お知らせ

  • データの移行について
    2005年10月26日のブログ開始当初から、2023年5月31日までの記事は、「猫の欠伸研究室(アーカイブ)」に移行しました(http://blog.livedoor.jp/taichimaru151/)。 このココログの「猫の欠伸研究室」には、2018年1月以降の記事を残し、2017年12月以前の記事は削除しました(2018年1月1日から2023年5月31日までの記事は、両方にあります)。

レンズを通した自然観察

  • この「レンズを通した自然観察」ということばは、恩師のお一人が、私の趣味を形容しておっしゃったものです。2023年2月7日のブログに書きましたが、実はときどき思い出していることばです。お世話になった先生方はたくさんいらっしゃいますが、この恩師は、就職のことから学位論文の執筆、審査に至るまで本当にお世話になった先生です。「写真の撮り方を指南してもらいたい」ともおっしゃったのですが、これはお世辞と理解しています。私はほぼ隠居状態となって10年以上になりますが、今、改めてこのことばをかみしめています。この先生には結婚式の際に「理論と臨床をつなぐ仕事をするように」ということばをいただきました。体調を崩してそれには十分に応えられませんでしたので、せめてこの「レンズを通した自然観察」については、極めるとまでは行かないにしても、もう少し精進したいと考えています。

ブログ名の由来

  • ブログ名の「猫の欠伸研究室」は、中日新聞の夕刊に連載されている「紙つぶて」というコラム(平成22(2010)年1月13日)に、元新党さきがけ代表の武村正義さんが書いていらっしゃった「人生は猫の欠伸である」というコラムによります。武村さんは、“チベットで鳥葬を取り仕切る僧侶が、「人の生涯は猫の欠伸のようなもの」と語った”と書いていらっしゃいます。「猫の欠伸のようなもの研究室」としたかったのですが、ちょっと間延びしますので、「猫の欠伸研究室」とした次第です。「研究室」とつけたのは、過去、大学に勤めていたことがあるということやら、知らないこと、分からないことがあると何でも調べずにはいられない性分であること、屁理屈、講釈が大好きであることからであります。しかし、「人生の研究をしている」のではありません。「大所高所」からのご高説を開陳できるほどの力量はないが故、「小所低所」からの戯れ言をつぶやくのが精一杯(苦笑)。身の程に合わせ、勝手なことを書き綴っていますので、御用とお急ぎでない皆様には、今後ともご交誼のほど、お願いいたします。是非ともコメントを頂戴し、少しでも世間を広げたいと熱望しております。

モットー

  • 座右の銘というほど立派なものはありませんが、過去に体調を崩し、療養生活を送った経験から、私なりのモットーをつくっています。その一つは、「淡々と飽きもせず……」です。自分では、「……」と余韻を残しているところが気に入っています。こだわりすぎや、やり過ぎはよくありません。若い頃はムキになってやったこともありますが、今はこのように「淡々と飽きもせず……」が自分に合っていると思っています。もう一つは「晴耕雨読」ならぬ「晴歩雨読」です。マンション暮らし故、耕すところはありません。代わりに歩いています。そして、最近(令和3(2021)年に入った頃から)追加したのが、「散歩生活、ときどき仕事」。NHKのテレビ番組に「晴れ、ときどきファーム!」というものがあります。これのもじり。浅学非才の身ですので、ご交誼の上、いろいろとご教示をお願いします。

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2019年2月 2日 (土)

20190202近鉄ハイキング「名所・旧跡めぐり お江の里と海の幸」へ(予告編)

