぶん咲きません。

Dsc02548c  貝塚公園でも、ツグミ1羽。シロハラは見なくなりましたし、ツグミの数も減りました。という次第で散歩コースで見られる鳥は、減っています。しかし、寺町を歩いているとき、某仏壇屋さんの屋上でイソヒヨドリのオスが鳴いていたのですが、ちょっと遠くて写真には撮れず。

Dsc02221c_20230410153301  帰宅後は、明後日の授業の準備。パワポのプレゼンの最終チェックと自分用の配付資料を印刷するなどしていました。水曜は朝のうち雨という予報でちょっと気にはなりますが、まぁ淡々と……です。写真は、九華公園に1本だけある八重桜の花。

2023年4月 9日 (日)

20230409美濃街道ウォーキング「石津~駒野」(予告編)

Img_2173c_20230409174101  今日は好天に恵まれ、気温19.3℃で風が少しあり、暑く寒くもなく、絶好のウォーキング日和でした。予定通り、美濃街道ウォーキング「石津~駒野」に出かけてきました。いつもと同じく、同級生K氏と2人旅。美濃街道ウォーキングは、前回が、1月21日でしたからずいぶん間が空きました(2023年1月21日:20230121美濃街道ウォーキング「多度から石津」(予告編))。酒蔵みてある記などに行っていたからです。冒頭の写真は、卜全塚あたりから見た養老の山並み。気持ちよく晴れ、緑が一段ときれいでした。今日歩いたコース沿いには、花木がたくさんあり、もう少し早い時期に歩けば春の花が楽しめたと思います。今日の記事は、予告編です。

230409ishidu0  こちらが今日歩いたルートマップ。養老鉄道石津駅をスタートし、ほぼ養老鉄道や揖斐川に沿って北上。いわゆる美濃街道ですが、岐阜県では伊勢街道と呼ばれるようです。養老鉄道でいえば、2駅分。ゴールの駒野駅は3年前に専通寺のしだれ桜と羽根谷だんだん公園の桜を見に行きましたが(2020年4月3日:20200403「勝手に養老鉄道ハイキング『専通寺のしだれ桜と羽根谷だんだん公園』(駒野)」(完))、それ以外は初めて訪ねました。東には濃尾平野、西には養老の山並みがよく見え、生活に便利であれば、このあたりに住んでもよいかと思えるよいところでした。

Img_1994c_20230409174001  桑名駅を8時45分に出る養老鉄道・大垣行きの普通電車に乗り、石津駅には9時6分着。¥420。日曜日ということもあってか、空いていました。サイクルトレインで、途中、自転車を押した女性の方が乗ってこられました。美濃街道を歩いているときも、あちこちでサイクリストに出会いました。今日歩いたところは、ウォーキングにもサイクリングにも好適のところです。石津駅を9時10分にスタート。

Img_2012c_20230409174001 Img_2019c_20230409174001  スタートしてすぐに瑞祥山円成寺。曹洞宗のお寺。ここは、「円成寺の大提灯」で有名だそうです。高さ4m、直径1.95m。外箱には安政3(1856)年の墨書きがあるもの。8月の地蔵盆に掲げられます。大提灯というと、西三河出身のわれわれには「一色の大提灯」がなじみ。われわれ二人とも、子どもの頃に見に行ったことがあります。また、このお寺には、宝暦治水の薩摩義士13名の墓があります。13名の方々はいずれも割腹されたそうです。すべてのお墓には今日も花が供えられていました。

Img_2056c  円成寺の北に金毘羅大権現。天満大自在天神と、豊川稲荷大明神もあわせて祀られています。由緒などは不詳。岐阜県神社庁のサイトにも載っていません。

Img_2096c_20230409174001  こちらは、般若山願海寺。真宗大谷派。今日歩いたあたりには、真宗大谷派のお寺がたくさんありました。長島に願證寺があったことが関連していると思われます。この願海寺は、織田信秀に仕えた太田宗清(太田一吉に言及があります)が信秀の命で築城した太田城跡ともいわれ、廃城後、宗清の子孫・太田晶右衛門が願海寺を創建したといいます。

Img_2114c_20230409174001 Img_2106c_20230409180701  願海寺からすぐに県道1号線の安江交差点。ここは、揖斐川にかかる貝津橋の西詰。交差点あたりからは揖斐川がよく見えます。交差点近くに「海津名物 海津橋饅頭」という看板を上げた海津橋饅頭本舗という和菓子屋さんもありました。ネットで見ると営業はしているようですが、営業時間不定、不定休となっています。

Img_2127c_20230409174001 Img_2145c_20230409174001  安江交差点からすぐに般若川を渡ります。天井川というか、河床がかなり高くなっています。ほとんど涸れているのですが、たぶん大雨が降ると鉄砲水や土石流が起きると思います。再予習をしていて思いだしたのですが、この般若川の下を養老鉄道がくぐっています(般若川隧道)。右の写真は、隧道の北側の踏切(大垣方向)から撮っています。

Img_2161c_20230409174101 Img_2154c_20230409174101  養老鉄道の踏切の先で般若山清浄寺。真宗大谷派。先ほどの願海寺と同じ山号。ここには由緒書きもなく、ネットでもこれという情報は出て来ませんでしたが、境内や墓地はきれいに整備されていました。墓地には割と新しいベンチも置かれていました。ここでいったん国道258号線に出ます。国道の向こうに津島神社があったのですが、国道を渡るところがまったくなく、道を挟んで「遙拝」(微苦笑)。尾張の津島神社から勧請したようですが、由緒などは不詳。祭神は素戔嗚尊

Img_2176c_20230409174101  国道258号線からちょっと寄り道。東の養老鉄道沿いに卜全塚があるのです。当時西美濃三人衆といわれた実力者の一人で、大垣城主だった氏家卜全の墓。織田信長に仕えていました。元亀元(1570)年、長島一向一揆が起こりますが、その翌年5月、信長は長島攻略のため出陣しています。このとき、卜全は柴田勝家らと共に布陣したのですが、長島門徒の反撃が激しく、退却のとき、卜全が殿(しんがり)を務めたのですが、氏家勢は敗退し、卜全は5月22日、石津郡太田郷安江村七屋敷で戦死しました。卜全を葬ったとされるのがここです。市民大学で確か長島一向一揆の話を聞いたとき、氏家卜全の話題も出て、それ以来ここに来てみたかったのです。

Img_2218c_20230409183401 Img_2228c_20230409184401  さくらヶ丘あたりで美濃街道は国道258号線から西に逸れます。美濃山崎駅の西に存徳寺(ぞんとくじ)。当初は天台宗でしたが、元禄2(1689)年に浄土真宗へ改宗しています。美濃街道沿いに「恵燈大師御𦾔跡」という石碑が建っています。「恵燈大師」は、「慧燈大師」と表現されることが多いようですが、蓮如上人の諡号。また本編で載せるつもりですが、境内には蓮如上人の名前が出てくる報徳碑がありました。もちろん漢文で書いてありますので、「解読」が必要ですが……(笑)。

Img_2238c_20230409174101   存徳寺で歩き始めてからほぼ1時間半でしたので、小休止。K氏からもらったお菓子がこれ。生せんべい。昔、子どもの頃だったかよく食べた記憶があります。知多の銘菓。もっと大きく、重なっているものを剥がしながら食べたと思います。

Img_2254c_20230409174101 Img_2288c_20230409192401  存徳寺の先、国道258号線を渡る直前に八幡神社。創始は不詳ですが、慶応3(1867)年、北畑からここに遷っています。樹齢約800年という大イチョウがあります。樹高は約25m、根元幹での周囲は、約6.1m。すごい大木でした。もちろんご神木で、天然記念物。

Img_2340c_20230409174201 Img_2317c_20230409174201  国道258号線を渡って山崎北谷へ。ここにも養老鉄道が天井川というか、扇状地の下をくぐるところがあります。タイミングよく、桑名行きの電車がやって来ました。ラッキー! ジイ様二人で大興奮(爆)。ちなみに、右の写真は、このポイントの上流方向。今日見た中でもなかなかの景色と思いました。木も自然のまま育つとよい形になるようです。

Img_2382c_20230409174201 Img_2375c  その先で竜華山西浄寺。真宗大谷派。禅林により天正元(1573)年、海津市南濃町上野河戸に開かれました。江戸中期に火事により本堂が焼失し再建され現在に至るのですが、真宗大谷派では岐阜県で一番古い本堂だそうです。明治初期までは本堂裏に温泉が湧き、賑わったと伝えられています。本堂裏を見に行ったのですが、それらしいものはありませんでした。前のご住職が亡くなられたあとしばらく、廃寺のようになっていたのを現在のご住職がお継ぎになったそうです。

Img_2396c_20230409174201 Img_2418c_20230409174301  スタートから6㎞の手前で菩提山寒窓寺臨済宗妙心寺派美濃高須藩主小笠原氏ゆかりの寺。行基が開いたという伝説がある臥竜山菩提寺が中世に廃絶したものを高須藩主・小笠原貞信が承応3(1654)年に没した娘(寒窓寺殿霜山月清大姉)を追善するために再興したといいます。ここは禅寺ですが、境内の雰囲気は、今日訪ねたお寺の中ではもっともよい感じでした。紅葉シーズンに訪ねると、その魅力はもっと実感できそうです。

Img_2445c_20230409174301 Img_2455c_20230409174301  寒窓寺からすぐ近くに白鬚神社。創建等は不詳ですが、祭神は猿田彦命。イチョウの大木が本殿の両側にあります。この先で海津市南濃町羽沢に入ります。

Img_2502c_20230409174301Img_2523c_20230409174301  真宗大谷派の梅木山大専寺。ここはネットではこれという情報は出てこなかったのですが、訪ねてよかったと思いました。というのも、境内に「親鸞上人実割梅」という梅の木があったのです。漢文で書かれた碑文をざっと読みますと、親鸞上人がお訪ねになったとき、朝食に出された梅干しの種を割り、その種が実生したものといった記述があります(ざっと読んだだけですから、もう一度よく読みます)。

Img_2560c_20230409174301 Img_2557c_20230409174301  大専寺の先に春日神社。創建等は不詳。祭神は、武甕槌神(たけみかづちのかみ)、天児屋根命(あめのこやねのみこと)、姫神(ひめがみ)、 経津主神(ふつぬしのかみ)。

Img_2579c_20230409174301  さらにその先に羽沢貝塚。美濃街道からは西へ、養老鉄道を越えたところにあります。この遺跡の形成は縄文中期後半に始まり、貝層形成期は縄文晩期後半(約2,500年前)で、東西約20mと南北約25mの範囲内にあります。貝類は、ほとんどがヤマトシジミ。ほかにウナギ・コイなどの淡水魚、マイワシ・スズキなどの海水魚の骨も出土しており、縄文人はけっこうグルメだったかも知れません。人骨のほかにも、シカ・イノシシなどの動物の骨や、狩猟用と思われるイヌ2匹が埋葬されていたといいます。

Img_2608c_20230409174401 Img_2604c_20230409174401  羽根谷だんだん公園の下流にある第二羽根谷橋を渡って、駒野に入ります。立ち寄り先はもう1ヶ所、真宗大谷派の駒野山南明寺。ここも詳しいことは分かりませんでした。

Img_2629c_20230409174401 Img_2633c_20230409174401  駒野の町を歩いて、12時40分に養老鉄道駒野駅にゴール。電車の時刻を確認してから、昼食へ。桑名行きは、13時3分と43分。

Img_2648c_20230409174401  昼食はあらかじめ調べておいたカフェレスト千代乃さんへ。駒野駅から200m弱。駅近では、ここしか選択肢はありません。昔ながらの洋食屋さんというか、定食屋さんというか。高齢のご夫婦が営んでいらっしゃるのですが、案外(というと失礼ですが)テキパキとしていました。テーブルが4つというこじんまりとしたお店。着いたときは満席で少し待たせてもらいました。

