20191109近鉄ハイキング「近鉄名古屋線改軌60周年記念ハイキング 近畿日本鉄道発展の礎を歩く(近鉄弥富駅~近鉄長島駅)」へ(その2)……長島町内の近鉄遺構を見て、近鉄長島駅へゴール(完)
11月9日の近鉄ハイキング「近鉄名古屋線改軌60周年記念ハイキング 近畿日本鉄道発展の礎を歩く(近鉄弥富駅~近鉄長島駅)」、その2です。記事が滞ったまま、翌・11月10日には、JRさわやかウォーキング「晩秋の田園風景と伊勢本街道を訪ね、『おいないまつり』で多気の文化と食を楽しもう!」、さらに昨日(11/16)には、近鉄ハイキング「お伊勢さん参りハイキング 昔も今もお伊勢参り~旅11日目~伊勢街道、旅人気分で斎宮から宮川の渡し・そして神領域へ」に参加しています(苦笑)。後先のことを考えず、欲求の満足を優先しているかも知れません。精神分析でいうと、エス(イド)が相対的に強くなって、我慢なしになってきたのかも知れません(爆)。
さて、冗談はともかく、この日のハイキング記事、弥富市から桑名市長島町にかかる尾張大橋を渡るところまで書きました。今
日書く範囲の実測ルートマップは、こちら。その1では、県境を越えるところまで来ましたが、三重県に入って振り返ると、右のように「愛知県 境」という表示になっています。
橋の途中で足下を見ると、左の写真のようになっています。やはりちょっとビビりますねぇ。
尾張大橋も、伊勢大橋も、その構造上、揺れるようにできているのだそうで、大型車が通過すると揺れて余計に怖くなります。長島町内に近づいたあたりにダイサギやカモの姿が、下流側に見えます。カモは逆立ちしていますから、コガモかという気がします。
全長878.8 mの橋を渡り終えます。約15分。前回も書きましたが、これで今年、伊勢大橋に続いて、尾張大橋も徒歩にて制
覇。木曽三川を歩いて渡りました(微笑)。右は、渡り終えて、桑名市長島町に入ったところ。余談ですが、車で愛知県方面に出かけ、国道1号線で帰ってくるとき、ハンバーガー屋さんの大きな看板が見えると、「あぁ、帰ってきたな」と思うのです。
前の写真で右端に大きな木が写っています。その根元にはこんな石碑が建っています。正面に「東海道」と
彫られているのですが、本来の東海道は、名古屋・熱田の宮の渡しから、桑名・七里の渡しまで海上七里のコースでした。その他、脇街道として佐屋街道がありました。しかし、佐屋の湊が佐屋川の川底が浅くなって、その機能を失ったため、明治5(1872)年、太政官布告では、脇往還であった佐屋街道に代わり定められたものです(こちらを参照)。弥富の「ふたつやの渡し」から、このあたりにかけては渡し船を利用したと思われます。この石碑の右には、「明治廿六年四月一日」とあると読めます。碑陰には「伊勢国桑名郡長島」、左には「明治廿五年四月一日 為国道」とありますので、太政官布告を受けて建てたものと思われます。弥富(前ヶ須)が宿場になり、水上交通が盛んになり栄えたのですが、昭和8(1933)年に尾張大橋がかかると、渡船はその役目を終え、廃止されたそうです。右の写真は、尾張大橋を渡り終え、弥富方向を振り返って撮ったもの。ここで3㎞、時刻は11時少し前。
長島町内に入って、国道1号線の下を潜って長島運動公園に向かいます。長島運動公園は、木曽川右岸の河川敷に設けられて
おり、子ども用サッカーコート3面、大人用サッカーコート1面分の広さがあります。この日は、中学生か、高校生がサッカーの練習をしていました。
またもや余談ですが、運動公園に向かって坂道を上がっていく途中、JRの架線にモズが来
て鳴いていました。さらには、木曽川の中洲にはカワウ、アオサギ、カモメの姿が、中州の向こうには、キンクロハジロなどカモも見えました。近鉄ハイキングに来て、バードウォッチングまで楽しめるのは、お得感満載(微笑)。
話が逸れました。運動公園近くの堤防から木曽川を見ると、先程弥富側から見たのと同じく、近鉄の旧橋梁のケーソン(橋脚の下に鎮められた潜)沈下点を示す古レールを利用した杭が並んでいます。JRの鉄橋に向かって左側です。実測ルートマップでは、④をつけたところから北東の方向を見ています。
ここまで来て周りを見ると、一休みしている方が多数(4枚前の写真にも写っています)。そこで、私も腰を下ろして、休憩としました。さほど歩いたわけではありませんので、疲れたということではなく、つられてです(微笑)。コンビニで「小腹が空いたとき」に備えて買ってきたコッペパン。「つぶあん&マーガリン」です。こういうB級というか、しょうもないというか、そういう食べ物、好きですねぇ。お茶も飲んで、鳥を眺めて、10分ほど休憩。11時15分に再スタート。
上ってきた坂道を下ります。上ってくるときにはあまり気にならなかったのですが、この坂道が、旧橋梁に続く築堤の跡のような感じがします(これは未確認、「近鉄の廃線を歩く」にも言及はありません)。この先、JR関西線に沿って進みます。付け足しですが、弥富で近鉄の旧橋梁のケーソンを見るために上った坂道も、もともとは旧線の跡だろうと思い至りました。
