20220319東海道ウォーク「加佐登~井田川」(その3)……西富田町から井田川駅にゴール(完)
3月19日に行ってきた”東海道ウォーク「加佐登~井田川」”の本編その3です。その2では、鈴鹿川沿いから安楽川沿いの汲川原、中冨田、西冨田を歩きました。西冨田の福萬寺では、掲示板にあった「煩悩を卒業することはできません 松本梶丸」ということばに悩みました。あらゆる煩悩を欠くことなく具えている私にとっては、戸惑いを残したまま、次へ進むのです(苦笑)。ルートマップその2では、「ひろせ道」道標、西冨田の川俣神社、和泉公民館の地蔵尊、弘法井戸、和泉の川俣神社が残っています。
「ひろせ道」道標です。この道標も、田中音吉の寄付により建立された道標です。田中音吉については、その2の記事に詳しく書きました(2022年3月23日:20220319東海道ウォーク「加佐登~井田川」(その2)……汲川原から西冨田の福萬寺へ)。ここから北に1.5㎞ほど行ったところに鈴鹿市広瀬町がありますから、そこへの道を示すものと思います。
安楽川の手前に西冨田の川俣神社があります。主祭神は、多紀理毘売命(たぎりひめのみこと:素戔嗚尊と天照大神が高天原で誓約(うけい)をした際、天真名井(あめのまない)の水滴の中から生まれた宗像三神の一神。福岡県玄海町の宗像大社の沖津宮に祀られています)。相殿神は、経津主命、武甕槌神、玉依毘売命、品陀和気命、息長帯比売命、崇徳天皇、大穴牟遅命、金山毘古神、八衢比古神、八衢比売神、久那斗神。鳥居の近くには、庚申塔屋、山の神もあります。
このあたりは、東海道の道筋に面して賑わった地域であり、古くは八王子と称されていました。当社は、この町の南端に鎮座しています。現存している棟札によれば、中世近世を通じ宝殿その他社殿の造営が行われていたようです。明治41(1908)年、中富田町の川俣神社と共に和泉の川俣神社に合祀されましたが、その後、昭和23(1948)年、氏子の総意により分祀され、現在に至っています。ご覧のように、開かれた空間にある神社で、気持ちも解放される感じでした。

ここには、無上冷水井戸跡があります。神戸城主であった織田信孝が愛飲したと伝わる井戸の跡です。ここから、神戸城は、東に直線距離で6.7㎞ほどのところにあります。神戸城まで水を運んだと思うのですが、それもけっこう大変でしょう。境内には、また、旧和泉橋の親柱が1基、保存されており、「昭和10年6月竣功」の文字が見えます。
さらに道標もありました。「右ひろせ 左はたけ」と刻まれています。「ひろせ」は、上掲の「ひろせ道道標」の鈴鹿市広瀬町と思われます。「はたけ」は不明。もともと、どこにあったかも不明。
西冨田の川俣神社は、安楽川のすぐそば。和泉橋で安楽川を渡ります。渡った先は、鈴鹿市和泉町。旧東海道は、このあたりに土橋がかかっていましたが、出水時には渡しがあったそうです。和泉公民館の前に「弘法井戸 500m」という看板がありました。これもノーチェックでしたが、寄り道。建屋は新しいのですが、井戸自体は古そうでした。現地に説明板はなく、ネットで検索しても何も出て来ません。
その弘法井戸の南に鳥居が見えましたので、さらに寄り道。これが、和泉の川俣神社でした。主祭神は、大穴牟遅命(おおあなむちのみこと:「日本書紀」が設定した国の神の首魁(しゅかい)。「古事記」では大国主神の一名とされる)。相殿神は、市杵島比売命、久那斗神、八衢比古神、八衢比売神、道反大神(ちかえしのかみ=道神=道祖神)。
延喜式内社と比定されています。創始は、不詳。江戸時代の地誌類には八王子社とありますが、和泉町の位置が鈴鹿川の本流と出合うところにあり、川俣神社の名がでたものと考えられています。明治41(1908)年、井田川村各地に鎮座の諸社を合祀しましたが、昭和26(1951)年、各村の氏子の総意により中冨田、西富田の川俣神社等を分祀し、現在に至っています。これで、このあたりの川俣神社4社にお参りしたことになります。
和泉公民館のところまで戻りました。この公民館は、いかにも昭和の公民館という雰囲気。私の実家近くの公民館もこんな建物だった記憶があり、懐かしい気がしました。この敷地内に地蔵堂。由緒その他は、不明。
地蔵堂は、由緒が明らかでないことも良くありますが、それはちょっと残念な気がします。
和泉公民館の敷地内にも、旧和泉橋の親柱が保存されています。さらに、こんな写真を載せて良いのかと若干迷いましたが、公民館のトイレ(右の写真)。公民館本体と同様に、昭和の雰囲気たっぷりのトイレというか、公衆便所といった方が似合います。
