ちょっと迷ったのですが、結局、今日も近鉄ハイキング「早春の海風を感じて おひなさまめぐりと海の幸」に行ってきました。迷ったというのは、去年3月17日に出かけたハイキング(
伊勢型紙とお雛様 旧参宮街道とおひなさまめぐり)とかなりコースが重なっていたからです。しかし、まあ、いつものコースを歩いているよりはよいかということで出かけたという次第。
今日の受付は、近鉄名古屋線・千代崎駅。9時半から10時半ということで、桑名駅を9時1分に出る五十鈴川行き急行に乗車。四
日市に9時13分について、普通電車の津新町行きに乗り換え(9時21分発)。千代崎駅には9時44分に到着。受付開始から15分ほど経っていましたから、ほとんど混んではいません。少し並んだだけでコースマップを受け取りあみま倶楽部のスタンプを押してもらい、9時50分にスタート。
こちらが本日のコースマップ。片面のみです。千代崎駅をスタートして、岸岡山緑地へ。その後海岸沿いを歩いて、江島公園か
ら江島若宮八幡神社。町かど博物館である芙蓉館と伊達家油屋忠兵衛を見て、海産物問屋まるかつに立ち寄り、もう1軒の町かど博物館・語らい館よこた、小原木本舗大徳屋長久(和菓子屋)を回って、近鉄名古屋線・白子駅がゴール。約6㎞となっていましたが、コースマップには5.1㎞という数値がありました。右は、実際に歩いた実測ルートマップ。今日はほとんど余分な寄り道はしませんでしたので、実際に歩いたのも5.5㎞でした。午前中は、曇りがちという今ひとつの天候。天気がよければ、岸岡山緑地からの眺めももっとよく、海岸沿いの道も気持ちよかったと思います。今日のハイキング記事は、この1編で「完」となります。
実測ルートマップの詳細その1。千代崎駅は初めて利用します。駅の北西約1㎞のところには、
鈴鹿医療科学大学があります。
学校を卒業して、鈴鹿で就職しましたが、このあたりはあまり来たことはなく、土地勘はありません。岸岡山緑地は、病院の子どもたちの遠足の下見に来たはずですが、それは忘却の彼方。車いすでは来られないなと思ったことだけを覚えています。千代崎駅からは、南西へ。住宅街を抜けて行きます。500mほどで(9時58分)「
岸岡山緑地」と掘られた石碑があるところに到着。ただし、岸岡山緑地は南北2つに分かれており、右の写真の方はコースではありません(今日は、コースミスはしでかしていません……笑)。実測ルートマップその1では、岸岡町と書かれ、池のあるところの右。ここを南に入ります。
こちらは、緑地の入り口にあった案内板。右上の写真は、現在地とあるところの右下。今日は、南側エリアの「海の見える展
望台」を目指します。展望台を目指して登り始めたところで、意外な生き物に遭遇しました。カルガモさんです。西の方に池はあるものの、どこから来たのでしょう? 近くに民家がありましたから、そこで飼っているのでしょうか? 妙に和みました(笑)。
案内板のところから250mほど登って行くと、古墳広場という標柱があり、その向こうに「海の見える展望台」が見えてきま
した。キョリ測で見ると、標高は40mあまり(他の地図で見ると、岸岡山の標高は45.7mとあります)。展望台のとなりにある小山が気になったので、まずそちらへ。右のように、「
二等三角点」がありました。ネットで調べると確かにこのあたりには、古墳がいくつかあり、竪穴式住居跡なども見つかっています(たとえば
こちらや
ここ)。この展望台のあたりも古墳だったようです。さらに、岸岡城跡があったともいわれます(
こちら)。
展望台は2階建て。上層階には、「鳥瞰図」があり、伊勢市から二見、神島、伊良湖岬、知多半島、セントレア、知多火力発電
所が見えるとありました。しかし、あいにくの曇天。今ひとつクリアな視界が得られず、残念。右の写真は、知多半島方面のもの。晴れていたらもっとハッキリ見えたと思います。神島もそれらしき陰は見えたものの、ハッキリせず。
こういう、伊勢湾沿いの高台に来ると、どうしてもセントレアを探して、見たくなります(苦笑)。別に意味はありません
