お知らせ

  • データの移行について
    2005年10月26日のブログ開始当初から、2023年11月30日までの記事は、「猫の欠伸研究室(アーカイブ)」に移行しました(http://blog.livedoor.jp/taichimaru151/)。 このココログの「猫の欠伸研究室」には、2018年1月以降の記事を残し、2017年12月以前の記事は削除しました(2018年1月1日から2023年11月30日までの記事は、両方にあります)。

レンズを通した自然観察

  • この「レンズを通した自然観察」ということばは、恩師のお一人が、私の趣味を形容しておっしゃったものです。2023年2月7日のブログに書きましたが、実はときどき思い出していることばです。お世話になった先生方はたくさんいらっしゃいますが、この恩師は、就職のことから学位論文の執筆、審査に至るまで本当にお世話になった先生です。「写真の撮り方を指南してもらいたい」ともおっしゃったのですが、これはお世辞と理解しています。私はほぼ隠居状態となって10年以上になりますが、今、改めてこのことばをかみしめています。この先生には結婚式の際に「理論と臨床をつなぐ仕事をするように」ということばをいただきました。体調を崩してそれには十分に応えられませんでしたので、せめてこの「レンズを通した自然観察」については、極めるとまでは行かないにしても、もう少し精進したいと考えています。

ブログ名の由来

  • ブログ名の「猫の欠伸研究室」は、中日新聞の夕刊に連載されている「紙つぶて」というコラム(平成22(2010)年1月13日)に、元新党さきがけ代表の武村正義さんが書いていらっしゃった「人生は猫の欠伸である」というコラムによります。武村さんは、“チベットで鳥葬を取り仕切る僧侶が、「人の生涯は猫の欠伸のようなもの」と語った”と書いていらっしゃいます。「猫の欠伸のようなもの研究室」としたかったのですが、ちょっと間延びしますので、「猫の欠伸研究室」とした次第です。「研究室」とつけたのは、過去、大学に勤めていたことがあるということやら、知らないこと、分からないことがあると何でも調べずにはいられない性分であること、屁理屈、講釈が大好きであることからであります。しかし、「人生の研究をしている」のではありません。「大所高所」からのご高説を開陳できるほどの力量はないが故、「小所低所」からの戯れ言をつぶやくのが精一杯(苦笑)。身の程に合わせ、勝手なことを書き綴っていますので、御用とお急ぎでない皆様には、今後ともご交誼のほど、お願いいたします。是非ともコメントを頂戴し、少しでも世間を広げたいと熱望しております。

モットー

  • 座右の銘というほど立派なものはありませんが、過去に体調を崩し、療養生活を送った経験から、私なりのモットーをつくっています。その一つは、「淡々と飽きもせず……」です。自分では、「……」と余韻を残しているところが気に入っています。こだわりすぎや、やり過ぎはよくありません。若い頃はムキになってやったこともありますが、今はこのように「淡々と飽きもせず……」が自分に合っていると思っています。もう一つは「晴耕雨読」ならぬ「晴歩雨読」です。マンション暮らし故、耕すところはありません。代わりに歩いています。そして、最近(令和3(2021)年に入った頃から)追加したのが、「散歩生活、ときどき仕事」。NHKのテレビ番組に「晴れ、ときどきファーム!」というものがあります。これのもじり。浅学非才の身ですので、ご交誼の上、いろいろとご教示をお願いします。

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2019年4月15日 (月)

20190407近鉄ハイキング「春を彩る 鈴鹿さくら祭りと伊奈冨神社のつつじ」(その3)……伊奈富神社の続き、鈴鹿サーキットを通過して、いよいよさくらまつり会場を経て、平田町駅へゴール(完)

190407kintetsuhikingtudumigaura3_2

 間が空いてしまいましたが、忘れているわけではありません。4月7日の近鉄ハイキング「春を彩る 鈴鹿さくら祭りと伊奈冨神社のつつじ」のその3です。伊奈富Img_0386c_2 神社にはいろいろなものがありましたので、まだ伊奈富神社をウロウロしています。伊奈富神社は、神代、東ヶ岡(鈴鹿サーキット地内)に神霊が出現し、今よりおよそ2,100年前の崇神天皇5年、勅使が来て「占木」の地にて占いが行われ、神路ヶ岡に大宮・西宮・三大神の三社が祀られたことに始まると伝わっている歴史のある神社。主祭神は、五穀や、食物の神である、保食神(ウケモチノカミ)大国道命。

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 前回(その2)では、七島池や、境内社、拝殿などを見て回り、また、ムラサキツツジの写真を載せました。今回は、境内社や、Img_0501c 拝殿の裏(北側)を回ったときに見つけた招魂碑、石碑などから。右は、境内裏手、北東にあった「三大神旧跡」。前回も触れましたし、この記事の初めにも少し書きましたが、「神路ヶ岡に大宮・西宮・三大神の三社が祀られた」ところがここと思われます。そうすると、このあたりが「神路ヶ丘」ということになります。左の写真に掲げた案内図では、この南に山の神があったはずですが、それには気づきませんでした。後で調べたら、稲生民俗資料館の北に会ったようで、もう少し先に行けば見られたと思います。

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 境内の北西、もっとも奥まったところに立派な招魂碑がありました。書は、陸軍大将勲一等功二級子爵・桂太郎で、素人がいうImg_0559c のも何ですが、すばらしい文字です。その下には、戦没者のお名前が刻まれています。西南の役日清戦争日露戦争大東亜戦争の戦没者の132名の方の名前がありました。裏には、明治32(1899)年3月建之とあります。日清戦争(1894~95年)の後に建てられ、その後、日露戦争、太平洋先生の戦没者のお名前も載せたと思われます。神社の北西にある小高い丘にありますが、周囲の環境もよく、こういう表現がよいかどうか分かりませんが、よい感じの招魂碑でした。

