お知らせ

  • データの移行について
    2005年10月26日のブログ開始当初から、2024年12月31日までの記事は、「猫の欠伸研究室(アーカイブ)」に移行しました(http://blog.livedoor.jp/taichimaru151/)。 このココログの「猫の欠伸研究室」には、2020年1月以降の記事を残し、2019年12月以前の記事は削除しました(2020年1月1日から2024年12月31日までの記事は、両方にあります)。

レンズを通した自然観察

  • この「レンズを通した自然観察」ということばは、恩師のお一人が、私の趣味を形容しておっしゃったものです。2023年2月7日のブログに書きましたが、実はときどき思い出していることばです。お世話になった先生方はたくさんいらっしゃいますが、この恩師は、就職のことから学位論文の執筆、審査に至るまで本当にお世話になった先生です。「写真の撮り方を指南してもらいたい」ともおっしゃったのですが、これはお世辞と理解しています。私はほぼ隠居状態となって10年以上になりますが、今、改めてこのことばをかみしめています。この先生には結婚式の際に「理論と臨床をつなぐ仕事をするように」ということばをいただきました。体調を崩してそれには十分に応えられませんでしたので、せめてこの「レンズを通した自然観察」については、極めるとまでは行かないにしても、もう少し精進したいと考えています。

ブログ名の由来

  • ブログ名の「猫の欠伸研究室」は、中日新聞の夕刊に連載されている「紙つぶて」というコラム(平成22(2010)年1月13日)に、元新党さきがけ代表の武村正義さんが書いていらっしゃった「人生は猫の欠伸である」というコラムによります。武村さんは、“チベットで鳥葬を取り仕切る僧侶が、「人の生涯は猫の欠伸のようなもの」と語った”と書いていらっしゃいます。「猫の欠伸のようなもの研究室」としたかったのですが、ちょっと間延びしますので、「猫の欠伸研究室」とした次第です。「研究室」とつけたのは、過去、大学に勤めていたことがあるということやら、知らないこと、分からないことがあると何でも調べずにはいられない性分であること、屁理屈、講釈が大好きであることからであります。しかし、「人生の研究をしている」のではありません。「大所高所」からのご高説を開陳できるほどの力量はないが故、「小所低所」からの戯れ言をつぶやくのが精一杯(苦笑)。身の程に合わせ、勝手なことを書き綴っていますので、御用とお急ぎでない皆様には、今後ともご交誼のほど、お願いいたします。是非ともコメントを頂戴し、少しでも世間を広げたいと熱望しております。

モットー

  • 座右の銘というほど立派なものはありませんが、過去に体調を崩し、療養生活を送った経験から、私なりのモットーをつくっています。その一つは、「淡々と飽きもせず……」です。自分では、「……」と余韻を残しているところが気に入っています。こだわりすぎや、やり過ぎはよくありません。若い頃はムキになってやったこともありますが、今はこのように「淡々と飽きもせず……」が自分に合っていると思っています。もう一つは「晴耕雨読」ならぬ「晴歩雨読」です。マンション暮らし故、耕すところはありません。代わりに歩いています。そして、最近(令和3(2021)年に入った頃から)追加したのが、「散歩生活、ときどき仕事」。NHKのテレビ番組に「晴れ、ときどきファーム!」というものがあります。これのもじり。浅学非才の身ですので、ご交誼の上、いろいろとご教示をお願いします。

2025年1月17日 (金)

イカル、再登場

Dsc08807c_20250117153801  朝は3.1℃とあまり冷えませんでしたが、日中は最高気温が7.9℃と、さほど上がってはいません。日中は雲が広がる時間帯もありましたが、おおむね晴れ。今朝も、7時半から散歩へ。いつものように、住吉神社、中橋、九華公園、内堀公園、京町、寺町と歩いてきました。いったん帰宅して、駅方面へ用事に出かけ、歩いたのは合計7.8㎞。

Dsc07124c_20250117154001  住吉入江にはオオバン、住吉水門あたりにはヒドリガモが5ペアとメス1羽がいました。左の写真のハクセキレイは、堤防工事の迂回路で見かけたもの。この近くにサザンカの花が咲いていますが、そこにはメジロが来ていました。七里の渡跡にもオオバンが2羽、カンムリカイツブリが1羽。しかし、この時間帯、まだ陽があまり当たらず、写真は割愛。

Dsc07238c  柿安コミュニティパークに来たら、あの「キーコーキー」という鳴き声が聞こえてきました。堀にある排水ポンプ近くの木に5羽ほどのイカル。もっと近寄って写真を撮ろうとしたら、三之丸公園へ逃げられました。

Dsc07304c_20250117154001 Dsc07327c_20250117154001  中橋。今日も、ゴイサギ、ホシゴイたちは、木の奥に隠れています。確認できた限りでは、ゴイサギ、ホシゴイともに4羽ずつ。

Dsc07737c Dsc07763c_20250117154201  九華公園には7時55分着。管理事務所南を奥平屋敷跡に向かって歩いていたら、イカルが鳴き声とともに20羽以上、北に向かって飛んでいくのが見えました。奥平屋敷跡にはもういないかと思ったのですが、幸い5羽がまだいました。イカルは、私の好みの鳥です。ある程度写真を撮ったら、これらのイカルも北の方へ移動していきました。

Dsc07897c_20250117154201 Dsc07914c_20250117154201  奥平屋敷跡は今日も静かで、小型の野鳥でここにやってきたのは、ハクセキレイが2羽。コゲラも2羽、カワラヒワが4羽やってきたのですが、上手く撮れず。

Dsc07947c_20250117155601 Dsc07997c_20250117155601  さらにしばらく待っていたら、イカルがまた戻ってきました。10羽弱。散歩&鳥見友達のOさん、Yさんもイカルがしっかりと見られ、大喜び。

Dsc08291c_20250117153901  朝日丸跡を歩いていたら、野球場南の堀にアオサギが降りていました。奥平屋敷跡にいるとき、上空をアオサギが通過していきましたから、それかも知れません。

Dsc08560c Dsc08670c_20250117153901  鎮国守国神社を通って、北門へ。ここにあるサザンカの花には、最近、メジロがよく来ます。しかし、よく動きますし、木の奥で花の蜜を吸っていることも多く、手強い。今日もまともに取れたのは、これくらい。その近くで、コゲラ2羽。

Dsc07489c_20250117154001 Dsc08217c_20250117154301  カモ、今日は、キンクロハジロが50羽、ハシビロガモが10羽あまり、ヒドリガモが1ペア、ホシハジロのオスが1羽。ほかにはオオバンが1羽。

Dsc08228c_20250117154301 Dsc08251c_20250117154301  ユリカモメは45羽ほど。今日もOさんが橋の上でパンの耳を与えました。最近は、欄干の上にパンを置くのですが、ユリカモメたちもだんだんと上手にパンの耳を撮るようになりました。

Dsc08123c_20250117154201  さらに、以前は、橋の上に落ちたパンの耳を拾うことができなかったのですが、降りてきてうまくくわえるようにもなっています。ドバトたちもおこぼれをもらおうとやってくるのですが、パンの耳が1cmあまり四方の大きさに切られていますので、ドバトはそのままでは食べられません(もう少し小さくする必要があります)。

Dsc08222c_20250117160601  Dsc08089c_20250117154201あまり勧められたことではありませんが、Oさんのエサやりのお陰で、ユリカモメたちのいろいろなシーンを撮ることができています。

Dsc07443c  オマケは、カワウさん。冬になると、九華公園にたくさん集まってきます。今日は、40羽近くが神戸櫓跡の松の木にいました。

Dsc08754c_20250117153901  内堀公園では、ジョウビタキのオス。やってきたのを見つけたとき、ちょうどカメラのバッテリーが切れてしまい、焦りましたが、しばらく逃げずにいてくれました。

Dsc07131c_20250117161801  ところで、明日は、近鉄ハイキング「旧伊勢街道で歴史探訪 新春!海の幸ハイキング」があります。行こうかとも思っていたのですが、以前、ほとんど同じコースに参加していますし(2019年2月2日:20190202近鉄ハイキング「名所・旧跡めぐり お江の里と海の幸」へ(予告編))、このあたりの伊勢街道は何度も歩いていますので、「まぁいいか」という気持ちに傾きました。近鉄ハイキング、JRさわやかウォーキングに参加し始めて7年あまり(最初は、2017年11月25日:どういうわけか、JRさわやかウォーキングへ……~四日市市制120周年記念~ 家族みんなで楽しめる四日市旧港街歩き)、三重県北中部で開かれる企画には、行き尽くしたとはいいませんが、ほとんど行っています。同じコースでも行きたいのは、「酒蔵みてある記」くらい(笑)。

2025年1月16日 (木)

今日もカワセミに出合えました

Dsc05334c_20250116155101 Dsc05338c  曇りときどき晴れで、気温は0.9~9.2℃。陽が当たると暖かいのですが、陰ると冷える感じです。今朝もいつも通りに7時半から散歩へ。住吉神社、九華公園、貝塚公園、内堀公園、京町、寺町と6.2㎞。住吉神社から七里の渡跡へ行く堤防道路は、今月末まで工事中で、最近は、船津屋さんの方へ回り道をしています。冒頭の2枚の写真は、散歩に出たときのもの。藤原岳は白くなっています。

Dsc05369c_20250116155101  住吉ポンプ場のところにキンクロハジロのオスが3羽。揖斐川にはカンムリカイツブリがあちこちに浮いているのが見えました。オオバンも2羽。

Dsc05444c_20250116155101  七里の渡跡にもカンムリカイツブリ。ほかには、キンクロハジロのメス1羽に、ヒドリガモが1ペア。ヒドリガモは上陸してお休み中。

Dsc05539c  蟠龍櫓近くまで来たら、長良川の上空あたりをカワウの大群がいくつか、上流に向かって飛んでいくのが見えました。冬になると、こういう大群をなして飛んでいるのをときどき見ます。

Dsc05592c Dsc05559c_20250116155101  三の丸水門のところで、今日もジョウビタキのメス。柿安コミュニティパークで見つけて、ここまで追いかけました。柿安コミュニティパークの堀には、メスのキンクロハジロが2羽。

