20230304JRさわやかウォーキング「早春の開運&良縁祈願で運気up! 海辺の海獣・ひな祭とふれあい神宮参り前の『禊』へ」(予告編)
朝は少し冷えましたが、日中は好天に恵まれ、桑名では15.3℃と暖かくなりました。予定通り、JRさわやかウォーキング「早春の開運&良縁祈願で運気up! 海辺の海獣・ひな祭とふれあい神宮参り前の『禊』へ」に行ってきました。いつものように、同級生K氏と二人旅。今回と同じコースのJRさわやかウォーキングは、毎年企画があり、以前から行ってみたいと思っていたのですが、何といっても遠いのです。二見浦は、今は伊勢市になりましたが、旧・二見町にあり、伊勢と鳥羽の間なのです。今回、同級生K氏と意見が一致し(ただ、今日は、近鉄ハイキング酒蔵みてある記で四日市の丸彦酒造(三重の寒梅)に行く企画もあり、若干迷ったのが本当のところ)、出かけたという次第。念願が一つ、かなったというわけです。今日のところは、予告編。
近鉄桑名駅を8時3分に出る伊勢中川行き急行に乗車。JRさわやかウォーキングなのですが、伊勢市駅までは近鉄を利用。その方が運賃が安いのです(すべてJRを利用すると、松下駅までが片道¥1,860)。伊勢中川駅に9時4分に到着。9時7分に大阪方面から来る五十鈴川行き急行に乗り換えて、伊勢市駅に9時29分着。伊勢市駅はJRと近鉄の共同駅。ここでJR参宮線に乗り換え。9時36分発鳥羽行き普通で、スタートの松下駅には9時47分に到着。近鉄(桑名~伊勢市)が¥1,220、伊勢市~松下のJRが¥210で合計¥1,430という次第。
参宮線には初めて乗りました。2両編成で、JRさわやかウォーキングに参加する方でかなりの賑わいでした。受付をするのに、今回も行列。私たちが受付を済ませたときも、行列の最後尾はまだホームでした。9時半から受付開始で、スタートできたのは9時55分頃。
こちらが、今日歩いてきたルートマップ。立ち寄り先は、民話の駅蘇民、松下社、伊勢シーパラダイス(水族館)、二見興玉神社と夫婦岩、賓日館、御塩殿神社など。マップ上は、5.6㎞でしたが、キョリ測で見ると、6.2㎞ほどでした。
まずは、民話の駅蘇民(そみん)。各地にある道の駅と同じような施設です。「蘇民」とは、説話の主人公で、そこから転じて護符の一種も指します。リンク先に詳しい説明がありますが、須佐雄神(すさのおのかみ)が一夜の宿を借りようとして、裕福な弟の巨旦(こたん)将来に断られ、貧しい兄の蘇民将来には迎えられて粟飯などを御馳走になり、そのお礼にと「蘇民将来之子孫」といって茅の輪を腰に着けていれば厄病を免れることができると告げました。はたして、まもなくみんな死んでしまったのですが、その教えのとおりにした蘇民将来の娘は命を助かったといいます。八角柱の木片に「蘇民将来之子孫也」などと書いた護符の類を蘇民将来といっていいます。伊勢地方では家の門口に「蘇民将来之子孫」などと書いた注連をかけて災厄除けとしています。
民話の駅蘇民のとなりに松下社があります。御祭神は、須佐之男命のほか、菅原道真と不詳一座を合わせて三座です。創立年は不詳ですが、一説には平安中期の阿倍清明が神様を招いて祀ったところとも伝えられています。この地には厄除けの「蘇民将来の神話」が言い伝えられており、「蘇民将来子孫家門」の木札のついたしめ縄を1年中玄関に飾る風習があります。境内には、三重県天然記念物に指定されている、樹齢2,000年以上の大楠もありました。
五十鈴川派川を渡って、潮音山太江寺(ちょうおんざんたいこうじ)。真言宗醍醐寺派。伊勢西国三十三所巡礼の第一番札所でもあります。天平年間(729~749年)に行基が開創したとも伝わる古刹で、伊勢神宮や二見興玉神社との関わりが深い寺。本尊の千手観世音菩薩は鎌倉時代作、重要文化財に指定されています。奈良の大仏勧進のため諸国を行脚していた行基が、天照大神のお告げを受けて、二見浦で興玉神(おきたまのかみ。内宮の所管社およびその祭神。内宮の御垣内に鎮座する。正宮の守護神)を参拝したところ、金色の千手観音を感得し、その姿を刻んで祀るため開創したのが当寺で、鎮守社として興玉社も境内に祀ったと伝わっています。
太江寺の先、スタートから2㎞を過ぎて、伊勢シーパラダイス。正式には、「伊勢夫婦岩ふれあい水族館シーパラダイス」のようです。今日のウォーキングのマップを提示すると、大人一人¥2,100のところ、¥1,000で入れたのですが、パス。海獣がたくさん飼われていて、ツメナシカワウソ、コツメカワウソ、セイウチ、トドなどがいるところですが、オッサン二人で見るのもどうかということでパスした次第。伊勢夫婦岩めおと横丁を通り抜けて、夫婦岩方面に向かいました。
