お知らせ

  • データの移行について
    2005年10月26日のブログ開始当初から、2025年6月30日までの記事は、「猫の欠伸研究室(アーカイブ)」に移行しました(http://blog.livedoor.jp/taichimaru151/)。 このココログの「猫の欠伸研究室」には、2020年1月以降の記事を残し、2019年12月以前の記事は削除しました(2020年1月1日から2025年6月30日までの記事は、両方にあります)。

レンズを通した自然観察

  • この「レンズを通した自然観察」ということばは、恩師のお一人が、私の趣味を形容しておっしゃったものです。2023年2月7日のブログに書きましたが、実はときどき思い出していることばです。お世話になった先生方はたくさんいらっしゃいますが、この恩師は、就職のことから学位論文の執筆、審査に至るまで本当にお世話になった先生です。「写真の撮り方を指南してもらいたい」ともおっしゃったのですが、これはお世辞と理解しています。私はほぼ隠居状態となって10年以上になりますが、今、改めてこのことばをかみしめています。この先生には結婚式の際に「理論と臨床をつなぐ仕事をするように」ということばをいただきました。体調を崩してそれには十分に応えられませんでしたので、せめてこの「レンズを通した自然観察」については、極めるとまでは行かないにしても、もう少し精進したいと考えています。

ブログ名の由来

  • ブログ名の「猫の欠伸研究室」は、中日新聞の夕刊に連載されている「紙つぶて」というコラム(平成22(2010)年1月13日)に、元新党さきがけ代表の武村正義さんが書いていらっしゃった「人生は猫の欠伸である」というコラムによります。武村さんは、“チベットで鳥葬を取り仕切る僧侶が、「人の生涯は猫の欠伸のようなもの」と語った”と書いていらっしゃいます。「猫の欠伸のようなもの研究室」としたかったのですが、ちょっと間延びしますので、「猫の欠伸研究室」とした次第です。「研究室」とつけたのは、過去、大学に勤めていたことがあるということやら、知らないこと、分からないことがあると何でも調べずにはいられない性分であること、屁理屈、講釈が大好きであることからであります。しかし、「人生の研究をしている」のではありません。「大所高所」からのご高説を開陳できるほどの力量はないが故、「小所低所」からの戯れ言をつぶやくのが精一杯(苦笑)。身の程に合わせ、勝手なことを書き綴っていますので、御用とお急ぎでない皆様には、今後ともご交誼のほど、お願いいたします。是非ともコメントを頂戴し、少しでも世間を広げたいと熱望しております。

モットー

  • 座右の銘というほど立派なものはありませんが、過去に体調を崩し、療養生活を送った経験から、私なりのモットーをつくっています。その一つは、「淡々と飽きもせず……」です。自分では、「……」と余韻を残しているところが気に入っています。こだわりすぎや、やり過ぎはよくありません。若い頃はムキになってやったこともありますが、今はこのように「淡々と飽きもせず……」が自分に合っていると思っています。もう一つは「晴耕雨読」ならぬ「晴歩雨読」です。マンション暮らし故、耕すところはありません。代わりに歩いています。そして、最近(令和3(2021)年に入った頃から)追加したのが、「散歩生活、ときどき仕事」。NHKのテレビ番組に「晴れ、ときどきファーム!」というものがあります。これのもじり。浅学非才の身ですので、ご交誼の上、いろいろとご教示をお願いします。

2025年7月12日 (土)

今日はスズメ写真家+α

Dsc07490c_20250712143701  熱帯夜でしたが(26.2℃)、日中は31.5℃が最高です。朝のうちは、西風でしたが、8時頃からは湿気を帯びた南風がかなり吹いています。今朝は、少し遅くなり、6時50分から散歩へ。住吉神社、九華公園、赤須賀漁港、貝塚公園、内堀南公園、外堀、吉津屋町、紺屋町、京町、寺町と5.8㎞。

Dsc07513c_20250712143701 Dsc07596c_20250712143801  今日は、拙宅マンションのプレイロットには何も来ていませんでした。住吉水門のところでスズメ。柿安コミュニティパークでも、スズメ。今日も「スズメ写真家」かも知れません(笑)。

 Dsc07662c_20250712143701 Dsc07674c_20250712143701 九華公園の旧アヒル小屋のところでカワウ。奥平屋敷跡入り口の藤棚の日陰で、ハシボソガラス3羽。暑そうです。

Dsc07837c_20250712143801  相撲場の近くでもスズメ。

Dsc07862c_20250712143801 Dsc07882c_20250712143801  本丸跡の花菖蒲園のところでもまたもやスズメたち。予感はあたりました。今日は、「スズメ写真家」です。

Dsc07726c Dsc07759c  今日の九華公園では、昆虫もあまりいませんでした。コシアキトンボは、証拠写真。ほかにはシオカラトンボのオスと、ツマグロヒョウモンのオス(右の写真)。

Dsc07976c_20250712143801Dsc07970c_20250712143801  歩いている間に曇ってきて、さほど暑く感じませんでしたので、今日も赤須賀漁港まで足を延ばしました。が、いたのは、カワウ5羽のみ。残念。アオサギも、居残りキンクロハジロも見つかりませんでした。

Dsc08258c_20250712143901 Dsc08405c_20250712143901  トボトボ歩いて、貝塚公園へ。木陰で一休みしていたら、近くにシジュウカラの幼鳥が3羽出て来ました。写真はそのうちの1羽。京町の商店にあるツバメの巣では、まだ親ツバメが巣に就いていました。6月25日から巣に就いています(2025年6月25日:ランチのあと、ツバメの巣を見てきました)。ツバメの抱卵期間は、13~17日といいます。今日で17日目ですから、もう卵が孵るでしょう。

Dsc07936c_20250712143801 Dsc08282c_20250712143901  赤須賀の町で、コエビソウ。なるほど、エビのように見えます。貝塚公園の近くのお宅で、柿の実がかなり大きくなってきています。

 Dsc08335c Dsc08328c_20250712143901 どうも気になって、今日も吉津屋町のヒマワリ銀座を見てきました。背の高い茎に並ぶ大きなヒマワリの花、2つ。晴れた空のもとで撮れたらよかったのですが……。

Dsc08287c  町に鎮国守国神社の茅の輪くぐりのポスターが出ていました。例年通り、土用の丑の日に行われます。今年は、7月19日だそうです。

 Dsc08419c_20250712143901 ベランダ園芸のサギソウ、#2にもう1輪咲き、この鉢は合計5輪の花になりました。最初に咲いた花(7月5日)は、さすがに少し傷んできてしまいました。

2025年7月11日 (金)

ヒマワリは高さ3mだそうです

Dsc07465c  未明に雨が降りましたが、日中はよく晴れて、夏空。最高気温は、32.9℃。10時47分に記録しています。今朝も、6時40分から散歩へ。住吉神社、九華公園、赤須賀漁港、貝塚公園、内堀南公園、外堀、吉津屋町、京町、寺町と6.5㎞。相変わらず、汗だくで帰宅です。冒頭の写真は、8時半過ぎに帰宅したときの北の空。

Dsc06793c_20250711140501  Dsc06846c_20250711140501 今日もスズメばかりです(笑)。住吉神社のところで、まず1羽。話が逸れますが、揖斐長良川の中州を見ると、草刈りが行われたエリアがかなり広くなりました(右の写真)。桑名水郷花火大会の打ち上げ場所です。

Dsc06863c_20250711140501 Dsc06924c_20250711140501  七里の渡し跡のところでは、スズメの親子連れ。ヒナがエサをねだっていたところ。左右の写真の間の瞬間で、エサを2回ほどもらいました。エサをもらうシーン、ヒナは向こう向きでした。

Dsc06986c_20250711140501  柿安コミュニティパークで、ハクセキレイ。

 九華公園には7時前に到着。Dsc07009c_20250711140501昨日、あんなにあふれそうになっていたDsc07040c_20250711140501堀の水は、いつもよりやや多いくらいに戻っていました。

Dsc07064c-2 Dsc07109c  が、鳥はいません(関係ないか?)。相撲場近くでドバトと、スズメ。ほかにはカワラヒワがいたものの、後ろ姿しか撮れず。

Dsc07014c_20250711140501 Dsc07072c_20250711140501  奥平屋敷跡でアカミミガメ。最近もときどき見ます。産卵のために上陸してきているものと思います。昆虫は、シオカラトンボのオス、コシアキトンボ、ウチワヤンマ(右の写真)。オニヤンマらしきトンボも見たのですが、そうだという確信がもてませんでした。

Dsc07194c_20250711140401 Dsc07221c-2  続いて、赤須賀漁港へ。行こうかどうか迷っていたのですが、九華公園であまりにも鳥が少なかったので。しかし、見つけられたのは写真のアオサギ1羽と、カワウ1羽。居残りキンクロハジロの姿は見えず、残念。「徒労」とはいいませんが、暑かったこともあって、かなりガッカリ。貝塚公園へ行って小休止。貝塚公園ではスズメ、カワラヒワくらい。

Dsc07443c_20250711140401 Dsc07385c_20250711140401  京町の商店にあるツバメの巣。行ったときには不在でしたが、近くの京町公園でまた小休止し、5分ほどしてもう1℃見に行ったら、親ツバメが戻ってきていました。ヒナはまだ孵らないようです。京町公園で休んでいるとき、スズメがやって来ました。

Dsc07187c_20250711140501  Dsc07179c前にも同じ花を載せましたが、赤須賀で白いアガパンサス。その近くにオニユリ。

Dsc07332c_20250711140401 Dsc07305c  吉津屋町のヒマワリ銀座。今日は、これを育てている方と、1年ぶりにお目にかかり、育て方を伺ってきました。土に、市役所で配付されるコンポストでつくった肥料を1袋与え(袋のサイズは聞き忘れました)、さらに近くの道路脇にたまった砂を入れるそうです。砂を入れると、水はけがよくなって、よいのだそうです。

Dsc07358c_20250711140401  今年のヒマワリ、もっとも背の高いものは3mになっているとか。茎も太くて、これほど立派なヒマワリは、なかなか見られません。

 Dsc07480c_20250711140401 Dsc07469c_20250711140401 ベランダ園芸のサギソウ、その後。左の写真は、#2(判別のため、番号がふってあります)。昨日までに4輪が開花。右は、#3。今朝1輪が咲いて、計2輪になりました。

Dsc07475c_20250711140401  左は、Dsc07472c_20250711140401#4で、これは最も早い、7月5日から咲き始め、9日までで4輪の花が咲きました。#5は、7月9日までに3輪咲いています。ということで、本日現在、計13輪のサギソウが咲きました。なお、#1は、小さいつぼみがありますが、まだ咲いていません。

Dsc07323c_20250711143801 0711kuwanatemp  ひと頃のように猛暑日ではなくなりましたが、7月に入ってからずっと暑い日が続いています。「暑さ疲れ」なのか、昼食後は爆睡していました(笑)。毎日散歩をするようになって10数年。夏も、朝早い時間帯に歩くなど、工夫してはいますが、年齢も重ねていますから、やはり熱中症その他には、これまで以上に気をつけなくてはなりません。

2025年7月10日 (木)

九華公園、あわや水没か!?