Img_0566c

 この招魂碑に向かって左手前には、「亡き戦友に 一目見せたや 稲生山の 桜とつつじと 藤の花 坂鍈一」という歌碑がありました。平成10(1998)年4月に、坂鍈一さん(88歳)が「戦友に捧ぐ」ために寄進されたもの。

Img_0535c

 以下は、見てきた順にしたがって載せていきます。「大井富蔵翁頌徳碑」は、神社拝殿の裏、招魂碑に向かう道の右にあります。陸軍大将・菱刈隆(ひしかりたか)の書。大井富蔵は、明治元(1868)年稲生村に生まれ、タバコ製造販売業の後、大阪に出てアスベスト事業で成功。伊奈富神社に神灯を献上したり、豊御崎神社の修繕に寄附したり、軍人援助に多大な功績があったといいます。昭和16(1941)年に没。没後、その遺志によって稲生村に教育費として、当時のお金で1,500円を寄附しています。

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 続いて、「獅子祭碑」。拝殿の北、招魂碑の南約100mのところの通路の西側にあります。明治36(1903)年12月建立で、ずImg_0542c いぶん古びていて、傾いてしまっています。伊奈富神社の獅子舞は、約1,300年前、壬申の乱の後、天武天皇が戦勝報賽に獣神を埋納されたことを起源に、約800年前の平安時代、天長年間(824~834年)には弘法大師が参籠の折、獅子頭を奉製され、また、承安4(1174)年には高倉天皇が四頭の獅子頭を奉納され、この頃に始ったといいます。伊奈富神社には、鎌倉時代の弘安3年(1280)の銘が入る獅子頭(県下最古の獅子頭、県文化財)が残っています。碑には、獅子祭の由来が書かれています。書と篆額は、津の書家の市川塔南によるもので、碑文は神主・稲生一忠です。

Img_0546c  こちらも、拝殿の北、招魂碑の南の通路の東側にあります。大井力の歌碑。「生きあぐむ 折りには皆が 集はむよ 紫つつじの 花の下蔭」とあります。大井力は昭和11(1936)年、稲生の生まれ。碑は、平成23(2011)年4月に「とよのみさき短歌会」が建立しています。

Img_0575c

 「佐野昌邦歌碑」です。拝殿の西参道にあります。「さと人の ゆきかふかほも てるばかり 伊奈冨のやしろつつじ咲きけり」とありますが、こちらには、「『咲きたり』の誤記」と注釈がありました。佐野昌邦は、算所の神主だそうです(算所は、鈴鹿市算所町と思います。ゴールの平田町駅の南東)。この詩は、明治29(1896)年刊行の「伊勢名所和歌集」に出ているといいます。碑は、昭和63(1988)年4月に建立されたもの。

Img_0415c  もう一つこれも。「七島池の碑」。「日本最古の庭園」ともあります。碑陰には、「坂 鍈一」。招魂碑の手前にあった歌碑の詩を詠んだ方。これで一通り見て回ったと思ったのですが、こちらを調べてみたら、他にもたくさんありました。ちょっとガックリ(苦笑)。本殿近くには、「鈴木庄九郎歌碑(七島の 御池のほとりに 鎮座ます 五穀の神を 祀る村人)」。拝殿裏には、「吉崎金弥歌碑(錦谷が雅号)(紫のかさね羽衣 かけしごと みやまおほいて つつじ群れ咲く)」。もと山の神の近くには、「真宮禾堂句碑(神の秘むる いろ紫に つつじ山)」。菩薩堂の東には、「大井好定句碑(つつじ山 みおやのめぐみ しのび歩す)」。参道木型の門近くには、「鈴木信重翁漢詩碑(七島池を拝すという表題)」などなど。見逃した方が多いくらいです。さらに、稲生民俗資料館脇には、鈴鹿市制50周年記念碑もあったのですが、「つつじと文化財のさと稲生」とあっただけ。「何じゃこれ?」と思って写真だけ撮ったのですが、いつの間にかそれも削除してしまっていました(苦笑)。碑表を見てこなかったのですから、失態(笑)。まだまだ修行、経験とも足りません。

Img_0591c

 伊奈富神社に着いたのが、10時55分頃。50分近く資料館、境内を歩き回っていましたので、お腹も空いて、持参したおにぎりを七島池のほとりで1個。つつじまつりで唐揚げその他の露店も出ていたのですが、あまり食べると、まだ先の方が長いのでと我慢。伊奈富神社で約4㎞でしたが、それは後で調べて分かったこと。コースマップを見ると、まだ半分も来ていなかったのです。Img_0600c

 伊奈富神社を出たのが11時50分頃。出たところで、交通整理をしていた氏子の方から、「どこから来た? 今日はどこを歩いImg_0602c て、どこへ行くの?」と声をかけられました。ついでに道を伺って確かめたのですが、この先で迷いました。直進して、T字路に突き当たったら右折して、伊勢鉄道・鈴鹿サーキット稲生駅の方へ向かうのですが、それまでに交差点があって困りました。他にも男性がお一人ウロウロしておられました。私は、やむなく(やむなくというのは、WiFiのないところでスマホでルート検索したら、データ通信量が膨大になって、料金が上がるかと心配したのです)、スマホを取り出してGoogleマップで検索。たんぼ道を進み、何とか指定されたコースを見つけました。途中、遠くに鈴鹿サーキットが見えます(左の写真)。右の写真は、これで間違いないだろうと思う道に出たところ。

Img_0608c

 伊勢鉄道の高架を3回くぐるという指定通りの道を通って、少々時間をロスした挙げ句、伊勢鉄道・鈴鹿サーキット稲生駅に出らImg_0625c れました。昔は、単に稲生駅だったのですが、F1などで来客が多いので、これに改称されました。ここから「サーキット道路」へ。国道23号線から鈴鹿サーキットへ通じる道を、昔からこう呼んでいます。稲生あたりからは、上り坂が続きます。ハイキング中盤で少々キツい。中勢バイパスを越え、鈴鹿サーキットが見えてきます。

