お知らせ

  • データの移行について
    2005年10月26日のブログ開始当初から、2024年9月30日までの記事は、「猫の欠伸研究室(アーカイブ)」に移行しました(http://blog.livedoor.jp/taichimaru151/)。 このココログの「猫の欠伸研究室」には、2019年1月以降の記事を残し、2018年12月以前の記事は削除しました(2019年1月1日から2024年9月30日までの記事は、両方にあります)。

レンズを通した自然観察

  • この「レンズを通した自然観察」ということばは、恩師のお一人が、私の趣味を形容しておっしゃったものです。2023年2月7日のブログに書きましたが、実はときどき思い出していることばです。お世話になった先生方はたくさんいらっしゃいますが、この恩師は、就職のことから学位論文の執筆、審査に至るまで本当にお世話になった先生です。「写真の撮り方を指南してもらいたい」ともおっしゃったのですが、これはお世辞と理解しています。私はほぼ隠居状態となって10年以上になりますが、今、改めてこのことばをかみしめています。この先生には結婚式の際に「理論と臨床をつなぐ仕事をするように」ということばをいただきました。体調を崩してそれには十分に応えられませんでしたので、せめてこの「レンズを通した自然観察」については、極めるとまでは行かないにしても、もう少し精進したいと考えています。

ブログ名の由来

  • ブログ名の「猫の欠伸研究室」は、中日新聞の夕刊に連載されている「紙つぶて」というコラム(平成22(2010)年1月13日)に、元新党さきがけ代表の武村正義さんが書いていらっしゃった「人生は猫の欠伸である」というコラムによります。武村さんは、“チベットで鳥葬を取り仕切る僧侶が、「人の生涯は猫の欠伸のようなもの」と語った”と書いていらっしゃいます。「猫の欠伸のようなもの研究室」としたかったのですが、ちょっと間延びしますので、「猫の欠伸研究室」とした次第です。「研究室」とつけたのは、過去、大学に勤めていたことがあるということやら、知らないこと、分からないことがあると何でも調べずにはいられない性分であること、屁理屈、講釈が大好きであることからであります。しかし、「人生の研究をしている」のではありません。「大所高所」からのご高説を開陳できるほどの力量はないが故、「小所低所」からの戯れ言をつぶやくのが精一杯(苦笑)。身の程に合わせ、勝手なことを書き綴っていますので、御用とお急ぎでない皆様には、今後ともご交誼のほど、お願いいたします。是非ともコメントを頂戴し、少しでも世間を広げたいと熱望しております。

モットー

  • 座右の銘というほど立派なものはありませんが、過去に体調を崩し、療養生活を送った経験から、私なりのモットーをつくっています。その一つは、「淡々と飽きもせず……」です。自分では、「……」と余韻を残しているところが気に入っています。こだわりすぎや、やり過ぎはよくありません。若い頃はムキになってやったこともありますが、今はこのように「淡々と飽きもせず……」が自分に合っていると思っています。もう一つは「晴耕雨読」ならぬ「晴歩雨読」です。マンション暮らし故、耕すところはありません。代わりに歩いています。そして、最近(令和3(2021)年に入った頃から)追加したのが、「散歩生活、ときどき仕事」。NHKのテレビ番組に「晴れ、ときどきファーム!」というものがあります。これのもじり。浅学非才の身ですので、ご交誼の上、いろいろとご教示をお願いします。

2024年10月 8日 (火)

九華公園でアオサギ2羽が接近遭遇……大円寺にも立ち寄ってきました

Dsc00553c_20241008142501  秋雨前線が南海上へと通過し、秋の空気が入ってきたそうで、涼しくなりました。今日の最高気温は、25.6℃。平年並みだそうです。未明に雨が降ったほか、昼もアメダスのデータには出ないくらいの小雨が降ったりしています。今朝は、6時55分から散歩へ。住吉神社、九華公園、貝塚公園、内堀南公園、外堀から入江葭町へ。ここで大円寺というお寺に寄り道。昨日の市民大学の講座で取り上げられたお寺。名前は知っていたのですが、訪ねたことはありませんでした。そこから吉津屋町、京町、寺町と8.1㎞。

Dsc00677c_20241008142501  途中、三之丸公園まではこれという野鳥はいません。三之丸公園のいつもの電柱にメスのモズ。今日も高鳴きをして、縄張り宣言をしていました。確か去年も、ここはメスのモズが縄張りにしていたと思います。

Dsc00725c_20241008142401 Dsc00736c  九華公園に着いて、いつものように、九華橋近くの樹上にアオサギさん。今日は、身繕いを熱心にしていました。

Dsc00823c_20241008142401  奥平屋敷跡、二の丸跡などにはドバトやハシボソガラスがいたくらい。二の丸跡の東端を歩いていたら、イソシギらしき鳥が、辰巳櫓跡の方へ飛ぶのが見えました。辰巳櫓跡へ急いで撮ったのが、こちら。やはりイソシギでした。九華公園には、年に数回やってきます。先だっては、柿安コミュニティパークの堀端で2回ほど見ました。

Dsc00857c_20241008142401 朝日丸跡でヒヨドリ。暑さが和らいで、戻ってはきているのですが、思ったほどは増えてきません。

Dsc00928c Dsc01064c_20241008142401  鎮国守国神社の境内では、エゾビタキらしき鳥が見えたのですが、はっきりとは確認できませんでした。神社にお参りして、再び相撲場から九華橋の方に歩いていたら、アオサギがすでにいたところのすぐ上に別のアオサギがやって来ました。九華公園で、こんなに接近してアオサギが2羽見られたのは、初めて。右の写真は、後からやって来たアオサギ。

Dsc00964c_20241008142401  こちらは、先に来ていたアオサギ。2羽目が来たら、旧にそわそわし始め、この写真を撮ってすぐに、北の方へ飛び去って行きました。さらに、後から来たアオサギも、気づいたらいなくなっていました。せっかくならもっときれいに2羽揃ったところを撮りたかったですねぇ。

Dsc01172c_20241008142401  貝塚公園ではモズの鳴き声が聞こえましたので、探したら、公園から道を1本はさんだお宅のテレビアンテナにいました。このあと、公園内にも来ていました。アンテナの上でも、公園でも高鳴き。メスのモズです。

Dsc01289c_20241008142401  さらに、貝塚公園で休んでいたら、何か出て来た気がしました。見上げたら、エゾビタキ。これはラッキーでした。今日は見られないかと思っていたのです。貝塚公園は、以前はもっとたくさんの野鳥がいたのですが、最近は少なくなっていました。それでも、ごくたまにキビタキがいたりしますので、巡回コースにしてあるのです。

Dsc01088c_20241008142401  ほぼ余談、その1。九華公園の野球場の南の堀で、こちらを発見。クサガメと思います。ミドリガメとの混血かと思われる個体はたまに見るのですが、典型的なクサガメと思われる個体は、珍しいのです。

Dsc01364c_20241008142301  ほぼ余談、その2。昨日のくわな市民大学郷土史学科の講座で取り上げられた鏡智山大円寺。入江葭町にあります。浄土宗。承和年間(834~848年)、呂運という僧の開基。往古は天台宗で比叡山にありましたが、後に朝明郡馬場村(現菰野町)に移り、その後、桑名の高畠に来ています。応永の頃(1394~1428年)、浄土宗に改宗。慶長の町割で一色町に移り(慶長6(1601)年)、万治2(1659)年さらに現在地の入江町に移っています。

Dsc01379c  所蔵の十王図十幅(市指定文化財)の箱書に「応永八年勢州桑名郡益田庄三ヶ村高畠鏡智山大円寺」とあります。この十王図は、中国よりの伝来品と思われ(講座では、室町時代の作品かもという説明もありました)、応永14(1407)年に北畠大納言より大圓寺聖妙興有上人が拝領したもの。作者は不明。大円寺の十王図については、こちらに説明があります。十王図は、本堂に掲げられているそうですが、あいにく本堂は閉まっていて拝観はできず。

Dsc00557c_20241008142501  Dsc01401c 明日は朝までは雨が残るそうですが、その後、週末3連休にかけては好天が続くという予報です。講義に行くときに天気がよいのはありがたい(微笑)。三重県総合博物館で10月5日から12月日まで、開館10周年記念・第38回企画展「刀剣 三重の刀とその刀工」が開催されています。興味がありますので、また、講義の後に立ち寄ってきたいと思っています。年間パスポートを買うと、¥1,670ですから、その方がお得です(この展覧会は、¥1,000)。赤いヒガンバナは、諸戸氏庭園の前にて。黄色いヒガンバナは、大円寺の境内にて。

2024年10月 7日 (月)

今日はアオサギとカワセミ……余談はフクロウ

Dsc00551c_20241007153801  朝は23.1℃でしたが、最高気温は真夏日に迫る29.8℃。昼は蒸し暑くなっています。朝は、家事その他を済ませ、8時40分から散歩へ。午後は、市民大学がありますので、10時には帰宅という「時間制限法」で散歩へ。住吉神社、九華公園、中橋、田町、春日町、船場町と6.1㎞。

Dsc00208c_20241007153801 Dsc00153c_20241007153801  いつもより遅い時間ですので、散歩友達にもほとんど会わず。野鳥も少なめかなという気がします。今日もまた蟠龍櫓にイソヒヨドリのメスがいました。このところ毎日、ここで見かけます。このイソヒヨドリのメスは、蟠龍櫓がよほど気に入っているのでしょう。蟠龍櫓は、桑名を描いた浮世絵にもよく登場しますが、これは再建されたもの。水門統合管理所となっています。三之丸公園には今日もモズがいましたが、遠くて、写真にならず。

