風はあったものの、気温は14℃を超え、絶好のウォーキング日和でした。予定通り、JRさわやかウォーキング「早咲きの「桜みちまつり」を抜け「旅まつり名古屋2019」へ」へ行ってきました。受付は、JR中央線・大曽根駅で8時半から11時。いよいよ、ハイキング/ウォーキングも、JR中央線に進出です(微笑)。今日のところは、予告編。

桑名駅を8時38分発のJR関西線名古屋行き普通電車に乗車。名古屋着は、9時9分。いったん改札を出て、名古屋駅発9時16分の中央線・神領行きに乗り換え。大曽根駅には9時28分到着。料金は、¥350+¥200=¥500なり。

本日のコースマップ。大曽根駅をスタートして、まずは徳川園へ。その後、三菱UFJ銀行貨幣資料館に立ち寄って、文化のみちエリアへ。二葉館、山吹谷公園、橦木館を経て、名古屋市市政資料館。そのあと、名古屋城外壁、テレビ塔を見て、久屋大通公園がゴール。コースマップ上は約6.8㎞となっていました。

こちらが実際に歩いた、実測ルートマップ。実は、名古屋市市政資料館を出た後、清水橋を越えたところで、矢印を見逃して、コースミス。そのお陰で、1.5㎞ほど余分に歩いてしまいました。正しいルートは、朱い矢印を入れたものでした。徳川園で、庭園を見るのに歩き回ったこともあって、最終的に地下鉄・矢場町駅に着いたときには、11.7㎞ほど歩いていました(苦笑)。

大曽根駅でコースマップを受け取り、スタートしたのは、9時35分でした。

大曽根駅は、現在、耐震補強工事と、リニューアル工事が行われていて(
こちら)、外の駅名表示が確認できませんでした。

1㎞足らずで、
徳川園へ。東側の入り口

から入園。徳川美術館と蓬左文庫が併設されています。徳川園は、徳川御三家筆頭である、尾張藩二代藩主光友が、元禄8(1695)年に自らの造営による隠居所である大曽根屋敷に移り住んだことを起源としています。

徳川園も、美術館も蓬左文庫も一度来て見たいと、かねがね思っていたところです。本来であれば、すべて見て回りたいところですが、ゴール受付時間も設定されていますので(15時まで)、今日は、庭園だけを廃刊することに決めていました。庭園のみの拝観であれば、¥300。

池泉回遊式の日本庭園となっています。江戸時代の主だった大名庭園

と同じ様式。清流が滝から渓谷を下り、海に見立てた池へと流れるありさまがつくられており、日本の自然景観を象徴的に凝縮しているといえます。ほぼ一周してきましたので、この庭園内だけで1.2㎞ほど歩きました。しかしそれにしても、さすがに尾張徳川家のつくった庭園。見事の一言に尽きます。歴史、その様子などの詳細は、本編にて。

庭園の西側にある徳川園黒門(とくがわえんくろもん)。登録有形文化財です。木造、瓦葺、間口3.6m、潜戸付。明治32(1899)年の建設。徳川園の西に開く黒塗りの旧尾張徳川家大曽根邸の表門で、木割の太い強固な趣を持つ
薬医門となっています。薬医門は、2本の本柱の背後だけに控え柱を立て、切妻屋根をかけた門。

薬医門に向かって右(南側)に隣接しているのが、脇長屋(わきながや)です。これも登録有形文化財。入母屋造の建物で、黒門や塀と連続して旧尾張徳川家大曽根邸の面影を残しています。木造平屋建、瓦葺、建築面積127㎡。明治33(1900)年頃の建築。軒巴には六葉葵紋があります。武者窓などもあり、武家の長屋となっています。徳川園には9時50分について、10時40分頃までいました。

余談ですが、このあたりは、名古屋市東区徳川町。「ははぁー」とか、「控えおろう!」などと思ったりしました(笑)。立ち並んでいる住宅はどれも広く、大きくて立派。マンションなども、高級感があふれています。

次いで、
三菱UFJ銀行貨幣資料館へ。スタートから3.5㎞、10時55分。ここもその存在は以前から知っていて、訪ねたかったところです。できれば、今日のような混雑する日でなく、平日の空いたときにゆっくり見たいものです。日本だけでなく、世界各国の貨幣約1万点が常設展示され、和同開珎、大判・小判から現代の紙幣までが体系的に展示されています。なかには、世界最古の貨幣「殷の貝貨」、エジプト「クレオパトラ女王の銀貨」など世界の珍しい貨幣もあります。今日は、大賑わいでゆっくり見て回る余裕がなく、とても残念。