Img_0641c_1

 鈴鹿サーキットは、説明するまでもありませんが、「モビリティのテーマパーク」。国際レーシングコースを中心としたレジImg_0644c ャー施設。F1日本グランプリ鈴鹿8時間耐久ロードレースなどの開催で知られます。レーシングコースの他に遊園地やホテルなどがあります。鈴鹿で働いている時は、病院に入院している子どもたちのバスドライブなどできたり、研修会を開催したりしました。レーシングコースを走るゴーカートに乗せるのに、体の不自由な子どもたちを抱いて階段を上り下りしたこともあります。今では考えられません(苦笑)。我が家の子どもたちも遊園地に連れて来て、写真の観覧車に乗りましたねぇ。今日はもちろん立ち寄る余裕はありません。鈴鹿サーキット前の交差点を右折し、北東へ。この交差点で、6.5㎞。ようやく半分を超えました。時刻は、12時半を少し過ぎた頃。このあと立ち寄る「鈴鹿さくらまつり」の会場で、コースマップを呈示するとソフトドリンク1本がもらえるのですが、それは、13時まで。ちょっと厳しくなりました。

Img_0655c

 サーキット前で右折すると、鈴鹿サーキットと鈴鹿青少年の森の間を進みます。鈴鹿青少年の森も、鈴鹿の病院で働いていたとき、患者さんたちのレクレーションで何度か来ました。ここは、明治100年を記念して建設され公園です。道伯池という大きな池を囲んだ51.3haもある公園です。と書いていたら、ヘンなエピソードを思い出しました。車いすで園内に入りたいと、管理事務所に依頼したところ「天皇陛下がいらしても歩いてもらう」という返事で、大げんかしたのです(苦笑)。これも若さ故。読み流してください(笑)。

Img_0672c

 地名でいうと、道伯というあたりを延々と、2.5㎞ほど道なりにまっすぐ歩きます。緩い下り坂なので、キツくはないのですImg_0686c が、立ち寄るところも、見るところもありません。桜並木も、道伯2丁目くらいで途切れてしまいました。道伯3丁目で、右の写真のようなビルを発見。「道伯町林医院」とありますが、今は移転しているようです。以前、テレビ東京系列で「空から日本を見てみよう」という番組がありましたが、こういうビルが時々出ていました。「トンガリ物件」といっていたような記憶がありますが、なかなかのとんがり具合。

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 鈴鹿サーキット前交差点から2.5㎞歩いて、算所町南交差点。ここで9㎞、13時頃。左折し、西へ向かいます。鈴鹿の繁華街でImg_0687c ある、平田町や、算所町の近く。地図にあるように、近鉄鈴鹿線・平田町駅の南あたりを歩いて行きます。鈴鹿にいた頃にも何度も来たところだと思うのですが、ハッキリとは覚えていません。今は住宅街になっていますが、田んぼなどが多かった気がします。算所町南交差点から700mほどの大池一丁目交差点を右折して、鈴鹿さくらまつりの会場へ。

Img_0692c_1

 13時15分、9.8㎞を歩いてようやく鈴鹿さくらまつりの会場に到達(到着ではなくて、到達という感じでした)。15分遅れでソImg_0703c_1 フトドリンクはゲットできません。会場に入ってビックリ。大賑わい。人、人、人……。平田町商店会が主催、4月6、7日の両日開催。ここは、旭化成鈴鹿製作所の構内。桜並木と、グラウンドにある桜が見事で、さくらまつりの時には一般公開されます。昔から、このさくらまつりは行われていて、私が鈴鹿にいた頃もあったのですが、実際に訪ねたのはこの日が初めて。

Img_0712c_1

 会場には、ステージがあり、着いた時にはコンサート中。飲食ブースや、「めちゃさわれる動物園」と題した移動動物園、子Img_0713c_1 ども縁日などもあって、すごい人。ここさくらまつりの会場で昼ご飯でもと思って、頑張って歩いてきたのに、飲食ブースはどこも大行列(爆)。これではいけません。

Img_0717c_1

 とにかく会場を一回りしたのですが、飲食ブースは長蛇の列。もっとも空いていたのは、ビールなどを売っている店(微笑)。今シーズン、この日までにまだ「一人花見」を敢行していないこともあって、閃きました(笑)。缶ビール1本、¥350なりをゲット。座るところもありませんでしたので、桜の木の下にしゃがみ込んで「乾杯!」。

Img_0724c_1

 長居をしていてもすることはありませんので、乾杯を終えたら、桜並木を通り抜けてゴールの平田町駅に向かいます。ここにImg_0735c は300本の桜があるといいますが、どれも見事。並木のところは、桜のトンネルのようになっています。この桜並木は、400本ほどあるそうです(こちら)。

Img_0747c_1

 「一人花見」は変則的ながら達成したものの、空腹は満たされないまま、ゴールの近鉄鈴鹿線・平田町駅に13時40分に到着。スタートからは3時間55分、11㎞ちょうど。次の伊勢若松行きは、14時5分ですので、どこかで昼ご飯を食べようと思ったものの、駅前には飲食店はほとんどありません。昔はもっとあったような気がしたのですが、今と同様、飲み屋さんばかりだったかも知れません。うどん屋があったものの、ハイキング参加者で満席。コンビニも見あたりません。やむなく、駅の自販機で売れ残っていたカレーパン1個(¥130)と大きめの缶コーヒー1本(¥140)を購入。昼食代わりにしました(苦笑)。昼ご飯に関しては、まったく当てが外れてしまいました。

