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mamekichi研究室日記~淡々と飽きもせず……~ <ときどき、別人格・鈍楽亭狸親爺が出没しますので、要注意!>

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  • 藤田 主一・山﨑晴美(編著): 新 医療と看護のための心理学(福村出版)<共著>

    藤田 主一・山﨑晴美(編著): 新 医療と看護のための心理学(福村出版)<共著>

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  • 岡堂哲雄(編)<分担執筆>: 人間関係論入門 (ナースのための心理学)(金子書房)

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  • 岡堂哲雄(編)<分担執筆>: 患者の心理とケアの指針 (ナースのための心理学)(金子書房)

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  • 後藤 宗理他(編著)<分担執筆>: 心理学マニュアル 要因計画法(北大路書房)

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  • 柴山茂夫・甲村和三(共編)<分担執筆>: キャリア・ガイダンス―進路選択の心理と指導(学術図書出版)

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  • 岡堂哲雄(編)<分担執筆>: 臨床心理査定学 (臨床心理学全書)(誠信書房)

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  • 甲村和三(編)<分担執筆>: 心理学―工科系学生が学ぶ人間行動論(培風館)

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  • 中野 有紀子: ナース裏物語―白衣の天使たちの素顔
    文春文庫でも、今月(2009年12月)の新刊として発行されましたが、Amazonで検索してみましたら、この元の本が、100円程度で出品されていましたので、そちらを買いました。タイトルからすると、変な暴露本のように思えますが、そうではありません。比較的マジメに、ナースの仕事や、それに対するナース自身のとらえ方、患者さんたちとの関係、プライベートの過ごし方、ナースから見たよい病院・悪い病院ということが書かれています。 (★★★)
  • 山田 春木: 先生、どうやってヤセたんですか? (WAC BUNKO)
    「ふらつき改善」のための「ヤク抜き」期間として、休んでいます。体調は悪くありませんので、あれこれと積ん読を解消中です。ダイエットの指示は、内科の主治医からも消化器科のドクターからもいわれていますが、遅々として進んでいません。これまでもあれこれと試しては来たのですが、なかなか奏功せず、抗うつ剤や、うつのせいだと責任逃れをしていました。しかしさすがにそうともばかり言っていられませんので、ちょっとマジメに取り組もうと思い、医者の書いたものをと思って読みました。この本に書かれた方法であれば、無理なく取り組めそうです。それに、他の事柄でもそうですが、いわゆる「常識」には、誤りが多いので、根拠のある取り組みをしたいと考えたのです。今度こそ、何とか成果をあげたいと思っています。 (★★★★★)
  • 中原 英臣: 健康診断・人間ドックが病気をつくる