Dsc_7049c Img_2652c_20230409174401  メニューはいろいろあったのですが、オムライス(¥600)をチョイス。昔風というか、昔ながらのオムライスで、懐かしい味でした。また、漬物が絶品。キュウリなどの浅漬け。満足。代金を支払ったら、おばちゃんが「これ、持って行き」とハッサクを1つくださいました。なんだか恐縮。ちなみに常連さんと思われる方には、漬物がたくさんあるからと小さいパックにいれて配っておられました。

Img_2675c_20230409174401 Screenshot_20230409143916c  駒野駅を13時43分に出る桑名行きに乗車。桑名駅には14時18分着。¥470。帰宅までに今日歩いた距離は、Google Fitのデータでは10.7㎞。ルートマップでは8.3㎞でしたが、立ち寄り先でいろいろと見て回ったのと、朝、桑名駅に行く前に県議選の投票に行ってきたからです。美濃街道ウォーキング、しばらくサボりましたが、これから先はもう少し真面目に、かつテキトーに歩くことにしましょう(微笑)。本編はまた明日以降、ボチボチとというつもり。

2023年4月 8日 (土)

町屋川でキジの母衣打ち……九華公園ではスズメがコゲラの古い巣を見分

Dsc01099c_20230408122801  晴れときどき曇りなのですが、寒冷前線が通過しましたので、北風。5~6m/sほどの強さです。今日は、7時半から車でまずは、九華公園へ。その後、町屋川へ行ってキジを見てきました。クルマで出かけましたので、歩いたのは3㎞足らず(苦笑)。まぁ、明日は美濃街道ウォーキングに行くつもりですから、明日、たくさん歩くことにします。

Dsc01894c_20230408122701 Dsc01832c_20230408122701  まずは、キジ。いつものように町屋川緑地公園のところで観察。あちこちからオスの「ケーン、ケーン」という鳴き声が聞こえてきます。見られたのはオスばかりで、4羽。もっと広い範囲を見てくれば、たくさんいたかも知れません。キジのオスの正面顔もいただきました(微笑)。

Dsc01906c  今日の目的は、「母衣打ち」を見ること。キジのオスが翼を激しく羽ばたかせながら、「ケーンケーン」という大きな声で鳴く行動。繁殖期の縄張り宣言の意味があると考えられています。「母衣(ほろ)」は、武士の鎧や兜の後ろにつける、布の旗のような武具のことです。そのため、厳密には「母衣打ち」とは、「ケーンケーン」という鳴き声のことではなく、羽ばたきの音のことを意味しています。母衣打ちをする時にはたいてい大声で鳴きますから、混同されることもよくあります。結果的には45分ほどの間に10回以上見られました。左は、母衣打ちに入る直前の様子。背伸びして、胸を張り、鳴き始めるというところ。

Dsc01979c_20230408122701 Dsc01974c  割とよく撮れたと思うものを載せておきます。いやぁ、けっこう迫力がありました。見入ってしまって、シャッターを押すのを忘れたときもあったくらい。

Dsc01986c Dsc02047c  母衣打ちをするのは、さほど長い時間ではありません。右は、別のときの母衣打ちの様子なのですが、かなり力が入っているように見えます。ブロ友のじゅほうさんが先日、「バトル勃発」と書いておられましたので、オス同士のバトルも見られないかと期待したのですが、それは今日はありませんでした。バトルや、オス・メスがペアでいるところもまた見たいものです。

Dsc01601c_20230408122801  ほかにはダイサギが4羽ほどと、ホオジロ数羽。オスも、メスもいました。また、あちこちからウグイスのさえずりが聞こえてきていました。

Dsc01147c_20230408122801 Dsc01219c_20230408122801  さて、話を戻して、九華公園の様子。奥平屋敷跡では、まずツグミ。ステージの裏に行ったら、目の前にいて、気づかれずに済みました。シロハラもいたのですが、遠くて証拠写真です(苦笑)。例によってちょっと姿を現してはすぐに消えるという行動パターン。

Dsc01309c_20230408122801 Dsc01382c  コゲラも1羽やって来ました。別の写真で見ると、頭部に赤い部分があったので、オス。シメも来たのですが、イチョウの木の上の方のなかなか写真が撮りにくいところ。

Dsc01127c_20230408122801  ハシボソガラスの巣もしばらく眺めていたのですが、やはり1羽が巣に就いていて、もう1羽がときどきやって来ています。もう卵を抱いているように思われます。

Dsc01325c Dsc01326c_20230408122801  奥平屋敷跡のステージの近くに、以前コゲラが掘った巣穴があります。今日は、スズメの夫婦(たぶん)がやって来て、この巣穴を見分していました。

Dsc01361c  何度もやって来て、一方が巣穴に入り込んでみたりしていました。都市部では電柱の部品の隙間・家屋の隙間・その他(壊れた家屋の隙間・雨樋)に営巣しますが、コゲラ・カワセミ・コシアカツバメの巣穴なども使うといいますから(こちら)、ここで営巣する可能性もありそうです。

Dsc01538c  本丸跡ではシメが、以前よくいたところでエサ探しをしていました。漂鳥で北海道で繁殖し、冬になると本州に渡ってきますが、いつ頃までいてくれるでしょう。

Dsc01485c Dsc01461c  カモ、今日は、キンクロハジロが5羽、ハシビロガモのオスが2羽、ヒドリガモが2ペアの合計11羽。お堀めぐりが終わったらもっとたくさん帰ってくるかと思ったのですが、案外です。右の写真のハシビロガモのオスは、例の翼を傷めた個体。これまでとは違って、堀を泳ぎ回っていました。

Dsc01567c_20230408122801 Dsc01580c  本丸跡の藤がよく咲いてきました。晴れていたらもっときれいに写ったでしょう。以前は房がもっと長く垂れていて、見事だったのですが、ちょっと残念。

Dsc02080c Dsc02086c  夕方は管理組合の理事会にオブザーバーで参加してきます。今日は、AEDの使い方の説明会もあります。明日は、美濃街道ウォーキングの予定。養老鉄道石津駅から駒野駅までの6.3㎞。ほぼ養老鉄道&揖斐川に沿って北上。駒野へは、専通寺のしだれ桜や羽根谷だんだん公園の桜を見に行ったことがありますが(2020年4月3日:20200403「勝手に養老鉄道ハイキング『専通寺のしだれ桜と羽根谷だんだん公園』(駒野)」(完))、それ以外は初めて訪ねるところです。長島一向一揆で討ち死にした氏家卜全の墓もあります。ちょっと余分に歩かないといけないのですが、ぜひ見てきたいところ。写真は、近所のお宅のハナミズキ。

2023年4月 7日 (金)

デザインを変更してみました

230407blogc  雨で徒然なるまま、ふと思いついて、ブログのデザインを替えてみました。以前のものは、たぶん10数年前からずっと同じものを使っていたのです。敢えて替えるまでもないかと考えていたのです。「シンプルコレクション1/グリーン」に変更してみました。しばらくはこれでいこうと思っています。

230407blogx  デザインを変更して、実際のブログ画面を確認したら、アクセス・カウンターが「2,095,000」となっているのに気づきました。「5,000」とそれなりにキリがよいかと(微笑)。令和2(2020)年8月6日に200万PVを達成し、「アクセス数は、もう気にしない」もう気にしないと書いたのに……ですが(お陰様で200万PV達成……心から感謝申し上げます)。3年弱で9万ほどの増加ですから、1年1万くらい。年寄りの暇つぶしにこれだけの方が付き合ってくださるとは、望外の喜びです。さらに望むと罰が当たりかねませんが、どうぞお読みになってお気づきの点などおありでしたら、コメントを付けていただくなり、メールをお送りくださると幸いです。

雨にて、ベランダの様子

Img_1960c 0407amedas  予報通りに雨。ときどき強く降りますが、アメダスで見ると雨量はさほどでもありません。気温はほぼ17℃で、一定。昼間は寒く感じるかも知れません。「散歩生活」で最大の敵は、雨や雪。ことわざに「泣く子と地頭には勝てぬ」といいますが、雨には勝てません(笑)。

Img_1925c_20230407104401  そこで、困ったときのベランダ園芸の話題。まずは、サギソウ。去年からのものが冬越し。3月に株分けをしました(2023年3月14日:ツバメ見参!……ようやくサギソウの株分けを完了)が、お陰様で順調です。6鉢あります。1鉢には3つずつ植えてあります。現在のところ出て来ている芽は16。

Img_1928c_20230407104401 Img_1933c_20230407104401  左の写真はもっともよく成長しているもの。右は、小さい芋ばかり3つほど植えたもの。芽が出てくるかどうか心配しましたが、1つは出て来ていますので、一安心。

Img_1940c_20230407104401  ほかのベランダ園芸。ネギ、金のなる木と、万年青(おもと)。万年青は、去年5月末、花が咲きました(2022年5月27日:揖斐河畔でホオジロのオス)。実はつかなかったのですが、今年も少しだけ期待しています。

Img_1944c_20230407104301  ネギは順調に育っています。一度だけ薬味に使いましたが、その後も少しずつ伸びて、青々としています。ときどきは切って食べた方がよいかも知れません。

Img_1936c_20230407104401  そして、ベランダの住人、メダカです。と書きましたが、赤玉土を入れ、ときどき水替えをしているのに、グリーン・ウォーター化しています。餌をやったり、写真を撮ったりしようとすると、潜ってしまい、その姿は見えませんが、14~15ほどいます。最盛期からすると、ずいぶん減ってしまいました。

0407rain  10時半の気象レーダー画像。これは、夕方までは雨ですね。強く降ったり、雷が鳴ったりする可能性があるということです。また、寒冷前線が通過するそうですから、雨の後は気温が下がります。年寄りには、体調管理が必須(苦笑)。という次第で「雨読の日」。

【追記】 電話についての余談。午後からスマホに「非通知」で電話がかかってきました。そもそも非通知設定の場合や、登録していない(知らない)電話番号からの電話には出ないことにしています。この非通知の電話、あとで確認したら1分余りも録音されていました。消去するとき、やむなく聞いてみたら、機械音による選挙のアンケート。非通知の上、機械音による電話はいかにも失礼と思います。まぁ、出ませんから、それは良いのですが、アンケートですとしばらく録音されてしまいます。家電でも留守電にしていますから同様。

2023年4月 6日 (木)

ツバメはまだ巣には来ず

Dsc00384c_20230406142501  雨は早朝から7時過ぎまでで止みました。雨が止めば、散歩に行くしかありません(笑)。雨雲レーダーでしばらくは降りそうにないことを確かめて、7時40分から散歩へ。住吉神社、九華公園、貝塚公園、内堀南公園、外堀、内堀公園、京町、南魚町、田町、三崎通、桑名七里の渡し公園と6.4㎞。

Dsc00393c_20230406142501  住吉入江にヒドリガモが1ペア。三の丸水門あたりでヒドリガモ集団を何度も見ましたので、かなり帰ったと思っていたのですが、まだまだいます。

Dsc00429c_20230406142501 Dsc00457c  船津屋さんの裏手の高水敷にツグミ。ツグミも少なくなった気がしたのですが、今日はこのあと、あちこちで見ました。柿安コミュニティパーク西の堀でもヒドリガモが1ペア、上陸してお休みしていました。

Dsc00530c Dsc00697c  九華公園には8時過ぎに到着。散歩友達はほとんどいません(苦笑)。ヒヨドリがけっこう賑やかでした。奥平屋敷跡では、コゲラが1羽。どこかからかイカルの鳴き声が聞こえてきましたので探したら、出て来ました。どうも松の木の中にいたようです。見たのは4羽。ただ、曇天で写真はイマイチ。

