お知らせ

  • データの移行について
    2005年10月26日のブログ開始当初から、2023年5月31日までの記事は、「猫の欠伸研究室(アーカイブ)」に移行しました(http://blog.livedoor.jp/taichimaru151/)。 このココログの「猫の欠伸研究室」には、2018年1月以降の記事を残し、2017年12月以前の記事は削除しました(2018年1月1日から2023年5月31日までの記事は、両方にあります)。

レンズを通した自然観察

  • この「レンズを通した自然観察」ということばは、恩師のお一人が、私の趣味を形容しておっしゃったものです。2023年2月7日のブログに書きましたが、実はときどき思い出していることばです。お世話になった先生方はたくさんいらっしゃいますが、この恩師は、就職のことから学位論文の執筆、審査に至るまで本当にお世話になった先生です。「写真の撮り方を指南してもらいたい」ともおっしゃったのですが、これはお世辞と理解しています。私はほぼ隠居状態となって10年以上になりますが、今、改めてこのことばをかみしめています。この先生には結婚式の際に「理論と臨床をつなぐ仕事をするように」ということばをいただきました。体調を崩してそれには十分に応えられませんでしたので、せめてこの「レンズを通した自然観察」については、極めるとまでは行かないにしても、もう少し精進したいと考えています。

ブログ名の由来

  • ブログ名の「猫の欠伸研究室」は、中日新聞の夕刊に連載されている「紙つぶて」というコラム(平成22(2010)年1月13日)に、元新党さきがけ代表の武村正義さんが書いていらっしゃった「人生は猫の欠伸である」というコラムによります。武村さんは、“チベットで鳥葬を取り仕切る僧侶が、「人の生涯は猫の欠伸のようなもの」と語った”と書いていらっしゃいます。「猫の欠伸のようなもの研究室」としたかったのですが、ちょっと間延びしますので、「猫の欠伸研究室」とした次第です。「研究室」とつけたのは、過去、大学に勤めていたことがあるということやら、知らないこと、分からないことがあると何でも調べずにはいられない性分であること、屁理屈、講釈が大好きであることからであります。しかし、「人生の研究をしている」のではありません。「大所高所」からのご高説を開陳できるほどの力量はないが故、「小所低所」からの戯れ言をつぶやくのが精一杯(苦笑)。身の程に合わせ、勝手なことを書き綴っていますので、御用とお急ぎでない皆様には、今後ともご交誼のほど、お願いいたします。是非ともコメントを頂戴し、少しでも世間を広げたいと熱望しております。

モットー

  • 座右の銘というほど立派なものはありませんが、過去に体調を崩し、療養生活を送った経験から、私なりのモットーをつくっています。その一つは、「淡々と飽きもせず……」です。自分では、「……」と余韻を残しているところが気に入っています。こだわりすぎや、やり過ぎはよくありません。若い頃はムキになってやったこともありますが、今はこのように「淡々と飽きもせず……」が自分に合っていると思っています。もう一つは「晴耕雨読」ならぬ「晴歩雨読」です。マンション暮らし故、耕すところはありません。代わりに歩いています。そして、最近(令和3(2021)年に入った頃から)追加したのが、「散歩生活、ときどき仕事」。NHKのテレビ番組に「晴れ、ときどきファーム!」というものがあります。これのもじり。浅学非才の身ですので、ご交誼の上、いろいろとご教示をお願いします。

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2018年3月 5日 (月)

近鉄ハイキングで“昭和レトロな町でおひなさん 早春の鈴鹿山脈を眺め「あげきのおひなさん」へ”(その4)……メイン会場のウッドヘッドで大ひな壇を見て、12㎞以上、4時間半を歩いた末いよいよ完結(長いです)