そういうこともあろうかと思い、事前の予習で、必ず見るもの3点を決めていきました。その一つが、江戸時代の
両替屋を復元したモデル。両替屋は、江戸時代に金融機関の役割を果たしました。大名や商人を相手に、預金・貸付を行うとともに、金・銀・銅の三貨幣と藩札などの両替や、遠隔地との商取引にともなう為替業務も営んでいました。当時実際に使われた道具(天秤、舟箪笥(ふなだんす)等)も展示されています。

もう一つが、世界最大の金貨である、豊臣秀吉がつくらせた天正沢瀉

(おもだか)大判(天正大判については、
こちら)。現存するのは、3枚だそうです。裏面中央に
おもだか(池や沼に生える植物の名)の紋が打たれています。裏の墨書きは所持人で、秀吉から大名に下賜され、手形の裏書と同様に人手に渡るごとに名前や花押が記されたそうです。

3点目は、こちら、万両箱。千両箱は、テレビや映画の時代劇でもよく出て来ますが、万両箱は珍しい。その名の通り、一万両の大金を保管する金庫。この万両箱は、江戸時代から明治維新の時まで、京都二条城のご金蔵に格納されていたと伝わっているものです。外側は鉄帯でからめられ、内部は一面に厚い南蛮鉄が厳重に張られているといいます。重量は約150kgもあり、一万両入ったらもっと重いわけですから、盗むに盗めないような気がします。

ちなみに、千両箱の複製も展示されていました。千両箱自体が6㎏、安政小判1,000枚で9㎏、合計15㎏になるそうです。千両箱でさえ、ヒョイと担いで逃げられるものではありませんでした。

続いて、文化のみちにある
二葉館(ふたばかん)へ。オレンジ色の洋風屋根が目立つ外観です。このあたりには、
オオカンザクラが植えられていて、満開でした。名古屋でもっとも早く咲く桜だそうです。ちょうど、「
早咲き!桜みちまつり」のイベントが行われており、さらに、今日は、地下鉄の駅ちかウォーキング「
千種区巡る「ちくさんぽ」から、東区「早咲き!桜みちまつり」コース」も開催され、二葉館は大混雑。コンサートなどのイベントも行われていて、これは観られないかと諦めかけたのですが、せっかく来たからにはと思い直し、内部も見て来ました。ウォーキング割引で¥160。

二葉館はもともと、日本初の女優と謳われた
川上貞奴と、 電力王と称さ

れた
福沢桃介が、大正から昭和初期にかけて暮らしていた邸宅を移築・復元したものです。貞奴の関連資料を展示するとともに、郷土ゆかりの文学資料の保存・展示が行われています。たとえば、
城山三郎さんの書斎も再現されていて、興味深く見て来ました。

二葉館から100mほどのところに
山吹谷公園。「
尾張名所図会」には、「暮春の比は遊蕩の諸人、酒さかなを携え来り、山吹の花を愛でつつ歌ひ舞ひなどせし地なるが、いつしか武家の宅地となりて、今なほ山吹のところどころに残れるは昔のおもかげぞかし」とあります。山吹の花の季節(4~5月)にはやや早かったようです。今日は、桜みちまつりのイベント会場になっていました。

山吹谷公園の向かいにあるのが
橦木館(しゅもくかん)。入館料は、二葉館同様に¥160。ここは、輸出陶磁器商・
井元為三郎によって大正末期から昭和初期に建てられました。現在は、和館、洋

館、東西二棟の蔵、茶室、庭園が残されています。平成8(1996)年に名古屋市有形文化財に指定されました。江戸時代の武家屋敷町がルーツですが、広い敷地と陶磁器の生産地で有名な瀬戸・多治見の両街道や堀川にも近く、船積みにも便利だったことから、明治半ばには陶磁器の絵付け・加工業者などが集まるようになりました。昭和初期には、名古屋市東区界隈に600をこえる上絵付け工場があり、最盛期には、日本で作られた輸出用の陶磁器の7〜8割が、この地域で生産(絵付け加工)されていたといいます。

井元為三郎は、明治6(1873)年生まれ。16歳で有田系の商店に入り、明治30(1897)年、24歳で独立し、橦木町に隣接する飯田町に井元商店(現井元産業株式会社)をかまえました。後に、陶磁器以外に医薬品や雑貨も扱うようになり、大正13(1924)年、名古屋陶磁器貿易商工同業組合の組合長に就任。その富をもとに、建てられたのがここ井元邸です。為三郎の処世訓は、「幸福は我が心にあり」だそうです。