Dsc00629c Dsc00747c  シメもいましたが、今日はここではツグミも、シロハラも来ませんでした。神戸櫓跡のカワウの巣を双眼鏡で見たら、コサギらしい鳥が1羽いるのが見えました。ここでは久しぶりに見ました。そのカワウの巣、2つとも親が巣に就いていました。コゲラの巣作り現場は、今日も変わりはありませんでした。

Dsc00831c_20230406142501 Dsc00954c  カモは、キンクロハジロが3羽と、ヒドリガモが2ペア。ハシビロガモのオスは見当たりませんでしたが、どうしているか気になります。

Dsc00465c_20230406142501 Dsc00815c_20230406142501  余談ですが、九華公園ではお堀めぐりは昨日で終了。露店もほとんどがなくなりました。いつもの公園が戻ってきます(微笑)。また、昨日も書きましたが、本丸跡の花菖蒲園では、植え替え作業が今日も続いていました。

Dsc00793c_20230406142501 Dsc00799c  昨日、公園の藤棚の話題を書きました。こちらは、九華公園の本丸跡の藤棚。ここも2月頃、かなり剪定されたのですが、それでも少し咲いてきていました。ただし、肥料をやるところは見たことがありませんので、以前に比べると、花も見劣りするようになるとともに、房が短くなってきています。

Dsc00659c_20230406142501  余談ついでに、奥平屋敷跡で見つけた光景。イチョウの木も芽吹いてきました。葉っぱが出て来ているのですが、あのイチョウの葉のミニサイズ。いかにもイチョウの葉という感じ。

Dsc00893c Dsc00899c ソメイヨシノはかなり散りましたが、八重桜は盛りを迎えています。奥平屋敷跡にある1本。以前は、二の丸跡にももう1本あったはずなのですが、枯れてしまったのか、もうありません。

Dsc00843c  ツツジは、あちこちで咲いています。もう1週間もすると、かなり見栄えがするようになると思います。桜が満開なのもよいと思いますが、ツツジもなかなかのものです。ツツジは約550本あるそうです。個人的にはツツジの季節に合わせてお堀めぐりをするのもよいのではないかという気がしています。

Dsc01014c Dsc01032c  ところで、貝塚公園ではツグミやシロハラらしき姿を見たものの、写真には撮れず。内堀公園でカワラヒワと、ツグミ。カワラヒワは、餌を食べているようでした。

Dsc01089c_20230406142401  あまりにも鳥が少なかったので、去年観察していたツバメの巣を巡回してきました。京町で2ヶ所、田町で1ヶ所、三崎通で2ヶ所です。この写真は、田町の商店にある巣。まだ、どこも巣の近くでツバメの姿は見られませんでした。去年の観察では、これらの巣にツバメが就いているのを見たのは、4月下旬。もう少しすると、巣の修復にやってくるのではないかと思っています。

Dsc00908c  明日は夕方まで雨という予報です。「雨読の日」になりそうです。歴史の勉強でもすることにしましょう。週末、日曜には「美濃街道ウォーキング」の第2回目に行くことにしました。前回が、1月21日でしたからずいぶん間が空きました(2023年1月21日:20230121美濃街道ウォーキング「多度から石津」(予告編))。酒蔵みてある記などに行っていたからです。養老鉄道石津駅から駒野駅まで6㎞あまりですが、コースマップをつくってから時間が経っていますので、予習というか、復習というか、必要です。

2023年4月 5日 (水)

鳥は少なく、ハシボソガラスとカワウの営巣が希望の星(苦笑)

Dsc00364c  薄曇りとなりました。明日、明後日は雨という予報です。気温は今日も20℃ほどになりました。今朝は、家事を済ませ、8時20分から散歩へ。住吉神社、九華公園、貝塚公園、内堀公園、紺屋町、新築公園、常盤町、常信寺、寺町と6.3㎞。いつものペースの散歩に戻りました。

Dsc00339c_20230405145701 Dsc00304c_20230405145701  散歩に出てすぐ、諸戸氏庭園にある高い枯木から「コンコンコン」と小気味よい音が響いていました。左の写真で、諸戸氏庭園の本邸の背後に見える枯木です。望遠鏡で見たら、やはりコゲラが1羽いました。

Dsc09737c_20230405145701  住吉入江には、オオバンが1羽。散歩コースあたりや、私が出かける長良川河口堰、三ツ又池公園などでは、春になるとどこかに去ってしまいます。黒くてあまり冴えない鳥だとずっと思っていましたが、改めて調べたら「次世代の水辺の主役候補」としている記事を見つけました(こちら)。万能選手だそうで認識を新たにしなくてはなりません。また、かつては大陸から渡ってくる鳥だったそうですが、生息環境の悪化から日本に棲むようになったとされています。現在では冬になると暖地の個体数が増え、夏には冷涼地の数が増える傾向にあるものの、留鳥化の傾向が高くなっているようだとありました。勉強不足でした。

Dsc09785c  こちらは柿安コミュニティパークの桜ですが、かなり散っています。明日からの雨ですっかり散ってしまうことでしょう。花見も終わりですから、先日も書いたように、「ときどき仕事」モードに変えなくてはなりません。

Dsc09848c Dsc09874c_20230405145801  九華公園には8時35分ころ到着。それでも奥平屋敷跡では、それなりに鳥が見られました。シロハラは相変わらず、南東エリアに現れたり、消えたり。ツグミも同様です。

Dsc09922c Dsc00112c  シメもやって来ましたが、今日はあまりよいところには出てくれませんでした。シジュウカラは、ペアで地上に降りてきて巣材を探していたようです。

Dsc09823c Dsc00131c  ハシボソガラスは、散歩&鳥見友達のYさんによれば、代わる代わるやって来て、巣に就いているのではないかということです。神戸櫓跡の松の木にあるカワウの巣では、カワウがずっと巣にいます。コゲラの巣作りは、今日もストップしたままですので、当面、九華公園でのバードウォッチングはハシボソガラスとカワウが希望の星です(苦笑)。

Dsc00168c Dsc00206c  カモの数は相変わらず少なく、キンクロハジロが7羽、ヒドリガモが1ペア、ハシビロガモのオスが1羽。今日でお堀めぐりが終了しますから、明日以降また戻ってくるかどうか。

Dsc00229c Dsc00251c_20230405145801  ツツジは、九華公園の日当たりのよいところあちこちで咲き始めています。今日も4~5ヶ所で咲いているのを確認してきました。このあと、内堀公園の近くのお宅で藤の花が咲いているのを見つけましたが(右の写真)、今年、九華公園ではほとんど咲かないと思います。というのも2月頃でしたか、何を考えたのか、藤棚をかなり大胆に剪定してしまったのです。去年は、柿安コミュニティパークにあるクチナシが3月頃剪定されたこことがありました。漏れ聞くところでは、市役所にクレームが入ると、時季などを考えずに剪定してしまうようです。

Dsc00151c_20230405145801  こちらは本丸跡の花菖蒲園の様子。造園業者さんがやって来て、花菖蒲の植え替えをしていました。管理業者が代わってから、株分けなど花菖蒲の手入れがきちんとなされないようになり、年々花菖蒲の咲き具合が悪くなっています。去年も、花菖蒲まつりの直前になって補植をしていました。株分けをするほか、土の手入れなどが必須のはずですが、小手先での対応しかされなくなっています。花菖蒲は、桑名市の花に指定されているのに……。まぁ、上のパラグラフの話といい、ここで書いても何ら改善にはつながりませんから、単なるぼやき(苦笑)。

Dsc00244c_20230405145801  このあと歩いた公園ではとくにこれという鳥には出会いませんでした。それ故、散歩はいつもより短く2時間余り。冬鳥はだんだんといなくなりますが、夏鳥はまだこれから。ツバメはときどき飛んではいますが、まだ数は多くありません。去年、わが家近くでコシアカツバメが営巣しましたが、今年も来てくれることを願っています。留鳥たちも、繁殖シーズンであまり見なくなっています。もうしばらくすると、ヒナの姿が見られるでしょう。

2023年4月 4日 (火)

モンシロチョウ、桜の蜜を吸う

Dsc09122c  好天が続きますし、今日も20.3℃とぽかぽか陽気です。いつものように、7時半から、住吉神社、九華公園、貝塚公園、内堀南公園から京町、寺町と5.1㎞。終わりの方を端折って、距離も短かったのですが、貝塚公園で出会った散歩友達からパソコンのことで質問を受け、あれこれ説明していたら、50分ほども話し込んでいたのです。冒頭の写真は、九華公園で咲き始めたボタンの花。「初日」という品種。ボタンが咲くのも早い気がします。ボタンといえば、長島にある水辺のやすらぎパークがこのあたりでは有名(2021年4月22日:20210422勝手に近鉄名古屋線ハイキング「長島漫歩」(予告編)……水辺のやすらぎパークでボタンを楽しむ他)。

Dsc09000c Dsc09091c_20230404145801  さて、今日の散歩の話。相変わらず、鳥は少なく、家を出てから九華公園まで15分で着きます。冬、鳥が多いと25~30分くらいなのに。左は、写真としてはよくありませんが、カンムリカイツブリ。2羽が向き合っていますので、ペアなのかと勝手に想像しています。右は、三之丸公園にいたシメ。ときどき、三之丸公園から柿安コミュニティパークあたりで見ます。

Dsc09189c Dsc09217c_20230404145701  九華公園の奥平屋敷跡では、一応いろいろと顔を見せてくれました。まずは、シロハラ。いつものように、南東エリアに現れるのですが、人が近づくとすぐに逃げます。続いて、コゲラ。今日は1羽のみ。頭上で木をつつく音が聞こえ、探したら、こんな細い枝にいました。餌を探していたようです。

Dsc09281c  シメもやって来ました。三之丸公園にいたシメと同じ個体のような気もします。「桜とシメ」になっています。桜の花を花柄のあたりで折り取ってくわえていました。実や種をバリバリ食べるイメージしかなかったのですが、蜜を吸うのでしょうか。ほかに来たのは、メジロ、シジュウカラ、カワラヒワ、ヒヨドリなど。ヒヨドリもやや少ない気がします。

Dsc09209c Dsc09363c_20230404145701  奥平屋敷跡にあるハシボソガラスの巣。1羽が巣に就いているようにも思えるのですが、なんといっても見にくいところにあり、今ひとつはっきりとしません。右の写真の松の木のてっぺん近くにあるのです。オマケに今日は、双眼鏡を持っていくのを忘れてしまいました。野球場ではツグミが1羽。

Dsc09536c Dsc09516c_20230404145601  カモは今日は、キンクロハジロが7羽に、ハシビロガモのオスが1羽。ハシビロガモ、昨日は見当たらなかったのですが、今日は一昨日と同じく、野球場の南にいました。今日の写真ではよく分かりませんが、右の翼を傷めています。ヒドリガモがいたという話もあったのですが、私は見ていません。

Dsc09386c_20230404145701  ちょっと珍しいシーン。今まで気づかなかっただけなのかも知れませんが……。モンシロチョウがソメイヨシノの花の蜜を吸っていました。

Dsc09373c Dsc09379c  カワウの巣、2ヶ所。神戸櫓跡の松の木のてっぺんにあります。別々の松の木です。どちらにもカワウが巣に就いています。卵があると思いますが、Wikipediaの説明によれば、抱卵期間は1ヶ月弱。ヒナが孵るとしたら、今月半ば以降と思われます。地道に観察を続けます。

Dsc09154c_20230404145701  こちらは、公園内某所にあるコゲラの巣作り現場。作業は滞っているように見えます。穴の中に木くずらしきものが見えます。このようすはこのところ変化なし。去年使った巣が落ちたものを見ますと、このあとは下の方向に深い穴を掘ると思います(2023年3月21日:九華公園で昨年コゲラが営巣した木が折れて落ちているのを発見!……ケリも見てきました)。