Img_0775c_1

 平田町駅は、名古屋線・伊勢若松駅から分岐した鈴鹿線の終点。伊勢若松まで行って乗り換えになります。平田町駅を14時5Img_0224c_1 分に出る伊勢若松行きに乗車。伊勢若松駅には14時15分に到着。すぐ(14時17分)に名古屋行き急行があり、それに乗って桑名駅には14時40分に到着。¥560。ALKOOのデータでは歩いた距離は、1.2㎞となっていましたが、キョリ測では、11㎞ちょうど。自宅から桑名駅往復(朝は、投票のため、精義Img_0224c 小学校を経由)が2.1㎞でしたから、合計13.1㎞。歩数は、22,512歩。この日もよく歩きました。あみま倶楽部のスタンプは、14個目。4月7日の近鉄ハイキング「春を彩る 鈴鹿さくら祭りと伊奈冨神社のつつじ」は、これにて「完」。

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コメント

こころんさん、こんばんは。

いつもありがとうございます。
この日は、立ち寄るところが少なく、ひたすら歩く、修行のようなハイキングでした(微笑)。
途中、道が分からなくなったりして大変でした。
ただ、おっしゃるように、あちこちでソメイヨシノはほぼ満開だったのには救われた気分です。

伊奈富神社のつつじは見事ですから、お勧めします。
普通のつつじより早く咲き始め、4月上旬には見頃です。

鳥居は、最初はステンレスかと思ったのですが、調べたらチタン製ということでした。
なぜチタンにしたのかは分かりません。
チタンとは思わなかったので、さわりもせず、叩いてもみずです。
どこかに日本でもっとも高価な鳥居だと書いてあったような気がしますが、いくらかは不明です。

パンや、おにぎり煎餅などを売っている自販機は、利用者の少ないところを除いて、近鉄の駅のホームなどにあります(桑名、富田、四日市、津、江戸橋などなど)。
高校生や、大学生などよくお腹が空くであろう年代の若者が買って行きますから、近くに高校や大学がある駅では、売り切れに近い状況をよく見ます。


こんばんは
ゴールおめでとうございます\(^o^)/
伊奈富神社のツツジは聞いたことありますが
行ったことありません。
ツツジ、綺麗ですね。
所々の桜も綺麗ですし、この時期のウォーキングは楽しそうですね。
チタンの鳥居があるんですね。
コンコンと叩いてみた音とかやはり違うんですかね?
値段も気になります。
いろんなパンが出てくるんだろうと想像してますが
カレーパンが出る自販機てあるんですか?
いなかっぺなのでまだ見たことありません(笑)

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    ほぼ隠居状態ですから、暇と退屈には困りません(微笑)。それ故にこの本を手に取ったといっても、誤りではありません。著者がいうには、「暇」とは何か、人間はいつから「退屈」しているのだろうかといったなかなか答えにたどりつけない問いに立ち向かうとき、哲学が役に立つというのが著者のスタンス。哲学書なのに、読みやすいのです。スピノザ、ルソー、ニーチェ、ハイデッガーなど、その昔学生時代に取り組んで挫折した哲学者たちの論考を参照しつつ、現代の消費社会における気晴らしと退屈について鋭い指摘がされ、まさに蒙を啓かれます。 (★★★★)

  • 逸見功: 統計ソフト「R」超入門〈最新版〉 統計学とデータ処理の基礎が一度に身につく! (ブルーバックス)

    逸見功: 統計ソフト「R」超入門〈最新版〉 統計学とデータ処理の基礎が一度に身につく! (ブルーバックス)
    今さら、なぜこういう統計ソフトの本を読むのか? と訝られると思うのですが、その昔、現役の頃には統計パッケージソフトIBM SPSSを使ってデータを分析して論文を書いていました。ただ、SPSSを始め、統計パッケージソフトは、値段がバカ高いのです。退職する前からこのRというフリーの統計処理ソフトが出て来て、ずっと興味を持っていました。先日、文庫本を買おうと思って本屋に行ったらこの本を見つけてしまいました(微笑)。今さらこれを使ってバリバリやる訳ではありません。むしろボケ防止かも知れませんが、昔のデータはそのままパソコンにありますから、これを使って、昔はやらなかった分析をしてみようと思っています。何か成果が出るかどうかは極めてアヤシいのですが、まぁゆるりといろいろやってみることにします。 (★★★★)

  • 林(高木)朗子, 加藤忠史, 林(高木)朗子, 加藤忠史: 「心の病」の脳科学 なぜ生じるのか、どうすれば治るのか (ブルーバックス)

    林(高木)朗子, 加藤忠史, 林(高木)朗子, 加藤忠史: 「心の病」の脳科学 なぜ生じるのか、どうすれば治るのか (ブルーバックス)
    たまにはこういう本も読まないと、認知機能が退化するかもしれないと思って(微苦笑)。というよりも、もともと神経心理学に興味がありましたので、本屋の店頭で見つけ、これは面白そうだと思って購入しました。うつ、自閉スペクトラム障害、ADHD、統合失調症、双極性障害など、現代人を悩ませる心の病について、脳にどのような変化が起きているか、最新の知見がまとめられています。最前線の研究者たちがわかりやすく説明しているのですが、知識ゼロで読むのはかなりキツいかも知れません。私は現役をリタイアして10年以上になりますが、その間にこれほど研究が進んだのかというのが正直な感想。心の病の原因は、1つとは限りません。心の病は「症候群」と見た方がよいと考えます。私自身が関わる自閉スペクトラム障害、ADHDなどの発達障害でもそうです。脳機能と心の病との関連について最新の知見を知りたい方にはおすすめ。 (★★★★)

  • 磯田 道史: 徳川家康 弱者の戦略 (文春新書)