    職場で実施される健康診断は、大嫌いです。とくに胸部レントゲンの撮影などずいぶん並んで待たされますし、何と言っても、結果を渡され、あとのフォローが十分でないという点が気に入りません。それともう一つ不信感をもっていたのは、正常値が、性別・年齢にかかわらず同じという点です。私の専門の知能検査では、少なくとも年齢別の基準が作成されています。以前読んだ“がん検診の大罪(岡田正彦、新潮選書)”でも、がん検診の有効性はなく、むしろ受診すると危険だと提唱していました。今回取り上げた本も、このがん検診の本もも、医学的な専門論文のメタ分析に基づいて、現在の検診システムには批判的立場を取っています。今回の本では、エビデンスのある検査項目は、血圧測定、飲酒と喫煙に関する問診だけで、その他には、条件づきで、身長・体重測定、棟負荷試験(糖尿病検査)、うつ病の問診の5項目だけであることを、厚生労働省の研究班の成果を引用して明らかにしています!視力、聴力、聴診、一般的問診、身体診察などは、根拠なし。心電図は虚血性心疾患発見には無意味、胸部レントゲンは肺がん発見には有効という証拠がないコレステロール検査は、心筋梗塞予防には有効という証拠がないなど、ことごとく否定されています。問題は、正常の判定基準や、異常がきちんと発見されるかにある訳ですが、この正常値の決められ方が何とも科学的ではないようです。東海大学の大槻教授の、性別・年齢別の正常値一覧が付録に付いていますが、今年私が受診した検査で異常と判定されたコレステロールの値も、この性別・年齢別の表に寄れば、正常範囲に収まります。実は、ここにも、医療・製薬業界のいわば利権構造が絡んでいるようです。検診に疑問をお持ちの方はご一読あれ。 (★★★★)
  • 冨高 辰一郎: なぜうつ病の人が増えたのか
    著者は、現役の産業精神科医です。うつ病患者が急増した背景要因を丹念に実証的データを元に考察し、それが、製薬会社によるSSRI販売キャンペーンによる、いわば「SSRI現象」であることを提唱しています。このSSRI現象により、うつ病診療へも大きな影響が出ていること、また、SSRIの効果に関する医学的論文も検証した上で、巷間知られているほどというか、製薬会社がPRするほどの顕著な効果はなく、有効性には疑問があると述べています(SSRIの販売は、製薬会社にとっては、まさにドル箱というか、千両箱のようです)。また、NHKスペシャルで取り上げられたように多剤併用療法には、かなり問題を伴うことも指摘しています。メンタル休職も増えているのですが、そこには「出口問題」すなわち、復職支援のあり方や復職の仕方を工夫する余地がかなりあるという重要な指摘もあります。患者自身やご家族の方が読まれると、「常識」となっていることとは違う部分があり、混乱する部分があるかも知れませんが、指摘されていることはかなり正しいと私には思えます。 (★★★★★)
  • NHK取材班: NHKスペシャル うつ病治療 常識が変わる
    NHK総合テレビで2009年2月に放送された“NHKスペシャル”の内容を単行本にしたものです。うつ病は、「心の風邪」ではないという前提で、多剤併用など不適切な投薬の実態や、クリニックの乱立にも関連したバラバラの診断、抗うつ薬の副作用、心理療法の問題、うつ治療の新しい常識など、テレビで放映された内容にさらに取材したものをくわえ、一般向けの最新版のうつ治療ガイドとなっています。ご自身が、私のようにうつ病で治療をしていらっしゃる方や、ご家族など大切な方がうつで苦しんでいらっしゃる方には、ご一読を是非お薦めしたいと思います。 (★★★★★)
  • 三浦 展: 下流大学が日本を滅ぼす! (ベスト新書)
    きっといい加減で、大学を揶揄した本だろうと勝手に決め込んでいましたが、それは、まったくの誤りでした。大学を中心とした日本の教育事情、社会状況を憂い、改善のための提言までしてありました。結論は、大学の数を減らし、進学率を抑えること、それによって、社会に出て、大人としての訓練期間を長くすること、大学の多くと短大、専門学校は、新しく「職業大学」を設立して、手に職をつけさせる、入学適性試験を年4回ほど実施し、それで入学可能な大学を決めたり、そのレベルの学力があるか判定すること、この試験は、何度でも、また、社会人になってからも受験できるようにするなど年齢にかかわらず勉学可能にするなどを提案しています。大学の教職員や、これからご子息を進学させようとしてる方には、大学の実態が垣間見えて、参考になるでしょう、高校の教員の方々の進路指導にも有効かも知れません。 (★★★★★)