Dsc00244c_20241007153801  九華公園には9時前に到着。アオサギは、今日も、九華橋近くの樹上の定位置にいました。残念ながら、今日はとくに芸は見せてくれませんでした。公園内は静かで、小型の野鳥はあまり見られませんでした。

Dsc00390c_20241007153801  しかし、奥平屋敷跡を歩いていたら、カワセミの鳴き声が聞こえてきました。近くにいるのは確かでしたが、見つかりません。やむなく、二の丸跡へ行こうと橋を渡っていたら、目の前に登場。奥平屋敷跡の花菖蒲園の東側の堀端に来ました。

Dsc00417c_20241007153801  朝日丸跡では、ヒヨドリ。ほかに見たのは、ドバト、ムクドリ、スズメ、ハシボソガラス、カワウくらい。いずれも少なめ。今日は、エゾビタキは見つけられませんでした。中橋のところにもゴイサギは来ていません。ということで、バードウォッチングは以上。

Dsc00513c  Dsc00520c_20241007153701 今日もまた、春日町あたりでシロバナヒガンバナを見てきました。まだもう少し咲きそうなつぼみがあります。右は、シロバナヒガンバナの近くで見た、普通のヒガンバナ。

241007124718612c 241007132808960c  午後からはくわな市民大学郷土史学科の第5回講座へ。東海道を南から歩いてきて、『久波奈名所図会』などに描かれた名所旧蹟をみています。今回は、現在の吉津屋町から桑名城まで。国産役所や、切手会所など、私が今まで知らなかった役所の話も聞くことができ、一段と興味深い内容でした。また、例によって、あれこれ調べて、自分なりのまとめをつくることにします。

1728295969975c  余談。家内が自分の実家に行っておりました。今日、午前中にLINEで送られてきたのが、左の写真。フクロウが田圃の周りに張られた網に引っかかっていたのです。このあとカラスに襲われたようで、近所の人たちと救出し、実家の東にある山に放したそうです。写真をパッと見たときは、トビかと思ったのですが、よくよく見たらフクロウでした。実家のあたりにフクロウがいるというのにも驚きましたし、まさかこんなところに引っかかるとは、ちょっと鈍くさいかとも思ったりしました。家内がいうには、網にかかっているときには、「助けて」と訴えるような感じだったそうです。ちょっと擬人化しすぎという気もしますが、フクロウにとっては切実な問題だったのでしょう。今度実家に行ったら、フクロウが見られないかと思ったりしています。

2024年10月 6日 (日)

九華公園にてカワセミとエゾビタキ

Dsc00098c_20241006140901  昨日と同じような天気です。朝6時半過ぎに散歩に出ようと思ったら、こぬか雨。雨雲レーダーには何も写っていません。しばし待って、7時20分から散歩へ。はっきりしない空模様で、散歩する人はいつもよりかなり少なくなっています。住吉神社、九華公園、貝塚公園、内堀南公園、外堀、京町、南魚町、田町、船場町と、今日は、7.3㎞。昼前からは晴れて来て、最高気温は28.5℃。ちょっと暑い感じです。

Dsc08813c Dsc08905c_20241006140201  蟠龍櫓のところで今日もイソヒヨドリのメス。三之丸公園の電柱には、メスのモズ。ここをテリトリーに定めたようです。今日も高鳴きをして、縄張りを宣言していました。

Dsc09055c_20241006140301  九華公園に着いてすぐにカワセミに遭遇。こんな空模様の中、出て来た甲斐があるというものです。鎮国守国神社の社務所裏の堀を移動していました。

Dsc09106c_20241006140301 Dsc09159c_20241006140301  これは、堀の北側の端にて。例によって木に隠れてそっと行ったら、10m以内まで接近できました。右の写真では、何か獲物を見つけたようでしたが、ダイビングはせず、残念。

Dsc09249c  奥平屋敷跡でドバトを見たあとは、二の丸跡でヒヨドリ。

 Dsc09338c_20241006140401 本丸跡に来て、少し探したら、エゾビタキ。 近くにもう1羽、似た鳥がいたのですが、そちらは確認が取れませんでした。

Dsc09548c_20241006140401 Dsc09635c_20241006141901  鎮国守国神社にお参りして、再び、社務所の裏から管理事務所の方に行ったところで、シジュウカラとメジロの混群に出会いました。たくさんいて、目移りしてしまったこともあって、証拠写真ばかり(苦笑)。

Dsc09789c_20241006140401  本丸跡に戻ったら、再び、エゾビタキ。九華公園にしばらく滞在してくれていますので、楽しませてもらっています。

Dsc00023c_20241006140501  貝塚公園には、モズが2羽いました。少し離れたところで、高鳴きを競っている印象でした。もう1羽の写真も撮ったものの、遠くて証拠写真以下で、割愛。貝塚公園を2羽のモズがテリトリーにするには、ちょっと狭いのではないかと思います。こちらの記述によれば、2羽のモズが高鳴きをしていたところは、300~400mほどは離れていたそうです。貝塚公園は、ほぼ長方形をしており、150m×85mほどの大きさですから。

Dsc08758c_20241006140201  ところで今週は、明日・月曜には市民大学郷土史学科の講義、水曜日は江戸橋での非常勤の授業があります。市民大学は、月に1回ですが、速くも1ヶ月経ったのかと思います。来週の日曜は、家内の母の三回忌。こちらも、速くも丸2年が経つということです。このヒガンバナは、諸戸氏庭園前のところにて。昨日からこのあたりでも咲き始めました。

Dsc00053c Dsc00066c_20241006140501  春日町で、今日もシロバナヒガンバナを見てきました。

2024年10月 5日 (土)

アオサギさんの発射シーンを目撃(笑)

Dsc07521c  昼前からは晴れて来ましたが、朝のうちは、はっきりしない空模様で、5時台には雨が降っていました。それ故、昨日考えていた、今日の近鉄ハイキングに出かけるのは中止。出かけるのであれば、やはり天気がよいときの方がよいですし、電車賃だけで往復¥2,500以上もかかります。これまでに近鉄ハイキング、JRさわやかウォーキングにはかなり出かけ、「行き尽くした」感じもあります。今日のコースも、半分以上はすでに訪ねたことがありました。ということで、6時55分からいつもの散歩コースへ。住吉神社、九華公園、貝塚公園、外堀、内堀、南魚町、田町、船場町と8.6㎞(スマホのアプリ「からだメイト」のデータですが、これほどは歩いていない気がします)。

Dsc07574c_20241005142601  蟠龍櫓のところでイソヒヨドリのメス。このごろ、このあたりでよく見かけます。柿安コミュニティパークのソメイヨシノの木からは、モズの鳴き声が聞こえてきたのですが、近づこうとしたら、なんと揖斐川を越えて揖斐長良川の中州の方へ飛んで行ってしまいました。どこまでをテリトリーにしているのか? と思うくらい。

Dsc07609c Dsc07628c  九華公園では、九華橋近くの樹上にアオサギさん。アオサギを見ているときに、鎮国守国神社の社務所裏の堀にカワセミが登場。結構あちこち飛び回って、アオサギがいる木の下の堀端に一瞬止まりました。

Dsc07679c Dsc07741c  公園内を回って、本丸跡に来たら、メジロの群れ。10数羽から20羽ほどかと思われました。しかし、ちょこまか動き回って、なかなか写真の撮りやすいところには来ません。

Dsc07957c_20241005142601 Dsc07931c  同じあたりにエゾビタキもいました。あいかわらずかわいらしいポーズ。

Dsc08109c Dsc08089c_20241005142501  鎮国守国神社にお参りして、管理事務所の近くに戻ってきたら、再び、メジロの群れに遭遇しました。今度は、シジュウカラ2羽も混じっています。

Dsc08418c_20241005143701  さらに見ていたら、エゾビタキも一緒にやって来ました。本丸跡で見たエゾビタキとは、胸の斑紋の模様が異なるような感じがします。先日は、エゾビタキを2羽同時に見ていますから(2024年10月3日:九華公園にエゾビタキが2羽、貝塚公園にはモズが登場)、もしそうであれば、まだ2羽いることになります。

Dsc08217c_20241005142501 Dsc08329c_20241005142401  アオサギさんをもう一度眺めていたら、不審な行動がうかがわれました。左の写真のような格好をしつつ、向かって右に移動を始めました。途中、伸びをしながら、右の写真のようにしゃがみ込むような体勢に入ります。右の写真をよくご覧いただくと、アオサギさんのお尻の下に白いラインが写っています。これは、アオサギさんの放射物(笑)。うまい具合に写っていました。

Dsc08649c  このあと、奥平屋敷跡で散歩&鳥見友だちのYさん、Oさんと合流。奥平屋敷跡ではこれという鳥はいませんでしたが、二の丸跡に移動しようと橋にさしかかったら、カワセミの鋭い鳴き声が! 本丸跡の花菖蒲園のところに止まりました。先ほど見たカワセミと同じ個体と思われます。

Dsc08735c_20241005142401  帰り道は、県道613号線(福島城南線)沿いに歩いてきました。田町交差点から北のあたりにシロバナヒガンバナが咲くところがあるので、様子を見てきたという次第。3箇所ある内、1箇所でシロバナヒガンバナが咲きかけていました。ほか2箇所はまだつぼみ。

