お知らせ

  • データの移行について
    2005年10月26日のブログ開始当初から、2023年11月30日までの記事は、「猫の欠伸研究室(アーカイブ)」に移行しました(http://blog.livedoor.jp/taichimaru151/)。 このココログの「猫の欠伸研究室」には、2018年1月以降の記事を残し、2017年12月以前の記事は削除しました(2018年1月1日から2023年11月30日までの記事は、両方にあります)。

レンズを通した自然観察

  • この「レンズを通した自然観察」ということばは、恩師のお一人が、私の趣味を形容しておっしゃったものです。2023年2月7日のブログに書きましたが、実はときどき思い出していることばです。お世話になった先生方はたくさんいらっしゃいますが、この恩師は、就職のことから学位論文の執筆、審査に至るまで本当にお世話になった先生です。「写真の撮り方を指南してもらいたい」ともおっしゃったのですが、これはお世辞と理解しています。私はほぼ隠居状態となって10年以上になりますが、今、改めてこのことばをかみしめています。この先生には結婚式の際に「理論と臨床をつなぐ仕事をするように」ということばをいただきました。体調を崩してそれには十分に応えられませんでしたので、せめてこの「レンズを通した自然観察」については、極めるとまでは行かないにしても、もう少し精進したいと考えています。

ブログ名の由来

  • ブログ名の「猫の欠伸研究室」は、中日新聞の夕刊に連載されている「紙つぶて」というコラム(平成22(2010)年1月13日)に、元新党さきがけ代表の武村正義さんが書いていらっしゃった「人生は猫の欠伸である」というコラムによります。武村さんは、“チベットで鳥葬を取り仕切る僧侶が、「人の生涯は猫の欠伸のようなもの」と語った”と書いていらっしゃいます。「猫の欠伸のようなもの研究室」としたかったのですが、ちょっと間延びしますので、「猫の欠伸研究室」とした次第です。「研究室」とつけたのは、過去、大学に勤めていたことがあるということやら、知らないこと、分からないことがあると何でも調べずにはいられない性分であること、屁理屈、講釈が大好きであることからであります。しかし、「人生の研究をしている」のではありません。「大所高所」からのご高説を開陳できるほどの力量はないが故、「小所低所」からの戯れ言をつぶやくのが精一杯(苦笑)。身の程に合わせ、勝手なことを書き綴っていますので、御用とお急ぎでない皆様には、今後ともご交誼のほど、お願いいたします。是非ともコメントを頂戴し、少しでも世間を広げたいと熱望しております。

モットー

  • 座右の銘というほど立派なものはありませんが、過去に体調を崩し、療養生活を送った経験から、私なりのモットーをつくっています。その一つは、「淡々と飽きもせず……」です。自分では、「……」と余韻を残しているところが気に入っています。こだわりすぎや、やり過ぎはよくありません。若い頃はムキになってやったこともありますが、今はこのように「淡々と飽きもせず……」が自分に合っていると思っています。もう一つは「晴耕雨読」ならぬ「晴歩雨読」です。マンション暮らし故、耕すところはありません。代わりに歩いています。そして、最近(令和3(2021)年に入った頃から)追加したのが、「散歩生活、ときどき仕事」。NHKのテレビ番組に「晴れ、ときどきファーム!」というものがあります。これのもじり。浅学非才の身ですので、ご交誼の上、いろいろとご教示をお願いします。

2023年12月 9日 (土)

久しぶりにモズのオス

Dsc00806c_20231209143601  朝は5.2℃でしたが、日中は16℃まで上がり、今日も暖かくなっています。7時半から住吉神社、九華公園、貝塚公園、内堀南公園、外堀、内堀公園、京町、寺町と6.4㎞。

Dsc09681c_20231209143701  諸戸氏庭園の前では、今日もハクセキレイが1羽。昨日見たのと同じ個体なのかも知れません。

Dsc09792c Dsc09819c_20231209143701  風は弱く、揖斐川は静かでしたが、見られたのはカンムリカイツブリのみ。ちょっと遠かったので、写真は割愛。七里の渡し跡には、今日もコガモのオスが1羽にメスが3羽。

Dsc09829c_20231209143701 Dsc09927c_20231209143701  さらに、同じく七里の渡し跡にヒドリガモのオスが2羽。三の丸水門のところで、これまた今日もハクセキレイ。2羽が一緒にいました。

Dsc00521c_20231209143701  九華公園では、カラスの大群。ゴイサギらしき鳥を追いかけていたりなど、大暴れ。カラスがこんなに多いのは、今まで見たことがありません。カラスが多いので、小型野鳥が来ないのかと思いたくなります。奥平屋敷跡では、ジョウビタキのオス、カワラヒワ、ヒヨドリ、ドバト、メジロくらいでこれという鳥は来ません。近くには来ず、写真も上手く撮れません。辰巳櫓跡のところまで来たら、ジョウビタキのオスが2羽。すぐ近くにいました。左の写真はそのうちの1羽。

Dsc00613c_20231209144901  鎮国守国神社にお参りして出て来たら、そこにもジョウビタキのオスが1羽。

Dsc00315c_20231209143701 Dsc00365c_20231209143701  ユリカモメは、今日は、16羽。カモは、合計52羽。キンクロハジロが30羽、ハシビロガモが18羽、ヒドリガモはオス1羽にメス1羽。さらに今日は、ホシハジロのメス(右の写真)が1羽。今年は、ホシハジロは、オス・メスが一緒にいるところを見ません。謎のヒタキ、今日は見られませんでした。

Dsc00753c_20231209143701 Dsc00772c  貝塚公園に着いたとき、オスのモズが姿を現しました。公園内を回っていたら、ウグイスの姿が。2羽は同時にいるのを見て、さらに少し離れたところでもう1羽。ちょっと暗い、証拠写真。暖かいので、もっとたくさん鳥が出て来てくれると嬉しいのですが、そうそううまくはいきません。

Dsc00390c_20231209143701  夜は、マンションの管理組合の総会。昨年、理事長を務めた関係で、今年の理事会にはずっとオブザーバーで出席してきましたが、今日の総会で、それも終了。ようやく肩の荷がすっかり下ります。紅葉は、九華公園の朝日丸跡にて。

2023年12月 8日 (金)

ハクセキレイ・デーでした

Dsc09045c_20231208153501  よく晴れて、風も弱く、最高気温は17.0℃にもなりました。暖かくていい日です。朝一番に家事を済ませ、8時20分から散歩へ。住吉神社、九華公園、貝塚公園、内堀公園、紺屋町、新築公園、常盤町、老松公園、寺町と6.4㎞。汗ばみました。

Dsc09057c_20231208153501  散歩に出てすぐ、諸戸氏庭園の前でハクセキレイが1羽。このところ、ハクセキレイを良く見るようになってきています。また、わざわざ写真は撮っていませんが、2~3日前くらいからスズメが戻ってきている印象があります。

Dsc09098c_20231208153501 Dsc09117c_20231208153501  七里の渡し跡でヒドリガモのペア。ここにはコガモがよく来ているのですが、今日はいませんでした。また、今シーズンはまだ見ていませんが、冬にはオオバンが来ていることもよくあります。

Dsc09150c_20231208153501  三の丸水門のところでもハクセキレイ。

Dsc09196c Dsc09199c_20231208154101  柿安コミュニティパーク西の堀でもヒドリガモのペア。首を伸ばして、ダンスを踊るような動作を繰り返していました。求愛かなという気がします。近くには、コガモのオスが1羽、メスが2羽。

Dsc09252c_20231208153501 Dsc09267c_20231208153501  柿安コミュニティパークでは、グラウンドゴルフの準備が行われていましたが、隅の方にハクセキレイのペア。今日は、ハクセキレイによく出会います。

Dsc09484c_20231208153501  九華公園には8時40分頃に到着。今日もヒヨドリとカラスたちが賑やか。アオサギさんは、鎮国守国神社の社務所裏、やや南のセンダンの木の中にいました。枝かぶりになって、写真が撮りにくかったこと。

Dsc09349c  奥平屋敷跡の入り口で散歩&鳥見友だちのYさんと前管理人Oさんに遭遇。そのとき、奥平屋敷跡から二の丸跡にジョウビタキのオスに追われて逃げる鳥が見えました。先週日曜にも見た鳥と同じではないかという気がします(2023年12月3日:ユリカモメは、飛びながら首をひねっています)。ヒタキの仲間ではないかと思うのですが、どうでしょう? 明日も注意して探してみます。

Dsc09383c_20231208153501  今日も小型の野鳥は少なく、メジロ、カワラヒワ、ジョウビタキのオスをチラッと見たくらい。天気が良くて、鳥見日和なのに残念。カワラヒワは、朝日丸跡にて。

Dsc09370c  ユリカモメは、22羽。今日は、なかなか良いシーンには巡り会えませんでした。

Dsc09539c Dsc09623c_20231208153501  カモは合計62羽。キンクロハジロが42羽、ハシビロガモが17羽、ヒドリガモがオス2羽にメス1羽。ホシハジロのオスは見当たりません。

Dsc09647c  このあと奥平屋敷跡に戻ったら、ハクセキレイのペアがいましたが、写真は撮れず。こちらのハクセキレイは、九華公園の外周遊歩道の南で見たもの。メスタイプもいました。

Dsc09378c_20231208153501  一昨日の授業のQ&Aは、昨晩チェック&修正を終え、夜のうちに助手の先生にメールで送って、印刷などをお願いしました。このところ、Q&A作成のペースが少し速くなり、金曜朝まで持ち越すことはなくなりました。良い傾向です(微笑)。

2023年12月 7日 (木)

野鳥はいませんねぇ

Dsc08461c_20231207163401  朝のうちは晴れて、風も弱く暖かかったのですが、昼前から雲も広がり、風が出てきました。いつも通り、7時半から散歩へ。住吉神社、九華公園、貝塚公園、内堀南公園、外堀、内堀公園、京町、南魚町と6.4㎞。