Dsc05805c_20250116155101  九華公園には8時前に到着。管理事務所の南にある花菖蒲園で、ジョウビタキのオス。Dsc05860c_20250116155101 奥平屋敷跡では、カワラヒワ。

Dsc06881c_20250116155001  辰巳櫓跡の松の木に、アオサギ。久しぶりです。最近、九華公園にはアオサギはたまにしか姿を見せません。

Dsc06865c_20250116155001  公園内を半周して、散歩&鳥見友達のOさんと分かれたら、本丸跡の花菖蒲園のところでカワセミ。「今日は、野鳥があまりいませんね」「でもmamekichiさんは、巡り合わせが良いから、まだ何かを見つけるかも」と話した直後でした。今日もラッキーでした。

Dsc06641c_20250116155101  九華公園の北門近くのサザンカの花には、メジロが良くやってくるようになりました。ただ、「サザンカにメジロ」はなかなか手強い(苦笑)。

Dsc05672c Dsc06553c  カモは、今日は、キンクロハジロが37羽、ハシビロガモが12羽(左の写真はオス)、ヒドリガモが1ペア、ホシハジロのオスが2羽(右の写真)。

Dsc06904c_20250116155001 Dsc06479c  ユリカモメは、最近になく多く、75羽もいました。堀にかかる橋の上に立つと、急いでやってきます。

Dsc06082c Dsc06104c  Oさんがいつものようにパンの耳を持ってきて与えると大騒ぎ。Oさんは、橋の欄干にパンの耳を置くのですが、以前は、それがなかなか上手に取れなかったのに、最近はけっこううまく取っていく個体が出てきました。

Dsc06997c_20250116155001  拙宅マンション前まで戻ってきたら、住吉入江にカンムリカイツブリが来ていました。

Dsc06918c  ところで、昨日の授業のQ&Aは、今朝早くに起きて取り組み、ほぼ完成。散歩から帰って仕上げ、しばらく時間をおいてチェックと修正を済ませ、すでに助手の先生にメールで送って、印刷をお願いしました。このQ&Aを作るのも、来週の1回で終了。

Dsc06934c_20250116155001  もう一つ。覚え書き。仕事柄、大学院生の時からいくつもの専門学会の会員になって、それなりの活動をしてきました。多いときには、10数もの学会の会員でした。退職したときにかなり整理したのですが、残っていた2つの学会も、70歳になりますし、臨床活動からも引退し、非常勤講師も定年を迎えるのを機に退会することにしました。今回退会した学会の1つは、学会創立当時から参加し、研究大会を主催したり、論文の査読委員を務めたりした経験もあり、いささかの感慨もありますが、「老兵は消え去るのみ」であります。スイセンの花は、九華公園外周遊歩道の東にあるお宅で咲き始めました。

2025年1月15日 (水)

三重県総合博物館で「三重の実物図鑑 2025年新春企画展示 三重のヘビたち」と、さんちゃんの動くところを見てきました

250115093136662c  水曜日、江戸橋での非常勤の授業です。今日で後期14回目。朝、家を出る前には少し雨。江戸橋駅を降りたら、道路が濡れていましたから、雨が降ったようでしたが、通勤には支障なし。今日の出席率は、70%弱とやや増えましたが、やはり欠席は多め。インフルやコロナが流行している影響かという気がします。午後からは風が強くなり、寒くなってきています。

 250115102812741c教壇に上がるのも、今日と来週ということになりました。来週が、私にとっては個人的な最終講義ですが、まぁ、非常勤講師ですから、そこは例の「淡々と飽きもせず……」のモットーでと思っています。学生諸君にもそのことは告げるつもりはありません。フェードアウトするというのが、理想的な終わり方ですから(微笑)。

250115125701897c 250115123754079c  さて、授業終了後は、それなりに元気がありましたので、予定通り、非常勤先から三重県総合博物館まで20分あまり歩いて行って来ました。

250115122745439c  見たかったのは、こちら。「三重の実物図鑑 2025年新春展示 三重のヘビたち」。巳年にちなみ、ここの収蔵資料から、「巳(蛇)」に関連した資料を展示するということで、ヘビの標本のほか、蛇をかたどった郷土玩具など、自然から歴史・文化まで幅広い分野の資料が展示されていました。展示は撮影できませんでしたが、私は、こちら中日新聞の記事にありますように、伊勢別街道沿いの名所「銭掛松(ぜにかけまつ)」(現・津市)に残るヘビにまつわる伝承を記した江戸期の書籍を見たかったのです。展示は小規模で、2回見て回りましたが、さほど時間はかかりませんでした。

250115124758632c 250115124016293c  三重県総合博物館といえば、上にも写真を載せましたが、ミエゾウの骨格標本と、さんちゃんを見てこなければなりません。さんちゃんは、オオサンショウウオ。三重県総合博物館唯一の生きた標本です。2階のミュージアムショップの奥にお住まいです。

250115124703017c 250115124303660c  ほとんど動かないのですが、今日は、さんちゃんの前にある休憩所で休んでいたら、やおら動きはじめました。途中、鼻を水の上に突き出していました。オオサンショウウオは、肺呼吸のはずですから、呼吸をしたのでしょう。ここと、こちらに動いているシーンをYouTubeにアップロードしておきました。1本はもう少し長くとったつもりでしたが、10秒ほどで終わっていました。「三重のヘビたち」ももちろん興味深かったのですが、動くさんちゃんにはかないません。

250115132420036c 250115133846354c  三重県総合博物館からバスで津駅へ。津駅ビルチャムの2階にあるそじ坊という、私の好きなそば屋さんで昼食。今日は、「けんちん蕎麦」(¥950)。暖かくて、おいしい蕎麦でした。別所書店にも立ち寄って、文庫本を1冊ゲット。津駅発13時56分の名古屋行き急行で帰宅。帰りが遅くなりましたから、今日はまだ出欠をチェックし、また、今日実施した質問紙の結果の集計が途中まで。Q&Aはまた明日です。

2025年1月14日 (火)

イカルが登場

Dsc05333c_20250114150801  3連休も終わり、早くも1月の半ばになります。今朝は0.6℃と冷えましたが、日中、最高気温は11.9℃まで上がりました。よく晴れて、リビングにいると暖かく感じます。暖房は、日が入ってくる間は不要です。今朝も、7時半から散歩へ。住吉神社、中橋、九華公園、貝塚公園、内堀南公園、外堀、吉津屋町、京町、寺町と6.0㎞。

Dsc04434c_20250114150601 Dsc05054c_20250114150701  今日のハイライト。イカルが登場しました。最初に見つけたのは、柿安コミュニティパーク。三之丸公園に逃げられましたので、追いかけてとったのが左の写真。10数羽いました。ついで、九華公園を回っている時、相撲場の近くにいるのを見つけ、右の写真は、鎮国守国神社の社務所の裏に移動したところ。仲間のシメは、今シーズンはまだ見ていませんが、斑鳩北からには、シメも来るかもしれません。

Dsc04308c_20250114151001  さて、散歩の初めに戻って。住吉入江にはキンクロハジロのオスが2羽、揖斐川にはカンムリカイツブリが合計3羽。カモが10羽ほどいたのですが、逆光でほぼ真っ黒。正体不明。

Dsc04366c  三の丸水門でふと下を覗き込んだら、ジョウビタキのメス。陽がよく当たり、ジョウビタキのメスとは思えないような色になっています。寒いので、まん丸、ふっくら。ジョビ・ボール。

Dsc04460c Dsc04474c  中橋では、ゴイサギも、ホシゴイも木に隠れて、お休み中。ゴイサギが7羽に、ホシゴイは3羽。もう少し遅い時間、つまり陽がよく当たるような時間に行けば、日当たりの良いところに出てきているものと思います。

Dsc04663c_20250114150601  九華公園では、今日も野鳥は少なく、ちょっと残念。ジョウビタキのオスを見たのは、本丸跡。ほかには、カワラヒワ、ツグミくらい。

Dsc05154c_20250114150701  ヒヨドリは本当に少なく、九華公園に来ているものも精彩を欠いています。鳴き声もあまり聞かれず、聞けたとしても、声が小さいこと。お腹が空いているのでしょう。

Dsc04710c_20250114150701  北門近くのサザンカにはようやくメジロが寄ってくるようになりました。しかし、私が歩いている時間帯は、ここはほぼ日陰。「サザンカにメジロ」は、あまりよい写真は撮れません。

Dsc04516c_20250114150601 Dsc04542c_20250114150601  カモ、今日は、キンクロハジロが30羽、ハシビロガモが16羽、ヒドリガモが1ペア+オス1羽、ホシハジロのオスが2羽。オオバンが2羽。

Dsc04565c_20250114150601  ユリカモメは32羽。こちらのユリカモメ、エサ争奪戦に参戦したものの、敢えなく敗退して、呆然としていました。ユリカモメにもどんくさいものがいます。

 Dsc05182c_20250114152301 貝塚公園では、ヒヨドリとメジロのみ。去年、木を伐採して、植え込みも下の方をすかすかに切ってしまってから、鳥が寄りつかなくなりました。明るくなったためです。防犯上、そのようにしたと聞きましたが、鳥見にとっては残念。

Dsc05281c_20250114150801  内堀南公園にもサザンカがあります。今日は、メジロが3~4羽やってきていました。左の写真、メジロがサザンカの蜜が吸えるのが嬉しくて、バンザイをしているかのように見えます(笑)。

Dsc05291c_20250114150801 Dsc05297c  ここで「サザンカにメジロ」、膨大な数の写真を撮ってきましたが、数を取ればよいというものでないことを痛感しました。それなりに写ったものをもう少し。

Dsc05254c_20250114152701  昨日と同じお宅のロウバイ。もう1輪がほころんできました。明日は、江戸橋での非常勤の授業、14回目。明日は、寒さが緩み、最低気温は5℃、最高気温は11℃、晴れの予報。講義が終わってから、三重県総合博物館へ行って、1月19日まで開催されている「三重の実物図鑑 2025年新春展示 三重のヘビたち」を見たいなと思うのですが、どうやって行くかが課題(笑)。徒歩でも20分あまりなのですが、博物館の手前で坂道なのが難点。津駅回りですと、時間もかかりますし、電車、バスの料金が発生します。講義が終わって、元気があれば、博物館まで歩こうかと思案中。