Dsc08048c  明日は、晴れのち雨の予報。とはいえ、雨は夜になってからのようです。しばらく行っていませんから、長良川河口堰に行こうか、それとも、エゾビタキやカワセミが見られる可能性が高い、いつもの九華公園を散歩することにしようか、ちょっとだけ思案中。

2024年10月 4日 (金)

雨の止み間に散歩で、アオサギ2羽

Dsc07066c_20241004140601  雨時々曇りという天気予報通りの空模様です。朝のうちは、雨が降っていましたが、9時を過ぎて明るくなり、Yahoo!天気の雨雲レーダーを見ますと、11時頃まで雨は降らないと出ていまいた。「これは、散歩に行かない手はない」と思って、9時半から、住吉神社、九華公園、歴史を語る公園、京町、寺町と6.5㎞(かなり過大評価かも知れません)。寺町商店街のアーケードを出たところで雨が落ちてきました。

Dsc07070c  我が家の東にある住吉入江にカワウが1羽、来ていました。珍しいことではありません。

Dsc07104c  住吉水門のところにアオサギがいました。住吉神社前から高水敷に降りられますので、そこからそっと水門の反対側に近づいて撮影。首筋がかゆかったようで、盛んに掻いています。冠羽が立って、おもしろい。

Dsc07169c_20241004140501 Dsc07235c_20241004140501  三の丸水門、蟠龍櫓あたりまで来たら、イソヒヨドリのメスと、ハクセキレイ。イソヒヨドリは、三の丸水門にいたのですが、蟠龍櫓に逃げられました。

Dsc07281c_20241004140601  柿安コミュニティパークで頭上からモズの高鳴きが聞こえてきました。探したら、木のてっぺんにいるのが見えました。少し離れたところからしか撮れず、このような証拠写真。

Dsc07365c  九華公園では、天気が悪く、また、時間が遅かったので、散歩する人はありません。奥平屋敷跡から二の丸跡にかかる橋を渡っていたら、南からアオサギが飛んできて、本丸跡の花菖蒲園に降りました。ここにアオサギが来るのは、珍しいことです。漁でもするような感じだったのですが、私が見ている間には、魚は獲らず。

Dsc07432c_20241004140501  本丸跡でエゾビタキを見つけたものの、こんな写真しか撮れませんでした。このあとすぐに逃げられています。天気がよくありませんから、撮影の条件は不良。証拠写真ながら、エゾビタキが見られましたので、まあ良し。ここで、散歩友達のAさんと久しぶりに出会いました。「桑名すこやか体操」の準備をしておられました。

Dsc07449c_20241004140501  今日も、ヒガンバナ(苦笑)。水曜日の授業のQ&Aは、昨日の夕方、チェックして加筆修正。昨日のうちに助手の先生に送って、印刷をお願いしました。つくっているとき、あまり気が乗っていなかったためか、いつもよりたくさんの加筆修正をしています。

Dsc07479c_20241004140501 Dsc07492c_20241004140501  明日は、近鉄ハイキングで「IWSC2024最高金賞受賞!伊勢志摩初クラフトウイスキー『神路』伊勢萬 伊勢蒸留所をたずねる」という企画が予定されています。伊勢萬にはまだ行ったことがありませんので、興味はあるのですが、それ以外の立ち寄り先はほとんど訪ねたことがありますし、途中、たぶん4㎞ほどは立ち寄るところなしにひたすら歩くと思われることもあり(伊勢街道を行くなら、寺社仏閣はあるのですが、すでに2回も歩いたところ)、それもどうかなぁと迷っています。明日の天気予報は、晴時々雨。まぁ、明日の朝、起きてから決めますか。ハナトラノオは、九華公園の東にあるお宅で、ハゲイトウは三之丸町内のお宅にて。

2024年10月 3日 (木)

九華公園にエゾビタキが2羽、貝塚公園にはモズが登場

Dsc07064c_20241003155001  秋雨前線と低気圧の影響で、雨時々曇りという予報でした。朝一番に雨雲レーダーを見ますと、9時くらいまでは降らないということでしたので、6時35分から散歩へ。しかし、途中で雨雲レーダーを確認すると、8時過ぎから降るという予想に変化。急いで、住吉神社、九華公園、貝塚公園、内堀南公園、外堀、入江葭町、吉津屋町、京町、寺町と6.7㎞。8時10分に帰宅したのですが、吉津屋町あたりから、小雨に降られました。気温は、25.4℃と昨日までに比べ、かなり下がりました。

Dsc05953c Dsc06004c_20241003154901  天気はスッキリしませんでしたが、成果はまあまあ。三の丸水門の下流側で、ハクセキレイ2羽と、イソヒヨドリのメス1羽。左の写真で、奥に黒く写っているのが、イソヒヨドリのメス。右は、少し近づいて撮ったもの。ハクセキレイは、戯れているようでした。

Dsc06106c_20241003154901  九華公園では、九華橋近くの樹上にアオサギさんが来ていました。朝日丸跡や、二の丸跡などではドバトのみ。

Dsc06226c_20241003154901  本丸跡で何か、動きましたので、追いかけました。エゾビタキです。本丸跡の真ん中に大木があります。そこに入っていったのですが、よくよく見たら、もう1羽、エゾビタキがいるようでした。

Dsc06595c_20241003155001 Dsc06600c_20241003155001  鎮国守国神社にお参りしてから、相撲場の方へ再び行くと、エゾビタキ2羽を確認できました。先日来、エゾビタキともう1羽にた鳥がいるなと思っていましたが、どうやらエゾビタキが2羽いたようです。

Dsc06889c_20241003155001  貝塚公園では、待望の鳥さんが登場。モズです。先だっても書きましたが、この春、貝塚公園でモズのヒナ2羽が巣立っていますから、秋になるとここにモズが戻ってくるだろうと見当をつけていたのです。このモズは、オス。高い木のてっぺんで高鳴きをして、縄張り宣言をしていました。

Dsc06412c_20241003155001  ところで、昨日の授業のQ&Aは、散歩から帰ってからと、昼食後と作業を続け、午後になって一応完成。例によって寝かせてあります。説明を書くのには、ちょっと苦労しました。今回は、「~が分かった」など単なる感想はすべて割愛したのですが、けっこう思いもしなかった感想があったからです。手元の文献や、ネットで検索というのがかなりありました。

Dsc06488c_20241003160301 Dsc06563c_20241003154901  ヒガンバナは、すべて鎮国守国神社の境内で撮ってきました。かなりたくさん、きれいに咲いていましたので、アングルなどを工夫しますと、ちょっとした名所のように撮れるのです。「マイ・ヒガンバナ」です(勝手に散歩コースで名所を決めて、マイ○○と名づけて、密かに楽しんでいるのです……微笑)。

2024年10月 2日 (水)

今日も真夏日の中、非常勤の授業2回目

241002093205722c  今日の桑名の最高気温は、31.8℃でしたが、湿度も高いのか、蒸し暑くなっています。江戸橋での非常勤の授業、後期2回目です。大きな声を出して、1時間半、話をするのは気持ちよいものですが、まだ暑いためなのか、授業を終えて帰ってくると、どっと疲れた感じ(苦笑)。年を取って体力が低下しているためもあるのかも知れません。非常勤講師の定年が70才というのも、合理的なのだろうなと思ったりしています。

241002102325119c  2回目の授業で、予想通り、受講者に多少入れ替わりがありましたが、出席者数は、ほぼ前回並み。これで延べ出席者は、ちょうど30名。10時半からの2コマ目ということもあってか、遅刻者はほとんどありません。ほとんどの学生諸君は、熱心に聞いています。もちろん、何ごとにも例外はあり、船をこいでいる学生があることも確かですが……。まぁ、そのあたりは、自分自身の学生時代を思い返しても、一概に非難はできません。履修申告期間は、確か明日までですから、来週には受講者はほぼ確定するでしょう。

241002121449678c  後期には、志登茂川へ立ち寄って、水鳥を見てくることが多いのですが、まだまだ暑いので、さほど野鳥はいないだろうと思い、また、12時19分の急行に乗れそうだということもあって、今日も道草はなし。「用事が済んだら、サッサと帰る」という、隠れたモットーもあるのです。帰宅後、昼食を摂って、出欠確認をして、午睡。これでちょっとは元気を回復して、Q&Aに手をつけたところです。まだ1/5くらい。明日、頑張ることにしましょう。

2024年10月 1日 (火)

三度目の正直でカワセミを撮影……エゾビタキもバッチリ

Dsc05761c_20241001144601  10月初日は、真夏日です。朝は21.1℃とかなり涼しかったのですが、12時49分に33.9℃となっています。しかし、マンション9階の我が家では、玄関とベランダを開けると風が通って、さほど暑くは感じません。今朝は、6時45分から散歩へ。夏の間、6時半スタートで散歩に出ていましたので、その生活リズムが続いています。住吉神社、九華公園、中橋、本町、田町、寺町、八間通、堤原、参宮町と7.8㎞。今日もまた九華公園でウロウロし、その後のコースをいつもとは変えています。

Dsc04677c_20241001144601  七里の渡し跡で、スズメ。最近は余り多くはありません。九華公園あたりでも、あまり見かけません。このあと、三の丸水門の内側(柿安コミュニティパークの堀につながっています)で、カワセミを目撃。モズの鳴き声もしていたのですが、姿は見られず。

Dsc04735c_20241001144601Dsc04855c 九華公園に着いて奥平屋敷跡への入り口で、エゾビタキ。歩いていた目の前のソメイヨシノの木にちょうどやってきました。右の写真のようなかわいらしいポーズも見られ、満足。