Img_1008c

 2月に入り最初の土曜日、もちろん、ハイキングであります(微笑)。今日は、近鉄ハイキング「名所・旧跡めぐり お江の里と海の幸」です。場所は、津市河芸町。近鉄名古屋線・千里駅が受付、上野神社、伊勢上野城跡、光勝寺、八雲神社、(株)北山水産、痔神社を回って、近鉄名古屋線・白塚駅がゴール。
Img_1016c 受付の千里駅。普通電車しか止まりません。桑名駅を9時1分発の五十鈴川行き急行に乗車。白子駅に9時32分に到着(なのですが、途中、ちょっとしたハプニングで3分遅れ。それは最後に)、9時36分発津新町生き普通に乗り換えて、9時42分着。¥560。
Img_1022c 受付でいただいた本日のコースマップ。千里駅から白塚駅まで、ほぼ国道190202kintetsuhikingchisato 23号線に沿って、ところどころは旧・伊勢街道(参宮街道)を歩くという企画。コースマップ上は、約7㎞ということでしたが、実際に歩いた距離を測ると、8.5㎞でした。今日は、自宅から桑名駅往復が、2.1㎞でしたから、歩いたのは合計10.6㎞。伊勢のJRさわやかウォーキングの記事もまだ始まったばかりで、先行きが不安ではありますが、今日は、近鉄ハイキング「名所・旧跡めぐり お江の里と海の幸」の予告編。
Img_1031c 近鉄・千里駅を出て、国道23号線を渡り、少しだけ旧・伊勢街道を歩きまImg_1036c す。その後、田中川に沿って西へ。その後、上野小学校の方へ南下していきます。上野小学校の先、スタートからほぼ1.5㎞で、上野神社に到着しました。
Img_1053c 上野神社です。創始年代は不詳ですが、伊勢の国司・北畠氏の祈願社として奉祀されたと伝えられています。応永13(1406)年の棟札があるそうで、そこには上野正八幡と記されています。永禄年間(1558~1570年)、織田信長が太刀鎧等奉納しています。慶長6(1601)年、分部光嘉が、社領5石を寄進し、慶長16(1611)年、分部光信が社殿を造営したといいます。元和5(1619)年に分部氏が、近江・大溝に移封された後は紀州領となりましたが、社領5石は変らず、城主・領主の崇敬がありました。
Img_1066c 主祭神は、誉田別尊。相殿神は、建速須佐之男命、稲田比売命、天児屋根命、宇迦御魂神、市寸島比売命、伊邪那岐命、伊邪那美命、金山比古神、火産霊神、大山津見神。明治時代、神社制度確立により八幡神社と称し、明治6(1873)年、村社になっています。明治41(1908)年、上野・久知野・中瀬の神社35社を合祀して、上野神社と単称しています。
Img_1079c 境内には、橿原神宮遙拝所と、皇居・神宮遙拝所がありました。橿原神Img_1081c 宮遙拝所は、もちろん西を向いて建っていますが、皇居と神宮(伊勢神宮)遙拝所は東を向いています。皇居と神宮の遙拝所が一つになっているのは、初めて見ました。方角も、かなり違うと思うのですが、よく分かりません。昭和11(1936)年に建てられています。この年は、二・二六事件があった年。紀元2600年は、この4年後。
Img_1094c 上野神社の参拝を終えて、南側の参道に出て振り返ると、お稲荷さんがImg_1103c あるのに気づきました。八幡稲荷神社とあります。見つけたからにはお参りしなければなりません(微笑)。ただ、神社検索(三重)の上野神社のところには特に言及がありませんし、ネットでざっと見ても何も出て来ません。お社の中には、若宮八幡社、宇気比神社、春日社、菅原社という扁額も架かっていました。謎であります。
Img_1114c 本来の次の目的地は、伊勢上野城跡なのですが、上野神社の先ほんの100mほどのところにお寺があり、しかも「江姫ゆかりの寺 紅葉と沙羅双樹の寺」という看板が目に入りましたので、これも立ち寄らなければなりません(微笑)。萬松山円光寺。臨済宗東福寺派のお寺です。
Img_1124c_2
 開創は、室町時代初期の延文3(1358)年。後光厳天皇の勅願寺として、現在の津市栗真中山町に開創されたと伝えられています。ご本尊は、釈迦牟尼。元亀年間(1570~1573年)、分部光嘉公がここに居城と寺を移したといいます。ひっそりとした趣深い山寺という感じ。紅葉の頃、山門にそびえる紅葉が一斉に色づく様は圧巻だそうです。分部光信が、近江大溝藩主に転封となったとき、円光寺も同時に近江に移ったのですが(滋賀県高島市に存続、大溝藩主・分部氏の菩提寺)、残った堂宇をもとに円光寺は現在地にも存続しています。なお、「徳川秀忠の正室となったお江にゆかりのある寺として有名」というのですが、今までのところの調べでは、具体的なゆかりは不明。
Img_1138c 境内の墓地には、分部光高公、分部光嘉公、その室、分部光勝公(光嘉Img_1132c の息)の墓が並んでいます。また、お稲荷様もありました。が、鳥居のところにあった幟には、「玉宝吨枳尼尊天」とあります。不思議に思って、調べたら、吨枳尼天王は、「右手に剣を持ち、左手に玉を捧げ、白狐に乗った稲荷大明神」だそうです。知らないことがたくさんあります。こちらのリンク先、王地山稲荷社(篠山市)のところに言及がありました。
Img_1156c スタートから2㎞あまりで、伊勢上野城跡へ。織田信長の弟、信包(のぶImg_1153c かね)が、津城の仮城として元亀元(1570)年、分部光嘉に命じて改修築城したのが伊勢上野城。天正8(1580)年、津城の完成により、信包が居城を移したため、分部光嘉が城代となります。文禄3(1594)年、信包が近江へ改易になると、光嘉が城主に任ぜられて独立した城となりますが、元和5(1619)年、光嘉の養嗣子光信は近江国大溝藩へ移封となったため、廃城となりました。その後、廃城となり、後に津藩主・藤堂高虎により取り壊され、現在は城郭の跡のみ残っています。浅井長政(お市の夫、三姉妹の父)が自害した後、信長の計らいにより、お市と三姉妹が移り住んだお城とされます。江は0歳から7歳までを過ごしたことになります。ただ、近年の研究によると、当初、お市の方と三姉妹を保護したのは信包ではなく、信長、信包、お市達の叔父である織田信次であることが明らかとなっており、上野城に滞在していたとされるのは誤りで、守山城(尾張国)で過ごしていたのが正しいとする説もあります(こちら)。
Img_1187c 城跡は、標高38mの伊勢街道沿いの台地にあり、ここからは、伊勢湾やImg_1176c 鈴鹿連峰が一望できます。現在は、天守台跡には本城山青少年公園展望台があり、その2階は資料館となっています。天気が良いと、名古屋から伊勢まで望めるといいます。富士山も描かれていますが、条件が整えば見えるのでしょう。
Img_1190c 資料室にはジオラマも展示されていました。二の丸はアスレッチクの設備がある広場となっています。本丸と二の丸以外はグランドや駐車場が作られているため、どこまで城跡かは定かではありません。本丸の周囲には土塁が残っていたり、南東の角には櫓台の土塁が一段高くなっていたりします。城跡ということは十分偲べます。
Img_1211c 伊勢上野城跡からは、再び旧・伊勢街道に出ます。700mほど行くと、輝

