本日は、桑名駅から
養老鉄道に乗って、多度へ。近鉄ハイキング「多度観

音堂から美濃街道を歩き雨尾山飛鳥寺へ」に参加してきました。桑名駅を9時25分の大垣行き電車に乗って、多度駅には9時38分着。¥310。多度駅には、最近、右のような駅名表示板が設置されています。もちろん、多度大社の上げ馬神事に因んだもの。

多度駅前でコースマップをいただき、近鉄あみま倶楽部のスタンプを押して

もらい、9時47分にスタート。今日のコースは、多度の町並みを見ながら、多度観音堂、美濃街道を歩いて、野志里神社、徳蓮寺、雨尾山飛鳥寺を経て、養老鉄道・下深谷駅がゴール。コースマップ、約10㎞。ただし、歩いてみて分かりましたが、けっこう上り坂があり、また、かなり暑く、疲れました(涙)。途中、徳蓮寺からは、たまたま一緒になった男性と「同行二人」。同じ桑名の大山田ご在住の方でした。ひょうひょうとしておられ、いろいろなこともご存じで、後半、楽しく歩けました。

実際に歩いたルートを、いつものように、距離測βに描きました。1枚に納め

ると、細かくなって分かりませんので、2分割。コース途中に、今まで行きたいと思いつつ、実現していなかったところがいくつかあったので参加したのです。それは、多度大社、野志里神社、徳蓮寺、飛鳥寺です。多度大社は、神社の前までは行ったものの、参拝はしていませんでした。野志里神社、徳蓮寺、飛鳥寺は、歴史に興味を持ってから行こうと思っていたところ。今日のところは、予告編として、今日行ってきた主なところを概観します。

多度駅から坂をずっと登ってきて、多度観音堂や、多度大社の目前に多度稲荷神社があります。多度の庄屋さんが伏見稲荷から分祀してもらったのが始まりのようです。 多度大社のすぐ脇にありますが、多度大社の摂末社ではありません。「婚活守り」がいただけるそうですから、ご関心がおありの方はどうぞ(微笑)。