2025年1月13日 (月)

ロウバイが綻び始める

Dsc04213c_20250113145301  昼は気温が10.4℃まで上がりましたが、朝は0.1℃と冷えました。日の出の時刻を過ぎてからも曇っていましたので、余計に寒く感じました。9時頃からはよく晴れて来て、午後のリビングは、暖房を使わずとも、22℃くらいあり、快適。散歩は、いつものように、7時半から住吉神社、中橋、九華公園、貝塚公園、内堀南公園、内堀公園、京町、南魚町、寺町と6.2㎞。冒頭の写真は、散歩から帰ったときの藤原岳。このところずっと雪景色です。

Dsc03173c  揖斐川にはカンムリカイツブリが2羽ほど見えました。住吉水門のあたりにはオオバンが2羽。七里の渡跡まで来たら、コガモのオスが2羽、堤防に上がって休んでいたほか、写真のように、ヒドリガモたちが堤防の法面で草を食べていました。夢中になっている感じ。合計25羽。

Dsc03263c_20250113145501 Dsc03237c_20250113145501  柿安コミュニティパークには、電柱にカワウ。イソヒヨドリのメスもやってきました。いきなり目の前に降りてきたので、少々ビックリ。

Dsc03291c_20250113145501  中橋、今日は、ゴイサギが4羽。現地では3羽しか気づきませんでしたが、いつものように、パソコンで写真をよく見たら、もう1羽隠れていました。

Dsc03870c_20250113145301  九華公園には、8時に到着。鎮国守国神社の社務所の西を歩いていたら、カワセミが登場。しかし、写真を撮る暇もなく、飛び去ってしまいました。このあと、カワセミには2回も遭遇したのですが、今日は、縁がありませんでした。奥平屋敷跡では、コゲラ2羽がいたものの、写真は不発。今日、九華公園で撮れた小型の野鳥は、メジロだけ。それも、イマイチ。 「サザンカにメジロ」は、今シーズンはまだうまく行きません。

Dsc03344c Dsc03380c  カモ、今日は、キンクロハジロが59羽、ハシビロガモが17羽(右の写真はオス)、ホシハジロのオスが2羽(左の写真)。ヒドリガモはいませんでした。

Dsc03890c_20250113145301  二の丸堀の東南には、オオバンが1羽。陽がよく当たっていると、きれいです。

Dsc03780c_20250113145401 Dsc03824c  ユリカモメは、62羽。右の写真のユリカモメ、首の下半分くらいがやたら太い感じがします。

Dsc03611c_20250113145401 Dsc03613c_20250113145401  散歩&鳥見友達のOさんが、パンの耳を与えたら、大騒ぎになりました。こちらのユリカモメは、欄干に置かれたパンの耳をゲットしようと、欄干を歩いていたのですが、足を滑らせて、大慌て。

Dsc03619c_20250113145401 Dsc03733c_20250113145401  左の写真では、上から無理矢理欄干に降りて、エサをゲットしようというカモメが写っています。欄干に置かれたエサを上手に撮っていくユリカモメもいますが、へたくそなユリカモメもたくさんいます。右のユリカモメはまあまあの腕前。

Dsc04050c_20250113145301 Dsc04140c  内堀公園では、ジョウビタキのオスと、モズのオス。どちらもちょっと離れたところに出てきました。

Dsc03919c  内堀にあるお宅では、ロウバイが綻び始めました。

2025年1月12日 (日)

午後から桑名市博物館の「新春企画展『とっても♡いいもの』」へ……九華公園にも回り、カワセミの飛び出しシーンも

Dsc02074c_20250112171101  今日も寒い日になっています。最低気温は2.0℃、最高気温は7.4℃。午前中は曇っていましたが、午後からは晴れ間が出てきました。午前中は、内輪での勉強がありましたので、散歩は午後から。13時20分から、桑名市博物館、九華公園、三之丸公園、七里の渡跡と4.1㎞。

Dsc02310c_20250112171001 Iimonoposterc  まずは、桑名市博物館。昨日から「新春企画展『とっても♡いいもの』」が始まっています。「若者のみなさんとミュージアムの双方向的な企画として、20代を中心とした学芸スタッフが『若者の考え・気持ち』を踏まえ、作品の選定・解説を担当しました」ということで、期待して見に行きました。ちなみに、今回は新しい試みとして、この展覧会では、すべて撮影・SNS投稿可能となっています。これが、タイトルの「とっても♥いいもの」につながっているのです。大人は¥150。

250112133639597c  出品されていたものから、浮世絵などを中心にたくさん写真を撮ってきました。以下、私の個人的な好みでいくつか紹介します。こちらは、「徳川十六将肖像図」。和泉守政常の作。徳川家康と、彼を支えた重臣16人の姿が描かれています。中央が家康。その周囲に酒井忠次や、桑名藩初代藩主・本多忠勝など、名高い武将が配されています。忠勝は、向かって左の列の上から3人目。

250112134456704c  続いて、250112134300045c 「東海道五十三對桑名舩のり徳蔵の傳」。歌川国芳。各地の伝説などをテーマにしたシリーズ「東海道五十三對」の内の1枚。「無双の船乗り」ともいわれた桑名屋徳蔵と海坊主との問答という緊迫した場面が描かれています。私は、一度見て、気に入ったもの。右は、「東海道名所之内 桑名 蜃気楼」。周麿(ちかまろ:河鍋暁斎)。徳川家茂の上洛を題材としたシリーズの1つ。伊勢湾は蜃気楼の名所として知られており、桑名屋四日市の場面で蜃気楼を描く作品は他にもあります。

250112133951027c 250112133941292c  「五霊硯」。松平定信愛用の品。四霊(青龍、朱雀、白虎、玄武)を螺鈿で描いた蓋が特徴の硯。右は、白河藩の儒学者である廣瀬蒙斎による銘記。四霊に加え、この硯を一霊として、合わせて五霊となっています。君子がこの硯を用いれば、正道、すなわち人としての正しさが伝承されるという意味。

250112134936016c  古萬古の「赤絵人物文水盤」。沼波弄山の作。「萬古」は、「萬古不易」の意から名づけられ、初代の弄山が確立した技法が受け継がれています。周縁には唐子人物や、山水、青海波が描かれ、中国風のデザインになっています。盆石や生け花に用いられる水盤です。

250112135122072c  「勢州住千子正重」という銘の刀。正重は村正を祖とする一門・千子派の刀工です。この作は、寛文年間(1611~1673年)頃のものと考えられています。

Tottemoiimono1c  Tottemoiimono2c これらは出品リスト。私は、最近のくわな市民大学郷土史学科の講座で、浮世絵が資料としてよく呈示されていましたので、とくにそれらを見たいと思って行って来ました。なかなか興味深い展示内容で、お勧めです。もう一度ゆっくり見に行こうかと思っているくらいです。2月24日(月・振替休日)まで。

Dsc02099c_20250112171101 Dsc02235c_20250112171101  さて、博物館に行こうと拙宅マンションを出た、住吉入江にはハジロカイツブリミミカイツブリがいました。オオバン3羽といっしょに泳いでいるところ。

Dsc02218c_20250112171101  オオバンもけっこうきれいに撮ることができました。

Dsc02456c_20250112171001  博物館には30分ほど滞在し、14時頃九華公園に到着。いつもとは違って、立教小学校の体育館側から公園へ。こんな時間ですから、野鳥はあまりいないかと思ったのですが、きわめて良い方に期待が外れました(微笑)。奥平屋敷跡では、ジョウビタキのオス。寒かったので、まん丸のジョビ・ボール。

 Dsc02586c_20250112171001 さらに九華橋のところで、「カワセミはいないよな」と思って、ふと見たら、いたのです。橋の北東側の石垣の上に、まさにちょこんと座っている感じ。

Dsc02671c_20250112171001 Dsc02672c_20250112171001  何枚も写真を撮った中に、飛び立つシーンも写っていました。ピントがちょっと甘いのが残念ですが、いつも野鳥を撮るときには、絞り優先モードにしていますので、やむを得ず。

 Dsc02673c_20250112171001 もう1枚。このシーンが撮れただけでも大満足。ただし、もっとシャープに撮れるように精進しなくてはなりません。

Dsc02729c_20250112170901  相撲場の近くでコゲラ2羽。シジュウカラ2羽、メジロ数羽も近くにいましたが、これらはうまく撮れず。

Dsc02316c Dsc02372c_20250112171001  カモは、キンクロハジロが57羽、ハシビロガモが14羽、ホシハジロのオスが1羽、ヒドリガモは2ペア(左の写真)、もしくは、1ペアと、オス、メス1羽ずつ(1組はいっしょに行動していましたが、別のオス、メスは別々に行動)。キンクロハジロのオス1羽が、野球場の南の堀で、石の上に乗っていました。体調不良なのか、と心配になります。

Dsc02380c_20250112171101 Dsc02356c_20250112171001  ユリカモメは、18羽とあまり多くはありませんでした。私が歩いている途中で、エサをやり始めた方があり、大騒ぎになったのですが、それ以前は、野球場のフェンスの上などで待機。

Dsc02979c_20250112170901 Dsc03022c_20250112170901  三之丸公園に向かう途中、柿安コミュニティパークの堀でオオバンが食事中。さらに、七里の渡跡では、ヒドリガモ3ペアとメス1羽が堤防の法面に上がって、草を食べていました。

Dsc02493c_20250112171001  今週は明日が成人の日だそうで、世間は3連休。私は水曜に、江戸橋での非常勤の授業があります。14回目。週末には、近鉄ハイキングに行こうかと思っていますが(1月18日:旧伊勢街道で歴史探訪 新春!海の幸ハイキング)、以前にほぼ同じコースの企画に行っていますので(2019年2月2日:20190202近鉄ハイキング「名所・旧跡めぐり お江の里と海の幸」へ(予告編))、土壇場で気が変わる可能性が大(苦笑)。