Img_1222c

雲山光勝寺があります。臨済宗妙心寺派のお寺。伊勢上野藩主・分部光嘉が嫡男・光勝の菩提を弔うために、慶長6(1601)年に開創しました。
Img_1231c ご本尊は、宝冠釈迦如来。分部光嘉は文禄3(1594)年、豊臣秀吉の直参となり、伊勢上野城主(河芸町)1万石を領しました。慶長5(1600)年、関ヶ原の戦いで東軍に加わり、2万石の伊勢上野藩主となったのですが、光勝寺開創後亡くなっています。宝暦元(1751)年、光勝寺は現在地に移転しましたが、明治30(1897)年に焼失。その後再建。
Img_1234c 境内には、観音堂があり、そこに祀られている馬頭観音は初午観音と呼Img_1241c ばれ信仰を集めています。
Img_1304c 光勝寺から旧・伊勢街道を通って、旧河芸町役場や、朝陽中学校前を通Img_1286c って、国道23号線を東へ渡ります。近鉄名古屋線を越えて、1㎞弱行くと、八雲神社があります。主祭神は、須佐之男命。相殿神は、倉稲魂命。旧社格は、村社。社殿によると、「三井家旧記に、弘治元年(1555)三井治郎左エ門高次長子高治が、江州佐々木四郎高綱の鎮守神である牛頭天王を勧請奉祀するとあり』とあります。佐々木氏の一統であった三井治郎左エ門高次と高治の父子は、一族郎党三十人余人を率いて紀州路を転戦の末、戦に負けて豊津の浜に辿りついたといいます。三井の残党はこの地に住みつくことになり、牛頭天王を勧請したそうです。
Img_1283c この神社には、「ざるやぶり神事」が伝わっています。前述の三井治郎左Img_1290c エ門高次長子高治とその一族郎党が、この地に着いた当時、家屋もまばらで殆ど人影もありませんでした。空腹に耐えかねた武士たちは、ザルに入れてあった「よまし麦(加熱し、柔らかくした麦を一晩放置したもの)」をむさぼり食い、そこへ家人が帰って争いとなったが、事情がわかって事無きを得、七月一五日例大祭の宵、神前に供えたザルを裸男たちが奪い体をぶつけ合いながら破るという、勇壮な祭りがくり広げられるようになったというのです。地元の一色区自治会では、この伝統行事を末永く伝承するための保存会を結成し、保存と振興に努めています。
Img_1287c ここ八雲神社では、宮司さんが待機していてくださって、お参りするとお祓いをしてくださいました。これは、近鉄ハイキングでも、JRさわやかウォーキングでも初体験。私もありがたくお祓いを受けてきました。
Img_1319c 八雲神社から800mほど。まっすぐ東に向かい、海岸に出て少し南下するImg_1340c と、北山水産。創業は大正元(1912)年。年末には3日間、蟹祭が開かれます。一昨年(2017年)は、13トンの売り上げがあったそうです。この蟹祭の時には、我が家にも新聞の折り込み広告が入ります。
Img_1331c ここでは、「かに汁の振る舞いがあります」ということで、楽しみにやってImg_1328c 来ました。まさかカニの身は入ってないとは思いましたが、その心配は無用でした(笑)。かにの味噌汁をカップ1杯いただきました。ちなみに、カニはさすがにいい値段。何も買いません(笑)。
Img_1323c 北山水産には、驚くべきものがありました。「UFOキャッチャー」ならぬ、Img_1335c 「北山キャッチャー」。1回¥300、2回¥500とあります。2台あります。1台には、ワタリガニが入っていました(右の写真)。まさにUFOキャッチャーのような感じです。
Img_1345c もう1台には、エビが入っていました。この大きさですと、伊勢エビでしょうImg_1352c か? いやぁ、ビックリ。なかなか面白いところでした(微笑)。
Img_1372c 北山水産を出てすぐ右折、西へ。近鉄の線路を越えて、国道23号線の1Img_1377c 本東の道へ。ここは、また旧・伊勢街道。国道23号線・中瀬交差点。北山水産から1.8㎞ほど。気になる看板があります。「痔神大明神」です。今日最後の立ち寄りポイントであります。
Img_1381c 中瀬交差点を左折して、200mほどのところに鳥居。ここをくぐって行くと、Img_1383c 右手に痔神社がありました。痔の神様など、全国的に珍しいのではないかと思います。スタートから7.5㎞、時刻は、12時18分。
Img_1386c 明治40(1907)年頃は45㎝位の小さな祠だったようですが、大正末一身田森の女人が痔疾が治癒したお礼にと大きい祠を奉納しました。その後、改築が繰り返され現在にいたっています。古来『痔病に霊験あり』と言われるという話も伝わっていますが、この社の起源は不明で、由来についても様々な口伝があり、真実は不明です。しかし、遠くからも参拝者が訪れ、毎年4月3日の祭礼日には名古屋、大阪方面、県内の信者が列をなして参詣し、大いに賑やかだそうです。昔は中瀬、小川地区の人が守っていましたが、現在は中瀬地区で守られています。
Img_1391c ご神体は海から渡ってきた白蛇であるといわれています。上記のように、由来などは明らかではありませんが、土地の神である「地神」から「痔神」へと呼び名が変わったという説もあります。私自身は、今は大丈夫ですが、きちんとお参りしてきました。
Img_1429c 痔神社からゴールの白塚駅は比較的近く。1㎞ほど。12時32分に無事ゴール。白塚駅も普通電車しか停車しません。すぐに(12時37分)四日市行き普通が来ましたので、それに乗車。白子駅に12時49分着。これまたすぐに名古屋行き急行が来ました(12時51分)。桑名には、13時22分着。¥620。
Img_1441c 白塚駅には、駅の北側に近鉄の車庫(正式名称は知りません)があり、電車が留置されています。あの「足湯列車」の「つどい」も運行される日、時間帯以外はここに置かれているのを見ています。昨日も普通や急行の車両以外に、団体専用車両が2編成置かれていました。
680c 桑名駅では、西口に出て、近鉄桑名駅に行ってきました(いつも利用する東口はJR桑名駅なのです)。近鉄の近鉄四日市~桑名間が開業90周年を迎えることから、1月30日から記念入場券セットと記念グッズが販売されているはずなのです。「行先表示板キーホルダー(¥600)」が欲しかったのです。しかし、あいにく、すでに売り切れ。桑名駅販売分は、200個。残念。
Img_1456c
 あみま倶楽部のスタンプは、会員証更新後5個目。地道に努力することにしましょう。
 ちなみに、明日(2/3)、節分の日は、JRさわやかウォーキング「節分の尾張四観音・笠寺観音と旧東海道めぐり」に行きたいと思っています。笠寺観音に行ってみたいのです。さぁ、計画通りに運ぶでしょうか。
 1月27日のJRさわやかウォーキング(伊勢市)の記事もまだ本編は、その1。なのに、こんなにハイキング/ウォーキング三昧で大丈夫なのでしょうか。我ながら思いやられます。伊勢の記事を早めに片づけて、今日のハイキングについて、ボチボチと書くことにします。期待せずにお待ちください。
Img_1013c  はじめの方にハプニングがあって、電車が3分遅れたと書きました。桑名駅を出て、次の駅の益生駅の手前2つめの踏切で急停車したのです。私は、前から2両目の前方に乗っていました。確かに踏切内に普通乗用車が停止。私より年配の男性が運転者のようでした。近鉄とJRが並行して通っているところで、両者の踏切の間に押し出したようでした。他人事ではありません。気をつけましょう。写真はその踏切を通過するとき、ドア越しに撮ったもの。

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コメント

ひらいさん、おはようございます。

ハイキング・ウォーキング三昧です(笑)。
先日の伊勢ではよく歩きました。
昨日は、マップでは7㎞ですから、普段の散歩の延長線という感じです。

千里駅のすぐ東に河芸マリーナがありますし、田中川が伊勢湾に注いでいます。
私は何十年か前に釣りに来たことがあったはずです。

白塚駅の車庫、つどいなども止まっていますね(昨日は不在)。
江戸橋方面の仕事の時や、ハイキングに行くときに今日は何がいるか楽しみに見ています。

サギ山、すでに集まっているんですね。
また一度様子を見てきます。

mamekichiさん、こんばんは!

本日もハイキングですね、殆どのハイキングは10km前後と、良い運動になりそうです。千里駅は一度行った事が有りますが、行った理由を忘れました。(笑) 白塚駅は一度車庫が見たいと思っておりますが、中々行けず仕舞いです。この辺りの海岸沿いも多くの野鳥達が集まってそうでワクワクします。
先週のコメントで名前を入れ忘れて申し訳有りませんでした、知り合い用にセットアップしていたWin10マシンでお試ししていたので、名前が自動で入りませんでした。
本日、名古屋へ行った帰りに湾岸弥富のサギ山を見て来ました、30羽程のアオサギが木の上に集まっておりましたよ、これから子育てが始まるんだなぁ~と思うと、ちょっと感動でした。また秋までのお楽しみです。