が。ズームを調節したりして、あれこれ試した結果、ようやく捉えられました。左の写真中央に管制塔が見えますし、飛行機が止まっているのも確認できました。右の写真は、中部電力知多火力発電所と思います。LNGのタンクと思われる施設や、船も止まっているのが見えます。
余談ですが、岸岡山緑地では、いろいろな鳥の鳴き声が聞こえてきました。シジュウカラ、コゲラ、ヒヨドリの他、メジロ
も。バードウォッチングのスポットであるかも知れません。メジロの写真を撮っていたら、年配のご夫婦が見ておられ、「メジロですね」と聞かれました。同好の士かも知れません。同じ趣味の方がいらっしゃると嬉しくなります。岸岡山緑地には、右の写真のように、野外学習広場や、デイキャンプ施設(バーベキューもできそうでした)もあります。南側の南若松町へ降りてきて、近鉄名古屋線の線路を越え、さらに旧・伊勢街道を横切って千代崎海水浴場の南あたりの海岸に向かいます。
実測ルートマップは、その2になります。
千代崎駅からほぼ2㎞で、千代崎海岸に出ました。10時27分頃。ここからひたすら海岸沿いを1㎞あまり歩いて、江島公園に
向かいます。途中で海岸を見ると、水鳥がけっこういるのが見えました。まずは、右の写真。かなりの数が浮いていました。遠目にはキンクロハジロかと思ったのですが、背面が薄い色で灰色、メスは嘴の根元に白い斑があります。デコっぱちに見えますから、
スズガモだと思います。いくつかのグループに分かれていましたが、合計では数100羽(テキトーな数値ですが)いたと思います。
波打ち際のあちこちには、ユリカモメの姿が見られました。見ていると、波に向かって歩いて行く個体もあり、いったい何を
していたのでしょう? スズガモの群れの中に浮いているユリカモメもいました。さらには、カワウと思われるウの集団も。一斉に飛び立ったりしています。右の写真をよく見ると、下の方を飛んでいるのはウで、上の方にはカモが飛んでいると思われます。カモの種類は、この写真では不明。他にはカンムリカイツブリもいました。
などと思わぬところでバードウォッチングも楽しみつつ、退屈せずに海岸を歩いて、
江島公園へ。スタートからほぼ3㎞、時刻
は10時45分。ここは以前にも来ています。公園内に「徳川家康公九死に一生を得て駿府に戻る船出の港(浦)」という案内板がありますから、それだけをチェックして通過します。本能寺の変の際、伊賀越えをして、ここから船に乗ったという話が書かれています(出航場所については、異説があります)。
江島公園のすぐ隣(西)には、江島若宮八幡神社があります。ここは2度ほど来たと思います。鈴鹿市内で2番目に広い境内を
持つ神社(もっとも広いのは、椿大神社です)。主祭神は、
大鷦鷯命(オオササキノミコト、仁徳天皇)、
品陀和気命(ホンダワケノミコト、応神天皇)、
息長帯比売命(オキナガタラシヒメノミコト、神功皇后)となっています。平安時代初期、禁中(内裏)に奉祀されていた若宮八幡宮(京都石清水八幡宮の御分霊)を醍醐天皇が、神意に問いて伊勢宗廟(皇大神宮)の戌亥の方なる当地に奉遷なさり、息長帯比売命、品陀和気命、大鶴鷯命を主祭神に、17柱の神々を祀っているといいます。
白子の町は、湊として繁栄した歴史があり、回船業で賑わいました。あの
大黒屋光太夫も、白子湊から出航しています。江島
若宮八幡神社には、航海の安全を祈願するなどのため、多数の絵馬が奉納されており、そのうち、江戸時代の71面は三重県指定有形民俗文化財です。弁財天、武者絵、町絵図、帆前船などの図柄のものがあります。拝殿には今日は、ひな人形も飾られていました。町で「
キモノdeおさんぽ」というイベントもしていたようで、着物を着た子どもたちを連れた親御さんが、これから訪れる町かど博物館などを回っていました。江島若宮八幡神社から先の立ち寄り先は、まるかつを除いては、去年の「
伊勢型紙とおひなさま 旧参宮街道とおひなさまめぐり」で訪ねています。
江島若宮八幡神社から200mほどのところに
芙蓉館があります。勢松丸(せいしょうまる)資料館も兼ねていますが、町かど
博物館の1つ。回船業を営んでいた旧松野家の土蔵を改装したミニ美術館で、江戸から明治・大正時代の陶磁器、ガラス器、浮世絵、漆器、雛飾りのほか、「勢松丸」船額、おしろい製造販売の看板「芙蓉館」などを展示していました。右の写真にある雛人形、文化10(1813)年と書かれていました。