Dsc06786c_20250710130201  猛暑日になってはいませんが、今日も暑くなっています。最高気温は、35.2℃で猛暑日。今朝も、6時半から散歩へ。もうこの時間から出ないと、歩けません。住吉神社、九華公園、貝塚公園、内堀南公園、外堀、吉津屋町、京町、寺町と歩いて、5.3㎞。2時間コース。

Dsc05861c Dsc06055c_20250710130301  今日は、まずこちらから。九華公園に着いて、驚きました。堀の水があふれそうになっているばかりか、ところどころでは、実際にあふれていたのです。左の写真は、管理事務所南の花菖蒲園のところ。花菖蒲園も水に浸かっています。右の写真は、吉之丸堀にかかる橋と、そこにある東屋。橋のすぐ下まで水が来ています。

 Dsc06296c最近、水が濁ってきていましたので、おそらく水を入れ替えようとしたのでしょう。Dsc05870cそれが行き過ぎたのかなと、散歩友達の方たちと話していました。右のように水があふれて、通れない遊歩道も何カ所かありました。

Dsc06311c_20250710130301  ここは、野球場の東側の導水路。この奥に揖斐川につながっている水門があり、そこを開けると、揖斐川からの水が入ります。ここも水浸し。

Dsc05548c_20250710130401  さて、話を戻します。拙宅マンションのプレイロットには今日もハクセキレイが来ていましたが、右の翼は傷んでいないようですから、いつも来ていたハクセキレイとは違う個体と思われます。

Dsc05651c_20250710131201 住吉水門のところにアオサギ。ここで見るのは、久しぶりです。アオサギを撮っていたら、上空を別のアオサギが通過していきます。

 九華公園は今日も静かでした。Dsc06031c_20250710130301 Dsc06087c_20250710130301朝日丸跡でスズメ。スズメのいたところも、水が使っていました。右の写真のムクドリは、本丸跡にて。

 本丸跡でもスズメ。Dsc06157c_20250710130301Dsc06207c_20250710130301相撲場の近くでは、カワラヒワ。

Dsc06207c_20250710130301 Dsc06172c_20250710130301  同じく、相撲場近くでもスズメと、ハシボソガラス。カラスは黒いので、余計に暑そうです。嘴を開けています。

Dsc06369c_20250710130301  水が多かったせいか、トンボは少なかった印象。シオカラトンボのオス、コシアキトンボのオス、ウチワヤンマを見たものの、数は少なく、写真はありません。九華公園の外周遊歩道の南で、クマゼミ。まだ、例年の最盛期ほど激しくは鳴いていませんが、あちこちでクマゼミが賑やかになってきています。

Dsc06473c_20250710130301 Dsc06566c_20250710130301  貝塚公園では、スズメ、ムクドリがいたくらい。京町の商店にあるツバメの巣では、親ツバメが巣の中を気にしていました。オスです。ヒナの鳴き声は聞こえてきませんでしたので、まだ卵が孵ったわけではなさそうです。巣のそばの電線には、メスのツバメ。卵を温める役割を交代したばかりなのでしょう。

Dsc06738c_20250710130201  住吉入江まで戻ってきたら、今日もイソヒヨドリに遭遇。メスなのか、若者なのか、不明。

Dsc06421c_20250710130301 Dsc06416c  九華公園の堀の水に気をとられ、花をあまり見てきませんでした(苦笑)。吉津屋町のヒマワリ銀座では、もっとも背が高い茎の花がほぼ開きましたし、その手前にある2番目に背が高い茎の花も、咲いてきそうでした。これも楽しみです。

Dsc06461c_20250710130301  最初に咲いたヒマワリは、すでに首が折れてきつつあります。花は、かなり重いのでしょう。

Dsc06673c_20250710132201 Dsc06679c_20250710132201 昨日、寺町商店街はアーケードがあって、今時分のように、暑いときはここを歩くと、少し涼しいということを書きました。ひんやりとまでは行きませんが、日当たりのような暑さはなく、夏場、散歩の帰り道にはついついここを歩いてしまいます。8時半前ですと、まだほとんどの店は開店準備中で、買い物をすることはありません。

250710144806484c 250710144814285c  午後からは、市役所での会議に行ってきました。学校に在籍する子どもたちの中で、医療的ケアが必要なお子さんがいます。その子どもたちのための会議。桑名市は、進んでいると思いますが、それだけに課題もあります。ついでに参議院議員選挙の期日前投票も済ませて来ました。途切れることなく、投票に訪れる方があります。

250710144851873c 250710144857812c  市役所に行ったついでに見てこようと思っていたものがあります。6月末の中日新聞に「本多忠勝の甲冑を見てほしい 桑名市役所で愛知の高1・吉村さん手作り作品を展示 」という記事が載っていました。吉村さんが手作りした甲冑は、7月1日から8月22日まで市役所1階ロビーに展示されるというので、会議が終わってから見てきました。アルミの板を切ったり曲げたりして、ひもや金具などでつなぎ合わせたそうですが、実によくできています。

Dsc06439c_20250710132501  余談。プリンタのインクがなくなってきていますので、ネットで注文したら、いつの間にか値上がりしていました。以前は、税込みで¥3,300だったのが、¥3,820になっていました。何でも値上がりばかりです。

2025年7月 9日 (水)

九華公園でコゲラ、住吉入り江沿いでイソヒヨドリ……サギソウは合計9輪に

 Dsc05496c_20250709133801 夜明け前に強い雨が降ったようですが、熱帯夜で、高い湿度(26.0℃)。先日、全国1位になったほどの暑さはありませんが、それでも暑くなっています。最高気温は、33.7℃。来週になると、雨の日があるという週間予報です。しばらくは、暑さに耐えましょう。今朝も6時40分から散歩へ。住吉神社、九華公園、赤須賀漁港、貝塚公園、内堀南公園、外堀、吉津屋町、京町、寺町と5.7㎞。今日も汗だくになって帰宅し、朝風呂(笑)。それ以降は、エアコンで涼しい中にいます。

Dsc04060c_20250709133901 Dsc04075c_20250709133901  散歩に出てすぐ、住吉入江沿いでスズメのヒナ2連発。左の写真で奥に写っているのが、右の写真のスズメのヒナ。今日は、ハクセキレイはいませんでした。

Dsc04133c_20250709133901  住吉神社の前でもスズメ。このところの暑さのせいか、ドバト、ムクドリはほとんどいません。カラスたちも減っていますし、ヒヨドリに至っては、まったく見なくなっています。揖斐長良川の中州のオオヨシキリの鳴き声は、あまり聞かれなくなっています。

Dsc04244c_20250709133901Dsc04432c_20250709133901  九華公園も静かです。前のパラグラフに書いたのと同じ状況。奥平屋敷跡で頭の上からコゲラの鳴き声が聞こえてきて、探しました。左右の写真は、同じ個体。右の写真で、アタマに赤い羽毛が見えていますから、オス。

 Dsc04156c 旧アヒル小屋のところで、カワウ。翼を乾かしています。カワウは脂の分泌が少ないようで、濡れるとあまり水をはじかなくなるようで、このように翼を乾かす必要があるといいます。

Dsc04630c  九華公園では、知り合いの高齢女性と30分近くしゃべっていたこともあって、鳥の写真はあまり撮れませんでした。が、こちらを見つけました。先日から鳴き始めましたが、クマゼミ。今日も、九華公園、貝塚公園などのあちこちで鳴いていました。

Dsc04655c_20250709133901 Dsc04670c_20250709133901  トンボの写真、撮れたのは、いつもと同じようですが、シオカラトンボのオスと、コシアキトンボ。ほかに見たのは、ウチワヤンマ。チョウは、アオスジアゲハ、アゲハチョウ、モンシロチョウと、毎度おなじみのパターン。

Dsc04686c_20250709133901  カメは、こちらがいました。クサガメですが、先日見たクサガメには(2025年7月3日:アオサギ登場)、このクサガメにあるようなフジツボのようなものはついていませんでした。違う個体なのでしょう。

Dsc05019c  Dsc04754c_20250709133901 このあと、赤須賀漁港へ。あの居残りキンクロハジロが気になっているのです。今日も、翼を傷めているメスと思われる個体が、1羽だけいました。オスの姿はありません。ただし、昨日も、私より遅い時間にここに来たYさんは、「キンクロハジロのオス、メスと、アオサギが4羽いた」とおっしゃっていました。Yさんは、ここからさらに南、国道23号線揖斐長良大橋を越えて、地蔵まで行かれます。オオヨシキリともう1種類いるといわれますが、もう1種類は、話しを聞いた限りではセッカではないかと思います。今日、ほかにいたのはダイサギ1羽。

 Dsc05084c_20250709135901貝塚公園に戻って、カワラヒワが1羽。

 Dsc05250c_20250709133801 Dsc05295c_20250709133801 京町の商店にあるツバメの巣。行ったときが、ちょうど交代のタイミングでした。交代して出ていく方は、そのまま飛び去りますが、入ってきたツバメは、巣や卵に異常がないかを確かめてから、巣に就きます。

Dsc05328c_20250709133801 Dsc05428c_20250709133801  寺町商店街を抜けて(暑い日には、アーケードのある商店街は、涼しくて助かります)、住吉入江沿いに来たら、相次いでイソヒヨドリに遭遇。まずは、オス。先日見た「お父ちゃん」と思います。右は、メスなのか、若者なのか? 

Dsc05410c_20250709133801  さらに入り江には、カワウが2羽。これはそのうちの1羽。

Dsc04715c_20250709133901  赤須賀漁港に行く途中、赤須賀の町でサルスベリがもう咲いていました。

 吉津屋町のヒマワリ銀座。Dsc05177c_20250709133801 Dsc05156c_20250709133801もっとも背が高くなった茎の花が、本格的に咲いてきました。

 Dsc05188c_20250709133801 最初に咲いたこちらは、花びら(舌状花)が傷んできてしまっていました。内側の管状花はまだ開ききっていないのに。

Dsc05498c_20250709133801 Dsc05501c_20250709133801  ベランダ園芸のサギソウは、今朝、2輪が咲いて、合計9輪になっています。まだ開きそうなつぼみが2つありますから、今日中に合計11輪になりそうです。

2025年7月 8日 (火)

アオサギが来てくれて、救われました(笑)

Dsc03982c_20250708151501  相変わらず暑いのですが、今日は、猛暑日直前で踏みとどまりそうです。15時現在の桑名の最高気温は、34.8℃。朝のうちは、曇っていましたので、30℃になったのは10時頃。今朝の散歩は、6時40分から。住吉神社、九華公園、赤須賀漁港、貝塚公園、内堀南公園、外堀、吉津屋町、京町、寺町と6.5㎞。

Dsc03100c_20250708151901 Dsc03127c_20250708151901  今朝は、拙宅マンションのプレイロットには何もいませんでした。桑名七里の渡し公園まで来て、スズメ。親子連れのヒナの方。住吉神社のところには、珍しくキジバトが来ていました。

Dsc03191c_20250708151601  柿安コミュニティパークでも、スズメの親子連れ。今シーズン、暑くなってからはスズメばかり。スズメが減っているといわれますが、さほどでもないかという気がしてしまいます。