  • 内田 樹: 寝ながら学べる構造主義 (文春新書)
    寝てしまっては当然学べませんが、寝転びながらでも読める構造主義入門としては、出色のできだと思います。著者は、「私が読んでもすらすら分かるような、『ふつうのことば』で書かれたフランス現代思想の解説書はないものだろうか」と20歳の時に思ったと書いていますが、まさにそういう入門書です。前回あげた、橋爪さんの「はじめての構造主義」とあわせて読めば、鬼に金棒といっても過言ではないでしょう。レヴィ・ストロースのいいたいことは、人間の本性は「贈与(交換)」にあり、いったん贈与されると、人間は「返礼(反対給付)」に応じざるを得ない仕組みとなってるということです。この2つのものの往還によって、社会は同一状態に留まることができず、常に変化し続ける運命にあるのです。ただし、この「変化」は、「進化」「進歩」ではありません。進歩が求められ続ければ、その焦燥とストレスで人類は疲れ切ってしまうと、内田さんは書いています。ここで、私は、昨今の大学や社会が閉塞感に覆われている理由に納得がいったものです。さらに、親族が存在するのは、女性を交換するためだということや、女性を交換するために近親相姦がタブーになっているということなども書かれています。このあたりは、表面的にだけ読むと女性差別だといわれかねませんので、説明をきちんと読んでくださいね。そうすれば十分に納得できます。 (★★★★★)
  • 橋爪 大三郎: はじめての構造主義 (講談社現代新書)
    今頃、この本を読んでいてはいけませんが、先日、亡くなったレヴィ・ストロースが、この構造主義の創始者ですので、手にした次第です。入門書としては最適といってよいでしょう。これか、内田樹さんの「寝ながら学べる構造主義」か、どちらかと言うことになります。この橋爪さんの本は、構造主義のルーツは、数学や遠近法の導入にあるとし、さらに、ソシュールの言語理論を援用したという点から解説が書かれています。何と言っても、わかりやすく、おもしろく読めます。レヴィ・ストロースのいう構造とは、詰まるところ、射影幾何学でいう「変換に関して不変な性質」と同じであり、実態はなく、構造を共有する対象は変換によって相互に結び合うと結論しています。ポスト構造主義といわれて久しいのですが、私自身は、構造主義はまだまだ十分価値があると思います。 (★★★★★)
  • 郡 義武: 桑名藩 (シリーズ藩物語)
    桑名市出身の歴史作家の筆による「桑名藩物語」。桑名藩の創設から、戊辰戦争で、結果的に朝敵にされた時代までの通史。本多忠勝に始まり、松平定敬まで18代にわたる藩主の元での桑名藩士は、「忠なる哉、義なる哉、桑名の士民。節を守り、義を取り、各其難に殉ず。」と戊辰忠魂碑にあります。私自身は、まだここに住んで、16年あまりですが、桑名の方々は、温厚で保守的でありながら、実はプライドをうちに秘め、反骨精神もお持ちのようにお見受けしています。それが、夏の「石取祭」のエネルギーになっているようです。この本を読んで、桑名の歴史にさらに少し詳しくなり、また同時に、桑名の街がいっそう好きになりました。 (★★★★)
  • 竹内 薫: なぜ「科学」はウソをつくのか
    サイエンス・ライターである著者の半自伝風評論集です。著者自身が、不本意な形でトンデモ科学騒動に巻き込まれ、研究者の道を諦めざるを得なかったことなど、新聞などに載せた科学エッセイをまとめてあります。原発の危険性や、温暖化の原因が二酸化炭素であるか、などについて、科学的な態度で検証した評論がまとめられています。また、日本では文系の出身者がマスコミや官庁の主流であり、多数を占めていることの問題点を指摘しています。私自身も、国の中心や報道に携わる人たちにもっと理系の発想ができる人や、理系のセンスを持つ人たちが増える方が、全体として望ましい方向に進むと思います。 (★★★★)
