20230304JRさわやかウォーキング「早春の開運&良縁祈願で運気up! 海辺の海獣・ひな祭とふれあい神宮参り前の『禊』へ」(その1)……松下駅をスタートし、民話の駅蘇民、松下社、太江寺から伊勢シーパラダイス、伊勢夫婦岩めおと横丁へ
3月4日に行ってきたJRさわやかウォーキング「早春の開運&良縁祈願で運気up! 海辺の海獣・ひな祭とふれあい神宮参り前の『禊』へ」の本編その1です。この日は上天気で、桑名では最高気温が15.3℃になりました。歩いていると汗ばむくらいの気候です。このウォーキングの企画は毎年あり、以前から参加したいと思っていましたが、ようやく念願が叶ったという次第。おひな様はともかく、二見興玉神社や夫婦岩、賓日館を訪ねたいと考えていたのです。今回も、同級生K氏と二人旅。彼とのウォーキング歴も、4年目に入りました。最初は、2020年1月26日の「酒蔵みてある記 細川酒造の銘酒『上げ馬』と多度大社・追儺祭」でした。
JRさわやかウォーキングでしたが、伊勢市駅までは近鉄を利用しました。その方が運賃が安いのです。近鉄桑名駅を8時3分に出る伊勢中川行き急行に乗車。すべてJRを利用すると、松下駅までが片道¥1,860。伊勢中川駅に9時4分に到着。9時7分に大阪方面から来る五十鈴川行き急行に乗り換えて、伊勢市駅に9時29分着。伊勢市駅はJRと近鉄の共同駅。ここでJR参宮線に乗り換え。9時36分発鳥羽行き普通で、スタートの松下駅には9時47分に到着。近鉄(桑名~伊勢市)が¥1,220、伊勢市~松下のJRが¥210で合計¥1,430という次第。ちなみに、JR参宮線には初めて乗りました。
スタートの松下駅は、昭和38年(1963)年4月に新設開業した無人駅。快速「みえ」も、時間帯によっては停車します。2020年の1日の平均乗車人数は32人だそうですが、この日は大賑わい。盛り土の上にホームだけがある駅なのですが、ホームから人があふれそうでした。
受付をするのに、今回も行列。私たちが受付を済ませたときも、行列の最後尾はまだホームでした(右上の写真)。9時半から受付開始で、スタートできたのは9時55分頃。初めは、右の写真のように田園地帯を進みます。いかにもウォーキングに来たという感じ。
こちらがこの日歩いた詳しいルートマップその1。松下駅をスタートし、まずは民話の駅 蘇民へ。すぐ隣に松下社という神社があり、そこから北上し、五十鈴川派川を渡って太江寺。古い町並みを通って、伊勢シーパラダイスへ。そこから伊勢夫婦岩めおと横丁を通り抜けて、夫婦岩、二見興玉神社へと向かいます。
いきなりの余談ですが、松下駅を出て歩いていたら、左の方角にこんなものが見えていました。ともいきの国伊勢忍者キングダムにある安土桃山城。ルートマップその1の左端にあります。平成5(1993)年に伊勢戦国時代村として発足していますので、私などはこの古い名前の方がなじみです(こちら)。忍者・戦国時代・安土桃山時代が主題であるテーマパーク。こんなところにあったんだというのが、実感でした。
民話の駅 蘇民(そみん)です。各地にある道の駅と同じような施設です。「蘇民」とは、説話の主人公で、そこから転じて護符の一種も指します。リンク先に詳しい説明がありますが、須佐雄神(すさのおのかみ)が一夜の宿を借りようとして、裕福な弟の巨旦(こたん)将来に断られ、貧しい兄の蘇民将来には迎えられて粟飯などを御馳走になり、そのお礼にと「蘇民将来之子孫」といって茅の輪を腰に着けていれば厄病を免れることができると告げました。はたして、まもなくみんな死んでしまったのですが、その教えのとおりにした蘇民将来の娘は命を助かったといいます。八角柱の木片に「蘇民将来之子孫也」などと書いた護符の類を蘇民将来といっていいます。伊勢地方では家の門口に「蘇民将来之子孫」などと書いた注連をかけて災厄除けとしています。農産物や食品などを売っているのですが、パスしています。
その隣にあるのが、松下社。御祭神は、須佐之男命のほか、菅原道真と不詳一座を合わせて三座です。創立年は不詳ですが、松下地区の氏神として崇敬された古社で、「氏経神事日次記」(文安6(1449)年6月15日贄海神態の条に「其雨の間、饗に於いては、松下社の拝殿に於いてこれを調理す」という記事があるのが最古の記録だそうです。一説には平安中期の安倍清明が神様を招いて祀ったところとも伝えられており、境内の蘇民の森は清明森とも呼ばれているといいます。また、入口付近には「コウザキサン」が祀られているという土地の伝承があるようで、当社を式内社であり、皇大神宮摂社でもある神前神社の旧地とする説もあります。狛犬はなく、多くの神社で狛犬があるところには、榊の束がありました。