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    2022年12月のNHKのEテレ「100分de名著 中井久夫スペシャル」のテキストです。今頃(2023年2月)これをリストアップしているのはどうかという気もしますが、録っておいたビデオをみたのが最近なのです。中井久夫さんは、2022年8月にお亡くりになりましたが、日本を代表する精神科医のお一人であり、翻訳家、文筆家としても一流でした。現役の頃、中井さんの本はたくさん読みました。臨床心理学の分野でも「風景構成法」を導入した方として知られています。Eテレの講師である齋藤環さんは、中井さんを評して「義と歓待と箴言知の人」と書いておられますが、まさにそういう気がします。『最終講義』『分裂病と人類』『治療文化論』『「昭和」を送る』『戦争と平和 ある観察』が紹介されています。現在もウクライナで戦争が続いていますが、中井は「戦争は過程、平和は状態」とし、戦争は物語として語りやすく、とにかくかっこよくて美しい、それが問題だといいます。一方、平和は分かりにくく、見えにくいため、心に訴える力が弱いとします。「状態を維持する努力はみえにくい」のですが、戦争と平和に限りません。普段通りの日常生活を維持していくのも同じような気がします。戦争を経験していない人間が指導者層の多くを占めるようになると戦争に対する心理的抵抗が低くなるともいいます。「戦争には自己収束性がない」とも中井さんはいっています。われわれはやっかいな時代に生きていると痛感します。中井さんの本を多くの方が読むと、時代も変わるかも知れません。 (★★★★★)

  • 桑名三郎: 七里の渡しを渡った人達(久波奈工房)
    桑名と名古屋の宮を結んだ東海道唯一の海路「七里の渡し」をテーマにした歴史本です。船頭が旅人を案内しながら、七里の渡しを渡った歴史上の24人を紹介する内容。やさしい話し言葉で紹介されており、読みやすい本です。徳川家光、松尾芭蕉、明治天皇などが取り上げられています。著者は、桑名で歴史案内人をしながら、街の歴史を研究している、街道好きの方です。本は、桑名市内の書店とメルカリで¥1,200で販売。 (★★★★)
  • 磯田 道史: 日本史を暴く-戦国の怪物から幕末の闇まで (中公新書 2729)

    磯田 道史: 日本史を暴く-戦国の怪物から幕末の闇まで (中公新書 2729)
    磯田さんの本は面白い。というのも、話のもとには古文書があるからだと思う。その古文書も磯田さん自身が、古書店などで発掘してきたものがほとんどで、それ故、内容もオリジナリティが高くなる。この本は、戦国時代から幕末あたりを中心にさまざまな古文書の内容をもとに、例えば忍者の悲惨な死に方、江戸でカブトムシが不人気だった背景、赤穂浪士が吉良の首で行った奇妙な儀式などなど、興味深いエピソードを浮かび上がらせている。面白いので一気読みしてしまった。 (★★★★★)

  •  佐藤信(編): 新版 図説歴史散歩事典(山川出版社)

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  • 日下部理絵: 60歳からのマンション学 (講談社+α新書)

    日下部理絵: 60歳からのマンション学 (講談社+α新書)
    今年1年、何の因果か(などと書くとお叱りを受けること必至ですが)、住んでいるマンションの管理組合の理事長を仰せつかっています。今年は、エレベーターリニューアル工事が最大のイベントで、それは無事に済んだのですが、前理事長から8年後に迫った第3回大規模修繕に向けて、修繕積立金が不足する見込みと申し送られました。確かにかなりの金額が不足しそうで、頭を悩ませていました。マンションに住みながら、そもそも基本的な知識が不足しており、管理会社のフロントマンの方の協力を得ながらシミュレーションなどをしていました。ネットであれこれ調べてはいたものの、それで得られる知識は体系的なものではありませんでした。この本は、事例を元にマンション管理について必要な知識が得られるように書かれており、まだすべて読み終えてはいないものの、とても役に立っています。任期残り2ヶ月半となって付け焼き刃ではあるものの、次の理事会に具体的に課題を申し送ることができるよう勉強中(笑)。 (★★★★)

  • 宮口 幸治: ドキュメント小説 ケーキの切れない非行少年たちのカルテ (新潮新書)

    宮口 幸治: ドキュメント小説 ケーキの切れない非行少年たちのカルテ (新潮新書)
    「ケーキの切れない非行少年たち」や「どうしても頑張れない人たち」の著者である宮口幸治さんの新刊です。前2著の内容をよりよく理解できるよう、「ドキュメント小説」として書かれたものです。主人公は、精神科医の六麦克彦。医局から派遣されて要鹿乃原少年院に勤務して5年。彼がそこで目にしたのは、少年院に堕ちてきた加害者ながら、あらゆる意味で恵まれず、本来ならば保護されてしかるべき「被害者」と言わざるを得ない少年たちでした。この内容は、前の2冊のように普通の新書では書き尽くせるものではなく、物語の形を借りざるを得なかったのでしょう。ただし、普通の小説として読むのには少し苦労するかも知れません。特別支援教育が普及して、知的障害や、発達障害のある子どもへの教育や支援は、以前に比べれば改善されてはいますが、最近は、家族の養護能力が十分でなかったり、親など家族自身に支援が必要なケースもたくさんあります。こうした中には、この本で取り上げられたような結末に至ることがあっても不思議ではないという気がします。極端な事例が集められていると思われるかも知れませんが、社会全体として真剣に取り組むべき課題が突きつけられています。 (★★★★)

  • 本田秀夫: 学校の中の発達障害 「多数派」「標準」「友達」に合わせられない子どもたち (SB新書)

    本田秀夫: 学校の中の発達障害 「多数派」「標準」「友達」に合わせられない子どもたち (SB新書)
    本田秀夫先生によるこのSB新書の4冊目のシリーズ。今回は、発達障害のあるお子さんの学校選び、学級選び、友達関係、学習や学力の悩み、不登校など、発達障害のあるお子さんの学校生活全般にわたって、どのような考え方に基づいてサポートしたら良いかについてまとめられています。それぞれ、親と先生とが、どのように取り組むことが基本となるか、解説されています。対策よりも予防的な工夫をコミュニケーション(要求ではなく)に基づいて行う、「学校の標準」を緩める、登校や成績を気にしすぎず、社会に出るための土台作りを考える、発達の特性には寛容になる、学びを大切にするが学力にこだわりすぎない、親と先生とが気づきを伝え合い相談、調整する、子どものモチベーションを重視するなど、具体的に書かれていて、分かりやすくなっています。発達障害のあるお子さんが小中学校で充実した学習が進められるための基本的な考え方やヒントが詰まっていますので、親御さんにも、先生方にもお勧めできます。 (★★★★★)

  • 佐々木秀斗: 小学生博士の神社図鑑 ぼくの近くにはどんな神さまがいるの?

