20200501ご近所神社めぐり……(その1)立坂神社、神舘神社、八重垣神社と善西寺、オマケは「特別定額給付金」オンライン申請の話
24.5℃になって夏日直前という陽気でした。今日の散歩は、鳥も少ないこともあり、また、目先を変えて気分も変えようと考
え、「ご近所神社めぐり」と銘打って歩いてきました。主な目的地は、国道1号線沿い、市役所から南あたりにある立坂神社、神舘神社、八重垣神社でした。立坂神社は行ったことがありますが、神舘神社と八重垣神社はまだ参拝したことがありません。歩く距離を稼ぐため、若宮町から大福を回って、旧東海道にある一目連神社、本願寺跡・梅花仏鏡塔、天武天皇社、伝馬公園、金刀比羅社も回って来ました。8時20分にスタート、11時10分に帰宅。6.9㎞、13,802歩。暑かったせいか、もっと歩いたような気がします。今回は、その1として、立坂神社、神舘神社、八重垣神社と善西寺について、その概要です。
参宮町交差点で国道1号線に出て、ずっと南下。八間交差点(左の写真)、総合医療センターや、アピタ、市役所の前を通って行きます。クルマで通ることがほとんどのところですが、歩いてみたら、案外近いと感じました。
左の写真は桑名市役所。手前に写っている「新城」はうなぎ屋さん。評判のお店ですが、残念
ながら一度も行ったことはありません。右は、ホリという桑名では老舗の喫茶店。休業自粛要請に応えて、休業中。他にも、通り道では、休業中の店がたくさん。
立坂神社。国道1号線から少し入ったところに鳥居があります。ただし、本来
の参道は、神社から南にまっすぐ延び、旧東海道に面したところに石造の一の鳥居があります。もともとは「矢田八幡社」でしたが、明治以後は、東方にあった式内社立坂神社が矢田八幡社に名称を譲ったため、こちらが式内立坂神社と呼ばれるようになりました。桑名藩主本多忠勝の宗敬深く、以後代々の藩主の保護を受けています。
主祭神は、大日孁貴尊(おおひるめのむち;天照大神の別名)。相殿神は、武甕槌神(タケミカヅチノカミ)、斎主神(ふつぬしのかみ)、天児屋根命(あまのこやねのみこと)、姫大神(ひめがみ)、木花咲夜比売神(このはなさくやひめ)、大山津見神(おおやまつみのかみ)、天目一箇神(あめのまひとつのかみ)、神功皇后(じんぐうこうごう)、応神天皇(おうじんてんのう)、玉依姫(たまよりひめ)。社宝として、紙本淡彩本多忠勝像、短刀村正があります。九華公園にある本多忠勝像(右の写真)は、この立坂神社の紙本淡彩本多忠勝像をもとにつくられています。
立坂神社は、戦災を免れたので、昔の風情を残しており、なかなかよい雰囲気で落ち着きます。地域の方の崇敬も厚いようで、私がいる間も、数は少なかったものの参拝の方が何名かいらっしゃいました。境内には、大日孁貴尊社、子安稲
荷社、八天宮、菅原神社、御霊舎があります。さらに、これは以前からのようですが、烏骨鶏が飼われています。
もう一つ、興味深いことは、立坂神社のすぐ西にキリスト教の教会があるのです。西側の参
道の鳥居の向こうに十字架が掲げられた教会の建物が見えます。
カトリック桑名教会-桑名の聖母-がそれです。
昭和34(1959)年12月に聖堂献堂式が行われたそうです。ちょうど伊勢湾台風の年です。この教会には、円形の聖堂、祭壇があるそうです。初代の神父の考えで、すべての会衆が中央に置かれた祭壇に近づけるようにと円形になっているといいます。
門前から約250m離れた東海道筋に、立坂神社の石造鳥居があります。左の写真で鳥居の前の道が、旧東海道です。この鳥居のあたりが、矢田立場でした。立場は、宿場と宿場の間にあって、旅人が休憩する茶店などが集まっているところです。『久波奈名所図会』には、「此立場は、食物自由にして、河海の魚鱗・山野の蔬菜四時無きなし」とあります。
西矢田町には現在でも、馬をつなぎとめた鉄環のある家が残っています。このお宅(竹内家)は、建て替えたのですが、この鉄環の部分は、新しい建物にも残されています。こういう配慮はうれしいことです。
一の鳥居に向かって右、東側には真宗本願寺派の走井山善西寺(はしりい
ざんぜんせいじ)があります。リンク先によれば、ご住職は理学博士号(名古屋大学)をもっておられます。戦国時代の矢田城(現在の走井山公園)の城主・矢田俊元(としもと)は、織田信長と戦って敗死。孫の俊勝(としかつ)は出家して、この寺を建て、祖父の法号をとって寺号にしています。