Dsc08525c_20231207163401 Dsc08530c_20231207163401  結論からいうと、野鳥、とくに小型の野鳥は、あまりいませんでした。まぁ、こういう日もあります。七里の渡し跡でコガモのオス1羽とメスが2羽。

Dsc08548c_20231207163401  柿安コミュニティパークあたりでユリカモメが数羽飛んでいたり、休んでいたり。ここにあるクスノキの実をついばんでいるものもいました。

Dsc08674c Dsc08726c_20231207163401  九華公園でも野鳥は少なく、ちょっと残念。ヒヨドリとカラスはたくさんいて、賑やかにしていますが、それが良くないのかもと思ったりします。奥平屋敷跡では、ヒヨドリもドバトも少なく、それ以外にやって来たのは、ハクセキレイのペアのみ。ほかに見たのは、カワラヒワとツグミ。写真はうまくは撮れません。

Dsc08861c_20231207163401  アオサギさんは、今日も辰巳櫓跡にある松の木にいました。以前は、九華橋近くの樹上にいたアオサギのように思うのですが、確信は持てません。

Dsc08562c_20231207163401  ユリカモメは、今日は20数羽。珍しく、旧アヒル小屋の屋根でも休んでいました。飛んでいるシーンもあったのですが、タイミングがうまく合わず、今日は飛翔シーン撮影の練習はできず。

Dsc08921c Dsc08881c  カモは、合計52羽。キンクロハジロが34羽、ハシビロガモが14羽、ヒドリガモはオス2羽にメス1羽、そしてホシハジロのオスが1羽。なかなか増えません。ほかにはスズメがいたくらい。ほかの公園でもヒヨドリやスズメ、メジロくらい。貝塚公園ではモズの鳴き声が聞こえたのですが、姿は見えず。

Dsc08975c_20231207163301  昨日の授業のQ&Aは、午後になって一通り完成。例によって例のごとく、現在は寝かせてあります。夜か、明日の早朝にチェックして、必要な修正を施し、完成予定。

20231125「菰野ウォーキング」(その3)……蟹池、二分八分、三十三限筒から智積養水記念公園を経て桜駅にゴールにて「完」

Komono2  11月25日に行ってきた「菰野ウォーキング」の本編その3です。その2では、札の辻・高札場跡、瑞龍寺から湧水池を見て、廣幡神社庄部御旅所、もう1つの湧水池まで見てきました。その3では、さらに水田地帯を歩いて智積養水の水源池である蟹池、二分八分、三十三限筒と2ヶ所、智積養水に関わるポイントを見て、ゴールに設定した近鉄湯の山線桜駅に向かいます。桜駅のところには、智積養水記念公園があります。左の画像が、実際にあるいたルートマップのその2。立ち寄り箇所は、蟹池のみで、退屈するかと思ったのですが、景色を楽しめました。

Img_3792c_20231206035301  Img_3785c_20231206035301 こちらは、カワセミを見た湧水池から蟹池に向かう途中の景色。左の写真は、進行方向とは逆側、鈴鹿山脈の様子。雪雲のような雲がかかって います。右は、進行方向。歩いているところは、菰野町ですが、四日市市にかなり近づいてきています。

Img_3807c_20231125165401  途中、アオサギを2羽、見ましたし、トビも旋回していました。さらに、カラスよりやや小さい猛禽類も見かけました。歴史散歩の途中で、バードウォッチングも楽しめるという、渡しにとっては一石二鳥のコースです(微笑)。

Img_3867c_20231125165401  Img_3859c_20231206040201 こちらが蟹池。智積養水の水源地です。所在地は、菰野町大字神森字北森。縦5m、横7m、深さ5m、⾯積35平⽅メートルの⼩さい池ですが、湧水量は毎秒250リットルもあるそうです。蟹池という名前は、蟹のように年中ブツブツ泡をふいて⽔が湧き上がってくる様⼦に加えて、付近には川蟹がたくさん棲んでいたところから、蟹池と呼ばれるようになったといいます。智積養水は、ここから四日市市智積町まで、1,784mを流れています。ちなみに、「養水」と呼ばれたのは、人々の生活に密着した水だったため「用水」ではなく、人々を養う水として「養水」と呼ばれるようになったのです。名水百選に選ばれています。

0c9dd72b  ちなみに、智積養水の歴史は、こちらに詳しいのですが、何時の頃からか定かではないものの、智積村では、森村の「蟹池」の水をもらい受けるために、同池から智積村まで長い用水路を造って、村内の広大な水田を灌漑してきたといいます。文献で確認できるのは、『明治17年調伊勢国三重郡智積村地誌』に、「江戸時代の1711年(正徳元)、金渓川の川底の埋樋(うずめとい)「三十三間筒(さんじゅうさんげんどう)を伏せ替えた」と記されているのが最初だそうです。したがって、正徳元(1711)年に伏せ替える以前の智積用水の存在が明白です。歴史的考察によれば、その期限は、中世にまで遡ると考えられています。写真は2019年2月16日に撮影(2019年2月16日:20190216近鉄ハイキング「酒蔵みてある記 銘酒『鈿女』伊藤酒造と智積養水をたずねて」(完))。四日市市智積町にある桜岡山西勝寺の前を流れる智積養水。

Komono3  ここからルートマップは、その3になります。

Img_3904c Img_3908c_20231206041101  まずは、「二分八分(にぶはちぶ)」。最初は、どういう意味か分からなかったのですが、智積養⽔の「⼆分⼋分」の分⽔地点ということです。蟹池からは、516m下流のところ。ネットの地図をいろいろ調べたものの、ピンポイントで場所を特定するのは難しく、「菰野町神森。湯の⼭⽔産センター研究所(旧三重県⽔産技術センター跡)の直ぐ北側」としか分かりませんでした。 おおよその見当をつけて、あとは現地で見て判断しようということでやって来ました。左の写真は、南側から撮っていますが、この養水路のもっとも奥のあたりが、二分八分であろうと思われます。ここは、江⼾時代の頃から、たびたび「⽔争い」の争点となった場所で、「蟹池」からの流⽔が、この地点で「⼆分⼋分」の割で分流され、⼆分の流⽔は神森地区東⽅の⽔⽥を灌漑し、⼋分は智積養⽔路に流されたといいます。

Img_3965c_20231125165401  Img_3968c_20231206042201 次に「三十三限筒(さんじゅうさんげんどう)」。菰野町神森にある蟹池の湧水を、智積側に引いてくるには、金渓川(かんだにがわ)と天王川(てんのうがわ)がその行程の障害になります。そこで、考え出されたのが、金渓川と天王川の両川を横切る形で、川底に樋(とい)を埋設して貫通させ、川の北岸(神森)から、南岸(桜一色)へ水を送る土木工法です。つまり、二つ川はこの三十三間筒の上を交差する形で流れています。この埋設された樋の長さが三十三間(約59m)あるので、三十三間筒と呼ばれています。これらの写真は、南側(桜一色側)の様子。

Img_3930c_20231206042201 Img_3956c_20231206042201  北側(神森側)の吸水口も見に行こうと思ったのですが、左の写真のような藪で断念せざるを得ませんでした。右の写真は、金渓川の、三十三限筒が通っているところ。

 これで今回の立ち寄り先は、ほぼコンプリート。最後に、桜駅前にある智積養水記念公園。Img_3985c_20231125165401智積養水の水が引かれたせせらぎを中心とした憩いの公園です。透明度が高く清々しい気持ちになります。公園内にはベンチや東屋もあり、水の景色と調和していて駅前とは思えない落ち着いた空間が広がっていました。ここに来たときが、13時10分頃。ちょうど四日市行きの電車が駅に入って来てしまいましたので、どこかで昼食を、ということになりました。

Img_3995c_20231125165401 231125132745652c  イタリアンのキャナリィ・ロウもあったのですが、大賑わいの様子。そこで、桜駅の北側にある韓丼四日市インター桜店へ。大正解(微笑)。「温玉カルビ丼(並み)」(¥720)をチョイス。体が冷えていましたので、暖まったのが何よりですし、美味しかったのです。

Img_3999c_20231125165401   近鉄湯の山線・桜駅には13時40分着。13時45分に四日市行き普通があり、それに乗車。四日市には13時59分に到着し、14時10分発の名古屋行き急行に乗り換えて、桑名には14時22分に到着。¥510。

Screenshot_20231125144800c  こちらはこの日のGoogle Fitのデータ。ほぼ13㎞を歩き、21,303歩。自宅から桑名駅までの往復も含みます。現地ではほぼ10㎞を歩いてきたことになります。

2023年12月 6日 (水)

満潮でしたが、カモはそれなりにいました……何をしに行っているの?