この地には厄除けの「蘇民将来の神話」が言い伝えられており、「蘇民将来子孫家門」の木札のついたしめ縄を1年中玄関に飾る風習があります。境内には、「蘇民祠」があり、蘇民将来が祭神として祀られています。ただし、この祠は、平成27(2015)年10月と日付が書かれていました。また、「八幡さん」と書かれた木札の脇に榊が束ねられ、小さな鳥居があります。八幡神は応神天皇ですが、ご祭神にはありません。榊の束は、山の神かも知れません。
ここには、三重県天然記念物に指定されている、樹齢2,000年以上の大楠もありました。環境省巨樹巨木林データベースによれば、幹周/9. 00m、樹高/12m。主幹は、地上5mほどを残して枯損し、下部は空洞化していますが、全体としては堂々たる景観を呈しています。
二見町松下を進み、五十鈴川派川を日の出橋で渡って行きます。この五十鈴川派川が、以前は五十鈴川の本流であったといいます。五十鈴川に囲まれた伊勢市二見町は三角州のような形状です。
スタートから1.5㎞ほどで太江寺の参道入り口に来ます。この日は、海岸沿いのルートで、ほぼ平坦かと思っていたら、あに図らんや(苦笑)。太江寺に入って行くにはかなりの坂をのぼらねければなりませんでした。帰宅後、キョリ測で調べたら、標高30mほどでした。
潮音山太江寺(ちょうおんざんたいこうじ)は、真言宗醍醐寺派。伊勢西国三十三所巡礼の第一番札所でもあります。音無山の中腹に位置しています。天平年間(729~749年)に行基が開創したとも伝わる古刹で、伊勢神宮や二見興玉神社との関わりが深い寺。本尊の千手観世音菩薩は鎌倉時代作、重要文化財に指定されています。奈良の大仏勧進のため諸国を行脚していた行基が、天照大神のお告げを受けて、二見浦で興玉神(おきたまのかみ。内宮の所管社およびその祭神。内宮の御垣内に鎮座する。正宮の守護神)を参拝したところ、金色の千手観音を感得し、その姿を刻んで祀るため開創したのが当寺で、鎮守社として興玉社も境内に祀ったと伝わっています。右の写真は、境内にあった「元興玉社」。平安時代には弘法大師空海が護摩の修行をし、鎌倉時代以降には西行、重源、鴨長明、醍醐天皇、明治期には山岡鉄舟等、多くの文化人等との関わりがあったといいます。
庚申堂や、薬師如来もあります。伊勢西国三十三所巡礼の大一番札所ということもあってか、歴史を感じさせるお寺です。急坂を登ってきたこともあって、さほど歩いていないにもかかわらず、小休止(微苦笑)。
山門もなかなか立派なものでした。山門には、これもまた歴史を感じさせる仁王様がご鎮座。ちなみに、太江寺は、境内の藤棚いっぱいに薄紫の花房を広げる樹齢150年ともいわれる藤をはじめ、桜や紫陽花など、四季を通じて花々に彩られた花の寺としても有名だそうです。
太江寺を降りて、二見町江(ふたみちょうえ)の町を歩いて行きます。古い町並みで、懐かしい感じがします。煉瓦造りの煙突も見えます。
二見町江の交差点を渡ると、伊勢シーパラダイスの前に出ます。正式には、「伊勢夫婦岩ふれあい水族館シーパラダイス」す。今日のウォーキングのマップを提示すると、大人一人¥2,100のところ、¥1,000で入れたのですが、パス。海獣がたくさん飼われていて、ツメナシカワウソ、コツメカワウソ、セイウチ、トドなどがいるところですが、オッサン二人で見るのもどうかということでパスした次第。その昔、子どもたちを連れて来た記憶があるのですが、ちょっとあやふや(苦笑)。年はとりたくありません。
伊勢シーパラダイスのとなりに伊勢夫婦岩めおと横丁があります。伊勢志摩最大級の屋内型お土産ショッピング施設だそうで、「夫婦岩」に隣接した屋内型の土産などのショッピング施設。飲食店もありますし、伊勢ならではの体験ができる「めおと岩アクティビティ」もあります。いかにも昭和の雰囲気が残っています。この中を通り抜けて、夫婦岩方面に向かいますが、その1はここまで。
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