20191102JRさわやかウォーキング「老舗酒造『甘強酒造』の蔵開きと蟹江うまいもの巡り」(その2)……甘強酒造で日本酒、みりんを試飲、銭洗尾張弁財天富吉神社で100円玉を洗って蟹江町役場、蟹江町体育館を通って再び蟹江川沿いでジョウビタキ、御葭橋を見る
11月2日に参加したJRさわやかウォーキング「老舗酒造『甘強酒造』の蔵開きと蟹江うまいもの巡り」のその2です。その1では、蟹江川沿いを歩いて、蟹江神明社まで来ました。さらに南下して、前から興味があった「甘強酒造」へ行きます。
スタートして約1.7㎞、時刻は9時40分を過ぎた頃、甘強酒造に到着。電車の車窓から、「甘強みりん」という
大きな看板を何度も見たことがあり、たぶんその名前のインパクトで記憶に残ったと思います。それ故、機会があれば、一度訪ねてみたかったところ。JRさわやかウォーキングのサイトで見たコースマップには、試飲は10時からと書いてあったのですが、到着早々、スタッフの方が「もう試飲もやっていますから、どうぞ」とうれしいお言葉! 会場に行ってみたら、すでにけっこうな賑わい。物販ブースも出ていて、蟹江は川が5本流れていて、いろいろな川魚料理が名物。もろこの佃煮などの川魚料理を売っていました。個人的には、川魚はどうも苦手なので、ちょっとだけ味見したのみ。
目的はこちら(苦笑)。日本酒の試飲であります。日本酒2種類と梅酒が試し飲みできま
し た。左は、「純米吟醸酒 いっこく」というお酒。けっこう濃い感じでした。しかし、試飲のカップは、写真のようにかなり小ぶり(無料ですから、贅沢をいってはいけませんが……)。
続いて、「本醸造 名古屋正宗」。愛知県産米を使用し、冷やまたは常温でがよいといいます。写真では違いは
ほとんど分かりませんが、こちらの方が、純米吟醸よりも透明度が高い感じ。個人的な好みをいえば、どうも三重県の酒蔵の酒の方が好みです。あくまでも好みの問題ですので、ご了解あれ。この近くでは、山田酒造さん、青木酒造さんのものも試しましたが、個人的にはこういう結論。愛知県で生まれ24歳まで育ったものの、三重県在住40年で、すっかりこちらに馴染んだためかも。水の違いが大きいような気がします。
といいつつ、梅酒もしっかり試飲してきました。「里香梅 紅麹梅酒」という銘柄。紅麹という、血圧やコレステロールなどの面でよい働きがあるといわれている麹を使っているそうで、オッサンにはこちらを買うべきだったかも知れません。
直売コーナーがありましたので、ちょっと迷った末、「本醸造 名古屋正宗」の720ml瓶を1本買ってきました。¥900。この日の試飲&直売では、他で設けられているような、椅子・テーブルはありませんでしたので、酒蔵で宴会を楽しみたい方にはちょっと張り合いがなかったかも。甘強酒造は、このほか焼酎なども製造販売しています。
土産もゲットしたので安心して、いったん外へ出て、旧本社事務所を見てきました。甘強酒造は、文久2(1862)年、初代山
田平八によってみりんの醸造元として創業しました。明治から大正にかけて業績を伸ばし、昭和10(1935)年に山田平左衛門商店から甘強酒造へと商号を改めるとともに株式会社として設立しています。戦後の昭和29(1954)年から清酒「四天王」の醸造販売を開始しました。「カンキョーみりん」は、主に料理店に出荷されているそうです。甘みや旨みの強い本物のみりんを造り続けるという想いから、「甘強みりん」と命名したといいます。この旧・本社事務所は、昭和12(1937)年の建築です。このほか、築敷地内には、江戸から昭和にかけて造られた蔵・作業場及び住宅、事務所があり、その歴史的価値を認められ、みりん工場(明治初年築)、旧本社事務所など4棟が文化庁の「登録有形文化財建造物」になっています。
建築のことはよくは分からないのですが、古い建物を見るのは好きです。こちらのサイトによれば、「南北に細長い台形平面
のRC造3階建塔屋付であるが、堤防際のため、西面は2階建外観になる。窓は縦長の上げ下げ窓、外壁はスクラッチタイル張、頂部はコーニスを廻し、玄関はテラコッタ飾りで縁取る。地方における事務所建築の好事例」だそうです。
こちらは、住宅主屋。社屋と工場の間にあります。2階建の和風住宅で、東西棟の入母屋
造、桟瓦葺、西面に玄関を設けた妻入です。2階には洋室もあるそうで、また、開放的な開口部が設けられ、当時の住宅の有様を示しているといいます。右の写真は、蟹江川の対岸、右岸から見たもの。
さて、旧・本社事務所を見たあとコースマップをよくよく見たら、どうも指定されたコース