    磯田 道史: 徳川家康 弱者の戦略 (文春新書)
    本の帯に「大河より面白い!」とありますが、本当にそうでした。午前中の散歩のついでに買ってきて、夕食までに一気に読み終えてしまいました。もったいない気がするくらい。松平元康がいかにして徳川家康になったか、さらに徳川将軍家がいかに続くよう礎を築いたかが、よく分かりますし、戦国時代から徳川幕府創世記までの歴史を見る目が養われる本です。それというのも、著者の磯田さんが古文書の権威で、一次史料を読みこなすだけでなく、場合によっては価値が怪しい資料まで傍証に用いて(怪しい資料でも使い道があるというのも良く分かりました)、ご自身の頭で考えた結果を実に分かりやすく解いてくれてあります。徳川家康の弱者の戦略のキーワードは、「武威」と「信頼」ということです。また、情報の取得、解読にも意を尽くしたことがよく分かります。混迷を深める世界情勢を読み解いて、我が国が進む方向を考える上でも役に立つ一冊。 (★★★★★)

  • 井手 正和: 発達障害の人には世界がどう見えるのか (SB新書)

    井手 正和: 発達障害の人には世界がどう見えるのか (SB新書)
    発達障害、とくに自閉スペクトラム症(ASD)の方では、感覚過敏や感覚鈍磨をよく伴います。「照明で目がチカチカする」「皆が話している教室では。音が鳴り響き絶えられない」「ケガをしてるのに、痛みを感じない」などさまざまな状況を呈します。著者は実験心理学や、認知神経科学を専門とし、ASDの方に見られる感覚過敏、感覚鈍磨は、脳機能の特性から来ていることを明らかにしてきています。ASDなど発達障害のあるご本人はもちろん、親御さん、教師など関わりを持つ方々は、このことをよく理解して支援にあたることがとても重要です。ASDを始めとして発達障害について、「わがまま」「自分勝手」「やる気がない」などと捉えてしまうと、支援どころか、理解もできなくなります。脳の働きによってさまざまなことが生じてきているという視点が必要不可欠です。この本は、感覚過敏・感覚鈍磨を手がかりにそういう視点について理解を深められます。 (★★★★)

  • 日本放送協会,NHK出版: NHK 100分 de 名著 中井久夫スペシャル 2022年 12月 [雑誌] (NHKテキスト)

    日本放送協会,NHK出版: NHK 100分 de 名著 中井久夫スペシャル 2022年 12月 [雑誌] (NHKテキスト)
    2022年12月のNHKのEテレ「100分de名著 中井久夫スペシャル」のテキストです。今頃(2023年2月)これをリストアップしているのはどうかという気もしますが、録っておいたビデオをみたのが最近なのです。中井久夫さんは、2022年8月にお亡くりになりましたが、日本を代表する精神科医のお一人であり、翻訳家、文筆家としても一流でした。現役の頃、中井さんの本はたくさん読みました。臨床心理学の分野でも「風景構成法」を導入した方として知られています。Eテレの講師である齋藤環さんは、中井さんを評して「義と歓待と箴言知の人」と書いておられますが、まさにそういう気がします。『最終講義』『分裂病と人類』『治療文化論』『「昭和」を送る』『戦争と平和 ある観察』が紹介されています。現在もウクライナで戦争が続いていますが、中井は「戦争は過程、平和は状態」とし、戦争は物語として語りやすく、とにかくかっこよくて美しい、それが問題だといいます。一方、平和は分かりにくく、見えにくいため、心に訴える力が弱いとします。「状態を維持する努力はみえにくい」のですが、戦争と平和に限りません。普段通りの日常生活を維持していくのも同じような気がします。戦争を経験していない人間が指導者層の多くを占めるようになると戦争に対する心理的抵抗が低くなるともいいます。「戦争には自己収束性がない」とも中井さんはいっています。われわれはやっかいな時代に生きていると痛感します。中井さんの本を多くの方が読むと、時代も変わるかも知れません。 (★★★★★)

  • 桑名三郎: 七里の渡しを渡った人達(久波奈工房)
    桑名と名古屋の宮を結んだ東海道唯一の海路「七里の渡し」をテーマにした歴史本です。船頭が旅人を案内しながら、七里の渡しを渡った歴史上の24人を紹介する内容。やさしい話し言葉で紹介されており、読みやすい本です。徳川家光、松尾芭蕉、明治天皇などが取り上げられています。著者は、桑名で歴史案内人をしながら、街の歴史を研究している、街道好きの方です。本は、桑名市内の書店とメルカリで¥1,200で販売。 (★★★★)
  • 磯田 道史: 日本史を暴く-戦国の怪物から幕末の闇まで (中公新書 2729)

    磯田 道史: 日本史を暴く-戦国の怪物から幕末の闇まで (中公新書 2729)
    磯田さんの本は面白い。というのも、話のもとには古文書があるからだと思う。その古文書も磯田さん自身が、古書店などで発掘してきたものがほとんどで、それ故、内容もオリジナリティが高くなる。この本は、戦国時代から幕末あたりを中心にさまざまな古文書の内容をもとに、例えば忍者の悲惨な死に方、江戸でカブトムシが不人気だった背景、赤穂浪士が吉良の首で行った奇妙な儀式などなど、興味深いエピソードを浮かび上がらせている。面白いので一気読みしてしまった。 (★★★★★)

  •  佐藤信(編): 新版 図説歴史散歩事典(山川出版社)

    佐藤信(編): 新版 図説歴史散歩事典(山川出版社)
    史跡や、寺社、町並み、城、美術工芸品等の見方がやさしく解説されている本です。「事典」となっていますが、いわゆる辞書とは違って、普通の本のスタイルです。索引が充実していますので、事典としても十分に使えます。最初の版をもっていますが、40年ぶりに改訂され、写真、図版も多く、歴史散歩の最強の味方です。 (★★★★★)

  • 日下部理絵: 60歳からのマンション学 (講談社+α新書)