有名な夫婦岩。改めて説明するまでもありませんが、古来より日の出遙拝所として知られてきました。沖合約700m先には猿田彦大神縁りの興玉神石(霊石)が鎮まり、そこは降臨する神の依り代であり、常世の国から神が寄りつく聖なるところと言われてきました。夫婦岩はこの興玉神石と日の出を遙拝する鳥居とみなされています。男岩は高さ9m、女岩は高さ4mで、夫婦岩を結ぶ大注連縄は1本の長さ35mで男岩に16m、女岩に10m張られていて、その間は9mあります。毎年、5月5日・9月5日・12月中旬土日曜日に大注連縄張神事が行われ多くの人で賑わいます。前にも来たはずなのですが、いつ、誰とという記憶はハッキリしません。
二見興玉神社。御祭神に猿田彦大神を祀り、縁結び・夫婦円満・交通安全などにご利益のある神社です。オッサン二人でお参りするのもどうかというところですが、わが家には居候がいますので、代参(苦笑)。K氏には、「本人を連れてこないとなぁ」と言われてしまいましたが……。古くより神宮参拝の前に二見浦の海水で心身を清める禊をする「浜参宮」という習わしがあり、現在でもまずこちらに参拝し、お祓いを受けてから神宮へ向かう参拝者も多いそうです。境内には、猿田彦大神のお使いとされる二見蛙(無事にかえる、貸したものがかえる)が多数奉納されています。
二見興玉神社から西に向かいます。松並木のある道を歩いて行くのですが、南側には旅館街。私の両親の世代、故郷の西三河地方の小学生の修学旅行は、ここ二見と伊勢だったと聞いています。このあたりの旅館に泊まったのかも知れません。そう思うと、何となく懐かしい景色のように思えてきます。同級生K氏のお母様は、このあたりの松並木をバックに撮った記念写真があったそうです。
賓日館。個人的にはここがメインの目的地です。明日まで伊勢市二見町では、「おひなさまめぐりin二見」が行われており、賓日館はそのメイン会場といっても良いところですが、私が見たかったのは建物です。賓日館は、明治20(1887)年、伊勢神宮に参拝する賓客の休憩・宿泊施設として、神宮の崇敬団体・神苑会が建てました。明治天皇の母にあたる英照皇太后のご宿泊に間に合うようにと、明治19(1886)年12月に着工、翌年2月19日に竣工。その後、明治末期から大正初期にかけてと昭和初期の2回の大増改築を重ね、現在の状態となっています。
明治24(1891)年7月29日から3週間余り、ご幼少時の大正天皇が避暑や療養、水泳訓練などを兼ねて滞在されたのをはじめ、歴代諸皇族、各界要人が数多く宿泊されました。明治44(1911)年23月には隣接する二見館に払い下げられ、二見館の別館として平成11(1999)年まで宿泊所とされてきました。二見館の廃業後、平成15(2003)年に二見町に寄贈。 賓日館では、建物だけでなく庭園も含めて、当時一流の建築家による品格のある洗練されたデザイン、選び抜かれた材料やそれに応える職人たちの技など、日本の伝統建築の粋を目の当たりにすることができます。
賓日館からは二見浦沿いを歩いて、御塩殿神社(みしおどのじんじゃ)へ。御塩の神様である御塩殿鎮守神(みしおどののまもりのかみ)が御祭神です。伊勢神宮内宮の所管社で、神宮の祭典で使用する堅塩(かたしお)を作る所です。御塩のもとになる高濃度の塩水は、御塩殿神社域内の御塩焼所(右の写真)で煮つめて荒塩となり、御塩殿で型に入れて焼き固められます。毎年10月には御塩殿祭が行われています。あとで知ったのですが、今日から3月の御塩焼固が始まったそうです(こちら)。拝殿の奥に堅塩が20個ほど並べられていました。これで今日の目的地は、コンプリート。
JR参宮線二見浦駅に向かいます。ゴールには、13時5分を過ぎた頃に到着。変わった形の駅舎ですが、これは夫婦岩をモチーフにしたもので、平成5(1993)年に建て替えられました。ちなみに駅名は「ふたみのうらえき」と読みます。
幸い、13時15分発の快速みえ14号名古屋行きがありました。これに乗って、伊勢市駅まで。伊勢市駅で外宮参道にある店で昼食を摂ることにしたのです。二見浦駅から伊勢市駅までは、¥210。ホームには行列があったのですが、空いていて座れました。このまま桑名まで行っても良いのですが、¥1,860もかかりますし、桑名駅に着く14時38分まで昼ご飯がお預けになってしまいます。