Dsc09148c_20230404145701  今日も九華公園は静かでした。お堀めぐりは、明日まで運行という看板が出ていました。いよいよ花見シーズンも終わりという感じになります。露天商の方は、今日も営業している店もありましたが、お客さんはあまりないのではないかと思います。

Dsc09478c  鎮国守国神社の境内にある梅の木では実がついてきています。豊後梅は少し早く、先月末に実がついたのですが(2023年3月31日:「桜とイカル」……イカルは40羽ほどの群れ)、ほかの梅の実には、今日気づきました。はごく最近から。

Dsc09463c Dsc09436c  鎮国守国神社の境内では、ドウダンツツジの花がよく咲いてきましたし、モクレンの花も咲いてきました。九華公園では、昨日、ツツジが咲いているのを見つけましたが、公園内のほかのところでも咲いていました。暖かい日が続くため、早いのでしょう。

Dsc09612c Dsc09712c_20230404145601  貝塚公園では、ツグミとシロハラ。シロハラは2羽を確認しています。ジョウビタキは見なくなりました。今のところ、最後に見たのは3月24日でした(2023年3月24日:桜を散らす犯人を現行犯で押さえる(笑)……コゲラ、今日は巣作りに専念)。場所は、九華公園。

Dsc09050c_20230404145801 Dsc09055c_20230404145801  非常勤先では、明日、入学式が行われます。いよいよ新学期が始まります。私の授業は、前に書いたように来週から。明日がちょうど1週間前ですから、助手の先生にレジメの原稿を送って、印刷をお願いしようと思っています(などとここに書くのは、忘れないよう、外部記憶装置として使っているのだったりして……)。

2023年4月 3日 (月)

ChatGPTについての極めて個人的な評価

 昨今いろいろと話題になっているChatGPTですが、実は、私もアカウントは持っています。あまり使ってはいないのですが、今日、徒然なるままに自分について尋ねてみて、その特徴などを試してみました。なかなかおもしろい結果になりましたので、ご参考までに。

Chatgpt1  まずは、私の本名を入れて、「分かることを教えてください」と尋ねた結果が、左の画像です。一見して、大笑いしてしまいました。私も知らなかったのですが、「日本の政治家で、元総務大臣、元厚生労働大臣」だそうです。「1948年生まれで、岩手県出身」、「1980年に自民党から衆院選挙に出て、当選14回」などと、およそありもしない回答が出て来ました。試験の答案であれば、0点。その後、「全くの誤りと考えられます」と入力したら、「お詫び申し上げます。私の解答には誤りが含まれていました。○○氏は実在しない人物であり、私が回答した情報は架空の人物に関するものでした」などとお詫びが返ってきました。素直にあまりを認める態度は清いとは思いますが、私は架空の人物だそうです(爆)。ちなみにGoogle先生に聞くと、主宰している相談室のことや、昔の本業のことなどなどが検索されます。

Chatgpt2  そこでさらに、昔の本業を入れて「元○○教授の」と限定して尋ねてみましたら、今度は、勤務先は正しかったものの、専門分野が「通信工学者」となっていました。これまた、採点すれば不合格の答案。

Chatgpt3  だんだん面白くなってきて(苦笑)、いささか悪乗りしたかも知れませんが、「心理学者の○○さんについては何か分かるか」と尋ねた回答がこちら。「日本の心理学者ではありません」と宣告されてしまいました。ガッカリ(笑)。そうだったのか、と妙に納得したりして(と書きながら、全然納得していません)。

Chatgpt4  現在の裏稼業である某研究室の名称を名前を入れて「知りたい」としたところ、このような回答をもらいました。「日本の臨床心理士で、発達心理学に特化した研究室の代表者です」「児童発達に関する臨床心理学的研究を専門としており、とくに自閉症スペクトラム障害の診断や支援に取り組んでいます」と出て来ました。このあたりは、まあ合格点の内容。ただし、「認知行動療法、認知リハビリテーション、コグニティブ・ビヘイビオラルセラピー(CBT)など……」あたりからは、ちょっとアヤシくなっています。

Chatgpt5  もう1つ。私が発表した論文について尋ねた結果は、まるでデタラメでした(大笑)。ここにある論文(?)はまるででっち上げ。発表した事実はありません。第2、第3著者として上がっている「國府田宏樹」という方は、Googleで検索しても出て来ません。「津田麻子」さんは、サントリーの社員として実在する方でしたが、「安宅英生」さんは検索されません。

 以上、ほとんど「お遊び」で試してみましたが、私自身のことについては「かなりいい加減」というのが総評。具体的に限定すると、それなりの情報が出て来ますが、それも全面的に信頼できる結果ではありませんでした。それ故、質問は具体的にした方がよさそうと思われますが、具体的に質問したとしても、正確な情報を元に回答が返ってくる保証はないと考えられます。またヒマがあれば、もう少し試そうとは思いますが、ChatGPTの回答を盲目的に信頼するのはヤバいというのが、現時点での結論(というか仮説)。得られた回答が正しいかなどなどの評価は、人間がきちんとした知識、価値観その他で行う必要があるのは確かそうです。以上、念のために再度申し添えますが、ChatGPTについての極めて個人的な評価です。

桜がまだ咲いているのに、ツツジが咲き始めました……内科でマイナ保険証デビュー

Dsc08507c_20230403154501 Dsc08491c_20230403154501  昨日も九華公園は花見客で大賑わいだったようですが、月曜の今日は、以前のように静かな公園に戻りました。ソメイヨシノもかなり散ってきています。桜の主役は、八重桜に交代。とはいえ、九華公園には八重桜はほとんどありません。奥平屋敷跡と二の丸跡に確か2本のみ。これらの写真は、奥平屋敷跡にて。今日もいつも通り、7時半から、住吉神社、九華公園、貝塚公園、内堀公園、京町、南魚町、三崎通と歩いてきました。その後所用があり、いったん帰宅して駅前方面へ。午後からは、定例の内科受診に行ってきました。よく動きました。歩いたのは、合計で6.6㎞。

Dsc08359c  まだ桜が咲いていますが、今日、九華公園でツツジが咲き始めたのを見つけてしまいました。いくらなんでも早すぎますが、咲いていたのは事実。つつじまつりは5月1日からなのに。相撲場の近く、人があまり通らないところで、日がよく当たる場所。私は、鎮国守国神社の社務所裏の木にゴイサギがいないか見ますから、これを見つけたのです。

Dsc08255c_20230403154201 Dsc08264c  さて、散歩の始めに戻って、住吉入江にはヒドリガモが1ペア。まだいてくれるのは嬉しいような、早く帰らなくていいのかと心配になるような、複雑な気分です。揖斐川にはカンムリカイツブリが2羽ほど浮かんでいるのが遠くに見えました。

Dsc08323c_20230403154201 Dsc08312c_20230403154201  柿安コミュニティパーク西の堀で花筏。ここで見られるのは、珍しいことです。堀の水門側の木にシメが1羽。ほかにコミュニティパークにいたのは、スズメとキジバト。

Dsc08627c  九華公園は、冒頭に書いたように静かでした。管理人さんは、ゴミがけっこう散らかっているので片付けが大変だとおっしゃっています。確かに。北門から管理事務所に来るまででも、ツツジの植え込みにゴミが突っ込んであったり、マスクがいくつも落ちていたり、ペットボトルが放ってあったりします。桜に気をとられている間に、モミジの青葉が目立つようになっています。

Dsc08435c Dsc08563c_20230403154201  奥平屋敷跡も静か。人もいませんし、鳥も少ないのです。今日はシメと、シロハラが1羽ずつ。ほかに来たのは、ヒヨドリ、メジロ、カワラヒワ。ハシボソガラスは来ていません。まだ卵を産むつもりはないようです。公園内某所のコゲラの巣作り現場も、このところコゲラを見ていません。現場の穴を覗くと、工事は進んでいないようで、穴の中につついて削った木くずがたまっています。

Dsc08709c_20230403154401 Dsc08728c_20230403154401  カモは、キンクロハジロが12羽、ヒドリガモが2ペアいました。しかし、ヒドリガモは私が公園の外周遊歩道を回っているときに東の方に飛んで行ってしまいました。翼が傷ついたように見えたハシビロガモのオスは、今日は見当たりませんでした。

Dsc08783c Dsc08955c_20230403154401  貝塚公園も静かでした。写真が撮れたのは、シメとシロハラでしたが、ほかにツグミも1羽がいました。シロハラは2羽いました。

Dsc08253c_20230403155901  マイ・ソメイヨシノも、かなり散ってきています。桜も写真もそろそろ限界。鳥たちも渡り鳥は帰って行き、このあたりにいる鳥たちは、そろそろ繁殖シーズン。ツバメは来てはいますが、まだ去年使っていた巣には来ていません。

Hokenshoriyou040  余談ですが、内科で「マイナ保険証デビュー」をしてきました。いつも診てもらっている内科は友人&主治医で、先日会ったときに、マイナ保険証に対応した」と聞きましたので、次の受診のときにチャレンジしようと思っていたのです。物好きということが反映しているかも知れませんが、昨年10月からはマイナ保険証を利用した方が、初診・再診料が少しだけ安くなっています(こちらにメリット・デメリットがまとめられています)。ちなみに、今日、受診したとき私が見た範囲では、マイナ保険証を使ったのは私のみ。平日の昼間、開業医を受診するのはほぼ高齢者のみですから、さもありなんかも知れません。ちなみに、今までは窓口負担が3割の場合、初診料がマイナ保険証では6円、従来の保険証では12円だったのが、4月から、従来の保険証を使用した場合6円の値上げで18円に。さらに今までは0円だった再診の際にも6円かかるようになったといいます(こちら)。これを高いとみるか、さほどでもないとみるか??

2023年4月 2日 (日)

サギ山にはすでにアオサギのヒナがいました【鳥名を訂正しました(4/3)】

Dsc06769c  今日も、薄曇り気味ながら、22.2℃と気温は高くなっています。この週末に出かけたいと思っていたところを回ってきました。7時半に出て、長良川河口堰、臨時駐車場ほか、弥富のサギ山です。冒頭の写真は、長良川河口堰の管理事務所。

Dsc06783c_20230402145501 Dsc06792c_20230402145501   今の時期、長良川河口堰ではサギなどは少ないので、今日のところはいわば「偵察」。河口堰の東側の魚道、下流側にはコサギが計4羽。見ると、繁殖期のサインが出ているのですが、こんなところにいてもよいのか? という気がします。

Dsc06816c Dsc06879c_20230402145501  下流側にもアオサギ1羽と、コサギが3羽。ふと覗き込んだら、一斉に飛び立ってさらに下流の方に逃げられました。吹き流しは、すでに「アユのぼり」になっています。ということは、アユの遡上が始まっているのです。

Dsc06849c_20230402145501 Dsc06858c_20230402145501  カモたち、まだいました。キンクロハジロが大半で、ホシハジロが少し混じっています。ざっと数えたところでは100羽以上。カンムリカイツブリも堰の上流、下流合わせて6羽ほどが見られました。

Dsc06904c_20230402145501 Dsc06991c  河口堰の西側にも、コガモが合わせて20羽以上。いつものように、親水広場も一回りしてきましたが、ハクセキレイが2羽と、ツグミ、ハシボソガラスがいたくらい。

Dsc07002c  ハシボソガラスがいたというのは、実は、こちら。巣があり、親ガラスが巣に就いていたのです。

Dsc07009c_20230402145501  ところで、今日は河口堰に私とは違って、本格的なバーダーさんたちの姿が数名。とある珍鳥を狙って集まってこられたものと思います。私は、見られたらラッキーというくらいの気持ちで一回りしてきたという次第。