    日下部理絵: 60歳からのマンション学 (講談社+α新書)
    今年1年、何の因果か(などと書くとお叱りを受けること必至ですが)、住んでいるマンションの管理組合の理事長を仰せつかっています。今年は、エレベーターリニューアル工事が最大のイベントで、それは無事に済んだのですが、前理事長から8年後に迫った第3回大規模修繕に向けて、修繕積立金が不足する見込みと申し送られました。確かにかなりの金額が不足しそうで、頭を悩ませていました。マンションに住みながら、そもそも基本的な知識が不足しており、管理会社のフロントマンの方の協力を得ながらシミュレーションなどをしていました。ネットであれこれ調べてはいたものの、それで得られる知識は体系的なものではありませんでした。この本は、事例を元にマンション管理について必要な知識が得られるように書かれており、まだすべて読み終えてはいないものの、とても役に立っています。任期残り2ヶ月半となって付け焼き刃ではあるものの、次の理事会に具体的に課題を申し送ることができるよう勉強中(笑)。 (★★★★)

  • 宮口 幸治: ドキュメント小説 ケーキの切れない非行少年たちのカルテ (新潮新書)

    宮口 幸治: ドキュメント小説 ケーキの切れない非行少年たちのカルテ (新潮新書)
    「ケーキの切れない非行少年たち」や「どうしても頑張れない人たち」の著者である宮口幸治さんの新刊です。前2著の内容をよりよく理解できるよう、「ドキュメント小説」として書かれたものです。主人公は、精神科医の六麦克彦。医局から派遣されて要鹿乃原少年院に勤務して5年。彼がそこで目にしたのは、少年院に堕ちてきた加害者ながら、あらゆる意味で恵まれず、本来ならば保護されてしかるべき「被害者」と言わざるを得ない少年たちでした。この内容は、前の2冊のように普通の新書では書き尽くせるものではなく、物語の形を借りざるを得なかったのでしょう。ただし、普通の小説として読むのには少し苦労するかも知れません。特別支援教育が普及して、知的障害や、発達障害のある子どもへの教育や支援は、以前に比べれば改善されてはいますが、最近は、家族の養護能力が十分でなかったり、親など家族自身に支援が必要なケースもたくさんあります。こうした中には、この本で取り上げられたような結末に至ることがあっても不思議ではないという気がします。極端な事例が集められていると思われるかも知れませんが、社会全体として真剣に取り組むべき課題が突きつけられています。 (★★★★)

  • 本田秀夫: 学校の中の発達障害 「多数派」「標準」「友達」に合わせられない子どもたち (SB新書)

    本田秀夫: 学校の中の発達障害 「多数派」「標準」「友達」に合わせられない子どもたち (SB新書)
    本田秀夫先生によるこのSB新書の4冊目のシリーズ。今回は、発達障害のあるお子さんの学校選び、学級選び、友達関係、学習や学力の悩み、不登校など、発達障害のあるお子さんの学校生活全般にわたって、どのような考え方に基づいてサポートしたら良いかについてまとめられています。それぞれ、親と先生とが、どのように取り組むことが基本となるか、解説されています。対策よりも予防的な工夫をコミュニケーション(要求ではなく)に基づいて行う、「学校の標準」を緩める、登校や成績を気にしすぎず、社会に出るための土台作りを考える、発達の特性には寛容になる、学びを大切にするが学力にこだわりすぎない、親と先生とが気づきを伝え合い相談、調整する、子どものモチベーションを重視するなど、具体的に書かれていて、分かりやすくなっています。発達障害のあるお子さんが小中学校で充実した学習が進められるための基本的な考え方やヒントが詰まっていますので、親御さんにも、先生方にもお勧めできます。 (★★★★★)

  • 佐々木秀斗: 小学生博士の神社図鑑 ぼくの近くにはどんな神さまがいるの?

    佐々木秀斗: 小学生博士の神社図鑑 ぼくの近くにはどんな神さまがいるの?
    サンドウィッチマン&芦田愛菜ちゃんMCの「博士ちゃん」に「三国志博士ちゃん」、「日本の神様博士ちゃん」として2回出演した佐々木秀斗君の自由研究を本にしたもの。何故これをここに取り上げたかというと、私のブログに載せた立坂神社の緑色の鳥居について、写真を提供して欲しという依頼が出版社からあったのです。私が提供した写真は、本書の162ページに「提供:猫の欠伸研究室」として載っています。ざっと読みましたが、大人でも、古事記や神社についてよく知らない方が、最初に手に取って基本的なことがらを知るには、わかりやすくて良い本だと思います。 (★★★★★)

  • 森 博嗣: 読書の価値 (NHK出版新書)

    森 博嗣: 読書の価値 (NHK出版新書)
    ネットで見つけ、新刊かと思って購入したのですが、4年前の本でした(微苦笑)。 若い頃に森博嗣さんの小説をすべて読んでいました。いつの頃からか、小説は読まず、森さんのエッセイだけを読むようになっています。「読書の極意を教える」と帯にはあります。もちろんそれについて書かれているのですが、私にはある種の知的生産の技術について著者の方法を開示していると読めます。「何でも検索できる時代にも、本を読む意味がある」というのは、よく首肯できます。また、「教養とは保留できる能力をいう」というのも確かにそうだと思います。自分の問題として抱続けられ、また、考え続けられるのは、容易ではありませんから。 (★★★★★)

  • 井川香四郎: 別子太平記 : 愛媛新居浜別子銅山物語 (文芸書)

    井川香四郎: 別子太平記 : 愛媛新居浜別子銅山物語 (文芸書)
    愛媛県新居浜市にあった別子銅山は、元禄3(1690)年、伝説の切上り長兵衛によって発見されてから、昭和48(1973)年の閉山まで、283年間にわたり、累計65万トンの銅を産出しました。これは、世界の銅の産出量の1/6にも達するといいます。巨大財閥住友の礎となっただけでなく、日本の貿易や近代化にも大きく貢献したのがこの別子銅山です。江戸時代には貨幣改鋳にも深く関わった世界屈指の鉱山を舞台に、そこに関わった人達を鮮やかに描いた、本当の意味での大河小説です。徳間時代小説文庫で読みました。  (★★★★)