  • 原 仁: 子どもの臨床からみた発達障害と子育て事情―発達障害専門医Dr.原の診察室の窓から
    発達障害を専門とする小児科医の手によるエッセイ&気軽に読める、平易な発達障害入門といえる本です。著者は、日本発達障害学会会長にして、横浜市中部地域療育センター長を務めておられます.その前には、国立の精神/神経センターで研究職のご経験もあり、研究と実践の両面にわたって造詣の深い方で,それらの経験に基づいて、平易なことばで分かりやすく発達障害の説明や、子育てについて綴られています。どちらかといえば、親御さん対象ですが、「発達障害初心者」の教員、保育士の方の入門にもよいかも知れません。 (★★★★)
  • 神舘 和典: ジャズの鉄板50枚+α―新書で入門 (新潮新書)
    先だって、マイ・ブックスに挙げた、鎌田浩毅さんの“知的生産な生き方”で紹介されていました。11月22日のエントリーにも書きましたように、鎌田さん推薦のアルバムとともに入手してきました。これから、この本をガイドブックにして、ジャズの世界に足を踏み入れようと思っています。著者がジャズをこよなく愛していること、それを初心者に何とか伝えようとしている気持ちが良く伝わってくる本です。まだ、全体を読んでいませんので、評価は☆4つにしましたが、読み終え、もっとジャズを聴き込んだら、☆5つに変わるかも知れません。 (★★★★)
  • 内田 樹: 日本辺境論 (新潮新書)
    今年読んだ本の中では、私のベスト3に確実に入る本です。久しぶりにこれだけ、構想の大きな本を読みました。日本の文化、政治、経済などの特徴は、内田さんのいう「辺境」にキー・コンセプトを置いてみると、とてもよく分かりました。養老孟司さんが、「良いから、黙って読め」とおっしゃったという話しが内田さんのブログにも載っていたような気がしますが、本当に、ゴチャゴチャ言わずに一読をお勧めします。政治、文化、経済だけでなく、政治、文化、歴史的な日本の現状、置かれた立ち位置を見事に表しています。 (★★★★★)
  • 森 博嗣: 自由をつくる自在に生きる (集英社新書 520C)
    このところ、認知神経科学や、心理学の分野では、新たな研究成果に基づいて、果たして人間には、これまで考えられていたほどの「自由意志」は存在するのかということが問題になっています。最も、「自由」を論じるのには、宗教や哲学などさまざまな立場から可能です。著者も前書きで、「宗教の本と勘違いされるかも知れない」とか、「説教くさくなるかも」と書いています。内容は、これまでに講演などで語ってきたことをまとめたというものです。自由ということについて、独自の視点からまとめられ、平易な言葉で書かれています。「なるほど、そういう考え方もあるんだ」と思うことができます。 (★★★★★)
  • マーク・ブキャナン: 歴史は「べき乗則」で動く――種の絶滅から戦争までを読み解く複雑系科学 (ハヤカワ文庫NF―数理を愉しむシリーズ)
    「数理を愉しむ」というシリーズの1冊で、初めのうちは読み進めるのがかなりハードでしたが、次第におもしろさが分かりはじめ、そうすると、まさに読んでいくのが面白く、楽しくなりました。一見、混沌としたさまざまな事象、現象、たとえば、雪崩、地震、生物の絶滅、株価変動、流行など自然現象から社会現象まで、その背景には、べき乗の法則がはたらいているという、「統計物理学」の入門になっている。つまり、複雑系の事象の分布は、正規分布ではなく、べき乗分布(対数正規分布)であることを、さまざまな現象から解き明かしている。このべき乗分布という視点は、人間科学においてももう少し注目してよいかも知れません。 (★★★★)
  • H.J. アイゼンク: 精神分析に別れを告げよう―フロイト帝国の衰退と没落