    佐々木秀斗: 小学生博士の神社図鑑 ぼくの近くにはどんな神さまがいるの?
    サンドウィッチマン&芦田愛菜ちゃんMCの「博士ちゃん」に「三国志博士ちゃん」、「日本の神様博士ちゃん」として2回出演した佐々木秀斗君の自由研究を本にしたもの。何故これをここに取り上げたかというと、私のブログに載せた立坂神社の緑色の鳥居について、写真を提供して欲しという依頼が出版社からあったのです。私が提供した写真は、本書の162ページに「提供:猫の欠伸研究室」として載っています。ざっと読みましたが、大人でも、古事記や神社についてよく知らない方が、最初に手に取って基本的なことがらを知るには、わかりやすくて良い本だと思います。 (★★★★★)

  • 森 博嗣: 読書の価値 (NHK出版新書)

    森 博嗣: 読書の価値 (NHK出版新書)
    ネットで見つけ、新刊かと思って購入したのですが、4年前の本でした(微苦笑)。 若い頃に森博嗣さんの小説をすべて読んでいました。いつの頃からか、小説は読まず、森さんのエッセイだけを読むようになっています。「読書の極意を教える」と帯にはあります。もちろんそれについて書かれているのですが、私にはある種の知的生産の技術について著者の方法を開示していると読めます。「何でも検索できる時代にも、本を読む意味がある」というのは、よく首肯できます。また、「教養とは保留できる能力をいう」というのも確かにそうだと思います。自分の問題として抱続けられ、また、考え続けられるのは、容易ではありませんから。 (★★★★★)

  • 井川香四郎: 別子太平記 : 愛媛新居浜別子銅山物語 (文芸書)

    井川香四郎: 別子太平記 : 愛媛新居浜別子銅山物語 (文芸書)
    愛媛県新居浜市にあった別子銅山は、元禄3(1690)年、伝説の切上り長兵衛によって発見されてから、昭和48(1973)年の閉山まで、283年間にわたり、累計65万トンの銅を産出しました。これは、世界の銅の産出量の1/6にも達するといいます。巨大財閥住友の礎となっただけでなく、日本の貿易や近代化にも大きく貢献したのがこの別子銅山です。江戸時代には貨幣改鋳にも深く関わった世界屈指の鉱山を舞台に、そこに関わった人達を鮮やかに描いた、本当の意味での大河小説です。徳間時代小説文庫で読みました。  (★★★★)

  • 養老孟司, 池田清彦: 年寄りは本気だ―はみ出し日本論―(新潮選書)

    養老孟司, 池田清彦: 年寄りは本気だ―はみ出し日本論―(新潮選書)
    養老孟司先生と池田清彦先生の対談であれば、外れはありません。サブタイトルのように、「はみ出し日本論」ではありません。ど真ん中の日本論といってもよい本で、楽しみながら読めます。しかし、それは、自分のアタマできちんと考えているからこそ論じられる内容だと思います。常識や、マスコミで報道されることがらだけをフォローしていては、こういう風に考えることはできません。きちんとした理論、知識、データに基づかなければなりません。さらには、物事を捉える大きな枠組み、私の世代にとっては「パラダイム」といえるものが必要。それも、確固たるパラダイムが必要です。私にとってそれはある種の理想なのですが、なかなか難しい。しかし、まぁ、年寄りになったからこそ見えるものや、年寄りなりの知恵も働くようになるということもありますから、養老・池田の「怖いものなし」コンビを1つの目安として、言うべきこともいえるようになりたいものです。 (★★★★★)

  • 土井 善晴: 一汁一菜でよいと至るまで (新潮新書)

    土井 善晴: 一汁一菜でよいと至るまで (新潮新書)
    先に同じく土井善晴さんの「一汁一菜でよいという提案」を挙げましたが、入手したのはこちらが先。「一汁一菜でよい」というスタイルに至るまでの土井さんの修行、出会い、発見、迷いなどなどが書かれています。「家庭料理に失敗なんて、ない」、「すべては人を幸せにする料理に繋がる」というのが基本。具だくさんの味噌汁はおかずの1つになる。余裕があれば、食べたいものや、食べさせたいものをその都度調べてつくればよい。一汁一菜を入り口にして、一つ一つおかずをつくってみて、10種類ほどでもできるようになれば、それで幸せに一生やっていける。といった話があり、へぇーと感心させられました。これだけで健康に健やかに自足できるとも述べられています。一汁一菜なら、私にもできる、でしょうか?? (★★★★★)

  • 土井善晴: 一汁一菜でよいという提案(新潮文庫)

    土井善晴: 一汁一菜でよいという提案(新潮文庫)
    著者の土井善晴先生は、私と同世代。そして、私の世代にとってはあの土井勝さんの息子というイメージが強くあります。テレビなどにもよく出ておられ、なかなか面白い視点でものを見る人だなと思っていました。この本は,出版された当時(2016年秋)から知っていたのですが、手に取ったのはごく最近。文庫本を探していたのですがなかなか遭遇しなかったのです。「一汁一菜でよい」というのは、ご飯と具だくさんの味噌汁があればよいということです。家庭料理についての提案なのですが、実は、この本はもっと奥深いことを述べています。一言で言えば、日本文化や日本人の哲学について述べる中で、食や生活、生き方などについても論じられています。解説を書いておられる養老孟司先生は、それを「自足の思想」と表現していらっしゃいます。優しい、わかりやすい本ですが、実は奥が深い。著者の端正さもよく表れています (★★★★★)

  • 奥山 景布子: 流転の中将

    奥山 景布子: 流転の中将
    幕末の桑名藩主・松平定敬を描いた歴史小説。定敬は、実の兄で会津藩主である容保とともに徳川家のために尽くそうとしたものの、最後の将軍・徳川慶喜に振り回され、裏切られてしまいます。定敬は、それでも抗おうとしたのですが、国元の家臣たちはいち早く恭順を決め、藩主の座も追われてしまいます。朝敵といわれ、越後、箱館から上海まで流浪した定敬の波乱に満ちた人生と、秘めたる思いが生き生きと書かれています。定敬については、歴史講座で学んだり、本で読んだりしてきましたが、小説家の手にかかるとこのように立体的に、活き活きと動き出すものなのだと実感します。 (★★★★★)

  • サトウタツヤ: 臨床心理学小史 (ちくま新書)

    サトウタツヤ: 臨床心理学小史 (ちくま新書)
    たまには専門のアカデミックな本も取り上げます(微笑)。本屋でみつけ、購入。この本は、同じ著者が東大出版会から昨年刊行した「臨床心理学史」で果たせなかったことを果たそうと構想されたもの。果たせなかったのは、日本の臨床心理学史に触れることと、コンパクトな歴史記述だそうです。東大出版会の本は、読んでみたい気もしますが、¥7,000もしますし、内容もハードそうです。こうして臨床心理学の歴史を俯瞰してみますと、やはり実験心理学を抜きにしては臨床心理学も語れないといえます。私個人の考えでも、臨床心理学を学び、実践するには、実験心理学を学び、実験・調査などの方法で研究をした経験が必須です。臨床心理士、公認心理師の資格に関わり、心理学を志す人は多く、また、大学でも臨床心理学部や臨床心理学科もあります。しかし、私は、自分自身の経験からもやはり、実験心理学などの基礎心理学を抜きにして、臨床心理学は成り立たないと考えますし、学生も実験心理学を含めた基礎心理学を、少なくとも学部段階ではきちんと修得した方がよいと思います。本書を読んで、その考えはいっそう強くなりました。 (★★★★★)