Dsc03299c_20250708151601 Dsc03332c_20250708151601  九華公園は、今日も静かでした。スズメ、カワラヒワなどがいたものの、珍しく写真には撮れませんでした。奥平屋敷跡を歩いていたら、南側からアオサギが飛んできて、北の方へ。急いで、北門を入ってすぐの堀を見に行くと、案の定、いました。最近は、この北門からすぐの堀にいることがよくあります。正面顔もいただきました。

Dsc03488c  アオサギはこのあと飛び立って、どこに行ったのかよく分からなかったのですが、本丸跡の花菖蒲園のところにいました。しかし、私が気付かずに近づいて、再び逃げられました。東に行ったので、探しましたら、野球場の南の堀にいました。護岸に向いていましたが、いったい何をしていたのか? このあとは、西に飛び去り、どこかに行ってしまいました。

Dsc03255c_20250708151601 Dsc03440c_20250708152101  ほかの生き物たち。奥平屋敷跡で、アカミミガメ。お尻のあたりに土がついていますから、たぶん産卵を終えて堀に帰ろうとしていたのでしょう。今シーズンも、アカミミガメが産卵したところをカラスが掘って、卵を食べ散らかした跡をたくさん見ています。クマゼミは、本丸跡のトイレに迷い込んでいました。九華公園だけでなく、貝塚公園でもクマゼミが鳴いています。

Dsc03203c Dsc03627c_20250708151601  トンボは、今日も、いつもと同じく、シオカラトンボのオスと、ウチワヤンマ。ほかには、コシアキトンボ。トンボを見るには、もう少し気温が上がってからの方が、活動性が高まってよいのでしょうが、暑いのは避けたいので、種類が限られるのはやむを得ません。

Dsc03687c_20250708151501 Dsc03673c_20250708151501  このあと、居残りキンクロハジロがどうしているのか見ようと思い、赤須賀漁港へ。いつも赤須賀水門のあたりから探すのですが、遠いところにキンクロハジロのメスらしき姿が見えたのみ(右の写真)。今日は、アオサギも、カルガモも、カワウも、キンクロハジロのオスも見えませんでした。

Dsc03722c_20250708151501  貝塚公園にいたのは、スズメのほかには、ハシボソガラスのみ。カラスのいたところにある草を嘴で掴んで引っ張ったりしていましたが、いったい何をしたかったのでしょう? 

Dsc03904c_20250708151501  京町にあるツバメの巣では、親ツバメが巣に就いていました。6月25日から巣に就いています(2025年6月25日:ランチのあと、ツバメの巣を見てきました)。ツバメの抱卵期間は、13~17日といいます。今日で14日目ですから、そろそろ卵が孵るかも知れません。

Dsc03949c_20250708151501  拙宅マンションに戻ってきたら、今日プレイロットで迎えてくれたのは、ハシボソガラス。貝塚公園にいたカラスもそうですが、こちらも若者のような気がします。

 Dsc03656c_20250708151601吉之丸の市営住宅の庭でゴーヤの花が咲いていました。食べるのか、日よけにするのか? 以前は、ニガウリと呼んだ記憶がありますが、Wikipediaにはツルレイシで載っていました。

Dsc03791c_20250708151501 Dsc03807c_20250708151501  吉津屋町のヒマワリ銀座では、もっとも背の高い茎で花が咲き始めていました。去年もよく観察していたのですが、上の方の花びらから開いていくような気がします。

250708113743776c 250708113759803c  ベランダ園芸のサギソウは、今朝、さらに2輪が咲いて、合計6輪が咲いています。写真をよく見ていただくとお分かりになりますが、まだつぼみはいくつかあり、順番に咲いてくると期待しています。

Dsc03157c Dsc03162c_20250708151601  余談。住吉神社の前から揖斐長良川の中州を見たら、重機が入って、草などが刈られているところがあるのが見えました。7月26日に予定されている桑名水郷花火大会の準備が始まったのでしょう。この中州が、打ち上げ場所なのです。

Dsc03648c_20250708151601 Dsc03699c_20250708154201  町中にも、花火大会に関連した案内看板が設置され始めていました。ちなみに、今年は荒天中止で、雨天順延はなしだそうです。全席有料席ですが、わが家は玄関先の特等席から見るつもり。

2025年7月 7日 (月)

相変わらずの猛暑の中、サギソウの花は合計4輪になりました

Dsc03017c  七夕ですが、こうも暑いと、そういう気分ではありません。昨日ほどではありませんが、今日も、桑名の最高気温は37.0℃になりました。さすがに全国最高気温ランキングのトップ10にランクされることはありませんが、やはり暑い。昼過ぎから市民大学郷土史学科の講座に行くのに外に出ると、熱波に襲われたような感じでした。さて、散歩は、朝6時半からスタート。住吉神社、九華公園、貝塚公園、内堀南公園、外堀、吉津屋町、京町、寺町といつものコースで、5.4㎞。ちょっと短め(笑)。

Dsc02177c_20250707170101 Dsc02252c_20250707170101  今日は拙宅マンションのプレイロットにはスズメしかいませんでしたが、例のハクセキレイが住吉入江沿いにいました。いわば「お見送り」。住吉神社の前の揖斐川沿いで、ハシボソガラスが2羽、口を開けていました。頼によってこんな日当たりがよくて、暑いところにいなくてもよいのにと思います。

Dsc02367c_20250707170201 Dsc02415c_20250707170201  九華公園にも野鳥はほとんどいません。暑すぎるせいでしょう。見たのは、カワラヒワと、スズメ。

Dsc02524c_20250707170201  そして、ムクドリ。アオサギが昨日まで4日連続できていましたので、ちょっと期待していたのですが、今日は不在。残念。

Dsc02653c_20250707170201  Dsc02614c_20250707170201トンボは、ウチワヤンマ、シオカラトンボのオスのほか、コシアキトンボくらいでした。チョウは、アゲハチョウ、アオスジアゲハ、モンシロチョウ。飛ぶところはなかなか撮れません。

Dsc02483c_20250707170201  シオカラトンボのメスの飛翔シーンにもチャレンジしたのですが、今ひとつ。鳥を撮るのに、絞り優先モードでF=4.0似設定していて、そのまま撮りましたからダメなのでしょう。

Dsc02673c_20250707170201  貝塚公園では、スズメのみ。カワラヒワの鳴き声は聞こえていたのですが、姿は見つけられませんでした。

Dsc02768c_20250707170101 Dsc02831c  京町の商店にあるツバメの巣では、卵を温める役割を交代したところでした。この猛暑では、車庫スペースの天井に近い巣でじっとしているのは、さぞ大変でしょう。

Dsc02952c_20250707170101  拙宅マンションまで戻ってきたら、あのハクセキレイが、今度は「お出迎え」。ご苦労さんといいたくなります。

Dsc02206c_20250707170101  住吉入江沿いで、ワルナスビが咲き始めました。漢字では、「悪茄子」。花は可憐なのに、名前はちょっとかわいそうな感じですが、外来種で、根茎で殖えてなかなか絶えず、有害雑草として認識されるようになったことや、鋭い刺や毒を有するため、家畜に被害を与え、作物の品質を低下させるための命名と思われます。

 Dsc02720c_20250707170101吉津屋町のヒマワリ銀座では、2輪目が咲きそうになってきました。Dsc02735c_20250707170101もっとも背が高い茎のところ。ヒマワリが咲くのは、楽しみですが、暑いので見に行くのも大変。

250707085845540c 250707085903134c  ベランダ園芸のサギソウは、今日は計4輪となりました。もう1輪も、すぐに咲きそうです。猛暑ではありますが、サギソウの白い、可憐な花が風で少し揺れていると、いかにも涼しげです。

250707124744040c250707163456713c  午後からは、初めにも書きましたように、くわな市民大学郷土史学科の講座へ。暑いので、さすがにクルマで往復。今回が3回目。戊辰戦争前夜の状況についてのお話しでした。8月は休みで、次は9月。いよいよ戊辰戦争に突入(もちろん、話しがですが)。例によって、また勝手に調べて、勝手にまとめをつくる予定。暇つぶしに最適。などと書くと、講師の先生には失礼な気もしますが、結局のところ、私のようなほとんど引退したものにとっては、あれもこれも「暇つぶし」のように思うのです。

2025年7月 6日 (日)

猛暑は続くよ……アオサギとヒマワリ、サギソウ

Dsc01674c_20250706140301   長島町内へコチドリや、コアジサシを見に行く、あるいは、万助溜公園へチョウトンボを見に行くなど、プチ遠征も考えたのですが、今日も猛暑で、最高気温は38℃という予報でしたので、断念。年寄りには危険な暑さです。やむなく、いつもの散歩コースへ。ただし、6時35分出発としました。去年の猛暑の時期も、朝6時半から歩きに行っていました。住吉神社、九華公園、貝塚公園、内堀南公園、外堀、吉津屋町、京町、寺町と5.6㎞。冒頭の写真は、九華公園にて。

Dsc01351c_20250706140401  今日は、拙宅マンションのプレイロットには、何も来ていませんでした。住吉入江沿いで、スズメの親子連れ。その後は、スズメ、カラスなどを少し見たくらい。揖斐長良川の中州のオオヨシキリの鳴き声は、一時ほどは聞こえてこなくなりました。

Dsc01429c_20250706140401 Dsc01516c_20250706140401  九華公園まで来て、相撲場近くでスズメと、カワラヒワ。カワラヒワは、一時期、ほとんど見なかったのですが、この頃少しずつ戻ってきた感じです。

Dsc01553c_20250706140401  管理事務所の南でもスズメ。ガのようなものを捕まえていました。大きくて、ご馳走かもしれません。

Dsc01648c Dsc01637c_20250706140301  奥平屋敷跡では、最近は、野鳥はほとんど来ないのですが、中を歩いていたら、大きな鳥が西から飛んできたのです。ここの東側の堀端に降りたのは、アオサギさん。木に隠れて撮影。バッチリです。いやぁ、アオサギが見られれば、散歩に来た目的は達成と思えるくらい(微笑)。

Dsc01687c_20250706140301  Dsc01799c_20250706140301 本丸跡でも、カワラヒワ。野球場の南の堀で、カワウ。カワウといえば、神戸櫓跡の松の木にある巣からは、ヒナの鳴き声はほとんど聞かれなくなりました。成長して巣立ったのかなと思うのですが、何分にも高いところにありますから、よく分かりません。

Dsc01458c Dsc01775c_20250706140301  九華公園の昆虫。シオカラトンボのオスは、相撲場近くの堀端で2頭くらいは、必ずいます。堀にかかる九華橋のところでは、コムラサキ(右の写真)。探すと、いろいろな種類がいます。ほかには、コシアキトンボ、ウチワヤンマ、アオスジアゲハ、アゲハチョウ。

Dsc01898c_20250706140301 Dsc02100c_20250706140201  貝塚公園でも、スズメの親子。向かって右のヒナがエサをもらった直後の写真。エサをもらうところは、残念ながら、ピンボケでした。京町の商店にあるツバメの巣は、今日は留守でした。親ツバメは、食事にでも行ったのでしょう。