Dsc04980c  こちらはちょっと離れたところへ移動したときの写真。このエゾビタキのほかに、似た鳥がもう1羽いたのですが、そちらは何か確認も出来ませんでしたし、写真も撮れませんでした。

Dsc05043c  鎮国守国神社の鳥居の近くにハシブトガラス。今日は、ハシボソガラスも含め、カラスがたくさんいました。

Dsc05570c  鎮国守国神社の境内を回って、再び社務所の裏へ来たら、足元からカワセミが飛び立ちました。大失敗(苦笑)。写真を撮るどころか、じっくり見る間もなく、逃げられました。朝、ここに来たときにはまだいなかったアオサギさんが来ていましたが、ずっとこのポーズで、たぶん爆睡中。

Dsc05171c_20241001144701 Dsc05460x  九華公園を一周半して、「三度目の正直があるかも知れない」と思い、もう一度、鎮国守国神社の社務所裏へ。筏橋を渡ったところでカワセミの鳴き声が聞こえ、南から飛んでくるのが見えました。やりました、願いは叶うものです(微笑)。カワセミのオスが、堀の北の端に止まっています。ダイビングも2回ほどしたのですが、そのシーンはうまく撮れず。右の写真は、少し移動したところへ近づいたのですが、残念ながら、ピントが甘い。

Dsc05616c_20241001144601 Dsc05680c_20241001144601  中橋でゴイサギが来ていないか見たのですが、まったく来ていません。もちろん、九華公園にもまだ来ていません。田町のバス停。スタンプラリーが行われているということでした。写真だけ撮って寺町方面へ。どのバス停にもあるかと思ったのですが、寺町のバス停にはこの表示はなし。田町のバス停でチャレンジしてみればよかった(苦笑)。また、今度、です。

Dsc05652c_20241001144601  その寺町の広場には、こんな掲示が出ていました。アイミタガイという映画が間もなく封切られますが、桑名が舞台になった映画です(こちら)。看板には、ここ寺町広場でも撮影が行われたと書かれています。そういえば、このすぐ近くに住んでいる家内の友人が、ロケの様子をLINEで教えてくれたことがありました。

Dsc05686c_20241001144601  堤原のお宅では、ヒヨドリ。まだ数が多くありませんので、このように目の前に来るのは、めったにありません。

241001142908539c 241001142921993c  今日も、スイーツのオマケ。家内が昨日、同じくJR名古屋タカシマヤで買ってきました。恵那すや栗きんとん。恵那にはたくさん、栗きんとんを作っているお店はありますが、我が家の好みはこのすやのもの。6個入りで、¥1,890。去年までは、四日市近鉄百貨店に出店していたのですが、今年は別の店に替わってしまっていて、困ったなと思っていたのです。いつもは非常勤の帰りに近鉄四日市駅で途中下車して買っていました。

241001143047300c  昨日に続いて、名物を食べていますが、こういうことはめったにありません。念のためにお断りしておきます(笑)。栗と少量の砂糖でつくられていて、甘さはほんのり。栗きんとんを食べると、秋を感じられます。

Dsc05028c_20241001144701  明日は、非常勤の後期の講義、2回目。桑名では、朝は21℃、昼は真夏日の31℃の予報。晴れということですから、まあ良し。ヒガンバナは、九華公園の奥平屋敷跡にて。

【追記】 その後、三重交通のサイトを確認しましたら、デジタルスタンプラリーは、三重交通グループ創立80周年の記念企画として、三重交通と名阪近鉄バスのバス停を巡るデジタルスタンプラリーを開催しているそうです(こちら)。2社の路線バス運行区域である三重県(一部奈良県、和歌山県を含む)と岐阜県の西美濃地区を10エリアに分け、計41箇所にスタンプスポットが設置されていて、80周年を記念して、賞品総額80万円!すべてのスタンプを集めた方に抽選で最大5万円分のQUOカードPayをプレゼントといいます。その他、参加賞や応募者全員にここだけのちょこっとプレゼントもあるそうです。10月1日から12月31日まで。これは、見つけたら応募しなくっちゃ。

2024年9月30日 (月)

イソヒヨドリのメスと、アオサギに救われました……オマケは出町ふたばの名代豆餅の話

Dsc04635c  朝のうちは薄曇りでしたが、その後晴れて来て、真夏日に戻りました。14時に30.4℃。明日から10月というのに、この暑さはいただけません。今朝は6時45分から散歩へ。朝のうちは涼しいので、前のように7時半出発でもよいのですが、早い時間帯の方が野鳥が多いような気がするのです。住吉神社、九華公園、貝塚公園、内堀南公園、内堀公園、京町、寺町と7.6㎞。今日も九華公園内を一周半してきました。

Dsc04203c_20240930144501  今日の鳥果からは、朝早い方が野鳥が多いというのは、単にそういう気がしただけでした(笑)。柿安コミュニティパークでイソヒヨドリのメス。自宅を出てすぐ、住吉ポンプ場の避雷針にもイソヒヨドリのメスがいましたが、カメラを向けた途端に逃げられました。しかし、住吉ポンプ場あたりにイソヒヨドリがいたときは、三之丸公園から柿安コミュニティパークの周辺でも見られることが多いのです。

Dsc04257c_20240930144501 Dsc04246c  その柿安コミュニティパークでは、カワウが2羽。電柱と、電線とにいました。電柱の上のカワウは、首筋をずっと掻いていました。

Dsc04267c  電線には、ドバトも1羽。

Dsc04361c_20240930144501 Dsc04346c_20240930144501  九華公園に着いて、久しぶりに九華橋近くの樹上にアオサギさん。しかし、今日は、二本足で立っていました。変顔もいただきましたが、このあとじきに飛び立って、揖斐川の方へ去って行きました。一本足で立っているときは、リラックスしているようで、長い時間同じところにいます。

Dsc04286c Dsc04443c_20240930145301  ほかに公園内で写真が撮れたのは、ドバトとヒヨドリだけ(苦笑)。最近は、ドバトがもっともよくいます。ヒヨドリは涼しくなってから、少しずつ増えてきています。この頃は、ドバトの写真を撮るために散歩に行っているのか、という気がしてきたりします。朝日丸跡でカワセミが飛ぶのは見たものの、飛ぶシーンは撮れず。追いかけたのですが、見失いました。最近は、カワセミには恵まれていません。センサーの感度が落ちたわけではないと思っています。

Dsc04558c_20240930144401  貝塚公園では、メジロ。遠くて、逆光気味で証拠写真。メジロは、この1羽のみ。ほかにはヒヨドリ数羽。この春、貝塚公園でモズのヒナが2羽巣立っていますので、ここに戻ってこないかと思って見に行くのですが、今のところ、貝塚公園ではモズは見ていません。

Dsc04464c Dsc04485c_20240930144401  午後は、定例の歯科検診に行って来ました。今日は、若先生の担当。子どもの頃も存じ上げていますが、ずいぶん立派になられました。こちらが年を取るわけです(苦笑)。花も余り咲いていませんので、今日も鎮国守国神社の境内でヒガンバナを撮影。代わり映えしないのはよくよく承知しています。右は、下からのショット。

240930150459632c 240930150637379c  オマケ。たまにはスイーツのお話し。家内がどうしても食べたいといって、予約してJR名古屋タカシマヤでゲットしてきました。京都の出町ふたばの名代豆餅。京都の本店では、大行列が出来るという噂です。JR名古屋タカシマヤでは、曜日限定商品で予約して、買えるそうです(こちら)。が、これからですと、11月分の予約になるようです。リンク先をご覧ください。5個入りで¥1,200なり。

240930150628598c  早速、今日のおやつに(微笑)。餅と豆と餡の絶妙なバランス。餅にはやや塩味が効いていて、まさにモチモチ。豆も存在感があります。餡は甘すぎず、それでいて餅の塩味とは相性が良い。これは美味しいものを食べられました。

2024年9月29日 (日)

モズはいたものの、ほとんど坊主

Dsc03732c_20240929120101  曇りときどき雨、最高気温は28℃という予報です。実際、散歩で歩いている間にも、小雨に2回ほど見舞われました。今朝も6時55分から散歩へ。住吉神社、九華公園、貝塚公園、内堀南公園、外堀、吉津屋町、京町、寺町と7.5㎞。九華公園をほぼ2周しました(笑)。

Dsc03867c_20240929120101  今日も、三之丸公園にモズがいました。メスのようですから、先日からここに来ているモズと思います。高鳴きというほど、激しく縄張り宣言はしていないのですが、ときどき鋭い鳴き声を発しています。

Dsc03903c_20240929120101  モズを見たまでは良かったのですが、その後はほとんど坊主でした。鳥がまったく田舎多々訳ではないのですが、カワウ、ドバト、ヒヨドリ、ムクドリなどだけでした。このカワウは、柿安コミュニティパークの電柱にて。いつもここに来ているカワウさんかと思います。

Dsc03965c_20240929120101 Dsc04006c_20240929120101  九華公園では、初めに書きましたように、公園内をほぼ2周したのですが、余りにも鳥がいなかったからです。結局、写真が撮れたのは、ヒヨドリ(左の写真)と、ドバト。今日も、ドバトがもっともたくさんいた鳥です。ほかの小型の野鳥は、サッパリ。スズメもいませんでした。

