2020~2021年末年始実家de散歩
年末12月30日から1月2日まで、家内の実家で年越しをしてきました。12月29日の記事に「たぶん散歩納め」とは書いたもの
の、実家へ行っても、午前中は歩いていました。Wi-Fi環境がありませんので、散歩、読書、ラジオが暇つぶしの主たる手段なのです。辰水神社のジャンボ干支は、1月3日の記事(吉例正月光景2021)に載せましたが、実はこれ、12月30日に実家へ行く途中、立ち寄って見て来たもの。実際には、右の写真のように、「潜り門」になっています。これを潜って、辰水神社に向かう階段へとなります(神社は、小高い丘の上。2020年1月4日:津市・辰水神社のジャンボ干支……金色のネズミ)。
辰水神社では、ジャンボ干支の丑に向かって左手には、アマビエの像もありました。今年こそ「病魔退散」となりたいものです。
実家には10時過ぎに到着。少し休んでから昼ご飯まで、町内一周。西に向かって歩いて行きますと、榊原川にかかる湯香里橋のところに貝石山があります。かつてここが海であったことを示す多種多様な貝の化石が見つかっています。標高は162m。今から2,000万年ほど前の地層から形成されているそうで、江戸時代から、ここで多くの貝の化石が産出したといいます。実は、ここ、私にとっては、珍鳥遭遇スポット。2018年にはオシドリを見ています(2018年5月5日:オシドリ発見、歴史散歩と高田本山専修寺へも……家内の実家へ(5/4、5))。今回も、1月2日にカワガラスに遭遇しました(後述)。
氏神様は、射山(いやま)神社。これまで何度もお参りしています。主なご祭神は、大己貴命・少彦名命・天照大神。式内社の一つで、大己貴命と少彦名命の二座を温泉大明神として古くから祀られてきました。神社の北にある射山(貝石山)を御神体とし、今も山腹八合目に御社跡が残っています。伊勢神宮の祭礼では、この地に自生する榊の枝を、神社内に湧く泉「長命水」に一晩浸して奉納する習わしがあり、古くから「神の井」として、伊勢詣でに訪れる人々の信仰を集めてきたといいます。
拝殿前には、かつてご神木だった長命杉が飾られていました。令和元(2019)年11月に伐採されました。「当地の榊原城主
榊原信濃守興経がここに社殿を再興されたときに植えられた杉の木」だったと伝わります。それが天文19(1550)年だそうですから、樹齢は470年。このご神木を使った「長命お守り」があります(右の写真)。
途中、コサギが上空を通過。コサギ、アオサギ、ダイサギなどを見ることがあります。
町内のあちこちに山の神、大日様などが祀られています。左の写真は、三交バス榊原口停留
所の東にあるもの。このすぐそばには、常夜灯も建っています。
常夜燈は、他にもいくつかあります。これは、同じく榊原病院前バス停の近くにあるもの。隣にはお地蔵様もいらっしゃいます。残念ながら、私には由来などは不明。
真宗高田派の萬照山善福寺近くの水田に、トビが降りていました。トビもよく見ます。多いときには、一度に30羽くらいが飛んでいます。
善福寺。実家の菩提寺ではありませんが、立ち寄ることがあります。本堂前に大イチョウ。高田派のお寺で、掲示板には「お七夜」のポスターがありました(1月9~16日)。お七夜は、報恩講で、親鸞聖人のご命日の法要。高田本山専修寺は、我が家の宗旨ではありま
せんが、ここは私が好きなお寺。2~3年、続けてお七夜に行っているのですが、今年は、感染防止のためお非時もないそうです。行きたいのですが、どうでしょうねぇ?
