長々と書き連ねていますが、11月3日の近鉄ハイキング「蒲生氏郷を訪ねて 氏郷まつりと松阪城下町散策」も、その5で完結としたいと思っています。

石垣のある城跡を見ると、いつも「いいなぁ」と思います。故郷は、明和

6(1769)年から明治に至るまで、駿河沼津領主・水野家の領地でしたので、御城はありませんでした(陣屋が置かれていたのです)。現在住んでいる桑名、桑名城は、揖斐川に臨む水城ですし、天守閣は、元禄14(1701)年の大火で焼失し、以後再建されませんでしたから、天守閣とか、城跡の石垣には縁がなかったのです。本居宣長ノ宮からは、搦手門跡から
松坂城跡へ入ります。

ちょうどお昼になりました。武者行列は、11時に出発していますので、城跡

は静かで、観光客もほとんどいませんでした。5月に来たときと同様、
御城番屋敷が見えるベンチがあいていましたので、この日もまたそこで弁当。

これしかないのか? といわれそうですが、近鉄の駅ナカファミマで選ぶ

と、限られます。次からはパターンを変えたいと思っています(苦笑)。「お好み俵おむすびセット(税込み¥378)」。実は、
あみま倶楽部に入っていると、「近鉄駅ナカファミマ100円割引券」が10枚もらえるのです(500円以上購入の場合に使えます)。それに、KIPSイコカカードで支払うと、100円で1ポイントが付与されます(Tポイントでは、¥200で1ポイント)。

弁当を食べたのは、二の丸跡。ここには大きな藤棚があります。ただし、

この藤棚は、明治23(1890)年に愛知県海部郡鍋田村(当時)にあった200余年の樹齢のものを株分けされたもの。昭和53(1978)年の説明で樹齢300数十年とか。

見て回った順番に書きます。弁当を食べてまず向かったのは、
松阪市立歴史民俗資料館。ここは、明治43(1910)年、皇太子の行啓を記念して建設され、明治45(1912)年に明治45(1912)年に飯南郡図書館(いいなんぐ

んとしょかん)として開館したところ。昭和52(1977)年に図書館が別の場所に新築移転したため、歴史民俗資料館となっています。国の登録有形文化財です。

左の写真は玄関。右は倉庫。ここは、松阪市の歴史・民俗について展示

しています。とくに松阪商人、伊勢白粉(いせおしろい)、松阪木綿に関する資料に特色があります。館内は撮影不可でした。

見て来たのは、「
開館40周年記念特別企画 松坂城1588-2018 ~天下人も認めた武将 氏郷の城~」という展覧会。蒲生氏郷が松坂城を築き、城下町を整備してから430年という時間が経ちましたが、その氏郷と、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康との関わりや、明治以降の近代の松坂城跡にも焦点を当て、松坂城の変遷を関連する文献資料などに基づいて展示されていました。蒲生氏郷画像の他、下知状、氏郷公宮川行列図などなど150点ほどの資料が出ていました。平成31(2019)年2月17日までですから、まだまだチャンスはあります。入館料は¥100なのですが、あみま倶楽部の会員割引で、何と¥80。

余談。松阪市立歴史民俗資料館に置いてあったスタンプを押してきました。他では気づきませんでしたが、こういうスタンプ、記念になって良いと思います。しかし、桑名では見かけません。九華公園でも、桑名市につくって欲しいと、原稿まで渡したのに、梨のつぶてとか。「もう原稿もどこに行ったのか分からないでしょう」というお話し。観光協会など、何となくお金儲けに走っている印象がしてしまうのですが、ちょっと違っているんじゃないの?!といいたい気がします。

歴史民俗資料館で拝観を済ませ、5月に来たときに見逃していたところを

確認に。遠見櫓跡にある「大林翁祈念碑」。幕末・明治期の漢学者である大林省軒を顕彰する碑。大林は、
斎藤拙堂門下の漢学者で、松坂学問所等の教官を経て、桂蔭塾を開講したとのこと(
こちら)。大正6(1917)年建立。「松阪学問所」は、文化元(1804)年に紀州藩が、「代官小路」(現在の第一小学校の校舎の建っている殿町のところ)につくったもの。敷坪350坪。その後、慶応2(1866)年、紀州藩の藩校改革により、松坂学問所は、大手門通に移転し、「松坂学習館」として拡充されています(
こちら)。

遠見櫓跡から見た歴史民俗資料館。伝統的な和風のデザインですが、

左右に翼部、中央に玄関が突出した左右対称の構成。これで松坂城跡は、ほぼコンプリート(と思います)。松坂城跡を出るときには、4.2㎞ほど、時刻は13時前。

帰りは大手門のところから出ます。コース設定上こうなっているのです

が、本居宣長ノ宮でも同様、裏からはいって表から出るというパターン(苦笑)。東に200mあまりで市役所の前を通過。こんなに近いとは思いませんでした。地図だけ見ていても、小生のようなものには、具体的な位置関係は実感できません。やはり実際に歩いてみないことには始まらないと思うのです。
松阪もめん手織りセンター。ここも5月に来ましたので、パス。スタートか

ら4.7㎞で本町交差点へ(右の写真)。ここは旧伊勢街道。本町交差点の北には、三井家発祥の地、松阪商人の館などがありますが、これらも5月に来ましたのでパス。そのまま旧伊勢街道を下ります。