【付記(1/13)】 桑名市博物館「とっても♥いいもの」で見てきた作品を追加しました。また、pnさんのご教示により鳥名を修正しました。

2025年1月11日 (土)

住吉入江にハジロカイツブリ

Dsc02073c_20250111142901  今日は、近鉄ハイキング「高田本山専修寺(国宝)とお七夜めぐり」に出かけようかとも思ったのですが、立ち寄るところが少なく、ひたすら8.4㎞を歩くコースで、「まぁいいか」「何度も行ったところだし」と考え直し、いつも通りの散歩としました。ただ、近鉄ハイキングのコースに三重県総合博物館が入っており、1月19日まで開催されている「三重の実物図鑑 2025年新春展示 三重のヘビたち」は見たいなという気がしています。せっかく年間パスポートも買っていますし(微笑)。散歩は、7時20分から住吉神社、中橋、九華公園、貝塚公園、内堀南公園、外堀、吉津屋町、常盤町、常信寺、寺町と7.3㎞。天気はおおむね良かったのですが、ときどき雪雲かと思うような雲がかかりました。最低気温は1.5℃、最高気温は9.4℃。

Dsc00471c_20250111143201  住吉水門の内側にオオバン。冬になるとこのあたりに現れます。もともと関東以北で繁殖していたそうですが、このあたりでは冬鳥。ほかにはキンクロハジロのオスが1羽。揖斐川には2ヶ所にカンムリカイツブリの姿が見えました。

Dsc00595c Dsc00623c_20250111143301  七里の渡跡にもオオバンが2羽。オオバンの泳ぐ姿は、何となくユーモラスで、親しみを感じます。ヒドリガモペアも、休んでいました。蟠龍櫓には、イソヒヨドリのメスがいたのですが、あいにく後ろ姿。

Dsc00773c_20250111143201 Dsc00788c_20250111143201  中橋には、ゴイサギが3羽と、ホシゴイが1羽。まだ陽が当たりませので、木の奥にいます。この方が寒くないのでしょうか。

Dsc00818c_20250111143201  九華公園では、相撲場の近くでカワセミを見たのですが、このワン・ショットしか撮れず。これを撮った直後、飛び立ってしまい、今日はその後、見られず。

Dsc00973c_20250111143101  奥平屋敷跡では、コゲラが2羽。奥平屋敷跡、いつもならヒヨドリ、ムクドリ、ドバト、ハシボソガラス、ハシブトガラスが来るのですが、最近はサッパリ。ヒヨドリ、ムクドリはここではもう食べるものがないのです。

Dsc01116c Dsc01182c  辰巳櫓跡近くの松の木には、アオサギ。ここに来るのは、久しぶり。鎮国守国神社の境内では、モズのオス。すぐには逃げず、ポーズを取ってくれたような感じ(微笑)。

Dsc01315c_20250111143101  九華公園の北門の近くにサザンカの花が咲いています。去年などは、メジロがよく来ていたのですが、今年はたまにしか見ません。「サザンカにメジロ」を撮りたいのですが、チャンスが少ない。今日も、ミサゴが九華公園の上空に現れたのですが、すぐに揖斐川の方へ飛び去ってしまいました。

Dsc00837c Dsc01083c_20250111143301  カモは、キンクロハジロが48羽、ハシビロガモ14羽(右の写真はオス)、ヒドリガモが1ペアとオス1羽、ホシハジロのオスが2羽(左の写真)。カモも以前ほどは多くはありません。

 Dsc00910c_20250111143101 ユリカモメは、12羽。最近、少なくなっています。

Dsc01414c_20250111143101  Dsc01364c_20250111143101 九華公園の南のお宅の庭でジョウビタキのオス。内堀南公園の近くでハクセキレイ。電線に止まっています。

Dsc01499c_20250111143101  吉津屋町でも、ジョウビタキのオス。こちらは、かなり愛想を振りまいてくれ、しかもかなり接近させてくれました。寒くてまん丸になっています。

Dsc02043c_20250111143001  拙宅前の住吉入江に戻ってきたら、ハジロカイツブリDsc01934c_20250111143001 。住吉入江や揖斐川、柿安コミュニティパークの堀でたまに見ます(たとえば、2021年1月18日:ハジロカイツブリに2回も遭遇……エレベーター点検で9階まで登山(笑))。ハジロカイツブリが泳ぎ去ったあとには、カンムリカイツブリが登場。

Dsc01391c_20250111143101  ところでそろそろロウバイが咲いているのではないかと思って、散歩コース3ヶ所を見てきましたが、まだ咲いてはおらず。つぼみがかなり膨らんでいるところはありました(内堀にて)。

Dsc01625c_20250111143001 Dsc01665c_20250111143001  常信寺では、桜の花のような花が見えました。先日、家内の実家で見たヒマラヤ桜とは葉っぱが違います。葉が出ておらず、寒桜の1種かと思うのですが、あまり根拠も、自信もありません。

【鳥名を訂正しました(1/13)】 当初ミミカイツブリと書いていた鳥は、ハジロカイツブリでした。pnさんのご教示に感謝します。

2025年1月10日 (金)

初雪

250110073019135c 250110082856101c  昼前から晴れて来て、気温も正午過ぎには4.3℃と少し上がりました。しかし、朝7時半頃は、冒頭の写真のように、かなり降っていました。かなりの強風で、横殴りに降った時間帯もありましたが、雪国とは比べものにはなりません。雪も積もったとはいえ、1㎝あるかないかくらいで、一通り、白くなった程度。昨日も少しちらつきましたが、今日がわが家あたりの初雪でしょう。雪は、一冬に2~3回くらいしか降りません。ただ、例年であれば、初雪は12月の内に降るのですが、今年は年が変わってからになったということ。

250110114233471c  雪も降っていましたし、気温も0℃に近かったため、本日は、散歩には出ず、蟄居中。午前中は、内輪の勉強会の資料の準備に勤しんでいました。その合間に家事手伝い(笑)。午後はもう少し天気は回復するという予報ですが、今日はこのまま散歩はサボりとなるでしょう。「晴歩雨読」ですから、これでよし。

 

2025年1月 9日 (木)

ミサゴのダイビング……魚は獲り逃がしていました、今日はバードウォッチングの吉日

Dsc08576c Dsc08602c_20250109154401  寒い日になっています。気温などを確認しようと、日本気象協会のサイトにアクセスしたのですが、サイバー攻撃を受けて、Webサイトが閲覧できなくなっているようです(こちら)。最近あちこちでこういうDDos攻撃の被害を聞きますが、困ったことです。散歩は、いつも通りに、7時半から住吉神社、七里の渡跡、九華公園、貝塚公園、九華公園、中橋、本町、田町、三崎通と6.5㎞。8時前後には、雪交じりの小雨に降られました。左の写真は、住吉神社から見た揖斐川の上流方向、右の写真は揖斐川の堤防から見た名古屋の南部方面。雪雲がかかって、雪国の空のようでした。

Dsc08486c_20250109154401  桑名七里の渡し公園の前でハクセキレイ。このあたりから諸戸氏庭園の前、拙宅前の住吉入江沿いのところには、ハクセキレイがよくやってきます。

Dsc08526c_20250109154301 Dsc08551c_20250109154301  住吉水門の内側で、このカモ。ヒドリガモのオスでしょうが、ちょっとヘン。ヒドリガモのオスの成鳥は、額から頭頂がクリーム色になっているのですが、それがなく、頭部はすべて褐色になっています。1羽だけでいたのですが、仲間外れになっているのか、気になります。 

Dsc08517c_20250109154301  同じあたりには、カンムリカイツブリがいたのですが、潜ったらどこに行ったかわからなくなりました。

Dsc08650c_20250109154301 Dsc08674c_20250109154301  七里の渡跡では、まずは、コガモ。オスが1羽にメスが2羽。

Dsc08700c_20250109154301 Dsc08693c_20250109154301  ヒドリガモも2ペアと、メスが3羽いましたが、お休み中。これは、保温体勢。

Dsc08801c_20250109154301  蟠龍櫓のところには、イソヒヨドリのメス。とても寒くて、風も強かったのですが、今日は、バードウォッチングの吉日かもしれません。

Dsc08975c_20250109154301  九華公園に着いた途端に、カワセミが飛ぶのが見えました。鎮国守国神社の社務所裏の堀から北の方へ飛んだのですが、相撲場の先に行ったら、戻ってきて桜の木の枝に止まりました。2ヶ所から撮ったのですが、いずれも枝かぶりの位置になってしまい、ちょっと残念。

Dsc09540c_20250109154201  さらに、奥平屋敷跡で鳥待ちをしていたら、何と、ミサゴがやってきました。散歩&鳥見友達のOさん、Yさんによれば、昨日も来たそうです。ずいぶん長い時間、堀の上空をゆっくり旋回しており、ときにホバリングもしていました。

Dsc09681c_20250109154201 Dsc09687c  1回だけ、ダイビング。肉眼ではよく分からなかったのですが、ボラと思われる大きな魚を捕まえたものの、落としてしまっていました。写真としては今ひとつですが、そのシーンは捉えるとができました。

Dsc00052c_20250109154201 Dsc00103c_20250109154201  ほかには、奥平屋敷跡と、二の丸跡でジョウビタキのオス。場所が近いので、同じ個体であろうと思います。

Dsc00161c_20250109154201  さらにカワラヒワを二の丸跡で見られました。

Dsc00178c Dsc00189c  辰巳櫓跡と神戸櫓跡の間の多聞櫓の跡から吉之丸堀に突き出ている松の木にツグミがいました。水を飲んでいるところ。ごくまれに九華公園でもツグミの飲水行動を見ます。今日は、ヒヨドリがほとんどいませんでした。昨日の強風で、残っていたセンダンの実がことごとく落ちてしまい、ヒヨドリやムクドリには、九華公園で食べるものがなくなってしまったためでしょう。

 カモ、今日は、Dsc00273c Dsc00292c_20250109154201 キンクロハジロが59羽、ハシビロガモが10羽、ホシハジロのオスが2羽、ヒドリガモのオスが1羽。ほかにオオバンが1羽。