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 近鉄ハイキング“昭和レトロな町でおひなさん 早春の鈴鹿山脈を眺め「あAgekimap げきのおひなさん」へ”もその4でようやく完結を迎えられそうです。左の地図では、若干隠れてしまっていますが、「阿下喜駅」の北あたりから、阿下喜の町中に入ります。詳細は、右の地図の通り(こちらは当日のマップの一部を借りました)。
Img_1802c 「あげきのおひなさん」の行事は、昨日で終わってしまっています。左はそのポスター。町の至る所に貼られていました。メイン会場のウッドヘッド三重には、800体ものひな人形が飾られた大ひな段があります。それ以外にも、手作り作品や吊し飾りなど、阿下喜の町の商店、民家、寺社など約100軒でもひな人形が飾られていて、自由に見られます。とても全部は見て回れませんが、右上のコースマップ沿いで、展示されているところはいくつか覗いてきました。
Img_1574c そのうち、2つほどを載せておきます。左は、以前はお店だったようですが、Img_1579c 現在は普通のお宅。つるしびなが入り口に下げられていましたし、中にもお雛様がありました。右は、おもちゃ屋さんというか、模型屋さんの店先の様子。段飾り2つに、つるしびな多数。なかなか見事でした。
Img_1605c さて、コースにしたがって行くと、左折するところの角に浄土真宗大谷派・仏Img_1607c 法山相願寺があります。立ち寄りスポットではありませんが、コース沿いに寺社仏閣、名所旧跡らしきところがあるとついつい見たくなります。ここも境内に入らせていただきました。
Img_1601c 本堂の中にお雛様が飾ってあり、「ご自由にお入りください」となっていました。が、すでに午後1時。あまり遅くなってもと思い、見学はパスして、コースに戻ります。
Img_1617c 相願寺からすぐのところ、少し入ると、桐林館(とうりんかん)があります。平成26(2014)Img_1620c 年に国登録有形文化財として登録された、旧・阿下喜小学校です。この校舎は、昭和12(1937)年に「阿下喜町立尋常小学校」として建築されたものが復元されていおり、戦前の木造小学校の姿を偲ぶことができます。現在は、アート&カフェで活用されており、「桐林館阿下喜美術室」として平成29(2017)年7月から作品の展示と、カフェが常時一般開放されています。玄関脇には、二宮金次郎像があります。これは、東藤原小学校(いなべ市藤原町 東禅寺所在、平成29年4月閉校)にあったものを移設しています。
Img_1624c 正面玄関を入ったところや、アート&カフェのスペースにひな人形が飾らImg_1634c れていました。ちなみに、アート&カフェの方からは、カレーやコーヒーのよい香りが漂ってきていました(そういえば、まだお昼を食べていません)。玄関の正面には、こんな大きな柱時計。自分が通った小学校にもあったような気がしてきます(記憶はまったく定かではありません。全くのイメージです……苦笑)。
Img_1636c 廊下なども、自分の小学校時代を思い出させてくれる雰Img_1653c 囲気。廊下の突き当たりは、「便所」とありました。子供たちがいるところには、昭和30年代の教室が再現されています。こんな机といすで勉強していたような気がします。ただし、黒板は、本当に「黒い板」だったと思います。
Img_1652c 教室の手前には、校長室が再現されています。ここの調度品は、立田小Img_1641c 学校校長室の備品をそのまま移しています。立田小学校(いなべ市藤原町古田)は、昭和の趣が残る小学校だったそうですが、平成29(2017)年、藤原小学校に統合され、閉校しました。鼻髭を生やした校長先生が座っていそうな雰囲気です。
Img_1648c 右上の写真で奥に写っている、黒い金庫のようなものは「奉安庫(ほうあんこ)」です。昭和の初め(1930年代~)、天皇の神格化と戦意高揚のため、「御真影(ごしんえい)」と呼ばれた昭和天皇・皇后の写真がすべての学校に「下賜」されました。この御真影や教育勅語の保管施設で、校舎内に設けたものを「奉安庫」、独立した建物になったものを「奉安殿」と呼びます。耐火式の施設が盛んに作られたといいます。小生の小学校時代にはまだ、校庭に奉安殿だったという建物がありました。
Img_1661c 上に載せた、復元された教室内には、「番傘」が2本展示されていました。この番傘は、阿下喜小学校に昭和38(1963)年に入学したお子さんが実際に使用していたものだそうで、ご本人から寄贈されたです。小生の小学生時代(昭和36(1961)年入学~昭和42(1967年卒業)、「こうもり傘」が多くなっていましたが、番傘を使っている同級生もあったように記憶しています。雨が降って迎えに来たお母さんの中に番傘を差してきた方があったのかも知れませんが……。
Img_1676c この桐林館、なかなかハイカラな校舎でした。建築当初、校舎屋根には青色の瓦が茸かれていたといいます。正面入り口にある玄関ポーチの瓦のような色だったのでしょうか。さらに、屋根中央には小塔があり、左右に は換気窓(ドーマー)が付属 していて、なかなかカッコイイ校舎です。午後1時をかなり回ってしまったので、ここの校庭で、コンビニで買ったおにぎりを食べ、お昼にしました。青空の下で食べるおにぎりは美味しい!
Img_1681c 桐林館のすぐ南西に、今回の「あげきのおひなさん」のメイン会場であるImg_1684c ウッドヘッド三重(いなべ市商工会)があります。ここの2階に、あの大ひな壇に800体のひな人形が展示されているのです。けっこうな賑わいでしたし、介護老人施設の利用者さんも職員の方と見学に来ていらっしゃいました。
Img_1715c 予告編にも載せましたが、こちらがその大ひな壇。これは、1/3くらいの部分写真。スペースの関係もあって、広角レンズ(18mm)を使っても全体像はとても収まりませんでした。「ひな人形なんか、そんなに興味ない」などと思って出かけたのですが、さすがにこの迫力には圧倒されます。ただ、昼間、明るいところで見るのはよいのですが、夜なんかちょっと怖いかも知れないと思ったりしました。
Img_1720c 他にもたくさんのひな人形、つるしびな、折り紙性のお雛様など多数が展Img_1687c_2 示されていました。左は、明治のおひなさんだそうです。今のものより、面長のような感じがします。右は、小は30年代の雛飾り。この頃までは、いわゆる「御殿飾り」がけっこうあったようです。
Img_1924c 閑話休題。ウッドヘッド三重の前に物販所が出ており、買ってくるように頼まれた(指示された?)草餅がありましたので、ゲット。草餅と大福餅の8個入りセットで、¥500とお手頃価格。地元の丸喜製菓さんの和菓子は、2~3年前に行ったいなべの梅林公園などでも人気商品でしたから、まず間違いないと思ってです。実際、家族にも好評でした。息子などいっぺんに両方ともぱくり(笑)。
Img_1739c 地図を見るとウッドヘッド三重の近くに「まちかど博物館 プチ鉄道博物Img_1736c 館」があると書いてあります。これも見逃してはならじと思ったら、安藤建材店さんの店頭にコレクションが飾られていたのです。駅名表示板や、ヘッドマーク、行き先表示板その他です。サイトには、見学は要予約とあります。
Img_1749c さらに西へ。大西神社。マップにある、最終の立ち寄りスポット。由緒書きImg_1753c_2 と、神社検索(三重)によれば、御祭神は、次のリストの通り。創建年は不明ですが、織田信長の時代に阿下喜城主・片山大和守が、諏訪大明神を祀ったのが始まりで、建御名方神及び下照姫命、また、境内社として山神を祀っていたと由緒書きにあります。天保7(1836)年に大西神社となり、明治40(1907)年に諸社を合祀しています。そのために御祭神がたくさんいらっしゃるということです(以下の御祭神のところに括弧書きしたのが、合祀した元の神社)。
  • 建御名方神 (タケミナカタノカミ)……大国主命の子。武神。大国主命の命令で武甕槌神と力比べを行ったものの、敗れて信濃諏訪湖に逃れ、この地から出ないと誓った。諏訪大社の祭神
  • 下照姫命(シタテルヒメノミコト)……大国主命の娘
  • 誉田別命(ホンダワケノミコト)……第15代、応神天皇(字八幡 八幡社)
  • 火産霊神(ホムスビノカミ)……迦具土神(カグツチノカミ)ともいう。伊弉諾尊(イザナギノミコト)・伊弉冉尊(イザナミノミコト)の子。火の神。(字二俣 八天宮)
  • 須佐之男命(スサノオノミコト)……伊弉諾尊(イザナギノミコト)・伊弉冉尊(イザナミノミコト)の子。天照大神(アカテラスオオミカミ)の弟。多くの乱暴を行ったため、天照大神が怒って天の岩屋にこもり、高天原から追放された(字二俣 西の神社;字舞野 谷坂神社)
  • 大山祇神(オオヤマツミノカミ)……山をつかさどる神。伊弉諾尊(イザナギノミコト)の子。(字八幡 山神社;字鳥坂 切田神社)
  • 石神(イシガミ)……「しゃくじん」ともいう。奇石、霊石を神体とする神。(字町赤神 赤神社)
Img_1766c 左は、拝殿。右の写真の中央にあるは、「神輿殿」。神輿殿の中には、後述の「八幡祭」に用いImg_1759c られると思われる御神輿が納められていました。また、拝殿にも、神輿殿にも、ひな人形などが飾られていました(ガラス越しの写真ですので、割愛)。この神輿殿の背後には、藤原岳が見え、見ようによっては藤原岳がご神体のような気もしてきます。
Img_1755c 「八幡祭」についての説明板。大西神社の大祭で、神輿(別名=あばれ神輿)を中心に灯明・高張提灯を前後にして、鉦(かね)・太鼓を打ち鳴らしながら町の目抜き通りを練り歩く、勇壮な祭りだそうです。元は、見性寺東方の小高い丘の頂に中世から「上木(阿下喜)城」の守護神として祀られていた八幡社のお祭り。いったん途絶えたものの、嘉永2(1849)年に再興されています。
Img_1770c 「お約束の(笑)」狛犬チェック。拝殿前の狛犬さんは、「子取り 玉取り」Img_1769c
になっていました。ここの狛犬さんは、平成4(1992)年に寄進された、まだ新しいものでした。
Img_1786c 上左の狛犬の写真に石柱が写っています。これは、ご覧のように、「皇太Img_1799c 子殿下御降誕記念」の石柱。「昭和九年一月阿下喜町青年團」とありますので、今上陛下がお生まれになったこと(昭和8(1933)年12月23日)を祝ってのものと思われます。このほか、境内には、「昭和御大典記念」と刻まれた玉垣もあります。昭和の御大典は、昭和3(1928)年11月10日、京都御所において執り行われています。
Img_1804c このあと、マップにあるのは忠魂碑。三重県遺族会のサイトによれば、こImg_1806c こは、在郷軍人阿下喜分会が、北勢町旧阿下喜地区全戦没者を祀る慰霊碑として建てたもの。「元帥 陸軍大将 子爵 川村景明書」と読めます。川村景明(かわむらかげあき)は、薩摩の出身で、日清、日露の両戦争に従事しています。
Img_1814c これですべて回ったと思い、コースマップにしたがって歩いていると、「卍」マークがあり、道ばたに「西念寺」という看板があります。そちらへ回ろうとしたら、マップにはない神社を発見。これは、立ち寄らなくては(笑)。
Img_1816c 由緒書きどころか、社名を表すものも見当たりません。距離測βでは、Img_1819c 「イチガミ神社」とあります。神社検索(三重)のいなべ市のところには該当する神社はありません。ネットで検索してみても不明。お社の前に石があり、しめ縄が飾られていますから、ひょっとしたら「石神」神社なのかも知れません。
Img_1825c
 イチガミ神社のすぐ南にあるのが、向日山西念寺。浄土真宗本願寺派のImg_1830c お寺。三問あたりは工事中。ご本尊は、阿弥陀如来絵像。お寺のサイトにある沿革によれば、創基は、宝徳元(1449)年、千種城主・山北豊後守教尊が、当地に滞留した本願寺第八代蓮如上人のご感化にあい、得度したことによります。天正2(1574)年、織田信長の焼き討ちに遭い、本堂および境内建物を焼失した後、阿下喜の地に寺基を移転しました。寛永元(1625)~6(163)年頃、本願寺第十二代准如上人より「向日山西念寺」の寺号を下附されています。
Img_1835c 2度目の閑話休題。西念寺から阿下喜駅に向かう途中、お菓子屋さんのシャッターで見つけた文言が傑作。「仰げば尊し 和菓子の恩」でした。思わずにやりとしながら、駅方面へ。
Img_1842c 阿下喜駅の手前で、阿下喜温泉あじさいの里に立ち寄ります。できればImg_1843c お風呂にも入りたかったのですが、この時点ですでに14時25分。次の西桑名行きは、阿下喜発14時39分と思い込んでいました。それ故、やむなく、特産品 お土産品の「あじさいの店」のみ。
Img_1928c お昼はうまくいけば、いなべの蕎麦でもと思っていたのですが、その余裕がありませんでしたので、「いなべ石挽きそば」を一つお買い上げ。いなべは、蕎麦の栽培が盛んで、あちこちに美味しいそば屋さんがあると聞いています。しかし、今日はそんな余裕はありませんでしたので、これはお試し(まだ食しておりません)。¥350なり。
Img_1847c ようやくのことで、14時32分に阿下喜駅にたどり着きました。この時点でImg_1871c は、12㎞以上も歩いたこととはつゆ知らず(笑)。「今日は、相当歩いたな」と思っていただけ。駅について、ガックリ。電車の時刻を勘違いしていたのです。次は、15時1分発。しかも、できれば「マイレール乗車券」を買いたかったのですが、小生の前に出札窓口に行った女性が、ラスト1枚をかってしまわれました(涙)。駅員さんがその女性に、「これ最後の1枚だけど、普通に乗れますし、もしあれだったら、下車して無効のスタンプを押してもらったら、記念に持ち帰れますよ」とセールスしていたのです。泣く泣く自販機で切符を購入。
Img_1850c 時間がありましたので、駅そばにある軽便鉄道博物館へ。といっても、営Img_1854c 業は、毎月第1・3日曜の午前10時~午後4時までだけ。そのときは、ミニ電車ホクさんに乗車することもできます。220系モニ226形電車が止まっています。
Img_1856c 懐かしい腕木式信号機もありました。この腕木式信号機は、JR名松線の家城駅から来たといいます。ナローゲージの転車台もあります。
Img_1850c_2
外周をくるっと回っているのは、たぶん「ミニ電車ホクさん」が走る線路。
Img_1861c 電車が来る時刻も迫ってきましたので、ホームへ。ここには、「日本最西端のナローゲージ駅 阿下喜駅」という表示があります。ナローゲージの鉄道、現在では、「三岐鉄道北勢線」、「四日市あすなろう鉄道 内部・八王子線」、「黒部峡谷トロッコ電車」の3つしか残っていません。
Img_1885c ナローゲージの電車、小さくてかわいいです。270系の電車では、車長Img_1186c 15.6m・車幅2.11m・車高3.67mです。車高はたぶんパンタグラフまで含めて。運転士さんと比べてみてください。車内も右の写真のような感じ。
Dscn6074c 15時1分に乗車。途中、スタートした楚原駅からは、いなべ総合学園の高校生たちがたくさん乗車。西桑名駅には、15時56分着。近鉄ハイキング、JRさわやかウォーキングを通して最長の12.4㎞+西桑名駅往復2.7㎞=15.1㎞を無事完歩。所要時間は、10時スタート、14時32分ゴールで、ほぼ4時間半。あみま倶楽部のスタンプもこれで6個目。会員2年目ですので、今年12月末までに10個集めると「踏破記念バッジ」がもらえます(苦笑)。20個集めるとバッジの他に商品券1,000円分か、カタログギフト。ボチボチやりましょう。