本町交差点から南東、日野町交差点あたりはこの日最も賑わっていたと

ころと思います。あの有名な「
和田金」さんもこの通りに面しています。創業は明治11(1878)年。東京の料亭「和田平」などで料理の修行を積んだ初代店主・松田金兵衛が松阪に帰郷し、鍛治町(現:本町)に牛肉店を開業したのが始まり。松阪肉を平切りにした「寿き焼」は、和田金が始まり。

和田金さんも店の前に小さな露店を出していましたが、値段はお安くはなく、おいそれと手は出せませんでした(苦笑)。

これまた昔懐かしい射的の露店も出ていました。が、あまりゆっくりはしていられませんので、松阪駅に急ぎます。

もっと離れているかと思って急いだのですが、結局、13時12分にJR松阪駅前にある観光案内所にゴールイン。松坂城跡からはけっこう早かったですね。トータル5.8㎞。

観光案内所で、抽選会。というか、最初にいただいたコースマップにある

番号でチェック。下1桁が5また7が当選でした。残念ながら小生の番号は、左の写真にあるように、#270ということで、大外れ(苦笑)。しかし、松阪市、松阪市観光協会は太っ腹。外れても、右の写真のように、参加賞をいただきました。
松阪茶のペットボトル500ml1本と、「ちゃちゃもどら」、茶のどら焼き(1個¥140)。
都古水月 (みやこすいげつ)のお菓子。これ、ありがたいですねぇ。桑名である近鉄ハイキングや、JRさわやかウォーキングでも桑名市なり、桑名市観光協会なりがこういう企画をすればよいのに。

この日は、近鉄ハイキング終了後、家内の実家へ行く予定。11月7日が

家内の父の命日でしたので、土産兼ご仏前に松阪銘菓「
老伴(おいのとも)」を購入。
柳屋奉善(天正3(1575年創業)の和菓子。「老伴」は、創業当時の天正3年に作られたお菓子だそうで、後に松阪の豪商で茶人でもあった
三井高敏(三井家)により、白楽天の詩集から「老伴(永遠に付合えるお菓子)」と改名されたといいます。ずいぶん昔、食べた記憶があり、これを買いました。羊羹の甘さを最中の皮で抑えた、上品で独特の風味が楽しめます。 愚息が絶賛しておりました(微笑)。「松阪まで買いに行っても食べたい」とか。

松阪駅発13時32分の急行名古屋行きに乗車。久居まで。久居には、13

時47分着、¥300。JR松阪駅側から入りましたので、乗車券を購入(三重県内のJRは、関西線四日市駅までしかICカードが使えないのです)。

という次第で、近鉄ハイキング「蒲生氏郷を訪ねて 氏郷まつりと松阪城下町散策」も、その5でやっと完結しました。調べるのにあれこれ手こずりました。ネットでかなりの情報が出てくるのですが、万能ではありません。現地で可能な限りの情報収集をしてこなくてはなりません。お付き合いくださり、感謝申し上げます。写真は、和菓子「老伴」の反対側の面。くどいのですが、これ、お勧めのお菓子です。
こころんさん、いつもありがとうございます。
駅ナカのファミマの金券はいいですよ(微笑)。
KIPSカードと組み合わせたら、最強です。
御城番屋敷は江戸末期にできた武士の長屋ですが、今も棲んでいる方があるというのはすごいですよね。
一軒だけは、5月のJRさわやかウォーキングの記事でも触れましたが、公開されています。
案外住みやすいかも知れません。
が、おっしゃるように、観光客が回りを歩きますから、それは気になるでしょうね。
神社仏閣を訪ねるのはとても興味があります。
とくに神社は、以前「神社はワンダーランド」と書きましたが、いろいろなものがあっておもしろいと思います。
ただ、神様の名前と、どういう神様かはなかなか覚えられません(苦笑)。
ハイキング/ウォーキングのコースに指定されていると、お寺ではご本尊を拝めることもあります。
宗派によって、ご本尊の仏様は決まっていますが、実際にどのような仏像になっているかはさまざまですから、それも楽しみですね。
老伴は、美味しいですよ。
天正年間から続いているというのがよく分かります。
機会がおありでしたら、是非ともご賞味ください。
抽選会も楽しみの一つですね。
このときの当選は何か分かりませんが、松阪の名産品だったのだろうと思います(まさか、松阪肉ということはないでしょうが)。
投稿: mamekichi | 2018年11月13日 (火) 20時17分
ゴールおめでとうございます。
駅ナカのファミマの金券いいですね。
ハイキングの途中じゃなく
荷物になるけど桑名駅で買われる理由がわかりました^^;
御城番屋敷、ちょっと前にぐっさん家という番組で訪ねてました。
空き家があって住民を募集してました。
垣根がありますが観光客に覗かれそうな感じがします(笑)
ハイキングの神社仏閣も楽しみですね。
お寺にもいろんな仏像がありますね。
先月、Kindleのセールで99円で図解でわかる日本の仏像が売ってたので
ダウンロードして読んでるところです。
仏像の種類も多いのですが
手の組み方とかにも意味があるようですね。
老伴、美味しそうですね。
最中の中が羊羹というのはまだ口にした記憶がありません。
絶賛ということでチェックして機会があったら
買ってみたいと思いました。
ハイキングの抽選も楽しみですね。
5分の1の確率ですか。
5と7の人は何を貰ったのか気になります(笑)
投稿: こころん | 2018年11月13日 (火) 17時42分