Dsc09116c_20250109154201  ユリカモメは、10羽。昨日は、まったく来なかったそうです。ほかに見たのは、メジロ。北門のところで咲いているサザンカの花に蜜を吸いに来ていたのですが、写真は撮れず。本丸跡の花菖蒲園では、モズがいたのですが、これも撮れず。

Dsc00332c Dsc00402c_20250109154201  貝塚公園あたりをウロウロしたのは、野菜無人販売所である物を買うため(微苦笑)。その後、中橋へ。ゴイサギ、ホシゴイとも3羽ずつ。

Dsc00451c  帰宅した10時頃には空も晴れてきたのですが、その後、昼過ぎからはまた雪雲のような雲がかかってきました。昨日の授業のQ&Aは、今朝早く起きて、朝食までに完成し、昼食前にチェックを終え、すでにメールで送って、印刷をお願いしました。

【追記】 夕方、18時過ぎにアメダスのサイトを見たら、回復していました。今日の桑名の最低気温は1.3℃、最高気温は10.4℃、最大風速は6.9m/sでした。

2025年1月 8日 (水)

学生たちに新年の挨拶をしてもらったお話し(微笑)

 250108093114131c 朝のうちは8m/sを越える強風が吹き荒れて、とても寒く感じました。3週間ぶりの江戸橋での非常勤の授業。しつこく書きますが、今日を含めて講義は残り3回。いつも通りの時間に出勤。9時20分過ぎ、江戸橋駅で電車を降りたら、風は多少収まってきていて、助かりました。天気は、ご覧のようにとてもよく、空だけ見ていれば、気持ちよく感じます。最低気温は3.1℃、最低気温は10.0℃、最大風速は8.8/s。

250108102547863c  相変わらず欠席者は多く、出席率は60%台半ばを推移しています。15回の授業のうち、2/3以上出席しないと、「成績評価の対象外」になります。今日の欠席でそれに該当した学生もおり、これで数名が失格。欠席ゼロという学生もいますが、まぁいろいろ。授業を終えてパソコン、スクリーンなどを片づけていたら、私のところへ寄ってくる学生が数名。何かと思ったら、皆が「先生、明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。」といってくれました。今まではほとんど経験したことのない出来事で、驚きつつも、いささか嬉しくなりました(微笑)。もう1つ。授業前に廊下ですれ違った女子学生(前期に私の授業に出ていましたが、後期は別の授業を取っています)が、「先生、私がいないと寂しい??」と聞いてきました(笑)。「あぁ、あなたがいないととっても寂しいよ」と返事しておきました。

Dscn6450c  さて、四日市港潮汐表では、11時55分が満潮で、バードウォッチングにはよくないかと思ったものの、例によって、おぼろタオルの工場の脇から志登茂川へ。超有名ではありませんが、たぶん知る人ぞ知るタオル会社。私もここのガーゼタオルを使ったことがありますが、肌心地は素晴らしいものでした。

Dscn6452c Dscn6454c  志登茂川。左の写真が上流方向、右が下流側。川に浮いている水鳥はほとんどいませんでした。

Dscn6456c Dscn6472c  しかし、右岸の堤防下にはたくさんのカモたちと、サギが上がって休んでいます。オナガガモ、ヒドリガモ、コガモ、ホシハジロなどが見えますし、サギはコサギのようです。

Dscn6466c  鳥たちの邪魔をしてはいけませんので、そっと覗いただけですが、一部は川に逃げました。こちらは、オナガガモのオス。いつ見ても、カッコイイと思います。

Dscn6459c  遠くの川面に浮かんで休んでいるのは、セグロカモメのようです。こうして、帰りに道草バードウォッチングができるのも、残すところ3回と思うと、ちょっと寂しい。

250108121713152c  江戸橋駅を12時19分の名古屋行き急行で帰宅。途中、今日は、鈴鹿の山並みがよく見えました。たぶん龍ヶ岳と思いますが、そこから北の藤原岳などはかなり白くなっています。いつものように、昼食を摂って、出欠確認を行い、今日実施した尺度の結果を集計しているところです。Q&Aは、これから。

«鳥は少なかったものの、ヒヨドリの決定的瞬間を捉えました

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  • 関裕二: アマテラスの正体(新潮新書)

    関裕二: アマテラスの正体(新潮新書)
    著者の前著『スサノヲの正体』も、興味深く読みました。斬新な着眼点と発想で、思いもかけない結論に至っています。読み物としてはとてもおもしろいという点で、☆を5つとしました。ネタバレになりますから、詳しいことを書くのは控えておきますが、著者は、伊勢神宮に祀られているのは、いわゆる「天照大神」ではなく、別の霊威の強い(祟る)、二柱の神だとしています。祟るが故に、伊勢に放逐されたのだと主張するのです。ただ、著者の肩書きは、歴史作家にして、武蔵野学院大学日本総合研究所スペシャルアカデミックフェローであり、仏教美術に関心をもち、奈良に通ううち、独学で日本古代史を研究したということですから、現在の歴史学や考古学が明らかにした内容と整合性がとれている主張なのかどうかは、私には判断はできかねます。それ故、「読み物としてはおもしろい」と評価しています。 (★★★★★)

  • 小塩真司: 「性格が悪い」とはどういうことか ――ダークサイドの心理学 (ちくま新書)

    小塩真司: 「性格が悪い」とはどういうことか ――ダークサイドの心理学 (ちくま新書)
    タイトルに惹かれて読みました。ただし、初めにお断りしておきますが、図表こそないものの、心理学の専門書といっても良いくらいの、分厚い記述になっていますので、馴染みのない方にとっては読みやすいものではありません。「性格が悪い」ことについて、最近研究が進んできた「ダークな性格」を中心にまとめられています。ダークな性格とは、マキャベリアニズム、サイコパシー、ナルシシズム、サディズムの4つの特性です。これらの特性とリーダーシップ、社会的成功との関連、身近な人間関係中でのダークな性格、ダークな人物の内面、ダークな性格の遺伝、ダークさとは何かについて、文献を引用しつつ論じられています。その上で、性格の良し悪しは、その内容ではなく、どのような結果に結びつくかで判断されるというのが、著者の結論でした。 (★★★★)

  • 和田 秀樹: 老いるが勝ち! (文春新書)

    和田 秀樹: 老いるが勝ち! (文春新書)
    和田秀樹さんは、もともと高齢者専門の精神科医です。浴風会病院というところで35年間勤務され、6,000人以上の高齢者の方を診てこられました。その臨床経験から、高齢者については、理屈通りに行かないと思うことがたくさんあるといっておられます。タバコをたくさん吸っていても100歳まで生きる人もいれば、検査データはすべて正常なのにガンで亡くなる人もいるのだそうです。医者にいわれて血圧その他に注意していたのに、脳卒中を起こす人もいます。和田さんはこの本で80歳を過ぎたら我慢せず、好きな物を食べ、行きたいように生きることを勧めています。また、医療に関わらない方が長生きできる共書いています。不摂生を勧めておられるわけではありませんが、常識にとらわれず、自由に生きた方が楽しみも見つかってよいのではないかと思います。養老孟司先生流にいえば「なるようになる」のですから。 (★★★★★)

  • 彬子女王: 赤と青のガウン オックスフォード留学記 (PHP文庫)

    彬子女王: 赤と青のガウン オックスフォード留学記 (PHP文庫)
    彬子女王殿下の英国留学記です。彬子女王は、ヒゲの寛仁親王のご長女。殿下は、女性皇族として初めての博士号をオックスフォード大学で取得されました。この留学記は、ネットで話題になっていましたので、ぜひとも読んでみたいと思っていました。今上天皇の「テムズとともに」も読んだことがありますが、皇族の皆様は、どなたも誠実で朗らかで、それでいてユーモア溢れるお人柄をお持ちのようですが、殿下も同様でいらっしゃり、それがよく感じられる文章で楽しく拝読し、爽やかな読後感を持ちました。 (★★★★★)

  • 石井光太: ルポ スマホ育児が子どもを壊す

    石井光太: ルポ スマホ育児が子どもを壊す
    タイトルに惹かれて買ったのですが、帯にあるように「衝撃の現場報告」でした。この本に書かれているエピソードのうち、いくつかはこれまでにもマスコミ報道などで接していましたが、これだけのことがらが一度に示されると圧倒されます。現代の子どもたちは、まさに私たちが知っている(知っていた)子どもではなくなっているといえるようです。たとえば、「2歳児のネット利用率は58.8%」「子守歌はアプリで聞く赤ちゃん」「ヘッドガードの制服化」「教室の『アツ』に怯える小学生」「褒められ中毒はエスカレートする」などなど。スマホが登場して16年でその影響は大ですが、子どもたちの特徴に影響しているのはスマホだけではなく、現代社会や、大人達のありようも大きく影響しているといえます。「『将来の夢は交通整理のバイト』と言う女子高生」などはその例でしょう。私が教えている学生も、「『アツ』がすごい」ということがあり、いったい何だ?と思っていましたが、よく分かりました。すでに若い先生方は、デジタル・ネイティブ世代になっていますし、この本に登場する若者達が社会に出て、その中核を担うのも遠い将来のことではありません。これらの若者は、高い情報処理能力を持ち、周囲に適応する力もあり、コンプライアンス能力も高いのですが、それらを認めた上で、彼らが自立した大人になるために何が必要か見極め、それを提供することが必要とされるのでしょう。その意味では、大人の世代にも彼らを適切に理解し、必要な支援を提供する責任があります。 (★★★★)

  • 養老 孟司, 中川 恵一: 養老先生、再び病院へ行く

    養老 孟司, 中川 恵一: 養老先生、再び病院へ行く
    『養老先生、病院へ行く』の続編です。医療とは距離をとっておられる養老先生が、再診のため1年3ヶ月ぶりに東大病院に行かれました。大病から復活された今だからこそ語ることができる老い、医療、健康、死との付き合い方について、養老先生ご自身と、教え子にして主治医の中川恵一先生がお書きになっています。養老先生のスタイルをそのまままねすることは、凡人には不可能であり、よろしくはありません。しかし、健康についての考え方や、死についてのとらえ方などはとても参考になります。私が啓蒙されたことがらは、「健康法は人の数だけ存在する」「養老先生は抜け道の天才」「不連続な体調の変化に気をつける」「具合が悪いときは一週間様子を見ると医者に行くべきかどうか分かる」「お酒はもはや百薬の長ではないが飲む飲まないは自分で決めてよい」などでした。 (★★★★★)