    行動療法の泰斗であるH.J.アイゼンクが、精神分析を実証主義的、科学的心理学の立場から批判的に検討した本です。原著のタイトルは、邦訳ではサブタイトルになっています。フロイトの考えは、フロイトオリジナルではないこと、フロイト派と呼ばれる精神分析家による、批判に対する反論論は、論理的ではなく、また、内容から見ても反論になっていないことを、丁寧に文献などの根拠を示しつつ述べています。フロイト理論は、フロイトの個人的な要因が色濃く反映したものであり、フロイト自身が目指した精神科学(科学という用語の使い方にもよりますが)は、科学たり得ていないと痛烈に批判しています。心理士や、心理士志望の院生、学生の方々には、ご一読をお勧めします。 (★★★★★)
  • 鎌田 浩毅: 京大・鎌田流 知的生産な生き方―ロールモデルを求めて
    京大のど派手な火山学の教授、鎌田浩毅さんの新著です。週刊東洋経済に連載したものをまとめたものです。しかし、変なビジネス本や、単なる自己啓発本ではなく、現代風の教養の薦めというか、人生を楽しみ、仕事を楽しむためのライフスタイル本というところです。付箋をつけた箇所がたくさんありました。紹介されていた本を、早速Amazonで3冊も発注してしまいました。ちょっとあれほど、ど派手なファッションはまねられませんが、いろいろと刺激を受ける部分もあり、参考になるところもたくさんありました。ビジネスマンや、教員だけでなく、趣味に生きる大人になりたいと思う方にはヒントが満載です。 (★★★★★)
  • 内田 樹: こんな日本でよかったね―構造主義的日本論 (文春文庫)
    「構造主義の父」と呼ばれたレヴィ・ストロース氏が亡くなったときに、この本を読んでいたというのも何か因縁めいたものを感じます。内田さんによれば、構造主義というのは、ある種の知的な「構え」であり、それは自分の判断の客観性を過大評価しないということです。つまり、私たちは、私たちのそれぞれに固有の「鱗」を目につけたまま現実を見ていることになります。多数者の鱗を通じて見える世界をつきあわせ、その異同を検証すれば、「現実」を再構成することが可能と考えます。基本的には、こういう立場でかかれば内田さんのブログをコンピレーションした本が、本書です。まさに「目から鱗が落ちる」内容のオンパレードです。 (★★★★★)
  • 上野 一彦: LDを活かして生きよう―LD教授(パパ)のチャレンジ
    日本LD学会理事長で、ご自身も、LD傾向の持ち主であるとおっしゃっている上野先生の2冊目になるエッセイ&対談集。LDの子どもたちや、ご自身の中にあるLD的要素、さらには小説、映画に現れるLDへと広範囲の話題が取り上げられていて、分かりやすく、楽しく読めます。また、対談は、若者に人気の市川拓司さんと、他にもお二方。皆さん、LDやADHDの傾向があり、楽しく、そして、LDをいかにうまく生かして,クリエイティブに生きているかが活き活きと描かれているのが印象的です。 (★★★★★)
  • 大谷 光真: 愚の力 (文春新書)
    西本願寺第24代門主の手による、親鸞聖人の教えを説いた本です。ダライ・ラマ14世との対談も載っていますし、門主に就任された際の「教書」も収録されています。私ごときが講釈を垂れるよりも、とにかくご一読をお薦めしたい1冊です。「迷いが晴れる」とまではいいませんが、現在の私たちの生き方や迷い、悩みに対して、進むべき道を示していただける本です。浄土真宗の教え、親鸞聖人についての良き入門書です。 (★★★★★)
  • 潮木 守一: 職業としての大学教授 (中公叢書)
    日本には、現在、18万人の大学教員がいるそうです。この規模は、社会全体から見れば少ないのですが、マスコミではいろいろな意味で注目されている存在です。この本は、アメリカ、イギリス、ドイツ、そして日本で、大学教員がどのように育成され、どのように選抜されているかを比較検討し、それに基づいて、日本の仕組みのどこをどう改善すべきかの提言まで行った本です。日本では、大学教員のうち、教授の占める割合が、40%、准教授が24%と、教授がきわめて多いという、いびつな構造です。また、日本や韓国では、高等教育への投資が先進国中、最も少なくGDP比0.5%です。他は、すべて1%を越えています。学生の学費も同様で、「けなげな親御さんたち」によって支えられているという、希有な国になってしまっています。このように、日本の高等教育政策は、歪んでいるといわざるを得ません。著者は、大学教員の一律処遇の撤廃、大学院制度の根本的見直しなど、過激な提案をしています。しかし、当事者である私から観ても、これらの提案は、検討に値する、と思われます。 (★★★★)