  • 昭文社 旅行ガイドブック 編集部: 三重のトリセツ

    昭文社 旅行ガイドブック 編集部: 三重のトリセツ
    本屋に別の本を買いに行って見つけ、即買い(微苦笑)。私の好むタイプの本です。三重県の地形や地質、歴史、文化、産業などを、地図を読み解きながら紹介するマップエンターテインメント本。地図も歴史も文化も好きなのです。地図で読み解く三重の大地、三重を駆ける充実の交通網、三重の歴史を深読み!の3部構成。2017年11月にたまたまみつけたJRさわやかウォーキング「~四日市市制120周年記念~ 家族みんなで楽しめる四日市旧港街歩き」に行って以来、JRさわやか、近鉄ハイキング、勝手にハイキングで県内や近郊のあちこちに電車で行って電車で帰るハイキング/ウォーキングをしています。それによって訪ねたあちこちのことが改めてまとめられていて、とても楽しめます。各県のバージョンが出ているようです (★★★★★)

  • 磯田道史: 歴史とは靴である (講談社文庫)

    磯田道史: 歴史とは靴である (講談社文庫)
    歴史家・磯田道史さんが、鎌倉女学院高校で行った特別授業の記録と、ビリギャルの小林さやかさんなどとの対談を収めてあります。基本的には、「歴史の見方」についての本なのですが、それに留まりません。ものの見方、考え方を説いた内容です。むしろ、ものの見方、考え方を学びたい方にお勧めしたいと思うくらいです。ちなみに、タイトルは、「歴史は好きか嫌いかの嗜好品ではなく、安全に世の中を歩くためのむしろ実用品である」という意味です。これは、歴史の見方について、あまりよく理解されていないポイントと思います。講義録ですから、読みやすく、しかも大変おもしろい本です。 (★★★★★)

  • 久住 祐一郎: 江戸藩邸へようこそ 三河吉田藩「江戸日記」 (インターナショナル新書)

    久住 祐一郎: 江戸藩邸へようこそ 三河吉田藩「江戸日記」 (インターナショナル新書)
    この著者の前著「三河吉田藩・お国入り道中記」で読んだ、三河吉田藩(豊橋)の参勤交代の話も大変おもしろく読めましたし、江戸時代の藩邸の様子、殿様や家臣の仕事、暮らしなどに興味があったので、読んでみました。三河吉田藩に残る「江戸日記」などの古文書から、江戸の大名屋敷がどのようなところであったか、江戸で働く武士の状況、江戸の藩邸で起きた事件のいろいろ、藩邸の奥向きの様子、さらには、明治維新後の藩邸から子爵邸への変化について、リアルな武士の暮らしのもろもろがまとまっていて、とても興味深く読めました。三河吉田藩は、現在の愛知県豊橋市にあり、松平伊豆守家が長く藩主を務めています。松平伊豆守家は、「知恵伊豆」の異名を持つ松平伊豆守信綱を初代とし、忍藩、川越藩、古河藩、吉田藩、浜松藩と国替えを繰り返した後、寛延2(1749)年から明治維新まで三河吉田を治めています。 (★★★★)

  • 安藤 優一郎: 江戸の旅行の裏事情 大名・将軍・庶民 それぞれのお楽しみ (朝日新書)

    安藤 優一郎: 江戸の旅行の裏事情 大名・将軍・庶民 それぞれのお楽しみ (朝日新書)
    サブタイトルに「大名・将軍・庶民 それぞれのお楽しみ」とあり、さらに、オビには「300年前は えっ!? 今よりもっと愉快な旅行天国」ともあります。ただし、旅行を心から楽しめたのは、庶民に限られていたようです。参詣者を増やしたい各地の寺社、温泉、宿泊業者が積極的に営業したからです。一方、武士や大名は、トラブルメーカーだったといいます。公用で旅行したり、参勤交代したりなのですが、宿泊料のダンピング、備品の破壊などなどトラブルをまき散らしながらの旅であったり、権威を笠に着たりで、あまり歓迎されなかったようです。江戸時代の旅のエピソード満載で、楽しめる本です。 (★★★★)

  • 藤田 和弘, 熊谷 恵子, 熊上 崇, 星井 純子, 熊上 藤子: 心理検査のフィードバック

    藤田 和弘, 熊谷 恵子, 熊上 崇, 星井 純子, 熊上 藤子: 心理検査のフィードバック
    この本は、WISC-ⅣやKABC-Ⅱなどの知能検査の結果(アセスメント情報)を「子どもの自立と社会参加」により役立つものにしていくには、どのように伝えたらよいか(フィードバック)についてまとめられています。過去には、保護者、学校の担任、子どもたち自身に知能検査の結果を伝えることはされていませんでした。しかし、現在では、苦戦している子どもたちが、自分のことを理解し、自分なりにも工夫して、学習や生活スキルを向上させ、将来の自立と社会参加につなげるために、知能検査の結果(アセスメント情報)を子どもたち自身にも伝えるようになってきています。私も、相談では、お子さんに直接、フィードバックを行い、子どもたち自身が自己理解を深め、意欲的、積極的に取り組めるようにしています。この本は、子どもと支援をつなぐ、支援者をつなぐという視点から、心理検査のフィードバックについて基礎から応用、事例を含んでその全体像を把握できる、優れたものとなっています。 (★★★★★)

  • 新潮文庫: 文豪ナビ 藤沢周平 (新潮文庫)

    新潮文庫: 文豪ナビ 藤沢周平 (新潮文庫)
    藤沢周平の作品案内、小説に見られる名言集、映像化された作品の出演者や、関係者による評伝などによって藤沢周平の作品についてすべてとはいいませんが、かなりが分かります。私は、藤沢周平の小説が好きで、たぶんほとんど読んだと思います。ただそれは、15~6年以上前のことで、リストアップもしていませんから、すべて読んだかどうかについては、不確か。こういう本を読むと、もう一度読もうかという気になります。この本では、娘の遠藤展子さんの「父にとっての家族」がもっとも興味深く読めました。また、藤沢周平の言葉で私が気に入っているのは、「普通が一番」です。ほかにも、「挨拶は基本」「いつも謙虚に、感謝の気持ちを忘れない」「謝るときは素直に非を認めて潔く謝る」「派手なことは嫌い、目立つことはしない」「自慢はしない」という言葉が、遠藤さんが父から言われて心に深く残っていることばだそうです。 (★★★★)