Dsc07054c_20230402145501 Dsc07095c  続いて、某臨時駐車場。まずは、コチドリ。4羽がいたのですが、あちこちに散らばっています。

Dsc07195c_20230402145501 Dsc07231c  さらにヒバリ。ヒバリも4羽。こちらもけっこう散らばっていました。揚げ雲雀も見られたのですが、写真は撮れず。

Dsc07137c_20230402145501  もう1羽。遠目にはヒバリかと思ったのですが、タヒバリということでした。ケリもいるかと思ってきたのですが、今日はいません。このあと、もう1ヶ所近くを見たのですが、そこにも何もおらず。

Dsc07650c_20230402145501 Dsc07268c  3ヶ所目は、弥富のサギ山。ブロ友のひらいさんの情報で、すでにアオサギのヒナがいるということで、早速見に来たのです。ご覧のように大賑わい。全貌はとても写せません。アオサギがほとんどですが、一部にダイサギやゴイサギも混じっていました。

Dsc07378c_20230402145601 Dsc07366c_20230402145601  ヒナはすでに何カ所かの巣でその姿が見られました。左の写真の巣、肉眼&双眼鏡では、ヒナは2羽かと思ったのですが、写真をよく見たら、4羽もいました。右の写真の巣にいるのもヒナだと思うのですが、1羽だけでいました。

Dsc07330c  こちらも色模様からすると、若い個体と思うのですが、すくっと立っています。これもヒナ?? 婚姻色を呈しているわけでもありませんから、多分そうなのでしょう。

Dsc07525c Dsc07303c  ダイサギは、見えた範囲では数羽。巣材を運んでいるものもいました。ゴイサギは、遠慮がちなように見えました(微笑)。

Dsc07445c Dsc07793c  このようにかなり大きくなったヒナがいる一方で、巣材を懸命に運んでいるアオサギさんもかなりいます。

Dsc08002c いやぁ、このサギ山、数年かもっと前から毎年、見ていますが、いつ見に来てもすごいところだと思います。

Dsc08189c_20230402145401 Dsc08236c  帰宅前に、もう1ヶ所立ち寄ってきました。桑名郡木曽岬町源緑輪中にある「七里の渡し」記念碑と山口誓子の句碑です。ここは、昔の源緑輪中と加路戸輪中の間に流れていた白鷺川があったあたり。七里の渡しの航路は必ずしもはっきりと特定されていませんが、白鷺川はその中心であったと考えられています。この記念碑と句碑は、白鷺川があったところを望むように建てられています。現在は、鍋田川右岸。

Dsc08199c  山口誓子は、東海道七里の渡し跡を弥富の医師村瀬守男(村瀬医院)の案内で漫歩し、白鷺川跡に立って「青葭(あおよし)に芭蕉の水路なほ残る」と発句したそうです(こちらを参照)。この句碑は、七里の渡しの記念碑として昭和56(1981)年3月建立。句がいつ詠まれたかについては、今のところ調べがついていません。

Dsc08110c  4月に入りましたが、今週は内科の定例受診に行ってこないと常用薬がなくなります。土曜日は、マンション管理組合の理事会とAED使用方法説明会があります。前理事長としてオブザーバーとして参加するつもり。非常勤の授業は、4月12日からですが、今週半ばには助手の先生に第1回のレジメ原稿などを送って、印刷などをお願いしないといけません。そろそろ「ときどき仕事モード」にチェンジが必要。

【鳥名を訂正しました(4/3)】 臨時駐車場で見た鳥を当初、「ビンズイか?」と書きましたが、pnさんのご教示により、タヒバリと訂正します。

2023年4月 1日 (土)

水鏡、花筏、「遠山のカメさん」に春日さんの金龍桜

Dsc05282c_20230401145801  23.4℃にもなりました。5月半ばくらいの気温ではないかと思います。好天も続いていて、今日も結局九華公園に行ったのですが、8時過ぎからかなり賑わっていました。鳥の出は今ひとつで、早々に撤収。城東小学校方面まで足を伸ばしました。ということで、7時半から、住吉神社、九華公園、貝塚公園、城東地区、貝塚公園に戻り、内堀南公園、外堀、内堀公園から春日神社、田町、三崎通と7.1㎞。またもやよく歩いてきました。冒頭の写真は、例によってマイ・ソメイヨシノ。少しずつ散り始めています。

Dsc05322cDsc05353c  揖斐川にはカンムリカイツブリが4羽ほど浮いていましたが、逆光などで黒っぽく写ってしまいます。左の写真は、船津屋さんの裏手にて。ハナミズキと思います。右の写真は、今シーズンもたびたび載せていますが、お気に入りスポット故、ご容赦ください。蟠龍櫓とソメイヨシノ。

Dsc05397c Dsc05423c_20230401145801  三の丸水門の上流側の高水敷には、今日もヒドリガモたちが集まって草を食べていました。このあたりは、ヒドリガモたちの集合場所。とはいえ4月になりましたので、そろそろこの光景も見られなくなるかも知れません。

Dsc05461c_20230401145801  イカル。今日は、柿安コミュニティパーク西の水門近くの樹上に3羽のみ。昨日は40羽以上もいたのに、今日はどこへ?

Dsc05623c_20230401145801 Dsc05662c  九華公園は、冒頭にも書きましたように、私が着いた8時頃からすでに結構な人出。早々にビニールシートを敷いて花見をしているグループも見られました。いつものように奥平屋敷跡でYさん、Oさんと鳥見。花見でもわれわれがすることは同じ(微苦笑)。まずは、シジュウカラと、シロハラ。

Dsc05786c_20230401145701 Dsc05741c_20230401145801  さらにツグミも来ましたし、シメも出て来ました。ジョウビタキはもういなくなったようですが、それ以外は一通りは顔を見せてくれました。

Dsc05840c-2  ハクセキレイもチラッと登場。ハシボソガラスはやってくるものの、巣で何かをする様子はありません。ほかにはカワラヒワも来ますが、ひと頃ほど多くはありません。人出が増えてきましたので、いつもより短い時間ですが、30分あまりで退散することにしました。

Dsc06343c Dsc06028c_20230401145701  カモは、キンクロハジロが11羽に、ハシビロガモのオスが1羽。Yさんは、ヒドリガモもいたといわれたのですが、私は見ていません。ハシビロガモは、昨日と同じく、野球場の南に隠れるようにしていたのですが、よく見ると翼が痛んでいるようです。帰れなくなってしまったのかも知れません。

Dsc05887c_20230401145701 Dsc05902c_20230401145701  ユリカモメが5羽やって来ていました。いずれもそれなりに「ガングロ化」してきています。もっとも黒くなった個体の写真は、上手く撮れませんでしたが、英語での名前“Black-headed gull”に納得します。

Dsc05977c  鎮国守国神社の境内で、シロハラに出くわしました(微笑)。向こうもビックリしたようですが、こちらも驚いて、初めの方の写真はピントが合っていませんでした。

Dsc05939c Dsc05947c_20230401145701  九華公園の桜、残りの課題にチャレンジしてきました。好天で、堀の水面も割と穏やかでしたので、まずは、水鏡。左の写真は、二の丸堀の南側。右の写真は、吉之丸堀。西を向いて撮ったもの。左手は二の丸跡。

Dsc06161c_20230401145701  もう1枚。二の丸橋から二の丸跡を見たもの。二の丸堀のところを南から北を向いて撮っています。いずれも、まあまあかと自己満足。

Dsc06213c_20230401145701 Dsc06302c  続いて、花筏。左の写真は、公園の外周遊歩道から南西方向。左手は立教小学校、右手は奥平屋敷跡。右の写真は、左の写真出中央あたりから二の丸跡方向を撮ったもの。左手は奥平屋敷跡。

Dsc05553c  そして、「遠山のカメさん(2018年4月1日:この桜吹雪、見事散らせるもんなら散らしてみろぃ!(笑))」。今ひとつのアングルですが、今日、絵になる「遠山のカメさん」はこれ1匹。ぜいたくはいえません。奥平屋敷跡にて。「遠山のカメさん」は、再チャレンジが必要ですねぇ。

Dsc06370c_20230401145601 Dsc06450c  貝塚公園ではこれという鳥はおらず。半周してそのまま城東方面へ。城東小学校の近くで、このツグミさんがよく通る声で鳴いていました。城東保育所の南東あたりで、これまでケリを確認しています。1羽が鳴きながら飛んでいたほか、当初は見当たりませんでした。諦めきれずによくよく探すと、もう1羽を発見。2月からこれで3回ほど見に行ったわけですが、7羽→3羽→2羽とだんだん減っています。このあたりで営巣することはないのでしょうか。

Dsc06483c_20230401145601  再び貝塚公園に戻るのですが、途中、消防署や税務署の東の通りにある桜並木も見てきました。200mほどでしょうか、ソメイヨシノが植えられていて、なかなかの眺めです。道路沿いですから、花見を楽しむ訳にはいきませんが……。

Dsc06516c_20230401145601  内堀公園まで来て、1つ思い出して、春日神社(桑名宗社)へ。ここには金龍桜があるのですが(2022年4月4日:今日こそが絶好の花見日和)、今シーズン、見に来るのを忘れていたのです。

Dsc06540c_20230401145601 Dsc06554c    金龍桜は若葉が赤褐色、花が白に近い淡紅色、一重と八重との咲き分けで、八重の優れた一品種です。桑名藩主・松平定綱公が摂津国古曽部の金龍寺の原木から分植したものの子孫です。ただ、残念ながら、今回は出遅れてしまったようです。照源寺にもあるのですが、そちらも今からでは遅いでしょうね。桜といえば、あとは御衣黄や、ウコンも見ておきたいものです。

Dsc06638c Dsc06746c  諸戸氏庭園のところまで戻ってきて、まだまだ桜。左の写真は、昨日とも重なりますが、水鏡を狙ったもの。右は、諸戸氏庭園本邸と桜。いつもとは違ったソメイヨシノを入れて、異なったアングルから。というのは、ここで女性お二人から、どういうアングルで撮ったら映えるかと尋ねられ、とっさに思いついたのがこれだったのです(微笑)。

Dsc06504c_20230401145601  4月になりました。非常勤の授業も始まりますから、気分を入れ替えてことに当たりたいと思っています。馬齢を重ねていますので、不注意その他には十分に気を付けなくてはなりません。念には念を入れてと自らによく言い聞かせましょう。

Dsc06466c  オマケ。双眼鏡はだいぶ使い慣れてきました(2023年3月26日:サギソウは順調か……世界自閉症啓発デーについても)。単眼鏡に比べ、視野が広く、明るく見えますので、重宝しています。「かさばる」という弱点を補ってあまりあります。

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  • 関裕二: アマテラスの正体(新潮新書)

    関裕二: アマテラスの正体(新潮新書)
    著者の前著『スサノヲの正体』も、興味深く読みました。斬新な着眼点と発想で、思いもかけない結論に至っています。読み物としてはとてもおもしろいという点で、☆を5つとしました。ネタバレになりますから、詳しいことを書くのは控えておきますが、著者は、伊勢神宮に祀られているのは、いわゆる「天照大神」ではなく、別の霊威の強い(祟る)、二柱の神だとしています。祟るが故に、伊勢に放逐されたのだと主張するのです。ただ、著者の肩書きは、歴史作家にして、武蔵野学院大学日本総合研究所スペシャルアカデミックフェローであり、仏教美術に関心をもち、奈良に通ううち、独学で日本古代史を研究したということですから、現在の歴史学や考古学が明らかにした内容と整合性がとれている主張なのかどうかは、私には判断はできかねます。それ故、「読み物としてはおもしろい」と評価しています。 (★★★★★)

  • 小塩真司: 「性格が悪い」とはどういうことか ――ダークサイドの心理学 (ちくま新書)