  • 養老孟司, 池田清彦: 年寄りは本気だ―はみ出し日本論―(新潮選書)

    養老孟司, 池田清彦: 年寄りは本気だ―はみ出し日本論―(新潮選書)
    養老孟司先生と池田清彦先生の対談であれば、外れはありません。サブタイトルのように、「はみ出し日本論」ではありません。ど真ん中の日本論といってもよい本で、楽しみながら読めます。しかし、それは、自分のアタマできちんと考えているからこそ論じられる内容だと思います。常識や、マスコミで報道されることがらだけをフォローしていては、こういう風に考えることはできません。きちんとした理論、知識、データに基づかなければなりません。さらには、物事を捉える大きな枠組み、私の世代にとっては「パラダイム」といえるものが必要。それも、確固たるパラダイムが必要です。私にとってそれはある種の理想なのですが、なかなか難しい。しかし、まぁ、年寄りになったからこそ見えるものや、年寄りなりの知恵も働くようになるということもありますから、養老・池田の「怖いものなし」コンビを1つの目安として、言うべきこともいえるようになりたいものです。 (★★★★★)

  • 土井 善晴: 一汁一菜でよいと至るまで (新潮新書)

    土井 善晴: 一汁一菜でよいと至るまで (新潮新書)
    先に同じく土井善晴さんの「一汁一菜でよいという提案」を挙げましたが、入手したのはこちらが先。「一汁一菜でよい」というスタイルに至るまでの土井さんの修行、出会い、発見、迷いなどなどが書かれています。「家庭料理に失敗なんて、ない」、「すべては人を幸せにする料理に繋がる」というのが基本。具だくさんの味噌汁はおかずの1つになる。余裕があれば、食べたいものや、食べさせたいものをその都度調べてつくればよい。一汁一菜を入り口にして、一つ一つおかずをつくってみて、10種類ほどでもできるようになれば、それで幸せに一生やっていける。といった話があり、へぇーと感心させられました。これだけで健康に健やかに自足できるとも述べられています。一汁一菜なら、私にもできる、でしょうか?? (★★★★★)

  • 土井善晴: 一汁一菜でよいという提案(新潮文庫)

    土井善晴: 一汁一菜でよいという提案(新潮文庫)
    著者の土井善晴先生は、私と同世代。そして、私の世代にとってはあの土井勝さんの息子というイメージが強くあります。テレビなどにもよく出ておられ、なかなか面白い視点でものを見る人だなと思っていました。この本は,出版された当時(2016年秋)から知っていたのですが、手に取ったのはごく最近。文庫本を探していたのですがなかなか遭遇しなかったのです。「一汁一菜でよい」というのは、ご飯と具だくさんの味噌汁があればよいということです。家庭料理についての提案なのですが、実は、この本はもっと奥深いことを述べています。一言で言えば、日本文化や日本人の哲学について述べる中で、食や生活、生き方などについても論じられています。解説を書いておられる養老孟司先生は、それを「自足の思想」と表現していらっしゃいます。優しい、わかりやすい本ですが、実は奥が深い。著者の端正さもよく表れています (★★★★★)

  • 奥山 景布子: 流転の中将

    奥山 景布子: 流転の中将
    幕末の桑名藩主・松平定敬を描いた歴史小説。定敬は、実の兄で会津藩主である容保とともに徳川家のために尽くそうとしたものの、最後の将軍・徳川慶喜に振り回され、裏切られてしまいます。定敬は、それでも抗おうとしたのですが、国元の家臣たちはいち早く恭順を決め、藩主の座も追われてしまいます。朝敵といわれ、越後、箱館から上海まで流浪した定敬の波乱に満ちた人生と、秘めたる思いが生き生きと書かれています。定敬については、歴史講座で学んだり、本で読んだりしてきましたが、小説家の手にかかるとこのように立体的に、活き活きと動き出すものなのだと実感します。 (★★★★★)

  • サトウタツヤ: 臨床心理学小史 (ちくま新書)

    サトウタツヤ: 臨床心理学小史 (ちくま新書)
    たまには専門のアカデミックな本も取り上げます(微笑)。本屋でみつけ、購入。この本は、同じ著者が東大出版会から昨年刊行した「臨床心理学史」で果たせなかったことを果たそうと構想されたもの。果たせなかったのは、日本の臨床心理学史に触れることと、コンパクトな歴史記述だそうです。東大出版会の本は、読んでみたい気もしますが、¥7,000もしますし、内容もハードそうです。こうして臨床心理学の歴史を俯瞰してみますと、やはり実験心理学を抜きにしては臨床心理学も語れないといえます。私個人の考えでも、臨床心理学を学び、実践するには、実験心理学を学び、実験・調査などの方法で研究をした経験が必須です。臨床心理士、公認心理師の資格に関わり、心理学を志す人は多く、また、大学でも臨床心理学部や臨床心理学科もあります。しかし、私は、自分自身の経験からもやはり、実験心理学などの基礎心理学を抜きにして、臨床心理学は成り立たないと考えますし、学生も実験心理学を含めた基礎心理学を、少なくとも学部段階ではきちんと修得した方がよいと思います。本書を読んで、その考えはいっそう強くなりました。 (★★★★★)

  • 昭文社 旅行ガイドブック 編集部: 三重のトリセツ

    昭文社 旅行ガイドブック 編集部: 三重のトリセツ
    本屋に別の本を買いに行って見つけ、即買い(微苦笑)。私の好むタイプの本です。三重県の地形や地質、歴史、文化、産業などを、地図を読み解きながら紹介するマップエンターテインメント本。地図も歴史も文化も好きなのです。地図で読み解く三重の大地、三重を駆ける充実の交通網、三重の歴史を深読み!の3部構成。2017年11月にたまたまみつけたJRさわやかウォーキング「~四日市市制120周年記念~ 家族みんなで楽しめる四日市旧港街歩き」に行って以来、JRさわやか、近鉄ハイキング、勝手にハイキングで県内や近郊のあちこちに電車で行って電車で帰るハイキング/ウォーキングをしています。それによって訪ねたあちこちのことが改めてまとめられていて、とても楽しめます。各県のバージョンが出ているようです (★★★★★)