伊勢市駅で降りて、外宮参道へ。伊勢うどんを食べようということで、「じろべえ」さんへ。テキトーに入ったお店でしたが、大当たり。しかし、ここはメニューが伊勢うどんとビールしかないというところ。かなりのこだわりがあるようで、隠れた人気スポットなのかも知れません。帰ってから調べたところでは、伊勢うどん専門店は、伊勢でも珍しいそうです。メニューに「めかぶいり」があったのですが、女将さんは鳥羽の答志島のご出身とか。左の写真は、食べ終えて外に出て来たときのもの。4人の方が外で待っていました。私は、今日は「月見伊勢うどん(¥650)」をチョイス。ここの伊勢うどんは、なかなかのもので大満足。
伊勢市駅に戻り、14時12分発の伊勢中川行き普通に乗車。松阪駅に14時40分着。ここで、松阪駅始発(14時54分)の名古屋行き急行に乗って桑名まで。桑名駅には16時3分着。¥1,220。一昨年の伊勢参りツアーのときと同じで、伊勢まで行くと、ウォーキングも1日かかります。
今日のGoogle Fitのデータ。二見浦で歩いた距離は、キョリ測では6.2㎞でした。これに昼食に歩いた分(0.7㎞ほど)と、自宅から桑名駅往復(2.4㎞ほど)が加わってトータルでは9.5㎞、18,060歩でした。右の写真は、受付の時、先着200名まで配られた「蘇民将来の厄除け」。裏には、志摩の海女さんが身につける魔除けである「ドーマン・セーマン」が描かれています。これは、普段からのウォーキングのお守りにちょうど良い気がします。
もう一つは、ゴールの二見浦駅で、クイズに全問正答していただいた「JRさわやかウォーキング記念シール」の裏側。賓日館の説明などが書かれています。以上、予告編はここまで。いつものように本編はまた明日以降ボチボチと書いてくつもり。
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ひらいさん、おはようございます。
さわやかウォーキングは、JR東海のイベントですので、愛知、岐阜、三重はもちろん静岡でもあります。
近場でないとなかなか参加は難しいですね。
二見浦駅は、なぜあのようなデザインなのか不思議だったのですが、クイズ全問正答の記念品にその由来が書いてありました。
夫婦岩、二見興玉神社、私も昔行った記憶があるのですが、いつ、誰と行ったのかはまったく思い出せません(苦笑)。
JRのイベントなのに、ほとんどの区間、近鉄を利用しましたが、400円以上差があるのは、年金生活者にはちょっと痛いところです。
JRで岐阜に行くときも、名古屋でいったん改札を降りた方が安くなります。
家内の友人に教えてもらってから、JRを利用するときにはあらかじめ確認します。
投稿: mamekichi | 2023年3月 5日 (日) 10時45分
mamekichiさん、おはようございます!
さわやかウォーキング、あちこちで開催されるんですね、このコースだと観光っぽくて楽しめそうです。二見浦の駅も、夫婦岩をモチーフにしているとは、粋な計らいです、その夫婦岩は一度だけ行った事が有りますが、もう30年以上前の事で、全く記憶が無いです。
伊勢市駅近くの伊勢うどん、自分も食べたことあります、独特なうどんですね。
鉄道運賃も、色々な方法で安く移動出来るんですね、まだ鉄オタやってる時、途中下車した方が安いというのも判って、あちこち寄り道して乗り鉄を楽しんだ事もあります。
投稿: ひらい | 2023年3月 5日 (日) 07時23分
しばっちゃん、おはようございます
このお店は、伊勢うどん専門店で、メニューにはメカブをトッピングしたものもありますから、しばっちゃんが行かれたお店でないかと思います。
女将さんは、答志島のご出身だとか。
とてもおいしい伊勢うどんでした。
投稿: mamekichi | 2023年3月 5日 (日) 04時53分
「じろべえ」だったか、名前は覚えていないのですが、ちょっと奥まった路地の所に、伊勢うどんを出しているお店があって、私も何回か食べに行きました、。私はメカブの入った伊勢うどんを注文したように思います。女将さんが、ある時、デザートにブドウを出してくださいました。お昼時は混むので、時間をずらして行きました。確かに、美味しい伊勢うどんです。
投稿: しばっちゃん | 2023年3月 4日 (土) 23時31分