20221029JRさわやかウォーキング「伊勢鉄道線開業35周年記念 歴史と文化に触れる鈴鹿市を再発見!」(その1)……関西線河曲駅をスタートし、鈴鹿市考古博物館、伊勢国分寺跡、冨士山1号古墳、高岡山中央公園から高岡城跡へ
10月29日のJRさわやかウォーキング「伊勢鉄道線開業35周年記念 歴史と文化に触れる鈴鹿市を再発見!」の本編その1です。この日は、よく晴れて、桑名では最高気温は22.0℃。ウォーキング日和でした。「伊勢鉄道線開業35周年記念 歴史と文化に触れる鈴鹿市を再発見!」に行ってきました。JR関西線河曲(かわの)駅から伊勢鉄道鈴鹿駅まで、コースマップ上、9.8㎞。JRさわやかウォーキングは、5月以来(2022年5月22日:20220522JRさわやかウォーキング・近鉄ハイキング共同企画「四日市けいりんバンク特別開放と四日市の鉄道・バスグッズマルシェ第2弾!!」(完))。
この日実際に歩いたルートマップは、こちら。河曲駅から鈴鹿市考古博物館、伊勢国分寺跡、冨士山1号古墳、高岡山中央公園、高岡城跡、常夜灯、神戸の見附跡、観音寺、龍光寺、神戸宗社、神戸城跡と回ってきました。長丁場でしたからなるべく寄り道はしないでおこうと思ったものの、ついつい好奇心から3箇所ほど寄り道をしてきました。そのため、キョリ測で調べると、現地では11.3㎞を歩きました。今回も同級生K氏と二人旅。
JR桑名駅を8時14分に出る亀山行き普通電車に乗車。河曲駅には8時46分に到着。¥420。その昔、鈴鹿で働いていましたが、当時は、このあたりには来たことなし。河曲駅に来たのは、2019年4月20日にあったJRさわやかウォーキング以来(20190420JRさわやかウォーキング「旧東海道 石薬師宿と鈴鹿「植木まつり」を訪ねて」へ(予告編))。昭和3(1928)年に木田信号場として開設。昭和24年(1949)年に鈴鹿駅に格上げされたものの、昭和45(1970)年には無人駅になってしまいました。市街地から遠いのが難点。昭和48(1973)年、伊勢鉄道伊勢線の開業のとき、河曲駅に改称しています。ということは、この日は、旧鈴鹿駅から現鈴鹿駅まで歩いたということ(微笑)。2019年のデータでは、1日の乗降者数は322人。この数値からすると、この日は大賑わい。
こちらが、詳しいルートマップその1。河曲駅は、鈴鹿川にほど近いところにあります。ぐるっと回って関西線の踏切を越え、ほぼ北に進みます。鈴鹿市考古博物館、伊勢国分寺跡を回ってから東へ。
スタート看板をいつものように撮影したのですが、チェックを怠り、ピンボケ写真でした(涙)。スタートは8時50分。左はスタート直後の西の方の写真。奥に見える山並みは、鈴鹿山脈。その手前にある大きな建物あたりは、今年2月5日の東海道ウォーキング(0220205東海道ウォーキング(日永の追分~加佐登)(予告編))で通った石薬師宿の北側あたり。右の写真は、400mあまり歩いて、木田の町に入ったところにあった看板。笑えました。
しばらく左の写真のようなところを歩いて行きます。昔からある町のようで、ゆったりとした気分。ただし、微妙に登り道(苦笑)。お地蔵さんもありましたが、よほど有名なものでなければ、その由緒などは分からないのが、残念。このあと1㎞ほど、上り坂。
スタートから1.7㎞、ほぼずっと登ってきて、鈴鹿市考古博物館に至ります。国史跡伊勢国分寺跡の南に隣接して建てられた考古学を専門とする博物館です。市内から出土した土器・石器・瓦などを保管・展示しています。
12月18日まで「秋季特別展『国分寺』」が開催されています。全国の国分寺の発掘調査成果、出土品、整備状況などが、資料の展示や写真パネルで紹介されています。この日は、伊勢国分寺まつりが行われるということで無料開放されていました。
こちらが伊勢国分寺跡。奈良時代に聖武天皇の詔により日本各地に建立された国分寺のうち、伊勢国国分僧寺の寺院跡です。三重県北部、鈴鹿川左岸の段丘台地上に位置しており、付近では、古代東海道およびその河曲駅家の存在も推定されています。寺域は大正11(1922)年に国の史跡に指定されました。この日は、伊勢国分寺まつり。10時からということで、まだ準備中でした。
復元されている建物は、この「南東隅建物」のみでした。2棟の掘立柱建物が、並列して南北に9mの間隔で、伽藍地の南東隅に収まるように建てられていたといいます。身舎(もや)の規模は、東西15m×南北6m。身舎は、物置小屋、離れなどのようです。