Dsc02030c_20250706140301  Dsc02067c_20250706140201今日は、アオサギは見たものの、鳥果が上がったとはいえませんので、ちょっと遊んでみました。左の写真、さて何でしょう? アングルを少しずらすと、右のようになります。

Dsc02021c_20250706140301  Dsc02009c_20250706140301 さらにずらすと、こちら。もうお分かりのことと思います。

Dsc01981c_20250706140301 Dsc01962c_20250706140301  吉津屋町にある「ヒマワリ銀座」で咲いているヒマワリでした。

935787bb  去年の7月23日の記事にも引用させてもらいましたが(2024年7月23日:野鳥はいませんから、ヒマワリ観察に勤しむ)、こちらに詳しい説明がありますので、勝手にお借りしました(9月 ひまわり(向日葵):桑名市総合医療センター「理事長の部屋」、平成28年9月1日)。それにしても、去年も同じようなことをしていたというか、進歩がないというか、我ながら笑えてきます。

Dsc01827c_20250706140301  九華公園の東にあるお宅のところで、こんな実がなっていました。Googleレンズを参考にして調べると、ユチャの実のようです。ツバキの仲間。中国からインドシナ半島に分布する低木。漢字では「油茶」と書くとおり、種子から油をとるために栽培されるそうです。

Dsc01854c_20250706140301  今週も、引き続いて、猛暑続きという予報です。明日・月曜午後は、くわな市民大学郷土史学科の講座ですが、最高気温は37℃の予報。木曜午後は、市役所で会議。まぁ、淡々と飽きもせず……で、熱中症に警戒しつつ過ごすことにします。オニユリも、九華公園の東にあるお宅のところにて。

250706051705066c  ベランダ園芸のサギソウは、今朝になってもう1輪が咲き、合計2輪となりました。猛暑ですが、これを見ると、少しだけ涼やかな気分になれます。

0706hightempc  ちなみに、今日の桑名の最高気温は、38.3℃で(14時29分に記録)、全国ランキングのトップに躍り出ていました。ありがたくない全国トップのデータです。画像は17時現在のものですが、もう変化はないでしょう。

2025年7月 5日 (土)

赤須賀漁港に居残りキンクロハジロ……ベランダ園芸のサギソウが咲き始めました

Dsc01286c 0705temp  薄曇りという感じですが、日も照っており、今日は猛暑日。布団を被って、暖房をしているような感じでしょうか。14時33分に37.4℃を記録しています。桑名では、今年もっとも暑い日となっています。全国最高気温ランキングの2位という、ありがたくない暑さ。今朝も6時45分から散歩。住吉神社から、九華公園に行ったところで散歩&鳥見友だちのYさんに会い、「赤須賀漁港にアオサギがたいていいるし、キンクロハジロがいることもある」と聞き、そこから赤須賀漁港へ足を延ばし、その後、貝塚公園、内堀公園、京町、寺町と5.9㎞。

Dsc09959c Dsc00873c_20250705135301  まずは、赤須賀漁港情報から。実は、九華公園から赤須賀漁港は、さほど遠くはないのですが、心理的距離が大きいのです(笑)。「寄り道するには遠いな」と思い込んでいたのです。九華公園の本丸跡からは、たかだか1㎞ほど。左の写真は、はまぐりプラザ、右は赤須賀漁港。遠くに長良川河口堰なども見えます。


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Dsc00103c_20250705135401  情報通り、アオサギが1羽。港のほぼ中央部にいました。Yさんによれば、アオサギは2羽いることもあるようです。双眼鏡で探すと、北側エリアにカルガモが3羽。ほかにあちこちにカワウがいました。

Dsc00422c_20250705135401 Dsc00738c  カルガモの近くに、キンクロハジロのオス、メスが1羽ずつ。上陸していたり、泳いでいたりしていました。メスのキンクロハジロが上陸したところが、右の写真。これをよく見ますと、右の翼に異常があるようです。

Dsc00757c_20250705135501 Dsc00838c_20250705135501  このあと、このメスのキンクロハジロが羽ばたいたのですが、右の翼の初列風切あたりが欠落しています。初列風切(しょれつかざきり)は、鳥の翼の外側にある羽で、飛行時に推進力を生み出す重要な役割を担っています。このメスは、飛べなくなって、北の国に帰れなくなってしまい、居残っているものと考えられます。風切羽の説明はこちら。オスの方は、今日見た限りでは、異常があるようには見えませんでした。しかし、羽ばたきは見ていません。ペアになったメスにつき合って、居残っているのかという気もしますが、また、見に行こうと思います。

Dsc09213c  さて、話を戻して。散歩に出たとき、拙宅マンションのプレイロットで、ハクセキレイが見送ってくれました(微笑)。植え込みからは、シジュウカラの鳴き声も聞こえましたが、姿は見えず。

Dsc09306c_20250705135301 Dsc09501c  七里の渡し跡ではスズメ。三の丸水門のところで、遠目にはムクドリのように思えたのですが、念のために近づいたら、イソヒヨドリの若者。お腹あたりにオレンジ色が見えますので、オスという気がします。

Dsc09548c_20250705135301  九華公園では、アオサギが昨日と同じく、北門を入ってすぐの堀にいました。今日は、昨日の失敗から学んで、遠い側から回って、写真撮影に成功しました。これで、3日間連続で、九華公園にアオサギが来ていることになります。このまま毎日来てほしいもの。

Dsc09776c_20250705135301 Dsc09819c_20250705135301  九華公園では、相変わらず野鳥は少なく、ほかに見たのは、スズメ、カワラヒワくらい。今日は、ツバメの学校は休みのようでした。

Dsc09927c_20250705135301  トンボも見ていますが、いつもと変わらず。シオカラトンボのオス。ほかにウチワヤンマ、コシアキトンボなど。チョウもアゲハチョウ、アオスジアゲハ、モンシロチョウとほぼ同じメンバー。

Dsc00912c  このあと、赤須賀漁港に回り、貝塚公園へ。貝塚公園の木陰で一休み。暑い日の散歩では、木陰で風が通るところでの休憩が必須です。

Dsc01063c_20250705135301 Dsc01102c_20250705135301  京町にある商店のツバメの巣では、卵を抱くのを交代した直後に行き合わせました。巣にいるのはメス、右の写真は巣から出て来て一休みしているオス。

Dsc01172c_20250705135301  住吉入江まで戻ってきたら、ここでもイソヒヨドリ。メスか、若者か? 寺町交差点から入ったあたりは、最近、イソヒヨドリスポットです。

Dsc01223c_20250705135201  拙宅マンションに帰ってきたら、近くの電線にカワラヒワが3羽。写真はそのうちの1羽。暑い日でしたが、鳥果はそれなりにありました(微笑)。

Dsc00888c_20250705135301  赤須賀で白いアガパンサスの花を見つけました。ときどき見かけます。

Dsc09908c Dsc09915c_20250705142401  九華公園の野球場の南の堀端には、この季節、ヒルガオが咲きます。ヒルガオといえば、去年、吉崎海岸にハマヒルガオを見に行きました(2024年5月17日:20240517勝手にハイキング「吉崎海岸でハマヒルガオを見る」(一回完結))。ヒルガオを見て、これを思い出しました。

250704173058605c Dsc01289c_20250705135201  ところで、ベランダ園芸でサギソウを育てていると何度か書きました。今朝、散歩に出る前に「そろそろ咲きそうだな」と思っていたのですが、帰ってきてから見たら、1輪咲いていました。去年は、まったく失敗しましたから、2年ぶりにサギソウの花が咲いたことになります。とはいえ、今年は新たに苗をネット通販で買って(2025年4月28日:京町のお店でツバメが巣に就き始めました)、水をやり続け、ときどき肥料を与えただけですから、あまり威張れたものではありません。

2025年7月 4日 (金)

東海地方は梅雨明け……ヒマワリも開花し、クマゼミも鳴き始めました

Dsc08860c_20250704134201 Dsc08841c_20250704134201  東海地方は、今日午前、梅雨明けが発表されました(こちら)。平年より15日、昨年より14日早い。1951年の統計開始以降、1978年と並ぶ3位タイの早さです。今日は高気圧に覆われ、おおむね晴れ。向こう1週間は、山沿いや内陸部を中心に一時雨や雷雨の所もありますが、晴れる日が多い見込みだからということ。なのですが、すでに猛暑の日々ですし、ちょっと中途半端な感じもします。冒頭の写真は、吉津屋町にある「ヒマワリ銀座」。今日見に行ったら、一輪がすでに咲いていました。そうそう、立教小学校の脇を通ったとき、クマゼミが鳴いていました。録画しようとしたら、鳴き止んでしまいましたので、証拠はありませんが……。

Dsc09195c_20250704134201  さて、今日も6時45分から散歩へ。住吉神社、九華公園、貝塚公園、内堀南公園、外堀、吉津屋町、京町、寺町と6.0㎞。修行に励んできました(笑)。7時ですでに28.3℃、湿度もほぼ100%でしたから、お陰様で今日も汗びっしょり。

 Dsc08107c_20250704134401 今朝は、出がけには、拙宅マンションのプレイロットには何もいませんでした。途中、住吉神社ではスズメがいたものの、写真は撮れず。このところ、揖斐長良川の中州からはオオヨシキリの鳴き声はあまり聞こえません。七里の渡し跡まで来てようやくスズメの写真が撮れました。

Dsc08160c Dsc08230c_20250704134401  九華公園に着いて、北門を入ったところで堀にアオサギを見つけたのですが、カメラを向けた途端に逃げられました(苦笑)。図体はデカいのに、警戒心はハンパありません。証拠写真も撮れず。近くでカワラヒワ。二の丸跡で、スズメ。

 Dsc08569c_20250704134201 Dsc08643c_20250704134201 相撲場のところで、ドバトとムクドリの若者。このような次第で、今日も鳥果は上がりません。

Dsc08288c_20250704134201 Dsc08430c  しかし、今日もまた、吉之丸堀の上を通る電線にツバメのヒナが集まっていました。堀にかかる橋の上から撮影しているのですが、20m以上先にツバメがいます。

 Dsc08653c_20250704134301 Dsc08669c_20250704134301最大で6羽がいました。2~3家族だろうと思います。ときどき親ツバメがやって来て、エサを与えているようでした。そのシーンも狙ったのですが、残念ながらピンボケ多発。また、チャレンジしましょう。

Dsc08573c_20250704134201 Dsc08747c_20250704134201  代わって、九華公園での昆虫。今日見たのは、シオカラトンボのオス。相撲場近くの堀端をよく飛んでいます。複数を見かけることもあります。近くにはたいていコシアキトンボ。これも複数います。右は、ウチワヤンマ。奥平屋敷跡、二の丸跡などの堀端をパトロールしていますが、ときおりこのように草の先や、石垣の端に止まっています。ほかには、モンシロチョウ、アゲハチョウ、アオスジアゲハ。以前は、ギンヤンマも見ましたが、最近はすっかり見なくなりました。オニヤンマもほとんど見たことがありません(2021年7月3日:オニヤンマにセミの鳴き始め……余談は「神社に行こう!」というアプリ【付記:コロナワクチン接種券、届きました(7/3)】)。