実際に歩いたルートマップはその3に入ります。和泉公民館の先で6㎞を過ぎます。和泉西のバス停のところで、道標と地蔵堂。地福寺の手前に明治天皇御小休所碑。ここは観音堂跡で、ここにも和泉橋の親柱があります。県道641号線を越えると、東海道は田舎道。関西線井田川踏切を越え、地蔵堂らしきものを見て、いったん井田川駅にゴール。ここまでで7.3㎞、時刻は12時30分。時刻表を確認してから、昼食へ。
道標は、「のゝぼり道」とある2基が並んでいます。左の写真で手前にある、自然石に彫ったものは江戸時代のもので、奥にある石柱は大正3年のものです。いずれも半分近くが埋まっているのは残念。「のゝぼり」は、「野登」と思います。亀山市の北端、安楽川の上流域、亀山ジャンクションの北西一帯です。
地蔵堂は、江戸時代からのものだそうですが、由来などは分かりません。江戸時代からここにあるそうです。
スタートから6.4㎞ほど、東海道の右手の小高くなったところに明治天皇御小休所碑があります。明治13(1880)年7月13日に行われた陸軍大演習にいらっしゃったときのもの。かたわらには、古い和泉橋の親柱が保存されています。
この場所は、観音堂跡。こちらに「戦国期以前は『小田町道心がいどう』と呼ばれ、七堂伽藍が立ち並ぶ大寺。道心とは『仏道を信奉する心』 1568年信長戦火で焼失。1677年観音堂建立。」とありますから、地福寺の境内にあった観音堂の跡ということかと思われます。鬼瓦が保存されている土台には、「極楽山 観音堂跡 平成9年7月」とあります。極楽山は、地福寺の山号。
その極楽山地福寺。浄土宗のお寺。亀山藩主が観音堂の阿弥陀如来に帰依し、また、観音菩薩三十三体も祀られ、東海道の旅人が多く立ち寄ったといいます(こちら)。地福寺は、小高いところにあり、眺めの良いところです。
地福寺の先で東海道は、県道641号線(左の写真)を超えます。県道を越えた先の景色が右の写真。急に「田舎道」になります。
こういうところを通って、関西線の井田川踏切を越え、すぐに左折したのが右の写真。「本当に東海道か?」と心配になります。踏切を越えた辺りで亀山市に入ります。
井田川駅の手前で地蔵堂と思われるもの。説明書きもなく、ネットで検索しても何も情報が出て来ません。「みえの歴史街道 東海道」のウォーキングマップにも「地蔵堂」として写真が載っているだけ。きちんとお世話はされています。
JR関西線・井田川駅。12時30分に到着。ここまでで7.3㎞。上りの時刻表を見たら、名古屋行きはちょうど出たところ(12時29分発)。次は、1時間後でしたから、昼食を食べに行くことにしますが、その前に、駅前に日本武尊像があります。日本武尊は、伊吹山で荒神を征伐中、伊勢国の能褒野(のぼの)で崩じたといいます。能褒野は、井田川駅から北へ1㎞ほどのところ。能褒野王塚古墳があり、日本武尊の墓とされていますし、その隣に能褒野神社があります。
日本武尊像の脇には、古事記に見える日本武尊の歌「倭は国のまほろば たたなづく青垣 山隠れる倭しうるはし」の歌碑と、弟橘姫(おとたちばなひめ)は日本武尊の妃であることを説明した系図があります。
昼食は、200メートルほど行った国道1号線井田川駅口交差点近くのうどん屋・甚八か、すき家1国亀山店の2択。事前リサーチの結果、すき家で食べたいものがあり、そちらへ。クリーミーオニサラ牛丼と決めていました(微笑)。並盛りが¥550。お新香セット¥150をつけました。並盛りなのに、けっこうな量があり、満腹。
再び井田川駅に戻って、結局、歩いたのは7.9㎞。13時29分発の名古屋行き快速に乗車。快速になるのは、四日市駅から。桑名には、14時5分着、¥590。この日の歩数は、19,000歩を越えました。現地で歩いたのが、7.9㎞。自宅から桑名駅往復が、2.2㎞で合計10.1㎞でした。次回は、4月中旬以降。井田川駅から亀山まで歩きます。
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しばっちゃん、おはようございます。
期間限定のメニューのようでした。
普通の牛丼(¥400)にクリーミーオニサラをトッピング(¥150)ということ。
美味しくて、お腹もいっぱいでした(微笑)。
投稿: mamekichi | 2022年3月25日 (金) 06時35分
クリーミーオニサラ牛丼、ネーミングがいいですね、おいしそうです。今、タマネギはけっこうお値段が高いのですが、ヘルシー献立には欠かせなくて、買っています。
投稿: しばっちゃん | 2022年3月24日 (木) 20時00分