立坂神社から旧東海道を越え、さらに南へ行くと、若宮公園に行き当たります。若宮公園の南に神舘(こうだて)神社があります。神舘神社の通称が「若宮神社」。公園の名前はこれに因んでいると思われます。公園で一休みしてから、神舘神社へ。

神舘神社は、伊勢神宮の領地があったここ神戸岡に建てられたといわれます。倭姫命が伊勢
神宮地座地を求めて巡幸したとき、御休泊所として神館(かんだち)が建てられ、その旧跡に御厨神社として、当社が創建されたといいます。境内には、右の写真のように、それを記念する石碑が建てられています。
神社には、写真のように周豪があり、昔は神戸の役館であったとも推定されています。右の写真は、神社の裏手。表にも裏にも門があって立派です。
御祭神は、天照皇大御神、豊受大神(トヨウケノオオカミ)、倭姫命(やまとひめのみこと)、大山祗神(おおやまつみのかみ)、火産靈神(ほむすびのかみ)。永享7(1435)年銘の獅子頭があり、伊勢太神楽は巡業の時にはこの神社から出発したという仮説を裏付けています。現在も、秋の祭礼には伊勢太神楽が奉納されます。天文22(1553)年の銘のある村正の刀、剣も奉納されています。
境内には鏡ヶ池があり、その向こうには社が2つ。向かって左は、鏡ヶ池社。天照大神がここに留まった際、水を求められてつくられた池がこれで、鏡の形に似ていたことから鏡ヶ池と名づけられました。御祭神は、竜神で俗に白龍さんといわれています。
神舘神社の参道を南に行き、一の鳥居があります。ここを潜ってすぐに左折。国道1号線の八重垣町交差点に
出ます。この交差点に面して八重垣神社があります。江戸時代の書物には牛頭天王社と記されており、大福にあった大福田寺の鎮守でした。大福田寺は東方に移転したのですが、神社はそのまま残り、大福と福江町の氏神となっています。
主祭神は、建速須佐之男命(たけはやのすさのおのみこと)、相殿神は大山祇神(おおやまつみのかみ)と火産霊神(ほむすびのかみ)。創立は、清和天皇貞観年中(859年~)と伝えられています。桑名市史には清和天皇貞観年中、卜部清麻呂が尾張国津島の牛頭天王を京都祇園に勧請のため当所通過の節、供御を献じた地だといいます。
八重垣神社では大門祭が行われます。「久波奈名所図会」によると、江戸時代は旧暦6月14日夜に行われ、松明数十本を灯し、鉦太鼓を叩きながら、「大門の祭は出て行は出て行出て行……」と囃しながら、海浜に行列したといいます。現在は、7月の最終日曜日に行われている。また、湯立神事が行われていた頃使用されていた「湯立釜」が残っています。明和7(1770)年の銘があり、制作者は桑名の鋳物師・広瀬与左衛門政次。
「20200501ご近所神社めぐり」のその1は、取り敢えずここまでとします。次は、今日訪ねた神社仏閣の詳細とするか、他に訪ねた一目連神社や、天武天皇社の話に行くか、また明日、目が覚めたら決めます(微笑)。
以下、余談。地元・桑名市では、今日午前8時30分から「特別定額給付金」のオンライン申請が始まりました(こちらに総務省の資料があります)。マイナンバー
カードがあると、マイナポータルから申請できるのです。e-TAXを利用するため、マイナンバーカードは作ってありますので、午後から試しにアクセスしてみました。「マイナポータル」のサイトにはアクセスでき、マイナンバーカードでログインまでは行けました。
しかし、「特別定額給付金の申請」は、ご覧のように、「只今、サイトが大変混み合っております」でした。何度か繰り返しても同様。明日にでも、朝、早く起きたら再挑戦してみましょう。ちなみに、オンラインで申請すると、5月中旬には振込が行われるそうです。
【付記(5/1、20:35)】 先ほど(夜8時半)「マイナポータル」に再度アクセスを試みたところ、晴れて(?)「特別定額給付金」のオンライン申請にアクセスできました。ものの5分足らずで申請完了です(微笑)。マイナンバーカード、便利です。情報漏れやらプライバシー侵害やらいろいろと課題は指摘されますが、それらをクリアした上であれこれ使えるようにしたら、今回のような非常事態に対する対応も早くなるのにと思います。
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