Dsc08902c_20250704134201  貝塚公園、内堀南公園では、スズメくらいしかいません。京町の商店のツバメの巣では、今日は、親ツバメがマジメに巣に就いていました。ただし、向こうを向いており、お尻写真。

Dsc08963c_20250704134201 Dsc09080c_20250704134201  拙宅マンションまで戻ってきたら、ハクセキレイと、スズメが数羽。ハクセキレイは、右の翼に特徴がありますから、いつもの個体。春先まで、九華公園でよく見たものに似ている気もします。

Dsc08197c_20250704134401  Dsc08202c_20250704134401 ところで、九華公園の奥平屋敷跡の花菖蒲園では、作業が進んでいました。すでに土壌改良作業は済んだようで、先日まで植わっていたハナショウブも、短く切りそろえられています。株分けがなされたかどうかは、不明。

Dsc08207c_20250704134401 Dsc08216c_20250704134401  ごく一部には、この切りそろえられたハナショウブが植えられていました。改良された土をクローズアップして撮ったものが、右の写真。といっても、素人ではなんともいえません。

Dsc08823c_20250704134201  冒頭に書きましたように、梅雨明けが宣言されました。週間予報を見ても、ずっと晴れマークが続いています。週末は猛暑日という予報。明日は36℃、明後日は37℃、月曜は38℃となっています。普段から、水分補給、塩分補給、日陰で休む時間を取るなど、熱中症には十分に注意しているつもりですが、明日以降はさらに気をつけないといけません。三ツ又池公園、長島町内、長良川河口堰などにも行きたいところですが、気象情報を見て、よく考えて散歩することにします。 

2025年7月 3日 (木)

アオサギ登場

Dsc07365c_20250703135301  今日も蒸し暑くなっています。今のところ、最高気温は34.0℃(12時43分)。湿度も70%近くあります。今朝は、家事を済ませて、6時55分から散歩へ。住吉神社、九華公園、貝塚公園まで行ったところで、とあることを思い出して、引き返し、参宮通り方面まで往復して帰宅。思い出したことは、どうやら勘違いでした。6.2㎞を歩いて、9時頃帰宅。

Dsc07390c_20250703135301  今日は、拙宅マンションにはハクセキレイは来ていませんでした。ちょっと残念。住吉さんあたりにスズメはいたものの、七里の渡し跡までは、あまり鳥はいません。揖斐長良川の中州のオオヨシキリの声もあまり聞こえず。七里の渡し跡で、ハシボソガラスが4羽。集会中。

 Dsc07432c_20250703135301 Dsc07454c_20250703135301 柿安コミュニティパークで、ムクドリの若者と、スズメ。

Dsc07520c_20250703135401 Dsc07776c_20250703135401  九華公園も相変わらず、鳥は少なくて張り合いがありません。公園に入っても、鳥の鳴き声があまり聞こえないのは、寂しい。スズメと、ドバトが少しずついるくらい。

Dsc07774c_20250703135401  たまにキジバトに行き合います。今日は、ツバメの学校は開催されていませんでした。

Dsc07715c_20250703135401 Dsc07844c_20250703135401  奥平屋敷跡を歩いていたら、すぐ近くからアオサギが飛び立って、ビックリしました。木陰の堀端にいたので、まったく気づかなかったのです。アオサギは、二の丸堀を飛んで東の方に逃げ、朝日丸跡へ行ったようでしたので、追いかけました。朝日丸跡の北西隅にいたのを二の丸跡から撮影しようとしたら、さらに逃げられ、朝日丸跡の北側へ。そこで、この1枚がやっと撮れました(微笑)。アオサギは、私が公園の外周遊歩道を回っていたら、また奥平屋敷跡に戻っていました。それが右の写真。

 Dsc07855c_20250703135401 Dsc07969c_20250703135401 右上の写真を撮っていたら、すぐ近くの桜の木で、コゲラの鳴き声。ちょっと見えにくいところでしたが、何枚かの写真を撮ることができました。ほかには、カワラヒワや、シジュウカラの鳴き声を聞いたのですが、姿は見られず。しかし、まぁ、今日はアオサギと、コゲラを見られましたから、まぁ良し。

Dsc07495c_20250703135401 Dsc07793c_20250703135401   昆虫では、シオカラトンボのオス、メス、コシアキトンボ、ウチワヤンマ、アゲハチョウ、モンシロチョウを見たものの、写真がきちんと撮れたのは、シオカラトンボのオスのみ。野球場の南の堀で甲羅干しをしていたのは、クサガメのように思われます。

Dsc08019c_20250703135401 Dsc07588c_20250703135401  ところで、九華公園の花菖蒲は、今年も芳しくありませんでしたが、奥平屋敷跡の花菖蒲園で作業が行われているのを見ました。昨日から始まったようです。花菖蒲は、いったんすべてを抜いて、雑草を刈り、土壌を改良するのではないかと思われます。

 Dsc07684c_20250703135401ネニバークは、堆肥などを使用した土壌品質改良材のようです。また、ISOCLIT CGは、セラミックス土壌改良材だそうです。花菖蒲園ではある程度の保水性を保ち、弱酸性を保つ必要があるようです。また、花菖蒲は、根がよく張るので、数年に一度は株分けを兼ねて植え替えをすると良いというのですが、ここしばらくはきちんとした手入れをしていませんでした。来年は、期待できるでしょうか。

Dsc07808c_20250703135401  九華公園の東のお宅に、オレンジ色の花が咲いてきました。調べると、ヤブカンゾウのようです。生薬に使われるそうですし、万葉集に「萱草(わすれぐさ) わが紐(ひも)に付く 香具山(かぐやま)の 故(ふ)りにし里を 忘れむがため」と謳われているのが、この花だそうです。

Dsc08025c_20250703135401  参宮通り方面から帰るときに見つけたのは、ムクゲ。ヤブカンゾウも、ムクゲも真夏の花。暑いわけだと、改めて感じます。

Dsc07443c_20250703135201  余談。本日、第27回参議院議員通常選挙が公示されました。三重県選挙区では定数1に対して、自民現職1人を含め、合計4名が立候補を届け出ています。しかし、個人的には、まったく盛り上がらない選挙だと感じています。選挙区ではまぁこの人にという候補はあるのですが、比例区では、入れたいと思う政党が見当たらないのです。給付金や、消費減税は、インフレのときに行ってはいけないという専門家もありますが、それを競ってどうする? 目の前のことだけでなく、社会保障全体をどのように見通して改革するのかといった、もっと根本的な部分について考え直す必要があると思うのですが、そういう公約は見当たらなさそうです。米価高騰など、農政についても同様ですし、その他多くの政策もしかり。また、アメリカの相互関税について、大臣が何度も訪米して交渉していますが、アポなしで行くこともあるといいます。「アポなしで行く」といったら、「飛び込み営業」と何が違うのでしょう? トランプ大統領は「取引(deal)」といっているのに、「交渉(negotiation)」で解決するのでしょうか。FeloというAI検索エンジンで交渉と取引の異同について調べたら、次のように出て来ました。きちんと区別して、ことに当たっているのでしょうね。トランプ大統領は、日本には30~35%の相互関税をかけるといっています。実際にこうなったら、日本には、かなりのダメージとなるはず。

交渉は、異なる立場の人々が意見や条件を調整し、合意を目指すプロセスです。具体的には、以下のような特徴があります。

目的:双方が利益を最大化し、理想的な合意点を見つけることを目指します。
プロセス:意見や条件を引き出し合い、妥協点を探る活動です。交渉は、特に利害が対立する場合において、双方が納得できる結論を導くことが重視されます。

取引は、物やサービスに対して金銭を支払うなど、互いに渡すものと受け取るものがある経済行為を指します。取引の特徴は以下の通りです。

目的:具体的な物品やサービスの交換を行うことです。
プロセス:取引は、通常、価格や条件が明確に設定され、合意に基づいて実行されます。取引は、交渉の結果として成立することが多いですが、交渉そのものではありません。 

交渉と取引の違い

焦点:交渉は合意形成に重きを置き、取引は具体的な交換行為に焦点を当てます。
関係性:交渉は長期的な関係構築を目指すことが多いのに対し、取引は一回限りの関係であることが一般的です。

このように、交渉と取引は異なる目的とプロセスを持ちながらも、ビジネスシーンでは密接に関連しています。交渉を通じて合意が形成され、その結果として取引が成立することが多いのです。

«ツバメの学校と、イソヒヨ3きょうだい

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  • 芝村 裕吏: 関数電卓がすごい (ハヤカワ新書)

    芝村 裕吏: 関数電卓がすごい (ハヤカワ新書)
    関数電卓は持っていますし、その昔は、プログラム電卓で平均値、標準偏差などの計算をする簡単なプログラムを組んで使っていたこともあります。タイトルに惹かれて買ったのですが、ウ~ン、期待はずれでした。計算例が平方根以外にはほとんどありませんでした。関数電卓を片手に、その使い方や、どのような応用ができるかを知りたいと思ったのですが、そういう内容はあまりなくて残念でした。ただこの本を読んでよかったのは、数学の力と計算力とは別物であることが分かったこと。また、計算については、関数電卓などを駆使すればよいということでした。私自身、数学には自信がないのですが、「エェ!?、そうだったっけ?」と思う内容もありました(つまり、間違っているんじゃないの、と思える内容)。 (★)

  • 今尾 恵介: 地名散歩 地図に隠された歴史をたどる (角川新書)

    今尾 恵介: 地名散歩 地図に隠された歴史をたどる (角川新書)
    地名の由来については興味がありますから、この本を手に取ったのですが、読み始めたものの、すぐに「放置」していました。テーマごとに、それに関連する地名が列挙され、その由来について多少の説明(蘊蓄?)が書かれているのですが、列挙されている(例示されている)地名が煩雑で、読むのが面倒になってしまったのです。「地名マニア」の方であれば、これくらい何のそので読み進めたのでしょうが、私にはちょっと難行でした。2年くらい経って、気を取り直して、少々無理矢理に読み進めました。が、「不思議な名称には物語がある」という、帯の謳い文句には、いささか無理があるかなという気がします。物語というのであれば、個々の地名についてもうすこし物語って欲しい気がするのです。ただし、以上は、極めて個人的な感想です。 (★★)

  • piro piro piccolo: 意外と知らない鳥の生活 (コミックエッセイ)

    piro piro piccolo: 意外と知らない鳥の生活 (コミックエッセイ)
    本の帯に「あなたが毎日スルーしている鳥たちの素顔」「カラスも本当は人が怖い」とあります。ほとんど知っている内容でしたが、このように改めて、まとめてあると、いっそうよく分かりました。野鳥観察を始めたばかりの方、野鳥に興味を持ち始めた方には、最適な参考書の1つと思います。身近にいる鳥ばかりが取り上げられていますが、それだけに身近な鳥の行動や、特徴がよく分かって、野鳥がもっと好きになること請け合いです。タイトル通り、まさに「意外と知らない」です。自分では知っているつもりでも、意外と知らないことは多々ありそうです。 (★★★★★)