善福寺から実家に戻る途中、金比羅山(こんぴらさん)への登山口があります。たぶん標高は100mあまり。しかし、頂上まで登ると、伊勢湾まで遠望できます。頂上には金比羅宮がありますので、金比羅山。若いときには何度か登りましたが、今はねぇ……(爆)。
実家の裏庭には、愚息手製の野鳥の餌台がありました。つくったという話は聞いていたものの、久しぶりに行ったので、見るのは初めて。屋根に鳥の糞がついていましたので、エサを置いておけば野鳥が来るのだと思います。
12月31日の朝は、銀世界。津市のアメダスでは4cmの積雪といっていましたが、もう少し
たくさん積もった感じ。これらの写真は、朝7時過ぎに撮ったもの。
この日は、9時45分頃から散歩開始。左の写真は、上右の辺りと同じところを撮ったもの。歩いていても、まだときどき雪が降っていました。
貝石山、射山神社と、前日と同じコースを回って、射山神社の東にあるお宅で、屋根にコサギを発見。風もかなり強かったので、ご覧のような有様。雪であまり見るべきものはありません。
こちらは、林性寺。天台真盛宗のお寺。山号は、六龍山。戦国時代の榊原氏(リンク先にある「清和源氏仁木氏流の榊原氏」)の菩提寺。毎年、3月14日から16日まで開帳される涅槃図があります。これは、縦3.4m、横2.58mと大きなもので、室町時代の作。他のものには見られない三毛猫が描かれているという珍しいもの。これは、何度か拝観に行きました(2018年3月14日:林性寺の涅槃図を拝み、稲荷大師堂も拝観)。
誓願寺観音堂。もとは別の場所の山裾にあったのですが、明治7(1874)年8月に廃寺となり、その開基・由緒などは判りません。廃寺になって残された観音堂は、昭和11(1936)年12月の榊原温泉復興行事の一環として朱色に彩色されて展望のきく貝石山の中腹に移設されました。当時、区会所に移されていた十王堂の閻魔像、湯治場の観音堂にあった三十三体の観音像などをあわせて安置しています。しかし、貝石山に移された観音堂は山道が険しく、参詣に不便なため、昭和40(1965)年頃に地元の方が提供した現在の三交バス林性寺前バス停の南脇の地に移築されています。
榊原口バス停東の榊原川でアオサギさんを発見。気づかないで歩いていたのですが、向こうが逃げ、葦原の陰に。さらにその
西、第2区集会所近くの電柱にトビが降りて来ました。
元旦。初日の出は、吉例正月光景2021に書いたとおりですが、再掲。実家は、山の陰にあります。200mほど歩いて、東が開けたところから。津市の元旦の日の出は7時1分でしたが、やはり山陰になりますから、遅れます。7時25分頃、陽が昇ってくるのが見え始めました。初日の出に向かって右に見えるのは、真宗高田派の萬照山善福寺。
元旦の散歩は、強風のためもあ利、また、陽が昇って暖かくなってからと思い、10時15分頃から。実家から西の方には、青山高原がよく見えます。青山高原には、風力発電用の風車がたくさん建てられています。
射山神社で初詣。さすがにちょっとした行列。バス通りに面した鳥居のところから拝殿までの行列。10時半
頃。お参りをしたあとで、お下がりに「福餅」をいただきました。家内の母に聞くと、昔は、紅白の干菓子だったそうですが、今は、このようにお餅でした。
途中、前日までと同じようなところを通り、また、榊原口バス停東の榊原川へ。前日、アオサギさんがいた橋の下流側でこの日は、ダイサギ。橋のすぐ下にいたのが、私に気づいて、逃げたところ。
その東辺りのお宅の前でモズのメス。風で少々モシャっています(微
笑)。この日もまた、善福寺の方へ。善福寺近くの水田に小型の野鳥の群。ウ~ン、誰? ヒタキの仲間は間違いなし。
1月2日の散歩。前日までの3日間は、実家から西へ向かい、反時計回りに回っていたのですが、この日は逆