橦木館からは700mほど行ったところに名古屋市市政資料館があります。

ここはすでに何度も訪れて、ほとんど見学しています。先だっても、2月24日に行ってきました(
今日は、支援員養成講座で名古屋へ)。そのため、内部は、ステンドグラスと、留置場だけを見て来ました。

市政資料館にも、オオカンザクラがあります。オオカンザクラは、3月下旬に、ソメイヨシノに1週間ほど先だって咲き始めます。市政資料館で12時25分でした。

市政資料館から北へ。清水橋。ここは、名古屋城の東の要所とされてい

たところ。今は、普通の道路となっているのですが、堀後や石垣が残っています。交差点のところは、清水橋街園になっているのですが、石碑が1つあります。以前から気になっていたのですが、今日、ようやく確かめてこられました。清水橋街園は、昔の名古屋城の東門の跡地のようです。石碑は、「加藤忠四郎翁碑」でした。名古屋にあった陸軍第三師団への貢献が大ということで、昭和6(1931)年4月、陸軍によって建てられたもののようです。

この先、
名鉄瀬戸線が地上に出るところを過ぎてすぐに左折すべきでしたが、案内の矢印を見逃して、直進してしまい、1.5㎞ほど余分に歩いてしまいました。柳原一丁目交差点で曲がるところを、柳原三丁目まで行き、左折を2度繰り返して、ようやく本来のルートに。地下鉄名城公園駅の方まで大回りしてしまいました。名城公園のところを南下。

名城公園南の交差点で正規ルートに戻れました。このあとは、名古屋城

の東側の外壁に沿って久屋大通公園を目指します。名城公園南の交差点を南下してすぐ、
名古屋城の天守閣が遠望できました。名古屋城や、本丸御殿も見たかったのですが、それはまたいずれかの機会に。

名城公園横につくられた「金シャチ横町」を通り抜けます。開業当初のような混雑はありませんでしたが、どこもそれなり賑わっていましたので、通過しただけです。ほぼ8~9㎞のあたり。それなりによいお値段が付いていますし、JRさわやかウォーキングなどのハイキングイベント参加h差の他、多数の方もありましたので、それであきらめまた。

スタートからほぼ9㎞。市役所交差点から見た、
名古屋市役所と、愛知県庁。いずれも「定冠様式」といい、近代的なビルに和風の瓦屋根を載せています。向かって左が名古屋市役所。昭和8(1933)年に竣工。昭和天皇即位の記念事業として建設されたもので、公募によって選ばれた平林金吾の設計を基にています。愛知県庁は、昭和13(1938)年に完成。こちらも、昭和天皇御大典の記念事業の1つとして建設されました。西村好時と渡辺仁の基本設計を基に、工事顧問の佐野利器、土屋純一の指導の下、愛知県総務部営繕課が実施設計を行っています。

さらに南に進み、10㎞地点のあたりに
名古屋テレビ塔。現在は、耐震改修工事のため、今年(2019年)1月7日からすべての施設が休業中。リニューアルオープンは2020年夏頃の予定です。昭和29(1954)年6月に竣工した、日本で最初に完成した集約電波塔(高さ180m)です。私と同級生ということです(微笑)。設計者は
内藤多仲。通称「名古屋のテレビ塔」「栄のテレビ塔」また単に「テレビ塔」とも呼ばれ、名古屋市中心部のシンボルとして親しまれていますが、平成23(2011)年7月にアナログ放送が終了したため、デジタル放送に完全移行された現在、名古屋地区でのテレビ放送は、瀬戸市にある
瀬戸デジタルタワーから送信されています。

テレビ塔のすぐ南には、
オアシス21があります。公園やバスターミナルなどの公共施設と商業施設との複合施設で、平成14(2002)年10月、正式オープンしています。隣接する栄公園にはNHK名古屋放送局と愛知芸術文化センターがあります。今日は、e-スポーツのイベントが開催されていました。吹き抜けの地下広場の真上には、「水の宇宙船(大屋根)」があります。地面はガラス張りで、中央から水がやさしく流れて銀河の広場に光の波紋が描かれます。水面の周りには園路があります。