  • 五味 洋治: 高容姫 「金正恩の母」になった在日コリアン (文春新書)

    五味 洋治: 高容姫 「金正恩の母」になった在日コリアン (文春新書)
    高容姫という女性を知る人は多くはないかも知れませんが、本のサブタイトルにあるように、金正恩の母となった在日コリアンの女性です。北朝鮮では、日本から帰国した人間の社会的地位は低いため、その存在は公的には明らかにされていませんし、「国母」として崇拝されることもありません。これは、金正恩の弱点でもあり、コンプレックスにもなっているかも知れません。大阪の鶴橋で生まれ育った少女の数奇な運命をたどった、力作です。よくぞここまで取材したものだと思います。高容姫の人生をたどることで、北朝鮮の体制、社会、歴史にまで理解が及びます。ほとんど一気読みをしてしまいました。ちなみに、現在も大阪には、金正恩の伯父を始め、親戚が50名以上も暮らしているといいます。このことは、日朝関係の改善や、拉致問題の解決の手がかりになるのではないかという気がします。 (★★★★★)

  • 本郷 和人: 東大生に教える日本史 (文春新書)

    本郷 和人: 東大生に教える日本史 (文春新書)
    別に「東大生に教える」でなくてもよいのですが、この本の元になったのが、東京大学教養学部の学生たちに「暗記不要、歴史を考えるおもしろさを伝えたい」ということで行った連続講義ですから、そういうタイトルになっています。歴史、とくに高校時代に学んだ歴史は、やはり暗記科目でした。あれから50年以上経った今でも、そこから抜けきっていない気がします。そういう意味では暗記ではなく、時代を動かす原動力は何か、誰が時代を変えていくのかという視点から歴史を見て、考えるのは、新鮮です。史実は変わりませんが、それを材料に、自分の視点から、自分の見方で論理を組み立て、自分なりの歴史像を造ってみることを愉しめばよいという著者の考え方をしっかりと身につけられたらよいなというのが、読後感です。 (★★★★★)

  • 木村幹: 国立大学教授のお仕事 ――とある部局長のホンネ (ちくま新書)

    木村幹: 国立大学教授のお仕事 ――とある部局長のホンネ (ちくま新書)
    未だにこういう本を手にするということは、過去の仕事に未練があるのか、と思われそうです。確かに、健康問題がためとはいえ、定年のはるか前にリタイアせざるを得ませんでしたので、未練がまったくないとはいえません。部局長になったことはありませんでしたが、副学部長に相当する立場や、大学の評議員、セクハラマニュアル作成や、セクハラ実態調査を実施する責任者にはなりました。故に、1つの部局内だけではなく、全学的な立場での仕事も経験しました。ごく小さな研究会の会長をしたこともありますし、いくつかの学会で査読委員も依頼されたこともあります。自慢を書いているのではなく、この本の著者の経験と似たような経験もしてきたということです。世間でもたれている大学の教員のイメージは、著者が書いておられるように、実態に即したものというより、先入観がかなり先行したものと思います。現実には、多岐にわたり、大量の仕事、それも本来の業務である教育研究以外の仕事が占める比率が、年々高まっています。われわれが学生だった頃は、まさに古き良き時代でした。独法化されて以降は、教員受難時代といえるかも知れません。日本人は、大学に限らず、小中校ともに、教員に過剰に期待し、酷使していると私は考えています。専門性を尊重し、それが発揮できるような環境条件を整えてこそ、国も民も栄えるような気がします。大学の教員がどのような人達で、どのように働いているかを理解するには、好著と思います。 (★★★★)

  • デジタルカメラマガジン編集部: デジタルカメラマガジン 2025年5月号[雑誌]

    デジタルカメラマガジン編集部: デジタルカメラマガジン 2025年5月号[雑誌]
    ブロ友さんから教えていただきました。昔は、書店でよく立ち読みしていた雑誌です。2025年5月号の特集は、「野鳥撮影超入門ガイド」。内容はもちろん参考になることがたくさんありますが、載っている野鳥の写真がどれもきれいで、驚くくらい。これを眺めているだけでも楽しめるかも知れません。これで¥1,200なら、安い買い物といえるでしょう。 (★★★★★)

  • 日本放送協会,NHK出版: NHK 3か月でマスターする 江戸時代 2025年 1月~3月 [雑誌] (NHKテキスト)

    日本放送協会,NHK出版: NHK 3か月でマスターする 江戸時代 2025年 1月~3月 [雑誌] (NHKテキスト)
    NHKのEテレで放送された、同名の番組のテキストです。今年の大河ドラマ「べらぼう」の関連番組ともいえます。放送を見なくとも、このテキストを通読することによって、江戸時代の概要をおさらいし、さらに、学生時代に学んだ知識をアップデートすることができます。とくに私のように、学生時代から50年近く過ぎたものにとって、昔、教科書で学んだことが、今やまったく書き替えられていることもよくあります。図表、写真も多用されていて、とても分かりやすいものです。 (★★★★)

  • 田中 優子: 蔦屋重三郎 江戸を編集した男 (文春新書)

    田中 優子: 蔦屋重三郎 江戸を編集した男 (文春新書)
    今年の大河ドラマの主人公である蔦屋重三郎について書かれた本ですが、読み終えるのに難儀しました(苦笑)。蔦屋重三郎は、数多くの洒落本、黄表紙、狂歌を世に出し、歌麿、写楽を売り出した人物です。江戸最大のプロデューサーというか、編集者というか。大河ドラマの主人公になるくらいなら読んでみるかと思って、気楽に手に取ったものの、専門書ではないかと思えるような内容、記述で読むのに苦労しました。著者の田中優子さんは、法政大学総長も務めた日本近世文学、江戸文化の大家。 (★★★)

  • 岩波 明: 高学歴発達障害 エリートたちの転落と再生 (文春新書)

    岩波 明: 高学歴発達障害 エリートたちの転落と再生 (文春新書)
    高学歴、高機能の発達障害の方たちの人生は、かなり激しいアップダウンを示すことがよくあります。ダウンした、長いつらい時期を過ごさざるを得ない人達であっても、そこから這い上がり、復活して、成功をつかむことが可能な人達も多くいます。その一方で、長きにわたって低迷した状態から抜け出せない人や、失敗、挫折を何度もくり返してしまう人もいます。高学歴、高機能の人達は、理解がよく、必要な情報に容易にアクセスする能力を持っているのですが、この点がマイナスに作用することもあります。知識量が多くて混乱したり、自分の考えに固執して医師と対立関係になったりすることがあるからです。私自身は、発達障害のある人には、自覚と工夫が必要と考えていますが、この本を読み終えた現在も、その考えに大きな間違いはないと思っています。さらに、発達障害の特性があったとしても、広い意味での環境要因を整えることはとても重要です。専門家による専門的な援助はもちろん、学校、職場の環境調整、家族の適切なサポートなどがそれです。「工夫」をする際には、とくに力量のある専門家からの援助は不可欠です。ASDについては、中核的症状に対する、有効な薬剤がない現状では、心理教育や、認知行動療法、SSTが有用です。ADHDの諸症状には、有効な薬剤が複数ありますし、心理教育や、認知行動療法のアプローチも有用でしょう。苦手なことについてがんばろうとしないことや、自分の得意な事が上手く発揮できたり、活かせたりすることを考えることもとても大切です。この本は、当事者の方やご家族、関わりを持つ教師などの皆さんにとても参考になるでしょう。 (★★★★)

  • 外山滋比古: 人生の整理学 読まれる自分史を書く (イースト新書Q)

    外山滋比古: 人生の整理学 読まれる自分史を書く (イースト新書Q)
    著者は、私の出身高校が旧制中学であった時代の大先輩。『思考の整理学』ほか、多数のベストセラーを書いておられます。この本は、ほかの本を探しに書店に行ったときに見つけて、即買い。自分史を書こうとは思っていませんが、これまでの人生を振り返るのに、何か参考になるかも知れないと思って、買ってきました。「サクセスストーリーのほとんどが退屈」「言いたくてむずむずするところは抑える」「『私』をおさえて『間接話法」で書いてみる」「お手本の文章をみつけて、軟度も読む」「内田百閒『戦後日記』のようにさらっと書いてみる」などなど、首肯するところ多々ありました。 (★★★★)

  • 小松 正: なぜヒトは心を病むようになったのか? (文春新書)

    小松 正: なぜヒトは心を病むようになったのか? (文春新書)
    進化心理学とは、ヒトの心のはたらきを「自然淘汰による進化」という考え方によって統一的に説明しようとする分野です。私が現役の頃から発展してきた、新しい心理学の分野です。この本は、ヒトが陥る自己否定的な状態、他人に対する攻撃性、人間同士の対立や分断など、ネガティブな性質がなぜ進化の過程で残ったのかを考察しています。一言でいうと、それは生存や繁殖と深い関係があるというのです。進化心理学から捉えることで、これら、心のダークサイドがよりよく見えてきます。 (★★★★)

  • 林 望: 節約を楽しむ あえて今、現金主義の理由 (朝日新書)

    林 望: 節約を楽しむ あえて今、現金主義の理由 (朝日新書)
    林望こと、リンボウ先生の本は、昔々、よく読みました。「イギリスはおいしい」などのエッセイは楽しみました。この本のタイトルをネットで見たとき、まさかあのリンボウ先生だとは思ってもみませんでした。リンボウ先生と節約というのが結びつかなかったのです。しかし、読んでみると、まがいもなくあのリンボウ先生の文章でした。ただの節約術の本ではなく、高齢になったときのライフスタイル、生き方について、リンボウ先生の考え方が展開されていました。筋金入りのへそ曲がりにして、頑固者のリンボウ先生らしい生き方です。キーワードを拾っただけでも、その一端が分かります。「銀行は信用してはいけません」「(お金を)知らない人に預ける危険性を考える」「高齢者は見栄を張らない」「冠婚葬祭は義理を欠く」「自然の調整機能に任せる」などなど。私はリンボウ先生ほど変人でも頑固でもないと思っていますが(多少は変人で、融通が利かないという自覚はあります)、なるほどと思ったことは参考にして行きます。 (★★★★)

  • 関裕二: アマテラスの正体(新潮新書)

    関裕二: アマテラスの正体(新潮新書)
    著者の前著『スサノヲの正体』も、興味深く読みました。斬新な着眼点と発想で、思いもかけない結論に至っています。読み物としてはとてもおもしろいという点で、☆を5つとしました。ネタバレになりますから、詳しいことを書くのは控えておきますが、著者は、伊勢神宮に祀られているのは、いわゆる「天照大神」ではなく、別の霊威の強い(祟る)、二柱の神だとしています。祟るが故に、伊勢に放逐されたのだと主張するのです。ただ、著者の肩書きは、歴史作家にして、武蔵野学院大学日本総合研究所スペシャルアカデミックフェローであり、仏教美術に関心をもち、奈良に通ううち、独学で日本古代史を研究したということですから、現在の歴史学や考古学が明らかにした内容と整合性がとれている主張なのかどうかは、私には判断はできかねます。それ故、「読み物としてはおもしろい」と評価しています。 (★★★★★)