  • 宮口幸治: 歪んだ幸せを求める人たち―ケーキの切れない非行少年たち3―(新潮新書)

    宮口幸治: 歪んだ幸せを求める人たち―ケーキの切れない非行少年たち3―(新潮新書)
    「ケーキの切れない非行少年たち」シリーズの3冊目です。本の帯には「『幸せを求めて不幸を招く人』の戦慄ロジック」とあります。「みんな幸せになりたい」という動機は万人がもつものでしょう。しかし、幸せの形は人それぞれですし、幸せになりたいと強く願うものの、かえって生きづらさや苦悩を抱える人たちもたくさんいます。著者は、人は幸せになりたいが故に、結果的に他人が不幸になることでもやってしまうといいます。さらに、幸せになりたいのだけれど、そのやり方がよくない」と考える、結果的に他人を不幸にする人たちを理解できるともいいます。著者が長年関わってきた非行少年達にもそれは共通するそうです。歪んだ幸せを求める人たちの背景にある要因として、著者は、怒りの歪み、嫉妬の歪み、自己愛の歪み、所有欲の歪み、判断の歪みの5つの歪みを取り上げ、事例も含めて考察しています。これを読むと、こうした5つの歪みは、ごく普通の人びとも多少とももっているものといえます。最終章では、自分と他者の「ストーリー」という概念を用いて、歪んだ幸せを求める事についてどう向き合えばよいか、提案されています。 (★★★★)

  • 森永 卓郎: 書いてはいけない

    森永 卓郎: 書いてはいけない
    他の本を買いに行った時、書店で平積みになっていましたので、思わず買ってしまいました。メディアのタブーに触れつつ、現在の日本が凋落している要因を3つ指摘しています。サブタイトルは、「日本経済墜落の真相」となっています。3つは、ジャニーズの性加害、財務省のカルト的財政緊縮主義、日本航空123便の墜落事件。この3つについては、関係者は皆知っているものの、触れてはいけない、本当のことをいってはいけないタブーになっているといいます。メディアで触れたら、瞬時にメディアには2度と出られなくなるそうです。ジャニーズ問題は、BBCの報道のためにオープンになってしまいましたが、著者の森永さんは、ご自身が病を得られたこともあって、現状を打破するためにこの本を書かれました。財務省による必要以上の財政緊縮政策と、日航123便の事故のお陰で日本がアメリカに対してどんどん主権を失っていったことが、日本経済の衰退の主たる要因と主張しています。たぶんそれは本当だろうなというのが、私の読後感。 (★★★★)

  • 立木 康介: フロイト『夢判断』 2024年4月 (NHKテキスト)

    立木 康介: フロイト『夢判断』 2024年4月 (NHKテキスト)
    何を今さら勉強しているのか? と思われるかも知れませんが、ちょっと前に流行った言葉でいえば、リスキリングに相当するかも知れません。学生時代に読みましたが、しっかり理解したかといえば、アヤシいのです。学生時代からは50年近い月日が経っていますので、その後の研究成果も含め、新しいことがあるだろうと思ったのです。100分de名著というNHK Eテレの番組のテキストです。講師の立木先生は、パリ第8大学で精神分析の博士号を取得され、京大人文科学研究所の教授。精神分析は「昨日までとは違う自分を手に入れるために行う」とおっしゃっていました。この番組でもっとも印象に残ったのは、あの有名な「エディプス・コンプレックス」よりも、今日、重要なフロイトが提案した概念は、「両性性」であるということでした。これは、いかなる個人も与えられた解剖学的性にしばられないセクシュアリティの自由を持つことをうたうものです。この視点に立てば、同性愛も、トランスジェンダーもいわば当たり前の存在であるということになります。これらを踏まえると120年間に書かれた「夢判断」の内容は、きわめて今日的な意義を持ってくると再認識する必要があります。 (★★★★★)

  • 諸富 祥彦: NHK「100分de名著」ブックス フランクル 夜と霧

    諸富 祥彦: NHK「100分de名著」ブックス フランクル 夜と霧
    フランクルのこの本は、改めて紹介するまでもないほど、有名な本です。私も学生時代、霜山徳爾先生の翻訳で読みましたが、ことばでは書き尽くせないほどの衝撃を受けたことを、いまでもよく覚えています。第二次世界大戦中にナチスの強制収容所に収監された経験をもとに、精神医学者・フランクルが、人生の目的を明確にし、その実現に向けて没頭する心理療法を紹介する本です。原題を直訳すると「それでも人生に然りと言う:ある心理学者、強制収容所を体験する」となります。実存心理学の名著であり、極限の環境におかれたとしても、何かが、あるいは、誰かがあなたを待っているということを主張しています。絶望して終わるのではなく、人生が何をわれわれに期待しているのかが問題であり、私たちはそれを学ぶことが重要だとしています。何度か読み直すことによって、人生への理解が深まる気がします。 (★★★★★)

  • 松田 忠徳, 増田 晋作: 枕草子の日本三名泉 榊原温泉

    松田 忠徳, 増田 晋作: 枕草子の日本三名泉 榊原温泉
    榊原温泉は、全国的に有名とはいえないかも知れませんが、名湯です。それは、枕草子に「湯は七栗の湯 有馬の湯 玉造の湯」にある、七栗の湯が榊原温泉と考えられるからです。最近、日本三名泉といえば、有馬温泉/兵庫県、草津温泉/群馬県、下呂温泉/岐阜県とされますが、枕草子に取り上げられたのはそれよりも古く、「元祖日本三名泉」といえます。榊原温泉の湯は、肌がきれいになる「美人の湯」というだけでなく、抗酸化作用もある健康の湯でもあります。この本は、日本一の温泉教授・松田先生と、地元を知り尽くした増田さんの共著で、「何もない」といわれていた榊原温泉の魅力を語り尽くしています。ちなみに、私にとっては家内の実家を知る上で格好のガイドブックです。 (★★★★)

  • 文藝春秋: 定年後に読む不滅の名著200選 (文春新書)

    文藝春秋: 定年後に読む不滅の名著200選 (文春新書)
    この本の帯には「これが定年後の知の道しるべ!」とありますが、私自身はさほど大上段に構えたつもりで読んではいません。どのような本が選ばれているかにももちろん興味はあったのですが、それらがどのように紹介されているかといった方面に興味があって読みました。本を紹介している方々はいろいろな分野で功なり、名を挙げた方ばかり。それらの方がどんな本を読み、どのように唱歌していらっしゃるかが知りたかったのです。ちょっと邪道な読み方ではありましたが、しっかりと楽しめました。 (★★★★)

  • 石田泰弘(編著): 街道今昔 佐屋路をゆく (東海の街道2) (爽BOOKS 東海の街道 2)

    石田泰弘(編著): 街道今昔 佐屋路をゆく (東海の街道2) (爽BOOKS 東海の街道 2)
    さほど本格的に取り組んでいるわけではありませんが、昔の街道を歩くのは好きです。この本のテーマである佐屋路(佐屋街道)も歩きたいと思って調べています。佐屋路は、東海道佐屋廻りとも呼ばれたように、東海道の迂回路でした。江戸時代に東海道宮宿と桑名宿の間を、陸路万場宿、佐屋宿の陸路を経て、佐屋から桑名宿への水路三里の渡しによって結んでいた街道です。実際に歩いて書かれたと考えられますが、旅人目線で書かれたウォーキングガイドです。津島街道、高須道も取り上げられています。部分的には歩いたところがありますが、佐屋路はいずれ、歩いてみたいと思い、計画中ですので、とても参考になりました。実際に歩かなくとも、歴史読み物としても楽しめます。 (★★★★★)

  • 柳瀬博一: カワセミ都市トーキョー 【電子限定カラー版】 (平凡社新書1049)

    柳瀬博一: カワセミ都市トーキョー 【電子限定カラー版】 (平凡社新書1049)
    東京都心にたくさんのカワセミが棲んでいるというのは、最近割とよく知られるようになっています。清流の鳥というイメージがあるかも知れませんが、東京の「野生」環境をうまく利用して繁殖もしています。そのカワセミが暮らす街は東京屈指の高級住宅街ばかりだそうです。すなわちカワセミも、人間も好む環境は同じというのです。カワセミが暮らす街は、人間にとってもよい街ということです。カワセミの存在に気付いたことから、「小流域源流」をキーワードに「新しい野生」と「古い野生」の繋がりを論じています。カワセミの生態も詳しく観察されていますので、私も今までよく知らなかったことが多々書かれていて、興味深く読みました。 (★★★★)

  • 内田 樹: コモンの再生 (文春文庫)

    内田 樹: コモンの再生 (文春文庫)
    私は、内田樹先生の評論が好きで割とよく読みます。「コモン(common)」とは、形容詞としては「共通の、共同の、公共の、ふつうの、ありふれた」という意味ですし、名詞としては「町や村の共有地、公有地、囲いのない草地や荒れ地」を意味します。昔は、ヨーロッパでも日本でも村落共同体はそういう「共有地」を持っていました。コモンを管理するには「みんなが、いつでも、いつまでも使えるように」という気配りが必要になるのですが、近代になって怒った「囲い込み」によって「コモンの私有化」が起こり、村落共同体が消え、集団的に維持されていた儀礼、祭祀、伝統芸能、生活文化が消えてしまったのです。著者は、このコモンを再生することが市民の原子化、砂粒化、血縁、地域共同体の瓦解、相互扶助システムの不在という索漠たる現状を何とかするために必要と考えています。ちなみに、マルクスとエンゲルスによるコミュニズムは、著者によれば「共同体主義」と訳した方がよく、彼らは「コモンの再生」が必要と提言したといいます。「共産主義」と訳されてしまったがため、なんだかよく分からないことになっているのです。「共有主義」あるいは「共同体主義」と意訳してくれていたら、もろもろが変わっていたかも知れないという話には、膝を打ちました。 (★★★★★)

  • 本田 秀夫: 知的障害と発達障害の子どもたち (SB新書)