コース。東に向かい、善福寺から榊原病院前バス停方面へ。重複するところは割愛。榊原口バス停近くの電線でハクセキレイ。さらに西に向かい、榊原幼稚園から少し南へ。式内射山神社一の鳥居跡と榊原信濃守塚跡。去年8月にも訪ねています(2020年8月16日:連日の猛暑……いささかの仕事と昨日の散歩写真@家内の実家)。一の鳥居跡は、昭和63(1988)年に朽ちかけた石柱を立て替えています。榊原信濃守塚跡碑は、「榊原郷土を守る会」(田中萬年会長)が、明治27(1894)年に温泉会所が作成した絵地図を基に、榊原姓の発祥となった榊原城初代城主の榊原信濃守興経(おきつね)の塚跡碑を建立したものです(平成30(2018)年8月)。ここは、現在は、水田のあぜ道となっていますが、温泉に向かう古道沿い。
県道28号線を西へ。榊原幼稚園の西にも、山の神などを祀ったところがあります。花も供えられ、今でもきちんとお世話を
してくださる方がいるようです。さらにその西へ行くと、県道28号線と県道512号線の分岐に行き当たります。右の写真は、その手前から見た西の空。
県道512号線は、青山高原に入っていく道。航空自衛隊の笠取山レーダー基地もあります。平成橋を渡って、私はすぐ右折し、榊原の町へ向かいます。
射山神社近くまで戻って来て、旅館・食堂味楽だったところで、紅梅の花が一輪。他にもほころびかけてきているものもあり、また、つぼみは多数膨らんで来ていました。
さらにその先、旧・国民宿舎紫峰閣の辺りの榊原川のところ。掛子橋の上流側で、セグロセキレイ。ここは、初めの方に書いた湯香里橋の上流約160mのところ。
このあと、湯香里橋まで行って、見慣れない鳥が飛ぶのに気づきました。カワガラスのような気がして、掛子橋まで戻ります。2羽がいたものの、鳥はまたもや湯香里橋方面へ。ということを繰り返すこと3回。それ故、掛子橋と湯香里橋の間を3往復(苦笑)。ようやく撮ったのが、これらの写真。ウ~ン、証拠写真ですが、カワガラス。全長22cm。初見、初撮影。もうちょっとクリアな写真を撮りたいもの。
湯香里橋から実家に戻る途中のお宅にて。こういうものは初めて見ましたが、「正月に歳神を家々に迎える依代として門口に
立てる松飾り」という意味では、門松と同じ意味のものなのでしょう。
という次第で、いつもながら、長々と、しかも、まとまらないものですが、令和2(2020)年12月30日から令和3(2021)年1月2日にかけての実家de散歩であります。
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おユキさん、明けましておめでとうございます。
今日は、小寒の通り、寒い1日でしたですね。
「観天望気」を心がけねばなりません(苦笑)。
実家でもまったく同じことをしており、我ながら笑えます。
屋根の上のコサギ、ちょっとした吹雪で、過剰にモシャっています。
このあと、どこかに行ってしまいました。
紅梅も、蝋梅もほころんできました。
鎮国守国神社ではどうかと思ったものの、確認し忘れ(爆)。
この頃、こういうことが時々あります。
明日こそ、と思ってはいますが、明日は明日の風が吹く(?)。
季節感の先取りを心がけているのですが、そのうち、遅れ気味になるかも知れません。
淡々と飽きもせず、同じようなことを繰り返してはいるものの、毎日1つでも新しいことをと密かに狙っています。
良いことは、案外身近に潜んでいるかも知れません。
投稿: mamekichi | 2021年1月 5日 (火) 20時17分
mamekichi先生、あけましておめでとうございます。
今日は寒かったです。
天気予報では、もう少し暖かいとのことだったのですが、震えて過ごしました。
昨年あたりから、天気予報に裏切られることが増えました。
全幅の信頼を寄せていたのですが、あてにしすぎず、自分で空をごらんなさい、ということでしょうかねぇ。
屋根の上のコサギ。
これは!モシャるどころではありませんね。
失敗した雪だるまのようです(笑)。
梅、もうほころんでいるのですね。ロウバイも。
我が家でも、サボテンの蕾が確認できました。
毎年、もうそんな季節?と思います。
あまり天候に恵まれない年始でしたが、先生の縁起の良いお写真をたくさん拝見できて、ちょっと良いことありそうな気分になってきました。
投稿: おユキ | 2021年1月 5日 (火) 19時48分