Dsc04071c_20240929120101 Dsc04116c_20240929120101  鎮国守国神社の境内では、ヒガンバナがだんだんと増えてきました。いつもの年なら、一斉に咲き始めると思うのですが、今年は少しずつ開花が進んでいるという感じです。

240929122501539c  ところで、金曜日に同級生K氏のところでメダカを分けてもらってきました。最初は、樹脂製の睡蓮鉢にすべてを入れたのですが、人口密度ならぬメダカ口密度が高かったので、2つに分けました。例の100均の食品保存容器を使っています。小さめのメダカを主にこちらに移しています。もらってきた翌日、1匹だけ昇天してしまいましたが、ほかのメダカたちは元気に泳ぎ回っていますし、餌もよく食べています。過去には、赤玉土などを入れたことがありますが、掃除に不便。バクテリアが定着するのによいものをと思い、100均で見つけた溶岩石を使ってみようと、準備中。

Dsc03929c_20240929120101  今週は早くも10月に入ります。9月は、なんだかあっという間に過ぎた感じ。明日から水曜くらいは天気はよさそうですが、その後はぐずつき気味という予報。水曜日には、後期2回目の非常勤の授業です。これまでの経験からは、多少入れ替わりがあり、受講者数はわずかに増えると思われます。

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  • 関裕二: アマテラスの正体(新潮新書)

    関裕二: アマテラスの正体(新潮新書)
    著者の前著『スサノヲの正体』も、興味深く読みました。斬新な着眼点と発想で、思いもかけない結論に至っています。読み物としてはとてもおもしろいという点で、☆を5つとしました。ネタバレになりますから、詳しいことを書くのは控えておきますが、著者は、伊勢神宮に祀られているのは、いわゆる「天照大神」ではなく、別の霊威の強い(祟る)、二柱の神だとしています。祟るが故に、伊勢に放逐されたのだと主張するのです。ただ、著者の肩書きは、歴史作家にして、武蔵野学院大学日本総合研究所スペシャルアカデミックフェローであり、仏教美術に関心をもち、奈良に通ううち、独学で日本古代史を研究したということですから、現在の歴史学や考古学が明らかにした内容と整合性がとれている主張なのかどうかは、私には判断はできかねます。それ故、「読み物としてはおもしろい」と評価しています。 (★★★★★)

  • 小塩真司: 「性格が悪い」とはどういうことか ――ダークサイドの心理学 (ちくま新書)

    小塩真司: 「性格が悪い」とはどういうことか ――ダークサイドの心理学 (ちくま新書)
    タイトルに惹かれて読みました。ただし、初めにお断りしておきますが、図表こそないものの、心理学の専門書といっても良いくらいの、分厚い記述になっていますので、馴染みのない方にとっては読みやすいものではありません。「性格が悪い」ことについて、最近研究が進んできた「ダークな性格」を中心にまとめられています。ダークな性格とは、マキャベリアニズム、サイコパシー、ナルシシズム、サディズムの4つの特性です。これらの特性とリーダーシップ、社会的成功との関連、身近な人間関係中でのダークな性格、ダークな人物の内面、ダークな性格の遺伝、ダークさとは何かについて、文献を引用しつつ論じられています。その上で、性格の良し悪しは、その内容ではなく、どのような結果に結びつくかで判断されるというのが、著者の結論でした。 (★★★★)

  • 和田 秀樹: 老いるが勝ち! (文春新書)

    和田 秀樹: 老いるが勝ち! (文春新書)
    和田秀樹さんは、もともと高齢者専門の精神科医です。浴風会病院というところで35年間勤務され、6,000人以上の高齢者の方を診てこられました。その臨床経験から、高齢者については、理屈通りに行かないと思うことがたくさんあるといっておられます。タバコをたくさん吸っていても100歳まで生きる人もいれば、検査データはすべて正常なのにガンで亡くなる人もいるのだそうです。医者にいわれて血圧その他に注意していたのに、脳卒中を起こす人もいます。和田さんはこの本で80歳を過ぎたら我慢せず、好きな物を食べ、行きたいように生きることを勧めています。また、医療に関わらない方が長生きできる共書いています。不摂生を勧めておられるわけではありませんが、常識にとらわれず、自由に生きた方が楽しみも見つかってよいのではないかと思います。養老孟司先生流にいえば「なるようになる」のですから。 (★★★★★)

  • 彬子女王: 赤と青のガウン オックスフォード留学記 (PHP文庫)

    彬子女王: 赤と青のガウン オックスフォード留学記 (PHP文庫)
    彬子女王殿下の英国留学記です。彬子女王は、ヒゲの寛仁親王のご長女。殿下は、女性皇族として初めての博士号をオックスフォード大学で取得されました。この留学記は、ネットで話題になっていましたので、ぜひとも読んでみたいと思っていました。今上天皇の「テムズとともに」も読んだことがありますが、皇族の皆様は、どなたも誠実で朗らかで、それでいてユーモア溢れるお人柄をお持ちのようですが、殿下も同様でいらっしゃり、それがよく感じられる文章で楽しく拝読し、爽やかな読後感を持ちました。 (★★★★★)

  • 石井光太: ルポ スマホ育児が子どもを壊す

    石井光太: ルポ スマホ育児が子どもを壊す
    タイトルに惹かれて買ったのですが、帯にあるように「衝撃の現場報告」でした。この本に書かれているエピソードのうち、いくつかはこれまでにもマスコミ報道などで接していましたが、これだけのことがらが一度に示されると圧倒されます。現代の子どもたちは、まさに私たちが知っている(知っていた)子どもではなくなっているといえるようです。たとえば、「2歳児のネット利用率は58.8%」「子守歌はアプリで聞く赤ちゃん」「ヘッドガードの制服化」「教室の『アツ』に怯える小学生」「褒められ中毒はエスカレートする」などなど。スマホが登場して16年でその影響は大ですが、子どもたちの特徴に影響しているのはスマホだけではなく、現代社会や、大人達のありようも大きく影響しているといえます。「『将来の夢は交通整理のバイト』と言う女子高生」などはその例でしょう。私が教えている学生も、「『アツ』がすごい」ということがあり、いったい何だ?と思っていましたが、よく分かりました。すでに若い先生方は、デジタル・ネイティブ世代になっていますし、この本に登場する若者達が社会に出て、その中核を担うのも遠い将来のことではありません。これらの若者は、高い情報処理能力を持ち、周囲に適応する力もあり、コンプライアンス能力も高いのですが、それらを認めた上で、彼らが自立した大人になるために何が必要か見極め、それを提供することが必要とされるのでしょう。その意味では、大人の世代にも彼らを適切に理解し、必要な支援を提供する責任があります。 (★★★★)

  • 養老 孟司, 中川 恵一: 養老先生、再び病院へ行く

    養老 孟司, 中川 恵一: 養老先生、再び病院へ行く
    『養老先生、病院へ行く』の続編です。医療とは距離をとっておられる養老先生が、再診のため1年3ヶ月ぶりに東大病院に行かれました。大病から復活された今だからこそ語ることができる老い、医療、健康、死との付き合い方について、養老先生ご自身と、教え子にして主治医の中川恵一先生がお書きになっています。養老先生のスタイルをそのまままねすることは、凡人には不可能であり、よろしくはありません。しかし、健康についての考え方や、死についてのとらえ方などはとても参考になります。私が啓蒙されたことがらは、「健康法は人の数だけ存在する」「養老先生は抜け道の天才」「不連続な体調の変化に気をつける」「具合が悪いときは一週間様子を見ると医者に行くべきかどうか分かる」「お酒はもはや百薬の長ではないが飲む飲まないは自分で決めてよい」などでした。 (★★★★★)

  • 宮口幸治: 歪んだ幸せを求める人たち―ケーキの切れない非行少年たち3―(新潮新書)

    宮口幸治: 歪んだ幸せを求める人たち―ケーキの切れない非行少年たち3―(新潮新書)
    「ケーキの切れない非行少年たち」シリーズの3冊目です。本の帯には「『幸せを求めて不幸を招く人』の戦慄ロジック」とあります。「みんな幸せになりたい」という動機は万人がもつものでしょう。しかし、幸せの形は人それぞれですし、幸せになりたいと強く願うものの、かえって生きづらさや苦悩を抱える人たちもたくさんいます。著者は、人は幸せになりたいが故に、結果的に他人が不幸になることでもやってしまうといいます。さらに、幸せになりたいのだけれど、そのやり方がよくない」と考える、結果的に他人を不幸にする人たちを理解できるともいいます。著者が長年関わってきた非行少年達にもそれは共通するそうです。歪んだ幸せを求める人たちの背景にある要因として、著者は、怒りの歪み、嫉妬の歪み、自己愛の歪み、所有欲の歪み、判断の歪みの5つの歪みを取り上げ、事例も含めて考察しています。これを読むと、こうした5つの歪みは、ごく普通の人びとも多少とももっているものといえます。最終章では、自分と他者の「ストーリー」という概念を用いて、歪んだ幸せを求める事についてどう向き合えばよいか、提案されています。 (★★★★)