  • 千正康裕: 官邸は今日も間違える(新潮新書)

    千正康裕: 官邸は今日も間違える(新潮新書)
    新型コロナのまん延にともなって、政治的な判断や、もろもろの政策は、迷走したといってもよいと思います。突然の全国一斉休校要請、いわゆるアベノマスクの配布や、閣議決定をやり直した一律給付金など、なぜああいうドタバタになるのか、国民の信頼が得られなかったというか、失ったというのか、ずっと疑問を抱いていました。著者は、元厚生官僚で、社会保障・労働分野で仕事をし、現在はコンサルティング会社を経営。この本では、最近のコロナ禍での出来事の背景を記述する中から、官僚主導から官邸主導への変化に、政治の仕組みの変化がついて行けていないからだとしています。これに関して、政治家、官僚ともに仕事のやり方を変えることが必要であるとともに、国民の側にも良い政策をつくるためには望まれることがあるといいます。 (★★★★)

  • 嶋田 哲郎, 森本 元: 知って楽しいカモ学講座 : カモ、ガン、ハクチョウのせかい

    嶋田 哲郎, 森本 元: 知って楽しいカモ学講座 : カモ、ガン、ハクチョウのせかい
    「観察するのが面白くなる! ガンカモ類のひみつ」というキャッチコピーです。私がほぼ毎日散歩に行く九華公園の堀には、秋が深まるとカモたちがやってきます。キンクロハジロが最も多く、次いでハシビロガモ。他にはヒドリガモやホシハジロも数少ないものの来ています。カルガモ、カイツブリ、オオバンなども来ることがあります。これらカモやその仲間、近縁種についてもっとよく知り、観察のポイントを増やしたいと思って、この本を読んだ次第。著者は、宮城県の伊豆沼・内沼をフィールドとする専門の研究者。形態的な特徴と行動との関連性、渡り、繁殖地での暮らし、越冬地での生活など、ガン・カモ類について、ちょっと専門的な部分も多いものの、一通りの知識を得られ、また、行動観察などの方法についても知ることができました。 (★★★★)

  • 田中優子: 遊廓と日本人 (講談社現代新書)

    田中優子: 遊廓と日本人 (講談社現代新書)
    「江戸学の第一人者による「遊郭入門」の決定版!」と帯に書かれていて、ついつい手に取ってしまいました。遊郭にはとても興味があります。などと書くと「好色な人物か」と思われるかも知れません(苦笑)。遊郭や遊女は、今日の人権やジェンダーの観点からすると、許されない存在です。これは間違いのないことですが、一方で、たとえば、江戸時代の吉原遊郭の花魁と呼ばれたようなハイクラスの遊女は、高い教養を持ち、芸事や生け花、茶道にも通じていました。ある意味で日本文化の守り手でもあったという面も持っているのです。こうした観点から著者は、「遊郭は二度とこの世に出現すべきではなく、造ることができない場所であり制度である」と述べています。ちなみに、「好色」ということばの意味は、平安時代以来、和歌や琴、舞などの風流、風雅を好む人を「色好み」と呼んでいたことによります。「色」には恋愛や性愛という意味もありますが、もともとは恋愛と文化的美意識が組み合わさったものだそうです。 (★★★★)

  • 養老孟司: ヒトの壁(新潮新書) 「壁」シリーズ

    養老孟司: ヒトの壁(新潮新書) 「壁」シリーズ
    養老先生が、コロナ禍の2年間でお考えになったことの集大成です。新型コロナウイルス感染症が蔓延し始めた頃、NHKのBSの番組「まいにち 養老先生、ときどき まる」だったかで、「老人は、もともと不要不急の存在だ」とおっしゃった気がしますが、この本は「人生は不要不急か」という章から始まっています。これがたぶんコロナ禍や、養老先生ご自身のご病気(心筋梗塞)を経験し、お考えになった結論の1つ。さらに、不要不急の人生ではあるものの、それでも生きる価値はどこにあるか様々な視点から考察されています。「人生とはそんなもの」と思いつつ、自分に居心地の良い場所をつくりながら、万事テキトーに終わるのが良さそうです。 (★★★★★)

  • 松原,始: カラスの教科書

    松原,始: カラスの教科書
    ちょっとマニアックな本と思われるかも知れません。そもそもカラスに好意を抱いている方は少ないでしょうし(微笑)。カラスには、「賢い」というイメージもありますが、ゴミをあさって、カアカアとうるさい、真っ黒で気持ち悪いなど「嫌われ者」といってよいかも知れません。私もバードウォッチングをしますが、カラスの写真はほとんど撮っていません。しかし、九華公園などでは、カラスがいるとついついその行動を見てしまいます。よくよく見るとやっていることは、結構おもしろいのです。本書に引用されていますが、ある鳥類学者のことばによれば、「小心者でお調子者」だそうですが、頷けます。ところで、カラスとひと言で言っていますが、何種類もいるのはご存じでしょうか? 街中でよく見るカラスでさえ、ハシボソガラスとハシブトガラスの2種類がいます。同じカラスといっても、この2種類だけでも行動パターンはかなり違います。さらに、記紀に登場するカラスもいます。八咫烏(ヤタガラス)です。このカラスは、神武天皇一行が熊野山中で道に迷った際、道案内として遣わされています。そのため、熊野本宮大社などのシンボルになっています。カラスの迷宮に入り込んでしまうと、おもしろいことがたくさんあって、出て来たくなるかも知れません。すべての方にお勧めする本ではありませんが、物好きの方にはよいかも(微笑)。 (★★★★★)

  • 竹内政明 : 「編集手帳」の文章術 (文春新書)

    竹内政明 : 「編集手帳」の文章術 (文春新書)
    何を今さら「文章術」なのか? と訝られる向きもおありでしょう(微笑)。どこで読んだか忘れてしまったのですが、ある方の文章で文章術の本としては、これがベストと書いてあったので、気になったのです。いろいろと反省するところ多々あり、でした。しかし、その一方で「耳で書く」など、ずっと以前から心がけていて、学生にもレポートを書く際に注意事項として伝えていることもありました。私は、音読すると、論旨があいまいなところや、日本語がヘンなところがよく分かると考えていましたが、著者も同様のことを書いておられます。自分の文章術(などという大げさなものはありませんが)も、あながち独断と偏見ではなかったと安心したところもあります。その他、明示されてはいませんが、ひとまず書いた上で読み直し、推敲して、削っていくというのもありのようです。文章の書き方にかなりご関心がおありの方には、お読みになるとよいでしょう。 (★★★★)

  • BIRDER編集部: BIRDER (バーダー) 2021年 11月号 [雑誌]