    小塩真司: 「性格が悪い」とはどういうことか ――ダークサイドの心理学 (ちくま新書)
    タイトルに惹かれて読みました。ただし、初めにお断りしておきますが、図表こそないものの、心理学の専門書といっても良いくらいの、分厚い記述になっていますので、馴染みのない方にとっては読みやすいものではありません。「性格が悪い」ことについて、最近研究が進んできた「ダークな性格」を中心にまとめられています。ダークな性格とは、マキャベリアニズム、サイコパシー、ナルシシズム、サディズムの4つの特性です。これらの特性とリーダーシップ、社会的成功との関連、身近な人間関係中でのダークな性格、ダークな人物の内面、ダークな性格の遺伝、ダークさとは何かについて、文献を引用しつつ論じられています。その上で、性格の良し悪しは、その内容ではなく、どのような結果に結びつくかで判断されるというのが、著者の結論でした。 (★★★★)

  • 和田 秀樹: 老いるが勝ち! (文春新書)

    和田 秀樹: 老いるが勝ち! (文春新書)
    和田秀樹さんは、もともと高齢者専門の精神科医です。浴風会病院というところで35年間勤務され、6,000人以上の高齢者の方を診てこられました。その臨床経験から、高齢者については、理屈通りに行かないと思うことがたくさんあるといっておられます。タバコをたくさん吸っていても100歳まで生きる人もいれば、検査データはすべて正常なのにガンで亡くなる人もいるのだそうです。医者にいわれて血圧その他に注意していたのに、脳卒中を起こす人もいます。和田さんはこの本で80歳を過ぎたら我慢せず、好きな物を食べ、行きたいように生きることを勧めています。また、医療に関わらない方が長生きできる共書いています。不摂生を勧めておられるわけではありませんが、常識にとらわれず、自由に生きた方が楽しみも見つかってよいのではないかと思います。養老孟司先生流にいえば「なるようになる」のですから。 (★★★★★)

  • 彬子女王: 赤と青のガウン オックスフォード留学記 (PHP文庫)

    彬子女王: 赤と青のガウン オックスフォード留学記 (PHP文庫)
    彬子女王殿下の英国留学記です。彬子女王は、ヒゲの寛仁親王のご長女。殿下は、女性皇族として初めての博士号をオックスフォード大学で取得されました。この留学記は、ネットで話題になっていましたので、ぜひとも読んでみたいと思っていました。今上天皇の「テムズとともに」も読んだことがありますが、皇族の皆様は、どなたも誠実で朗らかで、それでいてユーモア溢れるお人柄をお持ちのようですが、殿下も同様でいらっしゃり、それがよく感じられる文章で楽しく拝読し、爽やかな読後感を持ちました。 (★★★★★)

  • 石井光太: ルポ スマホ育児が子どもを壊す

    石井光太: ルポ スマホ育児が子どもを壊す
    タイトルに惹かれて買ったのですが、帯にあるように「衝撃の現場報告」でした。この本に書かれているエピソードのうち、いくつかはこれまでにもマスコミ報道などで接していましたが、これだけのことがらが一度に示されると圧倒されます。現代の子どもたちは、まさに私たちが知っている(知っていた)子どもではなくなっているといえるようです。たとえば、「2歳児のネット利用率は58.8%」「子守歌はアプリで聞く赤ちゃん」「ヘッドガードの制服化」「教室の『アツ』に怯える小学生」「褒められ中毒はエスカレートする」などなど。スマホが登場して16年でその影響は大ですが、子どもたちの特徴に影響しているのはスマホだけではなく、現代社会や、大人達のありようも大きく影響しているといえます。「『将来の夢は交通整理のバイト』と言う女子高生」などはその例でしょう。私が教えている学生も、「『アツ』がすごい」ということがあり、いったい何だ?と思っていましたが、よく分かりました。すでに若い先生方は、デジタル・ネイティブ世代になっていますし、この本に登場する若者達が社会に出て、その中核を担うのも遠い将来のことではありません。これらの若者は、高い情報処理能力を持ち、周囲に適応する力もあり、コンプライアンス能力も高いのですが、それらを認めた上で、彼らが自立した大人になるために何が必要か見極め、それを提供することが必要とされるのでしょう。その意味では、大人の世代にも彼らを適切に理解し、必要な支援を提供する責任があります。 (★★★★)

  • 養老 孟司, 中川 恵一: 養老先生、再び病院へ行く

    養老 孟司, 中川 恵一: 養老先生、再び病院へ行く
    『養老先生、病院へ行く』の続編です。医療とは距離をとっておられる養老先生が、再診のため1年3ヶ月ぶりに東大病院に行かれました。大病から復活された今だからこそ語ることができる老い、医療、健康、死との付き合い方について、養老先生ご自身と、教え子にして主治医の中川恵一先生がお書きになっています。養老先生のスタイルをそのまままねすることは、凡人には不可能であり、よろしくはありません。しかし、健康についての考え方や、死についてのとらえ方などはとても参考になります。私が啓蒙されたことがらは、「健康法は人の数だけ存在する」「養老先生は抜け道の天才」「不連続な体調の変化に気をつける」「具合が悪いときは一週間様子を見ると医者に行くべきかどうか分かる」「お酒はもはや百薬の長ではないが飲む飲まないは自分で決めてよい」などでした。 (★★★★★)

  • 宮口幸治: 歪んだ幸せを求める人たち―ケーキの切れない非行少年たち3―(新潮新書)

    宮口幸治: 歪んだ幸せを求める人たち―ケーキの切れない非行少年たち3―(新潮新書)
    「ケーキの切れない非行少年たち」シリーズの3冊目です。本の帯には「『幸せを求めて不幸を招く人』の戦慄ロジック」とあります。「みんな幸せになりたい」という動機は万人がもつものでしょう。しかし、幸せの形は人それぞれですし、幸せになりたいと強く願うものの、かえって生きづらさや苦悩を抱える人たちもたくさんいます。著者は、人は幸せになりたいが故に、結果的に他人が不幸になることでもやってしまうといいます。さらに、幸せになりたいのだけれど、そのやり方がよくない」と考える、結果的に他人を不幸にする人たちを理解できるともいいます。著者が長年関わってきた非行少年達にもそれは共通するそうです。歪んだ幸せを求める人たちの背景にある要因として、著者は、怒りの歪み、嫉妬の歪み、自己愛の歪み、所有欲の歪み、判断の歪みの5つの歪みを取り上げ、事例も含めて考察しています。これを読むと、こうした5つの歪みは、ごく普通の人びとも多少とももっているものといえます。最終章では、自分と他者の「ストーリー」という概念を用いて、歪んだ幸せを求める事についてどう向き合えばよいか、提案されています。 (★★★★)

  • 森永 卓郎: 書いてはいけない

    森永 卓郎: 書いてはいけない
    他の本を買いに行った時、書店で平積みになっていましたので、思わず買ってしまいました。メディアのタブーに触れつつ、現在の日本が凋落している要因を3つ指摘しています。サブタイトルは、「日本経済墜落の真相」となっています。3つは、ジャニーズの性加害、財務省のカルト的財政緊縮主義、日本航空123便の墜落事件。この3つについては、関係者は皆知っているものの、触れてはいけない、本当のことをいってはいけないタブーになっているといいます。メディアで触れたら、瞬時にメディアには2度と出られなくなるそうです。ジャニーズ問題は、BBCの報道のためにオープンになってしまいましたが、著者の森永さんは、ご自身が病を得られたこともあって、現状を打破するためにこの本を書かれました。財務省による必要以上の財政緊縮政策と、日航123便の事故のお陰で日本がアメリカに対してどんどん主権を失っていったことが、日本経済の衰退の主たる要因と主張しています。たぶんそれは本当だろうなというのが、私の読後感。 (★★★★)

  • 立木 康介: フロイト『夢判断』 2024年4月 (NHKテキスト)

    立木 康介: フロイト『夢判断』 2024年4月 (NHKテキスト)
    何を今さら勉強しているのか? と思われるかも知れませんが、ちょっと前に流行った言葉でいえば、リスキリングに相当するかも知れません。学生時代に読みましたが、しっかり理解したかといえば、アヤシいのです。学生時代からは50年近い月日が経っていますので、その後の研究成果も含め、新しいことがあるだろうと思ったのです。100分de名著というNHK Eテレの番組のテキストです。講師の立木先生は、パリ第8大学で精神分析の博士号を取得され、京大人文科学研究所の教授。精神分析は「昨日までとは違う自分を手に入れるために行う」とおっしゃっていました。この番組でもっとも印象に残ったのは、あの有名な「エディプス・コンプレックス」よりも、今日、重要なフロイトが提案した概念は、「両性性」であるということでした。これは、いかなる個人も与えられた解剖学的性にしばられないセクシュアリティの自由を持つことをうたうものです。この視点に立てば、同性愛も、トランスジェンダーもいわば当たり前の存在であるということになります。これらを踏まえると120年間に書かれた「夢判断」の内容は、きわめて今日的な意義を持ってくると再認識する必要があります。 (★★★★★)

  • 諸富 祥彦: NHK「100分de名著」ブックス フランクル 夜と霧

    諸富 祥彦: NHK「100分de名著」ブックス フランクル 夜と霧
    フランクルのこの本は、改めて紹介するまでもないほど、有名な本です。私も学生時代、霜山徳爾先生の翻訳で読みましたが、ことばでは書き尽くせないほどの衝撃を受けたことを、いまでもよく覚えています。第二次世界大戦中にナチスの強制収容所に収監された経験をもとに、精神医学者・フランクルが、人生の目的を明確にし、その実現に向けて没頭する心理療法を紹介する本です。原題を直訳すると「それでも人生に然りと言う:ある心理学者、強制収容所を体験する」となります。実存心理学の名著であり、極限の環境におかれたとしても、何かが、あるいは、誰かがあなたを待っているということを主張しています。絶望して終わるのではなく、人生が何をわれわれに期待しているのかが問題であり、私たちはそれを学ぶことが重要だとしています。何度か読み直すことによって、人生への理解が深まる気がします。 (★★★★★)

  • 松田 忠徳, 増田 晋作: 枕草子の日本三名泉 榊原温泉

    松田 忠徳, 増田 晋作: 枕草子の日本三名泉 榊原温泉
    榊原温泉は、全国的に有名とはいえないかも知れませんが、名湯です。それは、枕草子に「湯は七栗の湯 有馬の湯 玉造の湯」にある、七栗の湯が榊原温泉と考えられるからです。最近、日本三名泉といえば、有馬温泉/兵庫県、草津温泉/群馬県、下呂温泉/岐阜県とされますが、枕草子に取り上げられたのはそれよりも古く、「元祖日本三名泉」といえます。榊原温泉の湯は、肌がきれいになる「美人の湯」というだけでなく、抗酸化作用もある健康の湯でもあります。この本は、日本一の温泉教授・松田先生と、地元を知り尽くした増田さんの共著で、「何もない」といわれていた榊原温泉の魅力を語り尽くしています。ちなみに、私にとっては家内の実家を知る上で格好のガイドブックです。 (★★★★)

  • 文藝春秋: 定年後に読む不滅の名著200選 (文春新書)

    文藝春秋: 定年後に読む不滅の名著200選 (文春新書)
    この本の帯には「これが定年後の知の道しるべ!」とありますが、私自身はさほど大上段に構えたつもりで読んではいません。どのような本が選ばれているかにももちろん興味はあったのですが、それらがどのように紹介されているかといった方面に興味があって読みました。本を紹介している方々はいろいろな分野で功なり、名を挙げた方ばかり。それらの方がどんな本を読み、どのように唱歌していらっしゃるかが知りたかったのです。ちょっと邪道な読み方ではありましたが、しっかりと楽しめました。 (★★★★)

  • 石田泰弘(編著): 街道今昔 佐屋路をゆく (東海の街道2) (爽BOOKS 東海の街道 2)