  • 小塩真司: 「性格が悪い」とはどういうことか ――ダークサイドの心理学 (ちくま新書)

    小塩真司: 「性格が悪い」とはどういうことか ――ダークサイドの心理学 (ちくま新書)
    タイトルに惹かれて読みました。ただし、初めにお断りしておきますが、図表こそないものの、心理学の専門書といっても良いくらいの、分厚い記述になっていますので、馴染みのない方にとっては読みやすいものではありません。「性格が悪い」ことについて、最近研究が進んできた「ダークな性格」を中心にまとめられています。ダークな性格とは、マキャベリアニズム、サイコパシー、ナルシシズム、サディズムの4つの特性です。これらの特性とリーダーシップ、社会的成功との関連、身近な人間関係中でのダークな性格、ダークな人物の内面、ダークな性格の遺伝、ダークさとは何かについて、文献を引用しつつ論じられています。その上で、性格の良し悪しは、その内容ではなく、どのような結果に結びつくかで判断されるというのが、著者の結論でした。 (★★★★)

  • 和田 秀樹: 老いるが勝ち! (文春新書)

    和田 秀樹: 老いるが勝ち! (文春新書)
    和田秀樹さんは、もともと高齢者専門の精神科医です。浴風会病院というところで35年間勤務され、6,000人以上の高齢者の方を診てこられました。その臨床経験から、高齢者については、理屈通りに行かないと思うことがたくさんあるといっておられます。タバコをたくさん吸っていても100歳まで生きる人もいれば、検査データはすべて正常なのにガンで亡くなる人もいるのだそうです。医者にいわれて血圧その他に注意していたのに、脳卒中を起こす人もいます。和田さんはこの本で80歳を過ぎたら我慢せず、好きな物を食べ、行きたいように生きることを勧めています。また、医療に関わらない方が長生きできる共書いています。不摂生を勧めておられるわけではありませんが、常識にとらわれず、自由に生きた方が楽しみも見つかってよいのではないかと思います。養老孟司先生流にいえば「なるようになる」のですから。 (★★★★★)

  • 彬子女王: 赤と青のガウン オックスフォード留学記 (PHP文庫)

    彬子女王: 赤と青のガウン オックスフォード留学記 (PHP文庫)
    彬子女王殿下の英国留学記です。彬子女王は、ヒゲの寛仁親王のご長女。殿下は、女性皇族として初めての博士号をオックスフォード大学で取得されました。この留学記は、ネットで話題になっていましたので、ぜひとも読んでみたいと思っていました。今上天皇の「テムズとともに」も読んだことがありますが、皇族の皆様は、どなたも誠実で朗らかで、それでいてユーモア溢れるお人柄をお持ちのようですが、殿下も同様でいらっしゃり、それがよく感じられる文章で楽しく拝読し、爽やかな読後感を持ちました。 (★★★★★)

  • 石井光太: ルポ スマホ育児が子どもを壊す

    石井光太: ルポ スマホ育児が子どもを壊す
    タイトルに惹かれて買ったのですが、帯にあるように「衝撃の現場報告」でした。この本に書かれているエピソードのうち、いくつかはこれまでにもマスコミ報道などで接していましたが、これだけのことがらが一度に示されると圧倒されます。現代の子どもたちは、まさに私たちが知っている(知っていた)子どもではなくなっているといえるようです。たとえば、「2歳児のネット利用率は58.8%」「子守歌はアプリで聞く赤ちゃん」「ヘッドガードの制服化」「教室の『アツ』に怯える小学生」「褒められ中毒はエスカレートする」などなど。スマホが登場して16年でその影響は大ですが、子どもたちの特徴に影響しているのはスマホだけではなく、現代社会や、大人達のありようも大きく影響しているといえます。「『将来の夢は交通整理のバイト』と言う女子高生」などはその例でしょう。私が教えている学生も、「『アツ』がすごい」ということがあり、いったい何だ?と思っていましたが、よく分かりました。すでに若い先生方は、デジタル・ネイティブ世代になっていますし、この本に登場する若者達が社会に出て、その中核を担うのも遠い将来のことではありません。これらの若者は、高い情報処理能力を持ち、周囲に適応する力もあり、コンプライアンス能力も高いのですが、それらを認めた上で、彼らが自立した大人になるために何が必要か見極め、それを提供することが必要とされるのでしょう。その意味では、大人の世代にも彼らを適切に理解し、必要な支援を提供する責任があります。 (★★★★)

  • 養老 孟司, 中川 恵一: 養老先生、再び病院へ行く

    養老 孟司, 中川 恵一: 養老先生、再び病院へ行く
    『養老先生、病院へ行く』の続編です。医療とは距離をとっておられる養老先生が、再診のため1年3ヶ月ぶりに東大病院に行かれました。大病から復活された今だからこそ語ることができる老い、医療、健康、死との付き合い方について、養老先生ご自身と、教え子にして主治医の中川恵一先生がお書きになっています。養老先生のスタイルをそのまままねすることは、凡人には不可能であり、よろしくはありません。しかし、健康についての考え方や、死についてのとらえ方などはとても参考になります。私が啓蒙されたことがらは、「健康法は人の数だけ存在する」「養老先生は抜け道の天才」「不連続な体調の変化に気をつける」「具合が悪いときは一週間様子を見ると医者に行くべきかどうか分かる」「お酒はもはや百薬の長ではないが飲む飲まないは自分で決めてよい」などでした。 (★★★★★)

  • 宮口幸治: 歪んだ幸せを求める人たち―ケーキの切れない非行少年たち3―(新潮新書)

    宮口幸治: 歪んだ幸せを求める人たち―ケーキの切れない非行少年たち3―(新潮新書)
    「ケーキの切れない非行少年たち」シリーズの3冊目です。本の帯には「『幸せを求めて不幸を招く人』の戦慄ロジック」とあります。「みんな幸せになりたい」という動機は万人がもつものでしょう。しかし、幸せの形は人それぞれですし、幸せになりたいと強く願うものの、かえって生きづらさや苦悩を抱える人たちもたくさんいます。著者は、人は幸せになりたいが故に、結果的に他人が不幸になることでもやってしまうといいます。さらに、幸せになりたいのだけれど、そのやり方がよくない」と考える、結果的に他人を不幸にする人たちを理解できるともいいます。著者が長年関わってきた非行少年達にもそれは共通するそうです。歪んだ幸せを求める人たちの背景にある要因として、著者は、怒りの歪み、嫉妬の歪み、自己愛の歪み、所有欲の歪み、判断の歪みの5つの歪みを取り上げ、事例も含めて考察しています。これを読むと、こうした5つの歪みは、ごく普通の人びとも多少とももっているものといえます。最終章では、自分と他者の「ストーリー」という概念を用いて、歪んだ幸せを求める事についてどう向き合えばよいか、提案されています。 (★★★★)

  • 森永 卓郎: 書いてはいけない

    森永 卓郎: 書いてはいけない
    他の本を買いに行った時、書店で平積みになっていましたので、思わず買ってしまいました。メディアのタブーに触れつつ、現在の日本が凋落している要因を3つ指摘しています。サブタイトルは、「日本経済墜落の真相」となっています。3つは、ジャニーズの性加害、財務省のカルト的財政緊縮主義、日本航空123便の墜落事件。この3つについては、関係者は皆知っているものの、触れてはいけない、本当のことをいってはいけないタブーになっているといいます。メディアで触れたら、瞬時にメディアには2度と出られなくなるそうです。ジャニーズ問題は、BBCの報道のためにオープンになってしまいましたが、著者の森永さんは、ご自身が病を得られたこともあって、現状を打破するためにこの本を書かれました。財務省による必要以上の財政緊縮政策と、日航123便の事故のお陰で日本がアメリカに対してどんどん主権を失っていったことが、日本経済の衰退の主たる要因と主張しています。たぶんそれは本当だろうなというのが、私の読後感。 (★★★★)

  • 立木 康介: フロイト『夢判断』 2024年4月 (NHKテキスト)

    立木 康介: フロイト『夢判断』 2024年4月 (NHKテキスト)
    何を今さら勉強しているのか? と思われるかも知れませんが、ちょっと前に流行った言葉でいえば、リスキリングに相当するかも知れません。学生時代に読みましたが、しっかり理解したかといえば、アヤシいのです。学生時代からは50年近い月日が経っていますので、その後の研究成果も含め、新しいことがあるだろうと思ったのです。100分de名著というNHK Eテレの番組のテキストです。講師の立木先生は、パリ第8大学で精神分析の博士号を取得され、京大人文科学研究所の教授。精神分析は「昨日までとは違う自分を手に入れるために行う」とおっしゃっていました。この番組でもっとも印象に残ったのは、あの有名な「エディプス・コンプレックス」よりも、今日、重要なフロイトが提案した概念は、「両性性」であるということでした。これは、いかなる個人も与えられた解剖学的性にしばられないセクシュアリティの自由を持つことをうたうものです。この視点に立てば、同性愛も、トランスジェンダーもいわば当たり前の存在であるということになります。これらを踏まえると120年間に書かれた「夢判断」の内容は、きわめて今日的な意義を持ってくると再認識する必要があります。 (★★★★★)

  • 諸富 祥彦: NHK「100分de名著」ブックス フランクル 夜と霧

    諸富 祥彦: NHK「100分de名著」ブックス フランクル 夜と霧
    フランクルのこの本は、改めて紹介するまでもないほど、有名な本です。私も学生時代、霜山徳爾先生の翻訳で読みましたが、ことばでは書き尽くせないほどの衝撃を受けたことを、いまでもよく覚えています。第二次世界大戦中にナチスの強制収容所に収監された経験をもとに、精神医学者・フランクルが、人生の目的を明確にし、その実現に向けて没頭する心理療法を紹介する本です。原題を直訳すると「それでも人生に然りと言う:ある心理学者、強制収容所を体験する」となります。実存心理学の名著であり、極限の環境におかれたとしても、何かが、あるいは、誰かがあなたを待っているということを主張しています。絶望して終わるのではなく、人生が何をわれわれに期待しているのかが問題であり、私たちはそれを学ぶことが重要だとしています。何度か読み直すことによって、人生への理解が深まる気がします。 (★★★★★)

  • 松田 忠徳, 増田 晋作: 枕草子の日本三名泉 榊原温泉

    松田 忠徳, 増田 晋作: 枕草子の日本三名泉 榊原温泉
    榊原温泉は、全国的に有名とはいえないかも知れませんが、名湯です。それは、枕草子に「湯は七栗の湯 有馬の湯 玉造の湯」にある、七栗の湯が榊原温泉と考えられるからです。最近、日本三名泉といえば、有馬温泉/兵庫県、草津温泉/群馬県、下呂温泉/岐阜県とされますが、枕草子に取り上げられたのはそれよりも古く、「元祖日本三名泉」といえます。榊原温泉の湯は、肌がきれいになる「美人の湯」というだけでなく、抗酸化作用もある健康の湯でもあります。この本は、日本一の温泉教授・松田先生と、地元を知り尽くした増田さんの共著で、「何もない」といわれていた榊原温泉の魅力を語り尽くしています。ちなみに、私にとっては家内の実家を知る上で格好のガイドブックです。 (★★★★)