    本田 秀夫: 知的障害と発達障害の子どもたち (SB新書)
    児童精神科医の本田先生の最新刊です。今回は知的障害が取り上げられています。これまでの本田先生の御著書では、発達障害が主に取り上げられてきたのですが、実は知的障害を持つ子どもたちも一定数存在していますし、発達障害と知的障害を合わせ持つ子どもたちもいます。その意味で、発達に困難のある子どもたちのことをきちんと理解して、適切な支援をする上では、両者を視野に入れることが重要です。著者は、知的障害の支援では、「早く」と「ゆっくり」がキーワードになると書いておられます。これは私もそうだと思います。可能な限り早期から支援を受けた方がよく、一方で、発達のスピードに合わせて「ゆっくり」としたペースで支援をすることが大切になります。発達障害の子どもたちにも「本児のペースに遭わせた支援が必要」とおっしゃる方がありますが、発達障害の子どもたちの理解/支援の上でのキーワードは「アンバランス」です。この本は、発達が気になるお子さんをお持ちの保護者の方、特別支援教育に携わる教員の方々にとって、基本的なテキストといえます。 (★★★★★)

  • BIRDER編集部: お手本でわかる!野鳥撮影術 (BIRDER SPECIAL)

    BIRDER編集部: お手本でわかる!野鳥撮影術 (BIRDER SPECIAL)
    バードウォッチングや野鳥撮影を趣味にしています。とはいえ珍鳥を追うのではなく、主に自宅近くを散歩しながら、いわば「定点観測」のように野鳥を見ています。自分の写真の撮り方を振り返ると、図鑑的に撮ることがほとんどです。なぜそうなのかを考えてみると、研究者の端くれであったことが関わっている気がします。つまり、写真を撮ることを、観察した記録やデータと見ているからではないかということに思い当たりました。野鳥撮影の「幅を広げたい」と思っていたら、この本が出版されました。ざっと目を通したところ、「色とりどりの花と鳥」「木の実レストラン」「やわらかい表情を追う」などさまざまなテーマで鳥とその周辺を撮る方法が載っています。これを参考に、自分の野鳥写真の世界を広げられたらいいなと思える本です。 (★★★★★)

  • 磯田 道史: 磯田道史と日本史を語ろう (文春新書)

    磯田 道史: 磯田道史と日本史を語ろう (文春新書)
    磯田道史さんが、さまざまな分野の達人と歴史についての論賛をしたのをまとめた本です。論纂とは、①人の徳行や業績などを論じたたえること、②史伝の終わりに著者が書き記した史実に対する論評のこと。異分野の専門家同士が議論をすることによって生まれるものは、別次元となり、大変興味深いものとなります。この本がその論より証拠。養老孟司さんとの論賛からは「脳化社会は江戸時代から始まった」という話が出て来ています。忠、孝、身分などは、シンボリズムであり、それらは見たり、触れたりできません。また、関東大震災に遭遇したことは、被害に対する鈍感さをもたらし、それが太平洋戦争につながったという指摘には、なるほどそういう面も確かにありそうだと思わされました。その他、歴史や人間について、実にさまざまな、新しい見方が示され、大変おもしろく読み終えました。 (★★★★★)

  • 保阪 正康: 近代日本の地下水脈 I 哲学なき軍事国家の悲劇 (文春新書 1440)

    保阪 正康: 近代日本の地下水脈 I 哲学なき軍事国家の悲劇 (文春新書 1440)
    本の帯に「『水脈史観』で日本の失敗を読み解く」とあります。「水脈史観」という概念には初めて接しましたが、「攘夷のエネルギーは、いまも日本社会の根底に流れている」という見方です。明治維新後、日本がとりえた国家像は、欧米型帝国主義国家、道義的帝国主義国家、自由民権国家、米国型連邦制国家、攘夷を貫く小日本国家の5つであったが、哲学なきまま欧米型帝国主義国家の道を突き進み、軍事中心の国家作りを推し進めたことが、戦前の日本の失敗の原因であったというのが著者の主張です。それは確かにそうだと思いますが、私には、ほんのサブタイトルにある「哲学なき国家」ということが、現代日本の様々な問題の背景にあるような気がしてなりません。 (★★★★)

  • 佐伯 泰英: 陰流苗木(かげりゅうなえき)~芋洗河岸(1)~ (光文社文庫)

    佐伯 泰英: 陰流苗木(かげりゅうなえき)~芋洗河岸(1)~ (光文社文庫)
    今回も特別に時代小説を取り上げます。この2つ前の本に佐伯泰英さんの「恋か隠居か 新・酔いどれ小籐次(二十六)」を取り上げ、これは佐伯さんの300冊目の「文庫書き下ろし小説」だと書きました。今回のこの本は、301冊目です。しかも、80歳を越えて、さらに新しいシリーズを始められたのです。美濃を食い詰めた浪人・小此木善治郎が、職なし、金なし、住むあてなしながら、剣の達人にしてとぼけた侍であるものの、なんとも頼りになる存在で、親切な住人や大家によって受け入れられた長屋の秘密と謎の渦に巻き込まれるという設定。これまたおもしろそうなシリーズです。毎月刊行で、全3巻の予定とか。第2巻が待ち遠しい内容です。 (★★★★★)

  • 養老孟司, 鵜飼哲夫: なるようになる。 僕はこんなふうに生きてきた(中央公論新社)

    養老孟司, 鵜飼哲夫: なるようになる。 僕はこんなふうに生きてきた(中央公論新社)
    養老先生の新刊が出たというので早速入手し、ほぼ一気に読み終えました。「はじめての自伝!」といううたい文句で、帯には「虫と猫と、バカの壁。考え続けた86年」ともあります。養老先生は、かなりしつこい性格でいらっしゃるようで、疑問に思ったことは「まぁいいか」などと思わず、考え続けてこられたそうです。その結果が、これまでのユニークな著作に結実しています。それはさておき、考え続けた結果、「なるようになる。」というのが、養老先生の現時点での結論だそうです。「なるようにしかならない」ではなく、「なるようになる。」のです。物事は、はっきりとした目的意識があって進むのではないので、「なるようになる。」なのです。忘れてしまったような些事がその後の人生を動かしてきたかもしれないともあります。なるほどと、この本を読み、養老先生の来し方をいささか知ると、納得できます。というか、納得した気になっているだけかも知れませんが…… (★★★★★)

  • 佐伯 泰英: 恋か隠居か 新・酔いどれ小籐次(二十六) (文春文庫)

    佐伯 泰英: 恋か隠居か 新・酔いどれ小籐次(二十六) (文春文庫)
    佐伯泰英さんは、この本で「文庫書き下ろし小説」というジャンルで300冊刊行を達成されました。佐伯さんの時代小説はすべて読んでいます。まさにストーリー・テラーといえる作家で、実に読み応えのある時代小説をたくさん書いておられます。このシリーズは、いったん完結となったかと思ったのですが、この「恋か隠居か」で復活しました(と理解しています)。隠居を考える小籐次ですが、小籐次親子に挑戦状が届くところから始まる物語。今回も楽しめました。 (★★★★★)

  • 安藤優一郎: 15の街道からよむ日本史 (日経ビジネス人文庫)

    安藤優一郎: 15の街道からよむ日本史 (日経ビジネス人文庫)
    街道歩きを少ししています。三重県内では、東海道のほとんど、伊勢参宮街道、美濃街道・養老街道などを歩きました。もっとあちこちの街道を歩きたいと思っていますが、そのときにこの本が出版されましたので、早速入手して読みました。芭蕉の奥州街道、伊勢参宮街道のお伊勢参り、武士の旅日記などの章をとくに興味深く読みました。主要な街道を取り上げることで読みやすい歴史物語となっています。 (★★★★)

  • 大芦治: 心理学をつくった実験30 (ちくま新書)

    大芦治: 心理学をつくった実験30 (ちくま新書)
    「誰もが一度は耳にしたことがある有名実験の背景・内容・影響を紹介、新たな心理学像を呈示する」と帯にあります。心理学全般に関心を持つ社会人を読者に想定しているといいますが、私には心理学史のテキストとして、あるいは、入門段階の心理学を学んだ方がさらに学習を深める際に読む本としてもよいかも知れません。 私自身も、心理学の教科書を執筆したことが何度かありますが、そこに引用する理論や実験については、いわゆる「孫引き」をしてしまったこともよくありました。この本の著者は、可能な限り原典にあたって執筆していらっしゃり、その意味では参考になったところが多々あります。 ところで、著者は心理学の未来にあまり明るい展望を持てないようです。臨床心理士、公認心理師の資格が人気を集め、心理学部などもたくさん設けられました。私自身の勝手な個人的意見を書けば、資格ができると、レベルは下がると思っています。根拠はありません。個人的な印象によるものです。私は実験心理学でトレーニングを受け、臨床心理の分野に進みました。心理学の基本は実験心理学と個人差測定心理学にあると思っています。学部段階からいきなり臨床心理学プロパーに進むのは、相当よろしくないと思います。臨床実践にあたってはその基礎となる確かな、科学的な学問(知見、理論なども含む)が必要です。また、仮説演繹法などのものの見方もきちんと身に付ける必要があります。これらは実験心理学と個人差測定心理学から養われると思っています。 この本は、基礎的知識がない方がいきなり読むのは難しいでしょうが、科学的心理学を学びたいと思う方にはよい参考書となります。 (★★★★)

  • 磯田 道史: 家康の誤算 「神君の仕組み」の創造と崩壊 (PHP新書)

    磯田 道史: 家康の誤算 「神君の仕組み」の創造と崩壊 (PHP新書)
    磯田先生の書く本はどれもとても面白く読めます。といっても、私が読むのは研究書ではなく、新書だからなのかも知れません。この本は、家康がなぜ幕藩体制を創ることができたのか、江戸時代、誰が神君の仕組みを崩わしたのか、幕末、かくして神君の仕組みは崩壊した、神君の仕組みを破壊した人々が創った近代日本とは、家康から考える日本人というものという5つの章からなっています。家康は天下を取ったあとこの国を支配するのに巧妙な仕掛けをつくり、平和な時代が続いたのですが、誤算が生じて、徳川政権が変質し、崩壊に至ったと著者は考え、そのプロセスを俯瞰しています。いろいろな時点で「神君の仕組み」を骨抜きにする人物や政策が表れたといいます。組織が弱体化する姿を見ておくと、自分たちの劣化を防ぐ力が養われると磯田先生は述べています。徳川時代が現在にあたえている影響も多く、その分析も興味深く読めます。 (★★★★★)