  • 森永 卓郎: 書いてはいけない

    森永 卓郎: 書いてはいけない
    他の本を買いに行った時、書店で平積みになっていましたので、思わず買ってしまいました。メディアのタブーに触れつつ、現在の日本が凋落している要因を3つ指摘しています。サブタイトルは、「日本経済墜落の真相」となっています。3つは、ジャニーズの性加害、財務省のカルト的財政緊縮主義、日本航空123便の墜落事件。この3つについては、関係者は皆知っているものの、触れてはいけない、本当のことをいってはいけないタブーになっているといいます。メディアで触れたら、瞬時にメディアには2度と出られなくなるそうです。ジャニーズ問題は、BBCの報道のためにオープンになってしまいましたが、著者の森永さんは、ご自身が病を得られたこともあって、現状を打破するためにこの本を書かれました。財務省による必要以上の財政緊縮政策と、日航123便の事故のお陰で日本がアメリカに対してどんどん主権を失っていったことが、日本経済の衰退の主たる要因と主張しています。たぶんそれは本当だろうなというのが、私の読後感。 (★★★★)

  • 立木 康介: フロイト『夢判断』 2024年4月 (NHKテキスト)

    立木 康介: フロイト『夢判断』 2024年4月 (NHKテキスト)
    何を今さら勉強しているのか? と思われるかも知れませんが、ちょっと前に流行った言葉でいえば、リスキリングに相当するかも知れません。学生時代に読みましたが、しっかり理解したかといえば、アヤシいのです。学生時代からは50年近い月日が経っていますので、その後の研究成果も含め、新しいことがあるだろうと思ったのです。100分de名著というNHK Eテレの番組のテキストです。講師の立木先生は、パリ第8大学で精神分析の博士号を取得され、京大人文科学研究所の教授。精神分析は「昨日までとは違う自分を手に入れるために行う」とおっしゃっていました。この番組でもっとも印象に残ったのは、あの有名な「エディプス・コンプレックス」よりも、今日、重要なフロイトが提案した概念は、「両性性」であるということでした。これは、いかなる個人も与えられた解剖学的性にしばられないセクシュアリティの自由を持つことをうたうものです。この視点に立てば、同性愛も、トランスジェンダーもいわば当たり前の存在であるということになります。これらを踏まえると120年間に書かれた「夢判断」の内容は、きわめて今日的な意義を持ってくると再認識する必要があります。 (★★★★★)

  • 諸富 祥彦: NHK「100分de名著」ブックス フランクル 夜と霧

    諸富 祥彦: NHK「100分de名著」ブックス フランクル 夜と霧
    フランクルのこの本は、改めて紹介するまでもないほど、有名な本です。私も学生時代、霜山徳爾先生の翻訳で読みましたが、ことばでは書き尽くせないほどの衝撃を受けたことを、いまでもよく覚えています。第二次世界大戦中にナチスの強制収容所に収監された経験をもとに、精神医学者・フランクルが、人生の目的を明確にし、その実現に向けて没頭する心理療法を紹介する本です。原題を直訳すると「それでも人生に然りと言う:ある心理学者、強制収容所を体験する」となります。実存心理学の名著であり、極限の環境におかれたとしても、何かが、あるいは、誰かがあなたを待っているということを主張しています。絶望して終わるのではなく、人生が何をわれわれに期待しているのかが問題であり、私たちはそれを学ぶことが重要だとしています。何度か読み直すことによって、人生への理解が深まる気がします。 (★★★★★)

  • 松田 忠徳, 増田 晋作: 枕草子の日本三名泉 榊原温泉

    松田 忠徳, 増田 晋作: 枕草子の日本三名泉 榊原温泉
    榊原温泉は、全国的に有名とはいえないかも知れませんが、名湯です。それは、枕草子に「湯は七栗の湯 有馬の湯 玉造の湯」にある、七栗の湯が榊原温泉と考えられるからです。最近、日本三名泉といえば、有馬温泉/兵庫県、草津温泉/群馬県、下呂温泉/岐阜県とされますが、枕草子に取り上げられたのはそれよりも古く、「元祖日本三名泉」といえます。榊原温泉の湯は、肌がきれいになる「美人の湯」というだけでなく、抗酸化作用もある健康の湯でもあります。この本は、日本一の温泉教授・松田先生と、地元を知り尽くした増田さんの共著で、「何もない」といわれていた榊原温泉の魅力を語り尽くしています。ちなみに、私にとっては家内の実家を知る上で格好のガイドブックです。 (★★★★)

  • 文藝春秋: 定年後に読む不滅の名著200選 (文春新書)

    文藝春秋: 定年後に読む不滅の名著200選 (文春新書)
    この本の帯には「これが定年後の知の道しるべ!」とありますが、私自身はさほど大上段に構えたつもりで読んではいません。どのような本が選ばれているかにももちろん興味はあったのですが、それらがどのように紹介されているかといった方面に興味があって読みました。本を紹介している方々はいろいろな分野で功なり、名を挙げた方ばかり。それらの方がどんな本を読み、どのように唱歌していらっしゃるかが知りたかったのです。ちょっと邪道な読み方ではありましたが、しっかりと楽しめました。 (★★★★)

  • 石田泰弘(編著): 街道今昔 佐屋路をゆく (東海の街道2) (爽BOOKS 東海の街道 2)

    石田泰弘(編著): 街道今昔 佐屋路をゆく (東海の街道2) (爽BOOKS 東海の街道 2)
    さほど本格的に取り組んでいるわけではありませんが、昔の街道を歩くのは好きです。この本のテーマである佐屋路(佐屋街道)も歩きたいと思って調べています。佐屋路は、東海道佐屋廻りとも呼ばれたように、東海道の迂回路でした。江戸時代に東海道宮宿と桑名宿の間を、陸路万場宿、佐屋宿の陸路を経て、佐屋から桑名宿への水路三里の渡しによって結んでいた街道です。実際に歩いて書かれたと考えられますが、旅人目線で書かれたウォーキングガイドです。津島街道、高須道も取り上げられています。部分的には歩いたところがありますが、佐屋路はいずれ、歩いてみたいと思い、計画中ですので、とても参考になりました。実際に歩かなくとも、歴史読み物としても楽しめます。 (★★★★★)

  • 柳瀬博一: カワセミ都市トーキョー 【電子限定カラー版】 (平凡社新書1049)

    柳瀬博一: カワセミ都市トーキョー 【電子限定カラー版】 (平凡社新書1049)
    東京都心にたくさんのカワセミが棲んでいるというのは、最近割とよく知られるようになっています。清流の鳥というイメージがあるかも知れませんが、東京の「野生」環境をうまく利用して繁殖もしています。そのカワセミが暮らす街は東京屈指の高級住宅街ばかりだそうです。すなわちカワセミも、人間も好む環境は同じというのです。カワセミが暮らす街は、人間にとってもよい街ということです。カワセミの存在に気付いたことから、「小流域源流」をキーワードに「新しい野生」と「古い野生」の繋がりを論じています。カワセミの生態も詳しく観察されていますので、私も今までよく知らなかったことが多々書かれていて、興味深く読みました。 (★★★★)

  • 内田 樹: コモンの再生 (文春文庫)

    内田 樹: コモンの再生 (文春文庫)
    私は、内田樹先生の評論が好きで割とよく読みます。「コモン(common)」とは、形容詞としては「共通の、共同の、公共の、ふつうの、ありふれた」という意味ですし、名詞としては「町や村の共有地、公有地、囲いのない草地や荒れ地」を意味します。昔は、ヨーロッパでも日本でも村落共同体はそういう「共有地」を持っていました。コモンを管理するには「みんなが、いつでも、いつまでも使えるように」という気配りが必要になるのですが、近代になって怒った「囲い込み」によって「コモンの私有化」が起こり、村落共同体が消え、集団的に維持されていた儀礼、祭祀、伝統芸能、生活文化が消えてしまったのです。著者は、このコモンを再生することが市民の原子化、砂粒化、血縁、地域共同体の瓦解、相互扶助システムの不在という索漠たる現状を何とかするために必要と考えています。ちなみに、マルクスとエンゲルスによるコミュニズムは、著者によれば「共同体主義」と訳した方がよく、彼らは「コモンの再生」が必要と提言したといいます。「共産主義」と訳されてしまったがため、なんだかよく分からないことになっているのです。「共有主義」あるいは「共同体主義」と意訳してくれていたら、もろもろが変わっていたかも知れないという話には、膝を打ちました。 (★★★★★)

  • 本田 秀夫: 知的障害と発達障害の子どもたち (SB新書)

    本田 秀夫: 知的障害と発達障害の子どもたち (SB新書)
    児童精神科医の本田先生の最新刊です。今回は知的障害が取り上げられています。これまでの本田先生の御著書では、発達障害が主に取り上げられてきたのですが、実は知的障害を持つ子どもたちも一定数存在していますし、発達障害と知的障害を合わせ持つ子どもたちもいます。その意味で、発達に困難のある子どもたちのことをきちんと理解して、適切な支援をする上では、両者を視野に入れることが重要です。著者は、知的障害の支援では、「早く」と「ゆっくり」がキーワードになると書いておられます。これは私もそうだと思います。可能な限り早期から支援を受けた方がよく、一方で、発達のスピードに合わせて「ゆっくり」としたペースで支援をすることが大切になります。発達障害の子どもたちにも「本児のペースに遭わせた支援が必要」とおっしゃる方がありますが、発達障害の子どもたちの理解/支援の上でのキーワードは「アンバランス」です。この本は、発達が気になるお子さんをお持ちの保護者の方、特別支援教育に携わる教員の方々にとって、基本的なテキストといえます。 (★★★★★)

  • BIRDER編集部: お手本でわかる!野鳥撮影術 (BIRDER SPECIAL)