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コメント

ミリオンさん、こんばんは。
あげきのおひなさん、ウッドヘッド三重の大ひな壇はすごい数のお雛様で迫力がありましたね。
「お雛様なんて」などと思って出かけましたが、これには驚きました。
しかし、ちょっと怖い景色という気もしています。

桐林館は、初めて行きましたが、去年からカフェ&アートとしても使われているということでした。
おっしゃるようにあのレトロな建物でコーヒーをいただくというのも、良いですね。

さて、九華公園の「城跡リスト」、わざわざご覧くださり、ありがとうございました。
桑名市の文化財の資料などをまとめたもので、私自身が調べたりしたものではなく、ちょっとお恥ずかしい次第です。
戦国時代以前の「城」は天守閣があるようなものではなく、「館」とか「城館」のようなものだったと思います。
またそれらは、一覧の地図をご覧いただくとよくお分かりになりますが、小高い丘にたくさんの「城」が気づかれていました。
その多くは、織田信長によって滅ぼされています。
講釈はともかく、ご記憶を確認していただけよかったです。
こちらこそお礼申し上げます。

こんにちは、あげきのおひなさんのウッドヘッド三重のお雛さまはすごい数のお雛さまですね。
数が多いから全体を写そうと思っても難しいですね、人がいると撮り辛いし。
桐林館は今はカフェなどがあり食事もできるんですね。
建物をそのままじゃなく有効利用するのはいいですね。
レトロな建物でゆっくりコーヒータイムなんてしてみたいです。

今日買い物前に九華公園に寄って、桑名の城跡のファイルを拝見してきました。
実家の小学校区の小高い山に確か昔はお城があってお稲荷さんもあったと記憶の確認です。
やはりそこは城跡でした、今は山は削られて住宅地や道路になってます。
確認出来てよかったですありがとうございました。

こころんさん、おはようございます。

またもや長い、まとまりのない話にお付き合いくださり、ありがとうございます。

この日はたくさん歩きました。
いろいろな方にも出会いましたが、この80歳過ぎという女性は、お元気でした。
歩くスピードもけっこう速く、坂道もしっかりと登って行かれました。

ねじり橋・めがね橋での撮り鉄は念願でしたので、しばらく待ちました。
めがね橋は、菜花とのコラボ写真もよく見ますね。
今迄は場所が、しっかりと実感できておらず、遠いところのように思っていました。
機会があれば、またと思います。

ホンダワケノミコトを祭神とする神社はけっこうたくさんありますね。
ホンダワケノミコトは武神とされ、八幡社がホンダワケノミコトを祀っています。
領主、武士などが崇敬したためかという気がします。

桐林館も一度行って見たかったところでした。
カフェ&アートコーナーからは、良い匂いがしてきていました。
コーヒーなど楽しむとよいかも知れません。

お雛様は、実はメインの目的ではありませんでした。
たくさん飾るというのが、どうもしっくりこないのです。
おっしゃるように怖い気もします(微笑)。
噂では、この大ひな壇のお雛様が夜中に泣くとか、髪が伸びてるとか、それでお払いして貰ったとか……。

硬券の切符、今では珍しいですよね。
わざわざ買うのではなく、実際に乗るのに買えればと思ったのですが、残念でした。
いなべ市バージョンのみは完売のようですね。

近鉄ハイキングの参加者は、あみま倶楽部に入っている方ばかりではありません。
スタンプを押してもらわない人もたくさんいます。

こんばんは
ゴールおめでとうございます
80歳過ぎの方すごいですね。
歩く習慣は大切だなと考えさせられました。
ねじり橋と眼鏡橋で撮り鉄されて楽しまれましたね。
年によって違うかもしれませんが眼鏡橋の横の田んぼに
コスモスが咲きその時期に撮るのもいいですよ。
いくつか神社に寄られましたが、
よく目にする御祭神の名とホンダワケノミコトという
御祭神が多い感じですね。
桐林館に2度ほど撮りに行ったことありますが
今は中でそんな感じに展示や食事ができるように変わったんですね。

ひな人形はまだ行ったことありません。
すごい数の人形がなんとなく怖い感じがして^^;

硬券、惜しかったですね。
前の人までというのがほんとに残念。もう増刷はしないのでしょうかね?
あみまのスタンプが集まってきて楽しみが近づいてますね。
参加される方はみなさんあみま会員なのでしょうか?