231206093116347c  好天で、日中は17℃になりました。風も強くはありませんでした。絶好の散歩日和ですが、江戸橋での後期の講義、11回目です。前回は、出席率が今期最高となったのですが(97%)、今日は85%とやや低下。助手の先生とも話していたのですが、昨今の学生たちの出欠行動についてはよく分かりません。

 231206102203022c 今日のテーマは、「健康増進のコミュニケーション」。健康増進がメインではなく、ヘルスプロモーションや、ヘルスコミュニケーションに必要な概念、スキルについて。具体的には、動機づけ、自己効力感、ソーシャルサポート、説得的コミュニケーション。最後に、一般セルフ・エフィカシー(自己効力感)を測定する質問紙を実施。2~3回に1回くらい、質問紙や尺度を実施して、学生たちの自己理解に資するようなことをしています。

Dscn6048c_20231206171001  ところで、江戸橋駅から非常勤先までの通勤途上に、しばらく前から「一身田あんこ」というたい焼き屋さんがオープンしています(写真は11月1日に撮影)。リング焼きや焼き芋なども扱っています。家族から、たい焼きを買ってくるようにという指令があったのですが、残念ながらお休みでした。週末は必ず開店しているものの、そのほかは不定休のようです。また、今度、リベンジ。

Dscn6153c Dscn6155c  志登茂川にも、いつも通り、寄り道したのですが、今日は、四日市港潮汐表では12時39分が満潮。ご覧のような状況で、川面に浮かんでいる水鳥はほとんどいませんでした。

Dscn6161c Dscn6161c  しかし、右岸堤防の下を覗くと、ヒドリガモ、コガモ、オカヨシガモなどがあがって休んでいました。

Dscn6163c  オナガガモもいます。まあまあのメンバーが揃っていて、何となく嬉しくなります。

231206132632850c  桑名駅を降りて自由通路を歩いていたら、こんなポスターが貼ってありました。桑名駅のイルミネーションに合わせて「花金横丁」なるイベントが行われるそうです。12月から来年2月まで、毎週金曜日の16時~21時に週替わりでキッチンカーなどがやってきて温かいものが食べられるとありました。最近、この時間帯に外出することは、ほとんどありませんが、気になります。

20231125「菰野ウォーキング」(その2)……札の辻、廣幡神社庄部御旅所、五郎兵衛地蔵から湧水池でカワセミを見る

Komono1  11月25日に行ってきた「菰野ウォーキング」の本編その2です。その1(2023年11月29日:20231125「菰野ウォーキング」(その1)……西覚寺、見性寺、廣幡神社、旧横山家住宅、菰野城隅櫓跡から菰野城跡へ)からずいぶん間が空いてしまいましたが、忘れていたわけではありません。暇ではあるものの、いろいろあったりするのです。その1では菰野駅をスタートし、西覚寺、見性寺、廣幡神社、旧横山家住宅、菰野城跡と見て回りました。その2では、札の辻・高札場跡から湧水池を1つ見て、廣幡神社御旅所、五郎兵衛地蔵、もう1つの湧水池と回って、智積養水の水源池である蟹池を目指します。

Img_3603c_20231125165401 Img_3607c_20231205105901  スタートから2㎞を過ぎると、札の辻に至ります。現在は、歯科医院などが建っている交差点がそれです。ここは、菰野道巡見街道との交差点でした。ここには、代官所、問屋のほか、高札場もありました。ちなみに、ここから東には東町商店街があります。閉店しているところもありますが、書店、菓子屋さん、衣料品店などが頑張っています。昔は繁華街だったのでしょう。旅館をしていたところなどもあります。

Img_3615c_20231205110601 Img_3638c  東町商店街の一角にある長松山瑞龍寺臨済宗妙心寺派ですが、もとは天台宗のお寺。ご本尊は薬師如来。菰野藩士たちの菩提寺でした。永禄11(168)年、信長の兵火により焼失し、正保年間(1644~47年)に宗貞和尚によって臨済宗のお寺として再建されています。元文5(1740)年に鐘楼が建立され、安永2(1773)年に本堂が新築されました。

Img_3622c_20231205110601  こちらは、延命殿。お地蔵様がいらっしゃいます(2018年10月26日:20181012近鉄ハイキング「こもガク&大日本市菰野博覧会を楽しもう!」へ(その2)……道の駅・菰野で「早春」を購入、大日本市博覧会を見て、庄部御旅所から東町商店街を経て無事菰野駅)。地蔵は延命除災の功徳があるとあつい信仰を受け、菰野の町に昔から大きな火事が起きたことがないことも、この地蔵さんの加護があるからと信じられているそうです。8月24日には、地蔵盆が盛大に行われます。延命殿にいらっしゃるお地蔵様は、元は本堂に祀られていたご本尊だったそうです。それが、慶安年間(1648~52)に、川原町の河合松兵衛家からお薬師さんがこの寺へ移されご本尊に代わったため、地蔵さんは延命殿に収まったといいます。

Img_3629c_20231205110601 Img_3625c_20231205110601  この延命殿には、鏝絵がありました。前回来たときにもあったはずですが、まったく気づきませんでした。黄綬褒章を受章された、現代の名工である河合英喜氏作のものだそうです。

Img_3618c_20231205110601  さらに瑞龍寺で目立ったのは、このイチョウの木。ネットで調べてみましたが、高さなどのデータは見つけられませんでした。しかし、大きくて立派。

Img_3657c_20231205112301 Img_3665c_20231205112301  瑞龍寺から巡見街道に戻って北へ。巡見街道は、江戸時代に幕府の巡見使の通った道のことです。県内の巡見道は、亀山市の東町で東海道から分かれ、現在の国道306号を縫うようにして北上しています。廣幡神社の庄部御旅所への途中に、右の写真のような湧水池があります。この日歩いたコース沿いには、何カ所もこのようなきれいな水が湧いている池がありました。

Img_3672c_20231125165401 Img_3678c_20231205113701  廣幡神社の庄部御旅所(庄部は、地名)。ここは、もとは菰野神社でしたが、明治40(1907)年に廣幡神社に合祀されています。前回来たときには、御旅所の拝殿(といっていいのか、分かりませんが)には、絵馬がたくさん奉納されていたのですが(こちらを参照)、この日は見当たりませんでした。この庄部御旅所はかなり広く、境内に相撲場や、大きな常夜灯があります。常夜灯は、天保12(1841)年、安政5(1858)年という年号が刻まれていました。

Img_3701c_20231205113901 Img_3697c_20231205113901  廣幡神社の庄部御旅所からは東に向かいます。菰野中学校、菰野高校の南側を東に進みますが、菰野高校のところにちょっとしたイチョウ並木があり、きれいでした。菰野高校は、野球の強豪校。この日も生徒たちが練習していました。 野球部からは多数のプロ野球選手が出ており、現役では中日ドラゴンズの岡林勇希選手が有名。

Img_3717c_20231125165401 Img_3719c  菰野高校の南にある南部公民館のところに五郎兵衛地蔵があります。昔、五郎兵衛という男がおり、お地蔵様の前の石がみんなの邪魔になると思って動かしたところ、その後、五郎兵衛が困難に直面したとき、お地蔵さまは五郎兵衛を助けてくれたということです。これに因んでお地蔵様は、「五郎兵衛地蔵」と呼ばれ、大事にされてきていま。お地蔵様は、堤防にあったものを明治10(1877)年2月、ここにお堂を建てたそうです。

Img_3728c_20231205114401  お地蔵様に向かって右手前に布がかけられた石があります。前回来たとき「重軽石がある」という掲示がありましたが、確かめてきませんでした。この日は、失礼して布を持ち上げたら、このような石が置かれていました。

Img_3711c_20231205120701  五郎兵衛地蔵の南に「地蔵池」があります。正式には「上池(かみいけ)」だそうですが、五郎兵衛地蔵の近くにあることから、地蔵池と呼ばれています。常に池底から水が湧いているのが見えます。コイ、カワムツ、アブラハヤがいるといいます。

Img_3735c_20231205121001 Img_3738c_20231205121201  ここ五郎兵衛地蔵までは、以前、近鉄ハイキングで訪ねたところばかりでしたが、この先は私にとって未知の領域(大げさな!)。田園地帯に民家が点在するところを歩いていきます。水の流れは豊富にあり 退屈しません。

Img_3745c_20231205121301 Img_3779c_20231205121301  4㎞地点にも湧水池があります。それぞれの湧水池には、名前があるのかも知れませんが、地図には表示されてはいません。この湧水池は、かなり広く、ベンチも置かれています。

Img_3757c_20231126031301  この湧水池の手前で、カワセミを見つけました。思わぬご褒美という感じ。 その2は、ここまで。その3ではさらに田園をあるいて智積養水の水源池である蟹池を目指します。

2023年12月 5日 (火)

ホシハジロが戻ったものの、鳥は少なくて残念

Dsc07589c  曇って寒い日になっています。寒い地方にお住まいの方からは笑われるでしょうが、底冷えがする感じです。最高気温は、8.9℃。今シーズンもっとも低いと思います。今朝も7時半から散歩へ。住吉神社、九華公園、貝塚公園、内堀南公園、外堀、内堀公園、京町、南魚町、寺町と7.7㎞を歩いたことになっていますが、Google Fitが過大評価している気がします。

Dsc07614c_20231205143901 Dsc07649c  住吉水門のところにアオサギがいました。その近くの揖斐川には、カンムリカイツブリが1羽。ほかにコガモのメスも2羽みえました。少し前には、キンクロハジロがいたのですが、このところは見なくなっています。

Dsc07671c_20231205143901  七里の渡し跡では、コガモ。オスが1羽にメスが4羽。

Dsc07994c_20231205143901 Dsc08041c_20231205143901  九華公園は、今日は静かでした。相撲場あたりにツグミが5~6羽。樹上に集まっていましたが、曇天で暗い写真でしたから、割愛。奥平屋敷跡では、今日は、ヒヨドリもドバトもほとんどいません。アオサギは、今日も辰巳櫓跡にある松の木にいます。本丸跡でモズの鳴き声がしていたのですが、姿は見つけられませんでした。ハクセキレイが1ペア。メスの方は、脚が悪いので、いつも奥平屋敷跡に来るペアです。

Dsc08106c Dsc08116c  鎮国守国神社の境内でメジロ。野球場の南の遊歩道で、ハクセキレイ。今日は、小型野鳥が本当に少ない。

Dsc08178c  九華公園の外周遊歩道の南で、ジョウビタキのオス。曇っていて今ひとつきれいに撮れないのは、残念。

Dsc07793c_20231205143901 Dsc07860c  カモ、今日は合計51羽。ホシハジロのオス1羽が、久しぶりに登場しました。ヒドリガモは1ペアが復活。キンクロハジロは33羽、ハシビロガモは15羽。カモの数は、なかなか増えません。