芙蓉館・勢松丸資料館を出て次の角を左折。ここからは旧・
伊勢街道を行きます。去年3月のハイキングでも歩きましたが、そ
のときは、南から北へ向かいましたので、今日とは逆向き。
連子格子の家も残っていて、街道という感じがします。
実測ルートマップは、その3。芙蓉館から先、伊勢街道を300mあまり下ったところに「江島陣屋跡」があります。清水屋さん
という建築関係の店先です。現在の住所は、江島本町。江戸時代初期(正保年間、1644~1648年)まで江島村は天領でしたが、その後、紀州藩旗本の領地となり、享保の頃(1716~1736年)には小笠原肥前守の知行地になり、ここに陣屋を建てたといいます。明治2(1869)年3月14日には明治天皇が伊勢神宮参拝(3月12日)の帰路、この陣屋で小休止なさったとありました。
江島陣屋跡の斜向かいに鈴鹿市白子コミュニティセンターがあり、その前に「安濃津治安裁判所・登記所・法務局跡」という看板があります。明治になって私有財産権が認められ、土地等の登記に必要な行政機関として各地に置かれた役所が治安裁判所です。白子には、明治21(1888)年10月に置かれました。その後、明治25(1892)年に役所が新築され、名称も登記所となり、さらにまた、法務局に変わっています。現在、津地方法務局鈴鹿出張所は、市内神戸にあります。
さらに200mほど行くと、
伊達家油屋忠兵衛があります。長らく無住であった古民家「伊達家 油屋忠兵衛家」を地元の有志
が清掃し、2013年秋から地域のイベントなどに活用しています。油屋忠兵衛家は、仙台の伊達一族を先祖に持ち、油屋を営んでいた歴史ある町屋です。築100年以上。廻船問屋も営んでいたといいます。ここにもお雛様が何組か展示されていましたが、そのうち1組は、江戸後期のものという説明が付いていました。芙蓉館にあったものと似ている感じがします。
伊達家油屋忠兵衛から50mほどのところを左折し、伊勢街道からは外れ、白子港の方へ向かいます。
海産物問屋まるかつへ立
ち寄るためです。ここで「あおさの味噌汁」のふるまいがあるということでしたので、楽しみにしてきたのですが、あいにくとすでに売り切れというか、品切れでした。残念。店内一杯に煮干し、じゃこなどさまざまな海産物を売っていました。小女子やじゃこを味見。
まるかつは、白子港の目の前。港沿いに「大黒屋光太夫ら遭難の運命をも知らず江戸に向け出帆した港」と、「平氏水軍白児党根拠地の港」という案内板が建っていました。白子港は、金沢川(かなさいがわ)や、伊勢湾の沿岸流によって形成された砂嘴(さし)が堤防のはたらきをなす天然の良港として古くより利用されてきました。平安時代には、市が立っていました(古市)。後白河天皇の御代(1156年)、伊勢平氏はここに水軍を置いたといいます。闇夜でも識別できるよう白布を身につけていたため、「古市の白児(子)党」と呼ばれました。また、天明2(1782)年12月、若松村(現在の南若松町)の大黒屋の船頭・大黒屋光太夫ら乗組員17名は、正月用食料を江戸に運ぶため紀州藩廻米350石などを積んで出港しました。1年過ぎても消息がわからないため弔いも行われたものの、10年後、寛政4(1792)年10月ロシアから帰国したのです。
まるかつのすぐ隣に「
語らい館よこた」があり、今日はここで、観光協会が甘酒のふるまい。よこたは、明治18(1885)年
に造られた町屋づくりの家を、間取りを変えずにリフォームし、レトロなミニギャラリーにしてあります。「横田材木店」という看板が出ているように、本業は木材、住宅用建材販売。館内には、ひな人形や、つるしびなが飾られ、また、古道具、木モノ、着物、古布などレトロ雑貨も売られていました。
今日は寒かったので、温かい甘酒はとてもありがたい接待。生き返ったというと、ちょっと大げさですが、十分一息つけまし
た。さあ、次へと思ったら、観光協会の女性の方が、かなり強力に「お土産にいかが?」と、穴子の太巻き鮨、鶏めし(椿神社の椿会館のもの)、牛肉弁当(
まと場のもの)を勧めます。「