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  • 林(高木)朗子, 加藤忠史, 林(高木)朗子, 加藤忠史: 「心の病」の脳科学 なぜ生じるのか、どうすれば治るのか (ブルーバックス)

    林(高木)朗子, 加藤忠史, 林(高木)朗子, 加藤忠史: 「心の病」の脳科学 なぜ生じるのか、どうすれば治るのか (ブルーバックス)
    たまにはこういう本も読まないと、認知機能が退化するかもしれないと思って(微苦笑)。というよりも、もともと神経心理学に興味がありましたので、本屋の店頭で見つけ、これは面白そうだと思って購入しました。うつ、自閉スペクトラム障害、ADHD、統合失調症、双極性障害など、現代人を悩ませる心の病について、脳にどのような変化が起きているか、最新の知見がまとめられています。最前線の研究者たちがわかりやすく説明しているのですが、知識ゼロで読むのはかなりキツいかも知れません。私は現役をリタイアして10年以上になりますが、その間にこれほど研究が進んだのかというのが正直な感想。心の病の原因は、1つとは限りません。心の病は「症候群」と見た方がよいと考えます。私自身が関わる自閉スペクトラム障害、ADHDなどの発達障害でもそうです。脳機能と心の病との関連について最新の知見を知りたい方にはおすすめ。 (★★★★)

  • 磯田 道史: 徳川家康 弱者の戦略 (文春新書)

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    本の帯に「大河より面白い!」とありますが、本当にそうでした。午前中の散歩のついでに買ってきて、夕食までに一気に読み終えてしまいました。もったいない気がするくらい。松平元康がいかにして徳川家康になったか、さらに徳川将軍家がいかに続くよう礎を築いたかが、よく分かりますし、戦国時代から徳川幕府創世記までの歴史を見る目が養われる本です。それというのも、著者の磯田さんが古文書の権威で、一次史料を読みこなすだけでなく、場合によっては価値が怪しい資料まで傍証に用いて(怪しい資料でも使い道があるというのも良く分かりました)、ご自身の頭で考えた結果を実に分かりやすく解いてくれてあります。徳川家康の弱者の戦略のキーワードは、「武威」と「信頼」ということです。また、情報の取得、解読にも意を尽くしたことがよく分かります。混迷を深める世界情勢を読み解いて、我が国が進む方向を考える上でも役に立つ一冊。 (★★★★★)

  • 井手 正和: 発達障害の人には世界がどう見えるのか (SB新書)

    井手 正和: 発達障害の人には世界がどう見えるのか (SB新書)
    発達障害、とくに自閉スペクトラム症(ASD)の方では、感覚過敏や感覚鈍磨をよく伴います。「照明で目がチカチカする」「皆が話している教室では。音が鳴り響き絶えられない」「ケガをしてるのに、痛みを感じない」などさまざまな状況を呈します。著者は実験心理学や、認知神経科学を専門とし、ASDの方に見られる感覚過敏、感覚鈍磨は、脳機能の特性から来ていることを明らかにしてきています。ASDなど発達障害のあるご本人はもちろん、親御さん、教師など関わりを持つ方々は、このことをよく理解して支援にあたることがとても重要です。ASDを始めとして発達障害について、「わがまま」「自分勝手」「やる気がない」などと捉えてしまうと、支援どころか、理解もできなくなります。脳の働きによってさまざまなことが生じてきているという視点が必要不可欠です。この本は、感覚過敏・感覚鈍磨を手がかりにそういう視点について理解を深められます。 (★★★★)

  • 日本放送協会,NHK出版: NHK 100分 de 名著 中井久夫スペシャル 2022年 12月 [雑誌] (NHKテキスト)

    日本放送協会,NHK出版: NHK 100分 de 名著 中井久夫スペシャル 2022年 12月 [雑誌] (NHKテキスト)
    2022年12月のNHKのEテレ「100分de名著 中井久夫スペシャル」のテキストです。今頃(2023年2月)これをリストアップしているのはどうかという気もしますが、録っておいたビデオをみたのが最近なのです。中井久夫さんは、2022年8月にお亡くりになりましたが、日本を代表する精神科医のお一人であり、翻訳家、文筆家としても一流でした。現役の頃、中井さんの本はたくさん読みました。臨床心理学の分野でも「風景構成法」を導入した方として知られています。Eテレの講師である齋藤環さんは、中井さんを評して「義と歓待と箴言知の人」と書いておられますが、まさにそういう気がします。『最終講義』『分裂病と人類』『治療文化論』『「昭和」を送る』『戦争と平和 ある観察』が紹介されています。現在もウクライナで戦争が続いていますが、中井は「戦争は過程、平和は状態」とし、戦争は物語として語りやすく、とにかくかっこよくて美しい、それが問題だといいます。一方、平和は分かりにくく、見えにくいため、心に訴える力が弱いとします。「状態を維持する努力はみえにくい」のですが、戦争と平和に限りません。普段通りの日常生活を維持していくのも同じような気がします。戦争を経験していない人間が指導者層の多くを占めるようになると戦争に対する心理的抵抗が低くなるともいいます。「戦争には自己収束性がない」とも中井さんはいっています。われわれはやっかいな時代に生きていると痛感します。中井さんの本を多くの方が読むと、時代も変わるかも知れません。 (★★★★★)

  • 桑名三郎: 七里の渡しを渡った人達(久波奈工房)
    桑名と名古屋の宮を結んだ東海道唯一の海路「七里の渡し」をテーマにした歴史本です。船頭が旅人を案内しながら、七里の渡しを渡った歴史上の24人を紹介する内容。やさしい話し言葉で紹介されており、読みやすい本です。徳川家光、松尾芭蕉、明治天皇などが取り上げられています。著者は、桑名で歴史案内人をしながら、街の歴史を研究している、街道好きの方です。本は、桑名市内の書店とメルカリで¥1,200で販売。 (★★★★)
  • 磯田 道史: 日本史を暴く-戦国の怪物から幕末の闇まで (中公新書 2729)

    磯田 道史: 日本史を暴く-戦国の怪物から幕末の闇まで (中公新書 2729)
    磯田さんの本は面白い。というのも、話のもとには古文書があるからだと思う。その古文書も磯田さん自身が、古書店などで発掘してきたものがほとんどで、それ故、内容もオリジナリティが高くなる。この本は、戦国時代から幕末あたりを中心にさまざまな古文書の内容をもとに、例えば忍者の悲惨な死に方、江戸でカブトムシが不人気だった背景、赤穂浪士が吉良の首で行った奇妙な儀式などなど、興味深いエピソードを浮かび上がらせている。面白いので一気読みしてしまった。 (★★★★★)

  •  佐藤信(編): 新版 図説歴史散歩事典(山川出版社)

    佐藤信(編): 新版 図説歴史散歩事典(山川出版社)
    史跡や、寺社、町並み、城、美術工芸品等の見方がやさしく解説されている本です。「事典」となっていますが、いわゆる辞書とは違って、普通の本のスタイルです。索引が充実していますので、事典としても十分に使えます。最初の版をもっていますが、40年ぶりに改訂され、写真、図版も多く、歴史散歩の最強の味方です。 (★★★★★)

  • 日下部理絵: 60歳からのマンション学 (講談社+α新書)