Dsc08415c Dsc08323c_20231205143901  ユリカモメは、確認した限りでは25羽。散歩友達のYさんは、40羽くらいいたとおっしゃっていました。ユリカモメも、例年であればそろそろもっと増える頃です。

Dsc08428c_20231205143901 Dsc08439c_20231205143901  ところで南魚町では、仏眼院に立ち寄ってきました。というのも、昨日の郷土史講座で、ここの墓地に村正の墓と考えられる墓石があると聞き、確かめようと思ったのです。といいますか、以前、伊藤武左衛門親子の墓を見に来た時「千子宗入禅定門」と刻まれた墓石が、無縁墓を集めたところにあったような記憶がありました。と思って調べたら、3年前の8月にすでにブログに写真を載せていました(2020年08月15日:寺町寺めぐりの続き)。記憶があるはず(苦笑)。墓には「承応4年(1655)正月16日」と没日が刻まれていますが、何代目の村正に当るのかは不明です。リンク先の記事に伊藤武左衛門親子の墓についても書いてあります。仏眼院は、天台宗の寺院。山号は寳興山(ほうこうざん)。創建については不詳ですが、最澄の創建と伝わり、古くは東方にあったといいます。江戸時代に桑名宗社(春日神社)の神宮寺となっていました。刀工千子村正の菩提寺であったとする説もあります。

Dsc08423c  明日は、江戸橋での講義日。11回目。12月の出講は、明日を含め3回です。晴れ時々曇りで、最高気温は17℃という予報。陽が当たって暖かくなるのは嬉しいのですが、この寒暖差には気をつけないといけません。

2023年12月 4日 (月)

九華公園でウグイス

Dsc06795c  今朝の最低気温は、2.1℃と今シーズン最低。名古屋でも同じで、名古屋では初氷が観測されたそうです。日中は14℃まで上がり、日向では暖かく過ごせました。7時半から、いつも通り、散歩へ。「寒いからやめたら」という声を振り切って、でした。住吉神社、九華公園、貝塚公園、内堀公園、京町、寺町と回って、6.8㎞ほど。出がけに藤原岳を見たら、頂上附近には雪が積もっているのが見えました。

Dsc07514c_20231204164401  今日のハイライトはこちら。「今日の」と書きましたが、これだけクリアに撮れたのはほぼ初めて。九華公園の辰巳櫓跡近くの柳の木に出て来たウグイス。近くのツツジの植え込みからもう1羽の鳴き声が聞こえていました。「寒いからやめたら」という声を振り切って出て来た甲斐があるということです。

Dsc06824c Dsc06839c_20231204164501  諸戸氏庭園の前でハクセキレイが1羽。このあたりには時々ハクセキレイが来ています。揖斐川には、カンムリカイツブリが合計5羽。今日は、カモの姿は見えませんし、サギもいません。

Dsc06895c  七里の渡し跡では、コガモのメスが2羽。今日は、あちこちで2~3羽ずつ、スズメがいるのを見ます。

Dsc06915c_20231204164501  九華公園に着いて、相撲場あたりでツグミが4~5羽いたのですが、上手く撮れず、証拠写真。明るいところにも出て来たのですが、すぐに移動してしまったのです。

Dsc06996c_20231204164501 Dsc07013c_20231204164501  奥平屋敷跡では30分余り粘ったのですが、写真が撮れたのは、ハクセキレイだけ。モズのオスが来たのですが、逆光の位置でしたから、回り込もうと思ったら、逃げられました(苦笑)。ほかにはヒヨドリとドバト、カラスくらい。昨日見た「謎のヒタキ」らしき鳥は、今日はまったく見られませんでした。

Dsc07137c_20231204164401  Dsc07075c アオサギは、辰巳櫓跡にある松の木にいました。以前は、九華橋近くの樹上に来ていたアオサギではないかと思います。その九華橋近くの木は、落葉樹で葉がほぼ落ちてしまい、居心地が悪いのでしょう。 朝日丸跡では、10羽弱、カワラヒワが集まっていました。松の実から種を取って食べています。

Dsc07117c_20231204164401 Dsc07038c_20231204164501  ユリカモメは、今日は、21羽。野球場のフェンスにいたり、二の丸橋の欄干に並んだりしています。エサがもらえないかと思っているような気がします。

Dsc07199c_20231204164401  こちらのハクセキレイは、吉之丸堀にある浮御堂の屋根で身繕い中でした。このあと、ウグイスに遭遇しましたが、同じ柳の木にシジュウカラも来ていましたが、今日はウグイスに集中。本丸跡ではジョウビタキのオスが目の前を横切ったものの、ツツジの植え込みに入ってしまい、出てこず。柿安本社の駐車場脇の木に小型の猛禽類らしき鳥がいたのですが、カメラを向けた途端に逃げられました。ハシボソガラスよりやや小さい印象でした。惜しいことをしました(苦笑)。貝塚公園、内堀公園では、ヒヨドリくらい。

231204124732085c 231204152935995c  午後からは、今年度最後の市民大学郷土史学科の講座へ。今年度のテーマは「史跡・名勝・伝説に見る桑名」でしたが、今日は、歴史上の人物にまつわる話と、水と火にまつわる遺跡という内容でした。知っていることもあったのですが、より詳しいことを聞けたり、江戸時代末の文政年間まで、火の見櫓があったか資料では確認できないという、私には新しい知見があったりで、興味をもって聴講してきました。

Citizenuniv   7回すべての講座に出席しましたので、今年度も「修了証書」をいただいてきました。ぜひ受講者の氏名を入れてほしいと思うのですが、それは今回もかなわず(令和元年度までは、名前を入れたものをいただけたのです)。

 

2023年12月 3日 (日)

ユリカモメは、飛びながら首をひねっています

Dsc06058c  今朝は、3.3℃とかなり冷えました。たぶん今シーズンの最低と思います。日中は13℃を超えましたが、季節風も強くなっています。今日も7時半から散歩へ。この時間帯は、風は弱く、陽が当たるところではさほど寒くは感じませんでした。住吉神社、九華公園、貝塚公園、内堀南公園、外堀、内堀公園、京町、南魚町、寺町と、たぶん6㎞前後(たぶんというのは、Google Fitでは9㎞以上歩いたことになっているのですが、このコースでは、それはほぼあり得ないのです)。

Dsc06072c_20231203152601 Dsc06096c  住吉神社の前でハクセキレイ。さらにその先の揖斐川には、カンムリカイツブリが1羽。今日は、赤須賀漁港の出漁日ですので、漁船が出ており、水鳥はほとんどいませんでした。

Dsc06166c Dsc06181c  この季節、余り小型の野鳥は見かけません。今日も、スズメを少し見たくらいで、柿安コミュニティパークへ。ここで、いつものカワウが、いつもの電柱の上にいました。照明灯の上には、ユリカモメ。ほかにあたりを飛んでいるユリカモメもいました。

Dsc06189c  九華公園の北門に着く直前、公園からコサギが飛んできて、コミュニティパーク西の堀におりましたので、Uターン。写真に収めてきました。

Dsc06221c_20231203152601 Dsc06277c  九華公園に着いて、鎮国守国神社の社務所裏を確認していたら、カワセミの鳴き声。いったん社務所の裏の植え込みの中に入ったのですが、待っていたら、出て来ました。しかし、日陰になった、堀の対岸で余りきれいな写真は撮れません。相撲場近くの樹上にカワラヒワ。

Dsc06288c  奥平屋敷跡では、ヒヨドリ、ドバトが少しいたくらいでしたが、ここをゆっくりと回って野鳥を探していたら、ジョウビタキのオス。この写真も日陰で撮りましたので、分かりにくいのですが、クスノキの実か何かをくわえていました。

Dsc06374c_20231203152601  さらに二の丸跡へ行こうとしたら、見慣れない鳥を見つけました。木の中に入っていたり、堀のそばで水浴びをしていたりでなかなか写真が撮れません。そのうちに散歩する人が来て、逃げられ、見失ってしまいました。ヒタキの仲間のように思えますし、ずっと以前見た珍しいヒタキかもしれないと思ったりしています。

Dsc06544c_20231203152701 Dsc06414c_20231203152601  本丸跡ではハクセキレイ。ほかにカワラヒワが10羽ほどいたのですが、その写真は上手く撮れませんでした。カモは、合計55羽。ただし、ヒドリガモはおらず、キンクロハジロが36羽に、ハシビロガモが19羽でした。ハシビロガモは毎日ほぼ一定数いますが、キンクロハジロの数はかなり変動します。

Dsc06566c Dsc06651c  ユリカモメは、40羽ほどが来ていました。今日もまた、飛翔シーンを撮る練習をしていたのですが、なかなか上達せず。それなりの写真が撮れる「歩留率」を上げたいと思っています。

Dsc06702c_20231203152701 Dsc06703c   たくさん撮った中に、こんなシーンが写っていました。ユリカモメが飛びながら、首を左右にひねっていたのです。何枚かこういうシーンがありましたので、2~3回、首をひねったものと思われます。

Dsc06113c Dsc06785c_20231203152701  ところで、散歩途中、あちこちでJRさわやかウォーキングのコースを示す掲示がありました。今日は桑名駅スタート&ゴールで「徳川四天王 本多忠勝が統治した桑名をめぐる!」というウォーキングが行われたのです。「どこ行く家康」シリーズの1つで、桑名駅をスタートし、浄土寺(本多忠勝の墓所)、六華苑七里の渡し跡本多忠勝像九華公園(桑名城跡)春日神社を経て桑名駅まで、約5.5㎞というコース。勝手知ったるところばかりですから、参加はしておりません。