  • 多井 学: 大学教授こそこそ日記

    多井 学: 大学教授こそこそ日記
    文庫本を買いに本屋に行ったら、平積みしてあるのを見つけて思わず買ってしまいました。私もその昔、ご同業だったことがあったからです。帯に「いくらでも手抜きのできる仕事」とありますが、私の経験でもそういう人もそれなりにいました。ちなみに私自身は、こき使われたと思っています。さらに「現役教授が打ち明けるちっとも優雅じゃない生活」とも書かれていますが、これはまさに私の体験と同じ。本に書かれていることがらも、ことごとく納得できます。私は、「そうそう!」といいながら読み終えました。大学教授で儲けている人はごく一部などなど。まぁ大学教授の仕事や生活に興味をお持ちの方は、さほど多くはいらっしゃらないとは思いますが、お暇な方にはどうぞ。 (★★★★)

  • 宮口 幸治: 境界知能の子どもたち 「IQ70以上85未満」の生きづらさ (SB新書)

    宮口 幸治: 境界知能の子どもたち 「IQ70以上85未満」の生きづらさ (SB新書)
    「境界知能」という言葉は、専門家はよく知っていると思いますが、一般のご父兄や、小中学校の先生方にはあまりなじみがないかも知れません。IQという指標でいえば、多くの場合70以上85未満の子どもたちがこれに該当する可能性があります。一見したところでは普通の子どもたちと変わりはなく、なかなか気づかれません。しかし、理論的には約14%の子どもたちが含まれますから、本の帯にあるように「日本人の7人に1人」となります。平均と知的障害のはざまにあり、気づかれにくいものの、授業について行けなかったり、友だちと上手くつきあえなかったり、感情のコントロールが苦手であったりして、当事者の子どもたちは苦戦し、辛い思いをしています。発達障害はよく知られるようになりましたが、境界知能の子どもたちにもしっかり目を向け、必要な支援を提供することは喫緊の課題といえます。この本では、境界知能とはどのような状態なのか、教科学習の前に認知機能を向上することの重要性、子どもの可能性をいかに伸ばしたら良いかについて具体的に、分かりやすく解説されています。 (★★★★)

  • 関裕二: スサノヲの正体(新潮新書)

    関裕二: スサノヲの正体(新潮新書)
    タイトルに惹かれて手に入れたものの、序章の記述が私にとっては退屈でしばらく放っておいたり、読み直そうと思ってくじけたりしていました。しかし、そこを乗り越えるとこの本はとても面白くなり、ほとんど一気読みしました。スサノヲ(素戔嗚尊)の正体を探るプロセスでアマテラス(天照大神)の謎も明らかにされて行き、それもとても興味深いものがあるのです。アマテラスは皇祖神とされますが、実在の初代王と言われる崇神天皇はアマテラスを伊勢に追いやっています。また、伊勢神宮を整備した持統天皇だけは伊勢に参ったものの、それ以降明治になるまで、1,000年以上も歴代天皇は伊勢神宮を訪れていません。明治天皇が東京に遷御したあと武蔵国の鎮守勅祭の社に定めたのは、スサノヲの祀られる氷川神社(現さいたま市)です。明治天皇は氷川神社を訪れた翌年に、伊勢神宮を訪れています。そもそも伊勢にいる神はアマテラスなのかという疑問にも立ち向かっている、古代史や神に関心がある方にはお勧め。 (★★★★★)

  • 安藤 優一郎: 大名屋敷「謎」の生活 (PHP文庫)

    安藤 優一郎: 大名屋敷「謎」の生活 (PHP文庫)
    時代小説をよく読みます。捕物帖、市井の人たちの生活、侍の物語、大名の話などいろいろとあります。庶民の生活については、これまでもいろいろな本でかなり知っていますが、大名の生活については分からないところの方が多いと思っていました。タイトルに惹かれて買ったのですが、大名やその家族の生活が詳しく書かれているのではなく、勤番侍の生活、大名屋敷の庭園、御用達商人や豪農、幕末の動乱と大名屋敷などの話が中心でした。それはそれで知らなかったことが多々あり、興味深く読みました。 (★★★)

  • 服部環ほか: 指導と評価2023年10月号(図書文化社)
    「指導と評価」は、日本教育評価研究会の機関誌であるとともに、日本で数少ない教育評価に関する月刊誌です。この号では、教育・心理検査の意義と活用という特集が組まれています。「教育・心理検査の意義」に始まり、WISC-Ⅴ、KABC-Ⅱなどの個別検査の使い方、解釈の仕方、指導への活かし方がそれぞれの専門の先生によってわかりやすく解説されています。特別支援教育の現場でも、きちんとした心理アセスメント所見に基づいた支援を展開することが望ましいのですが、現場の先生方には敷居が高いようです。ご関心がおありの方には、どのように使えるか、どのように考えたらよいかについて基本的なことがらを理解するのに適しています。出版社のWebサイトからバックナンバーとして購入できます。 (★★★★)
  • 石田 光史, 樋口 広芳(ナツメ社): ぱっと見わけ観察を楽しむ 野鳥図鑑

    石田 光史, 樋口 広芳(ナツメ社): ぱっと見わけ観察を楽しむ 野鳥図鑑
    野鳥図鑑はすでに何冊も持っていますが、この野鳥図鑑は、2015年の刊行で、なぜ今までこの存在に気づかなかったと反省するほど便利そうなもの。掲載されているのは324種ですが、それぞれの特徴や、見わけのポイントがパッとわかるようになっています。その鳥の生活型や生息地、食性や羽色、形態などのほか、雌雄、夏羽冬羽、幼鳥などで特徴が異なる場合は、それらについても説明されています。観察したい行動から、おもしろい生態、探し方までもが載っていますし、鳥の鳴き声が聴けるQRコードも付いています。私自身、野鳥の特定がけっこうアヤシいので、しっかり活用しましょう。 (★★★★★)

  • 千枝大志(風媒社): 街道今昔 三重の街道をゆく (爽BOOKS)

    千枝大志(風媒社): 街道今昔 三重の街道をゆく (爽BOOKS)
    「東海の街道」シリーズの第4巻です。「街道歩きのお供に最適の1冊」といううたい文句。内容は、三重の主な街道、近世三重の城郭図・城下図を読み解く、お伊勢参り小咄、伊勢をめぐる〈参詣〉をデジタル化するの4章構成で、まさに三重の街道歩きの参考書としてよいと思います。私自身も県内の東海道、伊勢街道、美濃街道、濃州街道はほとんど歩き、ほかの街道も部分的に歩いていますし、城もここに載っているところはかなり訪ねています。デジタル化も、ブログに写真・記事を載せていますから、出来不出来はともかく、私も取り組んでいます。県内の街道はさらに歩こうと思っていますし、デジタル化にももっと取り組みたいと考えていますので、十分活用できるでしょう。 (★★★★★)

  • 唐沢孝一: 都会の鳥の生態学 カラス、ツバメ、スズメ、水鳥、猛禽の栄枯盛衰 (中公新書)

    唐沢孝一: 都会の鳥の生態学 カラス、ツバメ、スズメ、水鳥、猛禽の栄枯盛衰 (中公新書)
    都市にもたくさんの野鳥がいることを知る人は少ないかも知れません。私がいつも散歩している地方都市の公園では、これまで10年あまりで70種類近くの野鳥を観察しています。都会は自然の少ない人工的な環境にあふれていますが、野鳥たちはもともとの生態を活かしつつこれらにしたたかに適応してい生きています。この本では、カラス、ツバメ、スズメ、水鳥、猛禽を取り上げ、その都会における生態や、活動の変化、人間と鳥との関係とその変化などについて多くの実例や、調査結果をもとに、豊富な写真を使って楽しく読めるようにまとめられています。 (★★★★★)

  • 堤未果: 堤未果のショック・ドクトリン 政府のやりたい放題から身を守る方法 (幻冬舎新書)

    堤未果: 堤未果のショック・ドクトリン 政府のやりたい放題から身を守る方法 (幻冬舎新書)
    「ショックドクトリン」とは、テロや大災害など、恐怖でこくみんが思考停止している最中に、為政者や巨大資本がどさくさ紛れに過激な政策を推し進める悪魔の手法のことです。アメリカでの3.11以来、日本でも大地震やコロナ禍の裏で知らない間に個人情報や資産が奪われようとしているというのがこの本のテーマ。パンデミックで製薬企業は空前の利益を得、マイナンバーカード普及の先には政府のよからぬ思惑があるなどよくよく注意し、自分の生命・財産を守らないといけないというのが著者の主張。「今だけ、自分だけ、お金だけ」という強欲資本主義に負けないようにするには、ちょっとした違和感を大事にし、お金の流れがその裏にないか、また、それで大もうけして回転ドアをくぐって逃げる輩がいないかをチェックすることです。また、政府が何か、大急ぎで導入しようとしたり、既存の制度を急拡大しようとするときは、要注意だそうです。 (★★★★)

  •  奥山景布子: 葵の残葉 (文春文庫)

    奥山景布子: 葵の残葉 (文春文庫)
    いわゆる「高須四兄弟」である徳川慶勝、松平容保、松平定敬、徳川茂栄は、幕末維新の激動期に、結局のところ官軍と幕府とに分かれて戦う運命になったのですが、この四兄弟を取り上げて埋もれた歴史を活写した小説。私自身は、桑名藩主であった松平定敬が取り上げられているので興味を持って手に取った次第。幕末維新は、次々に色々な出来事が起きて、さまざまな人たちの思惑も複雑に入り組んでいるので、小説にするのは難しいと思っていたのですが、隠れた主人公ともいえる高須四兄弟の視点からとても躍動感のある読み物になっています。また、この時期の歴史をより一層深く理解できたという感想も持っています。 (★★★★)