を外れていると思えました。甘強酒造の工場内を抜けて行くようなコースになっていました。そこで、いったんもどってみたら、みりん工場の方へ進むという矢印を発見。いやぁ、よかった(苦笑)。道に迷うところでした。
みりんの試飲もありました。料理は自分ではほとんどしませんので、みりんにどんな種類があるのかなど、
知るよしもありませんでした。しかし、実にいろいろとあるのにビックリ(こちらをご覧ください)。昔仕込本味醂、弐拾年熟成黒みりん、甘強本みりん、参年みりん、純醸本みりんなど。違うのは分かったのですが、何がどうかと聞かれると説明できるほどではありません(苦笑)。
甘強酒造の工場内を抜けて、さらに南へ。スタートから2㎞のところに銭洗尾張弁財天富吉神社があります。
ここは2回目(2018年3月4日:今日は、JRさわやかウォーキング「老舗造り酒屋できき酒と蟹江のまちを散策」へ(予告編))。尾張で唯一の銭洗弁財天だそうです。室町時代の永享年間、北条平八郎時満が蟹江城を築くにあたり神のご加護を頂くため、鎌倉より銭洗弁天を勧請し、黄金の井戸銭洗いを造り、その浄水で軍資金を粗い、この福銭をもって蟹江城を築城したと伝えられています。
ここは、昭和39(1964)年、海門寺大池を埋め立てることとなり、約400年ぶりに尾張弁財天富吉神社として祀られまし
た。また蟹江合戦の犠牲者を祀る、「蟹江城主、先祖代々供養塔」があります。詳細は、「JRさわやかウォーキング「老舗造り酒屋できき酒と蟹江のまちを散策」へ(その2)……正一位秋葉神社と、銭洗尾張弁財天富吉神社」をご覧ください。ちょうど100円玉が5つありましたので、家族4人分プラス家内の母親の分として、洗ってきて、土産代わりに配りました。洗ったお金は使うのがよいと聞きました。
銭洗尾張弁財天富吉神社を出て、記念橋で蟹江川を渡って西側へ。渡ったところのたもとに神社があります。去年3月4日に
も見たのですが、ネットで調べても不明。キョリ測でも、Googleマップでも載っていないのです。あたりには、神社名などを示すものは何もありません。
記念橋を渡って、蟹江町役場に行くまでの住宅街で、ジョウビタキの鳴き声が聞こえました。今年は、桑名でもよく見かけます。あるお宅のテレビアンテナに止まっていました。
10時20分に蟹江町役場前を通過。さらにとなりにある蟹江町体育館も通過。ここでは、文
化祭が開かれていたようですが、書道、絵画、陶芸の展示やダンスということで、勝手ながらパス。
3㎞手前で次の立ち寄りポイントであるまちなか交流セン
ター・楽人。ここも2回目か、3回目。お茶がいただけたのですが、それも、店内も一周してそのまま通過。ずっと北上して、3.5㎞ほどでJR関西線の線路に行き当たり、左折。西へ向かいます。
しばらく線路沿いに西に向かって歩きます。曲がってから最初の踏切を渡って、関西線の線路の北側に出ます。この踏切は、「八ヶ島(やつがしま)踏切」。JR線の踏切には、このようにそれぞれ「固有名詞」がついています。近鉄線は、たとえば「千代崎第1号」のようになっています。駅から上り方向に順に番号がついているのです。
踏切を渡って、東へしばらく進み、今八島公園の先で左折して北へ。さらにその先で右折し……と歩いて、再
び蟹江川沿いに出ます。須西小学校のところにある飾り橋に出ます。ここで、4.7㎞。時刻は、10時50分頃。写真のような飾りが、親柱にありました。須成祭の時、飾られた祭船に役者や供の者が全員乗船し、ここから天王橋に向けて出発します。祭船を飾ったことから飾橋の名が付けられたといわれています(こちらを参照)。ここからは、また蟹江川沿いを、今度は北へ歩いていきます。
ここらあたりから、実測ルートマップは、その2のエリアに入ります。「折り返し点」が近づいていますし、東名阪自動車道の近くまで歩いて行くことになります。
須西小学校の敷地でまたもや、ジョウビタキのメスに遭遇。ウォーキングしながら、バードウォッチングができるとは、最高
です(微笑)。5㎞を過ぎて、真っ赤な橋が見えてきます。御葭橋(みよしばし)。この橋、実は、ワイヤーで跳ね上げられる「跳開橋」なのです。須成祭の時、「車楽船(だんじりぶね)」が上ってくるため、年に2日だけ跳ね上げられるのだそうです。こちらにそのときの写真が載っています。さて、その須成祭については、次に立ち寄る観光交流センター・祭人に展示説明がありましたが、それはその3にて。
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