Dsc06625c_20231203152701  今週は、明日午後、市民大学郷土史学科の講座。今年度は明日で終了。水曜日には江戸橋での後期の講義11回目。土曜日夜は、マンションの管理組合総会。去年は理事長でしたから、緊張して臨みましたが、今年は、一組合員の立場で、気は楽。

2023年12月 2日 (土)

ミコアイサはいなかったものの、カワセミに遭遇@三ツ又池公園

Dsc05063c_20231202140001  最低気温は5.4℃、最高気温が11.6℃と寒くなっています。朝のうちは風は弱かったのですが、日中は、最大5.4m/s。今日は、久しぶりに弥富の三ツ又池公園と長良川河口堰へプチ遠征。7時半出発で、歩いたのは合計6.3㎞。

Dsc05066c_20231202140001 Dsc05158c_20231202140001  三ツ又池公園に来たのは、6月18日以来(2023年6月18日:長良川河口堰でセッカ、鳥図鑑+1)。このときは、カイツブリのヒナを見に行ったのです。今日は、ミコアイサ(パンダガモ)が来ていないか、確認したかったのですが、残念ながら、その姿はありませんでした。代わりにここの主役であるカイツブリは、10羽以上いました。

Dsc05185c_20231202140001 Dsc05268c_20231202140001  ミコアイサはいなかったのですが、カワセミには遭遇。ちょっと遠かったのですが、それなりに撮れました。メスのカワセミ。さらに、マガモのカップルも1組。オスの頭の緑色がきれいです。

Dsc05370c Dsc05472c_20231202140001  冬にここに結構たくさん来ているのが、カンムリカイツブリ。10羽以上確認できました。右の写真のカンムリカイツブリは、私の目の前に浮かんできて、私を見つけ驚いたところ。

Dsc05229c_20231202140001 Dsc05294c  5羽ほどしか見られませんでしたが、カルガモもいましたし、ハクセキレイも遊歩道のあちこちで見られました。

Dsc05393c Dsc05424c  カモはといえば、ハシビロガモは1羽のみ(写真は撮れていません)で、コガモが合わせて30羽ほど。ほかの種類のカモは、見られませんでした。さらに、北側の水田にある電柱にトビを見つけました。

Dsc05765c_20231202135901  1時間ほど滞在して、長良川河口堰へ移動。9時頃から40分ほどここにいました。

Dsc05617c  もっとサギたちがいるかと思ったのですが、かなり少なめ。東側の魚道では、下流側にコサギが1羽いたくらい。上流側も、下流側も遠くにアオサギが1羽ずつ見えたのみ。

Dsc05979c Dsc06008c  カモは、管理橋中央あたりの下流側に集まっていました。全体像は、左の写真のとおり。数えようというモチベーションは湧いてきませんでした。大半はキンクロハジロでしたが、ホシハジロも混じっています。

Dsc05662c_20231202135901 Dsc05736c  カルガモはあちこちに小グループで点在。合計では50羽以上。カンムリカイツブリは、上流側に多かったのですが、下流側にも数羽いました。15羽ほど。

Dsc05780c_20231202135901 Dsc05827c  河口堰の西側でもサギは少なく、ちょっと残念。左の写真は、上流側の魚道のところにいたアオサギ。カメラを向けた途端に逃げの体勢。親水広場では、ホオジロのオス。

Dsc05894c_20231202135901  アユの孵化試験をする水路では、ハクセキレイ2羽とセグロセキレイ。セグロセキレイは遠くて、証拠写真以下の写真で割愛。

Dsc06015c_20231202135901 Dsc06046c_20231202135901  このあと、六華苑方面へ。先日の「ご近所イチョウ巡りツアー」の締めくくり(2023年11月30日:ご近所イチョウ巡りツアー)。入苑はせず、向かい側の駐車場から写真だけを撮ってきました。

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  • 宮口 幸治: 境界知能の子どもたち 「IQ70以上85未満」の生きづらさ (SB新書)

    宮口 幸治: 境界知能の子どもたち 「IQ70以上85未満」の生きづらさ (SB新書)
    「境界知能」という言葉は、専門家はよく知っていると思いますが、一般のご父兄や、小中学校の先生方にはあまりなじみがないかも知れません。IQという指標でいえば、多くの場合70以上85未満の子どもたちがこれに該当する可能性があります。一見したところでは普通の子どもたちと変わりはなく、なかなか気づかれません。しかし、理論的には約14%の子どもたちが含まれますから、本の帯にあるように「日本人の7人に1人」となります。平均と知的障害のはざまにあり、気づかれにくいものの、授業について行けなかったり、友だちと上手くつきあえなかったり、感情のコントロールが苦手であったりして、当事者の子どもたちは苦戦し、辛い思いをしています。発達障害はよく知られるようになりましたが、境界知能の子どもたちにもしっかり目を向け、必要な支援を提供することは喫緊の課題といえます。この本では、境界知能とはどのような状態なのか、教科学習の前に認知機能を向上することの重要性、子どもの可能性をいかに伸ばしたら良いかについて具体的に、分かりやすく解説されています。 (★★★★)

  • 関裕二: スサノヲの正体(新潮新書)

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    タイトルに惹かれて手に入れたものの、序章の記述が私にとっては退屈でしばらく放っておいたり、読み直そうと思ってくじけたりしていました。しかし、そこを乗り越えるとこの本はとても面白くなり、ほとんど一気読みしました。スサノヲ(素戔嗚尊)の正体を探るプロセスでアマテラス(天照大神)の謎も明らかにされて行き、それもとても興味深いものがあるのです。アマテラスは皇祖神とされますが、実在の初代王と言われる崇神天皇はアマテラスを伊勢に追いやっています。また、伊勢神宮を整備した持統天皇だけは伊勢に参ったものの、それ以降明治になるまで、1,000年以上も歴代天皇は伊勢神宮を訪れていません。明治天皇が東京に遷御したあと武蔵国の鎮守勅祭の社に定めたのは、スサノヲの祀られる氷川神社(現さいたま市)です。明治天皇は氷川神社を訪れた翌年に、伊勢神宮を訪れています。そもそも伊勢にいる神はアマテラスなのかという疑問にも立ち向かっている、古代史や神に関心がある方にはお勧め。 (★★★★★)

  • 安藤 優一郎: 大名屋敷「謎」の生活 (PHP文庫)

    安藤 優一郎: 大名屋敷「謎」の生活 (PHP文庫)
    時代小説をよく読みます。捕物帖、市井の人たちの生活、侍の物語、大名の話などいろいろとあります。庶民の生活については、これまでもいろいろな本でかなり知っていますが、大名の生活については分からないところの方が多いと思っていました。タイトルに惹かれて買ったのですが、大名やその家族の生活が詳しく書かれているのではなく、勤番侍の生活、大名屋敷の庭園、御用達商人や豪農、幕末の動乱と大名屋敷などの話が中心でした。それはそれで知らなかったことが多々あり、興味深く読みました。 (★★★)

  • 服部環ほか: 指導と評価2023年10月号(図書文化社)
    「指導と評価」は、日本教育評価研究会の機関誌であるとともに、日本で数少ない教育評価に関する月刊誌です。この号では、教育・心理検査の意義と活用という特集が組まれています。「教育・心理検査の意義」に始まり、WISC-Ⅴ、KABC-Ⅱなどの個別検査の使い方、解釈の仕方、指導への活かし方がそれぞれの専門の先生によってわかりやすく解説されています。特別支援教育の現場でも、きちんとした心理アセスメント所見に基づいた支援を展開することが望ましいのですが、現場の先生方には敷居が高いようです。ご関心がおありの方には、どのように使えるか、どのように考えたらよいかについて基本的なことがらを理解するのに適しています。出版社のWebサイトからバックナンバーとして購入できます。 (★★★★)
  • 石田 光史, 樋口 広芳(ナツメ社): ぱっと見わけ観察を楽しむ 野鳥図鑑

    石田 光史, 樋口 広芳(ナツメ社): ぱっと見わけ観察を楽しむ 野鳥図鑑
    野鳥図鑑はすでに何冊も持っていますが、この野鳥図鑑は、2015年の刊行で、なぜ今までこの存在に気づかなかったと反省するほど便利そうなもの。掲載されているのは324種ですが、それぞれの特徴や、見わけのポイントがパッとわかるようになっています。その鳥の生活型や生息地、食性や羽色、形態などのほか、雌雄、夏羽冬羽、幼鳥などで特徴が異なる場合は、それらについても説明されています。観察したい行動から、おもしろい生態、探し方までもが載っていますし、鳥の鳴き声が聴けるQRコードも付いています。私自身、野鳥の特定がけっこうアヤシいので、しっかり活用しましょう。 (★★★★★)

  • 千枝大志(風媒社): 街道今昔 三重の街道をゆく (爽BOOKS)

    千枝大志(風媒社): 街道今昔 三重の街道をゆく (爽BOOKS)
    「東海の街道」シリーズの第4巻です。「街道歩きのお供に最適の1冊」といううたい文句。内容は、三重の主な街道、近世三重の城郭図・城下図を読み解く、お伊勢参り小咄、伊勢をめぐる〈参詣〉をデジタル化するの4章構成で、まさに三重の街道歩きの参考書としてよいと思います。私自身も県内の東海道、伊勢街道、美濃街道、濃州街道はほとんど歩き、ほかの街道も部分的に歩いていますし、城もここに載っているところはかなり訪ねています。デジタル化も、ブログに写真・記事を載せていますから、出来不出来はともかく、私も取り組んでいます。県内の街道はさらに歩こうと思っていますし、デジタル化にももっと取り組みたいと考えていますので、十分活用できるでしょう。 (★★★★★)

  • 唐沢孝一: 都会の鳥の生態学 カラス、ツバメ、スズメ、水鳥、猛禽の栄枯盛衰 (中公新書)