    日下部理絵: 60歳からのマンション学 (講談社+α新書)
    今年1年、何の因果か(などと書くとお叱りを受けること必至ですが)、住んでいるマンションの管理組合の理事長を仰せつかっています。今年は、エレベーターリニューアル工事が最大のイベントで、それは無事に済んだのですが、前理事長から8年後に迫った第3回大規模修繕に向けて、修繕積立金が不足する見込みと申し送られました。確かにかなりの金額が不足しそうで、頭を悩ませていました。マンションに住みながら、そもそも基本的な知識が不足しており、管理会社のフロントマンの方の協力を得ながらシミュレーションなどをしていました。ネットであれこれ調べてはいたものの、それで得られる知識は体系的なものではありませんでした。この本は、事例を元にマンション管理について必要な知識が得られるように書かれており、まだすべて読み終えてはいないものの、とても役に立っています。任期残り2ヶ月半となって付け焼き刃ではあるものの、次の理事会に具体的に課題を申し送ることができるよう勉強中(笑)。 (★★★★)

  • 宮口 幸治: ドキュメント小説 ケーキの切れない非行少年たちのカルテ (新潮新書)

    宮口 幸治: ドキュメント小説 ケーキの切れない非行少年たちのカルテ (新潮新書)
    「ケーキの切れない非行少年たち」や「どうしても頑張れない人たち」の著者である宮口幸治さんの新刊です。前2著の内容をよりよく理解できるよう、「ドキュメント小説」として書かれたものです。主人公は、精神科医の六麦克彦。医局から派遣されて要鹿乃原少年院に勤務して5年。彼がそこで目にしたのは、少年院に堕ちてきた加害者ながら、あらゆる意味で恵まれず、本来ならば保護されてしかるべき「被害者」と言わざるを得ない少年たちでした。この内容は、前の2冊のように普通の新書では書き尽くせるものではなく、物語の形を借りざるを得なかったのでしょう。ただし、普通の小説として読むのには少し苦労するかも知れません。特別支援教育が普及して、知的障害や、発達障害のある子どもへの教育や支援は、以前に比べれば改善されてはいますが、最近は、家族の養護能力が十分でなかったり、親など家族自身に支援が必要なケースもたくさんあります。こうした中には、この本で取り上げられたような結末に至ることがあっても不思議ではないという気がします。極端な事例が集められていると思われるかも知れませんが、社会全体として真剣に取り組むべき課題が突きつけられています。 (★★★★)

  • 本田秀夫: 学校の中の発達障害 「多数派」「標準」「友達」に合わせられない子どもたち (SB新書)

    本田秀夫: 学校の中の発達障害 「多数派」「標準」「友達」に合わせられない子どもたち (SB新書)
    本田秀夫先生によるこのSB新書の4冊目のシリーズ。今回は、発達障害のあるお子さんの学校選び、学級選び、友達関係、学習や学力の悩み、不登校など、発達障害のあるお子さんの学校生活全般にわたって、どのような考え方に基づいてサポートしたら良いかについてまとめられています。それぞれ、親と先生とが、どのように取り組むことが基本となるか、解説されています。対策よりも予防的な工夫をコミュニケーション(要求ではなく)に基づいて行う、「学校の標準」を緩める、登校や成績を気にしすぎず、社会に出るための土台作りを考える、発達の特性には寛容になる、学びを大切にするが学力にこだわりすぎない、親と先生とが気づきを伝え合い相談、調整する、子どものモチベーションを重視するなど、具体的に書かれていて、分かりやすくなっています。発達障害のあるお子さんが小中学校で充実した学習が進められるための基本的な考え方やヒントが詰まっていますので、親御さんにも、先生方にもお勧めできます。 (★★★★★)

  • 佐々木秀斗: 小学生博士の神社図鑑 ぼくの近くにはどんな神さまがいるの?

    佐々木秀斗: 小学生博士の神社図鑑 ぼくの近くにはどんな神さまがいるの?
    サンドウィッチマン&芦田愛菜ちゃんMCの「博士ちゃん」に「三国志博士ちゃん」、「日本の神様博士ちゃん」として2回出演した佐々木秀斗君の自由研究を本にしたもの。何故これをここに取り上げたかというと、私のブログに載せた立坂神社の緑色の鳥居について、写真を提供して欲しという依頼が出版社からあったのです。私が提供した写真は、本書の162ページに「提供:猫の欠伸研究室」として載っています。ざっと読みましたが、大人でも、古事記や神社についてよく知らない方が、最初に手に取って基本的なことがらを知るには、わかりやすくて良い本だと思います。 (★★★★★)

  • 森 博嗣: 読書の価値 (NHK出版新書)

    森 博嗣: 読書の価値 (NHK出版新書)
    ネットで見つけ、新刊かと思って購入したのですが、4年前の本でした(微苦笑)。 若い頃に森博嗣さんの小説をすべて読んでいました。いつの頃からか、小説は読まず、森さんのエッセイだけを読むようになっています。「読書の極意を教える」と帯にはあります。もちろんそれについて書かれているのですが、私にはある種の知的生産の技術について著者の方法を開示していると読めます。「何でも検索できる時代にも、本を読む意味がある」というのは、よく首肯できます。また、「教養とは保留できる能力をいう」というのも確かにそうだと思います。自分の問題として抱続けられ、また、考え続けられるのは、容易ではありませんから。 (★★★★★)

  • 井川香四郎: 別子太平記 : 愛媛新居浜別子銅山物語 (文芸書)

    井川香四郎: 別子太平記 : 愛媛新居浜別子銅山物語 (文芸書)
    愛媛県新居浜市にあった別子銅山は、元禄3(1690)年、伝説の切上り長兵衛によって発見されてから、昭和48(1973)年の閉山まで、283年間にわたり、累計65万トンの銅を産出しました。これは、世界の銅の産出量の1/6にも達するといいます。巨大財閥住友の礎となっただけでなく、日本の貿易や近代化にも大きく貢献したのがこの別子銅山です。江戸時代には貨幣改鋳にも深く関わった世界屈指の鉱山を舞台に、そこに関わった人達を鮮やかに描いた、本当の意味での大河小説です。徳間時代小説文庫で読みました。  (★★★★)

  • 養老孟司, 池田清彦: 年寄りは本気だ―はみ出し日本論―(新潮選書)

    養老孟司, 池田清彦: 年寄りは本気だ―はみ出し日本論―(新潮選書)
    養老孟司先生と池田清彦先生の対談であれば、外れはありません。サブタイトルのように、「はみ出し日本論」ではありません。ど真ん中の日本論といってもよい本で、楽しみながら読めます。しかし、それは、自分のアタマできちんと考えているからこそ論じられる内容だと思います。常識や、マスコミで報道されることがらだけをフォローしていては、こういう風に考えることはできません。きちんとした理論、知識、データに基づかなければなりません。さらには、物事を捉える大きな枠組み、私の世代にとっては「パラダイム」といえるものが必要。それも、確固たるパラダイムが必要です。私にとってそれはある種の理想なのですが、なかなか難しい。しかし、まぁ、年寄りになったからこそ見えるものや、年寄りなりの知恵も働くようになるということもありますから、養老・池田の「怖いものなし」コンビを1つの目安として、言うべきこともいえるようになりたいものです。 (★★★★★)

  • 土井 善晴: 一汁一菜でよいと至るまで (新潮新書)

    土井 善晴: 一汁一菜でよいと至るまで (新潮新書)
    先に同じく土井善晴さんの「一汁一菜でよいという提案」を挙げましたが、入手したのはこちらが先。「一汁一菜でよい」というスタイルに至るまでの土井さんの修行、出会い、発見、迷いなどなどが書かれています。「家庭料理に失敗なんて、ない」、「すべては人を幸せにする料理に繋がる」というのが基本。具だくさんの味噌汁はおかずの1つになる。余裕があれば、食べたいものや、食べさせたいものをその都度調べてつくればよい。一汁一菜を入り口にして、一つ一つおかずをつくってみて、10種類ほどでもできるようになれば、それで幸せに一生やっていける。といった話があり、へぇーと感心させられました。これだけで健康に健やかに自足できるとも述べられています。一汁一菜なら、私にもできる、でしょうか?? (★★★★★)