伊勢国分寺跡から西を見ると、御在所岳がよく見えました。標高1,212m。頂上の気象レーダーのドームや、御在所ロープウェイの「6号鉄塔」と呼ばれる白い鉄塔もよく見えます。標高約943m地点に建つ御在所ロープウエイの支柱です。高さは61mあり、いまなお「日本一」の規模を誇っています。
伊勢国分寺跡からは東へ進みます。このあたりは初めて来たところで、土地勘はありません。地図と案内標識にしたがってひたすら歩いて行きます。伊勢国分寺跡から東へ1㎞ほど歩いたところ、菅原神社(しだれ梅で有名)の南付近で、変わったところを見つけました。気になって近寄ってよく見たら「冨士山1号古墳」とありました。全長54mの墳丘に敷き詰めたふき石や、祭祀が行われた場「造り出し」の一部が出土したそうです。古墳は「大鹿(おおか)の大塚」と呼ばれ、地元は「古事記」「日本書紀」に記された古代豪族、大鹿氏の本拠地との説があるといいます。5世紀終わりごろに築かれたとみられ、前方後円墳の前方部が小さい「帆立て貝式」と分かっています(こちらに中日新聞の記事があります)。「犬も歩けば棒に当たる」ではありませんが、実際に歩いて、見てみないとおもしろいものはみつかりません。
スタートから4㎞で高岡台の住宅団地に入ります。そこに高岡山中央公園。
10時10分過ぎに高岡山中央公園に到着。ここで10分ほど小休止。ここは、早くも、詳しいルートマップその2の範囲になります。
比較的新しい住宅団地の中にある公園。親子連れの方が遊んでいたり、イヌの散歩をしている人がいたり。キョリ測で見ると、標高40mほどの高さにあり、眺望が利きます。伊勢湾から、南は遠く伊勢の山の方まで見えています。
高岡山中央公園からはいったん下りになります。10m弱下ったところに「
高岡山周遊コース」「西展望台に至る」という案内があり、ここを登って、高岡城跡に行きます。鈴鹿川北岸の丘陵に築かれた城の跡です。築城年代は不明ですが、神戸城主神戸友盛(具盛)の家老山路弾正によって修繕されたとされます。歴代城主は山路弾正、小島兵部。現在は高岡城跡公園となっています。永禄10(1567)年と翌11(1568)年の二度にわたって織田信長の武将、滝川一益の猛攻を受けたが落城しませんでした。しかし、二度にわたる大軍の侵攻という不利な戦況下で山路弾正と主君神戸友盛は最終的に信長の三男織田信孝を神戸家の養子にすることで講和を受け入れます。元亀2(1571)年、神戸友盛は信長によって隠居を命ぜられると、主君の不遇に山路弾正は神戸城討伐の謀叛を企てたが失敗し自刃。その後は、信孝の異母兄弟にあたる小島兵部が高岡城主となりました。1582年本能寺の変の後、小島兵部が神戸城へ移り、高岡城は廃城となっています。
城跡は遺構が不明瞭ですが、西側に堀跡が確認できます。右の写真がそれのようで、ここには「空堀」という標識が建てられていました。
また、ここは標高50mで、近くには鈴鹿市街地、遠くには伊勢湾から伊勢方面までよく見えます。苦労して登った甲斐がありました。城跡には、右の写真のように休憩所もつくられています。その1は、キリがよいのでここまで。その2は、高岡橋を渡って鈴鹿川を越え、階段付きの常夜灯から。
« 貝塚公園でウグイス | トップページ | ジョウビタキ・デーかな? »
「旅行・地域」カテゴリの記事
- 20250420JRさわやかウォーキング「リニア中央新幹線『勝川非常口』見学コース」へ……ハイキング/ウォーキング200回記念(一回完結)(2025.04.20)
- 20250405近鉄ハイキング「【三岐鉄道合同企画】いなべの桜・貨物鉄道博物館と『おふろcaféあげき温泉』でととのう」へ(一回完結)(2025.04.05)
- 20250223近鉄ハイキング「酒蔵みてある記 神楽酒造『神楽』」へ(一回完結)(2025.02.23)
- 20250209近鉄ハイキング「酒蔵みてある記 早川酒造部『天一』」へ(一回完結)(2025.02.09)
- 20250206近鉄あみま倶楽部ハイキング「七里の渡・大福田寺コース」へ(一回完結)(2025.02.06)
「散歩」カテゴリの記事
- 京町のお宅の巣にもツバメがやって来ました(2025.04.21)
- 20250420JRさわやかウォーキング「リニア中央新幹線『勝川非常口』見学コース」へ……ハイキング/ウォーキング200回記念(一回完結)(2025.04.20)
- カラスはパンの耳を隠したのを忘れているのか?(2025.04.19)