まと場」さんは、鈴鹿で働いていた頃、一度行ってみたかったのですが、当時は、「一見さんお断り」といわれて断念したことがあります。
椿会館の
鶏めしにも心動かされました。
しかし、せっかく伊勢若松あたりに来たのですから、やはりここは、近くの名物である穴子を使ったものをと思い直し、穴子
の太巻き鮨(¥650)を購入。「おつまみにもなります」という一言が利いたかも(苦笑)。晩ご飯のお伴の予定故、まだ食してはおりません。よこたからまたすぐのところに最後の立ち寄りポイントである
小原木本舗大徳屋長久さん。鈴鹿でよく知られた「
小原木(おはらぎ)」という和菓子の元祖のお店。今日参加した主たる目的が、ここで小原木とかりんとう饅頭を買うためといってもよいくらい(微笑)。小原木は1個¥100、かりんとう饅頭は5個入りが通常¥600のところ、ハイキング特典で今日は、¥500。小原木5個とかりんとう饅頭5個、合わせて¥1,000なり。大徳屋長久でほぼ5㎞、11時35分。
大徳屋長久からゴールの白子駅までは500mあまり、11時45分に到着。今日は、2時間足らずでゴールイン。ちょうど11時51分に名古屋行き急行がありましたので、それに乗車して、桑名駅には、12時22分着、¥490。
あみま倶楽部のスタンプは、11個目。ALKOOによれば、今日の歩数は、12,727歩。歩いた距離は、ハイキングで5.5㎞(キ
ョリ測による)と、桑名駅までの往復が1.8㎞、合計7.3㎞ですが、こちらは9.7㎞になっていました。明日も、近鉄ハイキング「
昔も今もお伊勢参り~旅2日目~ 東海道、旅人気分で間の宿・富田から四日市宿へ」に行くつもりというか、今日は明日の足慣らし。明日は、近鉄富田駅から近鉄四日市駅まで、東海道を約7㎞の予定。「伊勢参り」ですから、これは必ず行かないと(微笑)。
【追記(3/23)】 左は、小原木本舗大徳屋長久さんのかりんとう饅頭。娘の大好物。「土産にかりんとう饅頭を買ってきた
ぞ」といったら、急に機嫌がよくなりました(微笑)。右は、穴子の太巻き鮨。5個入りでしたので、一人1個。大好評でした。この穴子の太巻き鮨は、鈴鹿・伊勢若松にある穴子料理の
魚長さんのもの。
ひらいさん、こんばんは。
おっしゃるとおりで、日課というか、週課というか、毎週、近鉄ハイキングやJRさわやかウォーキングに参加しています(微笑)。
基本的に、電車賃だけで楽しめますし、近場で知ってはいても行ったことのないところなどに行けますので、ありがたいイベントです。
ひたすら歩く人や、スタンプなどを集めるのに専念する人(歩かない人もあります)もありますが、私はあちこち歩いて、見て回りたい方です。
千代崎海岸は、もっと寒い時期に行けば、野鳥がたくさんいそうですね。
来シーズン以降の課題にします。
カルガモさん、思わぬところで登場し、目を疑いました。
すぐ目の前に民家があり、そこの飼い犬らしいハスキー犬に吠えられましたので、ひょっとしたら飼いカルガモかも知れません。
以前、九華公園近くにお住まいの方で、カルガモを飼っていた方があるそうですよ。
役には立たないでしょうが、いたら愉しいこと請け合いですね。
この日行ったところは、主に伊勢街道沿いのところでした。
最近流行の「町おこしスポット」で、いろいろな方が活躍しておられましたよ。
投稿: mamekichi | 2019年3月24日 (日) 21時27分
mamekichiさん、こんばんは!
日課のように近鉄ハイキングに参加されていますね、チェックポイントが幾つか有り、楽しく目標達成出来るのが良い感じですね。このコースのうち海岸沿いは自分も歩いた事が有り、多くの野鳥が見れて楽しかった思い出です。
カルガモさん、飼育している人が居るのでしょうか、ペットとしては(失礼ですが(笑))余り魅力あるような野鳥とは思えないですし、ニワトリのように何か役に立つのかと言う疑問も。と言いつつ居たら居たで楽しそうですね。(笑)
さすがにmamekichiさんが確認された施設などは全く判らずです。ひたすら海岸沿いを野鳥撮影しながら歩いてるだけでした。(笑) あの辺りはもう一度行ってみたいです。
投稿: ひらい | 2019年3月24日 (日) 20時50分