  • 土井善晴: 一汁一菜でよいという提案(新潮文庫)

    土井善晴: 一汁一菜でよいという提案(新潮文庫)
    著者の土井善晴先生は、私と同世代。そして、私の世代にとってはあの土井勝さんの息子というイメージが強くあります。テレビなどにもよく出ておられ、なかなか面白い視点でものを見る人だなと思っていました。この本は,出版された当時(2016年秋)から知っていたのですが、手に取ったのはごく最近。文庫本を探していたのですがなかなか遭遇しなかったのです。「一汁一菜でよい」というのは、ご飯と具だくさんの味噌汁があればよいということです。家庭料理についての提案なのですが、実は、この本はもっと奥深いことを述べています。一言で言えば、日本文化や日本人の哲学について述べる中で、食や生活、生き方などについても論じられています。解説を書いておられる養老孟司先生は、それを「自足の思想」と表現していらっしゃいます。優しい、わかりやすい本ですが、実は奥が深い。著者の端正さもよく表れています (★★★★★)

  • 奥山 景布子: 流転の中将

    奥山 景布子: 流転の中将
    幕末の桑名藩主・松平定敬を描いた歴史小説。定敬は、実の兄で会津藩主である容保とともに徳川家のために尽くそうとしたものの、最後の将軍・徳川慶喜に振り回され、裏切られてしまいます。定敬は、それでも抗おうとしたのですが、国元の家臣たちはいち早く恭順を決め、藩主の座も追われてしまいます。朝敵といわれ、越後、箱館から上海まで流浪した定敬の波乱に満ちた人生と、秘めたる思いが生き生きと書かれています。定敬については、歴史講座で学んだり、本で読んだりしてきましたが、小説家の手にかかるとこのように立体的に、活き活きと動き出すものなのだと実感します。 (★★★★★)

  • サトウタツヤ: 臨床心理学小史 (ちくま新書)

    サトウタツヤ: 臨床心理学小史 (ちくま新書)
    たまには専門のアカデミックな本も取り上げます(微笑)。本屋でみつけ、購入。この本は、同じ著者が東大出版会から昨年刊行した「臨床心理学史」で果たせなかったことを果たそうと構想されたもの。果たせなかったのは、日本の臨床心理学史に触れることと、コンパクトな歴史記述だそうです。東大出版会の本は、読んでみたい気もしますが、¥7,000もしますし、内容もハードそうです。こうして臨床心理学の歴史を俯瞰してみますと、やはり実験心理学を抜きにしては臨床心理学も語れないといえます。私個人の考えでも、臨床心理学を学び、実践するには、実験心理学を学び、実験・調査などの方法で研究をした経験が必須です。臨床心理士、公認心理師の資格に関わり、心理学を志す人は多く、また、大学でも臨床心理学部や臨床心理学科もあります。しかし、私は、自分自身の経験からもやはり、実験心理学などの基礎心理学を抜きにして、臨床心理学は成り立たないと考えますし、学生も実験心理学を含めた基礎心理学を、少なくとも学部段階ではきちんと修得した方がよいと思います。本書を読んで、その考えはいっそう強くなりました。 (★★★★★)

  • 昭文社 旅行ガイドブック 編集部: 三重のトリセツ

    昭文社 旅行ガイドブック 編集部: 三重のトリセツ
    本屋に別の本を買いに行って見つけ、即買い(微苦笑)。私の好むタイプの本です。三重県の地形や地質、歴史、文化、産業などを、地図を読み解きながら紹介するマップエンターテインメント本。地図も歴史も文化も好きなのです。地図で読み解く三重の大地、三重を駆ける充実の交通網、三重の歴史を深読み!の3部構成。2017年11月にたまたまみつけたJRさわやかウォーキング「~四日市市制120周年記念~ 家族みんなで楽しめる四日市旧港街歩き」に行って以来、JRさわやか、近鉄ハイキング、勝手にハイキングで県内や近郊のあちこちに電車で行って電車で帰るハイキング/ウォーキングをしています。それによって訪ねたあちこちのことが改めてまとめられていて、とても楽しめます。各県のバージョンが出ているようです (★★★★★)

  • 磯田道史: 歴史とは靴である (講談社文庫)

    磯田道史: 歴史とは靴である (講談社文庫)
    歴史家・磯田道史さんが、鎌倉女学院高校で行った特別授業の記録と、ビリギャルの小林さやかさんなどとの対談を収めてあります。基本的には、「歴史の見方」についての本なのですが、それに留まりません。ものの見方、考え方を説いた内容です。むしろ、ものの見方、考え方を学びたい方にお勧めしたいと思うくらいです。ちなみに、タイトルは、「歴史は好きか嫌いかの嗜好品ではなく、安全に世の中を歩くためのむしろ実用品である」という意味です。これは、歴史の見方について、あまりよく理解されていないポイントと思います。講義録ですから、読みやすく、しかも大変おもしろい本です。 (★★★★★)

  • 久住 祐一郎: 江戸藩邸へようこそ 三河吉田藩「江戸日記」 (インターナショナル新書)

    久住 祐一郎: 江戸藩邸へようこそ 三河吉田藩「江戸日記」 (インターナショナル新書)
    この著者の前著「三河吉田藩・お国入り道中記」で読んだ、三河吉田藩(豊橋)の参勤交代の話も大変おもしろく読めましたし、江戸時代の藩邸の様子、殿様や家臣の仕事、暮らしなどに興味があったので、読んでみました。三河吉田藩に残る「江戸日記」などの古文書から、江戸の大名屋敷がどのようなところであったか、江戸で働く武士の状況、江戸の藩邸で起きた事件のいろいろ、藩邸の奥向きの様子、さらには、明治維新後の藩邸から子爵邸への変化について、リアルな武士の暮らしのもろもろがまとまっていて、とても興味深く読めました。三河吉田藩は、現在の愛知県豊橋市にあり、松平伊豆守家が長く藩主を務めています。松平伊豆守家は、「知恵伊豆」の異名を持つ松平伊豆守信綱を初代とし、忍藩、川越藩、古河藩、吉田藩、浜松藩と国替えを繰り返した後、寛延2(1749)年から明治維新まで三河吉田を治めています。 (★★★★)

  • 安藤 優一郎: 江戸の旅行の裏事情 大名・将軍・庶民 それぞれのお楽しみ (朝日新書)

    安藤 優一郎: 江戸の旅行の裏事情 大名・将軍・庶民 それぞれのお楽しみ (朝日新書)
    サブタイトルに「大名・将軍・庶民 それぞれのお楽しみ」とあり、さらに、オビには「300年前は えっ!? 今よりもっと愉快な旅行天国」ともあります。ただし、旅行を心から楽しめたのは、庶民に限られていたようです。参詣者を増やしたい各地の寺社、温泉、宿泊業者が積極的に営業したからです。一方、武士や大名は、トラブルメーカーだったといいます。公用で旅行したり、参勤交代したりなのですが、宿泊料のダンピング、備品の破壊などなどトラブルをまき散らしながらの旅であったり、権威を笠に着たりで、あまり歓迎されなかったようです。江戸時代の旅のエピソード満載で、楽しめる本です。 (★★★★)