- 商店の巣でツバメが手直しをしています(2025.04.18)
- 今日の主役は、ハシボソガラス(2025.04.17)
「地蔵」カテゴリの記事
- 20240126津島神社初詣ウォーキング(その3)……瑞泉寺、六角地蔵、本町筋、坂井町の井戸、津島神社道標、堤下神社を経て「なすがまま」で昼を食べ、津島神社にゴールにて「完」(2024.02.04)
- 20240126津島神社初詣ウォーキング(予告編)(2024.01.26)
- 20231216「大黒屋光太夫ゆかりの地をめぐる」ウォーキング(その1)……伊勢若松駅をスタートし、菩提寺の緑芳寺、観誘寺、台蓮寺、春日稲荷神社、開国曙光碑(3代目)、若松小学校の大黒屋光太夫座像を見る(2023.12.17)
- 20231125「菰野ウォーキング」(その2)……札の辻、廣幡神社庄部御旅所、五郎兵衛地蔵から湧水池でカワセミを見る(2023.12.06)
- 20230702美濃街道(養老街道)ウォーキング「美濃青柳~大垣」(その1)……美濃青柳駅をスタートし、六社神社、正円寺他を周り美濃路との追分の塩田橋まで(2023.07.07)
「歴史散歩」カテゴリの記事
- 20250420JRさわやかウォーキング「リニア中央新幹線『勝川非常口』見学コース」へ……ハイキング/ウォーキング200回記念(一回完結)(2025.04.20)
- 20250314四日市市立博物館の「四日市の生んだ『日本のライト兄弟』玉井兄弟展」へ(2025.03.14)
- 20250209近鉄ハイキング「酒蔵みてある記 早川酒造部『天一』」へ(一回完結)(2025.02.09)
- 20250206近鉄あみま倶楽部ハイキング「七里の渡・大福田寺コース」へ(一回完結)(2025.02.06)
- 2025年元旦に歴史散歩ならぬ、歴史ドライブへ……伊勢奥津駅、北畠神社、君ヶ野ダム(本編、一回完結)(2025.01.06)
「JRさわやかウォーキング」カテゴリの記事
- 20250420JRさわやかウォーキング「リニア中央新幹線『勝川非常口』見学コース」へ……ハイキング/ウォーキング200回記念(一回完結)(2025.04.20)
- 2024年ハイキング/ウォーキングのまとめ(2024.12.28)
- 20241208近鉄ハイキング・JRさわやかウォーキング「ぶらり東海道桑名宿 歴史と和菓子めぐり」へ(一回完結)(2024.12.08)
- 20241026JRさわやかウォーキング「亀山の広大な茶畑を歩く」へ(その2)……亀山公園、ますみ児童公園、多聞櫓、石井兄弟敵討遺跡石碑、伊勢亀山 備中松山藩主交替之碑から亀山駅にゴールにて「完」(2024.10.28)
- 20241026JRさわやかウォーキング「亀山の広大な茶畑を歩く」へ(その1)……井田川駅をスタートし、能褒野神社、中の山パイロット(亀山茶畑)へ(2024.10.27)
「城・城跡」カテゴリの記事
- 20250206近鉄あみま倶楽部ハイキング「七里の渡・大福田寺コース」へ(一回完結)(2025.02.06)
- 2025年元旦に歴史散歩ならぬ、歴史ドライブへ……伊勢奥津駅、北畠神社、君ヶ野ダム(本編、一回完結)(2025.01.06)
- 20250105近鉄ハイキング酒蔵みてある記 伊藤酒造「鈿女」へ(一回完結)(2025.01.05)
- 歴史散歩ならぬ、歴史ドライブへ……伊勢奥津駅、北畠神社、君ヶ野ダムへ(予告編)(2025.01.01)
- 20241208近鉄ハイキング・JRさわやかウォーキング「ぶらり東海道桑名宿 歴史と和菓子めぐり」へ(一回完結)(2024.12.08)
「名所旧跡」カテゴリの記事
- 20250420JRさわやかウォーキング「リニア中央新幹線『勝川非常口』見学コース」へ……ハイキング/ウォーキング200回記念(一回完結)(2025.04.20)
- 20250206近鉄あみま倶楽部ハイキング「七里の渡・大福田寺コース」へ(一回完結)(2025.02.06)
- 2025年元旦に歴史散歩ならぬ、歴史ドライブへ……伊勢奥津駅、北畠神社、君ヶ野ダム(本編、一回完結)(2025.01.06)
- 20250105近鉄ハイキング酒蔵みてある記 伊藤酒造「鈿女」へ(一回完結)(2025.01.05)
- 歴史散歩ならぬ、歴史ドライブへ……伊勢奥津駅、北畠神社、君ヶ野ダムへ(予告編)(2025.01.01)
コメント