4.1㎞あたりでJR関西線の高架をくぐった先に⑤の遺構があります。旧長島跨線橋の跡。ここで近鉄の旧線は、JR
関西線の上をまたいで、現在の近鉄名古屋線の線路につながっていたということです。
左は少し先に進んで振り返って撮った写真。草木に覆われてしまってはい
ますが、ここを線路が通っていたことは十分に想像できます。右の写真は、往きの電車の中から撮ったもの。前3枚の写真とは違って、南側から撮っています。
JR関西線と近鉄名古屋線の間を進んでいきます。スタートから4.4㎞あたりの小川のとこ
ろ。この小川を渡る橋の橋脚の跡のように思えます(⑥の地点)。左の写真は、この小川の手前(東)側、右の写真は、川を越えた西側のもの。ここより少し長島駅側で現在の近鉄名古屋線の線路に合流したと思われます。
旧路線図を掲げておきます(「近鉄の廃線を歩く-懐想の廃止路線40 踏査探訪-」(徳田耕一著、JTBパブリッシング、2006年)からお借りしました)。原図が小さいので、見にくいかも知れません。近鉄弥富駅~近鉄長島駅の間で、弥富跨線橋、近鉄旧橋梁、長良跨線橋(とありますが、おそらく「長島跨線橋」の誤りではないかと思います)を見てきました。「近鉄の廃線を歩く」によれば、(仮)長島連絡線、長良川から揖斐川にかかる近鉄旧橋梁、旧揖斐川分岐、旧播磨側分岐、(仮)揖斐川信号場のところにもそれぞれ遺構があるようです。
以上で、今日、コース設定された、見るべきところはほとんど見終えましたので、あとは、ゴールの近鉄・長島駅に向かいます。左は、近鉄長島
駅から弥富方向にある踏切。ここでスタートから4.6㎞。手前から歩いてきて、踏切で左折。踏切の先で右折を繰り返し、近鉄長島駅前広場にやって来ます(右の写真)。結構広いロータリーになっています。と初めて来たように書いていますが、実は、近鉄長島駅で乗り降りするのは初めてです。
駅前広場で危うく見逃すところだったのが、「伊勢湾台風水位標」。伊勢湾台風に襲われたあと、当時の桑名郡長島町地内では、堤防が15ヶ所も決壊し、1ヶ月間は水没したままであったそうです。この水位標の上の部分にあるのが、伊勢湾台風の時の水位です。どのくらいの水位だったか、この水位標に記されていたかも知れませんが、確認をしてきませんでした。輪中の郷にも同様の水位標がありますが、そこでの水位は3.9mだったといいます。
こちらが近鉄長島駅。11時35分のゴールイン。約5㎞を歩いてきました。スタートしたのは9時58分でしたから、途中10分の休憩を含めても、1時間37分は早い。まぁ、普段の散歩より短いくらいの距離ですから。この時間では食事にはやや早く、また、長島駅前には食事をするところはないようですので、昼ご飯は帰宅してから。長島駅、普段は準急と普通電車が止まりますが、なばなの里のイルミネーション開催期間中は、急行も臨時停車し、ここからなばなの里行きの三重交通のバスが発着します。11時48分に四日市行き準急がありましたので、それに乗って帰宅。桑名には11時52分に到着。¥210。今日の近鉄料金は、往復合計で¥470(微笑)。いろいろな意味で財布に優しいハイキングでした。
ALKOOによる記録は、12,060歩。歩いたのがハイキングで5㎞、我が家から桑名駅往復が1.8㎞で、合計6.8㎞。普段の散歩
に毛が生えたくらいですから、こんなもの。あみま倶楽部のスタンプはこれで30個を達成しました。
【付記】その1と同様に、当日配布されたコースマップにあった説明と、「近鉄の廃線を歩く-懐想の廃止路線40 踏査探訪-」(徳田耕一著、JTBパブリッシング、2006年)を参照しています。
また、鉄道や、鉄道遺構に興味はあるものの、知識はさほどありません。勘違い、理解不足などがあると思います。お気づきの点がありましたら、是非ともご教示をお願いします。
【余談】 付記のあとに余談とは、屋上屋を架すようなものですが、ご容赦を。桑名駅は、JR、近鉄、養老鉄道とも改良工事が進んでいます。
近鉄桑名駅の上りホームの様子(11月9日現在)。ホームの幅がかなり広げられました。以前の倍くらいになった印象。向か
って右に見える8番線は、線路も西側に移動しています。2階に設けられる自由通路(ここに改札口もできます)はできあがったそうで、さらなる工事が進んでいます。右の写真は、2階からホームに降りる階段の様子。大きな滑り台のような斜面がつけられ、そこにこれから「階段」が設けられるようです。
もう1つ。この日、養老鉄道のホームを見たら、東急電鉄から導入された電車が止まっていました。東急7700系というのだそうですが、これは「緑帯」という愛称があるもののようです。あれこれ調べてみたら、11月6日に運用開始されたばかりのものと思われます(こちら)。新しい車両(といっても東急から導入されたので、中古なのでしょうが)、乗ってみたいですねぇ。
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