  • 藤田 和弘, 熊谷 恵子, 熊上 崇, 星井 純子, 熊上 藤子: 心理検査のフィードバック

    藤田 和弘, 熊谷 恵子, 熊上 崇, 星井 純子, 熊上 藤子: 心理検査のフィードバック
    この本は、WISC-ⅣやKABC-Ⅱなどの知能検査の結果(アセスメント情報)を「子どもの自立と社会参加」により役立つものにしていくには、どのように伝えたらよいか(フィードバック)についてまとめられています。過去には、保護者、学校の担任、子どもたち自身に知能検査の結果を伝えることはされていませんでした。しかし、現在では、苦戦している子どもたちが、自分のことを理解し、自分なりにも工夫して、学習や生活スキルを向上させ、将来の自立と社会参加につなげるために、知能検査の結果(アセスメント情報)を子どもたち自身にも伝えるようになってきています。私も、相談では、お子さんに直接、フィードバックを行い、子どもたち自身が自己理解を深め、意欲的、積極的に取り組めるようにしています。この本は、子どもと支援をつなぐ、支援者をつなぐという視点から、心理検査のフィードバックについて基礎から応用、事例を含んでその全体像を把握できる、優れたものとなっています。 (★★★★★)

  • 新潮文庫: 文豪ナビ 藤沢周平 (新潮文庫)

    新潮文庫: 文豪ナビ 藤沢周平 (新潮文庫)
    藤沢周平の作品案内、小説に見られる名言集、映像化された作品の出演者や、関係者による評伝などによって藤沢周平の作品についてすべてとはいいませんが、かなりが分かります。私は、藤沢周平の小説が好きで、たぶんほとんど読んだと思います。ただそれは、15~6年以上前のことで、リストアップもしていませんから、すべて読んだかどうかについては、不確か。こういう本を読むと、もう一度読もうかという気になります。この本では、娘の遠藤展子さんの「父にとっての家族」がもっとも興味深く読めました。また、藤沢周平の言葉で私が気に入っているのは、「普通が一番」です。ほかにも、「挨拶は基本」「いつも謙虚に、感謝の気持ちを忘れない」「謝るときは素直に非を認めて潔く謝る」「派手なことは嫌い、目立つことはしない」「自慢はしない」という言葉が、遠藤さんが父から言われて心に深く残っていることばだそうです。 (★★★★)

  • 千正康裕: 官邸は今日も間違える(新潮新書)

    千正康裕: 官邸は今日も間違える(新潮新書)
    新型コロナのまん延にともなって、政治的な判断や、もろもろの政策は、迷走したといってもよいと思います。突然の全国一斉休校要請、いわゆるアベノマスクの配布や、閣議決定をやり直した一律給付金など、なぜああいうドタバタになるのか、国民の信頼が得られなかったというか、失ったというのか、ずっと疑問を抱いていました。著者は、元厚生官僚で、社会保障・労働分野で仕事をし、現在はコンサルティング会社を経営。この本では、最近のコロナ禍での出来事の背景を記述する中から、官僚主導から官邸主導への変化に、政治の仕組みの変化がついて行けていないからだとしています。これに関して、政治家、官僚ともに仕事のやり方を変えることが必要であるとともに、国民の側にも良い政策をつくるためには望まれることがあるといいます。 (★★★★)

  • 嶋田 哲郎, 森本 元: 知って楽しいカモ学講座 : カモ、ガン、ハクチョウのせかい

    嶋田 哲郎, 森本 元: 知って楽しいカモ学講座 : カモ、ガン、ハクチョウのせかい
    「観察するのが面白くなる! ガンカモ類のひみつ」というキャッチコピーです。私がほぼ毎日散歩に行く九華公園の堀には、秋が深まるとカモたちがやってきます。キンクロハジロが最も多く、次いでハシビロガモ。他にはヒドリガモやホシハジロも数少ないものの来ています。カルガモ、カイツブリ、オオバンなども来ることがあります。これらカモやその仲間、近縁種についてもっとよく知り、観察のポイントを増やしたいと思って、この本を読んだ次第。著者は、宮城県の伊豆沼・内沼をフィールドとする専門の研究者。形態的な特徴と行動との関連性、渡り、繁殖地での暮らし、越冬地での生活など、ガン・カモ類について、ちょっと専門的な部分も多いものの、一通りの知識を得られ、また、行動観察などの方法についても知ることができました。 (★★★★)

  • 田中優子: 遊廓と日本人 (講談社現代新書)

    田中優子: 遊廓と日本人 (講談社現代新書)
    「江戸学の第一人者による「遊郭入門」の決定版!」と帯に書かれていて、ついつい手に取ってしまいました。遊郭にはとても興味があります。などと書くと「好色な人物か」と思われるかも知れません(苦笑)。遊郭や遊女は、今日の人権やジェンダーの観点からすると、許されない存在です。これは間違いのないことですが、一方で、たとえば、江戸時代の吉原遊郭の花魁と呼ばれたようなハイクラスの遊女は、高い教養を持ち、芸事や生け花、茶道にも通じていました。ある意味で日本文化の守り手でもあったという面も持っているのです。こうした観点から著者は、「遊郭は二度とこの世に出現すべきではなく、造ることができない場所であり制度である」と述べています。ちなみに、「好色」ということばの意味は、平安時代以来、和歌や琴、舞などの風流、風雅を好む人を「色好み」と呼んでいたことによります。「色」には恋愛や性愛という意味もありますが、もともとは恋愛と文化的美意識が組み合わさったものだそうです。 (★★★★)

  • 養老孟司: ヒトの壁(新潮新書) 「壁」シリーズ

    養老孟司: ヒトの壁(新潮新書) 「壁」シリーズ
    養老先生が、コロナ禍の2年間でお考えになったことの集大成です。新型コロナウイルス感染症が蔓延し始めた頃、NHKのBSの番組「まいにち 養老先生、ときどき まる」だったかで、「老人は、もともと不要不急の存在だ」とおっしゃった気がしますが、この本は「人生は不要不急か」という章から始まっています。これがたぶんコロナ禍や、養老先生ご自身のご病気(心筋梗塞)を経験し、お考えになった結論の1つ。さらに、不要不急の人生ではあるものの、それでも生きる価値はどこにあるか様々な視点から考察されています。「人生とはそんなもの」と思いつつ、自分に居心地の良い場所をつくりながら、万事テキトーに終わるのが良さそうです。 (★★★★★)

  • 松原,始: カラスの教科書

    松原,始: カラスの教科書
    ちょっとマニアックな本と思われるかも知れません。そもそもカラスに好意を抱いている方は少ないでしょうし(微笑)。カラスには、「賢い」というイメージもありますが、ゴミをあさって、カアカアとうるさい、真っ黒で気持ち悪いなど「嫌われ者」といってよいかも知れません。私もバードウォッチングをしますが、カラスの写真はほとんど撮っていません。しかし、九華公園などでは、カラスがいるとついついその行動を見てしまいます。よくよく見るとやっていることは、結構おもしろいのです。本書に引用されていますが、ある鳥類学者のことばによれば、「小心者でお調子者」だそうですが、頷けます。ところで、カラスとひと言で言っていますが、何種類もいるのはご存じでしょうか? 街中でよく見るカラスでさえ、ハシボソガラスとハシブトガラスの2種類がいます。同じカラスといっても、この2種類だけでも行動パターンはかなり違います。さらに、記紀に登場するカラスもいます。八咫烏(ヤタガラス)です。このカラスは、神武天皇一行が熊野山中で道に迷った際、道案内として遣わされています。そのため、熊野本宮大社などのシンボルになっています。カラスの迷宮に入り込んでしまうと、おもしろいことがたくさんあって、出て来たくなるかも知れません。すべての方にお勧めする本ではありませんが、物好きの方にはよいかも(微笑)。 (★★★★★)

  • 竹内政明 : 「編集手帳」の文章術 (文春新書)