    石田泰弘(編著): 街道今昔 佐屋路をゆく (東海の街道2) (爽BOOKS 東海の街道 2)
    さほど本格的に取り組んでいるわけではありませんが、昔の街道を歩くのは好きです。この本のテーマである佐屋路(佐屋街道)も歩きたいと思って調べています。佐屋路は、東海道佐屋廻りとも呼ばれたように、東海道の迂回路でした。江戸時代に東海道宮宿と桑名宿の間を、陸路万場宿、佐屋宿の陸路を経て、佐屋から桑名宿への水路三里の渡しによって結んでいた街道です。実際に歩いて書かれたと考えられますが、旅人目線で書かれたウォーキングガイドです。津島街道、高須道も取り上げられています。部分的には歩いたところがありますが、佐屋路はいずれ、歩いてみたいと思い、計画中ですので、とても参考になりました。実際に歩かなくとも、歴史読み物としても楽しめます。 (★★★★★)

  • 柳瀬博一: カワセミ都市トーキョー 【電子限定カラー版】 (平凡社新書1049)

    柳瀬博一: カワセミ都市トーキョー 【電子限定カラー版】 (平凡社新書1049)
    東京都心にたくさんのカワセミが棲んでいるというのは、最近割とよく知られるようになっています。清流の鳥というイメージがあるかも知れませんが、東京の「野生」環境をうまく利用して繁殖もしています。そのカワセミが暮らす街は東京屈指の高級住宅街ばかりだそうです。すなわちカワセミも、人間も好む環境は同じというのです。カワセミが暮らす街は、人間にとってもよい街ということです。カワセミの存在に気付いたことから、「小流域源流」をキーワードに「新しい野生」と「古い野生」の繋がりを論じています。カワセミの生態も詳しく観察されていますので、私も今までよく知らなかったことが多々書かれていて、興味深く読みました。 (★★★★)

  • 内田 樹: コモンの再生 (文春文庫)

    内田 樹: コモンの再生 (文春文庫)
    私は、内田樹先生の評論が好きで割とよく読みます。「コモン(common)」とは、形容詞としては「共通の、共同の、公共の、ふつうの、ありふれた」という意味ですし、名詞としては「町や村の共有地、公有地、囲いのない草地や荒れ地」を意味します。昔は、ヨーロッパでも日本でも村落共同体はそういう「共有地」を持っていました。コモンを管理するには「みんなが、いつでも、いつまでも使えるように」という気配りが必要になるのですが、近代になって怒った「囲い込み」によって「コモンの私有化」が起こり、村落共同体が消え、集団的に維持されていた儀礼、祭祀、伝統芸能、生活文化が消えてしまったのです。著者は、このコモンを再生することが市民の原子化、砂粒化、血縁、地域共同体の瓦解、相互扶助システムの不在という索漠たる現状を何とかするために必要と考えています。ちなみに、マルクスとエンゲルスによるコミュニズムは、著者によれば「共同体主義」と訳した方がよく、彼らは「コモンの再生」が必要と提言したといいます。「共産主義」と訳されてしまったがため、なんだかよく分からないことになっているのです。「共有主義」あるいは「共同体主義」と意訳してくれていたら、もろもろが変わっていたかも知れないという話には、膝を打ちました。 (★★★★★)

  • 本田 秀夫: 知的障害と発達障害の子どもたち (SB新書)

    本田 秀夫: 知的障害と発達障害の子どもたち (SB新書)
    児童精神科医の本田先生の最新刊です。今回は知的障害が取り上げられています。これまでの本田先生の御著書では、発達障害が主に取り上げられてきたのですが、実は知的障害を持つ子どもたちも一定数存在していますし、発達障害と知的障害を合わせ持つ子どもたちもいます。その意味で、発達に困難のある子どもたちのことをきちんと理解して、適切な支援をする上では、両者を視野に入れることが重要です。著者は、知的障害の支援では、「早く」と「ゆっくり」がキーワードになると書いておられます。これは私もそうだと思います。可能な限り早期から支援を受けた方がよく、一方で、発達のスピードに合わせて「ゆっくり」としたペースで支援をすることが大切になります。発達障害の子どもたちにも「本児のペースに遭わせた支援が必要」とおっしゃる方がありますが、発達障害の子どもたちの理解/支援の上でのキーワードは「アンバランス」です。この本は、発達が気になるお子さんをお持ちの保護者の方、特別支援教育に携わる教員の方々にとって、基本的なテキストといえます。 (★★★★★)

  • BIRDER編集部: お手本でわかる!野鳥撮影術 (BIRDER SPECIAL)

    BIRDER編集部: お手本でわかる!野鳥撮影術 (BIRDER SPECIAL)
    バードウォッチングや野鳥撮影を趣味にしています。とはいえ珍鳥を追うのではなく、主に自宅近くを散歩しながら、いわば「定点観測」のように野鳥を見ています。自分の写真の撮り方を振り返ると、図鑑的に撮ることがほとんどです。なぜそうなのかを考えてみると、研究者の端くれであったことが関わっている気がします。つまり、写真を撮ることを、観察した記録やデータと見ているからではないかということに思い当たりました。野鳥撮影の「幅を広げたい」と思っていたら、この本が出版されました。ざっと目を通したところ、「色とりどりの花と鳥」「木の実レストラン」「やわらかい表情を追う」などさまざまなテーマで鳥とその周辺を撮る方法が載っています。これを参考に、自分の野鳥写真の世界を広げられたらいいなと思える本です。 (★★★★★)

  • 磯田 道史: 磯田道史と日本史を語ろう (文春新書)

    磯田 道史: 磯田道史と日本史を語ろう (文春新書)
    磯田道史さんが、さまざまな分野の達人と歴史についての論賛をしたのをまとめた本です。論纂とは、①人の徳行や業績などを論じたたえること、②史伝の終わりに著者が書き記した史実に対する論評のこと。異分野の専門家同士が議論をすることによって生まれるものは、別次元となり、大変興味深いものとなります。この本がその論より証拠。養老孟司さんとの論賛からは「脳化社会は江戸時代から始まった」という話が出て来ています。忠、孝、身分などは、シンボリズムであり、それらは見たり、触れたりできません。また、関東大震災に遭遇したことは、被害に対する鈍感さをもたらし、それが太平洋戦争につながったという指摘には、なるほどそういう面も確かにありそうだと思わされました。その他、歴史や人間について、実にさまざまな、新しい見方が示され、大変おもしろく読み終えました。 (★★★★★)

  • 保阪 正康: 近代日本の地下水脈 I 哲学なき軍事国家の悲劇 (文春新書 1440)

    保阪 正康: 近代日本の地下水脈 I 哲学なき軍事国家の悲劇 (文春新書 1440)
    本の帯に「『水脈史観』で日本の失敗を読み解く」とあります。「水脈史観」という概念には初めて接しましたが、「攘夷のエネルギーは、いまも日本社会の根底に流れている」という見方です。明治維新後、日本がとりえた国家像は、欧米型帝国主義国家、道義的帝国主義国家、自由民権国家、米国型連邦制国家、攘夷を貫く小日本国家の5つであったが、哲学なきまま欧米型帝国主義国家の道を突き進み、軍事中心の国家作りを推し進めたことが、戦前の日本の失敗の原因であったというのが著者の主張です。それは確かにそうだと思いますが、私には、ほんのサブタイトルにある「哲学なき国家」ということが、現代日本の様々な問題の背景にあるような気がしてなりません。 (★★★★)

  • 佐伯 泰英: 陰流苗木(かげりゅうなえき)~芋洗河岸(1)~ (光文社文庫)

    佐伯 泰英: 陰流苗木(かげりゅうなえき)~芋洗河岸(1)~ (光文社文庫)
    今回も特別に時代小説を取り上げます。この2つ前の本に佐伯泰英さんの「恋か隠居か 新・酔いどれ小籐次(二十六)」を取り上げ、これは佐伯さんの300冊目の「文庫書き下ろし小説」だと書きました。今回のこの本は、301冊目です。しかも、80歳を越えて、さらに新しいシリーズを始められたのです。美濃を食い詰めた浪人・小此木善治郎が、職なし、金なし、住むあてなしながら、剣の達人にしてとぼけた侍であるものの、なんとも頼りになる存在で、親切な住人や大家によって受け入れられた長屋の秘密と謎の渦に巻き込まれるという設定。これまたおもしろそうなシリーズです。毎月刊行で、全3巻の予定とか。第2巻が待ち遠しい内容です。 (★★★★★)

  • 養老孟司, 鵜飼哲夫: なるようになる。 僕はこんなふうに生きてきた(中央公論新社)

    養老孟司, 鵜飼哲夫: なるようになる。 僕はこんなふうに生きてきた(中央公論新社)
    養老先生の新刊が出たというので早速入手し、ほぼ一気に読み終えました。「はじめての自伝!」といううたい文句で、帯には「虫と猫と、バカの壁。考え続けた86年」ともあります。養老先生は、かなりしつこい性格でいらっしゃるようで、疑問に思ったことは「まぁいいか」などと思わず、考え続けてこられたそうです。その結果が、これまでのユニークな著作に結実しています。それはさておき、考え続けた結果、「なるようになる。」というのが、養老先生の現時点での結論だそうです。「なるようにしかならない」ではなく、「なるようになる。」のです。物事は、はっきりとした目的意識があって進むのではないので、「なるようになる。」なのです。忘れてしまったような些事がその後の人生を動かしてきたかもしれないともあります。なるほどと、この本を読み、養老先生の来し方をいささか知ると、納得できます。というか、納得した気になっているだけかも知れませんが…… (★★★★★)

  • 佐伯 泰英: 恋か隠居か 新・酔いどれ小籐次(二十六) (文春文庫)

    佐伯 泰英: 恋か隠居か 新・酔いどれ小籐次(二十六) (文春文庫)
    佐伯泰英さんは、この本で「文庫書き下ろし小説」というジャンルで300冊刊行を達成されました。佐伯さんの時代小説はすべて読んでいます。まさにストーリー・テラーといえる作家で、実に読み応えのある時代小説をたくさん書いておられます。このシリーズは、いったん完結となったかと思ったのですが、この「恋か隠居か」で復活しました(と理解しています)。隠居を考える小籐次ですが、小籐次親子に挑戦状が届くところから始まる物語。今回も楽しめました。 (★★★★★)

  • 安藤優一郎: 15の街道からよむ日本史 (日経ビジネス人文庫)

    安藤優一郎: 15の街道からよむ日本史 (日経ビジネス人文庫)
    街道歩きを少ししています。三重県内では、東海道のほとんど、伊勢参宮街道、美濃街道・養老街道などを歩きました。もっとあちこちの街道を歩きたいと思っていますが、そのときにこの本が出版されましたので、早速入手して読みました。芭蕉の奥州街道、伊勢参宮街道のお伊勢参り、武士の旅日記などの章をとくに興味深く読みました。主要な街道を取り上げることで読みやすい歴史物語となっています。 (★★★★)

  • 大芦治: 心理学をつくった実験30 (ちくま新書)