  • 福嶋 俊造: イグ・ノーベル賞 世にも奇妙な大研究に捧ぐ! (講談社プラスアルファ文庫)
    イグノーベル賞創設者による、イグノーベル賞概説と、主な受賞研究の解説。ただ、「日本は受賞大国だ!」とあるのに、実際にこの本で触れられているのは、カラオケを発明した井上さんだけであるのは、ちょっと看板に偽りあり。これも、暇と好奇心がおありの方にお薦めします。 (★★★★)
  • ロルフ デーゲン: フロイト先生のウソ (文春文庫)
    心理学者&臨床心理士自身が何という本を紹介するのだ?と思われるかも知れませんが……。本書の前書きの冒頭には、「心理学は最も重要な学問であり、同時に最もどうでもいい学問である」と書かれています。また、今はあまり読まれませんが、「行動学入門(D.O.ヘッブ)」の扉に引用された、シュルツの漫画「ピーナッツ」には、「大きくなったら、人間の成長について勉強するんだ」という友人の言葉に、チャーリー・ブラウンが尊敬する返事をしたのに対して、彼は、「ただの詮索好きなのさ」と答えているものがありました。本書は、心理療法には、「まじない以上の効果はない」と喝破し、その筋から目の敵にされた本です。専門書としてではなく、文春文庫として訳出され、出版されたのはそのあたりに理由があるのかも知れませんが、臨床心理学や、臨床心理士を志望する方には、一度は読んでおいてもムダではありません。なお、出版されたのは、原著が2000年、この文春文庫は2003年です。 (★★★★★)
  • 志村 幸雄: 笑う科学 イグ・ノーベル賞 (PHPサイエンス・ワールド新書)
    イグ・ノーベル賞は、本家のノーベル賞ほどではありませんが、最近はずいぶんと知られるようになって来ています。それもそのはずで、1991年に創設以来、日本人の受賞者は13人になるようです。ノーベル賞の物理、化学、医学・生理学の各賞の受賞者と同じ数になっているのです。カラオケの発明、牛糞由来のバニラ、粘菌の迷路探索、バウリンガル、ピカソとモネを区別するハト、鳥が糞をしない兼六園の銅像などが、日本人に与えられたイグ・ノーベル賞の業績です。何と言っても、ノーベル賞に対してのパロディ性が欠かせません。授賞の公式規準は、「人を笑わせ、そして考えさせる」研究だそうです。したがって、いわゆる「トンデモ科学」が対象ではなく、あくまでも、マジメなサイエンスとしての科学業績に与えられるものです。ただし、授賞する研究を決めてから、「○○賞」というネーミングをするそうですから、なかなか愉快です。ちなみに、カラオケは「平和賞」だそうです。講釈を垂れるのには、有効な本ですし、暇つぶしにも最適です。 (★★★)
  • 岩波 明: ビジネスマンの精神科 (講談社現代新書)
    中規模以上の企業に勤務するビジネスマンを想定して書かれた精神医学の入門書であると、著者がまえがきで書いておられます。まさにその通りで、しかも、マスコミウケを狙っていたり、キャッチーな立場ではなく、正当な精神医学の視点から書かれたものです。取り上げられた内容も、記述の仕方も、平易で分かりやすく、自分自身が困ったり、苦しんだりしていらっしゃる方だけでなく、ご家族や部下にうつ病などの方がいるという方にもお薦めします。精神分析には批判的な立場で、個人的にも賛成できます。また、臨床心理士の実力やアプローチにも遠慮ない批判が書かれており、私自身、臨床心理士でありながら、日頃から感じていることを指摘されたという印象で、むしろ好感を持って読みました。 (★★★★★)