    BIRDER編集部: お手本でわかる!野鳥撮影術 (BIRDER SPECIAL)
    バードウォッチングや野鳥撮影を趣味にしています。とはいえ珍鳥を追うのではなく、主に自宅近くを散歩しながら、いわば「定点観測」のように野鳥を見ています。自分の写真の撮り方を振り返ると、図鑑的に撮ることがほとんどです。なぜそうなのかを考えてみると、研究者の端くれであったことが関わっている気がします。つまり、写真を撮ることを、観察した記録やデータと見ているからではないかということに思い当たりました。野鳥撮影の「幅を広げたい」と思っていたら、この本が出版されました。ざっと目を通したところ、「色とりどりの花と鳥」「木の実レストラン」「やわらかい表情を追う」などさまざまなテーマで鳥とその周辺を撮る方法が載っています。これを参考に、自分の野鳥写真の世界を広げられたらいいなと思える本です。 (★★★★★)

  • 磯田 道史: 磯田道史と日本史を語ろう (文春新書)

    磯田 道史: 磯田道史と日本史を語ろう (文春新書)
    磯田道史さんが、さまざまな分野の達人と歴史についての論賛をしたのをまとめた本です。論纂とは、①人の徳行や業績などを論じたたえること、②史伝の終わりに著者が書き記した史実に対する論評のこと。異分野の専門家同士が議論をすることによって生まれるものは、別次元となり、大変興味深いものとなります。この本がその論より証拠。養老孟司さんとの論賛からは「脳化社会は江戸時代から始まった」という話が出て来ています。忠、孝、身分などは、シンボリズムであり、それらは見たり、触れたりできません。また、関東大震災に遭遇したことは、被害に対する鈍感さをもたらし、それが太平洋戦争につながったという指摘には、なるほどそういう面も確かにありそうだと思わされました。その他、歴史や人間について、実にさまざまな、新しい見方が示され、大変おもしろく読み終えました。 (★★★★★)

  • 保阪 正康: 近代日本の地下水脈 I 哲学なき軍事国家の悲劇 (文春新書 1440)

    保阪 正康: 近代日本の地下水脈 I 哲学なき軍事国家の悲劇 (文春新書 1440)
    本の帯に「『水脈史観』で日本の失敗を読み解く」とあります。「水脈史観」という概念には初めて接しましたが、「攘夷のエネルギーは、いまも日本社会の根底に流れている」という見方です。明治維新後、日本がとりえた国家像は、欧米型帝国主義国家、道義的帝国主義国家、自由民権国家、米国型連邦制国家、攘夷を貫く小日本国家の5つであったが、哲学なきまま欧米型帝国主義国家の道を突き進み、軍事中心の国家作りを推し進めたことが、戦前の日本の失敗の原因であったというのが著者の主張です。それは確かにそうだと思いますが、私には、ほんのサブタイトルにある「哲学なき国家」ということが、現代日本の様々な問題の背景にあるような気がしてなりません。 (★★★★)

  • 佐伯 泰英: 陰流苗木(かげりゅうなえき)~芋洗河岸(1)~ (光文社文庫)

    佐伯 泰英: 陰流苗木(かげりゅうなえき)~芋洗河岸(1)~ (光文社文庫)
    今回も特別に時代小説を取り上げます。この2つ前の本に佐伯泰英さんの「恋か隠居か 新・酔いどれ小籐次(二十六)」を取り上げ、これは佐伯さんの300冊目の「文庫書き下ろし小説」だと書きました。今回のこの本は、301冊目です。しかも、80歳を越えて、さらに新しいシリーズを始められたのです。美濃を食い詰めた浪人・小此木善治郎が、職なし、金なし、住むあてなしながら、剣の達人にしてとぼけた侍であるものの、なんとも頼りになる存在で、親切な住人や大家によって受け入れられた長屋の秘密と謎の渦に巻き込まれるという設定。これまたおもしろそうなシリーズです。毎月刊行で、全3巻の予定とか。第2巻が待ち遠しい内容です。 (★★★★★)

  • 養老孟司, 鵜飼哲夫: なるようになる。 僕はこんなふうに生きてきた(中央公論新社)

    養老孟司, 鵜飼哲夫: なるようになる。 僕はこんなふうに生きてきた(中央公論新社)
    養老先生の新刊が出たというので早速入手し、ほぼ一気に読み終えました。「はじめての自伝!」といううたい文句で、帯には「虫と猫と、バカの壁。考え続けた86年」ともあります。養老先生は、かなりしつこい性格でいらっしゃるようで、疑問に思ったことは「まぁいいか」などと思わず、考え続けてこられたそうです。その結果が、これまでのユニークな著作に結実しています。それはさておき、考え続けた結果、「なるようになる。」というのが、養老先生の現時点での結論だそうです。「なるようにしかならない」ではなく、「なるようになる。」のです。物事は、はっきりとした目的意識があって進むのではないので、「なるようになる。」なのです。忘れてしまったような些事がその後の人生を動かしてきたかもしれないともあります。なるほどと、この本を読み、養老先生の来し方をいささか知ると、納得できます。というか、納得した気になっているだけかも知れませんが…… (★★★★★)

  • 佐伯 泰英: 恋か隠居か 新・酔いどれ小籐次(二十六) (文春文庫)

    佐伯 泰英: 恋か隠居か 新・酔いどれ小籐次(二十六) (文春文庫)
    佐伯泰英さんは、この本で「文庫書き下ろし小説」というジャンルで300冊刊行を達成されました。佐伯さんの時代小説はすべて読んでいます。まさにストーリー・テラーといえる作家で、実に読み応えのある時代小説をたくさん書いておられます。このシリーズは、いったん完結となったかと思ったのですが、この「恋か隠居か」で復活しました(と理解しています)。隠居を考える小籐次ですが、小籐次親子に挑戦状が届くところから始まる物語。今回も楽しめました。 (★★★★★)

  • 安藤優一郎: 15の街道からよむ日本史 (日経ビジネス人文庫)

    安藤優一郎: 15の街道からよむ日本史 (日経ビジネス人文庫)
    街道歩きを少ししています。三重県内では、東海道のほとんど、伊勢参宮街道、美濃街道・養老街道などを歩きました。もっとあちこちの街道を歩きたいと思っていますが、そのときにこの本が出版されましたので、早速入手して読みました。芭蕉の奥州街道、伊勢参宮街道のお伊勢参り、武士の旅日記などの章をとくに興味深く読みました。主要な街道を取り上げることで読みやすい歴史物語となっています。 (★★★★)

  • 大芦治: 心理学をつくった実験30 (ちくま新書)

    大芦治: 心理学をつくった実験30 (ちくま新書)
    「誰もが一度は耳にしたことがある有名実験の背景・内容・影響を紹介、新たな心理学像を呈示する」と帯にあります。心理学全般に関心を持つ社会人を読者に想定しているといいますが、私には心理学史のテキストとして、あるいは、入門段階の心理学を学んだ方がさらに学習を深める際に読む本としてもよいかも知れません。 私自身も、心理学の教科書を執筆したことが何度かありますが、そこに引用する理論や実験については、いわゆる「孫引き」をしてしまったこともよくありました。この本の著者は、可能な限り原典にあたって執筆していらっしゃり、その意味では参考になったところが多々あります。 ところで、著者は心理学の未来にあまり明るい展望を持てないようです。臨床心理士、公認心理師の資格が人気を集め、心理学部などもたくさん設けられました。私自身の勝手な個人的意見を書けば、資格ができると、レベルは下がると思っています。根拠はありません。個人的な印象によるものです。私は実験心理学でトレーニングを受け、臨床心理の分野に進みました。心理学の基本は実験心理学と個人差測定心理学にあると思っています。学部段階からいきなり臨床心理学プロパーに進むのは、相当よろしくないと思います。臨床実践にあたってはその基礎となる確かな、科学的な学問(知見、理論なども含む)が必要です。また、仮説演繹法などのものの見方もきちんと身に付ける必要があります。これらは実験心理学と個人差測定心理学から養われると思っています。 この本は、基礎的知識がない方がいきなり読むのは難しいでしょうが、科学的心理学を学びたいと思う方にはよい参考書となります。 (★★★★)

  • 磯田 道史: 家康の誤算 「神君の仕組み」の創造と崩壊 (PHP新書)

    磯田 道史: 家康の誤算 「神君の仕組み」の創造と崩壊 (PHP新書)
    磯田先生の書く本はどれもとても面白く読めます。といっても、私が読むのは研究書ではなく、新書だからなのかも知れません。この本は、家康がなぜ幕藩体制を創ることができたのか、江戸時代、誰が神君の仕組みを崩わしたのか、幕末、かくして神君の仕組みは崩壊した、神君の仕組みを破壊した人々が創った近代日本とは、家康から考える日本人というものという5つの章からなっています。家康は天下を取ったあとこの国を支配するのに巧妙な仕掛けをつくり、平和な時代が続いたのですが、誤算が生じて、徳川政権が変質し、崩壊に至ったと著者は考え、そのプロセスを俯瞰しています。いろいろな時点で「神君の仕組み」を骨抜きにする人物や政策が表れたといいます。組織が弱体化する姿を見ておくと、自分たちの劣化を防ぐ力が養われると磯田先生は述べています。徳川時代が現在にあたえている影響も多く、その分析も興味深く読めます。 (★★★★★)