  • 磯田道史: 歴史とは靴である (講談社文庫)

    磯田道史: 歴史とは靴である (講談社文庫)
    歴史家・磯田道史さんが、鎌倉女学院高校で行った特別授業の記録と、ビリギャルの小林さやかさんなどとの対談を収めてあります。基本的には、「歴史の見方」についての本なのですが、それに留まりません。ものの見方、考え方を説いた内容です。むしろ、ものの見方、考え方を学びたい方にお勧めしたいと思うくらいです。ちなみに、タイトルは、「歴史は好きか嫌いかの嗜好品ではなく、安全に世の中を歩くためのむしろ実用品である」という意味です。これは、歴史の見方について、あまりよく理解されていないポイントと思います。講義録ですから、読みやすく、しかも大変おもしろい本です。 (★★★★★)

  • 久住 祐一郎: 江戸藩邸へようこそ 三河吉田藩「江戸日記」 (インターナショナル新書)

    久住 祐一郎: 江戸藩邸へようこそ 三河吉田藩「江戸日記」 (インターナショナル新書)
    この著者の前著「三河吉田藩・お国入り道中記」で読んだ、三河吉田藩(豊橋)の参勤交代の話も大変おもしろく読めましたし、江戸時代の藩邸の様子、殿様や家臣の仕事、暮らしなどに興味があったので、読んでみました。三河吉田藩に残る「江戸日記」などの古文書から、江戸の大名屋敷がどのようなところであったか、江戸で働く武士の状況、江戸の藩邸で起きた事件のいろいろ、藩邸の奥向きの様子、さらには、明治維新後の藩邸から子爵邸への変化について、リアルな武士の暮らしのもろもろがまとまっていて、とても興味深く読めました。三河吉田藩は、現在の愛知県豊橋市にあり、松平伊豆守家が長く藩主を務めています。松平伊豆守家は、「知恵伊豆」の異名を持つ松平伊豆守信綱を初代とし、忍藩、川越藩、古河藩、吉田藩、浜松藩と国替えを繰り返した後、寛延2(1749)年から明治維新まで三河吉田を治めています。 (★★★★)

  • 安藤 優一郎: 江戸の旅行の裏事情 大名・将軍・庶民 それぞれのお楽しみ (朝日新書)

    安藤 優一郎: 江戸の旅行の裏事情 大名・将軍・庶民 それぞれのお楽しみ (朝日新書)
    サブタイトルに「大名・将軍・庶民 それぞれのお楽しみ」とあり、さらに、オビには「300年前は えっ!? 今よりもっと愉快な旅行天国」ともあります。ただし、旅行を心から楽しめたのは、庶民に限られていたようです。参詣者を増やしたい各地の寺社、温泉、宿泊業者が積極的に営業したからです。一方、武士や大名は、トラブルメーカーだったといいます。公用で旅行したり、参勤交代したりなのですが、宿泊料のダンピング、備品の破壊などなどトラブルをまき散らしながらの旅であったり、権威を笠に着たりで、あまり歓迎されなかったようです。江戸時代の旅のエピソード満載で、楽しめる本です。 (★★★★)

  • 藤田 和弘, 熊谷 恵子, 熊上 崇, 星井 純子, 熊上 藤子: 心理検査のフィードバック

    藤田 和弘, 熊谷 恵子, 熊上 崇, 星井 純子, 熊上 藤子: 心理検査のフィードバック
    この本は、WISC-ⅣやKABC-Ⅱなどの知能検査の結果(アセスメント情報)を「子どもの自立と社会参加」により役立つものにしていくには、どのように伝えたらよいか(フィードバック)についてまとめられています。過去には、保護者、学校の担任、子どもたち自身に知能検査の結果を伝えることはされていませんでした。しかし、現在では、苦戦している子どもたちが、自分のことを理解し、自分なりにも工夫して、学習や生活スキルを向上させ、将来の自立と社会参加につなげるために、知能検査の結果(アセスメント情報)を子どもたち自身にも伝えるようになってきています。私も、相談では、お子さんに直接、フィードバックを行い、子どもたち自身が自己理解を深め、意欲的、積極的に取り組めるようにしています。この本は、子どもと支援をつなぐ、支援者をつなぐという視点から、心理検査のフィードバックについて基礎から応用、事例を含んでその全体像を把握できる、優れたものとなっています。 (★★★★★)

  • 新潮文庫: 文豪ナビ 藤沢周平 (新潮文庫)

    新潮文庫: 文豪ナビ 藤沢周平 (新潮文庫)
    藤沢周平の作品案内、小説に見られる名言集、映像化された作品の出演者や、関係者による評伝などによって藤沢周平の作品についてすべてとはいいませんが、かなりが分かります。私は、藤沢周平の小説が好きで、たぶんほとんど読んだと思います。ただそれは、15~6年以上前のことで、リストアップもしていませんから、すべて読んだかどうかについては、不確か。こういう本を読むと、もう一度読もうかという気になります。この本では、娘の遠藤展子さんの「父にとっての家族」がもっとも興味深く読めました。また、藤沢周平の言葉で私が気に入っているのは、「普通が一番」です。ほかにも、「挨拶は基本」「いつも謙虚に、感謝の気持ちを忘れない」「謝るときは素直に非を認めて潔く謝る」「派手なことは嫌い、目立つことはしない」「自慢はしない」という言葉が、遠藤さんが父から言われて心に深く残っていることばだそうです。 (★★★★)