久屋大通公園のゴール地点では、第31回の
旅まつりが開催されてい

ました。各地方自治体の観光案内や、ご当地グルメや、特産品が紹介されるイベント。この中にJR東海のブースがあり、そこがゴール。スタートからは、約11㎞、時刻は14時ちょうど。スタートしたのが9時35分でしたから、4時間25分かかりました。

JRさわやかウォーキングのスタンプは4個目。改めて見て気づきました

が、月1回のペースです。ここでお昼にしようと思って歩いてきました。ざっと見て、昼ご飯になりそうなものは案外少なく、結局、鹿児島県のショップで「黒豚焼きそば」を¥500でゲット。黒豚のはずですが、私のような味音痴には、普通の豚肉と区別が付きません(微笑)。魅力的な生ビールも売っていたのですが、今日のところは断念。

久屋大通公園で黒豚焼きそばを食べ、20分ほど休憩。14時20分に会場を出て市営地下鉄名城線・矢場町駅に。電車で帰るには、ここ地下鉄・矢場町」まで歩かねばなりません。ここまでが11.7㎞。時刻は、14時25分。14時27分の右回り環状線に乗車。14時30分に久屋大通駅に到着し、桜通線に乗り換え。14時36分発車。名古屋駅には、14時41分の到着。¥240。JR名古屋駅を15時3分に出る、関西線・亀山行き快速に乗車。桑名駅には、15時27分に到着。¥350。

今日のALKOOの計測結果。19.6㎞歩いたというのは、ちょっとアヤシいのですが、25,560歩はたぶんほぼ正確な歩数と思います。本編は、また、明日以降少しずつアップしていきます。
ミリオンさん、こんにちは。
市政資料館にオオカンザクラがあるのは以前から知っていましたが、「早咲きの桜みちまつり」は今回初めて。
二葉館の前あたりで満開でした。
文化のみちは前から行ってみたかったところで、昨日のウォーキングは実に魅力的な企画でした。
名古屋市市政資料館は、お勧めです。
地下鉄市役所駅から10分ほどで行けますし、裏手に駐車場もあります。
ハイキングや、ウォーキングでは歩くだけという人も多いのですが、私は実際に現地や現物をきちんと見てきたいと思っています。
とくに名古屋で開かれるウォーキングは参加者が多いので、予習が必須(学生みたいですが)です。
投稿: mamekichi | 2019年3月17日 (日) 15時08分
こんにちは、名古屋の早咲きの桜みちまつりは、
見に行きたいと思いつつ中々行けません。
文化のみち周辺は二葉館や撞木館や百花百草など見どころがたくさんですね。
名古屋市市政資料館はまだ行ったことないし、
建物がレトロで素敵だし行ってみたいです。
ウォーキングコースは色々回る所が多いと見ておきたい所を要チェックですね。
投稿: ミリオン | 2019年3月17日 (日) 14時21分
おユキさん、おはようございます。
そうでしょう、魅力的なコースでしたよ(笑)。
いらっしゃればよかったのに。
6.8㎞となると大変そうですが、おしゃべりしたり、あちこち見て写真でも撮りながら歩けばすぐです。
天気は予報ではアヤシそうなことをいっていましたが、見事にこちらが勝ちました。
文化のみちあたりでは、まつりが開かれ、大賑わいでした。
平日とか、普段の休日ならもっと空いていてゆっくり見られると思います。
橦木館にはカフェもありましたよ。
知っているところ、近いところは案外自分では行きません。
イベントがあれば参加して、行って見るべしと思います。
清水橋の交差点の真ん中にある街園の謎も解いてきました(笑)。
出かけて、自分の目で見て、体験してというのがよろしいですよ。
投稿: mamekichi | 2019年3月17日 (日) 07時20分
mamekichi先生、こんばんは。
なんと魅力的なコース
と思ったのですが、昨日も一昨日も、天気予報では「春の嵐」とか「大荒れ」などと言われていたのです。
うーん、mamekichi先生の勝ち、でした(誰と勝負?)。
こんなに良い天気になるとは思いませんでした。
「文化のみち」界隈は、友人とも行ってみようと話していたのですが、なかなか実現しません。
先生がいつも仰っているように、近いと思うと、また、知っていると思うと、なかなか行けないものですね。
この機会に、と、心が動いたものの、初心者に6.8kmはなかなかしんどい(苦笑)。
徳川園~清水くらいなら、どうにかなったかも(笑)。
本編を楽しみにしています。
投稿: おユキ | 2019年3月16日 (土) 22時36分