  • 文藝春秋: 定年後に読む不滅の名著200選 (文春新書)

    文藝春秋: 定年後に読む不滅の名著200選 (文春新書)
    この本の帯には「これが定年後の知の道しるべ!」とありますが、私自身はさほど大上段に構えたつもりで読んではいません。どのような本が選ばれているかにももちろん興味はあったのですが、それらがどのように紹介されているかといった方面に興味があって読みました。本を紹介している方々はいろいろな分野で功なり、名を挙げた方ばかり。それらの方がどんな本を読み、どのように唱歌していらっしゃるかが知りたかったのです。ちょっと邪道な読み方ではありましたが、しっかりと楽しめました。 (★★★★)

  • 石田泰弘(編著): 街道今昔 佐屋路をゆく (東海の街道2) (爽BOOKS 東海の街道 2)

    石田泰弘(編著): 街道今昔 佐屋路をゆく (東海の街道2) (爽BOOKS 東海の街道 2)
    さほど本格的に取り組んでいるわけではありませんが、昔の街道を歩くのは好きです。この本のテーマである佐屋路(佐屋街道)も歩きたいと思って調べています。佐屋路は、東海道佐屋廻りとも呼ばれたように、東海道の迂回路でした。江戸時代に東海道宮宿と桑名宿の間を、陸路万場宿、佐屋宿の陸路を経て、佐屋から桑名宿への水路三里の渡しによって結んでいた街道です。実際に歩いて書かれたと考えられますが、旅人目線で書かれたウォーキングガイドです。津島街道、高須道も取り上げられています。部分的には歩いたところがありますが、佐屋路はいずれ、歩いてみたいと思い、計画中ですので、とても参考になりました。実際に歩かなくとも、歴史読み物としても楽しめます。 (★★★★★)

  • 柳瀬博一: カワセミ都市トーキョー 【電子限定カラー版】 (平凡社新書1049)

    柳瀬博一: カワセミ都市トーキョー 【電子限定カラー版】 (平凡社新書1049)
    東京都心にたくさんのカワセミが棲んでいるというのは、最近割とよく知られるようになっています。清流の鳥というイメージがあるかも知れませんが、東京の「野生」環境をうまく利用して繁殖もしています。そのカワセミが暮らす街は東京屈指の高級住宅街ばかりだそうです。すなわちカワセミも、人間も好む環境は同じというのです。カワセミが暮らす街は、人間にとってもよい街ということです。カワセミの存在に気付いたことから、「小流域源流」をキーワードに「新しい野生」と「古い野生」の繋がりを論じています。カワセミの生態も詳しく観察されていますので、私も今までよく知らなかったことが多々書かれていて、興味深く読みました。 (★★★★)

  • 内田 樹: コモンの再生 (文春文庫)

    内田 樹: コモンの再生 (文春文庫)
    私は、内田樹先生の評論が好きで割とよく読みます。「コモン(common)」とは、形容詞としては「共通の、共同の、公共の、ふつうの、ありふれた」という意味ですし、名詞としては「町や村の共有地、公有地、囲いのない草地や荒れ地」を意味します。昔は、ヨーロッパでも日本でも村落共同体はそういう「共有地」を持っていました。コモンを管理するには「みんなが、いつでも、いつまでも使えるように」という気配りが必要になるのですが、近代になって怒った「囲い込み」によって「コモンの私有化」が起こり、村落共同体が消え、集団的に維持されていた儀礼、祭祀、伝統芸能、生活文化が消えてしまったのです。著者は、このコモンを再生することが市民の原子化、砂粒化、血縁、地域共同体の瓦解、相互扶助システムの不在という索漠たる現状を何とかするために必要と考えています。ちなみに、マルクスとエンゲルスによるコミュニズムは、著者によれば「共同体主義」と訳した方がよく、彼らは「コモンの再生」が必要と提言したといいます。「共産主義」と訳されてしまったがため、なんだかよく分からないことになっているのです。「共有主義」あるいは「共同体主義」と意訳してくれていたら、もろもろが変わっていたかも知れないという話には、膝を打ちました。 (★★★★★)

  • 本田 秀夫: 知的障害と発達障害の子どもたち (SB新書)

    本田 秀夫: 知的障害と発達障害の子どもたち (SB新書)
    児童精神科医の本田先生の最新刊です。今回は知的障害が取り上げられています。これまでの本田先生の御著書では、発達障害が主に取り上げられてきたのですが、実は知的障害を持つ子どもたちも一定数存在していますし、発達障害と知的障害を合わせ持つ子どもたちもいます。その意味で、発達に困難のある子どもたちのことをきちんと理解して、適切な支援をする上では、両者を視野に入れることが重要です。著者は、知的障害の支援では、「早く」と「ゆっくり」がキーワードになると書いておられます。これは私もそうだと思います。可能な限り早期から支援を受けた方がよく、一方で、発達のスピードに合わせて「ゆっくり」としたペースで支援をすることが大切になります。発達障害の子どもたちにも「本児のペースに遭わせた支援が必要」とおっしゃる方がありますが、発達障害の子どもたちの理解/支援の上でのキーワードは「アンバランス」です。この本は、発達が気になるお子さんをお持ちの保護者の方、特別支援教育に携わる教員の方々にとって、基本的なテキストといえます。 (★★★★★)

  • BIRDER編集部: お手本でわかる!野鳥撮影術 (BIRDER SPECIAL)

    BIRDER編集部: お手本でわかる!野鳥撮影術 (BIRDER SPECIAL)
    バードウォッチングや野鳥撮影を趣味にしています。とはいえ珍鳥を追うのではなく、主に自宅近くを散歩しながら、いわば「定点観測」のように野鳥を見ています。自分の写真の撮り方を振り返ると、図鑑的に撮ることがほとんどです。なぜそうなのかを考えてみると、研究者の端くれであったことが関わっている気がします。つまり、写真を撮ることを、観察した記録やデータと見ているからではないかということに思い当たりました。野鳥撮影の「幅を広げたい」と思っていたら、この本が出版されました。ざっと目を通したところ、「色とりどりの花と鳥」「木の実レストラン」「やわらかい表情を追う」などさまざまなテーマで鳥とその周辺を撮る方法が載っています。これを参考に、自分の野鳥写真の世界を広げられたらいいなと思える本です。 (★★★★★)

  • 磯田 道史: 磯田道史と日本史を語ろう (文春新書)

    磯田 道史: 磯田道史と日本史を語ろう (文春新書)
    磯田道史さんが、さまざまな分野の達人と歴史についての論賛をしたのをまとめた本です。論纂とは、①人の徳行や業績などを論じたたえること、②史伝の終わりに著者が書き記した史実に対する論評のこと。異分野の専門家同士が議論をすることによって生まれるものは、別次元となり、大変興味深いものとなります。この本がその論より証拠。養老孟司さんとの論賛からは「脳化社会は江戸時代から始まった」という話が出て来ています。忠、孝、身分などは、シンボリズムであり、それらは見たり、触れたりできません。また、関東大震災に遭遇したことは、被害に対する鈍感さをもたらし、それが太平洋戦争につながったという指摘には、なるほどそういう面も確かにありそうだと思わされました。その他、歴史や人間について、実にさまざまな、新しい見方が示され、大変おもしろく読み終えました。 (★★★★★)

  • 保阪 正康: 近代日本の地下水脈 I 哲学なき軍事国家の悲劇 (文春新書 1440)

    保阪 正康: 近代日本の地下水脈 I 哲学なき軍事国家の悲劇 (文春新書 1440)
    本の帯に「『水脈史観』で日本の失敗を読み解く」とあります。「水脈史観」という概念には初めて接しましたが、「攘夷のエネルギーは、いまも日本社会の根底に流れている」という見方です。明治維新後、日本がとりえた国家像は、欧米型帝国主義国家、道義的帝国主義国家、自由民権国家、米国型連邦制国家、攘夷を貫く小日本国家の5つであったが、哲学なきまま欧米型帝国主義国家の道を突き進み、軍事中心の国家作りを推し進めたことが、戦前の日本の失敗の原因であったというのが著者の主張です。それは確かにそうだと思いますが、私には、ほんのサブタイトルにある「哲学なき国家」ということが、現代日本の様々な問題の背景にあるような気がしてなりません。 (★★★★)

  • 佐伯 泰英: 陰流苗木(かげりゅうなえき)~芋洗河岸(1)~ (光文社文庫)

    佐伯 泰英: 陰流苗木(かげりゅうなえき)~芋洗河岸(1)~ (光文社文庫)
    今回も特別に時代小説を取り上げます。この2つ前の本に佐伯泰英さんの「恋か隠居か 新・酔いどれ小籐次(二十六)」を取り上げ、これは佐伯さんの300冊目の「文庫書き下ろし小説」だと書きました。今回のこの本は、301冊目です。しかも、80歳を越えて、さらに新しいシリーズを始められたのです。美濃を食い詰めた浪人・小此木善治郎が、職なし、金なし、住むあてなしながら、剣の達人にしてとぼけた侍であるものの、なんとも頼りになる存在で、親切な住人や大家によって受け入れられた長屋の秘密と謎の渦に巻き込まれるという設定。これまたおもしろそうなシリーズです。毎月刊行で、全3巻の予定とか。第2巻が待ち遠しい内容です。 (★★★★★)

  • 養老孟司, 鵜飼哲夫: なるようになる。 僕はこんなふうに生きてきた(中央公論新社)

    養老孟司, 鵜飼哲夫: なるようになる。 僕はこんなふうに生きてきた(中央公論新社)
    養老先生の新刊が出たというので早速入手し、ほぼ一気に読み終えました。「はじめての自伝!」といううたい文句で、帯には「虫と猫と、バカの壁。考え続けた86年」ともあります。養老先生は、かなりしつこい性格でいらっしゃるようで、疑問に思ったことは「まぁいいか」などと思わず、考え続けてこられたそうです。その結果が、これまでのユニークな著作に結実しています。それはさておき、考え続けた結果、「なるようになる。」というのが、養老先生の現時点での結論だそうです。「なるようにしかならない」ではなく、「なるようになる。」のです。物事は、はっきりとした目的意識があって進むのではないので、「なるようになる。」なのです。忘れてしまったような些事がその後の人生を動かしてきたかもしれないともあります。なるほどと、この本を読み、養老先生の来し方をいささか知ると、納得できます。というか、納得した気になっているだけかも知れませんが…… (★★★★★)

  • 佐伯 泰英: 恋か隠居か 新・酔いどれ小籐次(二十六) (文春文庫)

    佐伯 泰英: 恋か隠居か 新・酔いどれ小籐次(二十六) (文春文庫)
    佐伯泰英さんは、この本で「文庫書き下ろし小説」というジャンルで300冊刊行を達成されました。佐伯さんの時代小説はすべて読んでいます。まさにストーリー・テラーといえる作家で、実に読み応えのある時代小説をたくさん書いておられます。このシリーズは、いったん完結となったかと思ったのですが、この「恋か隠居か」で復活しました(と理解しています)。隠居を考える小籐次ですが、小籐次親子に挑戦状が届くところから始まる物語。今回も楽しめました。 (★★★★★)