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2018年11月 9日 (金)

萬古焼の展覧会巡り……「再考!萬古焼」と「萬古焼の粋」へ

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 雨という予報で、朝8時前から降ってきました。かねてから雨が降ったら出かけようと思っていた萬古焼の展覧会へ行ってきました。今年は、萬古焼の祖である沼波弄山生誕300年ということで、この地方の博物館が「弄山生誕300年萬古焼所蔵館連携事業」ということでそれぞれ展覧会を行っています。
 萬古焼(ばんこやき、万古焼)は、陶磁器・焼き物の一つで、葉長石(ペタライト)を使用して耐熱性に優れた特徴があります。もともと、江戸時代中期に桑名の豪商・沼波弄山(ぬなみろうざん)が、元文年間(1736~1740年)に朝明郡小向(あさけぐん おぶけ、現在の三重郡朝日町小向)で創始ししました。弄山が、自身の作品に「萬古」または「萬古不易」の印を押したのが、名前の由来です。
 古萬古はいったん廃絶しますが、後に各地で萬古焼の再興が試みられました。天保年間(1830~1843年)、桑名の古物商森有節(本名は与五左衛門)らによって萬古焼が再興されました(有節萬古)。華麗な粉彩による大和絵の絵付と、木型成形法によって製造された斬新な急須は桑名の名物となり、桑名藩も製造を奨励しています。射和村(現在の松阪市)の竹川竹斎は射和萬古を、弄山の弟子の沼波瑞牙が津で安東焼(後の阿漕焼)を興しました。
 四日市萬古焼は、幕末期に山中忠左衛門の尽力によって興り、明治時代に地場産業として定着しました。現在、萬古焼というと、土鍋や蚊遣りぶたが有名かも知れませんが、これらは四日市萬古の品物。
 小生も、これまでに桑名市博物館で行われた「沼波弄山生誕300年記念 古萬古とそれを継ぐ者」(2018年6月1日:ツバメのヒナへの給餌シーンがすごい……博物館で古萬古も見てきました)と、四日市市立博物館の「開館25周年記念 企画展 沼波弄山生誕300年萬古焼所蔵館連携事業 ばんこやき再発見-受け継がれた萬古不易の心-」(2018年8月30日:四日市市立博物館で萬古焼展)の2つを見て来ました。このほか、パラミタミュージアムでも「萬古の名陶」展が6月から7月にかけてあったのですが、それは見逃してしまいました。
Dscn0378c まずは、朝日町歴史博物館へ。ここでは、「再考! 萬古焼」という企画展Dscn0381c が10月27日~11月25日に開かれています。入場は無料。原則として月曜休館。この展覧会では、幕末に小向村(現在の朝日町小向)で萬古焼を再興した森有節、松阪で射和萬古を始めた竹川竹斎、津市で安東焼に参加した瑞牙の作品など62点が出品されています。有節は、木型による成形法や、腥臙脂(しょうえんじ)釉による淡紅彩などを創始したことで有名。木型による成形法は今でも用いられているそうですし、この展覧会にも多様な木型が出展されています。「再考」というのは、再興された万古の歴史的な意義を再考する機会にしたいということです。
Dscn0457c 続いて四日市へ。四日市市陶栄町にある「ばんこの里会館」3階ホールで開催されてDscn0383c いる「萬古焼の粋(いき)」展へ。9月29日から始まり、12月28日まで。高校生以上は入場料500円。こちらも原則として月曜休館。400点ほどの作品が出ています。会場は、右の写真のように、三重県産の杉材をあしらい、時代、テーマ別に並んでいます。
Dscn0385c こちらの展覧会は“CAMERAS OK”となっていました。左の写真は、古萬Dscn0399c 古。右は、有節による腥臙脂釉によるもの。腥臙脂釉は、金をわずかに使ったピンク色が出る釉薬です。ピンクが色鮮やかです。
Dscn0409c 明治になって、輸出用につくられた萬古焼にはさまざまなというか、かなDscn0414c りユニークものがあります。左は、髑髏のインクボトル。ちょっと不気味。右は、陶製のキューピー人形。
Dscn0423c 急須にもさまざまな意匠のものがあります。左は、鳥のウズラのデザイDscn0427c ン。ウズラの嘴が注ぎ口。右は、ひょっとこや、七福神のもの。注ぎ口がゾウの鼻になったものもあります。動物のものはまだしも、ひょっとこでは見るには良いと思いますが、自分で使うのは遠慮したいところ(微笑)。
Dscn0431c こちらは戦時中のもの。政府の統制下、金属製品の代わりを萬古焼が受Dscn0432c け持ったのです。左は、陶器製のガスコンロ、右は同じくヤカン。
Dscn0439c こんな陶器製の狛犬もあります。たしか、このばんこの里Dscn0455c 会館の向かいにある萬古神社の狛犬にも陶器製があるという話ですし、萬古神社には陶器製の灯籠がありました(2018年6月3日:20180512近鉄ハイキング“四日市港ポートビルからの眺望と賑わう「四日市萬古まつり」を楽しむ」”へ(その3)……萬古神社からゴールの近鉄・川原町駅へ(完))。
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 ということで雨の中、朝日町歴史博物館と、ばんこの里会館の2ヶ所で萬古焼の展覧会を巡って、楽しんで来ました。これで、はじめにも書きましたように、「弄山生誕300年萬古焼所蔵館連携事業」の展覧会5つのうち、4つを制覇しました(微笑)。

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