    唐沢孝一: 都会の鳥の生態学 カラス、ツバメ、スズメ、水鳥、猛禽の栄枯盛衰 (中公新書)
    都市にもたくさんの野鳥がいることを知る人は少ないかも知れません。私がいつも散歩している地方都市の公園では、これまで10年あまりで70種類近くの野鳥を観察しています。都会は自然の少ない人工的な環境にあふれていますが、野鳥たちはもともとの生態を活かしつつこれらにしたたかに適応してい生きています。この本では、カラス、ツバメ、スズメ、水鳥、猛禽を取り上げ、その都会における生態や、活動の変化、人間と鳥との関係とその変化などについて多くの実例や、調査結果をもとに、豊富な写真を使って楽しく読めるようにまとめられています。 (★★★★★)

  • 堤未果: 堤未果のショック・ドクトリン 政府のやりたい放題から身を守る方法 (幻冬舎新書)

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    「ショックドクトリン」とは、テロや大災害など、恐怖でこくみんが思考停止している最中に、為政者や巨大資本がどさくさ紛れに過激な政策を推し進める悪魔の手法のことです。アメリカでの3.11以来、日本でも大地震やコロナ禍の裏で知らない間に個人情報や資産が奪われようとしているというのがこの本のテーマ。パンデミックで製薬企業は空前の利益を得、マイナンバーカード普及の先には政府のよからぬ思惑があるなどよくよく注意し、自分の生命・財産を守らないといけないというのが著者の主張。「今だけ、自分だけ、お金だけ」という強欲資本主義に負けないようにするには、ちょっとした違和感を大事にし、お金の流れがその裏にないか、また、それで大もうけして回転ドアをくぐって逃げる輩がいないかをチェックすることです。また、政府が何か、大急ぎで導入しようとしたり、既存の制度を急拡大しようとするときは、要注意だそうです。 (★★★★)

  •  奥山景布子: 葵の残葉 (文春文庫)

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    いわゆる「高須四兄弟」である徳川慶勝、松平容保、松平定敬、徳川茂栄は、幕末維新の激動期に、結局のところ官軍と幕府とに分かれて戦う運命になったのですが、この四兄弟を取り上げて埋もれた歴史を活写した小説。私自身は、桑名藩主であった松平定敬が取り上げられているので興味を持って手に取った次第。幕末維新は、次々に色々な出来事が起きて、さまざまな人たちの思惑も複雑に入り組んでいるので、小説にするのは難しいと思っていたのですが、隠れた主人公ともいえる高須四兄弟の視点からとても躍動感のある読み物になっています。また、この時期の歴史をより一層深く理解できたという感想も持っています。 (★★★★)

  • 國分功一郎: 暇と退屈の倫理学(新潮文庫)

    國分功一郎: 暇と退屈の倫理学(新潮文庫)
    ほぼ隠居状態ですから、暇と退屈には困りません(微笑)。それ故にこの本を手に取ったといっても、誤りではありません。著者がいうには、「暇」とは何か、人間はいつから「退屈」しているのだろうかといったなかなか答えにたどりつけない問いに立ち向かうとき、哲学が役に立つというのが著者のスタンス。哲学書なのに、読みやすいのです。スピノザ、ルソー、ニーチェ、ハイデッガーなど、その昔学生時代に取り組んで挫折した哲学者たちの論考を参照しつつ、現代の消費社会における気晴らしと退屈について鋭い指摘がされ、まさに蒙を啓かれます。 (★★★★)

  • 逸見功: 統計ソフト「R」超入門〈最新版〉 統計学とデータ処理の基礎が一度に身につく! (ブルーバックス)

    逸見功: 統計ソフト「R」超入門〈最新版〉 統計学とデータ処理の基礎が一度に身につく! (ブルーバックス)
    今さら、なぜこういう統計ソフトの本を読むのか? と訝られると思うのですが、その昔、現役の頃には統計パッケージソフトIBM SPSSを使ってデータを分析して論文を書いていました。ただ、SPSSを始め、統計パッケージソフトは、値段がバカ高いのです。退職する前からこのRというフリーの統計処理ソフトが出て来て、ずっと興味を持っていました。先日、文庫本を買おうと思って本屋に行ったらこの本を見つけてしまいました(微笑)。今さらこれを使ってバリバリやる訳ではありません。むしろボケ防止かも知れませんが、昔のデータはそのままパソコンにありますから、これを使って、昔はやらなかった分析をしてみようと思っています。何か成果が出るかどうかは極めてアヤシいのですが、まぁゆるりといろいろやってみることにします。 (★★★★)

  • 林(高木)朗子, 加藤忠史, 林(高木)朗子, 加藤忠史: 「心の病」の脳科学 なぜ生じるのか、どうすれば治るのか (ブルーバックス)

    林(高木)朗子, 加藤忠史, 林(高木)朗子, 加藤忠史: 「心の病」の脳科学 なぜ生じるのか、どうすれば治るのか (ブルーバックス)
    たまにはこういう本も読まないと、認知機能が退化するかもしれないと思って(微苦笑)。というよりも、もともと神経心理学に興味がありましたので、本屋の店頭で見つけ、これは面白そうだと思って購入しました。うつ、自閉スペクトラム障害、ADHD、統合失調症、双極性障害など、現代人を悩ませる心の病について、脳にどのような変化が起きているか、最新の知見がまとめられています。最前線の研究者たちがわかりやすく説明しているのですが、知識ゼロで読むのはかなりキツいかも知れません。私は現役をリタイアして10年以上になりますが、その間にこれほど研究が進んだのかというのが正直な感想。心の病の原因は、1つとは限りません。心の病は「症候群」と見た方がよいと考えます。私自身が関わる自閉スペクトラム障害、ADHDなどの発達障害でもそうです。脳機能と心の病との関連について最新の知見を知りたい方にはおすすめ。 (★★★★)

  • 磯田 道史: 徳川家康 弱者の戦略 (文春新書)

    磯田 道史: 徳川家康 弱者の戦略 (文春新書)
    本の帯に「大河より面白い!」とありますが、本当にそうでした。午前中の散歩のついでに買ってきて、夕食までに一気に読み終えてしまいました。もったいない気がするくらい。松平元康がいかにして徳川家康になったか、さらに徳川将軍家がいかに続くよう礎を築いたかが、よく分かりますし、戦国時代から徳川幕府創世記までの歴史を見る目が養われる本です。それというのも、著者の磯田さんが古文書の権威で、一次史料を読みこなすだけでなく、場合によっては価値が怪しい資料まで傍証に用いて(怪しい資料でも使い道があるというのも良く分かりました)、ご自身の頭で考えた結果を実に分かりやすく解いてくれてあります。徳川家康の弱者の戦略のキーワードは、「武威」と「信頼」ということです。また、情報の取得、解読にも意を尽くしたことがよく分かります。混迷を深める世界情勢を読み解いて、我が国が進む方向を考える上でも役に立つ一冊。 (★★★★★)

  • 井手 正和: 発達障害の人には世界がどう見えるのか (SB新書)

    井手 正和: 発達障害の人には世界がどう見えるのか (SB新書)
    発達障害、とくに自閉スペクトラム症(ASD)の方では、感覚過敏や感覚鈍磨をよく伴います。「照明で目がチカチカする」「皆が話している教室では。音が鳴り響き絶えられない」「ケガをしてるのに、痛みを感じない」などさまざまな状況を呈します。著者は実験心理学や、認知神経科学を専門とし、ASDの方に見られる感覚過敏、感覚鈍磨は、脳機能の特性から来ていることを明らかにしてきています。ASDなど発達障害のあるご本人はもちろん、親御さん、教師など関わりを持つ方々は、このことをよく理解して支援にあたることがとても重要です。ASDを始めとして発達障害について、「わがまま」「自分勝手」「やる気がない」などと捉えてしまうと、支援どころか、理解もできなくなります。脳の働きによってさまざまなことが生じてきているという視点が必要不可欠です。この本は、感覚過敏・感覚鈍磨を手がかりにそういう視点について理解を深められます。 (★★★★)

  • 日本放送協会,NHK出版: NHK 100分 de 名著 中井久夫スペシャル 2022年 12月 [雑誌] (NHKテキスト)

    日本放送協会,NHK出版: NHK 100分 de 名著 中井久夫スペシャル 2022年 12月 [雑誌] (NHKテキスト)
    2022年12月のNHKのEテレ「100分de名著 中井久夫スペシャル」のテキストです。今頃(2023年2月)これをリストアップしているのはどうかという気もしますが、録っておいたビデオをみたのが最近なのです。中井久夫さんは、2022年8月にお亡くりになりましたが、日本を代表する精神科医のお一人であり、翻訳家、文筆家としても一流でした。現役の頃、中井さんの本はたくさん読みました。臨床心理学の分野でも「風景構成法」を導入した方として知られています。Eテレの講師である齋藤環さんは、中井さんを評して「義と歓待と箴言知の人」と書いておられますが、まさにそういう気がします。『最終講義』『分裂病と人類』『治療文化論』『「昭和」を送る』『戦争と平和 ある観察』が紹介されています。現在もウクライナで戦争が続いていますが、中井は「戦争は過程、平和は状態」とし、戦争は物語として語りやすく、とにかくかっこよくて美しい、それが問題だといいます。一方、平和は分かりにくく、見えにくいため、心に訴える力が弱いとします。「状態を維持する努力はみえにくい」のですが、戦争と平和に限りません。普段通りの日常生活を維持していくのも同じような気がします。戦争を経験していない人間が指導者層の多くを占めるようになると戦争に対する心理的抵抗が低くなるともいいます。「戦争には自己収束性がない」とも中井さんはいっています。われわれはやっかいな時代に生きていると痛感します。中井さんの本を多くの方が読むと、時代も変わるかも知れません。 (★★★★★)