本来の最初の目的地である
多度観音堂。伊勢西国三十三ヵ所観音巡礼の第三十三番札所。多度山法雲寺という真言宗のお寺。ご本尊は、千手観音。
天平宝宇(73)年、満願禅師が道場を開き、修行をしていたことに始まるようです。長島一向一揆の際、兵火によりすべてを喪失したのですが、江戸時代になって、承応2(1653)年、多度大社の別当として宝雲寺が再興されたといいます。
次いで、多度大社へ。上げ馬神事で知られていますが、式内社で、旧社格は国幣大社。天津彦根命(天照大神の第3子)を主祭神とし、境内には天津彦根命の子である天目一箇命を祀る別宮・一目連神社もあります。昔から北伊勢大神宮として「お伊勢参らばお多度もかけよ、お多度かけねば片まいり」といわれてきた古社。目の前までは来たことがありますが、お参りは桑名在住20数年にして初めて。
左が、本宮・多度神社。ここの御祭神が、天津彦根命です。社伝では、雄略天皇の御代の創建と伝えられ、古代には、社殿背後の多度山を神体山としていました。元亀2(1571)年、織田信長の長島一向一揆平定の際に兵火により焼失しましたが、慶長10(1605)年、桑名藩主・本多忠勝公により再建されています。ちなみに、天津彦根命は、桑名の春日神社(桑名宗社)の御祭神でもあります。
天目一箇命を祀る別宮・一目連神社です。天目一箇命は、天津彦根命
の子で、製鉄・鍛冶の神。本宮とともに「多度両宮」と称されます。摂社、末社は多数ありますが、それはまた本編で。境内には、神馬の「錦山(きんざん)号」がいます(オス)。白馬。100円の初穂料でエサの人参をあげられます。多度大社到着は10時20分、このあたりで2㎞。
多度大社を出て南下。多度川を越え、東へ。多度町総合支所を通って、
養老鉄道の線路あたりで右折し、南下。竹林の中の地道を通っていきます。途中、タケノコがかなり大きくなったものがあちこちに。もっと大きいものもあります。これくらいになってしまうともちろん食べられません。余談ですが、コース途中のお店や、無人販売所がいくつもあり、タケノコを売っていました。
コース途中で神社を見つけ、当然、寄り道。舟着社とあります。御祭神
は、表筒男神、中筒男神、大山津見神、火之迦具土神。社伝によると、多度神社別宮の一目連大神が、度会郡山田郷からの帰りに舟でこのあたりに着いたので舟着社と云うと伝えられています。ちょうど、多度まつりの準備のため、氏子の方がいらっしゃって、話を伺えました。このあたりは、木曽三川の川岸であったようでもあります。
帰り際、社名標を確認したら「国幣大社御旅所」とありました。国幣大社
は、多度神社。御旅所(おたびしょ)は、神霊の渡御 (神幸) のとき神霊を仮に安置するところ。5月5日の多度大社神輿渡御の折りには、3基の神輿が奉安されるそうです。この舟着社の境内には、「奉献 船置神社」と記された石碑がありました。上のパラグラフに書いた言い伝えに関連するのでしょう。
コースに戻ってさらに1㎞半ほど歩くと、野志里神社(のじりじんじゃ)があ
ります。ここは、美濃街道沿い。ここは今回、是非とも来たかったところ。創建は、垂仁天皇の御代と伝わっています。倭姫命が、天照大神の御杖代として大和国から伊賀・近江・美濃・尾張の諸国を経て伊勢の国に入り、ここ桑名郡野代宮にお着きになり、4年間この地で宮居を造られたといいます。この野代宮の行宮の跡に創始されたのが、野志里神社とされます。
ここでは、地元の「のしろおたから発見隊」の方が、案内をしてくださって
いました。美濃街道の西側に野志里神社がありますが、東側には、2本の石柱があります。「伊勢神宮御旧蹟野代の宮」と、「天照大神御𦾔跡式内野志里神社」とです。「発見隊」の方の説明によれば、もとはどちらも野志里神社の境内だったそうですが、関ヶ原の戦のとき、薩摩藩の兵がここを通ったため、神社の敷地が2つに分かれてしまったといいます。境内には、長島一向一揆のとき、戦死者の首を集めて造られたという「千人塚」があります。この塚には、関ヶ原の戦で敗れた西軍の兵士の霊も慰めたといいます。
続いてはこちら。養老鉄道の踏切を渡らないといけません。無畏野山徳
蓮寺(むいのさんとくれんじ)。真言宗東寺派のお寺。ここは、弘仁11(820)年、弘法大師によって建立されました。ご本尊は弘法大師がつくった虚空蔵菩薩像で、これは7年に一度開帳されます。
寺宝に県指定文化財の「紺紙金泥阿惟越致遮経巻下一巻」、「釈迦涅槃図」があり、200枚を超えるナマズなどの珍しい絵馬も奉納されています。これは、この寺が明応7(1499)年と、天正13(1586)年の2回の地震で破壊されたのですが、行方不明になったご本尊が、土中からナマズとウナギに守られた状態で見つかったことに由来します。余談ですが、ナマズつながりでしょう、平成17(2005)年には、秋篠宮殿下がご来訪になったそうです。さらに、そのすぐ後、紀子親王妃殿下のご懐妊の発表があったといいます。
閑話休題。徳蓮寺でも「のしろおたから発見隊」の方が、案内をしてくださったのですが、ユニフォームがなかなかのものでしたので、お願いして、1枚撮らせていただきました。「のしろ」は、このあたりの地名である「野代」です。徳蓮寺あたりで7㎞、時刻は12時を過ぎた頃。
浄土真宗大谷派の明光寺。ここも養老鉄道の踏切を越えないとお参りで
きません。立ち寄って、一休み。なかなかよく手入れされたお庭がありました。
一休みしていたら、山門前の踏切の警報器が鳴り始めました。これはチャンスとばかりに連写。左のような写真が撮れました(微笑)。できがよいのかどうか分かりませんが……。撮り鉄の方にご教示いただかねばなりません。明光寺は、12時50分着。
さらに次は、法光寺。高野山真言宗のお寺。もう13時を過ぎています。お
にぎり1個を持っていたのですが、食べるチャンスを失っています(苦笑)。それはともかく、山号が不明。サイトによっては、「深谷弘法大師法光寺」とあります。
境内にはお稲荷さんがあります。昔は神仏習合でしたから、驚くわけではありませんが、本堂と同じ建物というか、続きの建物になっていました。これにはビックリ。稲荷にはとくに神社名は示されていませんでした。
お寺が続きます。こちらは、浄土真宗本願寺派・北廻山西林寺。ここは、北廻城跡。南北朝期の延元年間(1336~1340年)に、近藤右京亮が築城しました。織田信長の伊勢侵攻時、滝川一益らにより落城させられたといいます。
そして、最後のスポットが、雨尾山味光院飛鳥寺(ひちょうじ)。ご本尊
は、十一面観世音菩薩。伊勢西国三十三ヵ所観音巡礼の第32番札所。桑名市深谷町字山之城にあり、木曽三川を眼下に、名古屋市街、濃尾平野、遠くは木曽の御嶽が、一望できる眺望絶佳の高台にあります。右がその眺め。これ、昨年末にNHKで放送していた「マチ工場のオンナ」でよく出て来たところでした。「どこだろう、深谷あたりか?」と思っていたのです。
14時ちょうどに養老鉄道・下深谷駅にゴール。4時間20分、実測で11㎞を
踏破(大げさな)。14時12分発で桑名まで。14時18分着。¥260。
今日で近鉄ハイキング参加、10回を達成しました。スタンプ10個で踏破記念バッジ(銅)がもらえるのですが、バッジだけではどうもねぇという気がしますので、20個を目指しましょう。踏破記念バッジ(銅)に、近鉄グループ商品券1,000円分がついてきますから。
コメント
おユキさん、こんにちは。
昨日のコースにある野志里神社や、徳蓮寺、西林寺は桑名の歴史を知る上で欠かせないポイントですし、多度大社はお参りしたことがありませんでしたので、「これは行かねば」という次第(笑)。
性懲りもなく、です(苦笑)。
ちなみに近鉄ハイキングは、今日も四日市で開催されていますが、そちらには行っておりません。
投稿: mamekichi | 2018年4月29日 (日) 12時10分
mamekichi先生、こんばんは。
タイトルを拝見して、大爆笑してしまいました。
ゆるりとお待ちしています(笑)。
投稿: おユキ | 2018年4月28日 (土) 21時53分