    BIRDER編集部: BIRDER (バーダー) 2021年 11月号 [雑誌]
    この号の特集は、「お散歩バードウォッチングのススメ」。まさに、私が毎日実践していること。表紙がいつもとは違って、今風のイラストなのはちょっと気になりますが、それはともかくとして、冬にオススメのアウトドア、身近な鳥見スポットを探せ、あなたの鳥見散歩教えてください-鳥見散歩のすすめ-といったテーマが並んでいます。かねてからバードウォッチングは、いつ、どこでも楽しめる趣味と考えています。散歩しながらのバードウォッチングは、まさに一石二鳥どころか、一石何鳥にもなります(微笑)。今日(2021/10/24)も2ヶ所で、13鳥。うまく行けば2~3時間近所を歩いているだけでもっとたくさんの鳥に出逢えます。是非とも同好の士を増やしたいと思っています。ご関心がおありの方は、ご一読をオススメします。 (★★★★★)

  • 本田秀夫: 子どもの発達障害 子育てで大切なこと、やってはいけないこと (SB新書)

    本田秀夫: 子どもの発達障害 子育てで大切なこと、やってはいけないこと (SB新書)
    本田秀夫先生の発達障害3部作の最新刊。これを書いている時点では、発売日前なのですが、本屋に立ち寄ったら売っていたので、買ってきて一気読みしました。私も発達障害のあるお子さんの相談に携わっていますが、これまでの助言と一致していたところもたくさんありますし、なるほどそういう風に考えればよいのかと思うところも多々ありました。発達障害についての解説本はたくさん出ていますが、その育て方、しかも、子どもを主役にした育て方の本はほとんどなかったでしょう。この本は、子どもを主役にした、幼児期から思春期に入る頃までの発達障害のあるお子さんの育て方、どのように育っていくかを丁寧に解説しています。発達障害のある子どもとはどういう子どもなのかからスタートしています。ポイントは、そのお子さんは、どんなお子さんなのか、また、そのお子さんがとっている行動は何に由来するのかをきちんと見て、捉えることからスタートするということ。親の都合で、「こういう子どもになって欲しい」という考え方から抜けることが必要と説いていますが、まさにその通りと思います。具体的な内容は多岐に渡っています。ほめ方・叱り方、暮らし方、発達障害の子の育て方といったないようになっています。載っている方法をそのまま使うのではなく、「うちの子のことだ」と思ったことを取り入れ、他は参考程度に読むとよいと著者が書いていますが、これも重要なポイント。発達障害のお子さんをもつ親御さんだけでなく、関わりのある方には是非ともご一読をお勧めします。 (★★★★★)

  • 本郷和人: 世襲の日本史: 「階級社会」はいかに生まれたか (NHK出版新書)

    本郷和人: 世襲の日本史: 「階級社会」はいかに生まれたか (NHK出版新書)
    この本の内容は、以前、マイブックスにあげた「 日本史の法則 (河出新書)」にも、「地位より人、血より家-世襲が強い-」として取り上げられています(出版は、今回の「世襲の日本史」の方が、2019年と先)。世襲というのは、今も、政治家、芸能人、医者、実業家などあちこちで見られます。「売り家と唐様で書く三代目」ということわざがあったり、「三代目が会社を潰す」という話があったりします。しかし、著者がいうには、日本では「地位より人」と考えられてきており、その「人」というのは、その人が受け継いでいる「血」であるといいます。より慎重に見ると「血よりも家」で、「家が肝心・要」というのが大原則だそうです。インドのカーストのように細かな具体性を備えていないので、人々の意識に浸透しやすく、そのため未だに世襲を黙認する社会意識を産み、さらにまたそれが、格差社会を容認する空気につながっていると著者は考えています。歴史上、世襲がなかったのは、明治維新。明治維新では能力主義が徹底され、いわゆる明治の元勲たちも、個人の財産は別として、地位などは世襲させませんでした。いわゆる「立身出世」がそれ。これは、画期的でしたが、続きませんでした。世襲という原則の方が勝ったのでしょう。著者は、「日本の歴史はぬるい-変わるときは外圧-」ともいっています。明治時代に立身出世となったのは、「黒船襲来」という外圧によるものでした。現代の外圧は、「人口減少」だと著者はいっています。江戸時代、地方で育った人材が、明治維新で根こそぎ東京に持って行かれましたが、もう一度、地方からやり直すということが必要とも著者はいいます。 (★★★★)

  • 本郷和人: 日本史の法則 (河出新書)

    本郷和人: 日本史の法則 (河出新書)
    著者の本郷和人さんは、東京大学史料編纂所教授。テレビにも出ておられますし、一般向けの歴史書もたくさん書いておられます。専門は日本中世史。この本は、日本の歴史がどのように動いてきたかを、本郷さん独自の視点(通説とは異なるとらえ方をなさっているところも多々あるようです)から説いたもの。「日本は西高東低」「歴史は一つではない」「日本の歴史はぬるい-変わるときは外圧-」「信じるものは救われない」「地位より人、血より家-世襲が強い-」「日本社会は平和を選んだ」という6つの論点から考察されていますが、これがなかなかおもしろい。「蒙を啓かれた」と書くと、ちょっと大げさかも知れませんが、なるほど、そういう風に見るとよく分かるということが多々ありました。いつ、どこで何があったということだけではなく、もうちょっと物語的に、どういう動機でそうなったかという視点を導入すると、歴史がもっとおもしろくなるんだと実感した本。 (★★★★★)

  • 吉田 友和: ご近所 半日旅 - いちばん気軽な「新しい旅」のスタイル - (ワニブックスPLUS新書)

    吉田 友和: ご近所 半日旅 - いちばん気軽な「新しい旅」のスタイル - (ワニブックスPLUS新書)
    本屋で偶然見つけてついつい買ってしまいました。タイトルを見たとき、「ご近所半日旅」なら、私自身が、近鉄ハイキングやJRさわやかウォーキングから派生して「勝手にハイキング」と名付けて歩いているのが、それに相当するのだろうと思いました。これで1冊、本が書けるのかというのが読む前の感想。勝手にハイキングや、普段の散歩に新たな視点、やり方、楽しみ方が導入できるかと思って読んだ次第。ご近所半日旅は「いちばん気軽な『新しい旅』のスタイル」と銘打っていますが、コロナ禍の現在、そうかも知れません。心得七ヵ条があげられていましたが、私としては、①お金をかけて楽しもう、④疲れることは基本的にしない、⑦予定を決めすぎないという3点に啓発されました。また、⑥スマホをうまく活用せよにあったグーグルマップの使い方などにも興味が持てました。長く続けていると、自分なりのスタイルができあがってきますが、別の見方をするとマンネリに陥っているともいえます。こういう本で刺激を与えると、私の中に新しいものが生まれてくるかも知れません。コロナで旅行に行けなくなったと嘆いておられる方、自分の住んでいる近所なんかにおもしろいところなんかあるのかと思っておられる方、一読なさると、新しい世界が開けます。 (★★★★)