  • 桑名三郎: 七里の渡しを渡った人達(久波奈工房)
    桑名と名古屋の宮を結んだ東海道唯一の海路「七里の渡し」をテーマにした歴史本です。船頭が旅人を案内しながら、七里の渡しを渡った歴史上の24人を紹介する内容。やさしい話し言葉で紹介されており、読みやすい本です。徳川家光、松尾芭蕉、明治天皇などが取り上げられています。著者は、桑名で歴史案内人をしながら、街の歴史を研究している、街道好きの方です。本は、桑名市内の書店とメルカリで¥1,200で販売。 (★★★★)
  • 磯田 道史: 日本史を暴く-戦国の怪物から幕末の闇まで (中公新書 2729)

    磯田 道史: 日本史を暴く-戦国の怪物から幕末の闇まで (中公新書 2729)
    磯田さんの本は面白い。というのも、話のもとには古文書があるからだと思う。その古文書も磯田さん自身が、古書店などで発掘してきたものがほとんどで、それ故、内容もオリジナリティが高くなる。この本は、戦国時代から幕末あたりを中心にさまざまな古文書の内容をもとに、例えば忍者の悲惨な死に方、江戸でカブトムシが不人気だった背景、赤穂浪士が吉良の首で行った奇妙な儀式などなど、興味深いエピソードを浮かび上がらせている。面白いので一気読みしてしまった。 (★★★★★)

  •  佐藤信(編): 新版 図説歴史散歩事典(山川出版社)

    佐藤信(編): 新版 図説歴史散歩事典(山川出版社)
    史跡や、寺社、町並み、城、美術工芸品等の見方がやさしく解説されている本です。「事典」となっていますが、いわゆる辞書とは違って、普通の本のスタイルです。索引が充実していますので、事典としても十分に使えます。最初の版をもっていますが、40年ぶりに改訂され、写真、図版も多く、歴史散歩の最強の味方です。 (★★★★★)

  • 日下部理絵: 60歳からのマンション学 (講談社+α新書)

    日下部理絵: 60歳からのマンション学 (講談社+α新書)
    今年1年、何の因果か(などと書くとお叱りを受けること必至ですが)、住んでいるマンションの管理組合の理事長を仰せつかっています。今年は、エレベーターリニューアル工事が最大のイベントで、それは無事に済んだのですが、前理事長から8年後に迫った第3回大規模修繕に向けて、修繕積立金が不足する見込みと申し送られました。確かにかなりの金額が不足しそうで、頭を悩ませていました。マンションに住みながら、そもそも基本的な知識が不足しており、管理会社のフロントマンの方の協力を得ながらシミュレーションなどをしていました。ネットであれこれ調べてはいたものの、それで得られる知識は体系的なものではありませんでした。この本は、事例を元にマンション管理について必要な知識が得られるように書かれており、まだすべて読み終えてはいないものの、とても役に立っています。任期残り2ヶ月半となって付け焼き刃ではあるものの、次の理事会に具体的に課題を申し送ることができるよう勉強中(笑)。 (★★★★)

  • 宮口 幸治: ドキュメント小説 ケーキの切れない非行少年たちのカルテ (新潮新書)

    宮口 幸治: ドキュメント小説 ケーキの切れない非行少年たちのカルテ (新潮新書)
    「ケーキの切れない非行少年たち」や「どうしても頑張れない人たち」の著者である宮口幸治さんの新刊です。前2著の内容をよりよく理解できるよう、「ドキュメント小説」として書かれたものです。主人公は、精神科医の六麦克彦。医局から派遣されて要鹿乃原少年院に勤務して5年。彼がそこで目にしたのは、少年院に堕ちてきた加害者ながら、あらゆる意味で恵まれず、本来ならば保護されてしかるべき「被害者」と言わざるを得ない少年たちでした。この内容は、前の2冊のように普通の新書では書き尽くせるものではなく、物語の形を借りざるを得なかったのでしょう。ただし、普通の小説として読むのには少し苦労するかも知れません。特別支援教育が普及して、知的障害や、発達障害のある子どもへの教育や支援は、以前に比べれば改善されてはいますが、最近は、家族の養護能力が十分でなかったり、親など家族自身に支援が必要なケースもたくさんあります。こうした中には、この本で取り上げられたような結末に至ることがあっても不思議ではないという気がします。極端な事例が集められていると思われるかも知れませんが、社会全体として真剣に取り組むべき課題が突きつけられています。 (★★★★)

  • 本田秀夫: 学校の中の発達障害 「多数派」「標準」「友達」に合わせられない子どもたち (SB新書)

    本田秀夫: 学校の中の発達障害 「多数派」「標準」「友達」に合わせられない子どもたち (SB新書)
    本田秀夫先生によるこのSB新書の4冊目のシリーズ。今回は、発達障害のあるお子さんの学校選び、学級選び、友達関係、学習や学力の悩み、不登校など、発達障害のあるお子さんの学校生活全般にわたって、どのような考え方に基づいてサポートしたら良いかについてまとめられています。それぞれ、親と先生とが、どのように取り組むことが基本となるか、解説されています。対策よりも予防的な工夫をコミュニケーション(要求ではなく)に基づいて行う、「学校の標準」を緩める、登校や成績を気にしすぎず、社会に出るための土台作りを考える、発達の特性には寛容になる、学びを大切にするが学力にこだわりすぎない、親と先生とが気づきを伝え合い相談、調整する、子どものモチベーションを重視するなど、具体的に書かれていて、分かりやすくなっています。発達障害のあるお子さんが小中学校で充実した学習が進められるための基本的な考え方やヒントが詰まっていますので、親御さんにも、先生方にもお勧めできます。 (★★★★★)

  • 佐々木秀斗: 小学生博士の神社図鑑 ぼくの近くにはどんな神さまがいるの?

    佐々木秀斗: 小学生博士の神社図鑑 ぼくの近くにはどんな神さまがいるの?
    サンドウィッチマン&芦田愛菜ちゃんMCの「博士ちゃん」に「三国志博士ちゃん」、「日本の神様博士ちゃん」として2回出演した佐々木秀斗君の自由研究を本にしたもの。何故これをここに取り上げたかというと、私のブログに載せた立坂神社の緑色の鳥居について、写真を提供して欲しという依頼が出版社からあったのです。私が提供した写真は、本書の162ページに「提供:猫の欠伸研究室」として載っています。ざっと読みましたが、大人でも、古事記や神社についてよく知らない方が、最初に手に取って基本的なことがらを知るには、わかりやすくて良い本だと思います。 (★★★★★)

  • 森 博嗣: 読書の価値 (NHK出版新書)

    森 博嗣: 読書の価値 (NHK出版新書)
    ネットで見つけ、新刊かと思って購入したのですが、4年前の本でした(微苦笑)。 若い頃に森博嗣さんの小説をすべて読んでいました。いつの頃からか、小説は読まず、森さんのエッセイだけを読むようになっています。「読書の極意を教える」と帯にはあります。もちろんそれについて書かれているのですが、私にはある種の知的生産の技術について著者の方法を開示していると読めます。「何でも検索できる時代にも、本を読む意味がある」というのは、よく首肯できます。また、「教養とは保留できる能力をいう」というのも確かにそうだと思います。自分の問題として抱続けられ、また、考え続けられるのは、容易ではありませんから。 (★★★★★)

  • 井川香四郎: 別子太平記 : 愛媛新居浜別子銅山物語 (文芸書)

    井川香四郎: 別子太平記 : 愛媛新居浜別子銅山物語 (文芸書)
    愛媛県新居浜市にあった別子銅山は、元禄3(1690)年、伝説の切上り長兵衛によって発見されてから、昭和48(1973)年の閉山まで、283年間にわたり、累計65万トンの銅を産出しました。これは、世界の銅の産出量の1/6にも達するといいます。巨大財閥住友の礎となっただけでなく、日本の貿易や近代化にも大きく貢献したのがこの別子銅山です。江戸時代には貨幣改鋳にも深く関わった世界屈指の鉱山を舞台に、そこに関わった人達を鮮やかに描いた、本当の意味での大河小説です。徳間時代小説文庫で読みました。  (★★★★)

  • 養老孟司, 池田清彦: 年寄りは本気だ―はみ出し日本論―(新潮選書)

    養老孟司, 池田清彦: 年寄りは本気だ―はみ出し日本論―(新潮選書)
    養老孟司先生と池田清彦先生の対談であれば、外れはありません。サブタイトルのように、「はみ出し日本論」ではありません。ど真ん中の日本論といってもよい本で、楽しみながら読めます。しかし、それは、自分のアタマできちんと考えているからこそ論じられる内容だと思います。常識や、マスコミで報道されることがらだけをフォローしていては、こういう風に考えることはできません。きちんとした理論、知識、データに基づかなければなりません。さらには、物事を捉える大きな枠組み、私の世代にとっては「パラダイム」といえるものが必要。それも、確固たるパラダイムが必要です。私にとってそれはある種の理想なのですが、なかなか難しい。しかし、まぁ、年寄りになったからこそ見えるものや、年寄りなりの知恵も働くようになるということもありますから、養老・池田の「怖いものなし」コンビを1つの目安として、言うべきこともいえるようになりたいものです。 (★★★★★)

  • 土井 善晴: 一汁一菜でよいと至るまで (新潮新書)

    土井 善晴: 一汁一菜でよいと至るまで (新潮新書)
    先に同じく土井善晴さんの「一汁一菜でよいという提案」を挙げましたが、入手したのはこちらが先。「一汁一菜でよい」というスタイルに至るまでの土井さんの修行、出会い、発見、迷いなどなどが書かれています。「家庭料理に失敗なんて、ない」、「すべては人を幸せにする料理に繋がる」というのが基本。具だくさんの味噌汁はおかずの1つになる。余裕があれば、食べたいものや、食べさせたいものをその都度調べてつくればよい。一汁一菜を入り口にして、一つ一つおかずをつくってみて、10種類ほどでもできるようになれば、それで幸せに一生やっていける。といった話があり、へぇーと感心させられました。これだけで健康に健やかに自足できるとも述べられています。一汁一菜なら、私にもできる、でしょうか?? (★★★★★)