    竹内政明 : 「編集手帳」の文章術 (文春新書)
    何を今さら「文章術」なのか? と訝られる向きもおありでしょう(微笑)。どこで読んだか忘れてしまったのですが、ある方の文章で文章術の本としては、これがベストと書いてあったので、気になったのです。いろいろと反省するところ多々あり、でした。しかし、その一方で「耳で書く」など、ずっと以前から心がけていて、学生にもレポートを書く際に注意事項として伝えていることもありました。私は、音読すると、論旨があいまいなところや、日本語がヘンなところがよく分かると考えていましたが、著者も同様のことを書いておられます。自分の文章術(などという大げさなものはありませんが)も、あながち独断と偏見ではなかったと安心したところもあります。その他、明示されてはいませんが、ひとまず書いた上で読み直し、推敲して、削っていくというのもありのようです。文章の書き方にかなりご関心がおありの方には、お読みになるとよいでしょう。 (★★★★)

  • BIRDER編集部: BIRDER (バーダー) 2021年 11月号 [雑誌]

    BIRDER編集部: BIRDER (バーダー) 2021年 11月号 [雑誌]
    この号の特集は、「お散歩バードウォッチングのススメ」。まさに、私が毎日実践していること。表紙がいつもとは違って、今風のイラストなのはちょっと気になりますが、それはともかくとして、冬にオススメのアウトドア、身近な鳥見スポットを探せ、あなたの鳥見散歩教えてください-鳥見散歩のすすめ-といったテーマが並んでいます。かねてからバードウォッチングは、いつ、どこでも楽しめる趣味と考えています。散歩しながらのバードウォッチングは、まさに一石二鳥どころか、一石何鳥にもなります(微笑)。今日(2021/10/24)も2ヶ所で、13鳥。うまく行けば2~3時間近所を歩いているだけでもっとたくさんの鳥に出逢えます。是非とも同好の士を増やしたいと思っています。ご関心がおありの方は、ご一読をオススメします。 (★★★★★)

  • 本田秀夫: 子どもの発達障害 子育てで大切なこと、やってはいけないこと (SB新書)

    本田秀夫: 子どもの発達障害 子育てで大切なこと、やってはいけないこと (SB新書)
    本田秀夫先生の発達障害3部作の最新刊。これを書いている時点では、発売日前なのですが、本屋に立ち寄ったら売っていたので、買ってきて一気読みしました。私も発達障害のあるお子さんの相談に携わっていますが、これまでの助言と一致していたところもたくさんありますし、なるほどそういう風に考えればよいのかと思うところも多々ありました。発達障害についての解説本はたくさん出ていますが、その育て方、しかも、子どもを主役にした育て方の本はほとんどなかったでしょう。この本は、子どもを主役にした、幼児期から思春期に入る頃までの発達障害のあるお子さんの育て方、どのように育っていくかを丁寧に解説しています。発達障害のある子どもとはどういう子どもなのかからスタートしています。ポイントは、そのお子さんは、どんなお子さんなのか、また、そのお子さんがとっている行動は何に由来するのかをきちんと見て、捉えることからスタートするということ。親の都合で、「こういう子どもになって欲しい」という考え方から抜けることが必要と説いていますが、まさにその通りと思います。具体的な内容は多岐に渡っています。ほめ方・叱り方、暮らし方、発達障害の子の育て方といったないようになっています。載っている方法をそのまま使うのではなく、「うちの子のことだ」と思ったことを取り入れ、他は参考程度に読むとよいと著者が書いていますが、これも重要なポイント。発達障害のお子さんをもつ親御さんだけでなく、関わりのある方には是非ともご一読をお勧めします。 (★★★★★)

  • 本郷和人: 世襲の日本史: 「階級社会」はいかに生まれたか (NHK出版新書)

    本郷和人: 世襲の日本史: 「階級社会」はいかに生まれたか (NHK出版新書)
    この本の内容は、以前、マイブックスにあげた「 日本史の法則 (河出新書)」にも、「地位より人、血より家-世襲が強い-」として取り上げられています(出版は、今回の「世襲の日本史」の方が、2019年と先)。世襲というのは、今も、政治家、芸能人、医者、実業家などあちこちで見られます。「売り家と唐様で書く三代目」ということわざがあったり、「三代目が会社を潰す」という話があったりします。しかし、著者がいうには、日本では「地位より人」と考えられてきており、その「人」というのは、その人が受け継いでいる「血」であるといいます。より慎重に見ると「血よりも家」で、「家が肝心・要」というのが大原則だそうです。インドのカーストのように細かな具体性を備えていないので、人々の意識に浸透しやすく、そのため未だに世襲を黙認する社会意識を産み、さらにまたそれが、格差社会を容認する空気につながっていると著者は考えています。歴史上、世襲がなかったのは、明治維新。明治維新では能力主義が徹底され、いわゆる明治の元勲たちも、個人の財産は別として、地位などは世襲させませんでした。いわゆる「立身出世」がそれ。これは、画期的でしたが、続きませんでした。世襲という原則の方が勝ったのでしょう。著者は、「日本の歴史はぬるい-変わるときは外圧-」ともいっています。明治時代に立身出世となったのは、「黒船襲来」という外圧によるものでした。現代の外圧は、「人口減少」だと著者はいっています。江戸時代、地方で育った人材が、明治維新で根こそぎ東京に持って行かれましたが、もう一度、地方からやり直すということが必要とも著者はいいます。 (★★★★)

  • 本郷和人: 日本史の法則 (河出新書)

    本郷和人: 日本史の法則 (河出新書)
    著者の本郷和人さんは、東京大学史料編纂所教授。テレビにも出ておられますし、一般向けの歴史書もたくさん書いておられます。専門は日本中世史。この本は、日本の歴史がどのように動いてきたかを、本郷さん独自の視点(通説とは異なるとらえ方をなさっているところも多々あるようです)から説いたもの。「日本は西高東低」「歴史は一つではない」「日本の歴史はぬるい-変わるときは外圧-」「信じるものは救われない」「地位より人、血より家-世襲が強い-」「日本社会は平和を選んだ」という6つの論点から考察されていますが、これがなかなかおもしろい。「蒙を啓かれた」と書くと、ちょっと大げさかも知れませんが、なるほど、そういう風に見るとよく分かるということが多々ありました。いつ、どこで何があったということだけではなく、もうちょっと物語的に、どういう動機でそうなったかという視点を導入すると、歴史がもっとおもしろくなるんだと実感した本。 (★★★★★)

  • 吉田 友和: ご近所 半日旅 - いちばん気軽な「新しい旅」のスタイル - (ワニブックスPLUS新書)

    吉田 友和: ご近所 半日旅 - いちばん気軽な「新しい旅」のスタイル - (ワニブックスPLUS新書)
    本屋で偶然見つけてついつい買ってしまいました。タイトルを見たとき、「ご近所半日旅」なら、私自身が、近鉄ハイキングやJRさわやかウォーキングから派生して「勝手にハイキング」と名付けて歩いているのが、それに相当するのだろうと思いました。これで1冊、本が書けるのかというのが読む前の感想。勝手にハイキングや、普段の散歩に新たな視点、やり方、楽しみ方が導入できるかと思って読んだ次第。ご近所半日旅は「いちばん気軽な『新しい旅』のスタイル」と銘打っていますが、コロナ禍の現在、そうかも知れません。心得七ヵ条があげられていましたが、私としては、①お金をかけて楽しもう、④疲れることは基本的にしない、⑦予定を決めすぎないという3点に啓発されました。また、⑥スマホをうまく活用せよにあったグーグルマップの使い方などにも興味が持てました。長く続けていると、自分なりのスタイルができあがってきますが、別の見方をするとマンネリに陥っているともいえます。こういう本で刺激を与えると、私の中に新しいものが生まれてくるかも知れません。コロナで旅行に行けなくなったと嘆いておられる方、自分の住んでいる近所なんかにおもしろいところなんかあるのかと思っておられる方、一読なさると、新しい世界が開けます。 (★★★★)