  • 多井 学: 大学教授こそこそ日記

    多井 学: 大学教授こそこそ日記
    文庫本を買いに本屋に行ったら、平積みしてあるのを見つけて思わず買ってしまいました。私もその昔、ご同業だったことがあったからです。帯に「いくらでも手抜きのできる仕事」とありますが、私の経験でもそういう人もそれなりにいました。ちなみに私自身は、こき使われたと思っています。さらに「現役教授が打ち明けるちっとも優雅じゃない生活」とも書かれていますが、これはまさに私の体験と同じ。本に書かれていることがらも、ことごとく納得できます。私は、「そうそう!」といいながら読み終えました。大学教授で儲けている人はごく一部などなど。まぁ大学教授の仕事や生活に興味をお持ちの方は、さほど多くはいらっしゃらないとは思いますが、お暇な方にはどうぞ。 (★★★★)

  • 宮口 幸治: 境界知能の子どもたち 「IQ70以上85未満」の生きづらさ (SB新書)

    宮口 幸治: 境界知能の子どもたち 「IQ70以上85未満」の生きづらさ (SB新書)
    「境界知能」という言葉は、専門家はよく知っていると思いますが、一般のご父兄や、小中学校の先生方にはあまりなじみがないかも知れません。IQという指標でいえば、多くの場合70以上85未満の子どもたちがこれに該当する可能性があります。一見したところでは普通の子どもたちと変わりはなく、なかなか気づかれません。しかし、理論的には約14%の子どもたちが含まれますから、本の帯にあるように「日本人の7人に1人」となります。平均と知的障害のはざまにあり、気づかれにくいものの、授業について行けなかったり、友だちと上手くつきあえなかったり、感情のコントロールが苦手であったりして、当事者の子どもたちは苦戦し、辛い思いをしています。発達障害はよく知られるようになりましたが、境界知能の子どもたちにもしっかり目を向け、必要な支援を提供することは喫緊の課題といえます。この本では、境界知能とはどのような状態なのか、教科学習の前に認知機能を向上することの重要性、子どもの可能性をいかに伸ばしたら良いかについて具体的に、分かりやすく解説されています。 (★★★★)

  • 関裕二: スサノヲの正体(新潮新書)

    関裕二: スサノヲの正体(新潮新書)
    タイトルに惹かれて手に入れたものの、序章の記述が私にとっては退屈でしばらく放っておいたり、読み直そうと思ってくじけたりしていました。しかし、そこを乗り越えるとこの本はとても面白くなり、ほとんど一気読みしました。スサノヲ(素戔嗚尊)の正体を探るプロセスでアマテラス(天照大神)の謎も明らかにされて行き、それもとても興味深いものがあるのです。アマテラスは皇祖神とされますが、実在の初代王と言われる崇神天皇はアマテラスを伊勢に追いやっています。また、伊勢神宮を整備した持統天皇だけは伊勢に参ったものの、それ以降明治になるまで、1,000年以上も歴代天皇は伊勢神宮を訪れていません。明治天皇が東京に遷御したあと武蔵国の鎮守勅祭の社に定めたのは、スサノヲの祀られる氷川神社(現さいたま市)です。明治天皇は氷川神社を訪れた翌年に、伊勢神宮を訪れています。そもそも伊勢にいる神はアマテラスなのかという疑問にも立ち向かっている、古代史や神に関心がある方にはお勧め。 (★★★★★)

  • 安藤 優一郎: 大名屋敷「謎」の生活 (PHP文庫)

    安藤 優一郎: 大名屋敷「謎」の生活 (PHP文庫)
    時代小説をよく読みます。捕物帖、市井の人たちの生活、侍の物語、大名の話などいろいろとあります。庶民の生活については、これまでもいろいろな本でかなり知っていますが、大名の生活については分からないところの方が多いと思っていました。タイトルに惹かれて買ったのですが、大名やその家族の生活が詳しく書かれているのではなく、勤番侍の生活、大名屋敷の庭園、御用達商人や豪農、幕末の動乱と大名屋敷などの話が中心でした。それはそれで知らなかったことが多々あり、興味深く読みました。 (★★★)

  • 服部環ほか: 指導と評価2023年10月号(図書文化社)
    「指導と評価」は、日本教育評価研究会の機関誌であるとともに、日本で数少ない教育評価に関する月刊誌です。この号では、教育・心理検査の意義と活用という特集が組まれています。「教育・心理検査の意義」に始まり、WISC-Ⅴ、KABC-Ⅱなどの個別検査の使い方、解釈の仕方、指導への活かし方がそれぞれの専門の先生によってわかりやすく解説されています。特別支援教育の現場でも、きちんとした心理アセスメント所見に基づいた支援を展開することが望ましいのですが、現場の先生方には敷居が高いようです。ご関心がおありの方には、どのように使えるか、どのように考えたらよいかについて基本的なことがらを理解するのに適しています。出版社のWebサイトからバックナンバーとして購入できます。 (★★★★)
  • 石田 光史, 樋口 広芳(ナツメ社): ぱっと見わけ観察を楽しむ 野鳥図鑑

    石田 光史, 樋口 広芳(ナツメ社): ぱっと見わけ観察を楽しむ 野鳥図鑑
    野鳥図鑑はすでに何冊も持っていますが、この野鳥図鑑は、2015年の刊行で、なぜ今までこの存在に気づかなかったと反省するほど便利そうなもの。掲載されているのは324種ですが、それぞれの特徴や、見わけのポイントがパッとわかるようになっています。その鳥の生活型や生息地、食性や羽色、形態などのほか、雌雄、夏羽冬羽、幼鳥などで特徴が異なる場合は、それらについても説明されています。観察したい行動から、おもしろい生態、探し方までもが載っていますし、鳥の鳴き声が聴けるQRコードも付いています。私自身、野鳥の特定がけっこうアヤシいので、しっかり活用しましょう。 (★★★★★)

  • 千枝大志(風媒社): 街道今昔 三重の街道をゆく (爽BOOKS)

    千枝大志(風媒社): 街道今昔 三重の街道をゆく (爽BOOKS)
    「東海の街道」シリーズの第4巻です。「街道歩きのお供に最適の1冊」といううたい文句。内容は、三重の主な街道、近世三重の城郭図・城下図を読み解く、お伊勢参り小咄、伊勢をめぐる〈参詣〉をデジタル化するの4章構成で、まさに三重の街道歩きの参考書としてよいと思います。私自身も県内の東海道、伊勢街道、美濃街道、濃州街道はほとんど歩き、ほかの街道も部分的に歩いていますし、城もここに載っているところはかなり訪ねています。デジタル化も、ブログに写真・記事を載せていますから、出来不出来はともかく、私も取り組んでいます。県内の街道はさらに歩こうと思っていますし、デジタル化にももっと取り組みたいと考えていますので、十分活用できるでしょう。 (★★★★★)

  • 唐沢孝一: 都会の鳥の生態学 カラス、ツバメ、スズメ、水鳥、猛禽の栄枯盛衰 (中公新書)

    唐沢孝一: 都会の鳥の生態学 カラス、ツバメ、スズメ、水鳥、猛禽の栄枯盛衰 (中公新書)
    都市にもたくさんの野鳥がいることを知る人は少ないかも知れません。私がいつも散歩している地方都市の公園では、これまで10年あまりで70種類近くの野鳥を観察しています。都会は自然の少ない人工的な環境にあふれていますが、野鳥たちはもともとの生態を活かしつつこれらにしたたかに適応してい生きています。この本では、カラス、ツバメ、スズメ、水鳥、猛禽を取り上げ、その都会における生態や、活動の変化、人間と鳥との関係とその変化などについて多くの実例や、調査結果をもとに、豊富な写真を使って楽しく読めるようにまとめられています。 (★★★★★)

  • 堤未果: 堤未果のショック・ドクトリン 政府のやりたい放題から身を守る方法 (幻冬舎新書)

    堤未果: 堤未果のショック・ドクトリン 政府のやりたい放題から身を守る方法 (幻冬舎新書)
    「ショックドクトリン」とは、テロや大災害など、恐怖でこくみんが思考停止している最中に、為政者や巨大資本がどさくさ紛れに過激な政策を推し進める悪魔の手法のことです。アメリカでの3.11以来、日本でも大地震やコロナ禍の裏で知らない間に個人情報や資産が奪われようとしているというのがこの本のテーマ。パンデミックで製薬企業は空前の利益を得、マイナンバーカード普及の先には政府のよからぬ思惑があるなどよくよく注意し、自分の生命・財産を守らないといけないというのが著者の主張。「今だけ、自分だけ、お金だけ」という強欲資本主義に負けないようにするには、ちょっとした違和感を大事にし、お金の流れがその裏にないか、また、それで大もうけして回転ドアをくぐって逃げる輩がいないかをチェックすることです。また、政府が何か、大急ぎで導入しようとしたり、既存の制度を急拡大しようとするときは、要注意だそうです。 (★★★★)

  •  奥山景布子: 葵の残葉 (文春文庫)

    奥山景布子: 葵の残葉 (文春文庫)
    いわゆる「高須四兄弟」である徳川慶勝、松平容保、松平定敬、徳川茂栄は、幕末維新の激動期に、結局のところ官軍と幕府とに分かれて戦う運命になったのですが、この四兄弟を取り上げて埋もれた歴史を活写した小説。私自身は、桑名藩主であった松平定敬が取り上げられているので興味を持って手に取った次第。幕末維新は、次々に色々な出来事が起きて、さまざまな人たちの思惑も複雑に入り組んでいるので、小説にするのは難しいと思っていたのですが、隠れた主人公ともいえる高須四兄弟の視点からとても躍動感のある読み物になっています。また、この時期の歴史をより一層深く理解できたという感想も持っています。 (★★★★)