  • 土井善晴: 一汁一菜でよいという提案(新潮文庫)

    土井善晴: 一汁一菜でよいという提案(新潮文庫)
    著者の土井善晴先生は、私と同世代。そして、私の世代にとってはあの土井勝さんの息子というイメージが強くあります。テレビなどにもよく出ておられ、なかなか面白い視点でものを見る人だなと思っていました。この本は,出版された当時(2016年秋)から知っていたのですが、手に取ったのはごく最近。文庫本を探していたのですがなかなか遭遇しなかったのです。「一汁一菜でよい」というのは、ご飯と具だくさんの味噌汁があればよいということです。家庭料理についての提案なのですが、実は、この本はもっと奥深いことを述べています。一言で言えば、日本文化や日本人の哲学について述べる中で、食や生活、生き方などについても論じられています。解説を書いておられる養老孟司先生は、それを「自足の思想」と表現していらっしゃいます。優しい、わかりやすい本ですが、実は奥が深い。著者の端正さもよく表れています (★★★★★)

  • 奥山 景布子: 流転の中将

    奥山 景布子: 流転の中将
    幕末の桑名藩主・松平定敬を描いた歴史小説。定敬は、実の兄で会津藩主である容保とともに徳川家のために尽くそうとしたものの、最後の将軍・徳川慶喜に振り回され、裏切られてしまいます。定敬は、それでも抗おうとしたのですが、国元の家臣たちはいち早く恭順を決め、藩主の座も追われてしまいます。朝敵といわれ、越後、箱館から上海まで流浪した定敬の波乱に満ちた人生と、秘めたる思いが生き生きと書かれています。定敬については、歴史講座で学んだり、本で読んだりしてきましたが、小説家の手にかかるとこのように立体的に、活き活きと動き出すものなのだと実感します。 (★★★★★)

  • サトウタツヤ: 臨床心理学小史 (ちくま新書)

    サトウタツヤ: 臨床心理学小史 (ちくま新書)
    たまには専門のアカデミックな本も取り上げます(微笑)。本屋でみつけ、購入。この本は、同じ著者が東大出版会から昨年刊行した「臨床心理学史」で果たせなかったことを果たそうと構想されたもの。果たせなかったのは、日本の臨床心理学史に触れることと、コンパクトな歴史記述だそうです。東大出版会の本は、読んでみたい気もしますが、¥7,000もしますし、内容もハードそうです。こうして臨床心理学の歴史を俯瞰してみますと、やはり実験心理学を抜きにしては臨床心理学も語れないといえます。私個人の考えでも、臨床心理学を学び、実践するには、実験心理学を学び、実験・調査などの方法で研究をした経験が必須です。臨床心理士、公認心理師の資格に関わり、心理学を志す人は多く、また、大学でも臨床心理学部や臨床心理学科もあります。しかし、私は、自分自身の経験からもやはり、実験心理学などの基礎心理学を抜きにして、臨床心理学は成り立たないと考えますし、学生も実験心理学を含めた基礎心理学を、少なくとも学部段階ではきちんと修得した方がよいと思います。本書を読んで、その考えはいっそう強くなりました。 (★★★★★)

  • 昭文社 旅行ガイドブック 編集部: 三重のトリセツ

    昭文社 旅行ガイドブック 編集部: 三重のトリセツ
    本屋に別の本を買いに行って見つけ、即買い(微苦笑)。私の好むタイプの本です。三重県の地形や地質、歴史、文化、産業などを、地図を読み解きながら紹介するマップエンターテインメント本。地図も歴史も文化も好きなのです。地図で読み解く三重の大地、三重を駆ける充実の交通網、三重の歴史を深読み!の3部構成。2017年11月にたまたまみつけたJRさわやかウォーキング「~四日市市制120周年記念~ 家族みんなで楽しめる四日市旧港街歩き」に行って以来、JRさわやか、近鉄ハイキング、勝手にハイキングで県内や近郊のあちこちに電車で行って電車で帰るハイキング/ウォーキングをしています。それによって訪ねたあちこちのことが改めてまとめられていて、とても楽しめます。各県のバージョンが出ているようです (★★★★★)

  • 磯田道史: 歴史とは靴である (講談社文庫)

    磯田道史: 歴史とは靴である (講談社文庫)
    歴史家・磯田道史さんが、鎌倉女学院高校で行った特別授業の記録と、ビリギャルの小林さやかさんなどとの対談を収めてあります。基本的には、「歴史の見方」についての本なのですが、それに留まりません。ものの見方、考え方を説いた内容です。むしろ、ものの見方、考え方を学びたい方にお勧めしたいと思うくらいです。ちなみに、タイトルは、「歴史は好きか嫌いかの嗜好品ではなく、安全に世の中を歩くためのむしろ実用品である」という意味です。これは、歴史の見方について、あまりよく理解されていないポイントと思います。講義録ですから、読みやすく、しかも大変おもしろい本です。 (★★★★★)

  • 久住 祐一郎: 江戸藩邸へようこそ 三河吉田藩「江戸日記」 (インターナショナル新書)

    久住 祐一郎: 江戸藩邸へようこそ 三河吉田藩「江戸日記」 (インターナショナル新書)
    この著者の前著「三河吉田藩・お国入り道中記」で読んだ、三河吉田藩(豊橋)の参勤交代の話も大変おもしろく読めましたし、江戸時代の藩邸の様子、殿様や家臣の仕事、暮らしなどに興味があったので、読んでみました。三河吉田藩に残る「江戸日記」などの古文書から、江戸の大名屋敷がどのようなところであったか、江戸で働く武士の状況、江戸の藩邸で起きた事件のいろいろ、藩邸の奥向きの様子、さらには、明治維新後の藩邸から子爵邸への変化について、リアルな武士の暮らしのもろもろがまとまっていて、とても興味深く読めました。三河吉田藩は、現在の愛知県豊橋市にあり、松平伊豆守家が長く藩主を務めています。松平伊豆守家は、「知恵伊豆」の異名を持つ松平伊豆守信綱を初代とし、忍藩、川越藩、古河藩、吉田藩、浜松藩と国替えを繰り返した後、寛延2(1749)年から明治維新まで三河吉田を治めています。 (★★★★)

  • 安藤 優一郎: 江戸の旅行の裏事情 大名・将軍・庶民 それぞれのお楽しみ (朝日新書)

    安藤 優一郎: 江戸の旅行の裏事情 大名・将軍・庶民 それぞれのお楽しみ (朝日新書)
    サブタイトルに「大名・将軍・庶民 それぞれのお楽しみ」とあり、さらに、オビには「300年前は えっ!? 今よりもっと愉快な旅行天国」ともあります。ただし、旅行を心から楽しめたのは、庶民に限られていたようです。参詣者を増やしたい各地の寺社、温泉、宿泊業者が積極的に営業したからです。一方、武士や大名は、トラブルメーカーだったといいます。公用で旅行したり、参勤交代したりなのですが、宿泊料のダンピング、備品の破壊などなどトラブルをまき散らしながらの旅であったり、権威を笠に着たりで、あまり歓迎されなかったようです。江戸時代の旅のエピソード満載で、楽しめる本です。 (★★★★)

  • 藤田 和弘, 熊谷 恵子, 熊上 崇, 星井 純子, 熊上 藤子: 心理検査のフィードバック

    藤田 和弘, 熊谷 恵子, 熊上 崇, 星井 純子, 熊上 藤子: 心理検査のフィードバック
    この本は、WISC-ⅣやKABC-Ⅱなどの知能検査の結果(アセスメント情報)を「子どもの自立と社会参加」により役立つものにしていくには、どのように伝えたらよいか(フィードバック)についてまとめられています。過去には、保護者、学校の担任、子どもたち自身に知能検査の結果を伝えることはされていませんでした。しかし、現在では、苦戦している子どもたちが、自分のことを理解し、自分なりにも工夫して、学習や生活スキルを向上させ、将来の自立と社会参加につなげるために、知能検査の結果(アセスメント情報)を子どもたち自身にも伝えるようになってきています。私も、相談では、お子さんに直接、フィードバックを行い、子どもたち自身が自己理解を深め、意欲的、積極的に取り組めるようにしています。この本は、子どもと支援をつなぐ、支援者をつなぐという視点から、心理検査のフィードバックについて基礎から応用、事例を含んでその全体像を把握できる、優れたものとなっています。 (★★★★★)

  • 新潮文庫: 文豪ナビ 藤沢周平 (新潮文庫)

    新潮文庫: 文豪ナビ 藤沢周平 (新潮文庫)
    藤沢周平の作品案内、小説に見られる名言集、映像化された作品の出演者や、関係者による評伝などによって藤沢周平の作品についてすべてとはいいませんが、かなりが分かります。私は、藤沢周平の小説が好きで、たぶんほとんど読んだと思います。ただそれは、15~6年以上前のことで、リストアップもしていませんから、すべて読んだかどうかについては、不確か。こういう本を読むと、もう一度読もうかという気になります。この本では、娘の遠藤展子さんの「父にとっての家族」がもっとも興味深く読めました。また、藤沢周平の言葉で私が気に入っているのは、「普通が一番」です。ほかにも、「挨拶は基本」「いつも謙虚に、感謝の気持ちを忘れない」「謝るときは素直に非を認めて潔く謝る」「派手なことは嫌い、目立つことはしない」「自慢はしない」という言葉が、遠藤さんが父から言われて心に深く残っていることばだそうです。 (★★★★)