    大芦治: 心理学をつくった実験30 (ちくま新書)
    「誰もが一度は耳にしたことがある有名実験の背景・内容・影響を紹介、新たな心理学像を呈示する」と帯にあります。心理学全般に関心を持つ社会人を読者に想定しているといいますが、私には心理学史のテキストとして、あるいは、入門段階の心理学を学んだ方がさらに学習を深める際に読む本としてもよいかも知れません。 私自身も、心理学の教科書を執筆したことが何度かありますが、そこに引用する理論や実験については、いわゆる「孫引き」をしてしまったこともよくありました。この本の著者は、可能な限り原典にあたって執筆していらっしゃり、その意味では参考になったところが多々あります。 ところで、著者は心理学の未来にあまり明るい展望を持てないようです。臨床心理士、公認心理師の資格が人気を集め、心理学部などもたくさん設けられました。私自身の勝手な個人的意見を書けば、資格ができると、レベルは下がると思っています。根拠はありません。個人的な印象によるものです。私は実験心理学でトレーニングを受け、臨床心理の分野に進みました。心理学の基本は実験心理学と個人差測定心理学にあると思っています。学部段階からいきなり臨床心理学プロパーに進むのは、相当よろしくないと思います。臨床実践にあたってはその基礎となる確かな、科学的な学問(知見、理論なども含む)が必要です。また、仮説演繹法などのものの見方もきちんと身に付ける必要があります。これらは実験心理学と個人差測定心理学から養われると思っています。 この本は、基礎的知識がない方がいきなり読むのは難しいでしょうが、科学的心理学を学びたいと思う方にはよい参考書となります。 (★★★★)

  • 磯田 道史: 家康の誤算 「神君の仕組み」の創造と崩壊 (PHP新書)

    磯田 道史: 家康の誤算 「神君の仕組み」の創造と崩壊 (PHP新書)
    磯田先生の書く本はどれもとても面白く読めます。といっても、私が読むのは研究書ではなく、新書だからなのかも知れません。この本は、家康がなぜ幕藩体制を創ることができたのか、江戸時代、誰が神君の仕組みを崩わしたのか、幕末、かくして神君の仕組みは崩壊した、神君の仕組みを破壊した人々が創った近代日本とは、家康から考える日本人というものという5つの章からなっています。家康は天下を取ったあとこの国を支配するのに巧妙な仕掛けをつくり、平和な時代が続いたのですが、誤算が生じて、徳川政権が変質し、崩壊に至ったと著者は考え、そのプロセスを俯瞰しています。いろいろな時点で「神君の仕組み」を骨抜きにする人物や政策が表れたといいます。組織が弱体化する姿を見ておくと、自分たちの劣化を防ぐ力が養われると磯田先生は述べています。徳川時代が現在にあたえている影響も多く、その分析も興味深く読めます。 (★★★★★)

  • 多井 学: 大学教授こそこそ日記

    多井 学: 大学教授こそこそ日記
    文庫本を買いに本屋に行ったら、平積みしてあるのを見つけて思わず買ってしまいました。私もその昔、ご同業だったことがあったからです。帯に「いくらでも手抜きのできる仕事」とありますが、私の経験でもそういう人もそれなりにいました。ちなみに私自身は、こき使われたと思っています。さらに「現役教授が打ち明けるちっとも優雅じゃない生活」とも書かれていますが、これはまさに私の体験と同じ。本に書かれていることがらも、ことごとく納得できます。私は、「そうそう!」といいながら読み終えました。大学教授で儲けている人はごく一部などなど。まぁ大学教授の仕事や生活に興味をお持ちの方は、さほど多くはいらっしゃらないとは思いますが、お暇な方にはどうぞ。 (★★★★)

  • 宮口 幸治: 境界知能の子どもたち 「IQ70以上85未満」の生きづらさ (SB新書)

    宮口 幸治: 境界知能の子どもたち 「IQ70以上85未満」の生きづらさ (SB新書)
    「境界知能」という言葉は、専門家はよく知っていると思いますが、一般のご父兄や、小中学校の先生方にはあまりなじみがないかも知れません。IQという指標でいえば、多くの場合70以上85未満の子どもたちがこれに該当する可能性があります。一見したところでは普通の子どもたちと変わりはなく、なかなか気づかれません。しかし、理論的には約14%の子どもたちが含まれますから、本の帯にあるように「日本人の7人に1人」となります。平均と知的障害のはざまにあり、気づかれにくいものの、授業について行けなかったり、友だちと上手くつきあえなかったり、感情のコントロールが苦手であったりして、当事者の子どもたちは苦戦し、辛い思いをしています。発達障害はよく知られるようになりましたが、境界知能の子どもたちにもしっかり目を向け、必要な支援を提供することは喫緊の課題といえます。この本では、境界知能とはどのような状態なのか、教科学習の前に認知機能を向上することの重要性、子どもの可能性をいかに伸ばしたら良いかについて具体的に、分かりやすく解説されています。 (★★★★)

  • 関裕二: スサノヲの正体(新潮新書)

    関裕二: スサノヲの正体(新潮新書)
    タイトルに惹かれて手に入れたものの、序章の記述が私にとっては退屈でしばらく放っておいたり、読み直そうと思ってくじけたりしていました。しかし、そこを乗り越えるとこの本はとても面白くなり、ほとんど一気読みしました。スサノヲ(素戔嗚尊)の正体を探るプロセスでアマテラス(天照大神)の謎も明らかにされて行き、それもとても興味深いものがあるのです。アマテラスは皇祖神とされますが、実在の初代王と言われる崇神天皇はアマテラスを伊勢に追いやっています。また、伊勢神宮を整備した持統天皇だけは伊勢に参ったものの、それ以降明治になるまで、1,000年以上も歴代天皇は伊勢神宮を訪れていません。明治天皇が東京に遷御したあと武蔵国の鎮守勅祭の社に定めたのは、スサノヲの祀られる氷川神社(現さいたま市)です。明治天皇は氷川神社を訪れた翌年に、伊勢神宮を訪れています。そもそも伊勢にいる神はアマテラスなのかという疑問にも立ち向かっている、古代史や神に関心がある方にはお勧め。 (★★★★★)

  • 安藤 優一郎: 大名屋敷「謎」の生活 (PHP文庫)

    安藤 優一郎: 大名屋敷「謎」の生活 (PHP文庫)
    時代小説をよく読みます。捕物帖、市井の人たちの生活、侍の物語、大名の話などいろいろとあります。庶民の生活については、これまでもいろいろな本でかなり知っていますが、大名の生活については分からないところの方が多いと思っていました。タイトルに惹かれて買ったのですが、大名やその家族の生活が詳しく書かれているのではなく、勤番侍の生活、大名屋敷の庭園、御用達商人や豪農、幕末の動乱と大名屋敷などの話が中心でした。それはそれで知らなかったことが多々あり、興味深く読みました。 (★★★)

  • 服部環ほか: 指導と評価2023年10月号(図書文化社)
    「指導と評価」は、日本教育評価研究会の機関誌であるとともに、日本で数少ない教育評価に関する月刊誌です。この号では、教育・心理検査の意義と活用という特集が組まれています。「教育・心理検査の意義」に始まり、WISC-Ⅴ、KABC-Ⅱなどの個別検査の使い方、解釈の仕方、指導への活かし方がそれぞれの専門の先生によってわかりやすく解説されています。特別支援教育の現場でも、きちんとした心理アセスメント所見に基づいた支援を展開することが望ましいのですが、現場の先生方には敷居が高いようです。ご関心がおありの方には、どのように使えるか、どのように考えたらよいかについて基本的なことがらを理解するのに適しています。出版社のWebサイトからバックナンバーとして購入できます。 (★★★★)
  • 石田 光史, 樋口 広芳(ナツメ社): ぱっと見わけ観察を楽しむ 野鳥図鑑

    石田 光史, 樋口 広芳(ナツメ社): ぱっと見わけ観察を楽しむ 野鳥図鑑
    野鳥図鑑はすでに何冊も持っていますが、この野鳥図鑑は、2015年の刊行で、なぜ今までこの存在に気づかなかったと反省するほど便利そうなもの。掲載されているのは324種ですが、それぞれの特徴や、見わけのポイントがパッとわかるようになっています。その鳥の生活型や生息地、食性や羽色、形態などのほか、雌雄、夏羽冬羽、幼鳥などで特徴が異なる場合は、それらについても説明されています。観察したい行動から、おもしろい生態、探し方までもが載っていますし、鳥の鳴き声が聴けるQRコードも付いています。私自身、野鳥の特定がけっこうアヤシいので、しっかり活用しましょう。 (★★★★★)

  • 千枝大志(風媒社): 街道今昔 三重の街道をゆく (爽BOOKS)

    千枝大志(風媒社): 街道今昔 三重の街道をゆく (爽BOOKS)
    「東海の街道」シリーズの第4巻です。「街道歩きのお供に最適の1冊」といううたい文句。内容は、三重の主な街道、近世三重の城郭図・城下図を読み解く、お伊勢参り小咄、伊勢をめぐる〈参詣〉をデジタル化するの4章構成で、まさに三重の街道歩きの参考書としてよいと思います。私自身も県内の東海道、伊勢街道、美濃街道、濃州街道はほとんど歩き、ほかの街道も部分的に歩いていますし、城もここに載っているところはかなり訪ねています。デジタル化も、ブログに写真・記事を載せていますから、出来不出来はともかく、私も取り組んでいます。県内の街道はさらに歩こうと思っていますし、デジタル化にももっと取り組みたいと考えていますので、十分活用できるでしょう。 (★★★★★)

  • 唐沢孝一: 都会の鳥の生態学 カラス、ツバメ、スズメ、水鳥、猛禽の栄枯盛衰 (中公新書)

    唐沢孝一: 都会の鳥の生態学 カラス、ツバメ、スズメ、水鳥、猛禽の栄枯盛衰 (中公新書)
    都市にもたくさんの野鳥がいることを知る人は少ないかも知れません。私がいつも散歩している地方都市の公園では、これまで10年あまりで70種類近くの野鳥を観察しています。都会は自然の少ない人工的な環境にあふれていますが、野鳥たちはもともとの生態を活かしつつこれらにしたたかに適応してい生きています。この本では、カラス、ツバメ、スズメ、水鳥、猛禽を取り上げ、その都会における生態や、活動の変化、人間と鳥との関係とその変化などについて多くの実例や、調査結果をもとに、豊富な写真を使って楽しく読めるようにまとめられています。 (★★★★★)

  • 堤未果: 堤未果のショック・ドクトリン 政府のやりたい放題から身を守る方法 (幻冬舎新書)

    堤未果: 堤未果のショック・ドクトリン 政府のやりたい放題から身を守る方法 (幻冬舎新書)
    「ショックドクトリン」とは、テロや大災害など、恐怖でこくみんが思考停止している最中に、為政者や巨大資本がどさくさ紛れに過激な政策を推し進める悪魔の手法のことです。アメリカでの3.11以来、日本でも大地震やコロナ禍の裏で知らない間に個人情報や資産が奪われようとしているというのがこの本のテーマ。パンデミックで製薬企業は空前の利益を得、マイナンバーカード普及の先には政府のよからぬ思惑があるなどよくよく注意し、自分の生命・財産を守らないといけないというのが著者の主張。「今だけ、自分だけ、お金だけ」という強欲資本主義に負けないようにするには、ちょっとした違和感を大事にし、お金の流れがその裏にないか、また、それで大もうけして回転ドアをくぐって逃げる輩がいないかをチェックすることです。また、政府が何か、大急ぎで導入しようとしたり、既存の制度を急拡大しようとするときは、要注意だそうです。 (★★★★)

  •  奥山景布子: 葵の残葉 (文春文庫)

    奥山景布子: 葵の残葉 (文春文庫)
    いわゆる「高須四兄弟」である徳川慶勝、松平容保、松平定敬、徳川茂栄は、幕末維新の激動期に、結局のところ官軍と幕府とに分かれて戦う運命になったのですが、この四兄弟を取り上げて埋もれた歴史を活写した小説。私自身は、桑名藩主であった松平定敬が取り上げられているので興味を持って手に取った次第。幕末維新は、次々に色々な出来事が起きて、さまざまな人たちの思惑も複雑に入り組んでいるので、小説にするのは難しいと思っていたのですが、隠れた主人公ともいえる高須四兄弟の視点からとても躍動感のある読み物になっています。また、この時期の歴史をより一層深く理解できたという感想も持っています。 (★★★★)